JP2009284638A - モータ及びモータの製造方法 - Google Patents

モータ及びモータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ブラシに作用するバネ部材の衝撃力を低減することができるモータを得る。
【解決手段】モータ10は、アーマチャ18と、界磁磁石16と、整流子26と、ブラシ32と、ブラシホルダ28と、ブラシ32を整流子26に向けて付勢するブラシスプリング52と、ブラシホルダ28に形成され、ブラシスプリング52の延出部52Bをブラシホルダ28から離さずにブラシ32の背面へ案内する傾斜面66A、66Bと、を有している。ここで、ブラシスプリング52の延出部52Bを傾斜面66A、66Bに沿って移動させると、延出部52Bは、ブラシホルダ28から離れない状態でブラシ32の背面へ案内され、ブラシ32を整流子26に向けて付勢する。これにより、ブラシスプリング52を組付けるときのブラシホルダ28とブラシ32間の段差が小さくなるので、ブラシ32に作用するブラシスプリング52の衝撃力を低減することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電機子(アーマチャ)に整流子(コンミテータ)を通じて電力供給するブラシを有するモータ及びモータの製造方法に関する。
一例として、車両のワイパ装置等を駆動するためにモータは、整流子と、整流子に電力供給するためのブラシとを有している。ブラシは、整流子の周面に接触(摺接)するように配置される。ここで、ブラシをトーションスプリングで付勢して、整流子に接触させたモータがある(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1のモータは、ブラシを回転子の径方向に摺動可能に保持するブラシホルダが設けられており、ブラシホルダには、径方向に向けてトーションスプリング用の切欠部が形成されている。また、ブラシホルダ内に配置されたブラシの背面には、ブラシホルダの切欠部よりも幅広のV字形溝が形成されており、このV字形溝にトーションスプリングの一端部が接触することで、ブラシを付勢している。
特許文献2のモータは、特許文献1のモータと同様に、ブラシを回転子の径方向に摺動可能に保持するブラシホルダが設けられており、ブラシホルダには、径方向に向けてトーションスプリング用の切欠部が形成されている。このブラシホルダには、切欠部の途中にテーパ部が形成されており、このテーパ部にトーションスプリングの一端部が接触して乗り越えるようになっている。これにより、トーションスプリングの接触による衝撃力がブラシに直接作用することを抑えている。
特開平11−196553号公報 特開2003−125559号公報
しかし、特許文献1のモータは、ブラシ背面のV字形溝の幅がブラシホルダの切欠部の幅よりも広いため、ブラシホルダの端面とブラシ背面の間に必ず段差が生じる。このため、トーションスプリングの一端部をブラシホルダの端面に沿ってブラシ背面へ移動させ、組付けるとき、この段差において、トーションスプリングの一端部がブラシの背面へ勢いよく打ちつけられ、ブラシに強い衝撃力が作用することになる。そして、ブラシに打痕が残ったり、欠損するなどの品質上の問題が発生する。
また、特許文献2のモータも同様に、ブラシホルダのテーパ部とブラシ背面の間隙が段差となるため、ブラシホルダの端面を移動してきたトーションスプリングの一端部が、ブラシの背面へ勢いよく打ちつけられ、ブラシに強い衝撃力が作用することになる。
本発明は、ブラシに作用するバネ部材の衝撃力を低減することができるモータ及びモータの製造方法を得ることを目的とする。
本発明の請求項1に係るモータは、モータ本体に回転可能に軸支された回転子と、前記モータ本体に前記回転子と対向配置された固定子と、前記回転子に設けられた整流子と、前記整流子に電力供給するブラシと、前記ブラシを前記整流子に向けて移動可能に保持するブラシホルダと、前記モータ本体への取付け時に、端部が前記ブラシホルダの外側から前記ブラシの背面に進入して、前記ブラシを前記整流子に向けて付勢するバネ部材と、前記バネ部材が前記モータ本体に取付けられるときに前記バネ部材の端部がトレースする前記ブラシホルダの部分に形成され、前記端部を前記ブラシホルダから離さずに前記ブラシの背面へ案内する案内面と、を有する。
