JP2009280436A - 炭化珪素単結晶薄膜の製造方法 - Google Patents

炭化珪素単結晶薄膜の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】SiC基板のジャスト面を用い、エピタキシャル成長が高速で行われ、かつ平坦な表面の成長表面を有するSiC結晶膜の製造方を提供する。
【解決手段】Si、TiおよびAlを黒鉛製るつぼ5に収容し、1850〜2100℃に加熱して、Tiが15at%〜25at%、Alが1at%〜10at%で、残りがSi−Cである融液を生成する。この融液に対し、4H−SiC基板3のジャスト面を表面接触させることにより、SiC結晶薄膜を製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、炭化珪素(SiC)の良質な単結晶膜の製造方法に関する。
炭化珪素(SiC)は、熱的、化学的に非常に安定であり、優れた耐熱性、高い熱伝導性、高い絶縁電界、大きな飽和電子速度を兼ね備えることから、高温環境下で動作するデバイス材料として、また、高温高圧下でも耐える耐環境素子材料として、さらに高周波素子材料として研究が進められている。また、炭化珪素は、バンドギャップが大きいため、短波長発光素子材料として注目されている。
炭化珪素には、六方晶系、立方晶系、単斜晶系などいくつかの結晶構造(多形)が存在する。これらのうち特に六方晶系の6H−炭化珪素単結晶や4H−炭化珪素単結晶は、バンドギャップが約3eVと大きいため、パワーエレクトロニクス用半導体材料として注目されている。また、立方晶系の3C−炭化珪素単結晶は、結晶の対称性が高く、電子の移動速度も大きいため、高速で動作する半導体素子材料として注目されている。
従来、炭化珪素(SiC)の単結晶の成長方法としては、気相成長法、アチソン法、ならびに、液相成長法が知られている。
気相成長法としては、昇華法と化学気相堆積法(CVD法)が用いられている。昇華法では、炭化珪素(SiC)粉末を原料とし、これを高温にて昇華させ低温部に単結晶を成長させる方法である。CVD法は、SiC単結晶薄膜の成長法として用いられている。
アチソン法は、炭素と珪石を高温反応させて、単結晶を得る方法である。アチソン法は、研磨材料としてのSiC単結晶を工業的に得るために用いられている。
液相成長法は、炭素を含む材料(一般には黒鉛)からなるるつぼを用い、このるつぼ内で珪素を溶融することにより、高温で珪素と炭素と反応させ、るつぼ内の珪素溶液中に炭素を溶融させ、低温部に配置した種結晶上に炭化珪素を成長させる方法である。
しかしながら、上記昇華法で作製された単結晶には、マイクロパイプ、積層欠陥など多種の格子欠陥が存在することが知られている。昇華法で多種の格子欠陥が生成する原因は、つぎのように考えられている。炭化珪素(SiC)は、昇華時に、Si、SiC2、Si2Cとなって気化する。また、グラファイト部材も気化する。このため、これらのガス分圧を、化学量論組成に制御することは、困難であり、結晶内でこれらの元素または分子が過剰に成長する現象が生じる。これが格子欠陥となると考えられている。また、昇華法では、結晶成長条件と多形転移が密接に関わるため、格子欠陥制御と多形制御とを両立させるのが困難である。さらに、昇華法で工業的にSiC単結晶を製造しようとすると、昇華・輸送・成長の一連のプロセス制御が困難である。
また、CVD法では、ガスで原料を供給するため、原料供給量が少なく、成長速度が低い。
また、アチソン法は、原料中の不純物が多く、高純度化は不可能である。また、アチソン法では大型の結晶はできにくい。
一方、液相成長法により作製された炭化珪素結晶は、格子欠陥が比較的少なく多形転移が生じにくい。しかしながら、珪素溶液中への炭素の溶解量が低いために、液相成長法の結晶成長速度は非常に遅い。このため、成長に多大な時間を要し、るつぼの消耗や種結晶以外の場所での結晶成長、多結晶の成長等が問題となる。このような理由から液相成長法は単結晶基板上に薄膜を比較的低速で形成するために用いられている。
