JP6650283B2 - 缶の製造方法及び缶 - Google Patents
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Description
缶胴の開口端部にスピンフローネッキング加工を行う場合、予め、該開口端部を複数段に縮径する加工、すなわちプリネック加工が施される。プリネック加工が施されることにより、スピンフローネッキング加工時の加工量を小さく抑えて加工精度を安定させることができる。その一方で、缶胴の開口端部に複数の段部が形成されていることにより、スピンフローネッキング加工時において外部ロールを押し戻す力が一定にならず、ねじり力にばらつきが生じて、缶径が安定しなくなるおそれがあった。
缶の軽量化を進める上では、ブランクの重量を削減することが必要であるが、これにともない缶胴の開口端部の厚さも薄くなる。このため、スピンフローネッキング加工時において、缶胴の開口端部が予期せぬ形状に変形したり、該開口端部にしわが発生しやすかった。
また本発明の一態様は、缶胴と缶底を備えた有底筒状の缶であって、前記缶胴の開口端部には、スピンフローネッキング加工予定部が形成され、前記缶底の厚さが、0.225〜0.240mmであり、前記缶胴のうち、缶軸方向に沿う前記開口端部と前記缶底との間に位置して最も薄肉とされた部分の厚さが、0.091〜0.102mmであり、前記スピンフローネッキング加工予定部の厚さが、0.153〜0.162mmであり、当該缶の金属質量が、9.8〜10.8gであることを特徴とする。
具体的には、ブランクの厚さが0.225mm以上であるので、作製された缶の缶底の肉厚が十分に確保されて、ボトムグロースやバックリングを抑制することができる。なお、ブランクの厚さが0.225mmよりも小さくなると、ネッキング工程におけるスピンフローネッキング加工の成形精度を良好に維持することが難しくなる。
一般に、缶の缶底には、缶軸方向に沿う缶の内側へ向けて凹むドーム部と、ドーム部の外周縁部に連なり、缶軸方向に沿う缶の外側へ向けて突出するとともに缶軸回りの周方向に沿って延びる環状凸部(リム)と、が形成されている。
ボトムグロースとは、缶底の環状凸部が、缶軸方向に沿う缶の外側(缶の下方)へ突出しつつ、缶軸に直交する径方向の外側へ向けて変形する現象である。ボトムグロースが発生すると、缶の高さ(缶軸方向の全長)が安定せず、製造・出荷の不具合の原因になるなどして好ましくない。また、バックリングとは、缶底のドーム部が反転して缶軸方向の外側に突出する現象である。バックリングが発生すると、缶を製品として出荷することができない。
本発明によれば、缶の軽量化を図りつつも缶底の厚さが十分に確保されて、ボトムグロースやバックリングを抑制できる。
具体的には、缶胴最薄部の厚さが0.091mm以上であるので、製造時や流通時における缶胴のピンホールの発生を抑制することができる。また、缶のコラム強度を、例えば1200N以上まで大きく確保することができる。このようにコラム強度が高められることにより、特に缶蓋の巻き締め時における缶の缶軸方向の耐圧性能を安定して確保することが可能になる。また、缶胴最薄部の厚さが0.102mm以下であるので、缶の軽量化を確実に実現できる。
具体的には、スピンフローネッキング加工予定部の厚さが0.153mm以上であるので、スピンフローネッキング加工時に、回転する缶を内部と外部から一対のロールで挟んで絞る際、スピンフローネッキング加工予定部(スピンフローネッキング加工部)が成形荷重に耐えきれず予期せぬ形状に変形するようなことを、抑制できる。また、缶径がばらつくことを抑制できる。さらに、スピンフローネッキング加工時において、缶胴の開口端部にしわが発生することを防止できる。また、スピンフローネッキング加工予定部の厚さが0.162mm以下であるので、缶の軽量化を確実に図ることができる。
また、本発明の缶によれば、軽量化を図りつつ製品の品位(加工精度)を安定して高めることができる。
また、上記缶において、前記スピンフローネッキング加工予定部の厚さと、前記缶胴のうち、缶軸方向に沿う前記開口端部と前記缶底との間に位置して最も薄肉とされた部分の厚さと、の差が、0.063mm以下であることが好ましい。
