JP2009289794A - 半導体実装回路テープ用スペーサテープ - Google Patents

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Abstract


【課題】本発明の目的は、回路テープの製造や保管のための共巻き用に使用されるスペーサテープであって、回路テープを損傷することがなく、製造が容易で生産性に優れるスペーサテープを提供することにある。
【解決手段】 本発明の半導体実装回路テープ用スペーサテープは、ベースプラスチックテープ2と、該ベースプラスチックテープの長さ方向に向けて連続的に固着された、少なくとも2列の幅がベースプラスチックテープの1/5以下であるスペーシングプラスチックテープ3とから少なくともなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体実装回路テープの製造や保管の際に共巻き用として用いられる、スペーサテープ及びその製造方法に関するものである。
近年、パソコンやテレビなどのディスプレイには、省スペース化等の観点から薄型化が要求されている。そのため、液晶ディスプレイパネル(LCD)等のフラットパネルディスプレイに対する需要が高まっている。これらのフラットパネルディスプレイを駆動させるためには、通常駆動用の半導体が用いられ、このような駆動用の半導体の多くは、TAB(Tape Automated Bonding)もしくはCOF(Chip on Film)と呼ばれる半導体実装回路テープ(以下、単に「回路テープ」とも記す。)に実装される。
これらの回路テープの製造は、通常次の方法により行われる。
まず、ポリイミド樹脂などのプラスチックフィルムテープにエポキシ樹脂等の接着剤を塗布し、デバイスホールと呼ばれる開口部をパンチングにより形成し、これに銅箔をホットローラ等で熱接合してテープ状銅張積層板とし、更に両端部にスプロケットホールと呼ばれる搬送用の連続穴を形成する。次に、銅エッチング用感光性レジストの塗布、露光、現像、銅エッチング、レジスト剥離等により回路を形成し、その回路を保護するための保護用レジスト層を形成すれば、回路テープが得られる。
なお、回路テープの製造は、次の方法によっても行われる。
ポリイミドなどの耐熱性フィルム上にスパッタリングやメッキ等の方法により銅層を形成した銅張積層板や、圧延銅箔又は電解銅箔にポリイミドワニスを塗布してポリイミド層を形成させた銅張積層板などのいわゆる無接着剤銅張積層板を原材料として用い、これらをスリットしてテープ状とし、これに上記と同様にスプロケットホールの形成、回路の形成、更に保護用レジスト層を形成すれば、回路テープが得られる。
これらの回路テープの製造には、通常、アルミニウムやプラスチック等で作られたリールを用いる、リールtoリールと呼ばれる方式が採用され、各工程の巻き出し及び巻き取りが連続的に行われる。
リールtoリール方式においては、回路テープをリールに巻き取るときに、回路テープ同士が接触し、その表面にダメージが発生する可能性がある。そこで、回路テープにダメージを与えないために、スペーサテープが用いられる。スペーサテープは、ポリエチレンテレフタレートやポリイミド等のプラスチックフィルムからなり、その両端にエンボス加工を施すことにより凸部が規則的に設けられているものである。従って、スペーサテープを回路テープと共巻きすれば、回路テープ同士が接触することがないので、回路テープの表面が保護される。
このように回路テープと共巻きして用いられるスペーサテープ5は、一般的に図6(a)(b)に示されるように、プラスチックテープの両端部にエンボス加工により、突起6を形成することにより製造される。そのため、プラスチックテープの片側の面では突起6が形成される一方で、反対側の面では凹部6bが形成される。このように凹部のあるスペーサテープ5と、回路テープとを共巻きすると、突起6と凹部6bの位置が重なり合った際に、突起6が回路テープと共に凹部6bに入り込んでしまい、その結果、回路テープの端面で波うちが発生し、回路テープ表面の損傷や、テストパッド、インナーリード、アウターリード等のボンディング部にダメージが発生し易いという問題が発生する。
なお、図6(a)は、従来のスペーサテープの平面図、同(b)はVI−VI線に沿う断面図である。
このような問題点を解決するための発明が、特許文献1〜3に開示されている。
特許文献1には、片面または両面に突起が形成されたチップスペーサが提案されている。特許文献1に開示されているチップスペーサは、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリエチレン等の合成樹脂製の個片からなるスペーサ用突起と、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂ベース材とを別々に製作してから、合成樹脂ベース材にスペーサ用突起を、接着剤による接着、超音波接着あるいは溶着等の方法により凸部が形成されたものである。
