JPH0848330A - 軸力強度の優れたdi缶体 - Google Patents

軸力強度の優れたdi缶体

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JPH0848330A
JPH0848330A JP20272994A JP20272994A JPH0848330A JP H0848330 A JPH0848330 A JP H0848330A JP 20272994 A JP20272994 A JP 20272994A JP 20272994 A JP20272994 A JP 20272994A JP H0848330 A JPH0848330 A JP H0848330A
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JP
Japan
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curvature
radius
heel
strength
axial force
Prior art date
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JP20272994A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Mizutani
博之 水谷
Yoshinari Kikuta
良成 菊田
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 缶外径が65mm、ドーム径が46〜48mm、ヒール
高さが10〜13mmの薄肉DI缶体であって、缶底部の断面
形状において、接地部外側は曲率半径1.8 〜2.2mm 、中
心角70〜80°、ヒール部ボディ側は曲率半径4.8 〜6.0m
m 、中心角70°以上、ヒール部中央は曲率半径8mm 以上
に成形されている。 【効果】 軸力強度が132kgf以上、耐圧強度が6.3kgf/c
m2以上を有するDI缶体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸力強度の優れた薄肉
DI缶体、詳しくは、缶底部の材料板厚が0.30mm
未満の薄肉DI缶において、優れた軸力強度を与えるた
めの缶底形状の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム板、鋼板を材料としてDI
(絞り、しごき)成形されるDI缶の缶底の構造は、図
4に示すように、ドーム部2、接地部4、側壁部5に連
続するヒール部3からなり、缶の成形加工時において、
DIポンチにより側壁部5をしごき加工すると同時に缶
底部1も成形される。
【0003】DI缶には、一般に内圧をかけてビールや
清涼飲料などの内容物が充填され、とくに缶体が高温に
さらされたような場合には缶体の内圧が上昇するから、
缶胴(缶ボディ)には耐圧強度が必要であり、ネック成
形時、内容物の充填時、缶エンド巻締め時には缶体に軸
方向の負荷がかかり、缶底の軸力強度が低い場合には、
ネック成形時に缶底が変形して成形が不均一となり、内
容物充填や巻締め時に不都合が生じることとなるから軸
力強度も要求される。耐圧強度は、缶底が内圧により反
転座屈変形する強度で示され、6.3kgf/cm2が保証値とな
っている。また、軸力強度は、缶上部からの軸方向荷重
に降伏する強度で示され、缶胴全体の保証値は130kgfと
されている。
【0004】近年、DI缶の軽量化の対策として、缶蓋
(缶エンド)の小径化と缶胴(缶ボディ)の薄肉化がさ
らに進められている。DI缶、とくに飲料缶を積み重ね
る場合、缶エンドと缶底が積み重ねられるから、缶エン
ドの小径化に伴って缶底部の接地部の径も小径にするこ
とが必要である。接地部の径が小さくなると、一般に耐
圧強度が向上するといわれている。一方、缶底の薄肉化
により、耐圧強度は厚さの1.2 〜1.4 乗の割合で低下
し、例えば、缶底の厚さを0.30mmから0.26mmに薄肉化し
た場合は耐圧強度が16〜18%低下する。
【0005】このため、缶底の形状を特定することによ
り、缶ボディの耐圧強度を改善する手法が種々開発され
ており、例えば、ドーム部の断面形状を曲率半径が連続
的に変化する曲線で形成し、ドーム部と接地部との接合
点を滑らかな面で接続する底部構造(特開平2-45353 号
公報) 、接地部の曲率半径を厚さとの関係で特定した缶
底形状(特開平4-344842号公報) などが提案されてい
る。
【0006】これに対して、軸力強度は、一般に耐圧強
度とは逆に、接地部の径が小さくなると低下し易く、ま
た耐圧強度と同様、缶底の薄肉化に伴って低下する。薄
肉化による軸力強度の低下は、缶底の形状にもよるが、
厚さの1.7 乗の割合で減少し、例えば、缶底の厚さを0.
30mmから0.26mmに薄肉化した場合は22%の軸力強度の低
下が予測される。
【0007】缶底の薄肉化と缶底の接地部径の小径化の
両方を考慮すると、軸力強度の低下は30%程度に達する
と考えられるが、缶ボディの軸力強度を改善するための
方策については、これまで十分に検討されていない。軸
力強度の低下を防止するために、缶底のヒール部ボディ
側の曲率半径を大きくすればよいことが経験的に判明し
ているが、具体的な提案はなく、缶底のヒール部ボディ
側の曲率半径を大きくすると、缶の内容積が減少すると
いう問題点も生じる。
【0008】発明者らは、缶ボディに軸方向の荷重を負
荷した場合における缶底部の塑性変形強度を予備的に調
