JP2018184188A - ボトル缶及びキャップ付きボトル缶 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄肉化を図った場合でも缶体の座屈強度を従来通り、またはそれ以上に保つことができるボトル缶、及びキャップ付きボトル缶を提供する。【解決手段】缶胴と缶底とを備えた有底筒状のボトル缶1であって、前記缶胴は、前記缶底に接続する胴部と、前記胴部から上方へ向かうに従い縮径する肩部6と、前記肩部6から上方へ向けて延びる口部7と、を備え、前記口部7は、ねじ部11と、前記ねじ部11の下方に隣接配置され、径方向外側へ向けて膨出するカブラ部12と、前記カブラ部12より小径とされ、前記カブラ部12の下端16から下方へ延びる直線部14と、前記直線部14と前記肩部6との間に配置され、径方向内側へ向けて窪むとともに周方向に延びる溝状の凹部13と、を有することを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、薄肉化を図っても缶体の座屈強度を高めることが可能なボトル缶、及びキャップ付きボトル缶に関する。
従来、例えば下記特許文献1〜3に示されるようなボトル缶が知られている。
ボトル缶は、アルミニウム合金材料等からなり、有底筒状に形成される。ボトル缶は、缶の周壁である缶胴と、缶の底壁である缶底と、を備えている。缶胴は、缶底に接続する最大径部分である胴部と、胴部から上方(缶軸方向に沿う開口端部側)へ向かうに従い徐々に縮径する肩部と、肩部から上方へ向けて延びる口部と、を備えている。口部は、ねじ部と、ねじ部の下方(缶軸方向に沿う缶底側)に隣接配置され、径方向外側へ向けて膨出するカブラ部と、を有する。
ボトル缶の内部に飲料等の内容物が充填された後、口部にはキャップが取り付けられる。この際、キャップの周壁の下端部がカブラ部に係止される。つまりカブラ部によって、キャップの上方への抜け出し、緩み等が防止される。
特開2016−196332号公報 特開2003−205924号公報 特許第3561796号公報
ところで近年、原材料削減の観点や、CO排出量削減等環境保護の観点から、ボトル缶の板厚を薄肉化することへの要請がある。
しかしながら、従来のボトル缶では、薄肉化を図った場合において座屈強度を確保することが困難であった。具体的には、ボトル缶の口部にキャップを取り付ける際などに、缶軸方向への荷重(軸荷重)、缶軸に直交する径方向への荷重(横荷重)及び内圧等が作用して、ボトル缶が大きく変形することや座屈変形するおそれがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、薄肉化を図った場合でも缶体の座屈強度を従来通り、またはそれ以上に保つことができるボトル缶、及びキャップ付きボトル缶を提供することを目的としている。
本発明の一態様は、缶胴と缶底とを備えた有底筒状のボトル缶であって、前記缶胴は、前記缶底に接続する胴部と、前記胴部から上方へ向かうに従い縮径する肩部と、前記肩部から上方へ向けて延びる口部と、を備え、前記口部は、ねじ部と、前記ねじ部の下方に隣接配置され、径方向外側へ向けて膨出するカブラ部と、前記カブラ部より小径とされ、前記カブラ部の下端から下方へ延びる直線部と、前記直線部と前記肩部との間に配置され、径方向内側へ向けて窪むとともに周方向に延びる溝状の凹部と、を有することを特徴とする。
また、本発明の一態様に係るキャップ付きボトル缶は、上述したボトル缶の前記口部に、キャップが取り付けられたことを特徴とする。
本発明のボトル缶は、口部における直線部と肩部との間に、径方向内側へ向けて窪むとともに周方向に延びる溝状の凹部が形成されている。この凹部により、缶軸方向荷重に対する座屈強度向上を図ることができる。
また凹部を、カブラ部及び直線部に対して最も径方向内側に配置させることで、缶軸方向の荷重に対する座屈強度を顕著に高めることができる。
また口部に、カブラ部の下端から下方へ延びる直線部が設けられていることにより、該口部に取り付けられるキャップの周壁の下端部が、カブラ部に対して確実に密着し係止される。
具体的に、例えば本発明とは異なり、カブラ部の下端に直線部が連設されることなく、カブラ部の下端と凹部とが直接的に繋がっている構成の場合、キャップの周壁の下端部を裾巻き成形する際に、キャップの周壁の下端部が成形時に暴れ、裾巻き加工の安定性を損ねるおそれがある。このような不具合を、直線部を備えた本発明によれば確実に防止することができる。
以上より本発明によれば、薄肉化を図っても缶体の座屈強度を従来通り、またはそれ以上に保つことができる。
また、上記ボトル缶において、前記カブラ部の下端と、前記凹部のうち最も径方向内側に位置する底部と、の間の缶軸方向に沿う距離が、5mm以下であることが好ましい。
本発明の発明者は、ボトル缶の座屈強度について鋭意研究を重ねた結果、座屈強度低下の一つの原因として、(横断面にて)飲み口部(口部)近傍の楕円状変形の影響が大きく、飲み口部に近い位置で強度(または剛性)を高めることが座屈抑制に効果的である、という知見に至った。
