JP2009283554A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】閾値電圧の異なる複数の薄膜トランジスタを、同一基板上に形成する。
【解決手段】基板1と、基板1に支持された薄膜トランジスタ10、20とを備えた半導体装置であって、薄膜トランジスタ10は、ボトムゲート電極15と一部だけが重なるように配置されたトップゲート電極16を備え、薄膜トランジスタ20は、ボトムゲート電極25と全体が重なるか、または一部だけが重なるように配置されたトップゲート電極26を備え、トップゲート電極26の一部だけがボトムゲート電極25と重なっている場合には、トップゲート電極26のうちボトムゲート電極25と重なっていない領域27のチャネル方向の長さL2は、トップゲート電極16のうちボトムゲート電極15と重なっていない領域17のチャネル方向の長さL1よりも小さい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、薄膜トランジスタを備えた半導体装置およびその製造方法に関する。
アクティブマトリクス型の表示装置には、画素電極への電荷の注入を制御する薄膜トランジスタ(「画素用TFT(Thin Film Transistor)」と呼ぶ。)と、駆動回路や種々の機能回路などの周辺回路を構成する薄膜トランジスタ(「周辺回路用TFT」と呼ぶ。)とが設けられている。これらのTFTは、薄膜堆積やフォトリソグラフィなどの製造技術により、ガラスなどの絶縁基板上に集積される。画素用TFTは、絶縁基板の表示領域に設けられ、周辺回路用TFTは表示領域の周辺に設けられる。
一般に、周辺回路用TFTのうち駆動回路に用いられるTFTには、特に高いオン電流特性(電流駆動力)が要求される。電流駆動力を増大させるためのTFT構造として、従来から、シリコン薄膜を挟んで2つのゲート電極(トップゲート電極およびボトムゲート電極)が設けられたダブルゲート構造が提案されている(特許文献1参照)。ダブルゲート構造を有するTFTでは、オン動作時に、チャネル領域の上部にトップゲート電極による反転層が形成されると共に、チャネル領域の下部にボトムゲート電極による反転層が形成されるので、チャネル領域に流れるオン電流を大きくすることができる。
また、画素用TFTおよび周辺回路用TFTには、それぞれの目的に応じて異なった閾値電圧が要求される。一般的に、TFTの閾値電圧の制御は、アクセプターまたはドナーとなる不純物をTFTのチャネル領域に導入することによって行われる(チャネルドープ)。従来では、要求される閾値電圧に応じてチャネル領域の不純物濃度を変化させることにより、様々な閾値電圧を有するTFTを形成していた。
特開2007-157986号公報
チャネルドープにより閾値電圧の異なる複数種類のTFTを同一基板上に形成するためには、それぞれの閾値電圧の値に応じてチャネル領域へのイオン注入工程を複数回行う必要がある。すなわち、ドーピングマスクを用いて一部のTFTにのみ選択的にチャネルドープを行った後、ドーピングマスクを除去するといった工程を繰り返す必要があるため、プロセスが煩雑になるという課題が生じていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、ダブルゲート構造を有し、かつ閾値電圧の異なる複数種類の薄膜トランジスタを、簡便なプロセスで製造する方法およびそのような方法で製造される半導体装置を提供することにある。
本発明の半導体装置は、基板と、前記基板に支持された第1のTFTおよび第2のTFTとを備えた半導体装置であって、前記第1のTFTは、第1のチャネル領域、第1のソース領域および第1のドレイン領域を有する第1の半導体層と、前記基板と前記第1の半導体層との間に設けられた第1のボトムゲート電極と、前記第1の半導体層の前記第1のボトムゲート電極が設けられた側とは反対側に設けられ、前記第1のボトムゲート電極と一部だけが重なるように配置された第1のトップゲート電極とを備え、前記第2のTFTは、第2のチャネル領域、第2のソース領域および第2のドレイン領域を有する第2の半導体層と、前記基板と前記第2の半導体層との間に設けられた第2のボトムゲート電極と、前記第2の半導体層の前記第2のボトムゲート電極が設けられた側とは反対側に設けられ、前記第2のボトムゲート電極と全体が重なるか、または一部だけが重なるように配置された第2のトップゲート電極とを備え、前記第1のボトムゲート電極のチャネル方向の長さは、前記第1のトップゲート電極のチャネル方向の長さ以上であって、前記第2のボトムゲート電極のチャネル方向の長さは、前記第2のトップゲート電極のチャネル方向の長さ以上であって、前記第2のトップゲート電極の一部だけが前記第2のボトムゲート電極と重なっている場合には、前記第2のトップゲート電極のうち前記第2のボトムゲート電極と重なっていない部分のチャネル方向の長さは、前記第1のトップゲート電極のうち前記第1のボトムゲート電極と重なっていない部分のチャネル方向の長さよりも小さい。
ある実施形態において、前記第1のトップゲート電極のうち前記第1のボトムゲート電極と重なっていない部分のチャネル方向の長さは1μm以上である。
ある実施形態において、前記第2のトップゲート電極のうち前記第2のボトムゲート電極と重なっていない部分のチャネル方向の長さは0.5μm以下である。
ある実施形態において、前記第2の半導体層は、前記第2のチャネル領域と前記第2のソース領域との間、および前記第2のチャネル領域と前記第2のドレイン領域との間に、前記第2のソース領域および前記第2のドレイン領域よりも不純物濃度の低い低濃度不純物領域をさらに有し、前記第2のトップゲート電極のチャネル方向の長さと前記第2のボトムゲート電極のチャネル方向の長さは実質的に等しく、前記第2のトップゲート電極は前記低濃度不純物領域と重なっていない。
ある実施形態において、前記第2の半導体層は、前記第2のチャネル領域と前記第2のソース領域との間、および前記第2のチャネル領域と前記第2のドレイン領域との間に、前記第2のソース領域および前記第2のドレイン領域よりも不純物濃度の低い低濃度不純物領域をさらに有し、前記第2のトップゲート電極は前記低濃度不純物領域と重なっている。
ある実施形態において、前記第1のトップゲート電極のチャネル方向の長さは前記第2のトップゲート電極のチャネル方向の長さと実質的に等しく、前記第1のボトムゲート電極のチャネル方向の長さは前記第2のボトムゲート電極のチャネル方向の長さと実質的に等しい。
ある実施形態において、前記第1のTFTの閾値電圧の絶対値は、前記第2のTFTの閾値電圧の絶対値より大きい。