しかしながら、特許文献1に開示されたチップスペーサは、別途作製された突起をベース材に固着する方法により製造されたものなので、生産性が悪い上に、スペーサ重量が重く、突起がベース材から脱落しやすいなど、取り扱いや耐久性に問題があるものであった。
また、特許文献2には、テープの両面に、該テープの左右両端に沿って一定の間隔で光硬化型樹脂を塗布及び乾燥させて成る突起が形成されているスペーサテープが開示されている。このスペーサテープは、製造が容易で生産性には優れている。
しかしながら、特許文献2に開示されたスペーサテープは、光硬化型樹脂からなる突起が樹脂製のテープに固着しているだけなのでテープから脱落しやすく、取り扱いや耐久性に問題があるものであった。
また、特許文献3には、プラスチックフィルムの片面に、少なくとも2列の突起が長さ方向に形成され、該突起の凹部に樹脂が充填されているスペーサテープが開示されている。このスペーサテープは、回路テープと共巻きする際に、スペーサテープの凸部が突起の内側(裏側)の凹部に入り込むことがないので、回路テープの損傷を防ぐことはできる。
しかしながら、特許文献3に開示されたスペーサテープは、突起の凹部に樹脂を充填する加工を必要とし、製造の容易さという点では未だ不十分なものであった。
このような状況下、製造が容易で、生産性に優れ、軽量で耐久性に優れ、回路テープを損傷することがないスペーサテープの開発が待ち望まれている。
特開2003−68802号公報 特開2002−184818号公報 特開2007−158264号公報
本発明の目的は、回路テープの製造や保管のための共巻き用に使用されるスペーサテープであって、回路テープを損傷することがなく、製造が容易で生産性に優れるスペーサテープを提供することにある。
本発明によれば、以下に示す半導体実装回路テープ用スペーサテープ及びその製造方法が提供される。
〔1〕 ベースプラスチックテープとスペーシングプラスチックテープとから少なくともなり、該ベースプラスチックテープの片面に、少なくとも2列のスペーシングプラスチックテープが、その長さ方向を該ベースプラスチックテープの長さ方向に向けて連続的に固着されており、スペーシングプラスチックテープの該片面における合計幅が該ベースプラスチックテープの幅の1/5以下であることを特徴とする半導体実装回路テープ用スペーサテープ。
〔2〕 ベースプラスチックテープとスペーシングプラスチックテープとから少なくともなり、該ベースプラスチックテープの両面の夫々に、少なくとも2列のスペーシングプラスチックテープが、その長さ方向を該ベースプラスチックテープの長さ方向に向けて連続的に固着されており、該ベースプラスチックテープの両面の夫々における該スペーシングプラスチックテープの合計幅が該ベースプラスチックテープの幅の1/5以下であることを特徴とする半導体実装回路テープ用スペーサテープ。
〔3〕 前記ベースプラスチックテープの幅が10〜350mmであることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載の半導体実装回路テープ用スペーサテープ。
〔4〕 前記ベースプラスチックテープの厚みが50〜500μmであることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の半導体実装回路テープ用スペーサテープ。
〔5〕 該ベースプラスチックテープの材質が、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイドの何れかであることを特徴とする前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の半導体実装回路テープ用スペーサテープ。
〔6〕 前記スペーシングプラスチックテープの厚みが100〜1000μmであることを特徴とする前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の半導体実装回路テープ用スペーサテープ。
〔7〕 前記スペーシングプラスチックテープの材質が、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイドの何れかであることを特徴とする前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の半導体実装回路テープ用スペーサテープ。
〔8〕 前記ベースプラスチックテープに前記スペーシングプラスチックテープが、加熱溶着又は超音波溶着により固着されていることを特徴とする前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の半導体実装回路テープ用スペーサテープ。
