JP6414958B2 - 缶の製造方法、ボトムリフォーム機構及びこれに用いるボトム支持部材 - Google Patents

缶の製造方法、ボトムリフォーム機構及びこれに用いるボトム支持部材 Download PDF

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Description

本発明は、飲料等の内容物が密封される缶の缶底(ボトム)を、精度よく安定してボトムリフォーム加工(BPR加工)するための技術に関するものであり、具体的には、缶の製造方法、ボトムリフォーム機構及びこれに用いるボトム支持部材に関する。
飲料等の内容物が充填、密封される缶として、缶胴(ウォール)と缶底(ボトム)とを有するとともに、缶胴の開口端部に缶蓋を巻締めた2ピース缶や、缶胴の開口端部にキャップが螺着されたボトル缶が知られている。
従来、例えば下記特許文献1に示されるように、缶の缶底には、缶軸方向に沿う缶の内側へ向けて凹むドーム部と、ドーム部の外周縁部に連なり、缶軸方向に沿う缶の外側へ向けて突出するとともに缶軸回りの周方向に沿って延びる環状凸部(カウンターシンク)と、が形成されている。
また近年、CO排出量削減等環境保護の観点から、使用する原材料の削減による、アルミニウム缶の軽量化の要請が強くなっている。具体的には、0.1g以上(約1%以上)の缶重量削減を目指し、耐圧強度の低下や生産性を阻害せず、さらに流通ピンホールに強い軽量缶の開発が必要になっている。一缶あたり、0.1gの削減でも、アルミニウム缶市場年間180億缶に適用できれば、大きな環境負荷低減が達成できる。
缶の軽量化を進める上では、板材(成形前の缶の板状素材、以下ブランクということがある)の元板厚を薄くせざるを得ないが、薄いブランクを使用すると、元板厚が維持される缶底の耐圧強度が低くなる。
耐圧強度が低くなると、内容物が封入された缶の内圧の作用(上昇)により、例えば下記特許文献1の図4に記載されるように、缶底の環状凸部が、缶軸方向に沿う缶の外側(缶の下方)へ突出しつつ、缶軸方向に直交する径方向の外側へ向けて変形する、いわゆるボトムグロースが発生する。
ボトムグロースが発生すると、缶の高さ(缶軸方向の全長)が安定せず製造・出荷の不具合の原因になるなどして、好ましくない。また、缶の内圧が耐圧強度を超えると、缶底のドーム部が反転して缶軸方向の外側に突出するバックリングが生じる。
このようなボトムグロースやバックリングを抑制する手法として、缶底の環状凸部の内周壁(インナーウォール)を、径方向外側へ向けて凹ませて強度を高める、いわゆるボトムリフォーム加工(BPR加工)が知られている。
具体的には、絞りしごき加工(DI加工)を経た有底筒状の缶(缶底にドーム部及び環状凸部が成形された缶)を、缶軸方向及び径方向に支持しつつ、缶底の環状凸部の内周壁に対して、径方向外側へ向けて凹むとともに、缶軸回りの周方向に沿って延びる環状の凹部を成形する。
例えば下記特許文献1では、缶胴における缶底側の端部(ショルダー)と、缶底の環状凸部のうち、缶胴の缶底側の端部から缶軸方向に沿う缶の外側(つまり缶の下方)へ向かうに従い漸次径方向の内側へ向けて傾斜する凹曲面状の外周壁における全面と、をボトム支持部材(カップ外周側ホルダー)により支持して、ボトムリフォーム加工している。なお、この特許文献1では、缶胴の開口端部から内部に向けてマンドレル(ドーム押し下げ工具)を挿入して、缶を内部からも支持している。
また、下記特許文献2では、該特許文献2のFig.6Aに記載されるように、缶胴における缶底側の端部と、缶底のうち、環状凸部における缶軸方向に沿う缶の外側の端縁(つまり缶の下端縁)と、をボトム支持部材により支持して、ボトムリフォーム加工している。
また、上記以外の手法として、環状凸部における缶軸方向に沿う缶の外側の端部に対応する形状とされた環状溝を、ボトム支持部材に形成し、この環状溝内に環状凸部の前記端部を挿入して、ボトムリフォーム加工するものが知られている。
特開平9−285832号公報 米国特許第5704241号明細書
しかしながら、従来の缶のボトムリフォーム加工では、下記の課題を有していた。
すなわち、特許文献1では、缶胴の缶底側の端部と、缶底の環状凸部における凹曲面状の外周壁の全面と、をボトム支持部材で支持するようにしているが、このような手法では、缶底形状のばらつき(成形誤差)により、特に凹曲面状の外周壁に対して、ボトム支持部材を密着させることができない。なお、外周壁全面に対してボトム支持部材を密着させるため、缶軸方向への缶の支持荷重を増大させることが考えられるが、この場合、缶自体や設備に負荷がかかる。
また特許文献1では、マンドレルを缶に挿入するために装置のストロークが長くなり、生産速度を速くすることができない。さらに、前工程からボトムリフォーム装置に供給される缶の寸法のばらつきが大きいと、マンドレルを安定して缶に挿入することができず、生産性に影響する。
そこで、生産速度を速めるために、マンドレルの代わりにトップ支持部材を用い、該トップ支持部材により缶胴の開口端部を支持することで、トップ支持部材のストロークを短くすることが考えられるが、この場合、上述したボトム支持部材による支持の不安定さの問題がより顕著となりやすい。
また、特許文献2では、環状凸部の内周壁を径方向の外側に向けてボトムリフォーム加工するときに、缶胴の缶底側の端部(缶胴の下端部)に対して大きな成形荷重が作用して、缶が変形する(凹む)おそれがある。
また、上記以外の手法として説明した、環状溝内に、環状凸部の缶軸方向に沿う缶の外側の端部を挿入して缶底を支持する手法では、缶底形状のばらつき(成形誤差)により、環状溝と環状凸部の前記端部との間にガタが生じやすい。このようなガタがあると、環状凸部の内周壁を径方向の外側に向けて押圧しボトムリフォーム加工するときに、成形荷重により缶が径方向に振れて(位置ずれして)しまい、成形精度が確保できない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、装置構造を複雑にすることなく、また缶軸方向への缶の支持荷重を抑えつつも、ボトムリフォーム加工する缶を容易に、かつ安定して支持することができ、これにより缶底に所期する形状を所期する位置に精度よく付与できるとともに、強度を十分に確保することができ、生産速度を速めることができ、生産性を向上することができる缶の製造方法、ボトムリフォーム機構及びこれに用いるボトム支持部材を提供することを目的としている。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
すなわち、本発明の缶の製造方法は、板材を絞りしごき加工して、缶胴と缶底とを有する有底筒状の缶としつつ、前記缶底に、缶軸方向に沿う当該缶の内側へ向けて凹むドーム部と、前記ドーム部の外周縁部に連なり、前記缶軸方向に沿う当該缶の外側へ向けて突出するとともに缶軸回りの周方向に沿って延びる環状凸部と、を成形する絞りしごき工程と、前記缶底にボトム支持部材を当接させ、かつ、前記缶胴の開口端部にトップ支持部材を当接させて、前記缶を前記缶軸方向に沿う当該缶の内側へ向けて挟持し、かつ、缶軸に直交する径方向の内側へ向けて支持した状態で、前記環状凸部のうち、前記ドーム部に連なる内周壁にボトムリフォーム加工して、前記内周壁に前記径方向の外側へ向けて凹む凹部を成形するボトムリフォーム工程と、を備え、前記ボトムリフォーム工程では、前記ボトム支持部材により、前記缶胴における前記缶底側の端部と、前記缶底のうち、前記環状凸部における前記缶軸方向に沿う当該缶の外側の端縁と、前記缶底のうち、前記環状凸部における前記内周壁の前記径方向の外側に配置されるとともに、前記缶胴の前記缶底側の端部に接続し、前記缶胴の前記缶底側の端部から前記缶軸方向に沿う当該缶の外側へ向かうに従い漸次前記径方向の内側へ向けて傾斜する凹曲面状をなす外周壁の、前記缶軸方向に沿う一部と、を支持することを特徴とする。