上記構成によれば、ブラシがブラシホルダに保持され、整流子に向けて移動可能となっている。ここで、ブラシを付勢するためのバネ部材をモータ本体に固定するとき、バネ部材の端部をブラシホルダの外側からブラシの背面に進入させ、ブラシホルダの案内面に沿って移動させると、バネ部材の端部は、ブラシホルダから離れない状態で移動してブラシの背面へ案内されると共に、ブラシと接触して、ブラシを整流子に向けて付勢する。
このように、ブラシホルダに案内面を形成することで、バネ部材の端部をブラシホルダから離さずにブラシの背面に接触させられる。これにより、ブラシホルダに案内面を有していないものと比較すると、バネ部材の端部を回転子の回転軸方向に沿って移動させたときのブラシホルダとブラシ間の段差が小さくなり、ブラシに作用するバネ部材の衝撃力を低減することができる。
また、ブラシに作用する衝撃力が低減されるため、ブラシの割れ欠けを防ぐことができ、品質が向上する。さらに、案内面がバネ部材のガイドとなるため、バネ部材の位置決めが容易となり、組付け性が向上する。
本発明の請求項2に係るモータは、前記ブラシが前記整流子と接触したとき、前記案内面と前記ブラシの背面とが連続面となる。
上記構成によれば、ブラシが整流子と接触した状態でバネ部材を取付けると、案内面からブラシの背面までが連続面となるため、段差が無くなり、バネ部材を途中で引っ掛けることなく移動させることができる。これにより、バネ部材の組付け性が向上する。
本発明の請求項3に係るモータの製造方法は、請求項1又は請求項2に記載のモータの製造方法であって、前記ブラシホルダに前記ブラシを挿通する工程と、前記モータ本体に前記バネ部材を取付けると共に、前記バネ部材の端部を前記回転子の回転軸方向に沿って、前記案内面から離さずに前記ブラシの背面へ移動させる工程と、を有する。
上記構成によれば、バネ部材をモータ本体に固定するとき、バネ部材の端部をブラシホルダの外側から回転子の回転軸方向に沿ってブラシの背面に進入させると、バネ部材の端部は、ほとんど段差の無い状態でブラシの背面と接触し、ブラシを整流子に向けて付勢する。これにより、ブラシホルダに案内面を有していないものと比較すると、ブラシに作用するバネ部材の衝撃力を低減することができる。
また、ブラシに作用する衝撃力が低減されるため、ブラシの割れ欠けを防ぐことができ、品質が向上する。さらに、案内面がバネ部材のガイドとなるため、バネ部材の位置決めが容易となり、組付け性が向上する。
本発明のモータ及びモータの製造方法の第1実施形態を図面に基づき説明する。図1には、本発明の第1実施形態に係るモータ10の全体構成が示されている。
モータ10は、有底円筒状に形成されたモータヨーク12と、モータヨーク12の開口部を塞ぐように設けられた樹脂製のエンドブラケット14とを備えている。モータヨーク12の内周面には、界磁磁石16(固定子)が固着されており、界磁磁石16の内周面と対向する位置には、アーマチャ18(回転子)が配置されている。
アーマチャ18のシャフト20(回転軸)は、モータヨーク12側に設けられた軸受22と、エンドブラケット14側に設けられた軸受24とによって支持されている。これにより、アーマチャ18がシャフト20を回転中心として回転可能となっている。また、アーマチャ18の下部外周面には、円筒状の整流子26が取付けられており、シャフト20が回転すると、整流子26もアーマチャ18と一体で回転する。
図2には、エンドブラケット14における整流子26の周辺部分の構成が、シャフト20の軸方向(すなわち、整流子26の軸方向)で視た正面図で示されている。