しかし、液相成長法に基づいてバルクの炭化珪素(SiC)単結晶を高速で成長する方法として、特開2007−76986号公報(特許文献1)には、SiとTiとM(M:Co、MnまたはAlのいずれか一種)とCとを含み、SiとTiとMの原子比を所定の範囲にある融液に、SiC成長用の種結晶基板を浸漬し、少なくとも前記種結晶基板周辺における前記融液の過冷却により融液に溶解しているSiCを過飽和状態とすることによって、前記種結晶基板上にSiC単結晶を成長させる方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1における液相成長法の実施例のデータから求められるSiC成長速度は平均で39.9μm/hであり、最大でも87μm/hであった。目的、用途によるが、この速度では十分に高速とはいえない場合もある。ここでの成長速度は、結晶成長が冷却時間100分の間に生じたと考えて、成長厚み実測値を冷却時間100分で除して求めた。また、特許文献1ではバルクの炭化珪素(SiC)単結晶の製造が主目的であり、エピタキシャル成長に特化したものではない。
エピタキシャル成長に関する取り組みは主にCVD法により炭化珪素(以下SiC)の(0001)on−axis面(以下ジャスト面)より<11−20>方向へ数度傾けた面(オフ面)上に行われている。オフ面上への成長では上記非特許文献1の塩素添加CVD法により、100μm/hを超える高速成長により平坦な表面を有する成長層が得られている。
しかし、基板材料の有効利用のためには、ジャスト面あるいは低角度オフ面上へのエピタキシャル成長技術の確立が望ましい。さらに、ジャスト面上への成長では、成長面が基底面((0001)ジャスト面)と平行なので、成長時に基板に高密度で存在する基底面欠陥(電子デバイス特性に悪影響を与える)が成長層へ引き継がれないという利点を有する。この点に関して、オフ面でステップフロー成長するCVDは適合できていない。
CVDを用いたジャスト面上へのSiCエピタキシャル成長も可能ではあるが、オフ角基板上へのエピタキシャル成長において標準的な技術であるステップフロー成長ができないため、表面荒れを起こしやすい。また当然のことながら、結晶成長のスループット向上のためには成長速度を向上させることが重要である。例えば20kVの電子デバイスを作製する際にはおよそ200μmのエピタキシャル成長層が必要である。このためには数10μm/hという結晶成長速度でも十分とはいえず、100μm/hを超える高速成長が必要とされる。しかしながらジャスト面上にCVD高速成長を行うと、上記の理由により、著しい表面荒れを起こしてしまう。
この表面荒れを抑えるために、CVD成長を高温で行うあるいは低い成長速度で成長を行うという手段も考えられる。しかしながら、成長温度を高くするという方法を採った場合、用いる基板の昇華が支配的になってしまうため成長温度には制限がある。また治具の損耗が激しく、生産性に劣るという問題も生じる。したがって、この場合、成長速度を落とさざるを得ない。
特開2007−76986号公報 F. La Via, et al. Very High Growth Rate Epitaxy Processes with Chlorine Addition, Material Science Forum, Vols. 556-557 (2007) pp157-160
上述のとおり、従来からSiC単結晶を製造するための様々な方法および装置が開発されている。しかしながら、ジャスト面でのエピタキシャル成長が高速で行われ、かつ平坦な表面の成長表面を有するSiC結晶膜を製造する方法が、なお求められ続けている。
本発明により、下記(1)〜(2)が提供される。
(1) Tiが15at%〜25at%、Alが1at%〜10at%で、残りがSi−Cである融液に対し、4H−SiC基板のジャスト面を表面接触させることにより、SiC結晶薄膜を製造する方法。