また、上記缶において、前記缶底には、缶軸方向に沿う当該缶の内側へ向けて凹むドーム部と、前記ドーム部の外周縁部に連なり、缶軸方向に沿う当該缶の外側へ向けて突出するとともに缶軸回りの周方向に沿って延びる環状凸部と、が形成され、缶軸方向に沿う当該缶の縦断面視で、前記環状凸部の外周壁には、前記缶胴に連なり、凸曲線状をなす凸曲面部と、前記凸曲面部の前記缶胴とは反対側の端縁に連なり、凹曲線状をなす凹曲面部と、が形成され、前記凸曲面部と前記凹曲面部の共通接線と、缶軸に直交する仮想直線と、の間に形成される鋭角及び鈍角のうち、鋭角の角度であるチャイム角度が、31〜36°であることが好ましい。
具体的には、チャイム角度が31°以上であるので、環状凸部の外周壁の傾きを、寝かせ過ぎずに適度に立たせて、缶のコラム強度を大きく確保することができる。また、チャイム角度が36°以下であるので、環状凸部の外周壁のうち、缶胴に連なる端縁(凸曲面部の上端)の位置が、環状凸部の突端(缶底のノーズ部)から缶軸方向に大きく離間し過ぎることを抑えて、缶胴の印刷領域を大きく確保することができる。
また、上記缶の製造方法において、前記ネッキング工程では、缶軸方向に沿う前記缶の縦断面視で、プリネック加工した前記スピンフローネッキング加工予定部と、該スピンフローネッキング加工予定部をスピンフローネッキング加工して形成されたスピンフローネッキング加工部とを、スピンフローネッキング加工の前後で互いに交差するように成形するとともに、前記スピンフローネッキング加工予定部と、前記スピンフローネッキング加工部と、の交差部よりも缶軸方向に沿う前記缶の内側では、前記スピンフローネッキング加工予定部に対して、前記スピンフローネッキング加工部を拡径させるように成形し、前記交差部よりも缶軸方向に沿う前記缶の外側では、前記スピンフローネッキング加工予定部に対して、前記スピンフローネッキング加工部を縮径させるように成形し、前記スピンフローネッキング加工部には、前記交差部を通る直線状部分と、前記直線状部分よりも缶軸方向の前記缶の外側に位置する凹曲線状部分と、が含まれ、前記直線状部分と前記凹曲線状部分との接続部を通り缶軸に直交する仮想直線、前記交差部よりも缶軸方向に沿う前記缶の外側に位置する前記スピンフローネッキング加工予定部及び前記スピンフローネッキング加工部に囲まれた領域の面積を、3mm 2 以下とすることが好ましい。
また、上記缶において、当該缶の材料として、質量%が、Si:0.1〜0.5%、Fe:0.3〜0.7%、Cu:0.05〜0.5%、Mn:0.5〜1.5%、Mg:0.4〜2.0%、Cr:0〜0.1%、Zn:0〜0.5%、Ti:0〜0.15%を含有し残部が不可避的不純物を含むアルミニウムからなるアルミニウム合金を用いたことが好ましい。
また、上記缶において、当該缶の材料として、アフターベーキング耐力が、266〜304N/mm2のアルミニウム合金を用いたことが好ましい。
上記構成のように、アフターベーキング耐力が266N/mm2以上であることにより、缶の耐圧強度(バルジ強度)や缶胴の耐ピンホール性能を十分に確保することができる。また、アフターベーキング耐力が304N/mm2以下であることにより、板材の硬度を適度に低く抑えて柔軟性を付与することができ、缶胴の開口端部におけるしわの発生を顕著に抑制できる。
また、上記缶において、前記缶底には、缶軸方向に沿う当該缶の内側へ向けて凹むドーム部と、前記ドーム部の外周縁部に連なり、缶軸方向に沿う当該缶の外側へ向けて突出するとともに缶軸回りの周方向に沿って延びる環状凸部と、が形成され、前記環状凸部の内周壁に、缶軸に直交する径方向の外側へ向けて凹む凹部が形成されていることが好ましい。
また、本発明の缶によれば、軽量化を図りつつ製品の品位(加工精度)を安定して高めることができる。
図1において、本実施形態の缶10は、飲料等の内容物が充填・密封される缶体(2ピース缶)に用いられるものである。缶体は、有底筒状の缶10と、該缶10の開口端部3aに巻き締められる円板状の缶蓋(不図示)と、を備えている。この缶10は、具体的にはDI缶であり、「DI」とはDrawing&Ironingの略称である。
また、本実施形態の缶10は、内容物の容量が略350mlとされた、いわゆる350ml缶である。
缶胴3の中心軸及び缶底4の中心軸は、互いに同軸に配置されており、本実施形態では、これらの共通軸を缶軸Oという。
また、缶軸Oに直交する方向を径方向といい、径方向のうち、缶軸Oに接近する向きを径方向の内側といい、缶軸Oから離間する向きを径方向の外側という。