〔9〕 長尺のベースプラスチックテープの一方の面に、少なくとも2本のスペーシングプラスチックテープ(但し、スペーシングプラスチックテープの合計幅はベーステープの幅の1/5以下である。)を、その長さ方向をベースプラスチックテープの長さ方向に向けて連続的に固着し、必要に応じて他方の面に、少なくとも2本のスペーシングプラスチックテープ(但し、該他方の面におけるスペーシングプラスチックテープの合計幅はベーステープの幅の1/5以下である。)を、その長さ方向をベースプラスチックテープの長さ方向に向けて連続的に固着することを特徴とする半導体実装回路テープ用スペーサテープの製造方法。
〔10〕 前記ベースプラスチックテープに前記スペーシングプラスチックテープを、加熱溶着もしくは超音波溶着により固着することを特徴とする前記〔1〕〜〔9〕に記載の半導体実装回路テープ用スペーサテープの製造方法。
本発明の半導体実装回路テープ用スペーサテープ(以下、単に「スペーサテープ」とも記す。)は、ベースプラスチックテープに、特定幅のスペーシングプラスチックテープが長さ方向に固着されている為、回路テープと共巻きする際に、スペーサテープが回路テープの中心部と接触することが防止されるので、回路テープに形成された導体回路等にダメージを与えることがなく、回路テープエッジでの波打ち等の不具合の発生を起こさないものである。
本発明のスペーサテープは、ベースプラスチックテープとスペーシングプラスチックテープとが加熱溶着もしくは超音波溶着で固着されたものである場合、耐熱性や耐薬品性により優れるものとなる。該スペーシングプラスチックテープはフィルムを切断するだけで形成することができるので、製造が容易なものである。
本発明のスペーサテープの製造方法は、ベースプラスチックテープに特定幅に形成されたスペーシングプラスチックテープを連続的に固着する為、スペーサテープを効率よく生産することができる。この場合、ベースプラスチックテープへスペーシングプラスチックテープを、加熱溶着もしくは超音波溶着で固着させれば、製造が容易で効率よく生産することができる。
以下、本発明の半導体実装回路テープ用スペーサテープについて、図面を用いて詳細に説明する。
本発明の半導体実装回路テープ用スペーサテープは、ベースプラスチックテープ(以下、単にベーステープともいう。)とスペーシングプラスチックテープ(以下、単にスペーシングテープともいう。)とから、少なくともなるものである。
図1、図2に、本発明のスペーサテープの例を示す。図1(a)は、2列の連続したスペーシングテープが設けられている本発明スペーサテープの一例を示す平面図、図1(b)は同(a)のI−I線に沿う断面図である。そして、図2(a)は、3列のスペーシングテープが設けられているスペーサテープの一例を示す平面図、図2(b)は同(a)II−II線に沿う断面図である。
なお、図1、図2において、1はスペーサテープを、2はベースプラスチックテープを、3はスペーシングプラスチックテープをそれぞれ示す。
本発明のスペーサテープ1においては、図1、図2に示すように、ベーステープ2の片面に、2列以上のスペーシングテープ3が、その長さ方向をベーステープの長さ方向に向けて固着されている。なお、スペーシングテープ3は、生産性及び回路テープの保護の観点から、ベーステープ2の長さ方向に切れ目なく連続して設けられていることが好ましいが、回路テープを保護することさえできれば、所々切断されていても良い。
なお、図1、図2にはベーステープ2の片面のみにスペーシングテープ3が固着された図面が示されているが、本発明においては、図5に示すように、ベーステープ2の両面の夫々に、2列以上のスペーシングテープ3を固着することができる。
本発明のスペーサテープには、2列以上の連続したスペーシングテープ3が設けられているので、図3に示すように、回路テープ4と共巻きする際に、スペーサテープが回路テープの中心部と接触することが防止されるので、回路テープに形成された導体回路等にダメージを与えることがない。更に、ベーステープ2の表面は平らで窪み(凹部)がないので、スペーサテープ1と回路テープ4とを共巻きする際に、回路テープ4が凹部に入り込むことが起こらないので、回路テープ4がダメージを受けることが防止される。
なお、図3は本発明のスペーサテープ1と回路テープ4が共巻きされた状態の一例を示す説明図である。
尚、図1(a)に示すスペーサテープの場合、2列(列A、列B)の連続したスペーシングテープ3が設けられているので、列Aと列Bの間に1条の回路テープを挿入した状態で、回路テープとスペーサテープが共巻きされる。また、図2に示すスペーサテープの場合、3列(列A、列B、列C)の連続したスペーシングテープ3が設けられているので、列Aと列Bの間、列Bと列Cの間に2条取りした回路テープの各々を挿入した状態で、回路テープとスペーサテープが共巻きされる。但し、本発明は、2列、3列のスペーシングテープに制限されるものではない。
