JP2009270942A - インピーダンス測定装置およびインピーダンス測定方法 - Google Patents

インピーダンス測定装置およびインピーダンス測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】測定対象体への過大電圧の供給を回避する。
【解決手段】信号供給部2は、各プローブP1,P3を帰還ループAに含んでDUTの一端に測定信号S1を供給する増幅器22と、増幅器22に対して他の帰還ループBを形成する第1スイッチSW1とを備え、電流検出部3は、第4プローブP4の基端と反転入力端子とが接続される増幅器31、増幅器31に対して帰還ループCを形成する第2スイッチSW2、および第2プローブP2の基端と増幅器31の出力端子との間に電流検出抵抗32aが接続されて第2プローブP2に流れる電流Iを電圧信号Viに変換して出力する電流電圧変換器32を備え、電圧検出部4は、各プローブP3,P4を介してDUTの両端間電圧Vを検出して電圧信号Vvとして出力し、処理部5は、両電圧信号Vi,Vvに基づいてDUTのインピーダンスZを算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定対象体のインピーダンスを測定するインピーダンス測定装置、およびインピーダンス測定方法に関するものである。
この種のインピーダンス測定装置として、出願人は、下記の特許文献1に開示されているインピーダンス測定装置を提案している。このインピーダンス測定装置の基本的な構成は、測定対象体に測定信号を供給する発振器、測定対象体に流れる電流を検出する電流検出部、測定対象体に流れる電流に起因して測定対象体の両端間に発生する両端電圧を検出する電圧検出部、および電流検出部で検出した電流の電流波形と電圧検出部で検出した両端電圧の電圧波形とに基づいて電流の実効値と電圧の実効値とを求めると共に各実効値から測定対象体のインピーダンスを算出する制御部とを備えた構成となっている。
また、本願発明者は、プローブなどの接続ケーブルで生じる電圧降下の影響を排除した状態で測定対象体(DUT)のインピーダンスを測定し得るインピーダンス測定装置として図5に示す構成のインピーダンス測定装置101を開発している。このインピーダンス測定装置101の基本構成は、同図に示すように、DUTに測定信号S1を供給する信号供給部102、DUTに流れる電流Iを検出する電流検出部103、DUTに流れる電流Iに起因してDUTの両端間に発生する両端間電圧Vを検出する電圧検出部4、および電流検出部103で検出した電流Iを電流電圧変換して得られる電圧信号Viの信号波形と電圧検出部4で検出した両端間電圧Vを示す電圧信号Vvの信号波形とに基づいて電流Iの実効値と両端間電圧Vの実効値とを求めると共に各実効値からDUTのインピーダンスZを算出する処理部105を備えた構成となっている。また、インピーダンス測定装置101は、Hc端子に接続されて測定信号S1を供給する信号供給用プローブ(第1プローブP1)と、Lc端子に接続されて電流Iを検出するための電流検出用プローブ(第2プローブP2)と、Hp端子およびLp端子に接続されて両端間電圧Vを検出するための電圧測定用プローブ(第3プローブP3、第4プローブP4)とを備えている。
このインピーダンス測定装置101では、各プローブP1〜P4がDUTの各端部に図5に示すように接続された際に、信号供給部102では、増幅器(演算増幅器)22に対して、その出力端子に接続された出力抵抗25、第1プローブP1、DUTの一端、第3プローブP3および帰還抵抗23を含む帰還ループAが形成される。このため、信号供給部102では、増幅器22が、フィードバック制御動作することにより、発振器21からの交流信号S0を入力抵抗24および帰還抵抗23で決定される増幅率で反転増幅して、測定信号S1としてDUTの一端に供給する。これにより、信号供給部102は、各プローブP1,P3において発生する電圧降下に影響を受けることなく、所望のレベルの測定信号S1をDUTに供給する。
また、DUTの他端側では、DUTに流れた電流Iが、第2プローブP2および電流電圧変換器32を構成する電流検出抵抗32aを介して増幅器(演算増幅器)31の出力端子に達する。電流検出部103では、電流電圧変換器32が電流Iを電圧信号Viに電流電圧変換して(具体的には、電流電圧変換器32の増幅器32bが電流検出抵抗32aの両端間に発生する電圧を増幅して)、処理部105に出力する。この場合、増幅器31は、図5に示すように形成された帰還ループDによってフィードバック制御動作しており、また反転入力端子は非反転入力端子に対してバーチャルショートした状態となっている。したがって、DUTの他端は、この増幅器31の反転入力端子に接続された第4プローブP4を介してグランド電位に正確に維持される。したがって、このインピーダンス測定装置101では、DUTの両端間電圧Vを一定に維持しつつ、プローブP1〜P4での電圧降下の影響を排除した状態でDUTのインピーダンスZの測定が可能となっている。
特開2007−121125号公報(第4−6頁、第1図)
ところが、上記のインピーダンス測定装置には、以下の解決すべき課題がある。すなわち、このインピーダンス測定装置では、作動状態のときに各プローブP1〜P4をDUTに接続しようとしたときには、信号供給部102において帰還ループAが形成されておらず、また電流検出部103においても帰還ループDが形成されていない状態となる。このため、DUTの一端には信号供給部102の増幅器22に供給されている電源電圧とほぼ同じ電圧(正常な動作時には印加されない過大電圧)が供給され、またDUTの他端にも電流検出部103の増幅器31に供給されている電源電圧とほぼ同じ電圧が供給されるという不都合が生じるおそれがある。このため、このような過大電圧のDUTへの供給を確実に回避し得るインピーダンス測定装置の開発が望まれている。
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、測定対象体への過大電圧の供給を回避し得るインピーダンス測定装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載のインピーダンス測定装置は、信号供給部、電流検出部、電圧検出部および処理部を備え、前記信号供給部は、測定対象体の一端に先端が接続される電圧検出用第1プローブの基端と反転入力端子との間に帰還抵抗が接続されると共に当該測定対象体の当該一端に先端が接続される信号供給用プローブの基端と出力端子との間が直接またはインピーダンス素子を介して接続され、かつ当該電圧検出用第1プローブおよび当該信号供給用プローブを帰還ループに含むように構成されてフィードバック制御によって当該測定対象体の当該一端に測定信号を供給する第1演算増幅器を備え、前記電流検出部は、前記測定対象体の他端に先端が接続される電圧検出用第2プローブの基端と反転入力端子とが接続される第2演算増幅器、および当該測定対象体の当該他端に先端が接続される電流検出用プローブの基端と前記第2演算増幅器の出力端子との間に電流検出抵抗が接続されて当該電流検出用プローブに流れる電流を電圧に変換して出力する電流電圧変換器を備え、前記電圧検出部は、前記電圧検出用第1プローブおよび前記電圧検出用第2プローブを介して前記測定対象体の両端間電圧を検出し、前記処理部は、前記電流電圧変換器から出力される前記電圧および前記電圧検出部で検出された前記両端間電圧に基づいて前記測定対象体のインピーダンスを算出するインピーダンス測定装置であって、前記電圧検出用第1プローブおよび前記信号供給用プローブを含まない帰還ループを前記第1演算増幅器に対して形成する第1スイッチと、前記電圧検出用第2プローブおよび前記信号検出用プローブを含まない帰還ループを前記第2演算増幅器に対して形成する第2スイッチとを備え、前記処理部は、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの接続および非接続を制御する。