ある実施形態において、前記第1のトップゲート電極のチャネル方向の長さと前記第1のボトムゲート電極のチャネル方向の長さとは実質的に等しく、前記第2のトップゲート電極のチャネル方向の長さと前記第2のボトムゲート電極のチャネル方向の長さとは実質的に等しい。
本発明の半導体装置の製造方法は、基板に支持された第1のボトムゲート電極および第2のボトムゲート電極を形成する工程(a)と、前記第1のボトムゲート電極および前記第2のボトムゲート電極を覆うゲート絶縁膜を形成する工程(b)と、前記ゲート絶縁膜の上に半導体膜を形成し、前記半導体膜をパターニングすることによって、前記ゲート絶縁膜を間に介して前記第1のボトムゲート電極に対向する第1の半導体層と、前記ゲート絶縁膜を間に介して前記第2のボトムゲート電極に対向する第2の半導体層とを形成する工程(c)と、前記第1の半導体層の上に、前記第1のボトムゲート電極と一部だけが重なる第1のトップゲート電極を形成し、前記第2の半導体層の上に、前記第2のボトムゲート電極と全体が重なるか、または一部だけが重なる第2のトップゲート電極を形成する工程(d)と、前記工程(c)の後に、前記第1の半導体層および前記第2の半導体層に対して同じ種類の不純物を同時にイオン注入する工程(e)とを包含し、前記工程(d)において、前記第1のボトムゲート電極のチャネル方向の長さが前記第1のトップゲート電極のチャネル方向の長さ以上であり、前記第2のボトムゲート電極のチャネル方向の長さが前記第2のトップゲート電極のチャネル方向の長さ以上であり、かつ、前記第2のトップゲート電極の一部だけが前記第2のボトムゲート電極と重なっている場合には、前記第2のトップゲート電極のうち前記第2のボトムゲート電極と重なっていない部分のチャネル方向の長さが、前記第1のトップゲート電極のうち前記第1のボトムゲート電極と重なっていない部分のチャネル方向の長さよりも小さいという関係になるように、前記第1のトップゲート電極および前記第2のトップゲート電極を形成する。
本発明によると、簡便なプロセスによって、閾値電圧の異なる2種類の薄膜トランジスタを同一基板上に備えた半導体装置を製造することができる。また、簡便な製造方法によって製造できる半導体装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明による好ましい実施形態の半導体装置を説明する。本実施形態の半導体装置は、例えばアクティブマトリクス基板であり、液晶表示装置や有機EL表示装置等に広く用いられる。
図1(a)、(b)は、本実施形態の半導体装置100を模式的に示す断面図および平面図である。図1(a)は、図1(b)のI―I線に沿った断面を模式的に示す図である
図1(a)に示すように、本実施形態の半導体装置100は、基板1と、基板1に支持された薄膜トランジスタ10および薄膜トランジスタ20とを備える。薄膜トランジスタ10は、チャネル領域11、ソース領域12およびドレイン領域13を有する半導体層14と、基板1と半導体層14との間に設けられたボトムゲート電極15と、半導体層14のボトムゲート電極15が設けられた側とは反対側に設けられ、ボトムゲート電極15と一部だけが重なるように配置されたトップゲート電極16とを備えている。本明細書において、「トップゲート電極16がボトムゲート電極15と一部だけ重なる」とは、図1(a)、(b)に示すように、トップゲート電極16のうちボトムゲート電極15と重なっていない部分17が存在することをいう。
一方、薄膜トランジスタ20は、チャネル領域21、ソース領域22およびドレイン領域23を有する半導体層24と、基板1と半導体層24との間に設けられたボトムゲート電極25と、半導体層24のボトムゲート電極25が設けられた側とは反対側に設けられたトップゲート電極26とを備えている。トップゲート電極26は、その全体がボトムゲート電極25と重なるように配置されている。
なお、図1(b)に示すように、トップゲート電極16、26とは、ゲート配線16b、26bのうち半導体層14、24のそれぞれと重なっている部分のことをいう。同様に、ボトムゲート電極15、25とは、ゲート配線15b、25bのうち半導体層14、24のそれぞれと重なっている部分のことをいう。
ボトムゲート電極15と半導体層14、およびボトムゲート電極25と半導体層24との間には、ゲート絶縁膜2が設けられている。一方、半導体層14とトップゲート電極16、および半導体層24とトップゲート電極26との間には、ゲート絶縁膜3が設けられている。
図1(a)、(b)に示す薄膜トランジスタ10、20では、トップゲート電極16のチャネル長方向の長さはボトムゲート電極15のチャネル長方向の長さと等しく、トップゲート電極26のチャネル長方向の長さはボトムゲート電極25のチャネル長方向の長さと等しい。ただし、ボトムゲート電極15のチャネル方向の長さは、トップゲート16のチャネル長方向の長さより大きくてもよい。同様に、ボトムゲート電極25のチャネル方向の長さは、トップゲート26のチャネル長方向の長さより大きくてもよい。
また、図1(a)、(b)に示す薄膜トランジスタ20では、トップゲート電極26の全体がボトムゲート電極25と重なっているが、トップゲート電極26の一部だけがボトムゲート電極25と重なっていてもよい。そのような半導体装置200を、図2(a)、(b)を参照しながら説明する。簡単のため、図2(a)、(b)に示す半導体装置200のうち図1(a)、(b)に示される構成要素と同様の機能を有するものには、共通の参照符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
図2(a)、(b)に示す薄膜トランジスタ20´では、トップゲート電極26´の一部だけがボトムゲート電極25´と重なっており、トップゲート電極26´の下に、ボトムゲート電極25´が配置されていない領域が存在する。トップゲート電極26´のうちボトムゲート電極25´と重なっていない部分27のチャネル方向の長さL2は、トップゲート電極15のうちボトムゲート電極16と重なっていない部分17のチャネル方向の長さL1よりも小さい。
従来では、同一基板上に閾値電圧の異なる複数種類のTFTを形成する場合には、それぞれのTFTのチャネルに異なる濃度の不純物を導入する必要があり、プロセスが煩雑になるという課題が生じていた(チャネルドープ)。これに対し、本実施形態では、トップゲート電極16がボトムゲート電極15と重なるチャネル方向の長さが、トップゲート電極26がボトムゲート電極25と重なるチャネル方向の長さよりも小さいことにより、薄膜トランジスタ10の閾値電圧が薄膜トランジスタ20の閾値電圧と異なる値に制御される。トップゲート電極16、26の位置は、トップゲート電極16、26を形成する際のマスクの位置のみによって変更することができる。このように、本実施形態の半導体装置100、200は、簡便に製造されうる構造を有する。
