JP2009275245A - 溶接熱影響部靭性に優れた鋼材 - Google Patents

溶接熱影響部靭性に優れた鋼材 Download PDF

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Abstract

【課題】大入熱量の溶接を実施しても、良好なHAZ靱性を安定して得ることのできる溶接熱影響部靭性に優れた鋼材を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.03〜0.20%、Si:0.01〜0.3%、Mn:0.5〜2.5%、Ti:0.005〜0.025%(40〜250ppm)、P:0.02%以下、S:0.01%以下、N:0.01%以下、Al:0.040%以下、Zr:0.001〜0.020%(10〜200ppm)、O(酸素):0.001〜0.010%(10〜100ppm)、Mg:0.001%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、Tiのうち0.004〜0.020%が固溶Tiとして存在し、Zrのうち0.005%以下が固溶Zrとして存在することを特徴とする溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。さらに、Cu、Ni、Cr、Mo、Nb、VおよびBのうちの1種または2種以上の成分を含有してもよい。
【選択図】なし

Description

本発明は、溶接熱影響部(Heat Affected Zone:HAZ)靭性に優れた鋼材に関するものである。本発明の鋼材は、特に大入熱溶接熱影響部で良好な靭性を有するもので、建築、橋梁、造船、ラインパイプ、建設機械、海洋構造物、タンクなどの各種溶接鋼構造物に用いられる。
近年、造船、建築など溶接構造物の脆性破壊防止の観点から、溶接部からの脆性破壊の発生抑制、すなわち、使用される鋼板のHAZ靭性の向上に関する研究が数多くなされてきた。
一般に、結晶粒の粗大化は鋼板のHAZにおける脆性低下の原因となる。この結晶粒の粗大化に対し、例えば特許文献1には、微細なTiNを鋼中に微細分散させることで、旧オーステナイト粒(以下、旧γ粒)のピンニング効果により、結晶粒の粗大化を防止することが開示されている。そして、特許文献2には、微細なZrNを鋼中に微細分散させることで、旧γ粒のピンニング効果により、結晶粒の粗大化を防止する対策がとられている。
しかしながら、このような窒化物は、1400℃以上の高温に加熱される領域では母材中に固溶しその効果が減少する。このため入熱量の大きな溶接を実施した際には、旧γ粒のピンニングが十分に働かずに靭性改善の効果が得られない場合があるという問題があった。
このような窒化物利用によるHAZの靱性改善の問題点を踏まえて、窒化物に比べて高温での安定性が高い酸化物利用によるHAZ靭性の安定化検討が種々行われている。
例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5および特許文献6には、粗大なγ粒の内部に、Ti酸化物やTiNとMnSの複合析出物を核とした粒内変態フェライトを積極的に生成させ、HAZ靭性の向上を図る方法が開示されている。
また、特許文献7にはMgを含有する酸化物を利用することにより、ピニング効果によるγ粒の粗大化抑制と粒内変態による組織微細化が達成する方法が開示されている。特許文献8にはTiおよびZrの酸化物、窒化物の利用によるHAZ靭性の確保手段が開示されている。さらに、特許文献9にはREMまたはCa酸化物とZr酸化物の共存によるHAZ靭性改善方法が開示されている。
特開昭55-26164号公報 特開昭52-17314号公報 特開昭60-245768号公報 特開昭60-152626号公報 特開昭63-210235号公報 特開平2-250917号公報 特開2002−212670号公報 特開2003−213366号公報 特開2007−100213号公報
上記のいずれの技術においても酸化物、窒化物の分散量・形態を重要視しHAZ靭性の改善を目指している。しかしながら、本発明者らがこれらの技術を検討したところ、酸化物や窒化物のような分散粒子を最適化するだけではHAZ靭性を安定化させることができないことが明らかとなった。
上記のような背景に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、大入熱量の溶接を実施しても、良好なHAZ靱性を安定して得ることのできる溶接熱影響部靭性に優れた鋼材を提供することである。