また、請求項2記載のインピーダンス測定装置は、請求項1記載のインピーダンス測定装置において、前記処理部は、前記電圧検出用第1プローブ、前記電圧検出用第2プローブ、前記信号供給用プローブおよび前記電流検出用プローブの前記測定対象体への接続に先立って前記第1スイッチおよび前記第2スイッチを接続状態に制御し、当該各プローブの当該測定対象体への接続の完了後に、当該第1スイッチおよび当該第2スイッチを非接続状態に制御する。
また、請求項3記載のインピーダンス測定装置は、請求項1または2記載のインピーダンス測定装置において、前記帰還抵抗と前記電圧検出用第1プローブの前記基端との間に介装された第3スイッチと、前記信号供給用プローブの前記基端と第1演算増幅器の前記出力端子との間に介装された第4スイッチと、前記電圧検出用第1プローブの前記基端に抵抗を介して定電圧を印加するための第5スイッチと、前記信号供給用プローブの前記基端を基準電位に接続するための第6スイッチと、前記電圧検出用第1プローブの前記基端に発生する電圧と予め規定された参照電位とを比較して前記電圧検出用第1プローブおよび前記信号供給用プローブの接続状態を示す比較結果を出力する第1比較部とを備え、前記処理部は、前記第3スイッチおよび前記第4スイッチを非接続状態に制御すると共に、その後に前記各先端が前記測定対象体の前記一端に接続された前記電圧検出用第1プローブおよび前記信号供給用プローブに対して、前記第5スイッチおよび前記第6スイッチを接続状態に制御することによって前記定電圧を印加し、その状態において前記第1比較部から出力される前記比較結果が当該電圧検出用第1プローブおよび当該信号供給用プローブの前記各先端と前記測定対象体との接続状態が良好である旨を示しているときに、当該第5スイッチおよび当該第6スイッチを非接続状態に制御した後に、前記第1スイッチを接続状態に制御し、次いで、前記第3スイッチおよび前記第4スイッチを接続状態に制御すると共に当該第1スイッチを非接続状態に制御する。
また、請求項4記載のインピーダンス測定装置は、請求項1または2記載のインピーダンス測定装置において、前記電圧検出用第2プローブの前記基端と前記第2演算増幅器の前記反転入力端子との間に介装された第7スイッチと、前記電流検出抵抗と前記電流検出用プローブの前記基端との間に介装された第8スイッチと、前記電圧検出用第2プローブの前記基端に抵抗を介して定電圧を印加するための第9スイッチと、前記電流検出用プローブの前記基端を基準電位に接続するための第10スイッチと、前記電圧検出用第2プローブの前記基端に発生する電圧と予め規定された参照電位とを比較して前記電圧検出用第2プローブおよび前記信号供給用プローブの接続状態を示す比較結果を出力する第2比較部とを備え、前記処理部は、前記第7スイッチおよび前記第7スイッチを非接続状態に制御すると共に、その後に前記各先端が前記測定対象体の前記他端に接続された前記電圧検出用第2プローブおよび前記電流検出用プローブに対して、前記第9スイッチおよび前記第10スイッチを接続状態に制御することによって前記定電圧を印加し、その状態において前記第2比較部から出力される前記比較結果が当該電圧検出用第2プローブおよび当該電流検出用プローブの前記各先端と前記測定対象体との接続状態が良好である旨を示しているときに、当該第9スイッチおよび当該第10スイッチを非接続状態に制御した後に、前記第2スイッチを接続状態に制御し、次いで、前記第7スイッチおよび前記第8スイッチを接続状態に制御すると共に当該第2スイッチを非接続状態に制御する。
請求項5記載のインピーダンス測定方法は、信号供給部を構成する第1演算増幅器の反転入力端子に帰還抵抗を介して基端が接続された電圧検出用第1プローブの先端、および当該第1演算増幅器の出力端子に直接またはインピーダンス素子を介して基端が接続された信号供給用プローブの先端を測定対象体の一端に接続して、当該電圧検出用第1プローブおよび当該信号供給用プローブを含む第1帰還ループを当該第1演算増幅器に対して形成してフィードバック制御動作させ、電流検出部を構成すると共に非反転入力端子が基準電位に接続された第2演算増幅器の反転入力端子に基端が接続された電圧検出用第2プローブの先端、および当該第2演算増幅器の出力端子に電流検出抵抗を介して基端が接続された電流検出用プローブの先端を前記測定対象体の他端に接続して、当該電圧検出用第2プローブおよび当該電流検出用プローブを含む第2帰還ループを当該第2演算増幅器に対して形成してフィードバック制御動作させ、次いで、前記第1演算増幅器から測定信号を供給させて、前記測定対象体に電流が流れることに起因して当該測定対象体に発生する両端間電圧と前記電流とを検出し、当該検出した両端間電圧および当該電流に基づいて当該測定対象体のインピーダンスを算出するインピーダンス算出処理を実行するインピーダンス測定方法であって、前記信号供給用プローブおよび前記電圧検出用第1プローブの前記各先端を前記測定対象体の前記一端に接続する第1接続処理の実行に先立ち、当該信号供給用プローブおよび当該電圧検出用第1プローブを含まない第3帰還ループを前記第1演算増幅器に対して形成してフィードバック制御動作させ、前記電流供給用プローブおよび前記電圧検出用第2プローブの前記各先端を前記測定対象体の前記他端に接続する第2接続処理の実行に先立ち、当該電流検出用プローブおよび当該電圧検出用第2プローブを含まない第4帰還ループを前記第2演算増幅器に対して形成してフィードバック制御動作させ、前記第1接続処理および前記第2接続処理を実行して、前記第1帰還ループを前記第1演算増幅器に対して形成し、かつ前記第2帰還ループを前記第2演算増幅器に対して形成した後に、前記第3帰還ループおよび前記第4帰還ループの形成を解除して前記インピーダンス算出処理を実行する。
また、請求項6記載のインピーダンス測定方法は、請求項5記載のインピーダンス測定方法において、前記第1接続処理の実行に先立ち、前記帰還抵抗と前記電圧検出用第1プローブの前記基端との間、および前記第1演算増幅器の出力端子と前記信号供給用プローブの前記基端との間を非接続状態とし、前記第1接続処理を実行した後に、前記電圧検出用第1プローブの前記基端にプルアップ抵抗を介して定電圧を印加すると共に前記信号供給用プローブの前記基端を基準電位に接続して、当該電圧検出用第1プローブの当該基端に発生する電圧と予め規定された参照電位との比較を行うことにより、当該電圧検出用第1プローブおよび当該信号供給用プローブの前記各先端と前記測定対象体の前記一端との接続状態を検査する第1接触検査処理を実行し、前記電圧検出用第1プローブおよび前記信号供給用プローブの前記各先端と前記測定対象体の前記一端との接続状態が良好であるときには、前記第1演算増幅器に対して前記第3帰還ループを形成し、次いで前記帰還抵抗と前記電圧検出用第1プローブの前記基端との間、および前記第1演算増幅器の出力端子と前記信号供給用プローブの前記基端との間を接続状態として前記第1帰還ループを形成した後に、前記第3帰還ループの形成を解除して前記インピーダンス算出処理を実行可能な状態とし、当該電圧検出用第1プローブおよび当該信号供給用プローブの各先端と当該測定対象体の当該一端との接続状態が不良であるときには当該帰還抵抗と当該電圧検出用第1プローブの当該基端との間、および当該第1演算増幅器の当該出力端子と当該信号供給用プローブの当該基端との間を非接続状態に維持する。