エンドブラケット14には、整流子26に対応して一対のブラシホルダ28、30が一体成形で設けられている。ブラシホルダ28、30は、中空角柱状に形成されており、整流子26の軸線に対して交差する方向(略直交する方向)を長手方向として配置されている。また、ブラシホルダ28とブラシホルダ30は、整流子26の外周方向で略90度ずれて配置されている。
ブラシホルダ28、30内には、図示しない電源から整流子26に給電を行うためのブラシ32、34が、ブラシホルダ28、30の長手方向(整流子26の外周面に対して接近、離間する方向であり、整流子26の半径方向)に沿って、それぞれ摺動可能に収容されている。
ブラシ32、34は、略角柱状に形成されており、ブラシ32、34の側面とブラシホルダ28、30の内壁面との間には、僅かなクリアランスが設定されている。また、ブラシ32、34の前端面(整流子26側の端面)は、整流子26の外周面に密着するように円弧面状に形成されている。
ブラシホルダ28、30の上面には、貫通穴36、38が形成されている。そして、ブラシホルダ28、32に挿通されたブラシ32、34の上面には、貫通穴36、38を通って、それぞれピッグテール40、42の一端部が接続されている。ピッグテール40、42の他端部は、給電用の接続線44、46に接続されており、接続線44、46は、前述の電源に接続されている。
一方、エンドブラケット14上でブラシホルダ28、30の間(狭い側)の領域には、所定の距離をおいて円柱状の突起48、50が突設されている。突起48、50の軸方向は、整流子26(シャフト20)の軸方向と同一となっている。また、突起48、50に隣接する位置には、突起48、50の外周面と対向して、係止壁56、58が立設されている。係止壁56、58は、板状に形成されており、側面が突起48、50の接線方向と略平行となるように、ハ字状に配置されている。ここで、突起48、50には、バネ部材としてのブラシスプリング52、54が外挿され取付けられる。
図4には、ブラシスプリング52が示されている。なお、ブラシスプリング52、54は同様の構成であり、左右対称に配置されているため、ここではブラシスプリング52について説明し、ブラシスプリング54の詳細な説明は省略する。
ブラシスプリング52は、トーションスプリングであり、線材がコイル状に複数回巻回され突起48に外挿されるコイル部52Aと、コイル部52Aの両端からそれぞれ異なる方向へ一体に延出した延出部52B、延出部52Cとによって構成されている。延出部52Cは、係止壁56に係止されており、延出部52B側が自由端となっている。
ここで、ブラシスプリング52は、突起48及び係止壁56に取付けられる前の自然状態において、延出部52Bと延出部52Cのなす角度がθ1となっている。一方、ブラシスプリング52は、突起48及び係止壁56に取付けられ、ブラシ32に延出部52Bが接触した後の組付状態において、延出部52Bと延出部52Cのなす角度がθ2(θ2>θ1)となる。このため、ブラシ32は、角度θ2に拡げられた延出部52Bが元の角度θ1に戻ろうとする付勢力(復元力)によって、整流子26の外周面に向けて付勢されている。
同様にして、ブラシスプリング54は、係止壁58に延出部の一方端を係止することにより、ブラシ34を整流子26の外周面に向けて付勢している。また、ブラシスプリング52、54の係止壁56、58と接触する部分には、絶縁コーティングが施されており、ブラシ32、34に通電したときにブラシスプリング52、54を介して漏電するのを防止している。
次に、ブラシホルダ28、30、及びブラシ32、34について説明する。なお、ブラシホルダ30及びブラシ34は、ブラシホルダ28及びブラシ32と同一構成のため説明を省略し、ブラシホルダ28及びブラシ32について説明する。
図3(b)に示すように、ブラシ32は、略直方体形状となっており、ブラシホルダ28に形成された矩形状の貫通穴70に挿通されると共に、一方の端面が整流子26の外周面と接触するようになっている。