本発明者らは、良好なHAZ靭性を有する鋼材の開発を狙いとして、酸化物形成元素である、Ti、Zr及びMgの添加量と鋼材中での存在状態について鋭意検討を実施した。
本発明者らは、酸化物などの高温でも安定な晶出物・析出物の分散制御によりピンニングによってγ粒の粗大化抑制や粒内変態を促進した場合であっても、固溶成分の増大によってラスの伸張促進などが生じた場合には靭性改善に結びつかないとの知見を得て、酸化物などの高温でも安定な晶出物・析出物の組成及び形態制御に着目するとともに、晶出物・析出物の組成及び形態制御に活用した元素の固溶成分のHAZ靭性に及ぼす影響に着目した。そして、電解抽出法による態別分析を通して固溶成分の影響を定量的に評価することで、安定して優れたHAZ靭性を有する鋼材を得ることに成功した。
本発明者らは、従来から酸化物形成元素として知られ、かつHAZ靭性の向上が報告されている、Ti、Zr及びMgの各元素に着目し、HAZ靱性について種々の検討と実験を重ねた。その結果、次の(a)〜(e)に示す重要な知見を得た。
(a) TiとZrを複合添加し、鋼中のO(酸素)と反応させることによって、鋼材中にTiおよびZrを含有する酸化物を形成させるとHAZ靱性が向上する。
(b) 鋼中の酸化物を構成するO(酸素)の含有量としては、酸化物の組成制御および分散量制御がHAZ靭性に寄与しているものと考えられることから、0.001〜0.01%とする必要がある。
(c) Tiに関しては、固溶Ti及び非固溶Tiの存在量が重要である。Tiは鋼中のO(酸素)と反応して酸化物を形成する。このような酸化物を形成したTiは、非固溶Tiとして存在し、上記(a)に示したようにHAZ靭性に寄与する。一方、酸化物の形成に寄与しないまま鋼材に固溶状態で存在する固溶Tiは、脱酸材として鋼材に寄与し、固溶Ti量が0.004%未満の場合には脱酸不足により、HAZ靱性が低下する。また、固溶Ti量が多くても、ラス組織の伸張が促進され、固溶Ti量が0.020%を超えるとHAZ靭性が低下する。すなわち、固溶Tiと非固溶Tiのバランスを考えた材料設計が重要となる。
(d) Zrに関しては、特にその存在形態の制御が重要である。Zrも鋼中のO(酸素)と反応して酸化物を形成する。ZrもTi同様に、酸化物を形成したZrも非固溶ZrとしてHAZ靭性に寄与する。一方、酸化物の形成に寄与しないまま鋼材に固溶状態で存在する固溶Zrは、固溶Tiとは違って少量であっても、ラス組織の伸張が促進され、靭性に多大な影響を与えることが明らかとなった。よって、固溶Zrはできるだけ排除すべきであるが、固溶Zr量は0.005%まで許容できる。
(e) Mgに関しては、予想に反して、HAZ靱性の低下に極めて大きな悪影響を及ぼす。よって、Mgは鋼材からできるだけ排除すべきである。ただし、Mg量は0.001%までは許容できる。
本発明は、上記の諸知見を基礎として完成されたものであって、その要旨は、下記(1)〜(5)の溶接熱影響部靭性に優れた鋼材にある。
(1) 質量%で、C:0.03〜0.20%、Si:0.01〜0.3%、Mn:0.5〜2.5%、P:0.02%以下、S:0.01%以下、Ti:0.005〜0.025%、Zr:0.001〜0.020%、N:0.01%以下、O(酸素):0.001〜0.010%、Mg:0.001%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、Tiのうち0.004〜0.020%が固溶Tiとして存在し、Zrのうち0.005%以下が固溶Zrとして存在することを特徴とする溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
(2) 質量%で、さらに、Al:0.040%以下を含有し、非固溶AlとO(酸素)の質量比Al/Oが1.0以下であることを特徴とする上記(1)の溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
(3) 質量%で、さらに、Cu:1.0%以下、Ni:1.5%以下、Cr:1.0%以下およびMo:1.0%以下のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする上記(1)または(2)の溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