また、請求項7記載のインピーダンス測定方法は、請求項5記載のインピーダンス測定方法において、前記第2接続処理の実行に先立ち、前記電圧検出用第2プローブの前記基端と前記第2演算増幅器の前記反転入力端子との間、および前記電流検出抵抗と前記電流検出用プローブの前記基端との間を非接続状態とし、前記第2接続処理を実行した後に、前記電圧検出用第2プローブの前記基端にプルアップ抵抗を介して定電圧を印加すると共に前記電流検出用プローブの前記基端を基準電位に接続して、当該電圧検出用第2プローブの当該基端に発生する電圧と予め規定された参照電位との比較を行うことにより、当該電圧検出用第2プローブおよび当該電流供給用プローブの前記各先端と前記測定対象体の前記他端との接続状態を検査する第2接触検査処理を実行し、前記電圧検出用第2プローブおよび前記電流検出用プローブの前記各先端と前記測定対象体の前記他端との接続状態が良好であるときには、前記第2演算増幅器に対して前記第4帰還ループを形成し、次いで前記電圧検出用第2プローブの前記基端と前記第2演算増幅器の前記反転入力端子との間、および前記電流検出抵抗と前記電流検出用プローブの前記基端との間を接続状態として前記第2帰還ループを形成した後に、前記第4帰還ループの形成を解除して前記インピーダンス算出処理を実行可能な状態とし、当該電圧検出用第2プローブおよび当該電流供給用プローブの前記各先端と当該測定対象体の当該他端との接続状態が不良であるときには当該電圧検出用第2プローブの前記基端と前記第2演算増幅器の前記反転入力端子との間、および前記電流検出抵抗と前記電流検出用プローブの前記基端との間を非接続状態に維持する。
請求項1記載のインピーダンス測定装置および請求項5記載のインピーダンス測定方法では、信号供給用プローブおよび電圧検出用第1プローブを含まない帰還ループ(第3帰還ループ)を第1演算増幅器に対して形成すると共に、電流検出用プローブおよび電圧検出用第2プローブを含まない帰還ループ(第4帰還ループ)を第2演算増幅器に対して形成し、この状態で信号供給用プローブおよび電圧検出用第1プローブを測定対象体の一端に接続させると共に、電流検出用プローブおよび電圧検出用第2プローブを測定対象体の他端に接続させる。したがって、このインピーダンス測定装置およびインピーダンス測定方法によれば、第1演算増幅器および第2演算増幅器をフィードバック制御動作させた状態で、各プローブを測定対象体の各端部に接触させることができるため、各プローブの接触時に第1演算増幅器および第2演算増幅器から測定対象体に対して電源電圧のような過大電圧が供給(印加)される事態を確実に防止することができる。
請求項2記載のインピーダンス測定装置によれば、処理部が、電圧検出用第1プローブ、電圧検出用第2プローブ、信号供給用プローブおよび電流検出用プローブの測定対象体への接続に先立って第1スイッチおよび第2スイッチを接続状態に制御し、各プローブの測定対象体への接続の完了後に、第1スイッチおよび第2スイッチを非接続状態に制御することにより、各プローブの接触時において第1演算増幅器および第2演算増幅器を自動的にフィードバック制御動作状態に移行させることができるため、第1演算増幅器および第2演算増幅器から測定対象体に対して電源電圧のような過大電圧が供給(印加)される事態を一層確実に防止することができる。
請求項3記載のインピーダンス測定装置および請求項6記載のインピーダンス測定方法によれば、信号供給用プローブおよび電圧検出用第1プローブの各先端を測定対象体の一端に接続する第1接続処理の実行に先立ち、帰還抵抗と電圧検出用第1プローブの基端との間、および第1演算増幅器の出力端子と信号供給用プローブの基端との間を非接続状態とし、この状態において第1接続処理を実行する。したがって、各プローブを測定対象体の一端に接続する際に、第1演算増幅器および第2演算増幅器から測定対象体に対して電源電圧のような過大電圧が供給される事態を確実に防止することができる。また、電圧検出用第1プローブおよび信号供給用プローブの各先端と測定対象体の一端との接続状態を検査する第1接触検査処理を実行し、各プローブの先端と測定対象体の一端との接続状態が良好であるときには、第1演算増幅器に対して第3帰還ループを形成した状態で、帰還抵抗と電圧検出用第1プローブの基端との間、および第1演算増幅器の出力端子と信号供給用プローブの基端との間を接続状態とし、その後、第3帰還ループの形成を解除することにより、帰還抵抗と電圧検出用第1プローブの基端との接続時、および第1演算増幅器の出力端子と信号供給用プローブの基端との接続時においても、測定対象体に対して電源電圧のような過大電圧が供給される事態をより一層確実に防止することができる。
請求項4記載のインピーダンス測定装置および請求項7記載のインピーダンス測定方法によれば、電流検出用プローブおよび電圧検出用第2プローブの各先端を測定対象体の他端に接続する第2接続処理の実行に先立ち、電圧検出用第2プローブの基端と第2演算増幅器の反転入力端子との間、および電流検出抵抗と電圧検出用第2プローブとの間を非接続状態とし、この状態において第2接続処理を実行する。したがって、各プローブを測定対象体の他端に接続する際に、第2演算増幅器から測定対象体に対して電源電圧のような過大電圧が供給される事態を確実に防止することができる。また、電圧検出用第2プローブおよび電流検出用プローブの各先端と測定対象体の他端との接続状態を検査する第2接触検査処理を実行し、各プローブの先端と測定対象体の他端との接続状態が良好であるときには、第2演算増幅器に対して第4帰還ループを形成した状態で、電圧検出用第2プローブの基端と第2演算増幅器の反転入力端子との間、および電流検出抵抗と電圧検出用第2プローブとの間を接続状態とし、その後、第4帰還ループの形成を解除することにより、電圧検出用第2プローブと第2演算増幅器との接続時、および第2演算増幅器の出力端子と信号供給用プローブの基端との接続時においても、測定対象体に対して電源電圧のような過大電圧が供給される事態をより一層確実に防止することができる。
以下、本発明に係るインピーダンス測定方法およびインピーダンス測定装置の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、インピーダンス測定装置1の構成について、図面を参照して説明する。