また本発明は、缶胴と缶底とを有する有底筒状の缶の、前記缶底に、缶軸方向に沿う当該缶の内側へ向けて凹むドーム部と、前記ドーム部の外周縁部に連なり、前記缶軸方向に沿う当該缶の外側へ向けて突出するとともに缶軸回りの周方向に沿って延びる環状凸部と、が形成され、前記環状凸部のうち、前記ドーム部に連なる内周壁に、缶軸に直交する径方向の外側へ向けて凹む凹部を成形するボトムリフォーム機構であって、前記缶底に対して接近離間するとともに、前記缶底に当接可能なボトム支持部材と、前記缶胴の開口端部に対して接近離間するとともに、前記開口端部に当接可能なトップ支持部材と、前記内周壁に対して接近離間するとともに、前記内周壁に当接可能な凸部を有する成形部材と、を備え、前記ボトム支持部材は、前記缶胴における前記缶底側の端部と、前記缶底のうち、前記環状凸部における前記缶軸方向に沿う当該缶の外側の端縁と、前記缶底のうち、前記環状凸部における前記内周壁の前記径方向の外側に配置されるとともに、前記缶胴の前記缶底側の端部に接続し、前記缶胴の前記缶底側の端部から前記缶軸方向に沿う当該缶の外側へ向かうに従い漸次前記径方向の内側へ向けて傾斜する凹曲面状をなす外周壁の、前記缶軸方向に沿う一部と、を支持するように構成され、前記ボトム支持部材及び前記トップ支持部材により、前記缶を缶軸方向に沿う当該缶の内側へ向けて挟持し、かつ、前記径方向の内側へ向けて支持した状態で、前記凸部が前記内周壁を前記径方向の外側に向けて押圧して前記凹部を成形するように構成されたことを特徴とする。
また、本発明のボトム支持部材は、前述のボトムリフォーム機構に用いられることを特徴とする。
本発明に係る缶の製造方法、ボトムリフォーム機構及びこれに用いるボトム支持部材によれば、ボトムリフォーム工程において、缶底にボトム支持部材を当接させ、かつ、缶胴の開口端部にトップ支持部材を当接させて、缶を缶軸方向に沿う缶の内側へ向けて挟持し、かつ、径方向の内側へ向けて支持した状態で、環状凸部の内周壁をボトムリフォーム加工し、凹部を成形する。
このように、缶胴の開口端部にトップ支持部材を当接させて、缶を支持するようにしたので、缶に対するトップ支持部材のストロークを小さく抑えることができ、生産速度を速めることができる。
また、缶底にボトム支持部材を当接させ、かつ、缶胴の開口端部にトップ支持部材を当接させて、缶を缶軸方向の両側から挟持し、かつ、径方向からも支持した状態で、環状凸部の内周壁をボトムリフォーム加工し凹部を成形するので、凹部の缶軸方向の位置が安定して高精度に決まる。つまり、例えば凹部を、内周壁に対して、周方向の全周にわたって延びる環状に成形する場合においても、凹部の缶軸方向の位置が、内周壁の全周にわたって変化するようなことがない。従って、缶底に所期する強度を安定して確保できる。
そして、ボトム支持部材が、缶胴における缶底側の端部と、缶底のうち、環状凸部における缶軸方向に沿う缶の外側の端縁(ノーズ)と、缶底のうち、環状凸部における内周壁の径方向外側に配置されて凹曲面状をなす外周壁の、缶軸方向に沿う一部と、の3箇所を支持するようになっている。
つまり、缶軸方向に沿う缶の縦断面視において、ボトム支持部材が缶を、径方向、缶軸方向、及びこれらの複合する方向へ向けて、3点支持するようにしたので、下記の効果が得られる。
すなわち、ボトム支持部材が、缶胴における缶底側の端部に当接して、該端部を径方向の内側へ向けて支持するので、ボトムリフォーム加工時に、缶が径方向に振れる(位置ずれする)ようなことが防止される。
また、ボトム支持部材が、環状凸部における缶軸方向に沿う缶の外側の端縁に当接して、該端縁を缶軸方向に沿う缶の内側へ向けて支持するので、缶が缶軸方向に振れるようなことが防止される。
また、ボトム支持部材が、環状凸部の外周壁に当接して、該外周壁を径方向の内側へ向けて、かつ、缶軸方向に沿う缶の内側へ向けて支持するので、上述した作用効果がより顕著に得られる。
また、ボトム支持部材が、環状凸部の外周壁に当接することで、環状凸部の内周壁を径方向の外側に向けてボトムリフォーム加工するときに、缶胴における缶底側の端部に作用する、径方向への成形荷重が分散されて、前記端部の変形が抑制される。
また、ボトム支持部材が、環状凸部の外周壁に当接することで、環状凸部における缶軸方向に沿う缶の外側の端縁に作用する、缶軸方向への缶の支持荷重が分散されて、前記端縁の変形が抑制される。
ここで、ボトム支持部材が外周壁に対して当接するのは、該外周壁の缶軸方向に沿う一部であるので、具体的にこのボトム支持部材は、外周壁に対して缶軸方向に沿う一部において、周方向の全周にわたって線接触しやすくされている。
これにより、ボトムリフォーム工程の前工程において、たとえ缶底形状のばらつき(成形誤差)が生じた場合であっても、ボトムリフォーム工程においては、環状凸部の凹曲面状の外周壁に対してボトム支持部材を確実に当接させることができ、上述した作用効果が安定して奏功されるのである。
また、環状凸部の外周壁に対して、ボトム支持部材を安定して当接させられるので、缶軸方向への缶の支持荷重を低荷重に抑えることが可能になる。従って、缶自体や設備にかかる負荷を低減できる。
さらに、ボトム支持部材を環状凸部の外周壁に対して、缶軸方向の一部で接触させるという簡単な構成によって、上述した優れた作用効果が得られるので、装置の構造を複雑にしてしまうこともない。
以上より本発明によれば、装置構造を複雑にすることなく、また缶軸方向への缶の支持荷重を抑えつつも、ボトムリフォーム加工する缶を容易に、かつ安定して支持することができ、これにより缶底に所期する形状を所期する位置に精度よく付与できるとともに、強度を十分に確保することができ、生産速度を速めることができ、生産性を向上することができる。
また、本発明の缶の製造方法において、前記絞りしごき工程と、前記ボトムリフォーム工程と、の間に、前記缶胴の開口端部をネッキング加工して、前記開口端部以外の部位よりも、前記缶軸方向に沿う当該缶の外側へ向かうに従い段階的に又は漸次縮径するネック部と、前記ネック部よりも前記缶軸方向に沿う当該缶の外側に位置するフランジ予定部と、を成形するネッキング工程を備え、前記ボトムリフォーム工程では、前記ネック部に前記トップ支持部材を当接させ、前記ボトムリフォーム工程の後工程として、前記フランジ予定部をフランジング加工して、フランジ部を成形するフランジング工程を備えることとしてもよい。
上記構成によれば、ネッキング工程において、缶胴の開口端部をネッキング加工して、この開口端部以外の部位よりも、缶軸方向に沿う缶の外側へ向かうに従い段階的に又は漸次縮径するネック部と、ネック部よりも缶軸方向に沿う缶の外側に位置するフランジ予定部と、を成形する。
そして、ボトムリフォーム工程において、缶底にボトム支持部材を当接させ、かつ、ネック部にトップ支持部材を当接させて、缶を缶軸方向に沿う缶の内側へ向けて挟持し、かつ、径方向の内側へ向けて支持した状態で、環状凸部の内周壁をボトムリフォーム加工し、凹部を成形する。
その後、フランジング工程において、フランジ予定部をフランジング加工して、フランジ部を成形する。
すなわちトップ支持部材が、缶胴の開口端部のなかでも、フランジ予定部ではなく、ネック部を支持するので、フランジ予定部を変形させるおそれがない。つまり、変形のないフランジ予定部がその後にフランジ部に成形されるので、フランジ部の成形精度が高められ、缶蓋との巻締め時において密封性が確保される。なお、ボトムリフォーム加工時に、仮にフランジ予定部が変形してしまった場合でも、その後にフランジング加工が施されることにより、フランジ部の形状は整えられて、やはり巻締め時の密封性を確保することが可能になる。
また、ネック部は、缶胴の開口端部以外の部位から缶軸方向に沿う缶の外側へ向かうに従い、段階的に又は漸次縮径して形成されているので、このネック部にトップ支持部材を当接させることで、該トップ支持部材は、缶を缶軸方向に沿う缶底側へ向けて支持でき、かつ、径方向の内側へ向けても支持することができる。従って、装置の構造を複雑にすることなく、容易に、かつ安定して缶を支持できる。
また、トップ支持部材は、缶胴の開口端部の端縁(開口端面)にではなく、ネック部(缶胴の外面)に対して当接するので、該トップ支持部材が早期に摩耗するおそれはなく、よってメンテナンスや部品交換の頻度を低く抑えることができる。
また、本発明の缶の製造方法において、前記ボトムリフォーム工程では、前記内周壁に成形ローラを当接させるとともに、この内周壁上を缶軸回りの周方向の全周にわたって転動させることにより、前記内周壁に、前記周方向の全周にわたって延びる環状の前記凹部を成形することとしてもよい。
この場合、環状凸部の内周壁に、その全周にわたって凹部をボトムリフォーム加工するので、缶底の強度を十分に高めることができる。
