JP2009286934A - Cuナノ粒子分散インク組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット印刷に適合した有機溶剤中に、Cuナノ粒子を安定的に分散したCuナノ粒子分散インク組成物を提供する。
【解決手段】一次粒径が200nm以下のCuナノ粒子と、溶解度パラメータが25(MPa)1/2以上の有機溶媒と、この有機溶媒の3倍以上の重量の、炭素数が5以上の第一級アルコールと、窒素原子または酸素原子を含む高分子化合物の分散剤と、を含むことを特徴とするCuナノ粒子分散インク組成物。例えば、有機溶媒としてエタノールまたはエチレングリコールであり、第一級アルコールとして1−オクタノール、分散剤としてポリビニルピロリドンを用いることが可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット印刷に適したCuナノ粒子分散インク組成物に関する。
配線基板における金属配線を形成する製造方法として、これまでサブトラクティブ法やアディティブ法と言った方法が考案され、信頼性の高い手法として広く用いられている。最近では、様々な電子機器に配線基板が使用されており、機器の高性能化に伴い、配線基板内の金属配線にもかなりの高密度化が要求されるようになっている。したがって、上記いずれの方法を用いる場合でも、微細加工の可能なフォトリソグラフィー工程を使用して所望の金属配線パターンを形成することが一般的になっている。
フォトリソグラフィー工程は、レジストを基板全面に塗布しプリベークを行った後、フォトマスクを介して紫外線等を照射し、現像によってレジストパターンを形成する。この後、このレジストパターンをマスクとして、配線となるべき部分以外に存在する部分をエッチング除去して、配線を形成している。
しかしながら、従来のフォトリソグラフィー工程を用いた金属配線の形成工程において、配線を形成するための金属膜、及びレジストの材料の大部分が無駄になるという問題がある。また、金属配線やマスクを形成するための工程数が多く、スループットが低下するという問題もある。
そこで近年、配線基板を印刷により製造する試みがなされている。例えば、スクリーン印刷や、インクジェット印刷などの印刷法により導電層や絶縁層を形成して配線基板を製造する方法が提案されている。
このうち、スクリーン印刷法は、スクリーン・メッシュを透過する導電性金属インクが、メッシュの開口に対応する、規則的な間隔で配列されるドット・マトリックスとして塗布され、その後、基板表面上で濡れ広がり、目的のパターン形状の二次元的な塗布層を構成するものである。従って、スクリーン印刷法では、描画される塗布層の厚さは、メタル・スクリーン・マスク面と、描画される基板表面との間隔に依存するため、原則、描画される基板表面は平坦な平面である必要がある。特に、微細な配線パターンを形成する際に、描画される基板表面に凸凹や曲面があると、塗布層厚さの不均一さ、それに由来する線幅の不均一さが生じる要因ともなる。また、材料使用効率の観点からも、十分とは言えない。
これに対して、近年のインクジェット印刷における描画分解能・精度の格段の向上に伴い、インクジェット装置を用いて、導電性金属インクを直接、基板上に噴射し、目的とする配線パターンを描画する方法も開発されている。そして、その描画精度に関しては、少なくとも、従来のスクリーン印刷法と遜色の無い、高精度印刷に適する水準に達している。
インクに含有分散した金属ナノ粒子を利用して、超微細な配線パターンを形成する方法は、例えば、金ナノ粒子あるいは銀ナノ粒子を用いる方法がすでに多方面で検討されている(例えば、特許文献1)。具体的には、金ナノ粒子あるいは銀ナノ粒子を含む、ナノ粒子分散インク組成物を利用した回路パターンの描画と、その後、金属ナノ粒子相互の焼結を施すことにより得られる金属配線層において、体積固有抵抗率がバルクのそれと遜色ない値での配線形成が可能となっている。
特開2007−332347
もっとも、従来用いられている金ナノ粒子や銀ナノ粒子に関しては、金は高価であり、銀はエレクトロマイグレーションに起因する断線等の問題がある。そこで、これら金属配線形成には、比較的安価で、エレクトロマイグレーション耐性の高い、銅(Cu)ナノ粒子を用いたインク開発が待ち望まれている。
しかしながら、Cuナノ粒子は溶媒中での凝集が生じやすい。このため、Cuナノ粒子を分散したインクに関しては、安定に分散を保持したインクが得られていないのが現状である。