ブラシ32の整流子26側の端面は、前述のように円弧状となっており、上部から中央部にかけての第1面74が、整流子26と非接触となるように傾斜され、中央部から下部にかけての第2面76が、整流子26と接触するように形成されている。また、ブラシ32の整流子26と反対側(背面側)の端面は、断面V字状の係止部72が形成されている。係止部72のV字の角度は、ブラシスプリング52(図4参照)の径に基づいて予め決められており、ブラシスプリング52の延出部52Bが係止部72に取付けられたときに、係止部72から外れにくくなっている。
一方、図3(a)、(b)に示すように、ブラシホルダ28は、整流子26の径方向に沿って並んだ一対の側壁60A、60Bを備えている。側壁60A、60Bには、整流子26と反対側の端面から整流子26に向けて、切欠部68A、68Bがそれぞれ形成されている。切欠部68A、68Bの幅は、ブラシスプリング52の直径よりも大きくなっており、ブラシスプリング52が挿通可能となっている。
また、ブラシホルダ28の整流子26と反対側の端面(背面)には、径方向に略三角形状に突出した引掛部62A、62Bと、引掛部62A、62Bの下端から鉛直方向下側に矩形状に広がる鉛直面64と、鉛直面64の下端からブラシ32の背面に向けて傾斜した傾斜面66A、66Bとが形成されている。なお、傾斜面66A、66Bは、ブラシスプリング52の延出部52Bによってトレースされる部分に形成されており、傾斜面66A、66Bの下端が、切欠部68A、68Bの一端となっている。
引掛部62A、62Bは、突出した部分に前述のブラシスプリング52(図4参照)の延出部52Bが引掛かるように配置されている。これにより、ブラシスプリング52をブラシ32の背面に取付けるとき、延出部52Bが上側にずれることがあっても、ブラシホルダ28の背面から外れない(抜けない)ようになっている。
傾斜面66A、66Bは、ブラシスプリング52を突起48に取付けるとき、延出部52Bがブラシ32の背面に近づくように、ブラシホルダ28の背面から整流子26へ向けて直線状に傾斜している。これにより、ブラシスプリング52が突起48に取付けられるとき、延出部52Bの先端がスムーズに傾斜面66A、66Bを移動して、ブラシ32に当接可能となっている。ここで、傾斜面66A、66Bの傾斜角度は、ブラシ32が整流子26と接触した状態において、傾斜面66A、66Bの下端とブラシ32の係止部72の上端との段差(Δd1)が、ブラシスプリング52の直径よりも小さくなるように、予め設定されている。
ここで、図1〜図4に示すように、モータ10では、アーマチャ18(シャフト20)が回転されると、これに伴って整流子26も同方向へ回転される。一方、ブラシホルダ28、30内では、ブラシスプリング52、54の延出部によって、ブラシ32、34が整流子26側へ付勢されているため、整流子26の周面上をブラシ32、34が摺接する。これにより、整流作用が成され、アーマチャ18が継続回転する。
次に、本発明の第1実施形態の作用について説明する。ここで、本発明の第1実施形態の作用効果をより明確にするために、比較例との比較を行う。なお、比較例において、本発明の第1実施形態と基本的に同一の部品には、同一の符号を付与してその説明を省略する。
図5(a)には、比較例としてのモータ100の部分断面図が示されている。モータ100は、本発明の第1実施形態のモータ10のブラシホルダ28に換えて、ブラシホルダ102を用いたものである。
ブラシホルダ102は、整流子26の径方向に沿って並んだ一対の側壁(図示省略)を備えている。また、ブラシホルダ102の整流子26と反対側の端面(背面)には、径方向に略三角形状に突出した引掛部104A、104Bと、引掛部104A、104Bの下端から鉛直方向下側に矩形状に広がる鉛直面106と、鉛直面106の両端部の下端から鉛直方向下側に矩形状に延びる鉛直面108A、108Bとが形成されている。鉛直面108A、108Bの下端には、整流子26に向けて切欠部が形成されている。
モータ100は、ブラシ32が整流子26と接触した状態において、鉛直面108A、108Bの下端とブラシ32の係止部72の上端との間に段差(Δd2)が形成されている。段差Δd2は、ブラシスプリング52の直径よりも大きくなっている。