(4) 質量%で、さらに、Nb:0.1%以下およびV:0.1%以下のうちの1種または2種を含有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかの溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
(5) 質量%で、さらに、B:0.0020%以下を含有することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかの溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
本発明の鋼材はHAZ靭性に優れており、大入熱量の溶接を実施しても、良好なHAZ靱性を安定して得ることができる。
次に本発明鋼の化学組成について述べる。本発明に係るHAZ靭性に優れた鋼材の成分の限定理由は下記のとおりである。ここで成分含有量を表す「%」は、「質量%」を意味する。
C:0.03〜0.20%
Cは鋼材の強度確保に必要な元素である。しかし、C含有量が0.03%未満では充分な強度が確保できず、また0.20%を超えるとHAZでの過度な硬さ上昇を生じるとともに靱性を損なう。このため、C含有量は0.03〜0.20%とする。好ましくは、0.03〜0.16%である。
Si:0.01〜0.3%
Siは、脱酸材として有効な元素である。脱酸材としての効果を得るには0.01%以上含有させる必要があるが、0.3%を超えて含有させると島状マルテンサイトの増加によりHAZ靱性を下げる。したがって、Siの含有量は0.01〜0.3%とする。好ましくは、0.05〜0.2%である。
Mn:0.5〜2.5%
Mnは、脱酸材として有効な元素であるとともに、強度確保に必要な元素である。また、HAZ靱性を安定化させる効果を有する。これらの効果を発現するためには、0.5%以上含有させる必要がある。しかし、2.5%を超えて含有させると、中心偏析を助長し、母材の板厚中央部での靱性を低下させる。したがって、Mnの含有量は0.5〜2.5%とする。好ましくは、0.5〜2.0%である。
P:0.02%以下
Pは、鋼中に不純物として含有される。破壊靱性面からは少ないほど望ましいが、鋼中の含有量を減らすコストを考慮して許容上限を0.02%とする。
S:0.01%以下
Sは、上記Pと同様に、鋼中に不純物として含有される。Sは偏析率が高く、かつ低融点物質を形成して凝固割れの原因となるため、極力少ない方がよいが、鋼中の含有量を減らすコストを考慮して許容上限を0.01%とする。
Ti:0.005〜0.025%
固溶Ti:0.004〜0.020%
Tiは、HAZ靭性の向上に大きく寄与する元素である。特にTiは固溶・非固溶のいずれの形態でもHAZ靭性の向上に寄与する。Tiは鋼中のO(酸素)と反応して、鋼材中に酸化物を形成し非固溶Tiとして存在する。この酸化物はHAZ靭性の向上に寄与し、この効果を得るには、非固溶Tiが0.001%以上鋼中に存在することが必要である。また、非固溶Tiが多くなると、酸素の消費を通して非固溶Zrの形成を阻害し固溶Zrの増加を助長することとなるので、非固溶Tiは0.005%以下とする。一方、固溶Tiは脱酸材として寄与し、固溶Ti量が0.004%未満の場合には、脱酸が不十分となり、HAZ靭性が低下する。よって、固溶Ti量は0.004%以上とする。より好ましくは、固溶Ti量は0.005%以上である。また、固溶Tiが多くなるとラス組織の伸張の促進により靭性が低下するので、固溶Ti量は0.020%以下とする。より好ましくは、固溶Ti量は0.015%以下である。
以上より、固溶・非固溶のトータルTi含有量は0.005〜0.025%とする。
Zr:0.001〜0.020%
固溶Zr:0.005%以下
Zrも、HAZ靭性の向上に大きく寄与する元素であるが、その向上には、その存在形態の制御が重要である。Zrも、Tiと同様に鋼中のO(酸素)と反応して酸化物を形成し、非固溶Zrとして存在してHAZ靭性の向上に寄与する。そのため非固溶Zr量は0.001%以上とする必要がある。好ましくは、非固溶Zr量は0.002%以上である。また、理由は定かではないが、後述する実験例において、最も厳しい条件で行った−50℃の吸収エネルギーの評価から非固溶Zrは0.015%以下とした。
