JP2009275107A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】より厳しい条件でのリフロー工程に対して優れた耐クラック性を発揮することのできる半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供する。
【解決手段】下記の(A)および(B)成分とともに、下記の(C)成分を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物である。そして、下記の(C)成分の含有量が、エポキシ樹脂組成物全体の0.1〜3重量%の範囲に設定されている。
(A)スルフィド系エポキシ樹脂。
(B)フェノールアラルキル樹脂。
(C)3官能以上のシロキサン骨格を有するポリオルガノシロキサン粒子からなるコア部が、(メタ)アクリル酸エステル重合体からなるシェル部で被覆されたコア/シェル構造を有する粒子。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置に関するものである。
従来から、トランジスタ、IC、LSI等の半導体素子は、外部環境の保護の観点および半導体素子のハンドリングを簡易にする観点から、プラスチックパッケージ等により封止され半導体装置化されている。そして、上記プラスチックパッケージに用いられる封止材料としては、耐熱性や機械強度、接着力に優れている等の理由から、エポキシ樹脂組成物が広く使用されてきた。しかし、このような特性を有するエポキシ樹脂組成物を用いても、半導体パッケージを実装する際のリフロー工程において、リードフレームと封止樹脂の界面にて剥離が発生したり、封止樹脂にクラックが発生する等の問題が生じる。この対策として、接着力の付与や低弾性化の観点から、特定のエポキシ樹脂およびフェノールアラルキル樹脂を併用したエポキシ樹脂組成物が提案されている(特許文献1参照)。
特開2001−151858号公報
しかしながら、上記エポキシ樹脂組成物では、耐クラック性に関して、260℃×10秒間程度の赤外線(IR)リフロー工程に関してはある程度満足のいく効果が得られるが、さらにより厳しい条件、例えば、260℃で30秒間と時間が長くなるとクラックが発生してしまうというように、より厳しい条件のリフロー工程に対しては未だ充分な対策が得られていないのが実情であり、耐クラック性のさらなる向上が要望されている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、より厳しい条件でのリフロー工程に対して優れた耐クラック性を発揮することのできる半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置の提供をその目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、下記の(A)〜(C)成分を含有してなる半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、下記の(C)成分の含有量が、エポキシ樹脂組成物全体の0.1〜3重量%の範囲に設定されている半導体封止用エポキシ樹脂組成物を第1の要旨とする。
(A)スルフィド系エポキシ樹脂。
(B)フェノールアラルキル樹脂。
(C)3官能以上のシロキサン骨格を有するポリオルガノシロキサン粒子からなるコア部が、(メタ)アクリル酸エステル重合体からなるシェル部で被覆されたコア/シェル構造を有する粒子。
そして、本発明は、上記半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を樹脂封止してなる半導体装置を第2の要旨とする。
本発明者らは、より厳しい条件下でのリフロー工程においてもクラックの発生を抑制することのできる、耐クラック性に関して一層優れた封止材料となり得るエポキシ樹脂組成物を得るべく一連の研究を重ねた。その結果、上記特定のエポキシ樹脂と、フェノールアラルキル樹脂とともに、上記特殊な構成からなるコア/シェル構造を有する粒子を特定量含有させると、この特殊な粒子が分散性に優れるため、均質に分散しやすくなり、粘度の上昇が抑えられるようになる。さらに、上記特殊な粒子は柔軟性を有するため、低応力化効果も呈し、かつ樹脂に対する密着性にも優れるため、クラックの発生を抑制する作用を奏することを見出し本発明に到達した。