次に、本実施形態の半導体装置100の製造方法を説明する。
まず、図3(a)に示すように、基板1に支持されたボトムゲート電極15、25を形成する。
次に、図3(b)に示すように、ボトムゲート電極15、25を覆うゲート絶縁膜2を形成する。
次に、図3(c)に示すように、ゲート絶縁膜2の上に半導体膜を形成し、半導体膜をパターニングすることによって、ゲート絶縁膜2を間に介してボトムゲート電極15に対向する半導体層14と、ゲート絶縁膜を間に介してボトムゲート電極25に対向する半導体層24とを形成する。
次に、図4(a)に示すように、半導体層14、24を覆うゲート絶縁膜3を形成した後、半導体層14の上に、ボトムゲート電極15と一部だけが重なるトップゲート電極16を形成し、半導体層24の上に、ボトムゲート電極25と全体が重なるトップゲート電極26を形成する。
次に、図4(b)に示すように、半導体層14、24に対して同じ種類の不純物を同時にイオン注入する。これにより、半導体層14に、ソース領域12、22およびドレイン領域13、23が形成される。
次に、本実施形態の半導体装置200を製造する方法について説明する。
まず図3(a)から(c)に示す工程を行った後、図5(a)に示すように、半導体層14、24を覆うゲート絶縁膜3を形成した後、半導体層14の上に、ボトムゲート電極15と一部だけが重なるトップゲート電極16を形成し、半導体層24の上に、ボトムゲート電極25´と一部だけが重なるトップゲート電極26´を形成する。このとき、トップゲート電極26´のうちボトムゲート電極25´と重なっていない部分のチャネル方向の長さL2が、トップゲート電極16のうちボトムゲート電極15と重なっていない部分のチャネル方向の長さL1よりも小さいという関係になるように、トップゲート電極16、26´を形成する。
次に、図5(b)に示すように、半導体層14、24に対して同じ種類の不純物を同時にイオン注入する。
本実施形態の半導体装置100の製造方法では、ボトムゲート電極15に対するトップゲート電極16の相対的な位置と、ボトムゲート電極25に対するトップゲート電極26の相対的な位置とを異ならせるだけで、薄膜トランジスタ10、20の閾値電圧を互いに異ならせることができる。ボトムゲート電極15、25に対するトップゲート電極16、26の相対的な位置は、トップゲート電極16、26を形成するためのマスクの位置のみによって変更することができる。
従来では、同一基板上に閾値電圧の異なる複数種類のTFTを形成する場合には、それぞれのTFTのチャネルに異なる濃度の不純物を導入する必要があり、プロセスが煩雑になるという課題が生じていた(チャネルドープ)。これに対し、本実施形態の製造方法では、煩雑なチャネルドープのプロセスを経ることなく、閾値電圧の異なる薄膜トランジスタ10、20(または20´)を形成することができる。
次に、本発明のより具体的な実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
以下、図6を参照しながら、本発明による第1の実施形態の半導体装置300を説明する。図6に示す半導体装置300のうち図1(a)、(b)に示される構成要素と同様の機能を有するものには、共通の参照符号を付している。
本実施形態の半導体装置300は、基板1と、基板1に支持された薄膜トランジスタ10および薄膜トランジスタ20とを備える。
薄膜トランジスタ10は、チャネル領域11、ソース領域12およびドレイン領域13を有する半導体層14と、基板1と半導体層14との間に設けられたボトムゲート電極15と、半導体層14のボトムゲート電極15が設けられた側とは反対側に設けられ、ボトムゲート電極15と一部だけが重なるように配置されたトップゲート電極16とを備えている。
一方、薄膜トランジスタ20は、チャネル領域21、ソース領域22およびドレイン領域23を有する半導体層24と、基板1と半導体層24との間に設けられたボトムゲート電極25と、半導体層24のボトムゲート電極25が設けられた側とは反対側に設けられたトップゲート電極26とを備えている。トップゲート電極26は、その全体がボトムゲート電極25と重なるように配置されている。
ボトムゲート電極15と半導体層14、およびボトムゲート電極25と半導体層24との間には、ゲート絶縁膜2が設けられている。一方、半導体層14とトップゲート電極16、および半導体層24とトップゲート電極26との間には、ゲート絶縁膜3が設けられている。
さらに、本実施形態の半導体装置300は、トップゲート電極16およびトップゲート電極26を覆う層間絶縁膜4を有している。層間絶縁膜4の上には、ソース配線18a、ドレイン配線18b、ソース配線28aおよびドレイン配線28bが設けられている。ソース配線18aおよびドレイン配線18bは、層間絶縁膜4に形成されたコンタクトホール19a、19bを介して、ソース領域12およびドレイン領域13とそれぞれ電気的に接続されている。一方、ソース配線28aおよびドレイン配線28bは、層間絶縁膜4に形成されたコンタクトホール29a、29bを介して、ソース領域22およびドレイン領域23とそれぞれ電気的に接続されている。層間絶縁膜4の上には、ソース配線18a、ドレイン配線18b、ソース配線28aおよびドレイン配線28bを覆うように、保護膜5が設けられている。
なお、本実施形態の半導体装置300は、薄膜トランジスタ20の代わりに、図2(a)、(b)を参照しながら前述した薄膜トランジスタ20´を有していてもよい。すなわち、トップゲート電極26´のチャネル長方向の一部のみがボトムゲート電極25´と重なっていてもよい。この場合には、図2(a)、(b)に示すように、トップゲート電極26´ のうちボトムゲート電極25´ と重なっていない部分27のチャネル方向の長さL2を、トップゲート電極16のうちボトムゲート電極15と重なっていない部分17のチャネル方向の長さL1よりも小さくする必要がある。
本実施形態によると、図1から図5を参照して説明した実施形態と同様の効果を得ることができる。