一方、酸化物の形成に寄与しないまま鋼材に固溶状態で存在する固溶Zrは、固溶Tiと異なり少量であっても、ラス組織の伸張を促進し、靭性に多大な影響を与える。よって、固溶Zrはできるだけ排除すべきであり、固溶Zrの存在はできるだけ少ない方が好ましい。よって、固溶Zr量は0.005%以下とした。好ましくは、固溶Zr量は0.002%以下である。
以上より、固溶・非固溶のトータルZr量は0.001〜0.020%とする。
N:0.01%以下
Nも、上記PおよびSと同様に不純物である。極力少ない方がよいが、鋼中の含有量を減らすコストを考慮して許容上限を0.01%とする。好ましい上限は0.006%である。
O(酸素):0.001〜0.010%
O(酸素)は、鋼中のTiおよびZrと反応することによって、鋼材中にTiおよびZrを含有する酸化物を形成させるとHAZ靱性が向上する。O(酸素)はこの酸化物の組成制御および分散量制御がHAZ靭性に寄与しているものと考えられることから、O(酸素)の含有量を0.001〜0.010%とする。
Mg:0.001%以下
Mgは、O(酸素)との反応性が極めて強い元素である。Mgを含有させると、予想に反して、HAZ靱性に極めて大きな悪影響を及ぼすことが明らかになった。よって、Mgの添加又は混入はできるだけ排除すべきであり、Mgの存在はできるだけ少ない方が好ましい。一方で、Mg酸化物は耐火物として炉体や炉壁に用いられる汎用的な材料であることから溶鋼との反応による汚染が懸念される。よって、Mgは積極的な排除する必要がある。不純物として存在しても、鋼材中のMgは0.001%以下とする。好ましくは0.0005%以下であり、より好ましくは0.0003%以下である。
Al:0.040%以下
Alは、鋼の脱酸に有効な元素である。本発明においては脱酸材としてSiおよびMnを含有させているので、Al添加によって脱酸処理することは必ずしも必要ではない。ただし、SiおよびMnに加えて、さらにAlを含有させて複合脱酸することもできる。Alは酸素と反応性の高い元素であることから、Alを添加する場合には注意が必要である。Alが酸化物を形成する場合、酸素は消費され、Zrと結合できる鋼中の酸素量は減少する。鋼中に形成される安定なAl酸化物はAlであり、酸素とAlの化学量論比は1.12であるから、Alを含有させるときには、Zrの酸化物形成を妨げないように、非固溶Alを鋼中酸素量に対して、質量比Al/Oで1.0以下とする必要がある。好ましくは0.7以下である。一方、Alの含有量が0.040%を超えると、固溶Al量が増加して、島状マルテンサイトと呼ばれる硬化相の形成を促進しHAZ靭性に悪影響を与える。したがって、Alの含有量は0.040%以下とするのが好ましい。より好ましくは0.020%以下、さらに好ましくは0.010%以下である。なお、Alの脱酸材としての効果を確実に得るには、0.0004%以上の含有量とするのが好ましい。
本発明にかかるHAZ靭性に優れた鋼材は、さらに、Cu:1.0%以下、Ni:1.5%以下、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、Nb:0.1%以下、V:0.1%以下、B:0.0020%以下のうちの1種または2種以上を含有させることができる。以下、これらの成分について説明する。
Cu:1.0%以下
Cuは、母材の強度を向上させる作用を有する。したがって、この効果を発現させたい場合には、Cuを含有させることができる。しかし、1.0%を超えて含有させると、スラブ品質を劣化させるので、その含有量を1.0%以下とするのが好ましい。より好ましくは0.6%以下である。なお、この効果を確実に得るには、その含有量を0.1%以上とするのが好ましい。
Ni:1.5%以下
Niは、母材の強度を向上させる作用を有する。したがって、この効果を発現させたい場合には、Niを含有させることができる。しかし、1.5%を超えて含有させると、スラブ品質を劣化させるので、その含有量を1.5%以下とするのが好ましい。なお、この効果を確実に得るには、その含有量を0.1%以上とするのが好ましい。
Cr:1.0%以下
Crは、母材の強度を向上させる作用を有する。したがって、この効果を発現させたい場合には、Crを含有させることができる。しかし、1.0%を超えて含有させると、スラブ品質を劣化させるので、その含有量を1.0%以下とするのが好ましい。なお、この効果を確実に得るには、その含有量を0.1%以上とするのが好ましい。
Mo:1.0%以下