このように、本発明は、前記特定のエポキシ樹脂〔(A)成分〕および特定のフェノールアラルキル樹脂〔(B)成分〕とともに、特定のオルガノシロキサン粒子からなるコア部が、(メタ)アクリル酸エステル重合体からなるシェル部で被覆されたコア/シェル構造を有する粒子〔(C)成分〕を特定量含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物である。このため、さらに厳しい条件下でのリフロー工程に供しても、クラックの発生が効果的に抑制され、従来のものでは得られなかった一層優れた耐クラック性を備えた半導体装置が得られる。したがって、本発明は、より厳しい条件下でのリフロー工程を経由しても、信頼性の高い半導体装置を得ることが可能となる。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、特定のエポキシ樹脂(A成分)と、フェノールアラルキル樹脂(B成分)とともに、特殊なコア/シェル構造の粒子(C成分)を用いて得られるものであって、通常、粉末状もしくはこれを打錠したタブレット状になっている。
上記特殊なエポキシ樹脂(A成分)としては、スルフィド系エポキシ樹脂が用いられる。上記スルフィド系エポキシ樹脂は、例えば、下記の一般式(1)で表される構造を有するものである。
Figure 2009275107
なお、このようなスルフィド系エポキシ樹脂としては、エポキシ当量は165〜650が好ましく、より好ましくは250〜350であり、軟化点もしくは融点は150℃以下が好ましく、より好ましくは90〜130℃のものが作業性の点において優れている。
さらに、本発明においては、上記スルフィド系エポキシ樹脂は、流動性や硬化物のガラス転移温度の点から、重量平均分子量が330〜1300の範囲のものが好ましく、より好ましくは450〜600である。なお、上記重量平均分子量は、例えば、つぎのようにして測定される。すなわち、ゲルパーミエーションクロマトグラフ装置(GPC)に、溶剤に溶解した樹脂溶液をGPCカラムに注入し、溶剤にて展開してカラムから溶出した樹脂成分を、UV検出器にて検出する。別途、標準ポリスチレンによって溶出時間と分子量の関係を校正しておき、スルフィド系エポキシ樹脂の重量平均分子量を求める。
そして、本発明においては、エポキシ樹脂成分として、上記特殊なエポキシ樹脂(A成分)以外に、他のエポキシ樹脂を用いてもよい。他のエポキシ樹脂としては、例えば、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型等の各種エポキシ樹脂を用いることができる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。上記他のエポキシ樹脂を併用する場合は、本発明の効果を阻害しない範囲内となるよう適宜設定されるが、具体的には、エポキシ樹脂成分全体中、他のエポキシ樹脂の占める割合が60重量%以下となるように設定することが好ましい。
上記特殊なエポキシ樹脂(A成分)とともに用いられるフェノールアラルキル樹脂(B成分)は、エポキシ樹脂成分の硬化剤として作用を奏するものである。このようなフェノールアラルキル樹脂としては、例えば、下記の式(2)〜(5)で表されるフェノール類とアリールジメタノールのジアルキルエーテル類等との反応によって得られる化合物があげられる。
Figure 2009275107
上記以外のフェノール類としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール等のアルキルフェノール、1−ナフトール、2−ナフトール等のナフトール類、ヒドロキシビフェニル等のヒドロキシアリール化合物を用いることができ、多価フェノールやサリチル酸等の水酸基以外の官能基を有するフェノール化合物も用いることができる。
上記フェノールアラルキル樹脂におけるアラルキル成分としては、p−キシリレン、m−キシリレン、o−キシリレン、ビフェニルジメチレン、ナフチレンジメチレン等をあげることができる。
さらに、本発明においては、フェノールアラルキル樹脂は、重量平均分子量が290〜3000の範囲のものを用いることが好ましい。すなわち、上記範囲を外れると、低分子量成分が揮発して、成形時にボイドを発生させたり、高分子量の場合には、樹脂組成物の粘度が高くなり、成形時に未充填等が発生する場合がみられるからである。なお、上記重量平均分子量は、例えば、つぎのようにして測定される。すなわち、先に述べたように、ゲルパーミエーションクロマトグラフ装置(GPC)に、溶剤に溶解した樹脂溶液をGPCカラムに注入し、溶剤にて展開してカラムから溶出した樹脂成分を、UV検出器にて検出する。別途、標準ポリスチレンによって溶出時間と分子量の関係を校正しておき、フェノールアラルキル樹脂の重量平均分子量を求める。