また、本発明のボトムリフォーム機構において、前記ボトム支持部材は、前記缶胴における前記缶底側の端部に当接する缶胴支持部と、前記缶底のうち、前記環状凸部における前記缶軸方向に沿う当該缶の外側の端縁に当接するノーズ支持部と、前記缶底のうち、前記環状凸部における前記外周壁の前記缶軸方向に沿う一部に当接する外周壁支持部と、を備え、前記缶胴支持部、前記ノーズ支持部、及び前記外周壁支持部のうち、1つが他の2つとは別体とされ、或いは、これら3つが互いに別体とされていることとしてもよい。
上記構成によれば、ボトム支持部材において、缶胴支持部、ノーズ支持部、及び外周壁支持部のうち、1つの支持部が他の2つの支持部とは別体とされ、又は、これら3つの支持部が互いに別体とされているので、これらの缶胴支持部、ノーズ支持部、及び外周壁支持部のいずれか1つ以上を形状の異なるものに交換することにより、種々様々な缶の形状に容易に対応できる。
本発明に係る缶の製造方法、ボトムリフォーム機構及びこれに用いるボトム支持部材によれば、装置構造を複雑にすることなく、また缶軸方向への缶の支持荷重を抑えつつも、ボトムリフォーム加工する缶を容易に、かつ安定して支持することができ、これにより缶底に所期する形状を所期する位置に精度よく付与できるとともに、強度を十分に確保することができ、生産速度を速めることができ、生産性を向上することができる。
本発明の一実施形態に係る缶の製造方法により製造される、缶の一例を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る缶の製造方法を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る缶の製造方法を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るボトムリフォーム機構及び缶を示す縦断面図であり、ボトム支持部材及びトップ支持部材により缶を支持する前の状態を表している。 本発明の一実施形態に係るボトムリフォーム機構及び缶を示す縦断面図であり、ボトム支持部材及びトップ支持部材により缶を支持した状態を表している。 図5のA部を拡大して示す図である。 図5のB部を拡大して示す図である。 本発明の一実施形態に係るボトムリフォーム機構のトップ支持部材及び缶の他の例を示す縦断面図であり、トップ支持部材により缶を支持する前の状態を表している。 本発明の一実施形態に係るボトムリフォーム機構のトップ支持部材及び缶の他の例を示す縦断面図であり、トップ支持部材により缶を支持した状態を表している。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る缶10及びその製造方法、並びに、ボトムリフォーム機構30について説明する。
本実施形態の缶10は、飲料等の内容物が充填、密封される2ピース缶である。
図1に示されるように、缶10は、缶胴(ウォール。なお、胴部という場合がある)1と、缶底(ボトム。なお、底部という場合がある)2と、を有する有底筒状をなしており、内部に内容物が充填された状態で、図示しない缶蓋を缶胴1の開口端部に巻締めることで、密封される。
缶10の缶胴1及び缶底2は、互いに同軸に配置されており、本明細書では、これらの共通軸を缶軸Oという。また、缶軸O方向のうち、缶10の外部から内部へ向かう方向を缶軸O方向に沿う缶10の内側といい、缶軸O方向のうち、缶10の内部から外部へ向かう方向を缶軸O方向に沿う缶10の外側という。なお、本実施形態では、缶10の構成要素の説明を明りょうに行うため、缶軸O方向に沿う缶底2側を下方といい、缶軸O方向に沿う缶底2とは反対側(缶胴1の開口端部側)を上方ということがある。
また、缶軸Oに直交する方向を径方向といい、径方向のうち、缶軸Oに接近する向きを径方向の内側、缶軸Oから離間する向きを径方向の外側という。また、缶軸O回りに周回する方向を周方向という。
また、本明細書でいう「凹」、「凸」、「凹む」、「突出する」とは、特に説明を行わない限り、缶10の外面(缶10の外部に露出する表面)における凹凸形状を表している。
また、図1に示される縦断面視において、各構成要素の説明に用いる「曲線(凹曲線・凸曲線)」、「直線」、「接線」とは、特に説明を行わない限り、この縦断面視で缶10の外面における各種の線を表している。
図1において、本実施形態の缶10のうち、缶胴1における上端部は、該缶10の外部に開口する開口端部となっている。内容物は、この開口端部を通して缶10内に充填される。図1に示される缶10は、後述する缶の製造方法におけるフランジング工程を経たものであり、缶胴1の開口端部には、上方に向かって縮径されたネック部3と、ネック部3の上方に位置するとともに、上方に向かって拡径されたフランジ部4と、が形成されている。
また、缶胴1における下端部は、缶底2により閉じられている。缶胴1の外径は、例えば65〜67mmである。
缶底2は、缶軸O上に位置するとともに、上方(缶軸O方向に沿う缶10の内側)へ向けて凹むドーム部5と、該ドーム部5の外周縁部に連なり、下方(缶軸O方向に沿う缶10の外側)へ向けて突出するとともに周方向に沿って延びる環状凸部(カウンターシンク)6と、を備える。
環状凸部6は、この缶10が正立姿勢(缶胴1の開口端部が上方を向く姿勢、図1を参照)となるように接地面(載置面)上に載置されたときに、該接地面に接する接地部(ノーズ)7と、該接地部7の径方向内側(図1における右方)に位置する内周壁(インナーウォール)8と、該接地部7の径方向外側(図1における左方)に位置する外周壁(アウターウォール)9と、を備える。
接地部7は、環状凸部6の下端縁(環状凸部6における缶軸O方向に沿う缶10の外側の端縁)に位置している。具体的に、接地部7は、缶底2において最も下方に向けて突出しているとともに、周方向に沿って延びる環状をなしている。
外周壁9は、缶胴1の下端部(缶胴1における缶底2側の端部)に連なっており、かつ、接地部7を介して内周壁8の径方向外側に隣接配置されている。外周壁9は、缶胴1の下端部から下方(缶軸O方向に沿う缶10の外側)へ向かうに従い漸次径方向の内側へ向けて傾斜しているとともに、凹曲面状をなしている。
具体的に、この外周壁9は、上端部が缶胴1の下端部に接続するとともに凸曲面状をなしており、下端部が内周壁8に接続するとともに凸曲面状をなしており、上端部と下端部との間に位置する比較的広い領域の中間部が凹曲面状をなしていて、外周壁9全体として、凹曲面状を呈している。
また、外周壁9の上端部と缶胴1の下端部、及び、外周壁9の下端部(径方向内側の端部)と内周壁8の下端部(径方向外側の端部)は、図1に示される缶軸O方向に沿う缶10の縦断面視において、互いの接続部分において共通の接線を有するように、滑らかに連なっている。
図1に示される縦断面視で、外周壁9の上端部は、径方向外側及び下方へ向けて(つまり外径側・斜め下方へ向けて)凸となる曲線状(凸曲線)に形成されている。そして缶10の周壁のうち、この凸曲線の曲率半径の中心を通り缶軸Oに垂直な仮想平面(不図示)を基準として、該仮想平面の下方が缶底2とされ、上方が缶胴1とされている。
またこの縦断面視において、外周壁9の下端部は、前記外径側・斜め下方へ向けて凸となる曲線状をなしている。
図1の縦断面視で、外周壁9における上端部と下端部との間に位置する中間部は、径方向内側及び上方へ向けて(つまり内径側・斜め上方へ向けて)凹む曲線状(凹曲線)に形成されている。
図1の縦断面視で、外周壁9における上端部と中間部、及び、中間部と下端部は、互いの接続部分において共通の接線を有するように、滑らかに連なっている。
また中間部は、この縦断面視における缶10の外面形状が、単一の円弧で形成されていなくてもよく、例えば、曲率半径が互いに異なる複数の円弧を組み合わせて形成されていてもよい。また、複数の円弧同士の間に、直線部分を有していてもよい。
内周壁8は、ドーム部5の径方向外側の端部(外周縁部)に連なっており、かつ、接地部7を介して外周壁9の径方向内側に隣接配置されている。図1に示される縦断面視において、内周壁8は、全体としては缶軸O方向に沿うように接地部7から立設されている。