ここで、トップゲート電極のうちボトムゲート電極と重なっていない部分のチャネル方向の長さの値(「長さL」と呼ぶ)と閾値電圧との関係を調べて長さLの好ましい値を検討したので、その方法および結果を説明する。まず、長さLの異なるNチャネル型のサンプルTFTおよびPチャネル型のサンプルTFTをそれぞれ9個作製した。これらのサンプルTFTのトップゲート電極およびボトムゲート電極のゲート長は4. 0μmとし、ゲート幅は10μmとした。これらのサンプルTFTでは、トップゲート電極と半導体層との間に設けられたゲート絶縁膜の厚さは80nmとし、ボトムゲート電極と半導体層との間に設けられたゲート絶縁膜の厚さは150nmとした。次いで、これらのサンプルTFTの閾値電圧の測定を行った。
図7は、長さLと閾値電圧Vthとの関係を示すグラフである。図7に示す縦軸は閾値電圧値(Vth)、横軸は、トップゲート電極に対するボトムゲート電極のズレ量を示している。トップゲート電極の全体がボトムゲート電極と重なっている場合のズレ量を0とし、ボトムゲート電極がトップゲート電極に対して左にずれた場合のズレ量を正とし、ボトムゲート電極がトップゲート電極に対して右にずれた場合のズレ量を負とする。したがって、ズレ量の絶対値が、トップゲート電極のうちボトムゲート電極と重なっていない部分のチャネル方向の長さLとなる。図7において、丸がプロットされたプロファイルはNチャネル型のTFTの測定結果を示し、三角がプロットされたプロファイルはPチャネル型のTFTの測定結果を示す。図7から、Nチャネル型トランジスタおよびPチャネル型トランジスタの両方において、ズレ量が−0.5μmから0.5μmの範囲内の場合には、閾値電圧がほぼ一定であることがわかる。これに対し、ズレ量が−1μmまたは1μmのときの閾値電圧は、ズレ量が−0.5μmから0.5μmの範囲内のときの閾値電圧と比較して、0.3Vほど変化していることがわかる。この結果から、ズレ量が0のときの閾値電圧に対して0.3V以上異なる閾値電圧を有するTFTを形成するためには、ズレ量を−1μm以下または1μm以上、すなわち長さLを1μm以上に設定することが好ましいといえる。さらに、ズレ量が−1.5μm以下または1.5μm以上のときの閾値電圧は、ズレ量が−0.5μmから0.5μmの範囲内のときの閾値電圧と比較して、0.5V以上変化していることがわかる。この結果から、ズレ量が0のときの閾値電圧と0.5V以上異なる閾値電圧を有するTFTを形成するためには、ズレ量を−1.5μm以下または1.5μm以上、すなわち長さLを1.5μm以上に設定することが好ましいといえる。
トップゲート電極のうちボトムゲート電極と重なっていない部分のチャネル方向の長さLが大きくなりすぎると(例えば1.5μm以上)、チャネル領域のうちボトムゲート電極と重なっている部分の長さが小さくなり、ボトムゲート電極はゲート電極としての機能を果たさなくなる。このようなTFTは、ダブルゲート構造を有するTFTではなく、トップゲート電極のみを有するTFTとしての性質を示す。
図8(a)から(d)は、ゲート電圧とドレイン電流との関係を示すグラフである。図8(a)はダブルゲート構造を有するNチャネル型TFT、図8(b)はトップゲート電極のみを有するNチャネル型TFT、図8(c)はダブルゲート構造を有するPチャネル型TFT、図8(d)はトップゲート電極のみを有するPチャネル型TFTのI-V特性の測定結果をそれぞれ示す。図8(a)から(d)のそれぞれにおいて、プロファイル(s)は飽和領域のドレイン電流を示し、プロファイル(l)は線形領域のドレイン電流を示す。これらのプロファイルから閾値電圧(Vth)を算出した。この結果から、それぞれの閾値電圧は、図8(a)で1.21V、図8(b)で1.71V、図8(c)で−1.21V、図8(d)で−1.70Vとなった。Nチャネル型TFTおよびPチャネル型TFTのいずれにおいても、ダブルゲート構造を有するTFTとトップゲート電極のみを有するTFTとでは、閾値電圧が約0.5V異なることがわかる。この0.5Vは、図7において、ズレ量が−1.5μmまたは1.5μmのときの閾値電圧と、ズレ量が0のときの閾値電圧との差の値に等しい。これらの結果から、長さLが1.5μm以上になれば、ダブルゲート構造TFTは、トップゲート電極のみを有するTFTと同等の閾値電圧を有することがわかる。
次に、図9(a)から図10(c)を参照しながら、本実施形態の半導体装置300を製造する方法の一例を説明する。
まず、図9(a)に示すように、基板1上にボトムゲート電極15およびボトムゲート電極25を形成する。基板1は、絶縁性表面を有していればよく、石英基板、ガラス基板などの絶縁性基板や、表面に絶縁膜を形成した導電性基板(Si基板、金属基板)であってもよい。本実施形態では、基板1として、表面に下地絶縁膜が形成されたガラス基板を用いている。下地絶縁膜としては、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの単層膜あるいは積層膜を用いることができる。一方、ボトムゲート電極15およびボトムゲート電極25は、基板1の表面に、スパッタ法等により、導電膜(厚さ:例えば50nm)を形成し、この導電膜のパターニングを行うことにより形成される。導電膜としては、Ta、W、Ti、Mo、Al、Cuなどの金属、またはこれらの金属を主成分とする合金や化合物を用いることができる。
次に、図9(b)に示すように、ボトムゲート電極15およびボトムゲート電極25を覆うゲート絶縁膜(厚さ:例えば150nm)2を化学気相成長法(CVD法)等によって形成する。例えば、ゲート絶縁膜2としては、SiN膜(厚さ:例えば50nm)と、SiN膜上に形成されたSiO2膜(厚さ:例えば100nm)とからなる積層構造を用いることができる。なお、ゲート絶縁膜2の構造はこれに限定されず、例えばSiO2膜の単層構造としてもよい。