Moは、母材の強度を向上させる作用を有する。したがって、この効果を発現させたい場合には、Moを含有させることができる。しかし、1.0%を超えて含有させると、スラブ品質を劣化させるので、その含有量を1.0%以下とするのが好ましい。なお、この効果を確実に得るには、その含有量を0.1%以上とするのが好ましい。
Nb:0.1%以下
Nbは、母材の強度と靱性を向上させる作用を有する。したがって、この効果を発現させたい場合には、Nbを含有させることができる。しかし、0.1%を超えて含有させると、HAZ靱性に悪影響を及ぼすので、その含有量を0.1%以下とするのが好ましい。より好ましくは0.05%以下である。なお、この効果を確実に得るには、その含有量を0.005%以上とするのが好ましい。
V:0.1%以下
Vは、母材の強度と靱性を向上させる作用を有する。したがって、この効果を発現させたい場合には、Vを含有させることができる。しかし、0.1%を超えて含有させると、HAZ靱性に悪影響を及ぼすので、その含有量を0.1%以下とするのが好ましい。より好ましくは0.05%以下である。なお、この効果を確実に得るには、その含有量を0.005%以上とするのが好ましい。
B:0.0020%以下
Bは、母材の強度を著しく向上させる作用を有する。したがって、この効果を発現させたい場合には、Bを含有させることができる。しかし、0.0020%を超えて含有させると、HAZでの過度な硬さ上昇を生じるとともに靱性を損なうので、その含有量を0.0020%以下とするのが好ましい。なお、この効果を確実に得るには、その含有量を0.0002%以上とするのが好ましい。
次に、本発明にかかる鋼材の製造方法について述べる。
製鋼方法としては、実験室等の小規模において、雰囲気が調整できる高周波誘導炉等で製造する場合には、本発明で規定する化学成分となるよう、合金の配合量を調整することで鋼塊を得ることができる。その理由は、上記のような誘導炉による方法では、成分調整前の段階で、既に溶鋼はある程度脱酸された状態にあるためである。一方、より大規模量産が可能な転炉法あるいは電気炉法による製鋼プロセスでも、本発明鋼を製造可能であるが、以下のような点に配慮しなくてはならない。転炉または電気炉等の製鋼炉で、脱炭および温度調整された溶鋼は、製鋼炉にある溶滓の流出を抑制するようにして取鍋に収容されることが望ましい。製鋼炉での溶滓が多量に取鍋へ流出すると、次の取鍋精錬での溶鋼中酸素濃度が高位にバラツキが生じるためであり、その結果、本発明鋼の要件である固溶Tiおよび固溶Zrの制御が困難になるためである。取鍋精錬においては、溶鋼の脱酸作用のある元素であるSi、Mn、Ti、Zr、Alの添加順序については、より弱い脱酸作用のSi、Mn、Tiの濃度を調整した後Zrを添加し、さらに必要に応じてAlを添加することが適当である。また、Zr添加前にAlを添加する場合には、例えば酸素ガス吹精設備等溶鋼に酸素を添加できる方法で、Al濃度が0.01mass%以下程度に一旦減少させることが望ましい。なお本発明鋼では鋼中Mg濃度を抑制する必要があり、この鋼中Mg濃度を確実に減少させる効果を期待する意味でも、Zr添加前に上述の酸素ガス吹精装置等で少量の酸素を加える方法は有用である。これらの操作は、溶鋼酸素を制御して、種々の脱酸元素濃度の制御のみならず、固溶Tiおよび固溶Zrの制御に有効な操作である。
そして、鋼材の製造方法としては、既存の圧延方法全般の適用が可能である。母材の強度靱性のバランスの観点からは、制御圧延・加速冷却方法の適用が好ましい。このとき、加速冷却の水冷停止温度の調整により母材の強度を調整してもよい。また、母材の強度をより高めたい場合には、より低温の水冷停止温度を採用すればよい。
(実施例1)
表1に示す化学組成を有する23種類の鋼を、150kg容量の真空溶解炉を用いて溶製し、インゴットに鋳造した。ここでは、脱酸元素の影響のみを抽出するためにTi、ZrおよびMgを除いて、鋼板の目標成分は一定とした。
Figure 2009275245
このインゴットから、鍛造および圧延により、25mm厚の鋼板を作製した。作製した鋼板は、900℃からの水焼入れと600℃での焼戻しを行った後、溶接試験に供した。また、固溶/非固溶のTiおよびZrの含有量は、次のような方法で求めた。すなわち、非固溶Ti、Zr含有量を求める場合には,10%アセチルアセトン-1%テトラメチルアンモニウムクロライド(TMAC)-メタノール電解液 (以下、10% AA)もしくは2%トリエタノールアミン-1%TMAC-メタノール電解液(以下、2%TEA)を用いた定電位電解抽出分離(電流密度10mA/cm、電位0〜-100mV vs SEC)を行い、0.2ミクロン孔のフィルターを用いて濾過した抽出残渣に含まれるTi、Zr含有量を非固溶Ti、Zr含有量とした。また、固溶Ti、Zr含有量は鋼中の全Ti、Zr含有量から前述の非固溶Ti、Zr含有量を差し引くことにより求めた。