インピーダンス測定装置1は、図1に示すように、信号供給部2、電流検出部3、電圧検出部4、処理部5、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、信号供給用プローブP1(以下、「第1プローブP1」ともいう)、電流検出用プローブP2(以下、「第2プローブP2」ともいう)、電圧検出用第1プローブP3(以下、「第3プローブP3」ともいう)、および電圧検出用第2プローブP4(以下、「第4プローブP4」ともいう)を備えている。また、インピーダンス測定装置1は、第1接続処理が実行されて、基端がHc端子に接続された第1プローブP1の先端、および基端がHp端子に接続された第3プローブP3の先端がDUTの一端に接触(接続)され、かつ第2接続処理が実行されて、基端がLc端子に接続された第2プローブP2の先端、および基端がLp端子に接続された第4プローブP4の先端がDUTの他端に接触(接続)された状態で、DUTのインピーダンスZを測定可能に構成されている。
信号供給部2は、一例として、発振器21、第1演算増幅器22(以下、「増幅器22」ともいう)、帰還抵抗23、入力抵抗24および出力抵抗25を備えている。発振器21は、予め規定された周波数の交流信号S0を生成して出力する。この信号供給部2では、増幅器22は、反転入力端子に入力抵抗24を介して発振器21が接続され、非反転入力端子は基準電位(一例としてグランド電位)に接続されている。帰還抵抗23は、一端が増幅器22の反転入力端子に接続され、他端がHp端子(つまりHp端子を介して第3プローブP3の基端)に接続されている。したがって、第3プローブP3の基端は、帰還抵抗23を介して増幅器22の反転入力端子に接続されている。出力抵抗25は、本発明におけるインピーダンス素子であって、一端が増幅器22の出力端子に接続され、他端がHc端子(つまりHc端子を介して第1プローブP1の基端)に接続されている。したがって、第1プローブP1の基端は、出力抵抗25を介して増幅器22の出力端子に接続されている。この構成により、第1プローブP1および第3プローブP3の各先端がDUTの一端に接触した状態のときには、出力抵抗25、第1プローブP1、DUTの一端、第3プローブP3および帰還抵抗23が増幅器22の帰還ループA(本発明における第1帰還ループ)に含まれる構成となる。
電流検出部3は、一例として、第2演算増幅器31(以下、「増幅器31」ともいう)、および電流電圧変換器32を備えている。この電流検出部3では、増幅器31は、反転入力端子がLp端子(つまりLp端子を介して第4プローブP4の基端)に接続され、非反転入力端子は基準電位(一例としてグランド電位)に接続されている。電流電圧変換器32は、第2プローブP2の基端と増幅器31の出力端子との間に接続(介装)された電流検出抵抗32aと、第2プローブP2に流れる電流Iに起因して電流検出抵抗32aの両端間に発生する電圧を増幅して電圧信号Viとして出力する増幅器32bとを備えている。この構成により、電流電圧変換器32は、第2プローブP2に流れる電流Iを電圧(電圧信号Vi)に変換して出力する。
電圧検出部4は、その一対の入力端子がHp端子(つまりHp端子を介して第3プローブP3の基端)およびLp端子(つまりLp端子を介して第4プローブP4の基端)に接続されている。この構成により、電圧検出部4は、第3プローブP3および第4プローブP4を介して、電流Iの供給に起因してDUTの両端間に発生する両端間電圧Vを検出して、電圧信号Vvとして出力する。処理部5は、電圧信号Viをディジタルデータに変換するA/D変換器、電圧信号Vvをディジタルデータに変換するA/D変換器、CPUおよびメモリ(いずれも図示せず)を備え、電圧信号Viおよび電圧信号Vvの各ディジタルデータに基づいてDUTのインピーダンスZを算出するインピーダンス算出処理を実行する。また、処理部5は、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2に対する制御を行って、各スイッチSW1,SW2を接続状態(ON状態)および非接続状態(OFF状態)のいずれか一方の状態に移行させる。
第1スイッチSW1は、一端が帰還抵抗23の他端に接続されると共に、他端が増幅器22の出力端子に接続されている。この構成により、第1スイッチSW1は、接続状態となったときには、帰還抵抗23の他端を増幅器22の出力端子に接続することにより、第1プローブP1および第3プローブP3を含まない経路で増幅器22に対する帰還ループB(本発明における第3帰還ループ。本例では、第1スイッチSW1および帰還抵抗23だけで構成される帰還ループ)を構成する。一方、第1スイッチSW1は、非接続状態となったときには、帰還ループBの形成を解除する。第2スイッチSW2は、一端が増幅器31の反転入力端子に接続されると共に、他端が増幅器31の出力端子に接続されている。この構成により、第2スイッチSW2は、接続状態となったときには、第2プローブP2および第4プローブP4を含まない経路で増幅器31に対する帰還ループC(本発明における第4帰還ループ。本例では、第2スイッチSW2だけで構成される帰還ループ)を構成する。一方、第2スイッチSW2は、非接続状態となったときには、帰還ループCの形成を解除する。本例では第1スイッチSW1および第2スイッチSW2は、一例としてアナログスイッチで構成されて、その状態が処理部5によって上記したように制御される。
次に、インピーダンス測定装置1によるDUTについてのインピーダンスZの測定動作について図2を参照して説明する。なお、一例として、インピーダンス測定装置1をDUTの検査ラインに適用して、測定位置に搬送されたDUTのインピーダンスZを自動測定する例を挙げて説明する。この場合、DUTは、検査ラインに設置された搬送機構(図示せず)によって所定時間間隔で測定位置に搬送され、インピーダンスZの測定が完了した後に測定位置から搬出されるものとする。また、搬送機構は、新たなDUTを測定位置に搬送する都度、第1トリガ信号St1を出力するものとする。また、検査ラインには、インピーダンス測定装置1の各プローブP1〜P4を駆動してDUTの各端部に接続させるための第1接続処理および第2接続処理などを実行する駆動機構(図示せず)が設置されているものとする。この駆動機構は、第1トリガ信号St1を入力したときには、インピーダンス測定装置1の各プローブP1,P3を、待避位置から、測定位置に搬送されたDUTの一端に接触する接触位置まで移動させる(プローブP1,P3をDUTの一端に接触させる)第1接続処理と、他のプローブP2,P4を、待避位置から、測定位置に搬送されたDUTの他端に接触する接触位置まで移動させる(プローブP2,P4をDUTの他端に接触させる)第2接続処理とを実行する。また、駆動機構は、各プローブP1〜P4を接触位置に移動させてから一定時間が経過したときには、各プローブP1〜P4を接触位置から待避位置に移動させて、DUTの各端部と各プローブP1〜P4との接触を解除させる処理も実行する。また、この一定時間は、インピーダンス測定装置1がDUTのインピーダンスZの測定するに要する時間よりも長い時間で、かつ搬送機構によるDUTの搬送間隔(第1トリガ信号St1の周期。上記の所定時間)よりも短い時間に設定されている。また、駆動機構は、DUTの各端部にプローブP1〜P4を接触させるタイミングに同期して第2トリガ信号St2をインピーダンス測定装置1に出力する機能も備えている。
検査ラインが稼働している状態において、搬送機構は、インピーダンス測定装置1によってインピーダンスZの測定処理が完了したDUTを測定位置から搬出すると共に、新たなDUTを測定位置に搬送して第1トリガ信号St1を出力する上記の搬送動作を繰り返し実行する。また、駆動機構は、第1トリガ信号St1を入力してインピーダンス測定装置1の各プローブP1〜P4をDUTの対応する端部に接触させ、第2トリガ信号St2を出力する上記の駆動動作を繰り返し実行する。