銅ナノ粒子をトルエン等の有機溶媒に分散した例は見られる。しかし、インクジェットに適用しようとした場合、トルエンの蒸気圧の高さに起因し、インク中の組成物が吐出口の先端に付着、乾燥、固化して目詰まり等が生じてしまやすい。したがって、この場合には、一定量のインクを連続且つ安定的に吐出することが困難であるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑み、インクジェット印刷に適合した有機溶剤中に、Cuナノ粒子を安定的に分散したCuナノ粒子分散インク組成物を提供することにある。
本発明の一態様のCuナノ粒子分散インク組成物は、一次粒径が200nm以下のCuナノ粒子と、溶解度パラメータが25(MPa)1/2以上の有機溶媒と、前記有機溶媒の3倍以上の重量の、炭素数が5以上の第一級アルコールと、窒素原子または酸素原子を含む高分子化合物の分散剤と、を含むことを特徴とする。
ここで、Au、Ag、Ni、Mn、Pd、Pt、Sn、Co、Ti、In、Crおよびこれらの合金からなる群から選択される1つ以上の金属の金属ナノ粒子を含むことが望ましい。
ここで、前記Cuナノ粒子は、Au、Ag、Ni、Mn、Pd、Pt、Sn、Co、Ti、In、Crからなる群から選択される1つ以上の金属を粒子中に含むことが望ましい。
ここで、前記高分子化合物の分子量が3000以上であることが望ましい。
ここで、前記有機溶媒がエタノールまたはエチレングリコールであり、前記第一級アルコールが1−オクタノールであり、前記分散剤がポリビニルピロリドンであることが望ましい。
本発明によれば、インクジェット印刷に適合した有機溶剤中に、Cuナノ粒子を安定的に分散したCuナノ粒子分散インク組成物を提供することが可能となる。
以下、本発明のCuナノ粒子分散インク組成物の実施の形態について説明する。
本実施の形態のCuナノ粒子分散インク組成物は、一次粒径が200nm以下のCuナノ粒子と、溶解度パラメータが25(MPa)1/2以上の有機溶媒と、この有機溶媒の3倍以上の重量の、炭素数が5以上の第一級アルコールと、窒素原子または酸素原子を含む高分子化合物の分散剤とを含んでいる。
本実施の形態においては、溶解度パラメータが25(MPa)1/2以上の有機溶媒と、この有機溶媒の3倍以上の重量の、炭素数が5以上の第一級アルコールとの混合溶媒中に、窒素原子または酸素原子を含む高分子化合物の分散剤を加え、この混合溶媒中にCuナノ粒子が分散されている。
本実施の形態のCuナノ粒子分散インク組成物によれば、Cuナノ粒子が安定的に溶媒中に分散される。また、このCuナノ粒子分散インク組成物を、インクジェット印刷に適用した場合に、組成物を構成する有機溶剤の蒸気圧に起因する、インク中の組成物が吐出口の先端に付着、乾燥、固化することによる目詰まり等の不具合が生じにくい。このため、一定量のインクを連続且つ安定的に吐出することが可能である。
このように、本実施の形態のCuナノ粒子分散インク組成物で、凝集しやすいCuナノ粒子が安定的に分散するのは、Cuナノ粒子に吸着した高分子分散剤が、主溶媒である炭素数5以上の第一級アルコール中において、分子鎖を伸長することなく存在し、お互いの立体障害による反発力を生じていることによると考えられる。また、目詰まり等の不具合が生じにくいのは、飽和蒸気圧の低い有機溶媒を用いていることによる。また、Cuナノ粒子が安定的に分散しているため、組成物中の平均分散径を低く抑えられていることも、目詰まり等の不具合が生じにくくしている。
本実施の形態で用いられるCuナノ粒子は、粒子の1次粒子径として、200nm以下のものが使用される。200nmを超えると、他の組成物との比重の違いにより組成物中の沈降が激しくなり、安定した分散液が得られないからである。また、1次粒子径は10nm以上であることが望ましい。これより微細となると、粒子の表面活性の増大から表面酸化が激しくなり、金属配線形成後の導電性の劣化が大きくなるおそれがあるからである。
また、Cuナノ粒子インク組成物中のCuナノ粒子の平均分散径は、200nm以下であることが好ましく、100nm以下であることが特に好ましい。これは、平均分散径が大きくなると、均一な抵抗の配線形成が困難になったり、あるいは、目詰まり等の不具合が生じたりする恐れがあるからである。なお、分散径とは、Cuナノ粒子分散インク組成物内でのCuナノ粒子の粒径を意味する。