HAZの靭性を評価するために、片面1層のフラックスカッパーバッキング溶接を実施した。溶接には市販の低温用SAWワイヤ(神戸製鋼所製 US-255、AWS:A5.23 F8P5-EG-G)を用い、3電極で溶接入熱量は150KJ/cmとした。表フラックスにはPFI-50を使用し、そして裏フラックスにはPFI-50R(いずれも神戸製鋼所製)を使用した。
作製した溶接継ぎ手の表面2mmの位置からシャルピー試験片を採取した。ノッチ位置は溶接金属とHAZが1:1になる部分とした。試験は−30℃、−40℃および−50℃で各3本ずつ実施し、その平均値で靭性を評価した。
表2にシャルピー衝撃試験の結果を示す。
Figure 2009275245
まず、Ti−Mgの複合添加と、Ti−Zrの複合添加によるHAZ靭性の改善効果の有無を調べた。なお、HAZ靭性の改善効果の基準は、−30℃、−40℃、−50℃におけるシャルピー衝撃値でそれぞれ90J以上、65J以上、40J以上とした。
Ti−Mgを複合添加した鋼材は表1中No.1-4の供試鋼である。いずれもHAZ靭性の改善の基準値を満足しない。これよりTi−Mg複合添加では、HAZ靭性の向上が期待できず、Mgは極力排除すべきであることは明らかである。
Ti−Zrを複合添加した鋼材は表1中No.5-20の供試鋼である。これらの供試鋼から、Ti−Zrを複合添加した場合には、HAZ靭性の改善の効果が期待できることがわかるが、一部の供試鋼では、HAZ靭性の向上が得られなかった。No.7-9の供試鋼では、供試鋼中のトータルZrが多く、結果として、固溶Zrも多くなりHAZ靭性の向上が得られなかった。No.6および10の供試鋼は、トータルZrは本発明で規定する含有量を満足するが、固溶Zrが多くなり、試験を行った一部の温度または全部の温度において十分なHAZ靭性が得られなかった。さらに、No.17の供試鋼は、固溶Zrは本発明で規定する含有量を満足するが、トータルZrが少なくなり、HAZ靭性の向上が得られなかった。
Ti−Zr−Mgを複合添加した鋼材は表1中No.21-23の供試鋼である。これらの供試鋼から、上述のNo.1-4の供試鋼と同様にMgの含有量が多いとHAZ靭性の向上が期待できない。しかしながら、Mgを極力排除、具体的には0.001%以下とすれば、Mgが含有していたとしてもHAZ靭性の向上が期待できることが分かる。
以上、各供試鋼についてのHAZ靭性について調査をした。しかしながら、大入熱溶接が可能でも母材としての特性を有していなければ、構造材としては使用できない。そこで、特に、No.13-17の供試材については母材の特性調査を行った。
表3にNo.13-17の供試材についての母材の特性を示す。表3に示すようにいずれの鋼板も500PMa以上の引張強さおよび高い伸びを有することが分かる。
Figure 2009275245
(実施例2)
天然ガス配管などに用いられる大径鋼管は、内外面から各1層ずつのサブマージアーク溶接によりシーム溶接が実施される。このため、鋼管母材の肉厚増加に伴って溶接入熱量が増大し、HAZの靭性低下が課題となる場合が多い。また、大径鋼管の強度グレードはアメリカ石油協会(API)等によりX120グレードまで規格化が進められている。X120グレードは、降伏強さが830MPa以上の高強度材料であり、多量の合金元素が添加されることも相まってHAZ靭性の確保が極めて困難である。
実施例2では、高強度鋼管への本願発明に係る鋼材の適用可否につき、確認を行った。
適用可否判断のため、X80(降伏強さ553MPa以上)、X100(降伏強さ690MPa以上)、X120(降伏強さ830MPa以上)を狙いとした本願発明鋼を作製し、その強度を測定するとともに、シーム溶接を模擬した4電極サブマージアーク溶接を片側から1層行い、溶接を実施した側の表面2mmから溶接金属とHAZが1:1になるようにノッチ位置を決め、シャルピー試験を実施した。