(2) Si、TiおよびAlを黒鉛製るつぼに収容し、1850〜2100℃に加熱して該融液を生成する、(1)に記載の方法。
本発明により、以下の効果が得られる。
(1) 300μm/hを超える高速のSiC膜成長速度が得られ、短時間に厚い膜を得ることができる。
(2) ジャスト面上に平坦かつエピタキシャルな膜が得られ、積層欠陥など多種の格子欠陥が伝搬しない。
本発明において、Si−Cを含む融液に対し、4H−SiC基板のジャスト面を表面接触させることにより、SiC結晶膜が製造される。
ここでSi−Cを含む融液は、Tiを15at%〜25at%、Alを1at%〜10at%含み、残りがSi−Cである。
本発明者らは、溶液成長法によるSiC単結晶の成長速度を向上させつつ、エピタキシャルな膜が成長する手段について検討したところ、融液中にTiおよびAlを所定量添加することが有効であることを見出した。まず、Tiの供給比を25at%以下、Alの供給比を10at%以下にすることにより、平坦な表面を有するエピタキシャル成長層が得られることを見出した。ただし、Ti、Alが共に0at%の場合には、異種多形が混入しやすい傾向があり、好ましくない。また成長速度の観点では、Tiを15at%以上、Alを1at%以上とするのが好ましい。これらの知見より、溶液成長法によるSiC単結晶の成長速度を向上させつつ、エピタキシャルな膜が成長するためには、Si−Cを含む融液は、Tiを15at%〜25at%、Alを1at%〜10at%含み、残りがSi−Cである。
さらに結果として得られる結晶薄膜の用途に鑑みて、成長層における三次元的成長が好ましくない場合は、さらにTi、Alの供給比を限定することにより対応することができる。また成長速度の観点から、融液組成の範囲を限定してもよい。
具体的には、融液中のSi、TiおよびAlの原子比を、SiTiAlなる式で表すときに、0.17≦y/x≦0.33、かつ0.33≦(y+z)≦0.60の範囲を除くと、より高い成長速度およびより平坦な(二次元的な)成長表面が得られるので、好ましい。
本発明では、前記組成のSi−Cを含む融液に対し、4H−SiC基板のジャスト面を(基板を浸漬させることなく)表面接触させて、その接触面でのSi−C結晶膜成長を進める。
炭化珪素には、六方晶系、立方晶系、単斜晶系などいくつかの結晶構造(多形)が存在する。これらのうち六方晶系炭化珪素には、6H−炭化珪素単結晶や4H−炭化珪素単結晶が存在する。本発明は、これらの炭化珪素のうち、4H−SiCに関する。
前記融液に、4H−SiCを基板として、基板を浸漬させることなく、表面接触させる。この接触の際に、4H−SiC基板のジャスト面を接触面とする。これにより、ジャスト面上での平坦なSiC成長が進む。ジャスト面上への成長では、成長面が基底面((0001)ジャスト面)と平行なので、成長時に基板に高密度で存在する基底面欠陥(電子デバイス特性に悪影響を与える)が成長層へ引き継がれないという利点を有する。
また、4H−SiC基板でSiC成長をさせる際には、融液に対し4H−SiC基板のジャスト面だけを表面接触させた状態に保つ。これは、基板接触面(結晶成長面)と融液の温度勾配をできるだけ大きく保ち、高い成長速度を得るためである。特に、温度勾配をできるだけ大きく保つのが好ましいことから、基板全体を融液中に浸漬することはしない。また、接触時間は、所望するSiC結晶膜の厚さに応じて、適宜調整することができる。
基板を融液に表面接触させる方法に関して、基板の接触面以外の面に棒の一端を接着し、他端側に昇降運動および保持運動を作用させることにより、基板の接触面の昇降および保持を可能としてもよい。これにより、基板の接触面を融液に表面接触させ、その位置に基板接触面を保持することが可能である。
本発明の別の実施態様において、Si、TiおよびAlを黒鉛製るつぼに収容する。
黒鉛製るつぼを使用することにより、るつぼからSi−C結晶のC原料が供給される。ただし、C原料はるつぼ以外から供給されてもよく、例えばメタンなどの炭素含有ガスを融液中に吹き込む方法も可能である。