また、Cuナノ粒子のCuナノ粒子分散インク組成物中の濃度は、1〜90重量%であることが好ましく、4〜70重量%であることが特に好ましい。これは、1重量%以下であると、印刷したパターンにおいて、Cu粒子の密度不足により良好な配線が得られない。また、90重量%以上であると、目詰まり等の不具合が生じたりする恐れがあるからである。
Cuナノ粒子を製造する方法として、一般には、原子から粒子を構成するビルドアップ手法と、バルク等を粉砕して精製するブレークダウン手法がある。後者の手法では、ナノオーダーの粒子製造が困難であり、一般に、ナノ粒子製造には、主にビルドアップ的な手法が用いられている。本実施の形態においても、これらビルドアップ的な手法を用いて製造されたナノ粒子を用いることが望ましい。
ビルドアップ手法によるナノ粒子の製造については、これまで様々な手法が提案されており、気相法、液相法、および固相法に大別される。気相法としては、CVD(Chemical Vapor Deposition)を中心とした化学的手法と、PVD(Physical Vapor Deposition)を中心とした物理的な手法がある。これらのうち、近年は、物理的な手法である「ガス中蒸発法」や「熱プラズマ法」などが大量にナノ粒子を合成できる手法として開発されている。
一方、液相法は、硫酸銅、硝酸銅、塩化銅、ピロリン酸銅などの可溶性銅塩化合物溶液中に溶解しているCuイオンを、水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を用いて、Cu原子に還元する手法であり、比較的粒径分布の狭いCuナノ粒子の製造が可能である。また、固相法とは、Cuを含んだ有機金属錯体化合物の熱分解により直接Cuナノ粒子を製造する方法である。
本実施の形態においては、これらの手法を用いて製造されたいずれのCuナノ粒子も使用することができる。このうち、液相法で製造されたナノ粒子に関しては、水系での合成が一般的であるので、有機溶媒に置換して用いる。置換に用いる有機溶媒としては、本実施の形態のインク組成物に必須要素である、分子中の炭素数が5以上の第一級アルコールであることが好ましい。具体例は後述する。
本実施の形態においては、Cuナノ粒子以外に、Au、Ag、Ni、Mn、Pd、Pt、Sn、Co、Ti、In、Crおよびこれらの合金からなる群から選択される1つ以上の金属の金属ナノ粒子を含むことが望ましい。Cuナノ粒子は表面が酸化されやすく、金属配線形成の熱処理を加えた際に、ナノ粒子同士の融着が生じにくい。これに対し、上記の比較的融点の低い金属ナノ粒子や粒子サイズの効果による融点降下現象が顕著な金属ナノ粒子を添加することで、添加金属ナノ粒子を介してCuナノ粒子を融着・結合させて、形成される金属配線の抵抗を低下させることが容易となる。
これらの、金属ナノ粒子も、上述したビルドアップ手法により製造されるものが好適である。一次粒径は、200nm以下、好ましくは50nm以下がインクジェット印刷にとって好ましい。
また、本実施の形態において、Cuナノ粒子が、Au、Ag、Ni、Mn、Pd、Pt、Sn、Co、Ti、In、Crからなる群から選択される1つ以上の金属をその粒子中に含むことが望ましい。上記の金属がCuナノ粒子内に含まれることで、Cuナノ粒子の表面酸化が抑制されることがある。
また、本実施の形態で用いられる溶解度パラメータが25(MPa)1/2以上の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、フルフリルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、エチレンジアミン等のアミン類等が挙げられる。これらを単独、あるいは混合して用いても構わない。
また、本実施の形態で用いられる炭素数が5以上の第一級アルコールとしては、例えば、
アミルアルコール類、ヘキサアルコール類、ペプタアルコール類、オクタアルコール類、ノナノール等のアルコール類、また、モノペンタノールアミン、モノヘキサノールアミン、モノヘプタノールアミン、モノオクタノールアミン、モノノナノールアミン等のアルカノールアミン類等が挙げられる。これらを単独、あるいは混合して用いても構わない。
なお、炭素数が5以上の第一級アルコールの重量を、溶解度パラメータが25(MPa)1/2以上の有機溶媒の重量の3倍以上とするのは、この範囲を外れると、Cuナノ粒子が安定して分散しなくなるからである。これは、高分子分散剤に対して、良溶媒である成分、すなわち溶解度パラメータが25(MPa)1/2以上の有機溶媒が増加することによって、高分子分散剤が、安定にCuナノ粒子と吸着しにくくなることによる。