内周壁8は、その下方部分(下半分)が外周壁9に接続するとともに凸曲面状をなしており、その上方部分(上半分)が、ドーム部5の外周縁部に接続するとともに凹曲面状をなす凹部11とされている。この凹部11は、内周壁8において周方向の全周にわたって延びる環状をなしており、後述する缶の製造方法におけるボトムリフォーム工程により成形される。
また、内周壁8の上端部(凹部11)とドーム部5の下端部(外周縁部)は、図1の縦断面視で、互いの接続部分において共通の接線を有するように、滑らかに連なっている。
図1に示される縦断面視で、内周壁8の下方部分は、径方向内側へ向けて凸となる曲線状をなしている。
またこの縦断面視において、内周壁8の上方部分(凹部11)は、径方向外側へ向けて凹む曲線状をなしている。
図1の縦断面視で、内周壁8における上方部分と下方部分は、互いの接続部分において共通の接線を有するように、滑らかに連なっている。
次に、図1〜図3を参照して、アルミニウム合金材料の板材(ブランク)Wから有底筒状の缶10を製造する工程の一例を説明する。
本実施形態の缶10は、図3に示されるように、板材打ち抜き工程、絞りしごき工程(カッピング工程及びDI工程を含む)、トリミング工程、印刷工程、塗装工程、ネッキング工程、ボトムリフォーム工程、及び、フランジング工程をこの順に経て、製缶される。
[板材打ち抜き工程]
Al合金材料からなる鋳塊に熱間圧延、冷間圧延及び焼鈍を施して所定板厚の中間板材を形成した後に、該中間板材に冷間仕上げ圧延を施すことにより最終板厚とされた圧延材を用意し、この圧延材を打ち抜いて、図2(a)に示されるように、円板状の板材(ブランク)Wを成形する(打ち抜き加工する)。
板材WのAl合金材料としては、例えば、重量%(以下、同じ)で、Si≦0.4%、Fe≦0.5%、Cu:0.05〜0.3%、Mn:1.0〜1.5%、Mg:0.8〜1.3%、Zn≦0.25%とされ、残部がAl及び不可避不純物とされた組成のものを用いることができる。
[絞りしごき工程]
次に、図2(b)に示されるように、板材Wをカッピングプレスによって絞り加工して、カップ状体W1に成形する。
さらに、図2(c)に示されるように、DI加工装置によって、カップ状体W1に再絞りしごき加工を施して、有底筒状の缶W2に成形する。
つまり本明細書でいう「絞りしごき工程(絞りしごき加工)」には、カッピング工程(カッピング加工)及びDI工程(DI加工)が含まれる。
再絞りしごき加工に用いられるDI加工装置は、再絞り加工するための円形の貫通孔を有する一枚の再絞りダイと、この再絞りダイと同軸に配列される円形の貫通孔を有する複数枚(例えば、3枚)のアイアニング・ダイ(しごきダイ)と、アイアニング・ダイと同軸とされ、上記それぞれのアイアニング・ダイの各貫通孔の内部に嵌合可能とされ、ダイの軸方向に移動自在とされる円筒状のパンチスリーブと、このパンチスリーブの外側に嵌合された円筒状のカップホルダースリーブと、を備えている。
DI加工装置による再絞り加工は、カップ状体W1をパンチスリーブと再絞りダイとの間に配置し、カップホルダースリーブ及びパンチスリーブを前進させて、カップホルダースリーブが、再絞りダイの端面にカップ状体W1の底面を押し付けてカップ押し付け動作を行いながら、パンチスリーブがカップ状体W1を再絞りダイの貫通孔内に押し込むことにより行われる。
その結果、所定の内径を有する再絞り加工されたカップ状体(不図示)が成形される。引き続き、再絞り加工されたカップ状体を複数のアイアニング・ダイを順次通過させて徐々にしごき加工をして、カップ状体の周壁をしごいて該周壁を延伸させ、周壁高さを高くするとともに壁厚を薄くして、有底筒状の缶W2を成形する。
しごき加工が終了した缶W2は、パンチスリーブがさらに前方に押し出して底部をボトム成形金型に押圧することにより、底部が、例えばドーム形状に形成される。
この缶W2は、上述のように周壁がしごかれることで冷間加工硬化され、強度が高くされる。
絞りしごき加工された缶W2の開口端部W2aは、周方向に向かうに従い缶軸O方向に波打つような凹凸形状(凹凸波形状)に形成されている。なお、この凹凸波形状は、板材Wをカップ状体W1に成形したときから付与されている。この開口端部W2aの凹凸波形状をなす端縁のうち、上方に突出する山となっている部分(凸部)が、耳である。耳は、開口端部W2aにおいて周方向に沿って複数形成される。これらの耳は、例えばアルミニウム合金の結晶学的異方性に起因して生じるものである。
このようにして、缶の胴部をなす缶胴1と、缶の底部をなすとともに、ドーム部5及び環状凸部6(ただし凹部11が成形されていないもの)を備えた缶底2と、を有する缶W2が成形される。
[トリミング工程]
次に、缶W2の開口端部W2aをトリミングする。
すなわち、上記DI加工装置によって形成された缶W2の開口端部W2aは、耳が形成されて高さが不均一であるため、この缶W2の開口端部W2aを切断してトリミングすることにより、図2(d)に示されるように、缶胴1の開口端部W3aにおける缶軸O方向に沿う周壁の高さを、全周にわたって均等にする。
これにより、缶胴1の開口端部W3aに耳を有さない(耳が切除された)、トリミング加工後の缶W3が得られる。
[印刷工程、塗装工程]
この缶W3を洗浄し、潤滑油等を除去した後に、表面処理を施して乾燥し、次いで外面印刷、外面塗装を施し、その後内面塗装を施す。
外面塗装は、例えば、ポリエステル系塗料を使用して、缶W3の缶胴1の外面に印刷、塗装をし、この外面印刷及び外面塗装がされた缶W3をオーブンで加熱乾燥する。なお、オーブンにより加熱乾燥する際は、缶胴1の開口端部W3aから内部へ向けて、略水平方向に延在する搬送用ピンが挿入され、該搬送用ピンが缶W3を支持しつつ、チェーンやモータ等を備えた駆動機構により、移動させられる。また内面塗装は、缶W3の内面に、例えば、エポキシ系塗料を使用して塗装をした後、オーブンで加熱乾燥する。
[ネッキング工程]
次いで、缶W3にネッキング加工を施す。
すなわち、図2(d)に示される缶胴1の開口端部W3aをネッキング加工して、図4、図6及び図8の缶10に示されるように、缶胴1の開口端部以外の部位(缶10の最外径部分)よりも、缶軸O方向に沿う当該缶10の外側(缶10の上方)へ向かうに従い段階的に又は漸次縮径するネック部3と、ネック部3よりも缶軸O方向に沿う当該缶W3の外側に位置するフランジ予定部12と、を成形して、缶10とする。
具体的に、図4及び図6に示される例では、ネッキング加工により、缶軸O方向に沿う当該缶10の外側へ向かうに従い段階的に縮径するネック部3を成形するとともに、このネック部3に、缶軸O方向に並ぶ複数の段部13a〜13dを形成している。
図6に示される缶10の縦断面視で、ネック部3の複数の段部13a〜13dは、径方向外側及び上方へ向けて(つまり外径側・斜め上方へ向けて)凸となる曲線状(凸曲線)に形成されている。また、これら段部13a〜13dは、最も下方に位置する段部13aから最も上方に位置する段部13dへ向けて、徐々に外径が小さくされている。
なお、図示の例では、ネック部3の段部13a〜13dが、計4つ形成されているが、段部の数はこれに限定されるものではなく、3つ以下でもよいし、或いは5つ以上であってもよい。
また、図8に示される例では、ネッキング工程において、缶軸O方向に沿う当該缶10の外側へ向かうに従い漸次縮径するネック部3を成形しており、該ネック部3に、複数の段部13a〜13dは形成されていない。
図8に示される縦断面視で、ネック部3は、缶胴1における開口端部以外の部位、及び、フランジ予定部12に対して、それぞれの接続部分で共通の接線を有するように、滑らかに連なっている。
また、フランジ予定部12は、円筒状に成形される。
[ボトムリフォーム工程]
次いで、缶10の缶底2に、ボトムリフォーム機構30を用いてボトムリフォーム加工を施す。なお、ここでは主としてボトムリフォーム加工について説明し、ボトムリフォーム機構30の構成については、後述する。
図4〜図9に示されるように、ボトムリフォーム工程では、缶底2にボトム支持部材14を当接させ、かつ、缶胴1の開口端部に位置するネック部3にトップ支持部材15を当接させて、缶10を缶軸O方向に沿う当該缶10の内側へ向けて挟持し、かつ、缶軸Oに直交する径方向の内側へ向けて支持した状態で、環状凸部6のうち、ドーム部5に連なる内周壁8にボトムリフォーム加工して、内周壁8に径方向の外側へ向けて凹む凹部11(図1参照)を成形する。