査した。その結果、軸方向の荷重により、はじめに接地
部外側で降伏が生じ、ついでヒール部ボディ側で降伏が
生じることが判明し、軸力強度を向上させるためには、
接地部外側とヒール部ボディ側における降伏を抑制する
ことが必要であることがわかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の予備
検討の結果を基礎とし、小径エンド缶、例えば204、
202エンド缶に積み重ねられるドーム径が46〜48
mmのDI缶を対象として、軸力強度を改善するため
に、ヒール部、接地部の形状的要件の組合わせについて
種々の面から検討を加えた結果としてなされたものであ
り、その目的は、耐圧強度を低下させることなく、缶内
容積の減量を極力抑制し、軸力強度を向上させた缶底形
状をそなえた薄肉DI缶体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による軸力強度の優れた薄肉DI缶体は、缶
外径が65mm以上、ヒール部の高さが10〜13m
m、ドーム部の径が46〜48mmの薄肉DI缶体であ
って、缶底の断面形状において、接地部外側は曲率半径
1.8〜2.2mm、中心角70〜80°、ヒール部ボ
ディ側は曲率半径4.8〜6.0mm、中心角70°以
下、ヒール部中央は曲率半径8mm以上に成形されてい
ることを構成上の特徴とする。
【0011】本発明は、缶底の肉厚が0.30mm未
満、例えば0.26〜0.27mmの薄肉で、図1に示すように、
缶外径RO が65mm以上、とくに65〜67mmの範
囲で、ドーム部2の径RD が46〜48mm、ヒール部
3の高さが10〜13mmの小径DI缶を対象とするも
のであり、接地部4の外側部の曲率半径R3 を1.8〜
2.2mm、中心角α3 を70〜80°の形成すること
が第1の形状的要件である。接地部外側の曲率半径R3
が1.8mm未満では缶体の耐圧強度は高くなるが軸力
強度が減少し、接地部外側の曲率半径が2.2mmを越
えて大きくなると、耐圧強度、軸力強度ともに低下す
る。上記の範囲の曲率半径R3 と70〜80°の中心角
α3 との組合わせにより、耐圧強度および軸力強度の優
れた缶体の接地部が形成される。
【0012】本発明における第2の形状的要件は、缶胴
側壁部5に連続して形成されるヒール部3のボディ側の
曲率半径R1 を4.8〜6.0mm、中心角α1 を70
°以下に形成することがある。ヒール部ボディ側の曲率
半径R1 が4.8mm未満では軸力強度が十分でなく、
6.0mmを越えると、ヒール部中央の曲率半径R2
小さくなり、そのために缶体中心軸に対するヒール部の
傾き角度が大きくなって軸力強度が低下する傾向が認め
られる。缶体中心軸に対する缶体の傾き角度を小さくし
ようとすると缶内容積の減量が生じる。ヒール部ボデイ
側の中心角αが70°を越えると、ヒール部ボディ側が
軸方向の荷重により降伏し易くなり、缶体の軸力強度を
低下させるおそれがある。
【0013】本発明における第3の形状的要件は、ヒー
ル部中央の曲率半径R2 を8mm以上とすることであ
る。ヒール部中央の曲率半径が8mm未満では、軸力強
度が劣化する傾向がある。ヒール部中央の中心角α
2 は、接地部外側およびヒール部ボディ側の形状から決
まるものであるが、通常は20〜40°の範囲である。
本発明においては、上記の範囲に限定されたヒール部ボ
ディ側の曲率、ヒール部中央の曲率および接地部外側の
曲率を、缶体のサイズや形状に応じて適宜組合わせ、連
続した滑らかな曲面を形成した缶底形状とする。厚さ0.
27mmのアルミニウム合金(AA3004) 板を使用し、通常の
DI成形条件に従って外径66mm、ドーム径47mm
の本発明のDI缶体を成形したところ、質量約11グラ
ムの軽量缶ボディが得られた。
【0014】本発明のとくに好ましい態様を挙げると以
下のようである。缶外径が65〜67mm、ヒール高さ
が10〜13mm、ドーム径が46〜48mmの薄肉D
I缶であって、缶底部の断面形状において、接地部外側
は曲率半径1.8〜2.2mm、中心角74〜76°、
ヒール部ボディ側は曲率半径4.8〜5.0mm、中心
角65〜70°、ヒール部中央は曲率半径8〜10mm
に成形されることを特徴とする軸力強度の優れた薄肉D
I缶体。
【0015】
【作用】本発明は、缶底厚さが0.30mm未満で、ド
ーム径が46〜48mmの薄肉小径DI缶において、接
地部外側の曲率半径を1.8〜2.2mm、中心角を7
0〜80°に限定し、10〜13mm高さのヒール部に
ついては、ヒール部ボディ側の曲率半径を4.8〜6.
0mm、中心角を70°以下、ヒール部中央の曲率半径
を8mm以上に規定することにより、缶体の軸方向の荷
重に耐え、耐圧強度にも優れ、缶内容積の減量も抑制さ
れた缶底形状が得られる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明する。 実施例 アルミニウム合金、AA3004合金板(厚さ0.26mm)
を、通常のDI缶の製缶条件により缶体に成形加工し
た。成形されたDI缶の形状的特性値を表1に示す。な
お、缶外径は66mm、ドーム径は47mm(但し、従来形状の
DI缶No.5のみはドーム径49mm) 、ドーム部の曲率半径
は43mm、ヒール高さは12mm、接地部内側の曲率半径は1.
3mm とした。これらのDI缶について、軸力強度および
耐圧強度を測定し、缶内容積の増減を従来形状のDI缶
(No.5) との比較により評価した。結果を表2に示す。
軸力強度および耐圧強度の測定は下記のようにして行っ