窒素原子または酸素原子を含む高分子化合物の分散剤は、粒子の分散安定化に寄与する。具体的には、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドンといったポリビニル系、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、ポリアクリル酸−コ−メタクリル酸、ポリマレイン酸−コ−アクリル酸及びポリアクリルアミド−コ−アクリル酸等のポリアクリル酸類、およびそれらのナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩、デンプン、デキストリン、寒天、ゼラチン、アラビアゴム、アルギン酸、カゼイン、カゼイン酸ソーダ等の天然高分子類、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース類から選択される一つ以上の化合物である。また、Cuナノ粒子の分散性を向上させる観点から、高分子化合物の分子量は3000以上であることが好ましい。
また、Cuナノ粒子分散インク組成物中には、上記の要素の他に、界面活性剤や粘度調整剤等適宜添加しても構わない。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系の界面活性剤いずれを使用してもよく、金属配線を形成する回路基板との濡れ性を考慮に入れ適宜添加できる。また、粘度調整剤としては、ポリエチレングリコール等のポリマーが挙げられ、インクジェット吐出可能な粘度範囲に調整するときに使用できる。
本実施の形態のCuナノ粒子分散インク組成物は、上記要素を混合することによって製造される。この際、Cuナノ粒子分散インク組成物中に、Cuナノ粒子を分散させる手法としては、ビーズミル、ロッキングミルやホモジナイザー等、機械的な衝撃、せん断によって分散させる手法、超音波や高圧ホモジナイザー等のキャビテーション力によって分散させる手法等が考えられる。これらの中で、超音波装置、特に超音波ホモジナイザーによる分散手法が特に好適に用いられる。
超音波を印加し分散する場合、周波数の範囲は2〜100KHzの範囲であることが好ましく、2〜50KHzの範囲であることがより好ましく、10〜40KHzの範囲であることが特に好ましい。超音波の照射は連続でも不連続でもよいが、照射時間が長くなる場合は不連続であるほうが好ましい。これは、超音波の長時間の連続照射による加熱が粒子の分散に悪影響を与えることが懸念されるためである。また分散液を冷却しながら行うと加熱を防げてよい。
超音波照射装置は10kHz以上の超音波を印加できる機能を有することが好ましく、例えば、超音波ホモジナイザー、超音波洗浄機、などが挙げられる。超音波照射中に液温が上昇すると、ナノ粒子の熱凝集が起こるため、液温を0〜100℃とすることが好ましく、5〜60℃がより好ましい。温度の制御方法は、分散液温度の制御、分散液を温度制御する温度調整層の温度制御などによって行うことができる。
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。以下に示す実施例は、本発明を好適に説明する例示に過ぎず、なんら本発明を限定するものではない。
(実施例1)
Cuナノ粒子として、熱プラズマ法にて作製されたCuナノ粒子A(日清エンジニアリング社製)を10g準備した。このCuナノ粒子のSEMにより観察した1次粒径は約50nmであった。また、BET比表面積は、16m/gであった。
その他の組成成分として、溶解度パラメータが25(MPa)1/2以上の有機溶媒とてして溶解度パラメータが26.0のエタノールを2g、炭素数が5以上の第一級アルコールとてして炭素数が8の1−オクタノールを13g、窒素原子または酸素原子を含む高分子化合物の分散剤としてポリビニルピロリドンを0.2g準備した。
各組成成分は、上記の重量、すなわち表1に示す重量分、N雰囲気下のボックス内で秤量した。秤量後各組成成分を混合し、混合物をローリングミルにて簡単に攪拌後、超音波ホモジナイザーにより分散を行った。超音波は、周波数20kHz、出力約3Wで行った。以上により、Cuナノ粒子分散インク組成物を作製した。
作製したCuナノ粒子分散インク組成物は、65℃で5日間放置し、粒子の沈降の有無を観察した。また、分散直後と放置後のCuナノ粒子分散インク組成物中の粒子の平均粒径(平均分散径)をマルバーン製ゼータナノサイザーにて光散乱法によって計測した。評価結果を表2に示す。
(実施例2)