続いて、ゲート絶縁膜2の上に、結晶質シリコン膜14aを形成する。結晶質シリコン膜14aの厚さは、例えば40nm以上100nm以下とする。結晶質シリコン膜14aは、CVD法でゲート絶縁膜2の上に非晶質シリコン膜を堆積させた後、レーザー光を照射して非晶質シリコン膜を結晶化させることによって形成できる。レーザー光としては、パルス発振型または連続発振型のエキシマレーザー光が望ましいが、連続発振型のアルゴンレーザー光でも良い。また、結晶化を助長するための触媒元素(例えばNi)を非晶質シリコン膜表面に付着させた後、固層成長法による結晶化を行い、更にレーザー光照射等の熱処理を行うことにより再結晶化を進行させてもよい。このような結晶化方法を採用することにより、結晶性に優れる結晶質シリコン膜14aを得ることができる。表面が平坦な結晶質シリコン膜14aを得るためには、上記のレーザー熱処理を2回に分けて行うことが好ましい。この場合、1回目のレーザー熱処理は酸素雰囲気で行い、それによって結晶欠陥の少ない良質な結晶質シリコン膜14aを形成する。1回目のレーザー熱処理によって再結晶化が行われた結晶質シリコン膜14aの表面には、結晶質シリコン膜14aの厚さ程度の段差を有する凹凸が形成される場合がある。そのような凹凸の形成された状態の結晶質シリコン膜14a上に、本実施形態で形成するような薄いゲート絶縁膜3を形成すると、ゲート絶縁膜3の絶縁破壊耐圧が低下してしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、2回目のレーザー熱処理を窒素雰囲気中で行うことにより、結晶質シリコン膜14aの表面を平坦化している。このようにして、平坦化された表面を有する結晶質シリコン膜14aが得られる。得られた結晶質シリコン膜14aにおける表面凹凸の段差は、この後の工程で形成されるゲート絶縁膜3の厚さよりも小さいことが好ましい。
次に、図9(c)に示すように、結晶質シリコン膜14aのパターニングを行うことにより、半導体層14および半導体層24を形成する。半導体層14は、ゲート絶縁膜2を介してボトムゲート電極15に対向させ、半導体層24は、ゲート絶縁膜2を介してボトムゲート電極25に対向させる。結晶質シリコン膜14aは、結晶質シリコン膜14aの上にレジスト(図示せず)を形成してエッチングを行うことによりパターニングされる。
次に、図10(a)に示すように、半導体層14および半導体層24を覆うゲート絶縁膜(厚さ:例えば80nm)3を形成する。本実施形態では、ゲート絶縁膜3としてSiO2膜をCVD法によって形成する。なお、ゲート絶縁膜3として、窒化シリコン層(上層)およびSiO2膜(下層)の二層を形成してもよい。
なお、ゲート絶縁膜3を形成する前に、半導体層14および半導体層24の表面に酸化膜を形成することによって、表面を良好な状態に改善してもよい。このような酸化膜の形成は、酸化性の薬液(例えば常温のオゾン水、100℃の硝酸等)を用いて行ってもよいし、酸素プラズマ法や原子層エピタキシャル成長法によって行ってもよい。このような酸化膜を形成しておくことにより、半導体層14および半導体層24とゲート絶縁膜3の界面を良好な状態にすることができる。なお、上記界面の改善は、他の方法によって行うこともできる。例えば、CVD法によって半導体層14および半導体層24上にSiO2膜を堆積した後、250℃、1MPaの水蒸気雰囲気で1時間の熱処理を行なってもよい。
次に、図10(b)に示すように、ゲート絶縁膜3の上に、トップゲート電極16(厚さ:例えば300nm)およびトップゲート電極26を形成する。
図10(b)に示す破線16a、26aは、それぞれ、トップゲート電極16およびトップゲート電極26のチャネル長方向の中心線を示している。トップゲート電極16のチャネル長方向の中心は、ボトムゲート電極15のチャネル長方向の中心から所定の距離だけずれるように位置づけられる。一方、トップゲート電極26のチャネル長方向の中心は、ボトムゲート電極25のチャネル長方向の中心と一致するように位置づけられる。その結果、トップゲート電極16は、ボトムゲート電極15と一部だけが重なるように配置され、トップゲート電極26は、その全体がボトムゲート電極25と重なるように配置される。
なお、図2に示すような薄膜トランジスタ20´を形成する場合には、トップゲート電極26´を、ボトムゲート電極25´と一部だけが重なるように配置させる。この場合には、トップゲート電極26´のうちボトムゲート電極25´と重なっていない部分のチャネル方向の長さは、トップゲート電極16のうちボトムゲート電極15と重なっていない部分のチャネル方向の長さよりも小さくする。
トップゲート電極16およびトップゲート電極26の形成方法は、ボトムゲート電極15およびボトムゲート電極25の形成方法と同じであってもよく、例えばスパッタ法によりW膜を形成した後、W膜上にフォトレジストを形成し、フォトレジストをマスクとしてW膜をエッチングすることによって行うことができる。なお、トップゲート電極16およびトップゲート電極26は、W膜等を用いて形成された単層構造を有していてもよいし、例えばTaN膜およびW膜を積層することによって形成された二層以上の積層構造を有していてもよい。
次に、図10(c)に示すように、トップゲート電極16およびトップゲート電極26をマスクとして、半導体層14および半導体層24に不純物をドーピングする。これによって、半導体層14のうちトップゲート電極16と重ならない領域にソース領域12およびドレイン領域13が形成され、半導体層14のうちトップゲート電極16と重なる領域はチャネル領域11となる。同様に、半導体層24のうちトップゲート電極26と重ならない領域にソース領域22およびドレイン領域23が形成され、半導体層24のうちトップゲート電極26と重なる領域はチャネル領域21となる。
図10(c)に示す工程では、半導体層14および半導体層24に、同じ種類の不純物を同時にイオン注入する。これによって、半導体層14における不純物のプロファイルと半導体層24の不純物のプロファイルとは、実質的に等しくなる。不純物としては、Nチャネル型薄膜トランジスタを作製する場合にはリン、Pチャネル型薄膜トランジスタを作製する場合にはホウ素等を用いることができる。
この後、工程の図示は省略するが、層間絶縁膜4、コンタクトホール19a、19b、29a、29b、ソース配線18a、ドレイン配線18b、ソース配線28a、ドレイン配線28bおよび保護膜5を形成することにより、図6に示すような半導体装置300を得ることができる。
(第2の実施形態)
以下、図11を参照しながら、本発明による第2の実施形態の半導体装置400を説明する。図11に示す半導体装置400のうち図6に示される構成要素と同様の機能を有するものには、共通の参照符号を付している。
図11に示すように、本実施形態の半導体装置400は薄膜トランジスタ30および薄膜トランジスタ40を有している。薄膜トランジスタ30において、半導体層14のうちチャネル領域11とソース領域12およびドレイン領域13のそれぞれとの間には、LDD領域32、33が形成されている。同様に、薄膜トランジスタ40において、半導体層24のうちチャネル領域21とソース領域22およびドレイン領域23のそれぞれとの間には、LDD領域42、43が形成されている。LDD領域32、33、42、43は、ソース領域12、22およびドレイン領域13、23よりも低い不純物濃度を有する。それ以外の構造は第1の実施形態と同様であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