そこで本発明では、上述のように、口部におけるカブラ部と肩部との間に溝状の凹部を設けている。そして上記構成によれば、この凹部のうち最も径方向内側に位置する底部が、カブラ部の下端から缶軸方向に沿う5mm以下の範囲に配置されている。つまり、凹部が、カブラ部及びその上方に隣接するねじ部に接近して配置されているので、ねじ部やカブラ部の強度を確実に高めることができ、その結果、缶体の座屈変形を効果的に抑制できる。
具体的に、上記構成とは異なり、カブラ部の下端と、凹部のうち最も径方向内側に位置する底部と、の間の缶軸方向に沿う距離が5mmを超える場合には、ねじ部及びカブラ部に対して凹部を接近配置できないため、缶体の座屈変形抑制効果が低減するおそれがある。
また、上記ボトル缶において、缶軸に沿う縦断面視で、前記凹部と前記肩部との間に、前記凹部と前記肩部とを接続する凸円弧部及び凹円弧部を備えたことが好ましい。
上記構成では、ボトル缶の縦断面視において、凹部と肩部との間に凸円弧部及び凹円弧部が形成されており、これらの凸円弧部及び凹円弧部を介して凹部と肩部とが接続されている。つまり、凹部と肩部との接続部分を、縦断面視でS字状に形成できるので、缶の薄肉化を図りつつ前記接続部分における座屈強度を確実に高めることができる。
また、上記ボトル缶において、前記凹部の下方に前記凸円弧部が隣接配置され、前記肩部の上方に前記凹円弧部が隣接配置されたことが好ましい。
この場合、凹部と凸円弧部とを滑らかに接続することができ、凹円弧部と肩部とを滑らかに接続することができる。従って、それぞれの接続箇所において集中荷重が作用するような不具合を防止でき、座屈強度を安定して高めることができる。
また、上記ボトル缶において、前記凹部の下方に隣接配置された前記凸円弧部と、前記凹部と、を繋ぐ第1接続部と、前記肩部の上方に隣接配置された前記凹円弧部と、前記肩部と、を繋ぐ第2接続部と、の間の缶軸方向に沿う距離が、3mm以上であることが好ましい。
この場合、凹部の下端に位置する第1接続部と、肩部の上端に位置する第2接続部と、の間の缶軸方向に沿う距離が3mm以上であるので、凹部と肩部との缶軸方向に沿う距離を長く確保することができ、その分、凹部とカブラ部との缶軸方向の距離を短くすることができて、上述した本発明による作用効果がより格別顕著なものとなる。
また、上記ボトル缶において、缶軸に沿う縦断面視で、前記凸円弧部と前記凹円弧部との間に、前記凸円弧部と前記凹円弧部とを接続する直線部を備えたことが好ましい。
この場合、ボトル缶の縦断面視において、凹部と肩部との間に、凸円弧部、凹円弧部及びこれらを接続する直線部が形成されている。この直線部が設けられることによって、凹部と肩部との缶軸方向に沿う距離を長く確保することが容易となり、その分、凹部とカブラ部との缶軸方向の距離を短くすることができて、上述した本発明による作用効果を安定して得ることができる。
また、上記ボトル缶において、前記凹部のうち最も径方向内側に位置する底部が、前記ねじ部において最も径方向内側に位置する部分よりも小径であることが好ましい。
この場合、径方向内側へ向けて窪まされた凹部により、径方向の荷重に対する強度や内圧に対する耐圧強度を十分に高めつつ、下記の作用効果を奏する。すなわち、凹部をねじ部やカブラ部よりも径方向内側に配置することで缶軸方向の荷重に対する座屈強度を確実に向上できる。
また、上記ボトル缶において、前記カブラ部の下方に連設される前記直線部と、前記凹部のうち最も径方向内側に位置する底部と、の間の径方向に沿う距離が、0.3mm以上であることが好ましい。
この場合、カブラ部の下方に連設される直線部から、凹部が径方向内側へ向けて窪む窪み量が0.3mm以上であるので、該凹部によって缶体の座屈強度を確実にかつ顕著に高めることができる。この効果をより格別なものとするには、上記距離(窪み量)が、0.6mm以上であることが望ましい。
また、上記ボトル缶において、前記凹部の缶軸方向に沿う長さが、1.5〜8mmであることが好ましい。
上記構成では、凹部の缶軸方向の長さが1.5mm以上であるので、凹部を成形しやすく、剛性を増す効果が十分得られる。
また、凹部の缶軸方向の長さが8mm以下であるので、この凹部の缶軸方向の全長が長くなり過ぎてしまうことを抑えて、該凹部により確実に缶体の座屈強度を高めることができる。また、例えば凹部の缶軸方向の全長を長く確保するために肩部の位置を下げてしまうようなことがなくなり、内容物の容量が減じることを防止できる。
また、上記ボトル缶において、前記凹部の板厚が、0.3mm以下であることが好ましい。
この場合、凹部の板厚が0.3mm以下であるので、ボトル缶全体としての薄肉化を十分に図ることができる。そして、このように薄肉化された場合でも、本発明によれば缶体の座屈強度を安定して高めることができる。なお、好ましくは、凹部の板厚は0.290mm以下であり、この場合でも本発明では缶体の座屈強度が確保される。
本発明のボトル缶及びキャップ付きボトル缶によれば、薄肉化を図った場合でも缶体の座屈強度を従来通り、またはそれ以上に保つことができる。