本発明に用いるベーステープ2の幅は、スペーサテープの幅に合わせて選択され、好ましくは10〜350mmであり、より好ましくは30〜300mm、更に好ましくは35〜300mmである。幅が10mm以上あれば、狭すぎて回路テープの製造に使用することができないという虞がない。一方、幅が350mm以下であれば、回路テープと共巻きする際の作業性が悪くなるということがない。
なお、製造が容易で取扱い性にも優れることから、通常ベーステープの幅は長さ方向に一定であるが、製造の容易性や取扱い性の障害にならない程度であれば、例えば、端部が波状に形成されることにより幅の寸法が変化していても良い。
本発明においては、ベーステープ2の片面のみにスペーシングテープ3が設けられている場合であっても、両面にスペーシングテープが設けられている場合であっても、一の表面におけるスペーシングテープ3の合計幅はベーステープ2の幅の1/5以下であり、好ましくは1/7以下であり、より好ましくは1/8以下である。スペーシングテープ3の幅がベーステープ2の幅の1/5超になると、ベーステープの回路テープを収容できる部分に対しスペーシングテープが占める部分が広すぎて、不経済になり、スペーサテープの取扱性も悪くなる。スペーシングテープ3の合計幅の下限は、回路テープの回路部分がスペーシングテープに接触することを防ぐことができる強度を有し、加工も容易であるという点で、好ましくはベーステープの幅の1/200であり、より好ましくは1/100であり、更に好ましくは1/50である。
なお、各々のスペーシングテープの幅は製造が容易であることから、同一であることが好ましいが、所望される効果を発揮できさえすれば、異なっていてもよい。
スペーシングテープ3の合計幅の具体的な値は、ベーステープの幅に対応して変化するが、0.6〜20mmが好ましく、1〜15mmがより好ましく、2〜10mmが更に好ましい。
なお、本発明書におけるベーステープの幅は通常一定であるが、端部が波状に形成されることにより幅の長さが変化する場合には、変化する幅の寸法の内の最長の幅をベーステープの幅とする。
本発明のスペーサテープにおいて、2列のスペーシングテープ3が設けられる場合、図1(a)に示すように、スペーシングテープ3はスペーサテープ1の両端部近傍に設けられることが好ましく、図4(a)(b)に示すように、スペーサテープ1の両端部を含むように設けられていても良い。また、3列のスペーシングテープ3が設けられる場合、2列は両端部近傍(両端部を含む)に設けられ、他の列は幅方向の間隔が等しくなるように中央に設けられることが好ましい。3列(図2)更には4列以上のスペーシングテープが設けられているスペーサテープを用いると、多条の回路テープと共巻きして使用することができるので、回路テープの生産性が向上するので好ましい。
尚、図4(a)はスペーシングテープがスペーサテープの両端部を含むように設けられている一例を示す平面図、同(b)は同(a)のIV−IV線に沿う断面図である。
本発明のスペーサテープにおいては、ベーステープ2とスペーシングテープ3とを固着する方法に制限はなく、接着剤を用いて固着されていてもよければ、加熱溶着又は超音波溶着により固着されていてもよい。但し、接着剤よる場合には、接着剤からのアウトガスや、接着剤の劣化によるスペーシングプラスチックテープの剥がれ等の問題を回避するため、エポキシ系やポリイミド系の接着剤が好ましい。また、耐熱性や耐薬品性に優れているという点からは、加熱溶着又は超音波溶着により固着されていることが好ましい。
なお、本発明において、スペーシングテープがベーステープに連続的に固着されているとは、スペーシングテープがベーステープから剥離しない程度に接合されていれば良く、スペーシングテープの全長に亘って、完全に接合されている必要はない。例えば、スペーシングテープがベーステープに接合されている箇所と接合されていない箇所が交互に繰り返されていても、全体として、スペーシングテープがベーステープに固着されていれば良い。
本発明において、ベーステープ、スペーシングテープを構成するプラスチックフィルムは、任意のものを用いることができるが、強度に優れ耐熱性や耐薬品性にも優れていることから、好適に用いられるプラスチックフィルムとして、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド等が挙げられる。特に、スペーシングテープを加熱溶着もしくは超音波溶着によりベーステープに固着させる際に強固な接着力を得る上で、ポリエステル及びポリエーテルイミドがより好ましい。特に、ポリエーテルイミドを用いると、回路テープに塗布されたレジストを硬化させるような高温下での使用を行っても、スペーサテープの熱変形が起こり難く、回路テープの変形や半導体がダメージを受けるといった不具合の発生を防止することができる。