また、缶軸O回りに周回する方向を周方向という。
また、図1及び図2に示される缶10の縦断面視において、後述する各構成要素の説明に用いる「曲線(凹曲線・凸曲線)」、「直線」、「接線」とは、特に説明を行わない限り、この縦断面視で缶10の前記外面における各種の線を表している。
また、缶胴3における下端部は、缶底4により閉じられている。缶胴3の外径は、例えば65〜67mmである。
環状凸部7は、この缶10が正立姿勢(缶胴3の開口端部3aが上方を向く姿勢、図1を参照)となるように例えばテーブル等の上面(載置面)Sに載置されたときに、該上面Sに接するノーズ部(接地部)13と、該ノーズ部13の径方向内側(図2における右方)に位置する内周壁(カウンターシンク)14と、該ノーズ部13の径方向外側(図2における左方)に位置する外周壁(ヒール)15と、を備える。
外周壁15は、缶胴3の下端部に連なっている。また外周壁15は、ノーズ部13を介して内周壁14の径方向外側に隣接配置されている。図1及び図2に示される缶軸O方向に沿う缶10の縦断面視において、外周壁15は、缶胴3の下端部から下方(缶軸O方向に沿う缶10の外側)に向かうに従い漸次径方向の内側へ向けて傾斜して形成されている。
缶胴3の下端部と外周壁15の上端部、外周壁15の上端部と中間部、外周壁15の中間部と下端部、及び、外周壁15の下端部(径方向内側の端部)と内周壁14の下端部(径方向外側の端部)はそれぞれ、図2に示される缶10の縦断面視で、互いの接続部分において共通の接線を有するように、滑らかに連なっている。
この縦断面視において、缶10の周壁のうち、外凸曲面部18がなす上記凸曲線の曲率半径の中心を通り缶軸Oに垂直な仮想平面(不図示)を基準として、該仮想平面の下方が缶底4とされ、上方が缶胴3とされている。
この縦断面視において、外凸曲面部18と外凹曲面部19の共通接線CTと、缶軸Oに直交する仮想直線VLと、の間に形成される鋭角及び鈍角のうち、鋭角の角度であるチャイム角度θが、31〜36°とされている。
また、外周壁15の中間部(外凹曲面部19)の曲率半径は、上端部(外凸曲面部18)の曲率半径よりも大きくされている。
内周壁14の上端部とドーム部5の下端部(外周縁部)、内周壁14の上方部分と下方部分、及び、内周壁14の下端部(径方向外側の端部)と外周壁15の下端部(径方向内側の端部)とはそれぞれ、図2に示される缶10の縦断面視で、互いの接続部分において共通の接線を有するように、滑らかに連なっている。
本実施形態の例では、この縦断面視において、第1凸曲面部11と第2凸曲面部12の共通接線が、缶軸Oに直交してノーズ部13を通る仮想直線VLと一致している。
なお、本実施形態では、第1凹曲面部1の曲率半径R1の中心と、缶10の外面のうち、第1凹曲面部1において最も径方向の外側に位置する部分(最深部)と、の缶軸O方向の位置が略同じとされている。従って、缶10の外面のうち、第1凹曲面部1において最も径方向の外側に位置する部分と、ノーズ部13と、の間の缶軸O方向の距離も、上記距離hと同じく2.0〜2.8mmであり、より好ましくは、2.0〜2.4mmである。
つまり、上記距離dとは、図2の縦断面視において、缶10の外面のうち、第1凹曲面部1の径方向の外端部(最深部)と、第2凸曲面部12の径方向の内端部(最頂部)と、の径方向の距離である。
ドーム部5は、缶軸O上に位置するドームトップ16と、ドームトップ16の径方向外側に接続する第2凹曲面部2と、このドーム部5の径方向外側の端部(外周縁部)に配置されるとともに、内周壁14の第1凹曲面部1と上記第2凹曲面部2とを接続するテーパ部17と、を備える。
ただしこれに限定されるものではなく、この縦断面視においてドームトップ16は、上方へ向けて凹む単一の円弧で形成されていてもよい。この場合、ドームトップ16の曲率半径は、例えば48mmである。
また、図2の縦断面視においてドームトップ16が、3つ以上の凹曲線を組み合わせて形成されていてもよい。
また、ドーム部5の外周縁部(下端部)に位置するテーパ部17と、内周壁14の上端部に位置する第1凹曲面部1は、この縦断面視で、互いの接続部分において共通の接線を有するように、滑らかに連なっている。
図3に示されるように、缶10は、板材打ち抜き工程、カッピング工程(絞り工程)、DI工程(絞りしごき工程)、トリミング工程、印刷工程、塗装工程、ネッキング工程、ボトムリフォーム工程及びフランジング工程をこの順に経て、製造される。