本発明の一実施形態に係るボトル缶を示す半縦断面図である。 ボトル缶の口部近傍を拡大して示す縦断面図である。 図2の要部拡大図である。 参考例のボトル缶の口部近傍を拡大して示す縦断面図である。 図4の要部拡大図である。
以下、本発明の一実施形態に係るボトル缶1について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態の説明に用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、要部となる部分を拡大、強調、抜粋して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際のものと同じであるとは限らない。
ボトル缶1は、アルミニウム合金材料を主成分として形成されたアルミボトルである。図1に示されるように、本実施形態ではボトル缶1として、缶軸C方向に沿う全長(つまり缶全高)が164mm程度とされた、当業者が「410B」サイズと呼ぶボトル缶を一例として挙げている。ただしこれに限定されるものではなく、ボトル缶1は、例えば缶全高が133mm程度とされた、当業者が「310B」サイズと呼ぶボトル缶等であってもよい。
ボトル缶1は、その内部に飲料等の内容物が充填され、後述する缶胴3の口部7に不図示のキャップが取り付けられ密封されることにより、キャップ付きボトル缶とされる。
ボトル缶1は有底筒状をなしており、缶の周壁である缶胴3と、缶の底壁である缶底2と、を備えている。缶胴3の中心軸及び缶底2の中心軸は、互いに同軸に配置されており、本実施形態ではこれらの共通軸を缶軸Cという。
また、缶軸Cが延在する方向(缶軸Cに沿う方向)を缶軸C方向という。缶軸C方向のうち、缶底2から缶胴3の開口端部(後述する口部7)へ向かう方向を上方といい、開口端部(口部7)から缶底2へ向かう方向を下方という。
また、缶軸Cに直交する方向を径方向という。径方向のうち、缶軸Cに接近する向きを径方向の内側といい、缶軸Cから離間する向きを径方向の外側という。
また、缶軸C回りに周回する方向を周方向という。
本実施形態で用いる、ボトル缶の例えば「凹」、「凸」、「窪む」、「突出する」等の各種形状は、特に説明しない限り、ボトル缶の外面(缶外面。外部に露出する表面)における各種形状を表している。
また、図1〜図5に示されるボトル缶の缶軸Cに沿う(缶軸Cを含む)縦断面視において、ボトル缶の各部形状の説明に用いる「円弧」、「曲線」、「直線」、「接線」等の線形状は、特に説明しない限り、ボトル缶の外面における各種の線形状を表している。
図1において、缶底2は、下方へ向けて突出するとともに周方向に沿って延びる環状凸部(リム)10と、環状凸部10の径方向の内側に連設され、上方へ向けて窪むドーム部9と、を備えている。
また、缶胴3は、缶底2に接続する胴部5と、胴部5から上方へ向かうに従い縮径する肩部6と、肩部6から上方へ向けて延びる口部7と、を備えている。
胴部5は、缶底2の環状凸部10の外周縁部に連設されており、該外周縁部から上方に向けて延びている。胴部5は、缶軸C方向に沿って略一定の外径とされた円筒状をなしている。胴部5は、缶胴3における最大径部分であり、胴部5の外径は、例えば65〜67mmである。
肩部6は、胴部5の上方に連設され、胴部5から上方へ向かうに従い徐々に縮径しており、テーパー状をなしている。
図1〜図3において、口部7は、肩部6の上方に連設されている。口部7は、缶胴3における最小径部分である。口部7は、ねじ部11と、ねじ部11の下方に隣接配置され、径方向外側へ向けて膨出するカブラ部12と、カブラ部12より小径とされ、カブラ部12の下端16から下方へ延びる直線部14と、直線部14と肩部6との間に配置され、径方向内側へ向けて窪むとともに周方向に延びる溝状の凹部13と、口部7の上端開口縁に形成されたカール部15と、を備えている。
ねじ部11には、周方向へ向かうに従い缶軸C方向に向けて延びる螺旋状の雄ねじが形成されている。ねじ部11の上端部に位置するねじ山の外径は、該上端部以外の部位に位置するねじ山の外径よりも若干小さくされている。公称φ38口径ボトル缶において、ねじ部11の外径(最大外径)は、例えば、36.7〜37.3mmである。
カブラ部12は、径方向外側へ向けて膨出するとともに周方向に沿って延びる環状をなしている。図2及び図3に示されるボトル缶1の縦断面視で、カブラ部12は、略台形状(上底が径方向外端に位置する台形状)をなしている。カブラ部12の外径は、ねじ部11の外径に対して同等以上の大きさである。カブラ部12は、別の名称として例えばスカート部やビード部等と呼ばれることがある。
カブラ部12の上端部は、上方へ向かうに従い径方向内側へ向けて傾斜するテーパー状に形成されており、ねじ部11の下端に接近配置されている。カブラ部12の下端部は、下方へ向かうに従い径方向内側へ向けて傾斜するテーパー状に形成されており、直線部14の上端に接続している。
図3に示されるボトル缶1の縦断面視において、カブラ部12の下端部には、カブラ部12の最大径部分から下方へ向けて延びる凸曲線部と、該凸曲線部の下方に連設された凹曲線部と、が含まれる。本実施形態ではこの凹曲線部の下端を、カブラ部12の下端16とする。