まず、トップ支持部材15によりネック部3を支持する方法について説明する。
図4〜図6に示されるように、缶胴1のネック部3に、缶軸O方向に並ぶ複数の段部13a〜13dが形成される場合には、ボトムリフォーム工程において、複数の段部13a〜13dのうち、いずれかの段部に対して、トップ支持部材15を当接させる。
より詳しくは、図6に示されるように、トップ支持部材15を、ネック部3の複数の段部13a〜13dのうち、缶軸O方向に沿う当該缶10の最も外側(最も缶10の上方)に位置する段部13d以外の段部13a〜13cのいずれかに、当接させる。或いは、トップ支持部材15を、ネック部3の複数の段部13a〜13dのうち、缶軸O方向に沿う当該缶10の最も内側(最も缶10の下方)に位置する段部13a以外の段部13b〜13dに、当接させる。
本実施形態では、図6において、トップ支持部材15を、ネック部3の複数の段部13a〜13dのうち、段部13d及び段部13aを除く段部13b、13cに当接させている。つまり、ネック部3の複数の段部13a〜13dのうち、最も缶10の下方に位置する段部13aの上方に隣り合う段部13b(つまり下から数えて2番目の段部13b)、又は、この段部13bの上方に隣り合う段部13c(つまり下から数えて3番目の段部13c)に、トップ支持部材15を当接させている。
次に、ボトム支持部材14により缶底2を支持する方法について説明する。
図4、図5及び図7に示されるように、ボトムリフォーム工程では、ボトム支持部材14により、缶胴1における缶底2側の端部(缶胴1の下端部)と、缶底2のうち、環状凸部6における缶軸O方向に沿う当該缶10の外側の端縁(つまり接地部7)と、缶底2のうち、環状凸部6における外周壁9の缶軸O方向に沿う一部と、を支持する。
具体的には、図7において、ボトム支持部材14は、缶胴1の下端部を径方向の内側(図7における下方)へ向けて支持しており、環状凸部6の接地部7を上方(図7における左方)に向けて支持しており、環状凸部6の外周壁9の一部(図示の例では、外周壁9のうち缶軸O方向に沿う中央部)を、径方向の内側及び上方へ向けて支持している。より詳しくは、上記環状凸部6の外周壁9の一部とは、この外周壁9のうち、上端部と下端部との間に位置する中間部における一部である。
次に、環状凸部6の内周壁8に凹部11を成形する方法について説明する。
ボトムリフォーム工程では、図5において、上述のようにトップ支持部材15及びボトム支持部材14により缶10を缶軸O方向に沿う両側から、かつ、径方向の内側へ向けて支持した状態で、リンク機構56を用いて成形ローラ16を缶底2に対して径方向に移動させて、内周壁8に成形ローラ16を当接させるとともに、この内周壁8上を周方向の全周にわたって転動させることにより、該内周壁8に、周方向の全周にわたって延びる環状の凹部11を成形する。
[フランジング工程]
次いで、図6に示される、缶胴1の開口端部に位置するフランジ予定部12をフランジング加工して、図1に示されるフランジ部4を成形する。
なお、本実施形態のフランジング工程では、スピンフロー成形により、ネック部3の複数の段部13a〜13dを、缶胴1の開口端部以外の部位(缶胴1の最外径部分)から缶軸O方向に沿う当該缶10の外側(缶10の上方)へ向かうに従い漸次縮径するテーパ面に再成形(リフォーム)し、かつ、フランジ予定部12をフランジ部4に成形している。具体的には、成形後のネック部3及びフランジ部4の形状が、図1に示される缶10の開口端部の形状となるように、この開口端部をフランジング加工する。
ただしこれに限定されるものではなく、ネック部3の複数の段部13a〜13dを、上記テーパ面に再成形することなく、製缶された缶10の最終的な外観形状としてそのまま残してもよい。
このようにして、缶10が製造され、フランジング工程の後工程へと搬送される。この後工程では、缶10の内部に飲料等の内容物が充填され、フランジ部4に缶蓋が巻締められて、缶10が密封される。
次に、本実施形態のボトムリフォーム機構30の構成について、説明する。
このボトムリフォーム機構30は、上述したネッキング工程を経て、缶胴1の開口端部にネック部3とフランジ予定部12が成形された缶10の缶底2に対して、ボトムリフォーム加工を行うためのものであり、図示しないボトムリフォーム装置の一部(要部)を構成している。
なお、ボトムリフォーム装置のうち、本実施形態で説明するボトムリフォーム機構30以外の構造については、例えば上述の特許文献2(米国特許第5704241号明細書)に記載の缶底再成形装置と同様の構造を用いることができるため、本実施形態ではその説明を概ね省略する。
ボトムリフォーム機構30は、缶底2における環状凸部6の内周壁8に、径方向の外側へ向けて凹む凹部11を成形するものである。
図4〜図9に示されるように、ボトムリフォーム機構30は、缶底2に対して接近離間するとともに、缶底2に当接可能なボトム支持部材14と、缶胴1の開口端部に対して接近離間するとともに、この開口端部に位置するネック部3に当接可能なトップ支持部材15と、内周壁8に対して接近離間するとともに、内周壁8に当接可能な凸部17を有する成形ローラ(成形部材)16と、を備えている。
なお、ボトム支持部材14及びトップ支持部材15の各中心軸は、ボトムリフォーム加工する缶10の缶軸Oに、同軸に配置されている。
ボトム支持部材14は、缶胴1における缶底2側の端部(缶胴1の下端部)と、缶底2のうち、環状凸部6における缶軸O方向に沿う当該缶10の外側の端縁(つまり接地部7)と、缶底2のうち、環状凸部6における外周壁9の缶軸O方向に沿う一部と、を支持するように構成されている。
具体的には、図4、図5及び図7に示されるように、ボトム支持部材14は、缶胴1における缶底2側の端部(缶胴1の下端部)に当接する缶胴支持部18と、缶底2のうち、環状凸部6における缶軸O方向に沿う当該缶10の外側の端縁(接地部7)に当接するノーズ支持部19と、缶底2のうち、環状凸部6における外周壁9の缶軸O方向に沿う一部に当接する外周壁支持部20と、を備えている。
缶胴支持部18は、筒状をなしており、その周壁内に缶胴1の下端部が嵌合する。
ノーズ支持部19は、筒状体22の内周面から径方向内側へ向けて突出するとともに周方向に沿って延びるリング板状をなしており、その缶底2側を向く端面が、ボトム支持部材14の中心軸(缶軸O)に垂直な平面状に形成されているとともに、該端面が接地部7に当接する。
外周壁支持部20は、筒状体22の上端部に位置しているとともにリング状をなしており、缶胴支持部18とノーズ支持部19との間(詳しくはこれら18、19の前記中心軸方向の間であり、かつ前記中心軸に直交する径方向の間)に、配置されている。外周壁支持部20において前記中心軸方向のトップ支持部材15側及び前記径方向の内側を向く面は、缶10の外周壁9に対して缶軸O方向の一部において当接可能な凸曲面状をなしている。
また、缶胴支持部18、ノーズ支持部19、及び外周壁支持部20のうち、1つ(の支持部)が他の2つ(の支持部)とは別体とされ、或いは、これら3つ(の支持部)が互いに別体とされている。本実施形態では、缶胴支持部18と、ノーズ支持部19及び外周壁支持部20とが、互いに別体に形成されており、缶10の形状にあわせて個別に交換可能である。
図4〜図6、図8及び図9に示されるように、トップ支持部材15は、有頂筒状をなしており、その周壁の内周面に、ネック部3を支持するネック支持部21が形成されている。
図4〜図6に示されるように、トップ支持部材15が、ネック部3における複数の段部13a〜13dのいずれかを支持する場合には、図6に示される縦断面視で、ネック支持部21は、凹曲線状に形成される。具体的に本実施形態では、ネック支持部21が、段部13a〜13dのうち所定の段部の形状に対応して、トップ支持部材15の周壁の内周面から凹むとともに、周方向に沿って延びる環状の溝部に形成されている。
また、図8及び図9に示されるように、ネック部3が、段部を有していない滑らかなテーパ面状に形成されている場合には、トップ支持部材15のネック支持部21は、ネック部3の形状に対応して、前記中心軸方向のボトム支持部材14側へ向かうに従い漸次拡径するテーパ面状に形成される。