インピーダンス測定装置1では、この稼働状態において、発振器21が交流信号S0を連続して生成している。また、電圧検出部4は、DUTの両端間電圧Vを検出して電圧信号Vvを出力している。この状態において、処理部5は、第1トリガ信号St1を入力したときには、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2を制御して、非接続状態から接続状態に移行させることで、増幅器22,31に短時間に帰還ループB,Cを形成する(ステップ81,82)。これにより、第1プローブP1および第3プローブP3の各先端がDUTの一端に接触していない状態、すなわち帰還ループAが形成されていない状態(オープン状態)においても、増幅器22は、形成されている帰還ループBによってフィードバック制御動作を実行して、発振器21で生成される交流信号S0を、入力抵抗24と帰還抵抗23の各抵抗値の比で決定される増幅率で増幅して測定信号S1として出力端子から出力する。したがって、出力端子から電源電圧のような高い電圧が出力される事態が回避されている。また、増幅器31も、第2プローブP2および第4プローブP4の各先端がDUTの一端に接触していない状態、すなわち帰還ループD(本発明における第2帰還ループ)が形成されていない状態(解除された状態(オープン状態))においても、帰還ループCによってフィードバック制御動作を実行して、反転入力端子に入力されている電圧を出力端子から出力する。したがって、出力端子から電源電圧のような高い電圧が出力される事態が回避されている。
その後、駆動機構が、第1,2接続処理を実行して、各プローブP1〜P4をDUTの対応する端部に接触させて、第2トリガ信号St2を処理部5に出力する。この場合、上記したように、各プローブP1〜P4のDUTへの接触に先立って、増幅器22,31に帰還ループB,Cが形成されているため、増幅器22,31からDUTに対して電源電圧のような高い電圧が出力されて、DUTに悪影響を及ぼす事態が回避されている。
次いで、処理部5は、第2トリガ信号St2の入力に同期して、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2を制御して、接続状態から非接続状態に移行させる(ステップ83)。これにより、増幅器22においては、出力抵抗25、第1プローブP1、DUTの一端、第3プローブP3、および帰還抵抗23を含む帰還ループAが形成された後に、帰還ループBが解除される。このため、信号供給部2の増幅器22では、帰還ループBによるフィードバック制御動作から帰還ループAによるフィードバック制御動作へ連続して制御動作状態が切り替わる(つまりフィードバックが常にかかった状態で帰還ループAによるフィードバック制御動作へ切り替わる)。したがって、増幅器22は、電源電圧のような高い電圧をDUTに出力することなく、かつ第1プローブP1および第3プローブP3において発生する電圧降下に影響を受けることなく交流信号S0を所望のレベルの測定信号S1に増幅して、DUTに供給する。
また、増幅器31においては、電流検出抵抗32a、第2プローブP2、DUTの他端、および第4プローブP4を含む帰還ループDが形成された後に、帰還ループCが解除される。このため、電流検出部3の増幅器31においても、帰還ループCによるフィードバック制御動作から帰還ループDによるフィードバック制御動作へ連続して制御動作状態が切り替わる。このため、増幅器31も、この帰還ループの切り替えに際して、電源電圧のような高い電圧をDUTに出力することはない。また、増幅器31では、反転入力端子がグランド電位に接地された非反転入力端子にバーチャルショートされた状態となり、この反転入力端子に接続されたLp端子およびこのLp端子に接続された第4プローブP4が接触しているDUTの他端がグランド電位に正確に維持される。したがって、上記したように、信号供給部2からDUTの一端に所望のレベルの測定信号S1が供給されることと相俟って、インピーダンス測定中においてDUTに供給される測定信号S1の実効値は正確に一定な状態に維持される。また、DUTに流れている電流Iは、電流検出抵抗32aを経由して増幅器31の出力端子に達する。電流電圧変換器32では、増幅器32bが、電流Iに起因して電流検出抵抗32aの両端間に発生する電圧を増幅して電圧信号Viとして出力する。
一方、電圧検出部4は、電流Iが流れることに起因してDUTの両端間に発生する両端間電圧Vを第3プローブP3および第4プローブP4を介して検出して、電圧信号Vvとして出力する。処理部5は、電圧信号Viおよび電圧信号Vvを入力すると共に、この各信号Vi,Vvに基づいて、インピーダンス算出処理を実行する(ステップ84)。このインピーダンス算出処理では、処理部5は、まず、電圧信号Viおよび電圧信号Vvをディジタルデータにそれぞれ変換すると共に、少なくとも1周期分ずつメモリに記憶する。次いで、処理部5は、メモリに記憶されているディジタルデータに基づき、電圧信号Viおよび電圧信号Vvの各信号波形(つまり、DUTに流れる電流Iの信号波形およびDUTの両端間電圧Vの信号波形)との間の位相差を算出する。続いて、処理部5は、1周期分の電圧波形から算出した両端間電圧Vの実効値と、1周期分の電流波形から算出した電流Iの実効値とに基づいてDUTのインピーダンスZを算出する。最後に、処理部5は、算出したインピーダンスZをメモリに記憶すると共に、外部に出力する。これにより、1つのDUTに対するインピーダンス測定処理が完了する。処理部5は、上記したインピーダンス測定処理(各スイッチSW1,SW2に対する制御およびこのインピーダンス算出処理)を、搬送機構から出力される第1トリガ信号St1および駆動機構から出力される第2トリガ信号St2に同期して実行することにより、測定位置に次々と搬送されてくるDUTのインピーダンスZを自動的に測定して出力する。
このように、このインピーダンス測定装置1では、第1プローブP1および第3プローブP3を含まない経路で増幅器22に対して帰還ループBを形成するための第1スイッチSW1と、第2プローブP2および第4プローブP4を含まない経路で増幅器31に対して帰還ループCを形成するための第2スイッチSW2とを備えている。したがって、このインピーダンス測定装置1およびこのインピーダンス測定装置1によって実施されるインピーダンス測定方法によれば、第1スイッチSW1を接続状態として増幅器22に対して帰還ループBを形成してフィードバック制御動作をさせ、かつ第2スイッチSW2を接続状態として増幅器31に対して帰還ループCを形成してフィードバック制御動作をさせた状態で、各プローブP1〜P4をDUTの各端部に接触させることができるため、各プローブP1〜P4の接触時に増幅器22および増幅器31からDUTに対して電源電圧のような過大電圧が供給(印加)される事態を確実に防止することができる。