カブラ部12において上端部と下端部との間に位置する中間部は、缶軸Cに略平行な円筒状をなしている。具体的には、ボトル缶1の縦断面視において、カブラ部12の中間部は、径方向外側へ向けて膨出する凸曲線状をなしている。また、図3に示される例では、カブラ部12の中間部が、上方へ向かうに従い径方向内側へ向けて僅かに傾斜している。
図3に示されるボトル缶1の縦断面視で、直線部14は、カブラ部12と凹部13との間に位置して缶軸C方向に延びている。直線部14は、カブラ部12の下端16に連設され、図示の例では缶軸Cを中心とした円筒状をなしていて、缶軸Cに平行に延びている。直線部14の外径は、カブラ部12の外径よりも小さい。直線部14の下方には、凹部13が接近して配置されている。
図2において、カール部15は、口部7の上端開口縁に位置しており、その先端(材料端)が径方向外側から下方へ向けて折り返されている。カール部15は、周方向に沿って延びる環状をなしている。本実施形態では、カール部15及び凹部13のいずれかが、口部7における最小径部分とされている。また図示の例では、カール部15の全周に、径方向内側へ向けたスロットル加工(カール潰し加工)が施されている。
凹部13は、直線部14よりも径方向内側へ向けて窪むとともに周方向に沿って延びる溝状をなしている。本実施形態の例では、凹部13が、周方向に沿って延びる環状をなしている。凹部13の板厚は、例えば0.3mm以下であり、好ましくは、0.290mm以下である。
図3に示されるボトル缶1の縦断面視において、凹部13は、1つの凹円弧部17を有している。図示の例では、凹円弧部17が、径方向内側へ向けて凹となる半円形状をなしている。
凹部13の缶軸C方向に沿う長さAは、1.5〜8mmである。本実施形態において、「凹部13の缶軸C方向に沿う長さA」とは、凹部13が有する凹円弧部17における最上端と、最下端と、の間の缶軸C方向に沿う距離を指す。
図3に示される縦断面視で、凹円弧部17の上端の径方向外側には、径方向外側へ向かうに従い上方へ向けて延びる凸円弧部19が連設されている。凸円弧部19の上端は、直線部14の下端に接続している。
凹円弧部17の下端の径方向外側には、径方向に沿って延びる直線部18が連設されている。また、直線部18の径方向外側には、凸円弧部21が連設されている。凸円弧部21については別途後述する。
カブラ部12の下端16と、凹部13のうち最も径方向内側に位置する底部20と、の間の缶軸C方向に沿う距離Bは、5mm以下である。また、距離Bは、2.5mm以上である。
図2及び図3に示されるように、本実施形態では、凹部13のうち最も径方向内側に位置する底部20が、ねじ部11において最も径方向内側に位置する部分(つまりねじ谷)よりも小径である。
また図3において、カブラ部12の下方に連設される直線部14と、凹部13のうち最も径方向内側に位置する底部20と、の間の径方向に沿う距離Fが、0.3mm以上である。好ましくは、距離Fは0.6mm以上である。
図3に示される縦断面視で、凹部13と肩部6との間には、凹部13と肩部6とを接続する凸円弧部21及び凹円弧部22が形成されている。凸円弧部21は、径方向外側へ向かうに従い下方へ向けて延びている。凹円弧部22は、下方へ向かうに従い径方向外側へ向けて延びている。本実施形態では、凸円弧部21が、凹部13の下方に隣接配置されており、凹円弧部22が、肩部6の上方に隣接配置されている。また、凸円弧部21の下方に凹円弧部22が直接的に接続されている。
またこの縦断面視で、凸円弧部21の曲率半径と、凹円弧部22の曲率半径とは、互いに異なっている。図示の例では、凸円弧部21の曲率半径に比べて、凹円弧部22の曲率半径が大きくされている。
この縦断面視において、凸円弧部21と、凹部13(の下端)と、を繋ぐ接続部を第1接続部31と呼ぶ。また、凹円弧部22と、肩部6(の上端)と、を繋ぐ接続部を第2接続部32と呼ぶ。本実施形態において、第1接続部31と、第2接続部32と、の間の缶軸C方向に沿う距離Eは、3mm以上である。なお図示の例では、凸円弧部21が接続する凹部13の下端が、該凹部13における直線部18の径方向外縁である。
またこの縦断面視において、凹部13の上方に隣接する直線部14の外径に比べて、凹部13の下方に隣接する部分の外径が大きい。なお、上記「凹部13の下方に隣接する部分」とは、本実施形態においては、凸円弧部21の下端(つまり凸円弧部21と凹円弧部22との接続部分)を指している。
次に、本実施形態のボトル缶1の製造方法について、製造工程の一例を説明する。
ボトル缶1は、板材打ち抜き工程、カッピング工程(絞り工程)、DI工程(絞りしごき工程)、トリミング工程、印刷・塗装(缶外面)工程、塗装(缶内面)工程、ネッキング工程、トリミング工程、ねじ成形工程、カール工程及びスロットル工程等を経て、製缶される。
板材打ち抜き工程では、アルミニウム合金材料等からなる圧延材(板材)を打ち抜き加工して、円板状のブランクを成形する。