ここで、比較例としてのモータ100において、エンドブラケット14にブラシスプリング52を組付けるとき、円柱状の突起48(図4参照)にブラシスプリング52のコイル部52Aが外挿される。このとき、延出部52Cが係止壁56と接触して移動が規制され、延出部52Bが自由端となる。
続いて、突起48にコイル部52Aを押し込んでいくと、延出部52Bが、鉛直面106と接触し(位置E)、鉛直面106に沿って鉛直面108A、108Bに移動する(位置F)。そして、突起48にコイル部52Aをさらに押し込んでいくと、延出部52Bが下方側へ移動する。
鉛直面108A、108Bの下方には、ブラシスプリング52の直径よりも大きい段差(Δd2)があるため、延出部52Bは、鉛直面108A、108Bを離れると、ブラシ32の背面へ向けて移動する。ここで、延出部52Bには、元の自然状態に戻ろうとする復元力が作用しているため、この復元力によって、延出部52Bは、距離Δd2を短時間で移動することになる。そして、延出部52Bは、ブラシ32の係止部72に打ちつけられる(位置G)。これにより、比較例のモータ100では、ブラシ32の背面に打痕が残ったり、一部が欠けるなどの不具合が生じる。
一方、図2及び図5(b)に示すように、本発明の第1実施形態のモータ10では、エンドブラケット14にブラシスプリング52、54を組付けるとき、円柱状の突起48、50にコイル部52A、54A(図示省略)が外挿される。このとき、延出部52C、54C(図示省略)が係止壁56、58と接触して移動が規制され、延出部52B、54B(図示省略)が自由端となる。なお、ブラシスプリング52、54は同等の構成のため、以降はブラシスプリング52について説明する。
続いて、突起48にコイル部52Aを押し込んでいくと、延出部52Bが、引掛部62A、62Bを乗り越え、ブラシホルダ28の外側からアーマチャ18(図1参照)の回転軸M方向(鉛直方向)に沿って、ブラシ32の背面に向けて進入する。そして、延出部52Bは、鉛直面64と接触し(位置A)、鉛直面64に沿って下方側へ移動する。
続いて、突起48にコイル部52Aをさらに押し込んでいくと、延出部52Bは、鉛直面64から傾斜面66A、66Bに接触したまま移動する(位置B)。そして、延出部52Bは、傾斜面66A、66Bに沿って移動し、ブラシ32の背面に案内される。
ここで、傾斜面66A、66Bの下端とブラシ32の係止部72の上端との間には、段差(Δd1)が存在するが、この段差はブラシスプリング52の直径よりも小さい。このため、延出部52Bは、傾斜面66A、66Bの角部に接触しながら係止部72の斜面にも接触し、即ち、ブラシホルダ28から離れない状態でブラシ32の係止部72へ案内されると共にブラシ32と接触する(位置C)。そして、延出部52Bは、係止部72の斜面に沿って移動し、最も窪んだ中央部に配置され(位置D)、復元力によってブラシ32を整流子26に向けて付勢する。
このように、本発明の第1実施形態のモータ10は、ブラシホルダ28に傾斜面66A、66Bを形成することで、ブラシスプリング52の延出部52Bをブラシホルダ28から離さずにブラシ32の背面に接触させられる。これにより、傾斜面を有していない比較例のモータ100と比較すると、モータ10は、ブラシスプリング52の延出部52Bをアーマチャ18の回転軸M方向に沿って移動させたときのブラシホルダ28とブラシ32間の段差が小さくなり、ブラシ32に作用するブラシスプリング52の衝撃力を低減することができる。
また、モータ10は、ブラシ32に作用する衝撃力が低減されるため、打痕が生じにくく、ブラシ32の割れ欠けを防ぐことができ、品質が向上する。さらに、傾斜面66A、66Bがブラシスプリング52のガイドとなるため、ブラシスプリング52の延出部52Bの位置決めが容易となり、組付け性が向上する。
次に、本発明のモータ及びモータ製造方法の第2実施形態を図面に基づき説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部品には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