なお、上記のインピーダンス測定装置1では、各プローブP1〜P4のDUTの各端部への接触が常に良好な状態(接触抵抗が低い状態)となることを前提としているが、DUTの端部の表面状態によっては、接触状態が良好とならない場合(接触抵抗の大きな不良な状態)もあり、このような場合にインピーダンス測定装置1では、第1スイッチSW1による帰還ループBの形成を解除したときに、増幅器22に帰還ループAが形成されずに、増幅器22がフィードバック制御動作ができない状態となって、第1プローブP1および第3プローブP3の少なくとも一方から電源電圧に近い電圧がDUTの一端に印加されるおそれがある。また、第2スイッチSW2による帰還ループCの形成を解除したときにも同様にして、増幅器31がフィードバック制御動作できない状態となって、第2プローブP2および第4プローブP4の少なくとも一方から電源電圧に近い電圧がDUTの他端に印加されることがある。このため、本願発明者らは、さらにこの課題についても解決し得るインピーダンス測定装置も開発した。以下、このインピーダンス測定装置1Aについて説明する。
最初に、インピーダンス測定装置1Aの構成について、図面を参照して説明する。なお、インピーダンス測定装置1と同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
インピーダンス測定装置1Aは、図3に示すように、信号供給部2、電流検出部3、電圧検出部4、処理部5、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、各プローブP1〜P4を備えている点でインピーダンス測定装置1と共通し、さらに、第1プローブP1および第3プローブP3の各先端とDUTの一端との接触状態を検査する第1接触検査部6と、第2プローブP2および第4プローブP4の各先端とDUTの他端との接触状態を検査する第2接触検査部7とを備えている点でインピーダンス測定装置1と相違している。以下では、この相違する構成について説明する。
第1接触検査部6は、第3スイッチSW3、第4スイッチSW4、第5スイッチSW5、第6スイッチSW6、第1プルアップ抵抗61および第1比較部62を備えて構成されている。具体的には、第3スイッチSW3は、帰還抵抗23とHp端子(つまり第3プローブP3の基端)との間に介装されている。第4スイッチSW4は、Hc端子(つまり第1プローブP1の基端)と増幅器22の出力端子との間に出力抵抗(本発明におけるインピーダンス素子)25を介して介装されている。第5スイッチSW5は、一端が定電圧(本例では一例として電源正電圧Vccよりも十分に低い電圧。例えば、電源正電圧Vccの半分程度の電圧)V1に接続された第1プルアップ抵抗61の他端とHp端子との間に介装されている。第6スイッチSW6は、Hc端子(つまり第1プローブP1の基端)と基準電位(一例としてグランド電位)との間に接続されている。この場合、定電圧V1を負電圧とすることもできる。
第1比較部62は、Hp端子(第3プローブP3の基端)に発生する電圧Vc1と予め規定された参照電位Vrefとを比較して比較結果を出力する。一例として、本例では、第1プルアップ抵抗61が定電圧V1に接続されているため、参照電位Vrefは定電圧V1の半分程度の電圧(V1/2)に規定されている。また、第1比較部62は、電圧Vc1と参照電位Vrefとを比較して、電圧Vc1が参照電位Vref以上のときにHighレベルとなり、電圧Vc1が参照電位Vref未満のときにLowレベルとなる検出信号S2を比較結果として出力する。
第2接触検査部7は、第7スイッチSW7、第8スイッチSW8、第9スイッチSW9、第10スイッチSW10、第2プルアップ抵抗71および第2比較部72を備えて構成されている。具体的には、第7スイッチSW7は、Lp端子(つまり第4プローブP4の基端)と増幅器31の反転入力端子との間に介装されている。第8スイッチSW8は、電流検出抵抗32aとLc端子(つまり第2プローブP2の基端)との間に介装されている。第9スイッチSW9は、一端が定電圧(本例では一例として定電圧V1)に接続された第2プルアップ抵抗71の他端とLp端子との間に介装されている。第10スイッチSW10は、Lc端子(つまり第2プローブP2の基端)と基準電位(一例としてグランド電位)との間に接続されている。
第2比較部72は、Lp端子(第4プローブP4の基端)に発生する電圧Vc2と予め規定された参照電位Vrefとを比較して比較結果を出力する。一例として本例では、第1比較部62と同様の理由により、参照電位Vrefは(V1/2)に規定されている。また、第2比較部72は、電圧Vc2と参照電位Vrefとを比較して、電圧Vc2が参照電位Vref以上のときにHighレベルとなり、電圧Vc2が参照電位Vref未満のときにLowレベルとなる検出信号S3を比較結果として出力する。また、各第3スイッチSW3〜第10スイッチSW10は、一例としてアナログスイッチで構成されて、処理部5によって制御されることで、接続状態および非接続状態のいずれか一方の状態に移行する。
次に、インピーダンス測定装置1AによるDUTのインピーダンス測定処理90について、図4を参照しつつ、各プローブP1〜P4とDUTとの接触検査処理(コンタクトチェック処理)動作を中心として説明する。なお、一例として、インピーダンス測定装置1Aを上記したインピーダンス測定装置1と同様のDUTの検査ラインに適用した例について説明し、インピーダンス測定装置1と同一の動作については説明を省略する。
インピーダンス測定装置1Aでは、搬送機構によって新たなDUTが測定位置に搬送される。処理部5は、このときに搬送機構から出力される第1トリガ信号St1を入力して、第3スイッチSW3、第4スイッチSW4、第7スイッチSW7および第8スイッチSW8を制御して非接続状態に移行させる(ステップ91)。これにより、帰還抵抗23と第3プローブP3とが分離され(非接続状態となり)、増幅器22の出力端子と第1プローブP1とが分離され(非接続状態となり)、かつ増幅器31の反転入力端子と第4プローブP4とが分離され(非接続状態となり)、電流検出抵抗32aと第2プローブP2とが分離される(非接続状態となる)。なお、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2については、処理部5により、非接続状態に制御されていてもよいし、接続状態に制御されていてもよい。
その後、駆動機構によって第1,2接続処理が実行されて、各プローブP1〜P4がDUTに接触させられる。この場合、この各プローブP1〜P4のDUTへの接触に先立ち、上記したように、各増幅器22,31から各プローブP1〜P4が切り離されているため、各増幅器22,31からDUTに対して電源電圧のような高い電圧が印加される事態が回避されている。次いで、処理部5は、各プローブP1〜P4のDUTへの接触動作に伴い駆動機構から出力される第2トリガ信号St2を入力したときには、第1接触検査部6および第2接触検査部7を作動させることにより、第1および第2接触検査処理を実行する(ステップ92)。