た。表1において本発明の要件を外れたものには下線を
付した。
【0017】軸力強度測定試験:缶体をインストロン型
圧縮試験機により、所定治具を介して、縦方向に圧縮し
缶体各部にて座屈する強度を測定する試験。国内一般で
は130kgf以上であることが、標準とされている。 耐圧強度測定試験:液圧バルジ試験機を用いて、水圧あ
るいは油圧により、缶体内部を加圧し、缶底が反転した
際の内圧力を測定した。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】表2に示されるように、本発明に従う缶底
形状をそなえたDI缶(No.1〜4)は、いずれも, 軸力強
度の保証値130kgf以上の軸力強度、および耐圧強度の保
証値6.3kgf/cm2以上の耐圧強度を有し、缶内容積の減量
も従来形状のDI缶(No.5)に比べて極力抑制されてい
る。
【0021】これに対して、従来形状のDI缶(No.5)
は、ヒール部ボディ側の曲率半径が小さいため、耐圧強
度は十分であるが軸力強度が劣っている。No.6もヒール
部ボディ側の曲率半径が本発明の範囲より小さいため軸
力強度が劣る。No.7は接地部外側の曲率半径が本発明の
限定範囲を越えているため、軸力強度、耐圧強度ともに
低下している。No.8は、接地部外側の曲率半径およびヒ
ール中央の曲率半径が小さいため、耐圧強度は向上する
が軸力強度が劣化している。
【0022】No.9はヒール部ボディ側の曲率半径が大き
過ぎるため、缶内容積の減量が大きい。No.10 はヒール
部ボディ側の曲率半径が小さいため、軸力強度が低下し
ている。図2、図3は、それぞれ接地部外側の曲率半径
およびヒール部ボディ側の曲率半径と軸力強度および耐
圧強度との関係を、代表的な成形缶Noのものについてグ
ラフにプロットしたものである。本発明における形状的
要件は、図2、図3に明瞭に示されている。
【0023】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、軸力強
度132kgf以上、耐圧強度6.3kgf/cm2以上のDI缶体が得
られる。本発明の缶ボディは缶体成形後の加工を加える
ボトムリフォームなどを行うことなく、一工程の成形加
工で製作可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のDI缶の缶底部の一部略式断面図であ
る。
【図2】接地部外側の曲率半径と軸力強度などの関係を
示すグラフである。
【図3】ヒール部ボディ側の曲率半径と軸力強度などの
関係を示すグラフである。
【図4】DI缶の缶底部を示す略式断面図である。
【符号の説明】
1 DI缶の缶底部 2 ドーム部 3 ヒール部 4 接地部 5 側壁部 RO 缶外径 RD ドーム径 R1 ヒール部ボディ側の曲率半径 R2 ヒール部中央の曲率半径 R3 接地部外側の曲率半径 α1 ヒール部ボディ側の中心角 α2 ヒール部中央の中心角 α3 接地部外側の中心角 H ヒール高さ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 缶外径が65mm以上、ヒール部の高さ
    が10〜13mm、ドーム部の径が46〜48mmの薄
    肉DI缶体であって、缶底部の断面形状において、接地
    部外側は曲率半径1.8〜2.2mm、中心角70〜8
    0°、ヒール部ボディ側は曲率半径4.8〜6.0m
    m、中心角70°以下、ヒール部中央は曲率半径8mm
    以上に成形されていることを特徴とする軸力強度の優れ
    た薄肉DI缶体。
JP20272994A 1994-08-04 1994-08-04 軸力強度の優れたdi缶体 Pending JPH0848330A (ja)

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JP20272994A JPH0848330A (ja) 1994-08-04 1994-08-04 軸力強度の優れたdi缶体

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JPH0848330A true JPH0848330A (ja) 1996-02-20

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ID=16462200

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JP20272994A Pending JPH0848330A (ja) 1994-08-04 1994-08-04 軸力強度の優れたdi缶体

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JP (1) JPH0848330A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009292480A (ja) * 2008-06-02 2009-12-17 Universal Seikan Kk アルミニウム缶

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009292480A (ja) * 2008-06-02 2009-12-17 Universal Seikan Kk アルミニウム缶

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