なお、ベーステープとスペーシングテープとは、同一のプラスチックフィルムから形成されていても、異なっていても良い。
また、本発明で用いられるプラスチックフィルムには、フィルム強度の向上や滑り性の向上等を目的に、フィラー等の添加剤を添加しても良い。更に、プラスチックフィルム表面への帯電防止や接着性の向上などを目的に、導電性高分子、カーボン、金属等を含有する導電性膜の形成やプラズマ処理等の表面処理を施すこともできる。また、より強固な接着力を得るために、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等の接着剤層を形成することもできる。
本発明に用いるベーステープの厚みは、50〜500μmであることが好ましく、75〜250μmであることがより好ましい。スペーサテープの厚みが500μm以下であれば、剛性が高くなりすぎることがないので、回路テープとの共巻きを容易に行うことができる。また、該厚みが50μm以上であれば、適度な剛性を有し、剛性が低くなりすぎることがないので、スペーサテープの幅方向に撓みが生じることがなく、スペーサテープと回路テープとが接触することを防ぐことができる。
本発明に用いるスペーシングプラスチックテープの厚みは、100〜1000μmであることが好ましく、より好ましくは120〜500μm、更に好ましくは150〜300μmである。スペーシングプラスチックテープの厚みが1000μm以下であればスペーシングに成形する作業性が悪化することがない。また、該厚みが100μm以上あれば、回路テープと共巻きした際に、スペーサテープと回路テープとが接触することを防ぐことができる。
次に、本発明の半導体実装回路テープ用スペーサテープの製造方法について説明する。
本発明のスペーサテープは、長尺に形成されたベーステープに、該ベーステープの最長幅の1/5以下の幅を有するスペーシングテープを少なくとも2列、その長さ方向をベーステープの長さ方向に向けて連続的に固着することにより、効率よく製造することができる。
本発明方法におけるスペーシングテープは、長尺のフィルムを長さ方向に切断するだけで製造できるので、容易に得ることができる。また、スペーシングテープの形状が扁平であることにより、スペーシングテープをベーステープに固着する作業が容易である。
ベーステープとスペーシングテープとの固着方法に制限はなく任意の方法が可能であり、例えば、熱溶着もしくは超音波溶着により固着する方法や、ベーステープやスペーシングテープに接着剤を塗布又は接着シートを貼付してからスペーシングテープもしくはベーステープを接着する方法等が挙げられる。接着剤による場合、接着剤からのアウトガスや、接着剤の劣化によるスペーシングプラスチックテープの剥がれ等の問題を回避するため、エポキシ系やポリイミド系等の耐熱性接着剤を用いることが好ましい。また、耐熱性や耐薬品性に優れているスペーサテープを得るためには、加熱もしくは超音波により固着することが好ましい。
本発明のスペーサテープは、回路テープの製造時に回路テープとの共巻きテープとして使用する場合に従来問題となっていた、スペーサテープの凸部が凹部に入り込むことによる、回路テープエッジでの波打ち等の不具合を防止できる。更に、本発明のスペーサテープはベーステープとスペーシングテープを個々に製作し、固着させているため、機械強度にも優れている。従って、本発明のスペーサテープは、回路テープの不良品を著しく低減することができ、更に、従来のスペーサテープより耐久性が向上したものである。しかも、本発明のスペーサテープは構造が単純なため、製造が容易である。
以下、実施例に基づき、本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製ルミラーS10)を2mm幅にスリットしたスペーシングテープ2本を準備した。これとは別に準備した、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製ルミラーS10)からなる48mm幅のベーステープの両端に、超音波溶着により、スペーシングテープを固着させて図1(a)(b)に示すスペーサテープを得た。
得られたスペーサテープのスペーシングテープとベーステープとは強固に接合されていた。
次に、図3に示すようにスペーサテープと、厚さ38μmのポリイミドと厚さ8μmの銅からなるフレキシブル銅張積層板(住友金属鉱山株式会社製、エスパーフレックス)を幅48mmにスリットした回路テープとを交互に3重にかさね、上部から200gの加重を2時間かけ続けた後、回路テープを確認したところ、回路テープ端部の波うちやスペーサテープの跡といった不具合の発生は認められなかった。