カッピング工程(絞り工程)では、ブランクをカッピングプレスにより絞り加工(カッピング加工)して、カップ状体に成形する。
DI工程(絞りしごき工程)では、DI缶製造装置によってカップ状体に再絞り及びしごき加工を施して、缶胴と缶底とを備えた有底円筒状のDI缶を成形する。なお「DI」とは、Drawing&Ironingの略称である。
またDI工程において、缶底には、上述したドーム部9及び環状凸部10がプレス成形される。
DI工程を経たDI缶は、缶胴の開口端縁が凹凸形状をなしており、いわゆる耳が形成されていて高さが不均一である。このため、トリミング装置を用いて缶胴の開口端部のトリミング加工を行い、開口端部の高さが全周にわたって均等に揃えられたDI缶とする(トリミング工程)。
次いで、DI缶を洗浄して油分等を除去した後に、表面処理を施して乾燥し、DI缶の外面の印刷及び塗装を行い(印刷・塗装(缶外面)工程)、DI缶の内面の塗装を行う(塗装(缶内面)工程)。
なお、上述したように、製缶されたボトル缶1の缶胴3の開口端部近傍には、肩部6及び口部7が形成されるが、本実施形態の例では、肩部6及び口部7の成形が、印刷・塗装(缶外面)工程及び塗装(缶内面)工程よりも後工程において行われる場合について説明する。ただし、塗装(缶内面)工程については、肩部6及び口部7の成形よりも後工程において行われてもよい。
DI缶の缶外面には、印刷及び外面仕上げ塗装が行われる。印刷、外面仕上げ塗装の焼付・乾燥は、同時に行われる。肩部6及び口部7の成形時には、塗膜に対して強い負荷が作用し、塗膜の焼付が十分でないと開栓性への影響が生じるため、DI缶への焼付・乾燥の温度は、例えば缶胴と缶蓋からなる2ピース缶等に比べて高く設定される。
また、外面塗装後は、内面塗装とその乾燥・焼付が行われる。DI缶の内面への塗装は、スプレーノズルによって缶胴の開口端部から缶底へ向けて塗料を噴霧して行われる。噴霧した塗料を乾燥することにより缶内面に塗膜を形成して、耐食性を付与する。
このDI缶を、ボトル缶製造装置に移送する。ボトル缶製造装置では、複数種類のダイ加工ツール(ネッキング成形金型)を用いて、缶胴の開口端部及びその近傍に段階的にダイ加工(ネッキング加工)を施すことにより、肩部6及び口部7を成形する(ネッキング工程)。また必要に応じて、複数種類のダイ加工同士の間に、トリミング加工ツールを用いて、高さが不揃いとなった開口端部のトリミング加工を行う(トリミング工程)。これにより、缶胴3に肩部6及び口部7を有するボトル缶1が成形される。
次いで、缶胴3の口部7に、ねじ成形加工ツールを用いてねじ成形加工を施す(ねじ成形工程)。また口部7に、カール加工ツールを用いてカール加工を施し(カール工程)、スロットル加工ツール(カール潰し加工ツール)を用いてスロットル加工(スロットル工程)を施す。これにより、口部7にねじ部11及びカール部15が成形される。
なお、本実施形態では、口部7のカブラ部12及び凹部13の成形を、上記ネッキング工程においてダイ加工ツールを用いて行う。ただし、凹部13の成形については、ねじ成形工程の前後において回転加工ツール(中子ローラ、外子ローラ等の成形ローラ)を用いて行ってもよい。
これにより、図1に示されるようなボトル缶1が製缶される。
スロットル工程よりも後工程において、ボトル缶1の内部には飲料等の内容物が充填され、ボトル缶1の口部7には、有頂筒状をなすキャップ(不図示)が取り付けられる。
具体的には、ボトル缶1の口部7にキャップを被せ、プレッシャーブロックによって、口部7に対してキャップを下方へ向けて押し付ける。これにより、キャップの頂壁(天壁)の下面に設けたシール材を、口部7のカール部15に上方から押し付け、ボトル缶1を密封状態とする。この密封状態で、キャップの周壁にねじ巻きローラを径方向内側へ向けて押し当てつつ周方向に転動させることにより、該周壁にねじ部11の雄ねじ形状に倣った雌ねじ形状を形成する。また、キャップの周壁の下端部に裾巻きローラを径方向内側へ向けて押し当てつつ周方向に転動させることにより、該周壁の下端部をカブラ部12に係止させる。これにより、ボトル缶1の内容物が密封された状態で、口部7にキャップが取り付けられる。またこの密封状態は、口部7からキャップを取り外し開栓するまでの間、維持される。
以上説明した本実施形態に係るボトル缶1及びキャップ付きボトル缶は、口部7における直線部14と肩部6との間に、径方向内側へ向けて窪むとともに周方向に延びる溝状の凹部13が形成されている。この凹部13により、缶軸C方向荷重に対する座屈強度向上を図ることができる。
また凹部13を、カブラ部12及び直線部14に対して最も径方向内側に配置させることで、缶軸C方向の荷重に対する座屈強度を顕著に高めることができる。
また口部7に、カブラ部12の下端16から下方へ延びる直線部14が設けられていることにより、該口部7に取り付けられるキャップの周壁の下端部が、カブラ部12に対して確実に密着し係止される。