この第1接触検査処理では、処理部5は、第5スイッチSW5および第6スイッチSW6を制御して非接続状態から接続状態にそれぞれ移行させる。これにより、Hp端子およびLp端子は、プルアップ抵抗61,71を介して定電圧V1に接続されて、定電圧V1が印加され得る状態となる。この状態において、第1プローブP1および第3プローブP3の各先端が共に接触抵抗の低い良好な状態でDUTの一端に接触しているときには、第3プローブP3、DUTの一端、第1プローブP1および第6スイッチSW6を介してHp端子がグランド電位に規定される。このため、電圧Vc1もまたグランド電位になることから、第1比較部62は、この電圧Vc1と参照電位Vrefとを比較して、Lowレベルとなる検出信号S2を比較結果として出力する。一方、第1プローブP1および第3プローブP3の各先端の少なくとも一方が接触抵抗の高い不良な状態(接触不良状態)でDUTの一端に接触しているときには、電圧Vc1は、定電圧V1がプルアップ抵抗61とこの一端での接触抵抗とで分圧された電圧となる。このため、プルアップ抵抗61の抵抗値および参照電位Vrefを適切に規定して、第1プローブP1および第3プローブP3の各先端の少なくとも一方が接触抵抗の高い不良な状態でDUTの一端に接触しているときの電圧Vc1が常に参照電位Vref以上となるように規定することで、第1比較部62は、この電圧Vc1と参照電位Vrefとを比較して、Highレベルとなる検出信号S2を比較結果として出力する。
また、第2接触検査処理では、処理部5は、第9スイッチSW9および第10スイッチSW10を制御して非接続状態から接続状態にそれぞれ移行させる。この場合、第2プローブP2および第4プローブP4の各先端が共に接触抵抗の低い良好な状態でDUTの他端に接触しているときには、第4プローブP4、DUTの他端、第2プローブP2および第10スイッチSW10を介してLp端子がグランド電位に規定される。このため、電圧Vc2もまたグランド電位になることから、第2比較部72は、この電圧Vc2と参照電位Vrefとを比較して、Lowレベルとなる検出信号S3を比較結果として出力する。一方、第2プローブP2および第4プローブP4の各先端の少なくとも一方が接触抵抗の高い不良な状態(接触不良状態)でDUTの他端に接触しているときには、電圧Vc2は、定電圧V1がプルアップ抵抗71とこの一端での接触抵抗とで分圧された電圧となる。このため、プルアップ抵抗71の抵抗値および参照電位Vrefを適切に規定することにより、第1比較部62と同様にして、第2比較部72は、この電圧Vc1と参照電位Vrefとを比較して、Highレベルとなる検出信号S3を比較結果として出力する。処理部5は、各検出信号S2,S3のレベルを検出してメモリに記憶する。その後、処理部5は、第5スイッチSW5、第6スイッチSW6、第9スイッチSW9および第10スイッチSW10を制御して接続状態から非接続状態に移行させ、第1接触検査部6および第2接触検査部7を用いた第1および2接触検査処理を終了させる。
処理部5は、メモリに記憶されている各検出信号S2,S3のレベルに基づいて、各プローブP1〜P4の先端とDUTとの接触が良好であるか否かを判別する(ステップ93)。具体的には、処理部5は、いずれの検出信号S2,S3のレベルもLowレベルとなっているときには、すべてのプローブP1〜P4の先端がDUTの各端部に低い接触抵抗で良好に接触していると判別して、DUTのインピーダンス測定処理を実行するための前処理を実行する。この前処理では、処理部5は、まず、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2を制御して非接続状態から接続状態に移行させて、増幅器22,31に対して帰還ループB,Cを形成する(ステップ94)。次いで、処理部5は、第3スイッチSW3、第4スイッチSW4、第7スイッチSW7および第8スイッチSW8を制御して非接続状態から接続状態に移行させて、帰還抵抗23と第3プローブP3の基端とを接続状態とし、増幅器22の出力端子と第1プローブP1の基端とを接続状態とし、かつ増幅器31の反転入力端子と第4プローブP4の基端とを接続状態とし、電流検出抵抗32aと第2プローブP2の基端とを接続状態とする(ステップ95)。これにより、プローブP1〜P4の先端がDUTの各端部に低い接触抵抗で良好に接触することと相俟って、増幅器22に帰還ループAが形成され、また増幅器31に帰還ループDが形成される。
最後に、処理部5は、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2を制御して接続状態から非接続状態に移行させて、帰還ループB,Cを解除する(ステップ96)。これにより、前処理が完了する。この状態においては、増幅器22は、帰還ループAによるフィードバック制御動作を実行し、増幅器31は、帰還ループDによるフィードバック制御動作を実行している。したがって、信号供給部2は、第1プローブP1および第3プローブP3において発生する電圧降下に影響を受けることなく、所望のレベルの測定信号S1をDUTに供給する。また、電流検出部3では、増幅器31の反転入力端子がグランド電位に接地された非反転入力端子にバーチャルショートされた状態となり、この反転入力端子に接続されたLp端子およびこのLp端子に接続された第4プローブP4が接触しているDUTの他端をグランド電位に正確に維持する。
処理部5は、次いで、インピーダンス算出処理を実行する(ステップ97)。インピーダンス測定装置1Aにおいても、上記のようにして、インピーダンス測定中においてDUTに供給される測定信号S1の実効値は正確に一定な状態に維持されるため、DUTのインピーダンスZが正確に測定される。
一方、処理部5は、ステップ93において、各検出信号S2,S3のいずれかのレベルがHighレベルとなっているときには、各プローブP1〜P4の先端とDUTとの間に接触不良(接触抵抗が高い状態での接触)が生じていると判別して、DUTのインピーダンス算出処理を実行することなく、インピーダンス測定処理を終了させる。これにより、帰還抵抗23と第3プローブP3とが分離されると共に、増幅器22の出力端子と第1プローブP1とが分離され、かつ増幅器31の反転入力端子と第4プローブP4とが分離されると共に、電流検出抵抗32aと第2プローブP2とが分離された状態が維持されるため、つまり各プローブP1〜P4と増幅器22,31との間が非接続状態に維持されるため、DUTに対して高い電圧が印加されるおそれのある状態での各プローブP1〜P4とDUTとの接触が回避される。
このように、このインピーダンス測定装置1Aでは、インピーダンス測定装置1の構成に加えて、帰還抵抗23と第3プローブP3の基端との間に第3スイッチSW3が介装され、増幅器22の出力端子と第1プローブP1の基端との間に第4スイッチSW4が介装され、さらに第4プローブP4の基端と増幅器31の反転入力端子との間に第7スイッチSW7が介装され、電流検出抵抗32aと第2プローブP2の基端との間に第8スイッチSW8が介装されている。また、第3プローブP3の基端に定電圧V1を印加するための第5スイッチSW5と、第1プローブP1の基端をグランド電位に接続するための第6スイッチSW6と、第4プローブP4の基端に定電圧V1を印加するための第9スイッチSW9と、第2プローブP2の基端をグランド電位に接続するための第10スイッチSW10と、第1プローブP1の基端に発生する電圧Vc1と参照電位Vrefとを比較して検出信号S2を出力する第1比較部62と、第4プローブP4の基端に発生する電圧Vc2と参照電位Vrefとを比較して検出信号S3を出力する第2比較部72とを備えている。