アルミニウム合金材料からなる鋳塊に熱間圧延、冷間圧延及び焼鈍を施して所定板厚の中間板材を形成した後に、該中間板材に冷間仕上げ圧延を施すことにより最終板厚とされた圧延材(板材)を用意する。
具体的には、缶10の材料である上記板材として、質量%が、Si:0.1〜0.5%、Fe:0.3〜0.7%、Cu:0.05〜0.5%、Mn:0.5〜1.5%、Mg:0.4〜2.0%、Cr:0〜0.1%、Zn:0〜0.5%、Ti:0〜0.15%を含有し残部が不可避的不純物を含むアルミニウムからなるアルミニウム合金を用いる。
これにより、DI工程で缶W2の開口端部3aに生じる耳の高さが小さく抑えられ、該開口端部3aの端縁の周方向の高さが揃いやすくなり、切断代(トリム代)を小さくすることができて、材料費を削減することが可能になる。
次に、図4(b)に示されるように、ブランクWをカッピングプレスによって絞り加工(カッピング加工)して、カップ状体W1に成形する。カップ状体W1は、ブランクWから後述する缶W2(トリミング加工前の缶10)へ移行する成形中間体である。
次に、DI加工装置によって、図4(c)及び図5(a)〜(d)に示されるように、カップ状体W1にDI加工(絞り(再絞り)しごき加工)を施して、缶胴3と缶底4を備える有底筒状の缶W2に成形する。
このDI工程では、環状凸部7の外周壁15に、外凸曲面部(凸曲面部)18と、外凹曲面部(凹曲面部)19とを成形するとともに、外凸曲面部18と外凹曲面部19の共通接線CTと、缶軸Oに直交する仮想直線VLと、の間に形成される鋭角及び鈍角のうち、鋭角の角度であるチャイム角度θを、31〜36°とする。
そして、DI工程において缶胴3の開口端部3aには、該開口端部3a以外の部位(開口端部3aよりも下方に位置する部位)から上方に向けて、スピンフローネッキング加工予定部24と、フランジ予定部25と、がこの順に成形される。
スピンフローネッキング加工予定部24の厚さTfは、0.153〜0.162mmとされる。
また、スピンフローネッキング加工予定部24の厚さTfと、缶胴最薄部26の厚さTwと、の差(Tf−Tw)が、0.063mm以下とされる。
本実施形態に含まれる缶W2の諸元の例を、下記表1に示す。なお、表1に示される「空缶質量(金属質量)」は、上記缶W2を後述するトリミング加工した後の、缶W3の金属質量(印刷・塗装を除く金属単体としての質量)を表している。
開口端部3aの凹凸波形状をなす上端縁のうち、上方に突出する山となっている部分(凸部)は、耳と呼ばれる。耳は、開口端部3aにおいて周方向に沿って複数形成される。これらの耳は、アルミニウム合金の結晶学的異方性に起因して生じるものである。
次に、缶W2の缶胴3の開口端部3aをトリミング加工する。
すなわち、上記DI加工装置によって形成された缶W2の開口端部3aは、耳が形成されて高さが不均一であるため、この缶W2の開口端部3aを切断してトリミングすることにより、図4(d)に示されるように、缶胴3の開口端部3aにおける缶軸O方向に沿う周壁の高さ(上端位置)を、全周にわたって均等に揃える。
この缶W3を洗浄し、潤滑油等を除去した後に、表面処理を施して乾燥し、次いで外面印刷、外面塗装を施し、その後内面塗装を施す。
具体的に、印刷工程では、印刷用インクを使用して、缶W3の缶胴3に外面印刷を施す。
次に、塗装工程では、外面塗装を施した後、内面塗装を施す。詳しくは、例えば、ポリエステル系塗料を使用して、缶W3の缶胴3の外面に塗装をし、この外面塗装がされた缶W3をオーブンで加熱乾燥する。なお、オーブンにより加熱乾燥する際は、缶胴3の開口端部3aから内部へ向けて、略水平方向に延在する搬送用ピンが挿入され、該搬送用ピンが缶W3を支持しつつ、チェーンやモータ等を備えた駆動機構により、移動させられる。次いで、缶W3の缶胴3及び缶底4の内面に、例えば、エポキシ系塗料を使用して塗装をし、この内面塗装がされた缶W3をオーブンで加熱乾燥する。
次いで、缶W3の開口端部3aにネッキング加工を施す。
本実施形態のネッキング加工には、プリネック加工と、該プリネック加工後に行われるスピンフローネッキング加工と、が含まれる。このネッキング工程以降の缶には、符号10を用いることとする。
また、このプリネック加工では、缶胴3の開口端部3aに形成されたフランジ予定部25を、図7(a)に示されるように、スピンフローネッキング加工予定部24よりも小径の円筒状に成形する。