具体的に、例えば本実施形態とは異なり、カブラ部12の下端16に直線部14が連設されることなく、カブラ部12の下端16と凹部13とが直接的に繋がっている構成の場合、キャップの周壁の下端部を裾巻き成形する際に、キャップの周壁の下端部が成形時に暴れ、裾巻き加工の安定性を損ねるおそれがある。このような不具合を、直線部14を備えた本実施形態によれば確実に防止することができる。
以上より本実施形態によれば、薄肉化を図っても缶体の座屈強度を従来通り、またはそれ以上に保つことができる。
また本実施形態では、カブラ部12の下端16と、凹部13のうち最も径方向内側に位置する底部20と、の間の缶軸C方向に沿う距離Bが、5mm以下であるので、下記の作用効果を奏する。
本発明の発明者は、ボトル缶1の座屈強度について鋭意研究を重ねた結果、座屈強度低下の一つの原因として、(横断面にて)飲み口部(口部)7近傍の楕円状変形の影響が大きく、飲み口部7に近い位置で強度(または剛性)を高めることが座屈抑制に効果的である、という知見に至った。
そこで本実施形態では、上述のように、口部7におけるカブラ部12と肩部6との間に溝状の凹部13を設けている。そして上記構成によれば、図3に示されるように、この凹部13のうち最も径方向内側に位置する底部20が、カブラ部12の下端16から缶軸C方向に沿う5mm以下の範囲に配置されており、つまり距離Bが5mm以下である。このように凹部13が、カブラ部12及びその上方に隣接するねじ部11に接近して配置されているので、缶体の座屈変形を効果的に抑制できる。
具体的に、上記構成とは異なり、カブラ部12の下端16と、凹部13のうち最も径方向内側に位置する底部20と、の間の缶軸C方向に沿う距離Bが5mmを超える場合には、ねじ部11及びカブラ部12に対して凹部13を接近配置することができないため、缶体の座屈変形を抑制する効果が低減するおそれがある。
ここで、図4及び図5に示される参考例のボトル缶100を用いて、本実施形態のボトル缶1による座屈強度向上の効果を具体的に説明する。
この参考例では、直線部14と肩部6との間に、溝状の凹部13が形成される代わりに、直線部14よりも大径とされた筒状部101が形成されている。また、カブラ部12の下端16と、筒状部101のうち最も径方向外側に位置する頂部102と、の間の缶軸C方向に沿う距離(最短距離)Bが、5mmを超える。
本実施形態のボトル缶1と、参考例のボトル缶100とについて、座屈固有値解析により缶体の座屈強度を確認した。なお、上述以外の構成(図示しない口部7の口径や板厚等)については互いに同一条件とし、解析ソフトにはABAQUSを用いた。
その結果、参考例のボトル缶100に対して、本実施形態のボトル缶1は、缶体の座屈強度が例えば25%程度も向上することが確認された。
なお、本実施形態の上述した作用効果をより格別顕著なものとするには、好ましくは、距離Bは、5mm以下である。また、直線部14の缶軸C方向の長さを安定して確保しつつ、直線部14と凹部13との接続部分に集中荷重が作用するような屈曲部を形成することなくこれらを滑らかに接続する観点からは、距離Bは、2.5mm以上であることが好ましい。
また本実施形態では、ボトル缶1の縦断面視において、凹部13と肩部6との間に凸円弧部21及び凹円弧部22が形成されており、これらの凸円弧部21及び凹円弧部22を介して凹部13と肩部6とが接続されている。つまり、凹部13と肩部6との接続部分を、縦断面視でS字状に形成することができるので、缶の薄肉化を図りつつ前記接続部分における座屈強度を確実に高めることができる。
また本実施形態では、凹部13の下方に凸円弧部21が隣接配置され、肩部6の上方に凹円弧部22が隣接配置されているので、下記の作用効果を奏する。
すなわちこの場合、凹部13と凸円弧部21とを滑らかに接続することができ、凹円弧部22と肩部6とを滑らかに接続することができる。従って、それぞれの接続箇所において集中荷重が作用するような不具合を防止でき、座屈強度を安定して高めることができる。
また本実施形態では、凹部13の下端に位置する第1接続部31と、肩部6の上端に位置する第2接続部32と、の間の缶軸C方向に沿う距離Eが3mm以上であるので、凹部13と肩部6との缶軸C方向に沿う距離を長く確保することができ、その分、凹部13とカブラ部12との缶軸C方向の距離を短くすることができて、上述した本実施形態による作用効果がより格別顕著なものとなる。
また本実施形態では、凹部13のうち最も径方向内側に位置する底部20が、ねじ部11において最も径方向内側に位置する部分(つまりねじ谷)よりも小径である。
従ってこの場合、径方向内側へ向けて窪まされた凹部13により、缶軸C方向の荷重に対する座屈強度を確実に向上できる。
また本実施形態では、カブラ部12の下方に連設される直線部14と、凹部13のうち最も径方向内側に位置する底部20と、の間の径方向に沿う距離Fが、0.3mm以上であるので、下記の作用効果を奏する。
すなわちこの場合、カブラ部12の下方に連設される直線部14から、凹部13が径方向内側へ向けて窪む窪み量が0.3mm以上であるので、該凹部13によって缶体の座屈強度を確実にかつ顕著に高めることができる。この効果をより格別なものとするには、距離F(窪み量)が、0.6mm以上であることが望ましい。