前記の原料を収容した黒鉛製るつぼを、1850〜2100℃に加熱して該融液を生成する。加熱は、高周波誘導加熱や電気ヒーターによる加熱等によって実施される。黒鉛製るつぼを使用するので、周囲の雰囲気は不活性ガス、例えばAr、を使用するのが好ましい。上記組成の原料を融液状態にするために、1850〜2100℃に加熱するのが好ましく、さらに製品の品質安定性を保つために、1900〜2000℃に加熱するのが好ましい。
Si、Ti、Al、Cを原料として液相成長を行った。使用した液相成長炉の構成を、図1に示す。黒鉛製るつぼ5に固体Si、金属TiおよびAlを収容し、高周波コイル7を用いた誘導加熱により、1850〜2100℃に加熱し、溶融させ、融液(Ti−Al−Si−C系溶媒)4を生じさせた。Cはこの時黒鉛製るつぼより供給された。この融液にSiC基板3を表面接触させると、基板を融液に表面接触させたために生じた温度勾配により、基板周辺の融液内では原料が過飽和な状態となり、表面接触させた基板のジャスト面で、SiCのエピタキシャル成長が進行した。液相成長装置内の雰囲気は、ガス導入口とガス排出口を備えたガス置換手段により大気圧のAr雰囲気に調整された。
以下の手順で成長準備を行った。
(1) 4H−SiC基板を1cm角に切り出し、黒鉛軸に取り付けた。ここで4H−SiC基板の融液に接する面はジャスト面とした。
(2) 黒鉛るつぼにSi、Ti、Alを投入した。
(3) 上記(1)(2)の各部を、図1の構成のように配置した。
(4) 液相成長炉の周囲環境に大気圧のArを導入した。
(5) 高周波コイルの誘導電流により、黒鉛るつぼおよびそこに収容された融液を1850〜2100℃まで2〜3時間かけて昇温した。融液をこの温度域に管理することで、後段で表面接触させる基板接触面(結晶成長面)と融液の温度勾配をできるだけ大きく保ち、高い成長速度が得られた。
次に、以下の手順でエピタキシャル成長を行った。
(1) 4H−SiC基板を取り付けた軸を下降させ、基板のジャスト面を融液表面に接近させた。ジャスト面上での平坦なSiC成長が進み、積層欠陥など多種の格子欠陥が伝搬しなかった。
(2) 基板を融液に表面接触させたら、軸の下降を止め、エピタキシャル成長を開始させる。これ以上軸を下降させないことで、基板接触面と融液の温度勾配をできるだけ大きく保ち、高い成長速度が得られた。
(3) 所望の成長終了後、軸を上昇させ、基板を融液から引き上げた。接触時間はおおむね10分程度まで、最大で約20分程度であった。
上記の手順により、13種の条件で成長を行った。以下に各成長の結果について記す。結果として得られた試料は、マイクロメーター等により膜厚を測定し、成長時間(融液と基板の接触時間)から、成長速度を求めた(表1)。また電子顕微鏡により、成長層の表面モフォロジーを判定した(表2)。
例A
Ti、Alを共に0at%とし、Siのみを投入し成長をさせた。この成長速度は220μm/hであった。また成長層表面は平坦であったが、異種多形が混入しやすい傾向がみられた。
例1
Tiの供給比を20at%、Alの供給比を5at%とし、上記の成長条件で成長を行った。この成長速度は750μm/hという高い成長速度を達成した。また、成長は二次元的に進行し、図2に示すような平坦な成長層表面を得た。
例2
Tiの供給比を20at%、Alの供給比を10at%とした以外は、実施例1と同様の方法で成長を行った。この成長速度は860μm/hという高い成長速度を達成した。しかしながら、成長層において、主に二次元的に成長した部分が存在したが、一部に三次元的に成長した部分が存在した。
例3
Tiの供給比を20at%、Alの供給比を15at%とした以外は、実施例1と同様の方法で成長を行った。この成長速度は570μm/hの成長速度を達成した。しかしながら、成長が三次元的に進行し、平坦な成長表面が得られなかった(図3)。
例4