特に図示していないが、スピンフローネッキング装置は、予めダイネッキングにより缶胴3の開口端部3aにプリネックが施された缶10の、缶底4を吸着支持するベースパッドと、該ベースパッドにより缶10を缶軸O回りに回転させながら缶10の開口端部3a周辺に嵌入されるスライドロールと、該スライドロールより小径で缶10の内部に挿入される内部ロールと、缶10の外部に配置され径方向に往復移動可能に設けられる外部ロールと、を備える。
そして、このスピンフローネッキング加工では、図7(a)に示される缶10の縦断面視で、前記直線状部分と前記凹曲線状部分との接続部Cを通り缶軸Oに直交する仮想直線L、交差部Iよりも缶軸O方向に沿う缶10の外側に位置するスピンフローネッキング加工予定部24及びスピンフローネッキング加工部8に囲まれた領域Aの面積を、3mm2以下としている。
具体的には、領域Aの面積の、領域Bの面積に対する比(領域Aの面積/領域Bの面積)を、60%以下とし、より好ましくは55%以下とする。
スピンフローネッキング加工では、スピンフローネッキング加工予定部24をスピンフローネッキング加工部8に成形する加工と、フランジ予定部25をフランジ部9に成形する加工とが行われる。
次いで、缶10の缶底4にボトムリフォーム加工を施す。
このボトムリフォーム工程では、例えば米国特許第5704241号明細書に記載のボトムリフォーム機構(缶底再成形装置)を用いて、ボトムリフォーム加工(BPR加工)を行うことができる。
具体的には、環状凸部7の内周壁14にボトムリフォーム加工して、径方向の外側へ向けて凹む第1凹曲面部(凹部)1を成形する。
また、リフォーミングローラを缶底4の内周壁14に対して周方向に回転させる成形時のオーバーラップ量は、例えば20%(つまりローラ成形長さが周方向に計1.2回転)である。オーバーラップ量が20%であると、成形精度を安定して確保することができ、かつ、ローラへの成形負荷を抑えて工具寿命を延長できる。
次いで、缶胴3の開口端部3aをフランジング加工してフランジ部9を成形し、缶蓋に巻き締め可能な形状とする。
なお一般に、従来のブランクの質量は11.8g以上であり、該ブランクから製造された缶の金属質量は11.2g以上である。つまり本実施形態によれば、従来の缶に比べて、0.4〜1.4g(少なくとも0.4g以上)もの軽量化を実現することができる。
具体的には、ブランクWの厚さが0.225mm以上であるので、作製された缶10の缶底4の肉厚が十分に確保されて、ボトムグロースやバックリングを抑制することができる。なお、ブランクWの厚さが0.225mmよりも小さくなると、表1に示されるように、ネッキング工程におけるスピンフローネッキング加工の成形精度を良好に維持することが難しくなる。
本実施形態で説明したように、缶10の缶底4には、ドーム部5と、環状凸部(リム)7とが形成されている。
ボトムグロースとは、缶底4の環状凸部7が、缶軸O方向に沿う缶10の外側(缶10の下方)へ突出しつつ、缶軸Oに直交する径方向の外側へ向けて変形する現象である。ボトムグロースが発生すると、缶10の高さ(缶軸O方向の全長)が安定せず、製造・出荷の不具合の原因になるなどして好ましくない。また、バックリングとは、缶底4のドーム部5が反転して缶軸O方向の外側に突出する現象である。バックリングが発生すると、缶10を製品として出荷することができない。
本実施形態によれば、缶10の軽量化を図りつつも缶底4の厚さTbが十分に確保されて、ボトムグロースやバックリングを抑制できる。
具体的には、缶胴最薄部26の厚さTwが0.091mm以上であるので、製造時や流通時における缶胴3のピンホールの発生を抑制することができる。また、表1に示されるように、缶10のコラム強度を、例えば1200N以上まで大きく確保することができる。このようにコラム強度が高められることにより、特に缶蓋の巻き締め時における缶10の缶軸O方向の耐圧性能を安定して確保することが可能になる。また、缶胴最薄部26の厚さTwが0.102mm以下であるので、缶10の軽量化を確実に実現できる。