〔実施例2〕
厚さ188μmのポリエーテルイミドフィルム(住友ベークライト株式会社製FS−1450 )を2mm幅にスリットしたスペーシングテープ2本を準備した。これとは別に準備した、厚さ188μmのポリエーテルイミドフィルム(住友ベークライト株式会社製FS−1450 )からなる幅70mmのベーステープの両端に、超音波溶着により、スペーシングプラスチックテープを固着させて図1(a)(b)に示すスペーサテープを得た。
得られたスペーサテープのスペーシングテープとベーステープとは強固に接合されていた。
次に、得られたスペーサテープと、実施例1で用いた銅張積層板を70mm幅にスリットした回路テープとを交互に3重にかさね、上部から200gの加重を2時間かけ続けた後、回路テープを確認したところ、回路テープ端部の波うちやスペーサテープの跡といった不具合の発生は認められなかった。
〔実施例3〕
厚さ200μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製ルミラーS10)を1mm幅にスリットしたスペーシングテープ3本を準備した。これとは別に準備した、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製ルミラーS10)からなる250mm幅のベーステープの両端及び幅方向の中心に、超音波溶着により、スペーシングテープを連続的に固着させて図2(a)(b)に示すスペーサテープを得た。
得られたスペーサテープのスペーシングテープとベーステープとは強固に接合されていた。
次に、得られたスペーサテープと、実施例1で用いたフレキシブル銅張積層板を幅96mmにスリットした回路テープとを交互に3重に重ね合わせ、上部から200gの加重を2時間かけ続けた後、回路テープを確認したところ、回路テープ端部の波うちやスペーサテープの跡といった不具合の発生は認められなかった。
〔実施例4〕
厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製ルミラーS10)を3mm幅にスリットしたスペーシングテープ2本を準備した。これとは別に準備した、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製ルミラーS10)からなる48mm幅のベーステープの両端に、超音波溶着によりスペーシングテープを固着させて図4(a)(b)に示すスペーサテープを得た。
得られたスペーサテープのスペーシングテープとベーステープとは強固に接合されていた。
次に、実施例1と同様に幅48mmの回路テープとを交互に3重にかさね、上部から200gの加重を2時間かけ続けた後、回路テープを確認したところ、回路テープ端部の波うちやスペーサテープの跡といった不具合の発生は認められなかった。
〔実施例5〕
厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製ルミラーS10)を2mm幅にスリットしたスペーシングテープ4本を準備した。これとは別に準備した、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製ルミラーS10)からなる48mm幅のベーステープの両面の両端に、超音波溶着によりスペーシングテープを固着させて図5(a)(b)に示すスペーサテープを得た。
得られたスペーサテープのスペーシングテープとベーステープとは強固に接合されていた。
次に、実施例1と同様に幅48mmの回路テープとを交互に3重にかさね、上部から200gの加重を2時間かけ続けた後、回路テープを確認したところ、回路テープ端部の波うちやスペーサテープの跡といった不具合の発生は認められなかった。
〔比較例1〕
厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製ルミラーS10)を48mm幅にスリットしたプラスチックテープを準備した。次に送り装置と、突起形成のための金型プレス装置を用いて、ポリエチレンテレフタレートのテープに図5(b)に示される高さh=1.2mm、下底が直径D=5mmの半球形の突起を、図5(a)、(b)に示されるように間隔d=12mmで全長に亘って形成しスペーサテープを得た。
次に実施例1と同様に、得られたスペーサテープと回路テープを重ね合わせて、200gの加重をかけたところ、スペーサテープの凸部が凹部に入り込んだ事が原因と思われる回路テープエッジでの波打ちが発生した。