いずれの鋼材も実施例1と同じく、150kg容量の真空溶解炉で溶解を行い、インゴットに鋳造した後に鍛造により鋼塊とした。母材の板厚は、X80の32mm厚を基本にして、鋼管とした場合に同等の強度の鋼管となるようにX100およびX120の肉厚を決定した。溶接入熱量は作製した鋼板にあわせて変化させた。
表4に鋼材の化学成分を示す。表5にスラブ製造後の圧延条件、母材鋼板の板厚、母材の強度および溶接時の溶接入熱量を示す。表6にシャルピー衝撃試験の結果を示す。
Figure 2009275245
Figure 2009275245
Figure 2009275245
No.31-33の供試鋼はそれぞれX80、X100およびX120を満足する母材強度を有すると同時に、−50℃まで十分なHAZ靭性を示した。実施例2により、本願発明の鋼材が高強度の配管用母材としても適用可能なことが明らかとなった。
(実施例3)
ボックス柱などの製造ではエレクトロスラグ溶接が適用される場合がある。この場合には、実施例1で評価に用いたフラックスカッパーバッキング溶接に比べて、更に溶接入熱量が大きな溶接となる。その一方で、ボックス柱は建築用途に用いられるものであるために必要な靭性は0℃という比較的高温の条件で実施される。
実施例3では、ボックス柱などへの本願発明に係る鋼材の適用可否につき、確認を行った。
いずれの鋼材も実施例1と同じく、150kg容量の真空溶解炉で溶解を行い、インゴットに鋳造した後に鍛造により鋼塊とした。そして、鋳造及び圧延により25mm厚の鋼板を作製した。作製した鋼板は90℃からの水焼入れおよび600℃での焼戻しを行い、ボックス柱でのエレクトロスラグ溶接を模擬した溶接試験に供した。溶接時の溶接入熱量は468J/cmであり、その他シャルピー試験の試験片などの条件は実施例1と同じである。
表7に鋼材の化学成分を示す。表8に母材の強度を示す。表9にシャルピー衝撃試験の結果を示す。
Figure 2009275245
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No.41の供試鋼は、CuやNi等の合金元素を含まないものであり、強度確保のため炭素量を0.15%まで増加させたものである。また、No.42の供試材はCuなどの合金元素を高めて強度を高めた鋼材である。いずれの場合も十分なHAZ靭性を示し、実施例3により、本願発明の鋼材がボックス柱などの建築用鋼材としても適用可能なことが明らかとなった。
本発明の鋼材は溶接熱影響部靭性に優れており、大入熱量の溶接を実施しても、良好なHAZ靱性を有する鋼を安定して提供することができる。

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.03〜0.20%、Si:0.01〜0.3%、Mn:0.5〜2.5%、P:0.02%以下、S:0.01%以下、Ti:0.005〜0.025%、Zr:0.001〜0.020%、N:0.01%以下、O(酸素):0.001〜0.010%、Mg:0.001%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、Tiのうち0.004〜0.020%が固溶Tiとして存在し、Zrのうち0.005%以下が固溶Zrとして存在することを特徴とする溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
  2. 質量%で、さらに、Al:0.040%以下を含有し、非固溶AlとO(酸素)の質量比Al/Oが1.0以下であることを特徴とする請求項1に記載の溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
  3. 質量%で、さらに、Cu:1.0%以下、Ni:1.5%以下、Cr:1.0%以下およびMo:1.0%以下のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
  4. 質量%で、さらに、Nb:0.1%以下およびV:0.1%以下のうちの1種または2種を含有することを特徴とする請求項1から3までいずれかに記載の溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
  5. 質量%で、さらに、B:0.0020%以下を含有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の溶接熱影響部靭性に優れた鋼材。
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