なお、この場合、ネック支持部21が前記中心軸(缶軸O)に対して傾斜する傾斜角θ(図9参照)は、例えば、20〜40°であり、本実施形態では30°である。
図4に示されるように、成形ローラ16は、円環状又は円筒状をなしており、該成形ローラ16の中心軸回りに回転自在であり、その径方向外側へ突出した外周縁部が凸部17とされている。凸部17は、径方向外側へ向かうに従い漸次前記中心軸方向の幅が小さくされており、図4に示される縦断面視で、径方向外側へ向けて凸となる曲線状をなしている。
また、特に図示していないが、成形ローラ16は、その中心軸が缶軸O上と、缶軸Oから径方向に偏倚した位置との間を移動するように、缶10に対して径方向に往復移動可能である。
次に、ボトムリフォーム装置の概略構成と、これに用いられるボトムリフォーム機構30の作用について説明する。
なお、本実施形態に用いられるボトムリフォーム装置は、上述したように、ボトムリフォーム機構30以外の構造は周知のものであるため、ここでは概略構成の説明にとどめ、また装置の図示については省略する。
ボトムリフォーム装置は、装置の基体となる装置フレームと、該装置フレームに対して回転軸回りに回転するスターホイール(ターレット)と、該スターホイールの外周に複数形成された各ポケットに対応してそれぞれ設けられるボトムリフォーム機構30と、を備えている。
スターホイールには、その外周に複数のポケットが形成されており、該ポケットに、缶10がエア吸着等により保持される。スターホイールは、装置フレームに対して、その中心軸(回転軸)回りに回転駆動される。
また、スターホイールの複数のポケットに対応して、ボトムリフォーム機構30がそれぞれ設けられている。複数のボトムリフォーム機構30は、スターホイールとともに、装置フレームに対して回転軸回りに回転駆動される。
具体的には、スターホイールの各ポケットに保持される缶10の缶軸Oに対して同軸となるように、各ボトムリフォーム機構30のトップ支持部材15及びボトム支持部材14が、配設されている。
ボトムリフォーム機構30のうち、ボトム支持部材14には、ボトム用カムフォロアが連結されている。ボトム用カムフォロアは、装置フレームに設けられてスターホイールの中心軸回りに沿うように延びるカムに係合している。
前記カムは、スターホイールの中心軸回りへ向かうに従い該中心軸方向の位置が変位する所定の軌道を構成している。この軌道に沿ってボトム用カムフォロアが案内されることにより、該ボトム用カムフォロア及びボトム支持部材14は、スターホイールが保持する缶10に対して、缶軸O方向に沿って所定のストロークSの範囲で往復移動する。
ボトムリフォーム機構30のうち、成形ローラ16には、リンク機構56(図4及び図5参照)を介してローラ用カムフォロアが連結されている。ローラ用カムフォロアは、装置フレームに設けられてスターホイールの中心軸回りに沿うように延びるカム(溝カム)に係合している。
前記カムは、スターホイールの中心軸回りへ向かうに従い該中心軸方向の位置が変位する所定の軌道を構成している。この軌道に沿って案内されることにより、ローラ用カムフォロアは、スターホイールが保持する缶10に対して、缶軸O方向に沿って所定のストロークSの範囲で往復移動する。なお、ローラ用カムフォロアのストロークSは、ボトム用カムフォロアのストロークSよりも大きく設定されている。そして、ローラ用カムフォロアに連結する成形ローラ16は、該ローラ用カムフォロアがカムに案内されることにより、スターホイールが保持する缶10に対して、缶軸O方向に沿って所定のストロークSの範囲で往復移動し、かつ、リンク機構56によりストロークSとSの差分(S−S)に応じて径方向に変換されたストロークの範囲で、缶軸O上と缶軸Oから偏倚した位置との間を径方向にも往復移動する。
また成形ローラ16は、装置フレームのギヤ(スターホイールの中心軸回りに複数の歯が配列するギヤ)に噛合する従動ギヤに連結されており、装置フレームに対してスターホイールが中心軸回りに回転させられることで、該スターホイールが保持する缶10に対して、缶軸O回りに回転させられる。
つまり成形ローラ16は、装置フレームに対してはスターホイールの中心軸回りに回転(公転)させられつつ、該スターホイールのポケットに保持された缶10に対しては缶軸O回りに回転(自転)させられる。
ボトムリフォーム機構30のうち、トップ支持部材15には、トップ用カムフォロアが連結されている。トップ用カムフォロアは、装置フレームに設けられてスターホイールの中心軸回りに沿うように延びるカムに係合している。
前記カムは、スターホイールの中心軸回りへ向かうに従い該中心軸方向の位置が変位する所定の軌道を構成している。この軌道に沿ってトップ用カムフォロアが案内されることにより、該トップ用カムフォロア及びトップ支持部材15は、スターホイールが保持する缶10に対して、缶軸O方向に沿って所定のストロークST1の範囲で往復移動する。ただし、トップ支持部材15は、缶10のネック部3に当接してからは弾性部材の作用により、それ以上の缶10へ向けた前進移動が規制されるようにされており、実際のストロークST2は、前記ストロークST1よりも僅かに小さく(数mm程度小さく)設定されている。また、上記弾性部材の作用により、トップ支持部材15は、缶10を缶軸O方向に沿う缶10の内側へ向けて付勢しつつ、支持するようになっている。
このようなボトムリフォーム装置及びボトムリフォーム機構30においては、ボトム支持部材14及びトップ支持部材15により、缶10を缶軸O方向に沿う当該缶10の内側へ向けて挟持し、かつ、径方向の内側へ向けて支持した状態で、成形ローラ16の凸部17が缶底2の内周壁8を径方向の外側に向けて押圧して、凹部11を成形する。
なお、本実施形態では、ボトムリフォーム機構30のボトム支持部材14、成形ローラ16、及びトップ支持部材15が、スターホイールに保持される缶10に対して、互いに係合するカムフォロア及びカムの作用によりそれぞれ移動させられる構成を用いて説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、ボトムリフォーム機構30のボトム支持部材14、成形ローラ16、及びトップ支持部材15は、スターホイールが保持する缶10に対して、例えばエアシリンダやモータ等の駆動手段により移動させられる構成であってもよい。
以上説明した本実施形態に係る缶10の製造方法、ボトムリフォーム機構30及びこれに用いるボトム支持部材14によれば、ボトムリフォーム工程において、缶底2にボトム支持部材14を当接させ、かつ、缶胴1の開口端部にトップ支持部材15を当接させて、缶10を缶軸O方向に沿う缶10の内側(缶10の中央)へ向けて挟持し、かつ、径方向の内側へ向けて支持した状態で、環状凸部6の内周壁8をボトムリフォーム加工し、凹部11を成形する。
このように、缶胴1の開口端部にトップ支持部材15を当接させて、缶10を支持するようにしたので、缶10に対するトップ支持部材15のストロークST1(ST2)を小さく抑えることができ、生産速度を速めることができる。
また、缶底2にボトム支持部材14を当接させ、かつ、缶胴1の開口端部にトップ支持部材15を当接させて、缶10を缶軸O方向の両側(缶10の上下)から挟持し、かつ、径方向からも支持した状態で、環状凸部6の内周壁8をボトムリフォーム加工し凹部11を成形するので、凹部11の缶軸O方向の位置が安定して高精度に決まる。つまり、例えば本実施形態のように凹部11を、内周壁8に対して、周方向の全周にわたって延びる環状に成形する場合においても、凹部11の缶軸O方向の位置が、内周壁8の全周にわたって変化するようなことがない。従って、缶底2に所期する強度を安定して確保できる。
そして、ボトム支持部材14が、缶胴1における缶底2側の端部(缶胴1の下端部)と、缶底2のうち、環状凸部6における缶軸O方向に沿う缶10の外側の端縁(接地部7)と、缶底2のうち、環状凸部6における内周壁8の径方向外側に配置されて凹曲面状をなす外周壁9の、缶軸O方向に沿う一部と、の3箇所を支持するようになっている。
つまり、図5及び図7に示される缶軸O方向に沿う缶10の縦断面視において、ボトム支持部材14が缶10を、径方向、缶軸O方向、及びこれらの複合する方向へ向けて、3点支持するようにしたので、下記の効果が得られる。