なお、本実施形態の半導体装置400では、トップゲート電極26の全体がボトムゲート電極25と重なっているが、図2(a)、(b)に示す半導体装置200と同様に、トップゲート電極26の一部だけがボトムゲート電極25と重なっていてもよい。
本実施形態によると、図1から図5を参照して説明した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、LDD領域32、33、42、43が形成されているため、ホットエレクトロンの発生が抑制されるといった利点がある。
次に、図12(a)、(b)を参照しながら、本実施形態の半導体装置400を作製する方法の一例を説明する。
まず、第1の実施形態と同様の方法で、トップゲート電極16およびトップゲート電極26までを形成する。具体的には、図9(a)から図10(b)に示す工程と同様の工程を行う。
次に、図12(a)に示すように、半導体層14および半導体層24に、LDD領域32、33、42、43を形成する。具体的には、トップゲート電極16およびトップゲート電極26をマスクとして、半導体層14および半導体層24に不純物をドーピングする。これによって、半導体層14のうちトップゲート電極16と重ならない領域にLDD領域32、33が形成され、半導体層14のうちトップゲート電極16と重なる領域はチャネル領域11となる。同様に、半導体層24のうちトップゲート電極26と重ならない領域にLDD領域42、43が形成され、半導体層24のうちトップゲート電極26と重なる領域はチャネル領域21となる。
次に、図12(b)に示すように、トップゲート電極16およびトップゲート電極26の側面にサイドウォールスペーサ35、45を形成する。その後、トップゲート電極16、トップゲート電極26、サイドウォールスペーサ35、45をマスクとして不純物をドーピングすることにより、半導体層14にソース領域12およびドレイン領域13を形成すると共に、半導体層24にソース領域22およびドレイン領域23を形成する。半導体層14、24のうちサイドウォールスペーサ35、45で覆われた領域は、LDD領域32、33、42、43として残る。
図12(a)、(b)に示す工程では、半導体層14および半導体層24に、同じ種類の不純物を同時にイオン注入する。これによって、半導体層14における不純物のプロファイルと半導体層24の不純物のプロファイルとは、実質的に等しくなる。不純物としては、Nチャネル型薄膜トランジスタを作製する場合にはリン、Pチャネル型薄膜トランジスタを作製する場合にはホウ素等を用いることができる。
この後、工程の図示は省略するが、層間絶縁膜4、コンタクトホール19a、19b、29a、29b、ソース配線18a、ドレイン配線18b、ソース配線28a、ドレイン配線28bおよび保護膜5を形成することにより、図11に示すような半導体装置400を得ることができる。
(第3の実施形態)
以下、図13を参照しながら、本発明による第3の実施形態の半導体装置500を説明する。図13に示す半導体装置500のうち図6に示される構成要素と同様の機能を有するものには、共通の参照符号を付している。
図13に示すように、本実施形態の半導体装置500は薄膜トランジスタ50および薄膜トランジスタ60を有しており、薄膜トランジスタ50および薄膜トランジスタ60はLDD領域52、53、62、63を有する。LDD領域52、53、62、63は、ソース領域12およびドレイン領域13よりも低い不純物濃度を有する。
薄膜トランジスタ50におけるボトムゲート電極55は、トップゲート電極16よりもゲート長方向に長く、薄膜トランジスタ60におけるボトムゲート電極65は、トップゲート電極26よりもゲート長方向に長い。それ以外の構造は第1の実施形態と同様であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
なお、本実施形態の半導体装置500では、トップゲート電極26の全体がボトムゲート電極65と重なっているが、図2(a)、(b)に示す半導体装置200と同様に、トップゲート電極26の一部だけがボトムゲート電極65と重なっていてもよい。
本実施形態によると、図1から図5を参照して説明した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、ボトムゲート電極65のゲート長がトップゲート電極26のゲート長よりも大きいため、マスクずれなどが生じても、トップゲート電極26の全体をボトムゲート電極65と重ねることができる。
次に、図14(a)、(b)を参照しながら、本実施形態の半導体装置500を製造する方法の一例を説明する。
まず、第1の実施形態と同様の方法で、トップゲート電極16およびトップゲート電極26までを形成する。具体的には、図9(a)から図10(b)に示す工程を行う。ただし、本実施形態では、ボトムゲート電極55およびボトムゲート電極65のチャネル方向の長さを、トップゲート電極16およびトップゲート電極26のチャネル方向の長さよりも大きくしておく。
次に、図14(a)に示すように、半導体層14および半導体層24に、LDD領域52、53、62、63を形成する。具体的には、トップゲート電極16およびトップゲート電極26をマスクとして、半導体層14および半導体層24に不純物をドーピングする。半導体層14および半導体層24には、同じ種類の不純物を同時にイオン注入する。これによって、半導体層14のうちトップゲート電極16と重ならない領域にLDD領域52、53が形成され、半導体層14のうちトップゲート電極16と重なる領域はチャネル領域11となる。同様に、半導体層24のうちトップゲート電極26と重ならない領域にLDD領域62、63が形成され、半導体層24のうちトップゲート電極26と重なる領域はチャネル領域21となる。
次に、図14(b)に示すように、トップゲート電極16およびトップゲート電極26の側面にサイドウォールスペーサ56、66を形成する。その後、不純物をドーピングすることにより、半導体層14にソース領域12およびドレイン領域13を形成すると共に、半導体層24にソース領域22およびドレイン領域23を形成する。
図14(a)、(b)に示す工程では、半導体層14および半導体層24に、同じ種類の不純物を同時にイオン注入する。半導体層14における不純物のプロファイルと半導体層24の不純物のプロファイルとは、実質的に等しくなる。不純物としては、Nチャネル型薄膜トランジスタを作製する場合にはリン、Pチャネル型薄膜トランジスタを作製する場合にはホウ素等を用いることができる。