Tiの供給比を20at%、Alの供給比を1at%とした以外は、実施例1と同様の方法で成長を行った。この成長速度は470μm/hの成長速度を達成した。また、成長層において、平坦な成長表面(二次元的な成長)を得た。
例5
Tiの供給比を20at%、Alの供給比を0at%とした以外は、実施例1と同様の方法で成長を行った。この成長速度は190μm/hであり、例A(Ti、Alともに0at%)からの改善は見られなかった。また、成長層においては、平坦な成長表面(二次元的な成長)を得た。
例6
Tiの供給比を25at%、Alの供給比を10at%とした以外は、実施例1と同様の方法で成長を行った。この成長速度は510μm/hの成長速度を達成した。また、成長層において、平坦な成長表面(二次元的な成長)を得た。
例7
Tiの供給比を15at%、Alの供給比を10at%とした以外は、実施例1と同様の方法で成長を行った。この成長速度は320μm/hの成長速度を達成した。また、成長層において、平坦な成長表面(二次元的な成長)を得た。
例8
Tiの供給比を10at%、Alの供給比を10at%とした以外は、実施例1と同様の方法で成長を行った。この成長速度は250μm/hであり、例A(Ti、Alともに0at%)からの大幅な改善は見られなかった。また、成長層においては、平坦な成長表面(二次元的な成長)を得た。
例9
Tiの供給比を0at%、Alの供給比を10at%とした以外は、実施例1と同様の方法で成長を行った。この成長速度は290μm/hであり、例A(Ti、Alともに0at%)からの大幅な改善は見られなかった。また、成長層においては、部分的に平坦な成長表面(二次元的な成長)を得た。
例10
Tiの供給比を10at%、Alの供給比を5at%とした以外は、実施例1と同様の方法で成長を行った。この成長速度は160μm/hであり、例A(Ti、Alともに0at%)からの改善は見られなかった。また、成長層においては、平坦な成長表面(二次元的な成長)を得た。
例11
Tiの供給比を10at%、Alの供給比を0at%とした以外は、実施例1と同様の方法で成長を行った。この成長速度は270μm/hであり、例A(Ti、Alともに0at%)からの大幅な改善は見られなかった。また、成長層においては、平坦な成長表面(二次元的な成長)を得た。
例12
Tiの供給比を30at%、Alの供給比を0at%とした以外は、実施例1と同様の方法で成長を行った。この成長速度は190μm/hであり、例A(Ti、Alともに0at%)からの改善は見られなかった。また、成長層においては、三次元的な成長が進行し、平坦な成長表面が得られなかった。
上記の試験結果から、平坦な成長表面を得るためには、Tiの供給比を25at%以下、Alの供給比を10at%以下に保つ必要がある。ただし、Ti、Alが共に0at%の場合には、異種多形が混入しやすい傾向があり、好ましくない。また成長速度の観点では、Tiを15at%以上、Alを1at%以上とするのが好ましい。さらに結果として得られる結晶薄膜の用途に鑑みて、成長層における三次元的成長が好ましくない場合は、さらにTi、Alの供給比を限定することにより対応することができる。
液相成長炉の概略を示す。 例1(Ti供給比20at%、Al供給比5at%)による成長層の表面形態を示す。 例3(Ti供給比20at%、Al供給比15at%)による成長層の表面形態を示す。
符号の説明
1 液相成長炉
2 黒鉛製軸
3 SiC基板
4 Ti−Al−Si−C系溶媒
5 黒鉛製るつぼ
6 断熱材
7 高周波コイル

Claims (2)

  1. Tiが15at%〜25at%、Alが1at%〜10at%で、残りがSi−Cである融液に対し、4H−SiC基板のジャスト面を表面接触させることにより、SiC結晶膜を製造する方法。
  2. Si、TiおよびAlを黒鉛製るつぼに収容し、1850〜2100℃に加熱して該融液を生成する、請求項1に記載の方法。
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