具体的には、スピンフローネッキング加工予定部24の厚さTfが0.153mm以上であるので、スピンフローネッキング加工時に、回転する缶10を内部と外部から一対のロールで挟んで絞る際、スピンフローネッキング加工予定部24(スピンフローネッキング加工部8)が成形荷重に耐えきれず予期せぬ形状に変形するようなことを、抑制できる。また、缶径がばらつくことを抑制できる。さらに、スピンフローネッキング加工時において、缶胴3の開口端部3aにしわが発生することを防止できる。また、スピンフローネッキング加工予定部24の厚さTfが0.162mm以下であるので、缶10の軽量化を確実に図ることができる。
また、本実施形態の缶10によれば、軽量化を図りつつ製品の品位(加工精度)を安定して高めることができる。
・ブランクWの質量:14.0〜14.5g
・ブランクWの厚さ(缶底4の厚さTb):0.257〜0.280mm
・缶胴最薄部26の厚さTw:0.091〜0.102mm
・スピンフローネッキング加工予定部24の厚さTf:0.153〜0.162mm
すなわち上記構成のように、板材のアフターベーキング耐力が266N/mm2以上であることにより、缶10の耐圧強度(バルジ強度)や缶胴3の耐ピンホール性能を十分に確保することができる。また、アフターベーキング耐力が304N/mm2以下であることにより、板材の硬度を適度に低く抑えて柔軟性を付与することができ、缶胴3の開口端部3aにおけるしわの発生を顕著に抑制できる。
つまり、凸部23が形成されていることによって、パンチスリーブ32とカップ状体W1との相対位置が安定して、非拘束域が生じにくくなることから、しわの発生を顕著に抑えることができ、外観の優れた高品位な缶10を作製することができる。
すなわちこの場合、凸部23の高さが5.5mm以上と大きく確保されているので、例えば本実施形態とは異なり、凸部23の高さが低過ぎて缶底4に発生するしわを十分に抑制できなくなるような不具合を、本実施形態によれば安定して回避することができる。また、凸部23の高さが6.5mm以下に抑えられているので、例えば本実施形態とは異なり、凸部23の高さが高過ぎてカップ状体W1を作製した時点で環状凸部7の外周壁15に対応する部分の肉厚が薄くなってしまい、缶10のコラム強度を十分に確保できなくなるような不具合を、本実施形態によれば安定して回避することができる。
これに対し、前記交差部Iよりも缶軸O方向に沿う缶10の外側では、スピンフローネッキング加工予定部24を「縮径」してスピンフローネッキング加工部8を形成するため、該スピンフローネッキング加工部8には、しわが発生しやすくなることが考えられる。
試験の結果を、下記表2に示す。なお、表2においては、スピンフロー成形時に圧縮される(縮径される)領域Aを「圧縮部」とし、引っ張られる(拡径される)領域Bを「引張部」としている。
また、このように耐圧強度が高められるため、缶10の材料の選定幅(選択の自由度)が広がる。
これにより、ボトムグロースやバックリングを効果的に抑制することができる。
また、缶10の縦断面視において、当該缶10の外面における第1凹曲面部1の曲率半径R1が1.2mm以下であるので、成形後のスプリングバックが抑えられ、精度よくこの第1凹曲面部1を成形できる。具体的には、スプリングバックが抑えられるので、所期する第1凹曲面部1の形状を安定的に付与することができ、耐圧強度が安定して高められる。
すなわち、缶10の縦断面視において、当該缶10の外面における第2凹曲面部2の曲率半径R2が3.0mm以上であるので、缶底4の板厚がこの第2凹曲面部2において減肉され過ぎるようなことが防止されて、所期する耐圧性能を安定して得ることができる。
また、缶10の縦断面視において、当該缶10の外面における第2凹曲面部2の曲率半径R2が5.0mm以下であるので、該第2凹曲面部2を適度に屈曲させて、この第2凹曲面部2に応力を集中させやすくすることができる。つまり、応力が集中する箇所を、第1、第2凹曲面部1、2の複数箇所に安定して設定できる(応力を確実に複数箇所に分散できる)ので、缶10の耐圧強度が安定して高められる。
すなわちこの場合、環状凸部7の内周壁14に第1凹曲面部1をボトムリフォーム加工する際の加工容易性を向上できるとともに、成形精度を確保でき、耐圧強度を安定的に高めることができる。また、ボトムグロース量(変形量)を効果的に抑制することができる。
また、前記距離hが2.8mm以下であるので、環状凸部7における第1凹曲面部1よりも下方(缶軸O方向に沿う缶10の外側)に位置する部分の、缶軸O方向の長さを小さく抑えることができ、これによりボトムグロース量を確実に抑制できる。なお、前記距離hが2.4mm以下であると、ボトムグロース量をより確実に抑制でき、好ましい。