Cuナノ粒子として、Niを5wt%含有したCuナノ粒子B(日清エンジニアリング社製)を用いること以外は、実施例1と同様の方法で、Cuナノ粒子分散インク組成物を作製し、同様の評価を行った。
(実施例3)
Cuナノ粒子Aを10gと、Snナノ粒子(住友大阪セメント社製)を準備した。Snナノ粒子(住友大阪セメント社製)は、水分散液(粒子含有量15wt%)のものを利用した。Snナノ粒子水分散液10gに対し、1−オクタノール10gをフラスコに添加・混合し、1時間攪拌の後、減圧濃縮により水を除去したものを、組成成分として使用した。結果的に、この組成成分中のSnナノ粒子は1gであった。
また、その他の組成成分として、実施例1と同様、溶解度パラメータが25(MPa)1/2以上の有機溶媒とてして溶解度パラメータが26.0のエタノールを2g、炭素数が5以上の第一級アルコールとてして1−オクタノールを13g、窒素原子または酸素原子を含む高分子化合物の分散剤としてポリビニルピロリドンを0.2g準備した。
上記の各組成成分から、実施例1と同様の方法で、Cuナノ粒子分散インク組成物を作製し、同様の評価を行った。
(実施例4)
エタノール2gにかえて、エチレングリコール2gを用いる以外は、実施例1と同様の方法で、Cuナノ粒子分散インク組成物を作製し、同様の評価を行った。
(実施例5)
エタノール2gにかえて、エチレングリコール2gを用いる以外は、実施例3と同様の方法で、Cuナノ粒子分散インク組成物を作製し、同様の評価を行った。
(比較例1)
1−オクタノールを加えず、エチレングリコール2gにかえてエチレングリコール15gを加える以外は、実施例4と同様の方法で、Cuナノ粒子分散インク組成物を作製し、同様の評価を行った。
(比較例2)
1−オクタノールを8g加え、エチレングリコール15gにかえてエチレングリコール7gを加える以外は、比較例1と同様の方法で、Cuナノ粒子分散インク組成物を作製し、同様の評価を行った。
表2に示すように、実施例1〜5は、分散処理により良好な粒子の分散性を示し、5日間の高温放置後も顕著に凝集することなく安定に粒子が分散していた。これに対し、比較例1は、粒子の分散性が不十分であり、高温放置によって再凝集が進む結果を得た。これに伴い、凝集沈降の態様を示し、ナノ粒子成分と有機溶媒成分が完全に2層に分離した。また、比較例2についても粒子の分散性が不十分であり、高温放置によって、比重の違いに起因すると思われる粒子の沈降が、観察された。
さらに、実施例1のCuナノ粒子分散インク組成物について、東芝テック社製インクジェットヘッドCB1を用いて、ポリイミド基板上に金属配線を印刷した結果を図1に示す。のCuナノ粒子分散インク組成物の吐出は、1時間以上経っても安定に続き、ヘッドの目詰まり等は観察されなかった。図1から、金属配線の印刷が高精度に行われたことが確認できる。
実施例1のCuナノ粒子分散インク組成物の印刷結果を示す図。

Claims (5)

  1. 一次粒径が200nm以下のCuナノ粒子と、
    溶解度パラメータが25(MPa)1/2以上の有機溶媒と、
    前記有機溶媒の3倍以上の重量の、炭素数が5以上の第一級アルコールと、
    窒素原子または酸素原子を含む高分子化合物の分散剤と、
    を含むことを特徴とするCuナノ粒子分散インク組成物。
  2. Au、Ag、Ni、Mn、Pd、Pt、Sn、Co、Ti、In、Crおよびこれらの合金からなる群から選択される1つ以上の金属の金属ナノ粒子を含むことを特徴とする請求項1記載のCuナノ粒子分散インク組成物。
  3. 前記Cuナノ粒子は、Au、Ag、Ni、Mn、Pd、Pt、Sn、Co、Ti、In、Crからなる群から選択される1つ以上の金属を粒子中に含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載のCuナノ粒子分散インク組成物。
  4. 前記高分子化合物の分子量が3000以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか一項に記載のCuナノ粒子分散インク組成物。
  5. 前記有機溶媒がエタノールまたはエチレングリコールであり、前記第一級アルコールが1−オクタノールであり、前記分散剤がポリビニルピロリドンであることを特徴とする請求項1ないし請求項4いずれか一項に記載のCuナノ粒子分散インク組成物。

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