また本実施形態では、凹部13の缶軸C方向に沿う長さAが、1.5〜8mmであるので、下記の作用効果を奏する。
すなわち上記構成では、凹部13の缶軸C方向の長さAが1.5mm以上であるので、凹部13を成形しやすく、剛性を増す効果が十分得られる。
また、凹部13の缶軸C方向の長さAが8mm以下であるので、この凹部13の缶軸C方向の全長が長くなり過ぎてしまうことを抑えて、該凹部13により確実に缶体の座屈強度を高めることができる。また、例えば凹部13の缶軸C方向の全長を長く確保するために肩部6の位置を下げてしまうようなことがなくなり、内容物の容量が減じることを防止できる。
また本実施形態では、凹部13の板厚が0.3mm以下であるので、ボトル缶1全体としての薄肉化を十分に図ることができる。そして、このように薄肉化された場合でも、本実施形態によれば缶体の座屈強度を安定して高めることができる。なお、好ましくは、凹部13の板厚は0.290mm以下であり、この場合でも本実施形態では缶体の座屈強度が確保される。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、例えば下記に説明するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
前述の実施形態では、凹部13が、全周に連続した環状をなしている。これに代えて、凹部13が、周方向に不連続に間隔をあけて複数設けられていてもよい。
また、凹部13の板厚が0.3mm以下であるとしたが、これに限定されるものではなく、凹部13の板厚は、0.3mmを超えてもよい。
また、特に図示しないが、ボトル缶1の缶軸Cに沿う縦断面視で、凸円弧部21と凹円弧部22との間に、凸円弧部21と凹円弧部22とを接続する直線部(肩上直線部)が備えられていてもよい。つまり、凸円弧部21と凹円弧部22とが、直線部を介して間接的に接続されてもよい。
この場合、ボトル缶1の縦断面視において、凹部13と肩部6との間に、凸円弧部21、凹円弧部22及びこれらを接続する直線部が形成されている。この直線部が設けられることによって、凹部13と肩部6との缶軸C方向に沿う距離を長く確保することが容易となり、その分、凹部13とカブラ部12との缶軸C方向の距離を短くすることができて、前述の実施形態による作用効果を安定して得ることができる。
また前述の実施形態では、ボトル缶1の縦断面視で、凹部13と肩部6との間に凸円弧部21及び凹円弧部22が1つずつ設けられた例を挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、互いに曲率半径の異なる2つ以上の凸円弧部が設けられたり、互いに曲率半径の異なる2つ以上の凹円弧部が設けられていてもよい。またこの縦断面視で、凸円弧部21及び凹円弧部22のいずれかが設けられていなくてもよく、例えば、凸円弧部21及び凹円弧部22のいずれかに代えて、径方向外側へ向かうに従い下方に向けて傾斜する直線状の傾斜部が設けられてもよい。
また前述の実施形態では、缶軸Cに沿うボトル缶1の縦断面視で、凹部13が、1つの凹円弧部17を有している例を挙げたが、これに代えて、凹部13が複数の凹円弧部を有していてもよい。
この場合、凹部13に形成された複数の凹円弧部の曲率半径を互いに異ならせることができるので、例えば、曲率半径の小さい凹円弧部によって、カブラ部12に対して凹部13(の底部20)を缶軸C方向に接近配置することができ、上述の座屈強度を高められるという効果がより安定して得られやすくなる。また、曲率半径の小さい凹円弧部によって、缶軸C方向の所定の領域内における凹部13の径方向内側へ向けた窪み量を大きく確保しやすくなり、軸方向や径方向の荷重に対する強度の向上を図ることができる。
また、曲率半径の大きい凹円弧部によって、凹部13の缶軸C方向に沿う長さを大きく確保することができ、該凹部13による座屈強度向上の効果を缶軸C方向の広い範囲で奏することができる。
さらにこの縦断面視で、凹部13が、複数の前記凹円弧部同士を接続する凹部内直線部を有していてもよい。
この場合、ボトル缶1の縦断面視において、凹部13に、複数の凹円弧部及びこれらの凹円弧部同士を接続する凹部内直線部が形成される。凹部内直線部は、例えば缶軸Cに沿って延びる。凹部内直線部が設けられることによって、凹部13の缶軸C方向に沿う長さを大きく確保することが容易となり、該凹部13による座屈強度向上の効果を缶軸C方向の広い範囲で得ることができる。
凹部内直線部は、缶軸Cに対して傾斜させられていてもよく、この場合、凹部13の径方向に沿う長さ(径方向内側へ向けた窪み量)をより大きく確保することができ、軸方向荷重に対する座屈強度のさらなる向上を図ることができる。
なお、上述のように凹部13が複数の凹円弧部を有する場合、前述の実施形態で説明した「凹部13の缶軸C方向に沿う長さA」とは、凹部13が有する複数の凹円弧部のうち、最も上方に位置する凹円弧部の上端と、最も下方に位置する凹円弧部の下端と、の間の缶軸C方向に沿う距離を指す。