また、缶10の縦断面視で、前記距離dが1.4mm以下であるので、環状凸部7における第1凹曲面部1、及び該第1凹曲面部1よりも下方(缶軸O方向に沿う缶10の外側)に位置する部分(第2凸曲面部12)において、缶底4の板厚が減肉され過ぎたり破断するようなことが防止される。
また、缶10の材料となるアルミニウム合金の組成は、前述の実施形態で説明したものに限定されない。
また、缶10の製造方法が、ボトムリフォーム工程を備えることとしたが、凹部1を成形することなく缶10のバルジ強度を十分に確保できる場合には、ボトムリフォーム工程を省いてもよい。
また、ネッキング工程のスピンフローネッキング加工において、領域Aの面積を3mm2以下とすることとしたが、これに限定されるものではない。
3 缶胴
3a 開口端部
4 缶底
5 ドーム部
7 環状凸部
8 ネック部(スピンフローネッキング加工部)
10(W2、W3) 缶
14 内周壁
15 外周壁
18 外凸曲面部(凸曲面部)
19 外凹曲面部(凹曲面部)
24 スピンフローネッキング加工予定部
26 缶胴最薄部(缶胴のうち、缶軸方向に沿う開口端部と缶底との間に位置して最も薄肉とされた部分)
CT 共通接線
O 缶軸
Tb 缶底の厚さ
Tf スピンフローネッキング加工予定部の厚さ
Tw 缶胴最薄部の厚さ
VL 仮想直線
W ブランク
W1 カップ状体
θ チャイム角度
Claims (12)
- 板材を打ち抜いて円板状のブランクを形成する板材打ち抜き工程と、
前記ブランクを絞り加工してカップ状体に成形するカッピング工程と、
前記カップ状体を絞りしごき加工して、缶胴と缶底を備える有底筒状の缶に成形するとともに、前記缶胴の開口端部にスピンフローネッキング加工予定部を形成するDI工程と、
前記缶胴の開口端部の内部及び外部に金型を嵌合し、前記スピンフローネッキング加工予定部に、缶軸方向に沿って前記缶の外側へ向かうに従い段階的に縮径するプリネック加工を施した後、前記スピンフローネッキング加工予定部を前記缶胴の開口端部の内部と外部から一対のロールで挟んで絞ることにより、缶軸方向に沿って前記缶の外側へ向かうに従い漸次縮径するスピンフローネッキング加工を施すネッキング工程と、を備える缶の製造方法であって、
前記板材打ち抜き工程では、前記ブランクの質量を9.8〜11.4gとし、前記ブランクの厚さを0.225〜0.240mmとし、
前記DI工程では、
前記缶胴のうち、缶軸方向に沿う前記開口端部と前記缶底との間に位置して最も薄肉とされた部分の厚さを、0.091〜0.102mmとし、
前記スピンフローネッキング加工予定部の厚さを、0.153〜0.162mmとすることを特徴とする缶の製造方法。 - 請求項1に記載の缶の製造方法であって、
前記DI工程では、
前記スピンフローネッキング加工予定部の厚さと、前記缶胴のうち、缶軸方向に沿う前記開口端部と前記缶底との間に位置して最も薄肉とされた部分の厚さと、の差を、0.063mm以下にすることを特徴とする缶の製造方法。 - 請求項1又は2に記載の缶の製造方法であって、
前記DI工程では、
前記缶底に、
缶軸方向に沿う前記缶の内側へ向けて凹むドーム部と、
前記ドーム部の外周縁部に連なり、缶軸方向に沿う前記缶の外側へ向けて突出するとともに缶軸回りの周方向に沿って延びる環状凸部と、を成形し、
缶軸方向に沿う前記缶の縦断面視で、
前記環状凸部の外周壁に、
前記缶胴に連なり、凸曲線状をなす凸曲面部と、
前記凸曲面部の前記缶胴とは反対側の端縁に連なり、凹曲線状をなす凹曲面部と、を成形し、
前記凸曲面部と前記凹曲面部の共通接線と、缶軸に直交する仮想直線と、の間に形成される鋭角及び鈍角のうち、鋭角の角度であるチャイム角度を、31〜36°とすることを特徴とする缶の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の缶の製造方法であって、
前記ネッキング工程では、
缶軸方向に沿う前記缶の縦断面視で、
プリネック加工した前記スピンフローネッキング加工予定部と、該スピンフローネッキング加工予定部をスピンフローネッキング加工して形成されたスピンフローネッキング加工部とを、スピンフローネッキング加工の前後で互いに交差するように成形するとともに、