そして、本発明においては、上記特定のフェノールアラルキル樹脂(B成分)以外に、他のフェノール樹脂を用いてもよい。他のフェノール樹脂としては、例えば、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。上記他のフェノール樹脂を併用する場合は、本発明の効果を阻害しない範囲内となるよう適宜設定されるが、具体的には、特定のフェノールアラルキル樹脂と他のフェノール樹脂の合計における他のエポキシ樹脂の占める割合が60重量%以下となるように設定することが好ましい。
上記特殊なエポキシ樹脂(A成分)と特定のフェノールアラルキル樹脂(B成分)の配合割合は、A成分中のエポキシ基1当量あたり、B成分中の水酸基当量が0.5〜1.5当量となるように配合することが好ましい。より好ましくは0.7〜1.2当量である。
上記A成分およびB成分とともに用いられる特殊なコア/シェル構造の粒子(C成分)は、3官能以上のシロキサン骨格を有するポリオルガノシロキサン粒子からなるコア部が、(メタ)アクリル酸エステル重合体からなるシェル部で被覆されたコア/シェル構造を有する、特殊な粒子である。
まず、コア/シェル構造のコア部を構成するポリオルガノシロキサン粒子は、3官能以上のシロキサン骨格を有するものであるが、このようなコア部を構成する上記特殊な粒子は、例えば、つぎのようにして作製することができる。すなわち、メチルトリアルコキシシラン、フェニルトリアルコキシシラン等のトリアルコキシシランと、ジメチルジアルコキシシラン、ジフェニルジアルコキシシラン等のジアルコキシシラン、および、ビニル基、(メタ)アクリル基を有するアルコキシシランの混合物をエマルジョン加水分解重縮合することにより得られる。
そして、このような特殊なコア/シェル構造を有する粒子は、つぎのようにして作製することができる。すなわち、グラフト交叉剤として、例えば、下記の式(6)〜(8)で表されるエマルジョン状態のオルガノアルコキシシロキサンを用い、アルキル(メタ)アクリレート、架橋剤をエマルジョンに加えて、エマルジョン粒子に含浸させた後、通常のラジカル重合開始剤を用いて、コア粒子の周囲にアクリル系のシェルポリマーを重合形成させることにより作製することができる。なお、上記架橋剤としては、エチレングリコールジメチルメタクリレート等の多価(メタ)アクリレート化合物を用いることが好ましい。
Figure 2009275107
上記特殊なコア/シェル構造の粒子(C成分)としては、平均粒子径0.01〜10μmのものを用いることが好ましい。特に好ましくは平均粒子径0.1〜1μmである。上記特殊なコア/シェル構造の粒子(C成分)の平均粒子径の測定は、例えば、つぎのようにして行われる。すなわち、透過型電子顕微鏡を用い、視野内の粒子径を測定して、それらを算術平均する。なお、エマルジョン重合法によって得られる粒子は、球状で粒度分布が狭いことから好ましい。
上記特殊なコア/シェル構造の粒子(C成分)の含有量は、エポキシ樹脂組成物全体の0.1〜3重量%の範囲に設定される。特に好ましくは0.2〜1重量%である。すなわち、上記C成分が少な過ぎると、優れた耐クラック性の付与等の優れた効果を奏することが困難となり、C成分が多過ぎると、エポキシ樹脂組成物硬化体の樹脂強度が低下するからである。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、通常、無機質充填剤が配合される。上記無機質充填剤としては、特に限定されるものではなく従来公知の各種充填剤が用いられる。例えば、石英ガラス粉末、タルク、シリカ粉末(溶融シリカ粉末や結晶性シリカ粉末等)、アルミナ粉末、窒化アルミニウム、窒化珪素粉末等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なかでも、得られる硬化物の線膨張係数の低減できるという点から、上記シリカ粉末を用いることが好ましく、上記シリカ粉末のなかでも溶融シリカ粉末を用いることが、高充填性および高流動性という点から特に好ましい。上記溶融シリカ粉末としては、球状溶融シリカ粉末、破砕溶融シリカ粉末があげられ、流動性という観点から、球状溶融シリカ粉末を用いることが特に好ましい。なかでも、平均粒径が1〜15μmの範囲のものを用いることが好ましく、特に好ましくは2〜10μmの範囲のものを用いることである。さらに、平均粒径が0.5〜2μmの範囲のものを併用すると、流動性の向上という観点からさらに好ましい。なお、上記平均粒径は、例えば、母集団から任意に抽出される試料を用い、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定することにより導出することができる。