第2実施形態は、第1実施形態のモータ10において、ブラシホルダ28をブラシホルダ80に置き換えたものである。なお、ブラシホルダ80は、ブラシホルダ30にも適用されるものであるが、ここでは、ブラシホルダ28の置き換えとして説明し、ブラシホルダ30に対応するものについては説明を省略する。
図6(a)、(b)に示すように、ブラシホルダ80は、整流子26の径方向に沿って並んだ一対の側壁82A、82Bを備えている。側壁82A、82Bには、整流子26と反対側の端面から整流子26に向けて、切欠部90A、90Bがそれぞれ形成されている。切欠部90A、90Bの幅は、ブラシスプリング52の直径よりも大きくなっており、ブラシスプリング52が挿通可能となっている。
ブラシホルダ80には、整流子26の径方向に略矩形状の貫通穴92が形成されており、貫通穴92にブラシ32が挿通されている。ブラシ32は、第2面76が整流子26の外周面と接触しており、この状態で、ブラシスプリング52の組付けが行われる。
また、ブラシホルダ80の整流子26と反対側の端面(背面)には、径方向に略三角形状に突出した引掛部84A、84Bと、引掛部84A、84Bの下端から鉛直方向下側に矩形状に広がる鉛直面86と、鉛直面86の下端からブラシ32の背面(及び切欠部90A、90B)に向けて湾曲した湾曲面88A、88Bとが形成されている。湾曲面88A、88Bは、ブラシスプリング52の延出部52Bによってトレースされる部分に形成されている。
引掛部84A、84Bは、突出した部分に前述のブラシスプリング52(図4参照)の延出部52Bが引掛かるように配置されている。これにより、ブラシスプリング52をブラシ32の背面に取付けるとき、延出部52Bが上側にずれることがあっても、ブラシホルダ80の背面から外れない(抜けない)ようになっている。
湾曲面88A、88Bは、ブラシスプリング52を突起48に取付けるとき、延出部52Bがブラシ32の背面に近づくように、ブラシホルダ80の背面から整流子26へ向けて凹状に湾曲している。ここで、ブラシ32が整流子26と接触した状態において、湾曲面88A、88Bの下端とブラシ32の係止部72の上端との間に段差は無く、湾曲面88A、88Bから係止部72の傾斜面までが連続面となっている。
なお、本実施形態では、ブラシスプリング52の延出部52Bが、湾曲面88A、88Bから係止部72の傾斜面まで段差を経由せずに一方向にスライド可能な状態であるとき、湾曲面88A、88Bと係止部72の傾斜面が連続面であるとしている。このため、湾曲面88A、88B全体と係止部72の傾斜面全体が一つの平面を形成している必要は無い。
次に、本発明の第2実施形態の作用について説明する。
図2及び図7に示すように、第2実施形態のモータ10では、エンドブラケット14にブラシスプリング52を組付けるとき、円柱状の突起48にコイル部52Aが外挿される。このとき、延出部52Cが係止壁56と接触して移動が規制され、延出部52Bが自由端となる。
続いて、突起48にコイル部52Aを押し込んでいくと、延出部52Bが、引掛部84A、84Bを乗り越え、ブラシホルダ80の外側からアーマチャ18(図1参照)の回転軸M方向(鉛直方向)に沿って、ブラシ32の背面に向けて進入する。そして、延出部52Bは、鉛直面86と接触し(位置H)、鉛直面86に沿って下方側へ移動する。
続いて、突起48にコイル部52Aをさらに押し込んでいくと、延出部52Bは、鉛直面86から湾曲面88A、88Bに接触したまま移動する。そして、延出部52Bは、湾曲面88A、88Bに沿って移動し(位置I)、ブラシ32の係止部72に案内される。
ここで、湾曲面88A、88Bと係止部72が連続面となっているため、延出部52Bは、ブラシホルダ80から離れない状態でブラシ32の係止部72へ案内されると共にブラシ32と接触する(位置J)。そして、延出部52Bは、係止部72の斜面に沿って移動し、最も窪んだ中央部に配置され(位置K)、復元力によってブラシ32を整流子26に向けて付勢する。