前記スピンフローネッキング加工予定部と、前記スピンフローネッキング加工部と、の交差部よりも缶軸方向に沿う前記缶の内側では、前記スピンフローネッキング加工予定部に対して、前記スピンフローネッキング加工部を拡径させるように成形し、前記交差部よりも缶軸方向に沿う前記缶の外側では、前記スピンフローネッキング加工予定部に対して、前記スピンフローネッキング加工部を縮径させるように成形し、
前記スピンフローネッキング加工部には、
前記交差部を通る直線状部分と、
前記直線状部分よりも缶軸方向の前記缶の外側に位置する凹曲線状部分と、が含まれ、
前記直線状部分と前記凹曲線状部分との接続部を通り缶軸に直交する仮想直線、前記交差部よりも缶軸方向に沿う前記缶の外側に位置する前記スピンフローネッキング加工予定部及び前記スピンフローネッキング加工部に囲まれた領域の面積を、3mm 2 以下とすることを特徴とする缶の製造方法。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の缶の製造方法であって、
前記板材打ち抜き工程では、前記板材として、アフターベーキング耐力が、266〜304N/mm2のアルミニウム合金を用いることを特徴とする缶の製造方法。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の缶の製造方法であって、
前記DI工程では、
前記缶底に、
缶軸方向に沿う前記缶の内側へ向けて凹むドーム部と、
前記ドーム部の外周縁部に連なり、缶軸方向に沿う前記缶の外側へ向けて突出するとともに缶軸回りの周方向に沿って延びる環状凸部と、を成形し、
前記ネッキング工程の後工程として、
前記環状凸部の内周壁にボトムリフォーム加工して、缶軸に直交する径方向の外側へ向けて凹む凹部を成形するボトムリフォーム工程を備えることを特徴とする缶の製造方法。 - 缶胴と缶底を備えた有底筒状の缶であって、
前記缶胴の開口端部には、スピンフローネッキング加工予定部が形成され、
前記缶底の厚さが、0.225〜0.240mmであり、
前記缶胴のうち、缶軸方向に沿う前記開口端部と前記缶底との間に位置して最も薄肉とされた部分の厚さが、0.091〜0.102mmであり、
前記スピンフローネッキング加工予定部の厚さが、0.153〜0.162mmであり、
当該缶の金属質量が、9.8〜10.8gであることを特徴とする缶。 - 請求項7に記載の缶であって、
前記スピンフローネッキング加工予定部の厚さと、前記缶胴のうち、缶軸方向に沿う前記開口端部と前記缶底との間に位置して最も薄肉とされた部分の厚さと、の差が、0.063mm以下であることを特徴とする缶。 - 請求項7又は8に記載の缶であって、
前記缶底には、
缶軸方向に沿う当該缶の内側へ向けて凹むドーム部と、
前記ドーム部の外周縁部に連なり、缶軸方向に沿う当該缶の外側へ向けて突出するとともに缶軸回りの周方向に沿って延びる環状凸部と、が形成され、
缶軸方向に沿う当該缶の縦断面視で、
前記環状凸部の外周壁には、
前記缶胴に連なり、凸曲線状をなす凸曲面部と、
前記凸曲面部の前記缶胴とは反対側の端縁に連なり、凹曲線状をなす凹曲面部と、が形成され、
前記凸曲面部と前記凹曲面部の共通接線と、缶軸に直交する仮想直線と、の間に形成される鋭角及び鈍角のうち、鋭角の角度であるチャイム角度が、31〜36°であることを特徴とする缶。 - 請求項7〜9のいずれか一項に記載の缶であって、
当該缶の材料として、質量%が、Si:0.1〜0.5%、Fe:0.3〜0.7%、Cu:0.05〜0.5%、Mn:0.5〜1.5%、Mg:0.4〜2.0%、Cr:0〜0.1%、Zn:0〜0.5%、Ti:0〜0.15%を含有し残部が不可避的不純物を含むアルミニウムからなるアルミニウム合金を用いたことを特徴とする缶。 - 請求項7〜10のいずれか一項に記載の缶であって、
当該缶の材料として、アフターベーキング耐力が、266〜304N/mm2のアルミニウム合金を用いたことを特徴とする缶。 - 請求項7〜11のいずれか一項に記載の缶であって、
前記缶底には、
缶軸方向に沿う当該缶の内側へ向けて凹むドーム部と、
前記ドーム部の外周縁部に連なり、缶軸方向に沿う当該缶の外側へ向けて突出するとともに缶軸回りの周方向に沿って延びる環状凸部と、が形成され、
前記環状凸部の内周壁に、缶軸に直交する径方向の外側へ向けて凹む凹部が形成されていることを特徴とする缶。
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