この後、工程の図示は省略するが、層間絶縁膜4、コンタクトホール19a、19b、29a、29b、ソース配線18a、ドレイン配線18b、ソース配線28a、ドレイン配線28bおよび保護膜5を形成することにより、図13に示すような半導体装置500を得ることができる。
(第4の実施形態)
以下、図15を参照しながら、本発明による第4の実施形態の半導体装置600を説明する。簡単のため、図15に示す半導体装置600のうち図6に示される構成要素と同様の機能を有するものには、共通の参照符号を付している。
図15に示すように、本実施形態の半導体装置600は薄膜トランジスタ70および薄膜トランジスタ80を有しており、薄膜トランジスタ70および薄膜トランジスタ80はLDD領域72、73、82、83を有する。LDD領域72、73、82、83は、ソース領域12およびドレイン領域13よりも低い不純物濃度を有する。
薄膜トランジスタ70におけるトップゲート電極76は、LDD領域72、73と重なるように設けられている(GOLD構造)。一方、薄膜トランジスタ80におけるボトムゲート電極85およびトップゲート電極86は、LDD領域82、83のそれぞれと重なるように設けられている。それ以外の構造は第1の実施形態と同様であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
なお、本実施形態の半導体装置600では、トップゲート電極86の全体がボトムゲート電極85と重なっているが、図2(a)、(b)に示す半導体装置200と同様に、トップゲート電極86の一部だけがボトムゲート電極85と重なっていてもよい。
本実施形態によると、図1から図5を参照して説明した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、LDD領域72、73、82、83が設けられ、かつ薄膜トランジスタ70におけるトップゲート電極76がLDD領域72、73と重なり、薄膜トランジスタ80におけるトップゲート電極86がLDD領域82、83と重なっていることにより、ホットエレクトロンの発生が抑制されると共に、オン電流特性(電流駆動力)の低下も抑制される。
次に、図16(a)、(b)を参照しながら、本実施形態の半導体装置600を製造する方法の一例を説明する。
本実施形態の製造方法では、まず、第1の実施形態と同様の方法で、ゲート絶縁膜3までを形成する。具体的には、図9(a)から図10(a)に示す工程を行う。
次に、図16(a)に示すように、レジストマスク74、84を形成する。レジストマスク74のチャネル方向の長さはボトムゲート電極75よりも小さくし、レジストマスク84のチャネル方向の長さはボトムゲート電極85よりも小さくする。その後、レジストマスク74、84の上方から不純物のドーピングを行う。これによって、半導体層14のうちレジストマスク74と重ならない領域にLDD領域72、73が形成され、半導体層14のうちレジストマスク74と重なる領域はチャネル領域11となる。同様に、半導体層24のうちレジストマスク84と重ならない領域にLDD領域82、83が形成され、半導体層24のうちレジストマスク84と重なる領域はチャネル領域21となる。
レジストマスク74、84を除去した後、図16(b)に示すように、ゲート絶縁膜3の上にトップゲート電極76およびトップゲート電極86を形成する。トップゲート電極76はLDD領域72、73と重なるように、トップゲート電極86はLDD領域82、83と重なるように形成する。
続いて、トップゲート電極76およびトップゲート電極86をマスクとして用いて不純物のドーピングを行う。これによって、半導体層14のうちトップゲート電極76と重ならない領域にソース領域12およびドレイン領域13が形成される。同様に、半導体層24のうちトップゲート電極86と重ならない領域にソース領域22およびドレイン領域23が形成される。
図16(a)、(b)に示す工程では、半導体層14および半導体層24に、同じ種類の不純物を同時にイオン注入する。これによって、半導体層14における不純物のプロファイルと半導体層24の不純物のプロファイルとは、実質的に等しくなる。不純物としては、Nチャネル型薄膜トランジスタを作製する場合にはリン、Pチャネル型薄膜トランジスタを作製する場合にはホウ素等を用いることができる。
この後、工程の図示は省略するが、層間絶縁膜4、コンタクトホール19a、19b、29a、29b、ソース配線18a、ドレイン配線18b、ソース配線28a、ドレイン配線28bおよび保護膜5を形成することにより、図15に示すような半導体装置600を得ることができる。
本発明は、薄膜トランジスタを用いて形成された回路を有する種々の装置に用いることができ、液晶表示装置や有機EL表示装置に好適に適用される。
(a)および(b)は、本発明による好ましい実施形態の半導体装置100を模式的に示す断面図および平面図である。 (a)および(b)は本発明による好ましい実施形態の半導体装置200を模式的に示す断面図および平面図である。 (a)から(c)は、本発明による好ましい実施形態の半導体装置100の製造方法を説明するための断面図である。 (a)および(b)は、本発明による好ましい実施形態の半導体装置100の製造方法を説明するための断面図である。 (a)および(b)は、本発明による好ましい実施形態の半導体装置200の製造方法を説明するための断面図である。 本発明による第1の実施形態の半導体装置300を示す断面図である。 トップゲート電極のうちボトムゲート電極と重なっていない部分のチャネル長方向の長さLの値と閾値電圧との関係を示すグラフである。 (a)から(d)は、ゲート電圧とドレイン電流との関係を示すグラフである。 (a)から(c)は、本発明による第1の実施形態の半導体装置300の製造方法を説明するための工程断面図である。 (a)から(c)は、本発明による第1の実施形態の半導体装置300の製造方法を説明するための工程断面図である。 本発明による第2の実施形態の半導体装置400を示す断面図である。 (a)および(b)は、本発明による第2の実施形態の半導体装置400の製造方法を説明するための工程断面図である。 本発明による第3の実施形態の半導体装置500を示す断面図である。 (a)および(b)は、本発明による第3の実施形態の半導体装置500の製造方法を説明するための工程断面図である。 本発明による第4の実施形態の半導体装置600を示す断面図である。 (a)および(b)は、本発明による第4の実施形態の半導体装置600の製造方法を説明するための工程断面図である。
符号の説明