そして、上記無機質充填剤の含有量は、エポキシ樹脂組成物全体の80重量%以上に設定することが好ましく、特に好ましくは85〜90重量%である。すなわち、無機質充填剤の含有量が下限値未満では、エポキシ樹脂組成物中の有機成分の占める割合が多くなり、硬化物の難燃効果が乏しくなる傾向がみられる。一方、上限値を超えると、エポキシ樹脂組成物の流動性が著しく低下し成形性に問題が生じるからである。
さらに、本発明では、上記各成分とともに硬化促進剤が用いられる。上記硬化促進剤としては、特に限定するものではなく従来公知の各種硬化促進剤があげられ、アミン系硬化促進剤、リン系硬化促進剤、ホウ素系硬化促進剤、リン−ホウ素系硬化促進剤、イミダゾール系硬化促進剤等の潜在性硬化促進剤があげられる。なかでも、溶融状態を長く維持しつつ、短時間で硬化するという観点から、ヒドロキシメチル基を有する2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール系硬化促進剤を用いることが特に好ましい。これら硬化促進剤は単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記硬化促進剤の含有量は、上記硬化剤(B成分)100重量部(以下「部」と略す)に対して1〜20部の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは2〜15部である。すなわち、硬化促進剤が少な過ぎると、前記A成分とB成分との硬化反応が進み難いため、充分な硬化性を得ることが困難となり、多過ぎると、硬化反応が速過ぎて成形性を損なう傾向がみられるからである。
なお、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物には、上記A〜C成分および無機質充填剤,硬化促進剤以外に必要に応じて、他の材料(有機材料,無機材料)を適宜配合することができる。上記有機材料としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、表面調整剤、酸化防止剤、粘着付与剤等があげられる。
一方、上記無機材料としては、銅、銀、アルミナ、ニッケル、半田等の金属粒子、その他、顔料、染料等があげられる。
さらに、上記以外に、シリコーンオイル,シリコーンゴム,合成ゴム反応性希釈剤等の成分を配合して低応力化を図ったり、耐湿信頼性テストにおける信頼性向上を目的として、ハイドロタルサイト類化合物、水酸化ビスマス等のイオントラップ剤を配合してもよい。また、高級脂肪酸,高級脂肪酸エステル,高級脂肪酸カルシウム等の離型剤、有機リン化合物、酸化アンチモン等の難燃剤、劣化防止剤、レベリング剤、脱泡剤等の従来公知の各種添加剤を適宜に配合することができる。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、例えば、つぎのようにして製造することができる。すなわち、まず、前記特殊なコア/シェル構造を有する粒子(C成分)を作製する。つぎに、このC成分とともに、上記A,B成分および無機質充填剤,硬化促進剤、さらには必要に応じて他の添加剤を常法に準じて適宜配合した後、粉体用ミキサーにより混合する。ついで、混合したものをミキシングロールや押し出し式の混練機等を用いて加熱状態で溶融混練した後、これを室温下で冷却固化させる。その後、公知の手段によって粉砕し、必要に応じて打錠するという一連の工程により目的とするエポキシ樹脂組成物を製造することができる。
このようなエポキシ樹脂組成物を用いての半導体素子の封止方法は、特に限定するものではなく、通常のトランスファー成形等の公知のモールド方法により行うことができ、半導体装置化することができる。このようにして得られる半導体装置としては、ICやLSI等の半導体装置等があげられる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
まず、実施例に先立って下記に示す各成分を準備した。
〔エポキシ樹脂a〕
下記の構造式(A)で表される重量平均分子量600のスルフィド系エポキシ樹脂(エポキシ当量244、軟化点113℃)