すなわち、ボトム支持部材14が、缶胴1における缶底2側の端部(缶胴1の下端部)に当接して、該端部を径方向の内側へ向けて支持するので、ボトムリフォーム加工時に、缶10が径方向に振れる(位置ずれする)ようなことが防止される。
また、ボトム支持部材14が、環状凸部6における缶軸O方向に沿う缶10の外側の端縁(接地部7)に当接して、該端縁を缶軸O方向に沿う缶10の内側(缶10の上方)へ向けて支持するので、缶10が缶軸O方向に振れるようなことが防止される。
また、ボトム支持部材14が、環状凸部6の外周壁9に当接して、該外周壁9を径方向の内側へ向けて、かつ、缶軸O方向に沿う缶10の内側へ向けて支持するので、上述した作用効果がより顕著に得られる。
また、ボトム支持部材14が、環状凸部6の外周壁9に当接することで、環状凸部6の内周壁8を径方向の外側に向けてボトムリフォーム加工するときに、缶胴1における缶底2側の端部に作用する、径方向への成形荷重が分散されて、前記端部の変形が抑制される。
また、ボトム支持部材14が、環状凸部6の外周壁9に当接することで、環状凸部6における缶軸O方向に沿う缶10の外側の端縁(接地部7)に作用する、缶軸O方向への缶10の支持荷重が分散されて、前記端縁の変形が抑制される。
ここで、ボトム支持部材14が外周壁9に対して当接するのは、該外周壁9の缶軸O方向に沿う一部であるので、具体的にこのボトム支持部材14は、外周壁9に対して缶軸O方向に沿う一部において、周方向の全周にわたって線接触しやすくされている。
これにより、ボトムリフォーム工程の前工程において、たとえ缶底2形状のばらつき(成形誤差)が生じた場合であっても、ボトムリフォーム工程においては、環状凸部6の凹曲面状の外周壁9に対してボトム支持部材14を確実に当接させることができ、上述した作用効果が安定して奏功されるのである。
また、環状凸部6の外周壁9に対して、ボトム支持部材14を安定して当接させられるので、缶軸O方向への缶10の支持荷重を低荷重に抑えることが可能になる。従って、缶10自体や設備にかかる負荷を低減できる。
さらに、ボトム支持部材14を環状凸部6の外周壁9に対して、缶軸O方向の一部で接触させるという簡単な構成によって、上述した優れた作用効果が得られるので、装置の構造を複雑にしてしまうこともない。
以上より本実施形態によれば、装置構造を複雑にすることなく、また缶軸O方向への缶10の支持荷重を抑えつつも、ボトムリフォーム加工する缶10を容易に、かつ安定して支持することができ、これにより缶底2に所期する形状を所期する位置に精度よく付与できるとともに、強度を十分に確保することができ、生産速度を速めることができ、生産性を向上することができる。
また本実施形態では、ネッキング工程において、缶胴1の開口端部をネッキング加工して、この開口端部以外の部位よりも、缶軸O方向に沿う缶10の外側(缶10の上方)へ向かうに従い段階的に又は漸次縮径するネック部3と、ネック部3よりも缶軸O方向に沿う缶10の外側に位置するフランジ予定部12と、を成形する。
そして、ボトムリフォーム工程において、缶底2にボトム支持部材14を当接させ、かつ、ネック部3にトップ支持部材15を当接させて、缶10を缶軸O方向に沿う缶10の内側(缶10の中央)へ向けて挟持し、かつ、径方向の内側へ向けて支持した状態で、環状凸部6の内周壁8をボトムリフォーム加工し、凹部11を成形する。
その後、フランジング工程において、フランジ予定部12をフランジング加工して、フランジ部4を成形する。
すなわちトップ支持部材15が、缶胴1の開口端部のなかでも、フランジ予定部12ではなく、ネック部3を支持するので、フランジ予定部12を変形させるおそれがない。つまり、変形のないフランジ予定部12がその後にフランジ部4に成形されるので、フランジ部4の成形精度が高められ、缶蓋(不図示)との巻締め時において密封性が確保される。なお、ボトムリフォーム加工時に、仮にフランジ予定部12が変形してしまった場合でも、その後にフランジング加工が施されることにより、フランジ部4の形状は整えられて、やはり巻締め時の密封性を確保することが可能になる。
また、ネック部3は、缶胴1の開口端部以外の部位(缶胴1の最外径部分)から缶軸O方向に沿う缶10の外側(缶10の上方)へ向かうに従い、段階的に又は漸次縮径して形成されているので、このネック部3にトップ支持部材15を当接させることで、該トップ支持部材15は、缶10を缶軸O方向に沿う缶底2側(缶10の下方)へ向けて支持でき、かつ、径方向の内側へ向けても支持することができる。従って、装置の構造を複雑にすることなく、容易に、かつ安定して缶10を支持できる。
また、トップ支持部材15は、缶胴1の開口端部の端縁(フランジ予定部12の開口端面)にではなく、ネック部3(缶胴1の外面)に対して当接するので、該トップ支持部材15が早期に摩耗するおそれはなく、よってメンテナンスや部品交換の頻度を低く抑えることができる。
また本実施形態では、ボトムリフォーム工程において、缶底2の内周壁8に成形ローラ16を当接させるとともに、この内周壁8上を缶軸O回りの周方向の全周にわたって転動させることにより、内周壁8に、周方向の全周にわたって延びる環状の凹部11を成形することとしたので、缶底2の強度を十分に高めることができる。
また、ボトム支持部材14において、缶胴支持部18、ノーズ支持部19、及び外周壁支持部20のうち、1つの支持部が他の2つの支持部とは別体とされ、又は、これら3つの支持部が互いに別体とされているので、これらの缶胴支持部18、ノーズ支持部19、及び外周壁支持部20のいずれか1つ以上を形状の異なるものに交換することにより、種々様々な缶10の形状に容易に対応できる。
なお、本実施形態では、ボトム支持部材14が備える缶胴支持部18と、ノーズ支持部19及び外周壁支持部20とが、互いに別体とされているので、これらの缶胴支持部18と、ノーズ支持部19及び外周壁支持部20と、を形状の異なるものに交換することにより、種々様々な缶10の形状に容易に対応できる。さらに、ノーズ支持部19と外周壁支持部20とを、互いに別体に形成してもよく、この場合、上述した作用効果がより顕著なものとなる。
また本実施形態では、ネッキング工程において、缶軸O方向に沿う当該缶10の外側へ向かうに従い段階的に縮径するネック部3を成形するとともに、このネック部3に、缶軸O方向に並ぶ複数の段部13a〜13dを形成し、ボトムリフォーム工程では、複数の段部13a〜13dのうち、缶軸O方向に沿う当該缶10の最も外側(最も缶10の上方)に位置する段部13d以外の段部13a〜13cのいずれかに、トップ支持部材15を当接させることとしたので、缶10をより安定して支持することができる。すなわち、ネック部3に複数の段部13a〜13dを形成する場合、これら段部13a〜13dのうち缶軸O方向に沿う缶10の最も外側に位置する段部13dは、他の段部13a〜13cよりもしわが発生しやすいので、他の段部13a〜13cに対してトップ支持部材15を当接させることにより、缶10を支持する際の安定性が増し、成形精度を高められることから、より好ましい。
また、ボトムリフォーム工程において、複数の段部13a〜13dのうち、缶軸O方向に沿う当該缶10の最も内側(最も缶10の下方)に位置する段部13a以外の段部13b〜13dのいずれかに、トップ支持部材15を当接させることとしたので、成形精度をさらに高めることができる。
すなわち、ネック部3に形成された複数の段部13a〜13dのうち、缶胴1の開口端部以外の部位(缶胴1の最外径部分)に最も近い段部13aよりは、それ以外の段部13b〜13dにおいて真円度(缶軸Oに垂直な横断面視における缶胴1の真円度)が確保されやすいことから、真円度の精度が高い段部13b〜13dにトップ支持部材15を当接させることで、成形精度を向上できるのである。
また本実施形態では、フランジング工程において、ネック部3の複数の段部13a〜13dを、缶胴1の開口端部以外の部位(缶胴1の最外径部分)から缶軸O方向に沿う当該缶10の外側(缶10の上方)へ向かうに従い漸次縮径するテーパ面に再成形し、かつ、フランジ予定部12をフランジ部4に成形することとしたので、下記の効果を奏する。
すなわち、ボトムリフォーム工程においては、上述したようにネック部3の段部13a〜13dを用いることにより、缶底2の成形精度を十分に確保して、缶10に所期する強度を付与することができ、かつ、ボトムリフォーム加工後には、ネック部3をテーパ面に再成形して、缶10の美観を高めることができる。