1 基板
2、3 ゲート絶縁膜
4 層間絶縁膜
5 保護膜
10、20、30、40、50、60、70、80 TFT
11、21 チャネル領域
12、22 ソース領域
13、23 ドレイン領域
14、24 半導体層
15、25、25´55、65、75、85 ボトムゲート電極
16、26、26´、76、86 トップゲート電極
15b、16b、25b、26b、 ゲート配線
32、33、42、43、52、53、62、63、72、73、82、83 LDD領域

Claims (9)

  1. 基板と、前記基板に支持された第1のTFTおよび第2のTFTとを備えた半導体装置であって、
    前記第1のTFTは、
    第1のチャネル領域、第1のソース領域および第1のドレイン領域を有する第1の半導体層と、
    前記基板と前記第1の半導体層との間に設けられた第1のボトムゲート電極と、
    前記第1の半導体層の前記第1のボトムゲート電極が設けられた側とは反対側に設けられ、前記第1のボトムゲート電極と一部だけが重なるように配置された第1のトップゲート電極とを備え、
    前記第2のTFTは、
    第2のチャネル領域、第2のソース領域および第2のドレイン領域を有する第2の半導体層と、
    前記基板と前記第2の半導体層との間に設けられた第2のボトムゲート電極と、
    前記第2の半導体層の前記第2のボトムゲート電極が設けられた側とは反対側に設けられ、前記第2のボトムゲート電極と全体が重なるか、または一部だけが重なるように配置された第2のトップゲート電極とを備え、
    前記第1のボトムゲート電極のチャネル方向の長さは、前記第1のトップゲート電極のチャネル方向の長さ以上であって、
    前記第2のボトムゲート電極のチャネル方向の長さは、前記第2のトップゲート電極のチャネル方向の長さ以上であって、
    前記第2のトップゲート電極の一部だけが前記第2のボトムゲート電極と重なっている場合には、前記第2のトップゲート電極のうち前記第2のボトムゲート電極と重なっていない部分のチャネル方向の長さは、前記第1のトップゲート電極のうち前記第1のボトムゲート電極と重なっていない部分のチャネル方向の長さよりも小さい、半導体装置。
  2. 前記第1のトップゲート電極のうち前記第1のボトムゲート電極と重なっていない部分のチャネル方向の長さは1μm以上である、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第2のトップゲート電極のうち前記第2のボトムゲート電極と重なっていない部分のチャネル方向の長さは0.5μm以下である、請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第2の半導体層は、前記第2のチャネル領域と前記第2のソース領域との間、および前記第2のチャネル領域と前記第2のドレイン領域との間に、前記第2のソース領域および前記第2のドレイン領域よりも不純物濃度の低い低濃度不純物領域をさらに有し、
    前記第2のトップゲート電極のチャネル方向の長さと前記第2のボトムゲート電極のチャネル方向の長さは実質的に等しく、
    前記第2のトップゲート電極は前記低濃度不純物領域と重なっていない、請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置。
  5. 前記第2の半導体層は、前記第2のチャネル領域と前記第2のソース領域との間、および前記第2のチャネル領域と前記第2のドレイン領域との間に、前記第2のソース領域および前記第2のドレイン領域よりも不純物濃度の低い低濃度不純物領域をさらに有し、
    前記第2のトップゲート電極は前記低濃度不純物領域と重なっている、請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置。
  6. 前記第1のトップゲート電極のチャネル方向の長さは前記第2のトップゲート電極のチャネル方向の長さと実質的に等しく、
    前記第1のボトムゲート電極のチャネル方向の長さは前記第2のボトムゲート電極のチャネル方向の長さと実質的に等しい、請求項1から5のいずれかに記載の半導体装置。
  7. 前記第1のTFTの閾値電圧の絶対値は、前記第2のTFTの閾値電圧の絶対値より大きい、請求項6に記載の半導体装置。
  8. 前記第1のトップゲート電極のチャネル方向の長さと前記第1のボトムゲート電極のチャネル方向の長さとは実質的に等しく、
    前記第2のトップゲート電極のチャネル方向の長さと前記第2のボトムゲート電極のチャネル方向の長さとは実質的に等しい、請求項1から7のいずれかに記載の半導体装置。
  9. 基板に支持された第1のボトムゲート電極および第2のボトムゲート電極を形成する工程(a)と、
    前記第1のボトムゲート電極および前記第2のボトムゲート電極を覆うゲート絶縁膜を形成する工程(b)と、
    前記ゲート絶縁膜の上に半導体膜を形成し、前記半導体膜をパターニングすることによって、前記ゲート絶縁膜を間に介して前記第1のボトムゲート電極に対向する第1の半導体層と、前記ゲート絶縁膜を間に介して前記第2のボトムゲート電極に対向する第2の半導体層とを形成する工程(c)と、
    前記第1の半導体層の上に、前記第1のボトムゲート電極と一部だけが重なる第1のトップゲート電極を形成し、前記第2の半導体層の上に、前記第2のボトムゲート電極と全体が重なるか、または一部だけが重なる第2のトップゲート電極を形成する工程(d)と、
    前記工程(c)の後に、前記第1の半導体層および前記第2の半導体層に対して同じ種類の不純物を同時にイオン注入する工程(e)とを包含し、
    前記工程(d)において、
    前記第1のボトムゲート電極のチャネル方向の長さが前記第1のトップゲート電極のチャネル方向の長さ以上であり、前記第2のボトムゲート電極のチャネル方向の長さが前記第2のトップゲート電極のチャネル方向の長さ以上であり、かつ、前記第2のトップゲート電極の一部だけが前記第2のボトムゲート電極と重なっている場合には、前記第2のトップゲート電極のうち前記第2のボトムゲート電極と重なっていない部分のチャネル方向の長さが、前記第1のトップゲート電極のうち前記第1のボトムゲート電極と重なっていない部分のチャネル方向の長さよりも小さいという関係になるように、前記第1のトップゲート電極および前記第2のトップゲート電極を形成する、半導体装置の製造方法。
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