Figure 2009275107
〔エポキシ樹脂b〕
o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量195、軟化点65℃)
〔硬化剤a〕
下記の構造式(B)で表される重量平均分子量700のフェノールアラルキル樹脂(水酸基当量170、軟化点65℃)
Figure 2009275107
〔硬化剤b〕
ノボラック型フェノール樹脂(水酸基当量105、軟化点83℃)
〔硬化促進剤〕
イミダゾール系硬化促進剤(2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール)
〔無機質充填剤〕
平均粒径12μmの溶融球状シリカ粉末
〔コア/シェル構造の粒子〕
三菱レーヨン社製、メタプレンS−2001(ポリオルガノシロキサン系コアにメチルメタクリレートをグラフト共重合させてなるコア/シェル複合粒子、平均粒子径0.2〜0.5μm)
〔ポリオルガノシロキサン粒子〕
東レ・ダウコーニングシリコーン社製、トレフィルE−500(平均粒子径2〜3μm)
〔実施例1〜5、比較例1〜5〕
後記の表1〜表2に示す各成分を同表に示す割合で配合し、110℃に加熱したロール混練機(3分間)かけて溶融混練することにより溶融物を作製した。つぎに、この溶融物を冷却した後粉砕し、さらにタブレット状に打錠することにより目的とするエポキシ樹脂組成物を得た。
このようにして得られた各エポキシ樹脂組成物を用い、下記のようにして耐クラック性を評価した。これらの結果を後記の表1〜表2に併せて示す。
〔耐クラック性〕
上記エポキシ樹脂組成物を用い、半導体素子をトランスファー成形(成形条件:175℃×60秒)して半導体装置を作製した。作製した半導体装置は、LQFP−144(サイズ:20mm×20mm)である。
得られた半導体装置を用い、吸湿(条件:温度30℃,湿度60%で196時間)させ、(a)260℃×10秒をピークとするIRリフロー工程、(b)260℃×30秒をピークとするIRリフロー工程にそれぞれ供して、パッケージにクラックが発生したか否かをフーリエ変換型超音波顕微鏡(日立建機ファインテック社製、FineSAT FS200II )を用いて観察した。その結果、クラックが全く発生しなかったものを○、クラックが発生したものを×として評価した。
Figure 2009275107
Figure 2009275107
上記結果から、実施例品は、260℃×10秒をピークとするIRリフロー工程、260℃×30秒をピークとするIRリフロー工程の双方において、クラックが全く発生せず耐クラック性に優れていることがわかる。
これに対して、コア/シェル構造粒子の含有量が多過ぎる比較例1品、コア/シェル構造粒子が配合されていない比較例3品、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂とノボラック型フェノール樹脂を用いた比較例4品は、260℃×10秒をピークとするIRリフロー工程および260℃×30秒をピークとするIRリフロー工程の双方ともにクラックが発生した。さらに、コア/シェル構造粒子の含有量が少な過ぎる比較例2品、ポリオルガノシロキサン粒子を配合した比較例5品に関しては、260℃×10秒をピークとするIRリフロー工程においてはクラックは発生しなかったが、260℃×30秒をピークとするIRリフロー工程ではクラックが発生した。

Claims (2)

  1. 下記の(A)〜(C)成分を含有してなる半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、下記の(C)成分の含有量が、エポキシ樹脂組成物全体の0.1〜3重量%の範囲に設定されていることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
    (A)スルフィド系エポキシ樹脂。
    (B)フェノールアラルキル樹脂。
    (C)3官能以上のシロキサン骨格を有するポリオルガノシロキサン粒子からなるコア部が、(メタ)アクリル酸エステル重合体からなるシェル部で被覆されたコア/シェル構造を有する粒子。
  2. 請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を樹脂封止してなる半導体装置。
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