図1(a)は、2列の連続したスペーシングテープが設けられている本発明スペーサテープの一例を示す平面図である。図1(b)は、同(a)のI−I線に沿う断面図である。 図2は、(a)は、3列の連続したスペーシングテープが設けられている本発明スペーサテープの一例を示す平面図である。図1(b)は、同(a)のII−II線に沿う断面図である。 図3は、本発明のスペーサテープと回路テープが共巻きされた状態の一例を示す説明図である。 図4(a)は、スペーシングテープがスペーサテープの両端部を含むように設けられている一例を示す平面図である。同(b)はIV−IV線に沿う断面図である。 図5(a)は、ベーステープの両面に、それぞれ2列のスペーシングテープが設けられている本発明スペーサテープの一例を示す平面図である。同(b)は、同(a)のV−V線に沿う断面図である。 図6(a)は、従来のスペーサテープの平面図である。同(b)は、同(a)のVI−VI線に沿う断面図である。
符号の説明
1 本発明のスペーサテープ
2 ベースプラスチックテープ
3 スペーシングプラスチックテープ
4 回路テープ
5 従来のスペーサテープ
6 突起
6a 凸部
6b 凹部

Claims (10)

  1. ベースプラスチックテープとスペーシングプラスチックテープとから少なくともなり、該ベースプラスチックテープの片面に、少なくとも2列のスペーシングプラスチックテープが、その長さ方向を該ベースプラスチックテープの長さ方向に向けて連続的に固着されており、スペーシングプラスチックテープの該片面における合計幅が該ベースプラスチックテープの幅の1/5以下であることを特徴とする半導体実装回路テープ用スペーサテープ。
  2. ベースプラスチックテープとスペーシングプラスチックテープとから少なくともなり、該ベースプラスチックテープの両面の夫々に、少なくとも2列のスペーシングプラスチックテープが、その長さ方向を該ベースプラスチックテープの長さ方向に向けて連続的に固着されており、該ベースプラスチックテープの両面の夫々における該スペーシングプラスチックテープの合計幅が該ベースプラスチックテープの幅の1/5以下であることを特徴とする半導体実装回路テープ用スペーサテープ。
  3. 前記ベースプラスチックテープの幅が10〜350mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体実装回路テープ用スペーサテープ。
  4. 前記ベースプラスチックテープの厚みが50〜500μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体実装回路テープ用スペーサテープ。
  5. 前記ベースプラスチックテープの材質が、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイドの何れかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半導体実装回路テープ用スペーサテープ。
  6. 前記スペーシングプラスチックテープの厚みが100〜1000μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の半導体実装回路テープ用スペーサテープ。
  7. 前記スペーシングプラスチックテープの材質が、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイドの何れかであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の半導体実装回路テープ用スペーサテープ。
  8. 前記ベースプラスチックテープに前記スペーシングプラスチックテープが、加熱溶着又は超音波溶着により固着されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の半導体実装回路テープ用スペーサテープ。
  9. 長尺のベースプラスチックテープの一方の面に、少なくとも2本のスペーシングプラスチックテープ(但し、スペーシングプラスチックテープの合計幅はベーステープの幅の1/5以下である。)を、その長さ方向をベースプラスチックテープの長さ方向に向けて連続的に固着し、必要に応じて他方の面に、少なくとも2本のスペーシングプラスチックテープ(但し、該他方の面におけるスペーシングプラスチックテープの合計幅はベーステープの幅の1/5以下である。)を、その長さ方向をベースプラスチックテープの長さ方向に向けて連続的に固着することを特徴とする半導体実装回路テープ用スペーサテープの製造方法。
  10. 前記ベースプラスチックテープに前記スペーシングプラスチックテープを、加熱溶着もしくは超音波溶着により固着することを特徴とする請求項9に記載の半導体実装回路テープ用スペーサテープの製造方法。
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