このように、本発明の第2実施形態では、ブラシ32が整流子26と接触した状態でブラシスプリング52を取付けると、湾曲面88A、88Bからブラシ32の係止部72の斜面までが連続面となるため、段差が無くなり、ブラシスプリング52を途中で引っ掛けることなく移動させることができる。これにより、延出部52Bの接触による衝撃力が低減すると共に、ブラシスプリング52の組付け性が向上する。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されない。
ブラシ32、34の一端面は、第1面74と第2面76の2つの面に分かれているだけでなく、3つ以上の面に分かれていてもよく、1つの面であってもよい。また、ブラシ32、34の係止部72の形状は、V字形状だけでなく、凹面状であってもよい。さらに、ブラシ32、34を整流子26に接触させる位置は、整流子26の周上の90度の位置(1/4周)に限らず、例えば、180度であってもよい。
ブラシスプリング52、54に換えて1つのブラシスプリングを用いて、該ブラシスプリングの両側の延出部を、それぞれブラシ32、34に接触させるようにしてもよい。
傾斜面66A、66Bは、ブラシ32の背面の回転軸方向中央部まで形成されていてもよく、ブラシ32の背面のブラシ組付け方向の先端部分まで形成されていてもよい。また、ブラシホルダ80の湾曲面88A、88Bは、凹状の湾曲面だけでなく、凸状の湾曲面であってもよい。
本発明の第1実施形態に係るモータの全体構成を示す側面断面図である。 本発明の第1実施形態に係るモータの内部構成を示す部分構成図である。 (a)、(b)本発明の第1実施形態に係るブラシホルダの斜視図及び断面図である。 本発明の第1実施形態に係るブラシスプリングの斜視図である。 (a)本発明との比較例のブラシホルダの側面断面図である。(b)本発明の第1実施形態に係るブラシにブラシスプリングを取付けるときのブラシホルダの側面断面図である。 (a)、(b)本発明の第2実施形態に係るブラシホルダの斜視図及び断面図である。 本発明の第2実施形態に係るブラシにブラシスプリングを取付けるときのブラシホルダの側面断面図である。
符号の説明
10…モータ(モータ)、12…モータヨーク(モータ本体)、14…エンドブラケット(モータ本体)、16…界磁磁石(固定子)、18…アーマチャ(回転子)、26…整流子(整流子)、28…ブラシホルダ(ブラシホルダ)、32…ブラシ(ブラシ)、52…ブラシスプリング(バネ部材)、66A…傾斜面(案内面)、66B…傾斜面(案内面)、80…ブラシホルダ(ブラシホルダ)、88A…湾曲面(案内面)、88B…湾曲面(案内面)

Claims (3)

  1. モータ本体に回転可能に軸支された回転子と、
    前記モータ本体に前記回転子と対向配置された固定子と、
    前記回転子に設けられた整流子と、
    前記整流子に電力供給するブラシと、
    前記ブラシを前記整流子に向けて移動可能に保持するブラシホルダと、
    前記モータ本体への取付け時に、端部が前記ブラシホルダの外側から前記ブラシの背面に進入して、前記ブラシを前記整流子に向けて付勢するバネ部材と、
    前記バネ部材が前記モータ本体に取付けられるときに前記バネ部材の端部がトレースする前記ブラシホルダの部分に形成され、前記端部を前記ブラシホルダから離さずに前記ブラシの背面へ案内する案内面と、
    を有するモータ。
  2. 前記ブラシが前記整流子と接触したとき、前記案内面と前記ブラシの背面とが連続面となる請求項1に記載のモータ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のモータの製造方法であって、
    前記ブラシホルダに前記ブラシを挿通する工程と、
    前記モータ本体に前記バネ部材を取付けると共に、前記バネ部材の端部を前記回転子の回転軸方向に沿って、前記案内面から離さずに前記ブラシの背面へ移動させる工程と、
    を有するモータの製造方法。
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