また本実施形態では、トップ支持部材15が、筒状をなしており、その周壁の内周面に、ネック部3を支持するネック支持部21が形成されているので、上述のように優れた作用効果を奏するトップ支持部材15を、簡単な構造により形成できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前述の実施形態では、ボトムリフォーム工程において、缶底2の内周壁8に成形ローラ16を当接させるとともに、この内周壁8上を周方向の全周にわたって転動させることにより、内周壁8に、周方向の全周にわたって延びる環状の凹部11を成形することとしたが、これに限定されるものではない。
すなわち、内周壁8に、周方向に沿って延びる溝状の凹部11を、周方向に間隔をあけて複数成形してもよく、この場合、成形ローラ16以外の成形部材を用いてもよい。なお、成形ローラ16を使用する場合は、例えばこの成形ローラ16の外周縁部に、周方向に間隔をあけて複数の凸部17を突設すればよい。
また、板材WのAl合金材料の組成は、前述の実施形態で説明したものに限定されない。
その他、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態、変形例及びなお書き等で説明した各構成(構成要素)を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし本発明はこの実施例に限定されるものではない。
[ネック部に複数の段部を形成した場合の製造確認]
前述の実施形態で説明した缶10の製造方法により、ネッキング工程において、ネック部3に計4つの段部13a〜13dを成形することとした。
また、トップ支持部材15として、缶10の下方から2段目の段部13bを支持可能なネック支持部21を有するもの(実施例1)と、最も缶10の上方に位置する最終段目の段部13dを支持可能なネック支持部21を有するもの(実施例2)と、を用意した。
上記条件にて缶10を製造して、生産ベースの缶10を任意に30缶抜き取り、検査金型を嵌めて缶10のがたつきを、人の手の感触により確認した。
[結果]
実施例1では、すべての缶10に、がたつきは確認されなかった。
実施例2では、ほとんどの缶10にがたつきは確認されなかったが、検査金型との隙間(遊び)が若干大きい缶10が、極少量確認された。なお、これについて目視で確認したところ、ネック部3のうち段部13dに位置する部分に、周方向に僅かな波打ち状のしわが確認されたが、缶10の美観を損なうほどのものではなく、製品として出荷可能なレベルのものであった。
1 缶胴
2 缶底
3 ネック部
4 フランジ部
5 ドーム部
6 環状凸部
7 接地部(環状凸部における缶軸方向に沿う缶の外側の端縁)
8 内周壁
9 外周壁
10 缶
11 凹部
12 フランジ予定部
14 ボトム支持部材
15 トップ支持部材
16 成形ローラ(成形部材)
17 凸部
18 缶胴支持部
19 ノーズ支持部
20 外周壁支持部
30 ボトムリフォーム機構
O 缶軸
W 板材

Claims (6)

  1. 板材を絞りしごき加工して、缶胴と缶底とを有する有底筒状の缶としつつ、
    前記缶底に、
    缶軸方向に沿う当該缶の内側へ向けて凹むドーム部と、
    前記ドーム部の外周縁部に連なり、前記缶軸方向に沿う当該缶の外側へ向けて突出するとともに缶軸回りの周方向に沿って延びる環状凸部と、を成形する絞りしごき工程と、
    前記缶底にボトム支持部材を当接させ、かつ、前記缶胴の開口端部にトップ支持部材を当接させて、前記缶を前記缶軸方向に沿う当該缶の内側へ向けて挟持し、かつ、缶軸に直交する径方向の内側へ向けて支持した状態で、
    前記環状凸部のうち、前記ドーム部に連なる内周壁にボトムリフォーム加工して、前記内周壁に前記径方向の外側へ向けて凹む凹部を成形するボトムリフォーム工程と、を備え、
    前記ボトムリフォーム工程では、前記ボトム支持部材により、
    前記缶胴における前記缶底側の端部と、
    前記缶底のうち、前記環状凸部における前記缶軸方向に沿う当該缶の外側の端縁と、
    前記缶底のうち、前記環状凸部における前記内周壁の前記径方向の外側に配置されるとともに、前記缶胴の前記缶底側の端部に接続し、前記缶胴の前記缶底側の端部から前記缶軸方向に沿う当該缶の外側へ向かうに従い漸次前記径方向の内側へ向けて傾斜する凹曲面状をなす外周壁の、前記缶軸方向に沿う一部と、を支持することを特徴とする缶の製造方法。
  2. 請求項1に記載の缶の製造方法であって、
    前記絞りしごき工程と、前記ボトムリフォーム工程と、の間に、
    前記缶胴の開口端部をネッキング加工して、
    前記開口端部以外の部位よりも、前記缶軸方向に沿う当該缶の外側へ向かうに従い段階的に又は漸次縮径するネック部と、
    前記ネック部よりも前記缶軸方向に沿う当該缶の外側に位置するフランジ予定部と、を成形するネッキング工程を備え、
    前記ボトムリフォーム工程では、前記ネック部に前記トップ支持部材を当接させ、
    前記ボトムリフォーム工程の後工程として、
    前記フランジ予定部をフランジング加工して、フランジ部を成形するフランジング工程を備えることを特徴とする缶の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の缶の製造方法であって、
    前記ボトムリフォーム工程では、前記内周壁に成形ローラを当接させるとともに、この内周壁上を缶軸回りの周方向の全周にわたって転動させることにより、前記内周壁に、前記周方向の全周にわたって延びる環状の前記凹部を成形することを特徴とする缶の製造方法。
  4. 缶胴と缶底とを有する有底筒状の缶の、
    前記缶底に、
    缶軸方向に沿う当該缶の内側へ向けて凹むドーム部と、
    前記ドーム部の外周縁部に連なり、前記缶軸方向に沿う当該缶の外側へ向けて突出するとともに缶軸回りの周方向に沿って延びる環状凸部と、が形成され、
    前記環状凸部のうち、前記ドーム部に連なる内周壁に、缶軸に直交する径方向の外側へ向けて凹む凹部を成形するボトムリフォーム機構であって、
    前記缶底に対して接近離間するとともに、前記缶底に当接可能なボトム支持部材と、
    前記缶胴の開口端部に対して接近離間するとともに、前記開口端部に当接可能なトップ支持部材と、
    前記内周壁に対して接近離間するとともに、前記内周壁に当接可能な凸部を有する成形部材と、を備え、
    前記ボトム支持部材は、
    前記缶胴における前記缶底側の端部と、
    前記缶底のうち、前記環状凸部における前記缶軸方向に沿う当該缶の外側の端縁と、
    前記缶底のうち、前記環状凸部における前記内周壁の前記径方向の外側に配置されるとともに、前記缶胴の前記缶底側の端部に接続し、前記缶胴の前記缶底側の端部から前記缶軸方向に沿う当該缶の外側へ向かうに従い漸次前記径方向の内側へ向けて傾斜する凹曲面状をなす外周壁の、前記缶軸方向に沿う一部と、を支持するように構成され、
    前記ボトム支持部材及び前記トップ支持部材により、前記缶を缶軸方向に沿う当該缶の内側へ向けて挟持し、かつ、前記径方向の内側へ向けて支持した状態で、
    前記凸部が前記内周壁を前記径方向の外側に向けて押圧して前記凹部を成形するように構成されたことを特徴とするボトムリフォーム機構。
  5. 請求項4に記載のボトムリフォーム機構であって、
    前記ボトム支持部材は、
    前記缶胴における前記缶底側の端部に当接する缶胴支持部と、
    前記缶底のうち、前記環状凸部における前記缶軸方向に沿う当該缶の外側の端縁に当接するノーズ支持部と、
    前記缶底のうち、前記環状凸部における前記外周壁の前記缶軸方向に沿う一部に当接する外周壁支持部と、を備え、
    前記缶胴支持部、前記ノーズ支持部、及び前記外周壁支持部のうち、1つが他の2つとは別体とされ、或いは、これら3つが互いに別体とされていることを特徴とするボトムリフォーム機構。
  6. 請求項4又は5に記載のボトムリフォーム機構に用いられることを特徴とするボトム支持部材。
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