また、凹部13が複数の凹円弧部同士を接続する凹部内直線部を有し、該凹部内直線部が缶軸Cに平行に延びている場合、前述の実施形態で説明した図3の距離Bとは、カブラ部12の下端16と、底部20のうち最上端と、の間の缶軸C方向の距離(つまり最短距離)を指す。
また、凹部13の直線部18が、径方向外側へ向かうに従い下方へ向けて傾斜するテーパー状をなしていてもよい。
また前述の実施形態では、凹部13の凹円弧部17の上端に凸円弧部19が連設された例を挙げて説明したが、凹円弧部17と凸円弧部19との間に、径方向外側へ向かうに従い上方に向けて傾斜するテーパー部が設けられており、該テーパー部を介して、凹円弧部17と凸円弧部19とが接続されていてもよい。
また、ボトル缶1として、缶胴3と缶底2とが一体に形成された例を挙げて説明したが、ボトル缶1は、缶胴3と缶底2とが別体に形成され、これらが組み合わされていてもよい。
その他、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態、変形例及びなお書き等で説明した各構成(構成要素)を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
本発明のボトル缶及びキャップ付きボトル缶は、薄肉化を図った場合でも缶体の座屈強度を従来通り、またはそれ以上に保つことができる。従って、産業上の利用可能性を有する。
1 ボトル缶
2 缶底
3 缶胴
5 胴部
6 肩部
7 口部
11 ねじ部
12 カブラ部
13 凹部
14 直線部
16 カブラ部の下端
20 底部
21 凸円弧部
22 凹円弧部
31 第1接続部
32 第2接続部
A 凹部の缶軸方向に沿う長さ
B カブラ部の下端と、凹部のうち最も径方向内側に位置する底部と、の間の缶軸方向に沿う距離
C 缶軸
E 第1接続部と、第2接続部と、の間の缶軸方向に沿う距離
F 直線部と、凹部のうち最も径方向内側に位置する底部と、の間の径方向に沿う距離

Claims (11)

  1. 缶胴と缶底とを備えた有底筒状のボトル缶であって、
    前記缶胴は、
    前記缶底に接続する胴部と、
    前記胴部から上方へ向かうに従い縮径する肩部と、
    前記肩部から上方へ向けて延びる口部と、を備え、
    前記口部は、
    ねじ部と、
    前記ねじ部の下方に隣接配置され、径方向外側へ向けて膨出するカブラ部と、
    前記カブラ部より小径とされ、前記カブラ部の下端から下方へ延びる直線部と、
    前記直線部と前記肩部との間に配置され、径方向内側へ向けて窪むとともに周方向に延びる溝状の凹部と、を有するボトル缶。
  2. 請求項1に記載のボトル缶であって、
    前記カブラ部の下端と、前記凹部のうち最も径方向内側に位置する底部と、の間の缶軸方向に沿う距離が、5mm以下であるボトル缶。
  3. 請求項1又は2に記載のボトル缶であって、
    缶軸に沿う縦断面視で、前記凹部と前記肩部との間に、前記凹部と前記肩部とを接続する凸円弧部及び凹円弧部を備えたボトル缶。
  4. 請求項3に記載のボトル缶であって、
    前記凹部の下方に前記凸円弧部が隣接配置され、
    前記肩部の上方に前記凹円弧部が隣接配置されたボトル缶。
  5. 請求項3又は4に記載のボトル缶であって、
    前記凹部の下方に隣接配置された前記凸円弧部と、前記凹部と、を繋ぐ第1接続部と、
    前記肩部の上方に隣接配置された前記凹円弧部と、前記肩部と、を繋ぐ第2接続部と、の間の缶軸方向に沿う距離が、3mm以上であるボトル缶。
  6. 請求項3〜5のいずれか一項に記載のボトル缶であって、
    缶軸に沿う縦断面視で、前記凸円弧部と前記凹円弧部との間に、前記凸円弧部と前記凹円弧部とを接続する直線部を備えたボトル缶。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のボトル缶であって、
    前記凹部のうち最も径方向内側に位置する底部が、前記ねじ部において最も径方向内側に位置する部分よりも小径であるボトル缶。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のボトル缶であって、
    前記カブラ部の下方に連設される前記直線部と、前記凹部のうち最も径方向内側に位置する底部と、の間の径方向に沿う距離が、0.3mm以上であるボトル缶。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のボトル缶であって、
    前記凹部の缶軸方向に沿う長さが、1.5〜8mmであるボトル缶。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のボトル缶であって、
    前記凹部の板厚が、0.3mm以下であるボトル缶。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のボトル缶の前記口部に、キャップが取り付けられたキャップ付きボトル缶。
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