したがって、このインピーダンス測定装置1Aによれば、第3スイッチSW3および第4スイッチSW4を非接続状態に移行させて、増幅器22から第1プローブP1および第3プローブP3を切り離すことができ、この状態において第5スイッチSW5および第6スイッチSW6を接続状態に移行させることにより、第1比較部62から出力される検出信号S2に基づいてこれらのプローブP1,P3とDUTの一端との間の接続状態(接触状態)を判別することができる。このため、第1プローブP1および第3プローブP3の各先端がDUTの一端に確実に接触した状態、つまり増幅器22に対する帰還ループA(各プローブP1,P3を含む経路での帰還ループ)が形成された状態で、DUTに測定信号S1を供給することができる結果、これらのプローブP1,P3からDUTに対して電源電圧のような過大電圧が供給(印加)される事態を一層確実に防止しつつDUTのインピーダンスZを測定することができる。
また、第7スイッチSW7および第8スイッチSW8を非接続状態に移行させて、増幅器31から第2プローブP2および第4プローブP4を切り離すことができ、この状態において第9スイッチSW9および第10スイッチSW10を接続状態に移行させることにより、第2比較部72から出力される比較結果に基づいてこれらのプローブP2,P4とDUTの他端との間の接続状態(接触状態)を判別することができる。このため、プローブP2,P4の各先端がDUTの他端に確実に接触した状態、つまり増幅器31に対する帰還ループD(各プローブP2,P4を含む経路での帰還ループ)が形成された状態で、DUTに流れる電流Iを検出することができる結果、これらのプローブP2,P4からDUTに対して電源電圧のような過大電圧が供給(印加)される事態を一層確実に防止しつつDUTのインピーダンスZを測定することができる。
なお、本発明は、上記のインピーダンス測定装置1,1Aでは、第1スイッチSW1を帰還抵抗23の第3プローブP3側の端部と増幅器22の出力端子との間に配置して帰還ループBを形成しているが、帰還ループB内に出力抵抗25を含む構成を採用することもできるし、帰還ループBから帰還抵抗23を外す構成(つまり、増幅器22の反転入力端子と出力端子とを直接または出力抵抗25を介して接続する構成)を採用することもできる。また、増幅器31についての帰還ループCを第2スイッチSW2のみで構成したが、帰還抵抗(インピーダンス素子)を帰還ループCに含めることもできる。一例として、第2スイッチSW2における増幅器31の出力端子に接続されている一端をLc端子に接続して帰還ループC内に電流検出抵抗32aを含める構成を採用することができる。また、増幅器22の出力端子と第1プローブP1の基端とを出力抵抗25を介して接続した例について説明したが、直接接続することもできる。
インピーダンス測定装置1の構成図である。 インピーダンス測定装置1のインピーダンス測定処理80を説明するためのフローチャートである。 インピーダンス測定装置1Aの構成図である。 インピーダンス測定装置1Aのインピーダンス測定処理90を説明するためのフローチャートである。 従来のインピーダンス測定装置101の構成図である。
符号の説明
1,1A インピーダンス測定装置
2 信号供給部
3 電流検出部
4 電圧検出部
5 処理部
22,31 増幅器
23 帰還抵抗
32 電流電圧変換器
62 第1比較部
72 第2比較部
A,B,C,D 帰還ループ
DUT 測定対象体
P1〜P4 プローブ
SW1〜SW10 スイッチ
V1 定電圧
Vref 参照電位
Z インピーダンス

Claims (7)

  1. 信号供給部、電流検出部、電圧検出部および処理部を備え、
    前記信号供給部は、測定対象体の一端に先端が接続される電圧検出用第1プローブの基端と反転入力端子との間に帰還抵抗が接続されると共に当該測定対象体の当該一端に先端が接続される信号供給用プローブの基端と出力端子との間が直接またはインピーダンス素子を介して接続され、かつ当該電圧検出用第1プローブおよび当該信号供給用プローブを帰還ループに含むように構成されてフィードバック制御によって当該測定対象体の当該一端に測定信号を供給する第1演算増幅器を備え、
    前記電流検出部は、前記測定対象体の他端に先端が接続される電圧検出用第2プローブの基端と反転入力端子とが接続される第2演算増幅器、および当該測定対象体の当該他端に先端が接続される電流検出用プローブの基端と前記第2演算増幅器の出力端子との間に電流検出抵抗が接続されて当該電流検出用プローブに流れる電流を電圧に変換して出力する電流電圧変換器を備え、
    前記電圧検出部は、前記電圧検出用第1プローブおよび前記電圧検出用第2プローブを介して前記測定対象体の両端間電圧を検出し、
    前記処理部は、前記電流電圧変換器から出力される前記電圧および前記電圧検出部で検出された前記両端間電圧に基づいて前記測定対象体のインピーダンスを算出するインピーダンス測定装置であって、
    前記電圧検出用第1プローブおよび前記信号供給用プローブを含まない帰還ループを前記第1演算増幅器に対して形成する第1スイッチと、
    前記電圧検出用第2プローブおよび前記信号検出用プローブを含まない帰還ループを前記第2演算増幅器に対して形成する第2スイッチとを備え、
    前記処理部は、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの接続および非接続を制御するインピーダンス測定装置。
  2. 前記処理部は、前記電圧検出用第1プローブ、前記電圧検出用第2プローブ、前記信号供給用プローブおよび前記電流検出用プローブの前記測定対象体への接続に先立って前記第1スイッチおよび前記第2スイッチを接続状態に制御し、当該各プローブの当該測定対象体への接続の完了後に、当該第1スイッチおよび当該第2スイッチを非接続状態に制御する請求項1記載のインピーダンス測定装置。
  3. 前記帰還抵抗と前記電圧検出用第1プローブの前記基端との間に介装された第3スイッチと、
    前記信号供給用プローブの前記基端と第1演算増幅器の前記出力端子との間に介装された第4スイッチと、
    前記電圧検出用第1プローブの前記基端に抵抗を介して定電圧を印加するための第5スイッチと、
    前記信号供給用プローブの前記基端を基準電位に接続するための第6スイッチと、
    前記電圧検出用第1プローブの前記基端に発生する電圧と予め規定された参照電位とを比較して前記電圧検出用第1プローブおよび前記信号供給用プローブの接続状態を示す比較結果を出力する第1比較部とを備え、
    前記処理部は、前記第3スイッチおよび前記第4スイッチを非接続状態に制御すると共に、その後に前記各先端が前記測定対象体の前記一端に接続された前記電圧検出用第1プローブおよび前記信号供給用プローブに対して、前記第5スイッチおよび前記第6スイッチを接続状態に制御することによって前記定電圧を印加し、その状態において前記第1比較部から出力される前記比較結果が当該電圧検出用第1プローブおよび当該信号供給用プローブの前記各先端と前記測定対象体との接続状態が良好である旨を示しているときに、当該第5スイッチおよび当該第6スイッチを非接続状態に制御した後に、前記第1スイッチを接続状態に制御し、次いで、前記第3スイッチおよび前記第4スイッチを接続状態に制御すると共に当該第1スイッチを非接続状態に制御する請求項1または2記載のインピーダンス測定装置。
  4. 前記電圧検出用第2プローブの前記基端と前記第2演算増幅器の前記反転入力端子との間に介装された第7スイッチと、
    前記電流検出抵抗と前記電流検出用プローブの前記基端との間に介装された第8スイッチと、
    前記電圧検出用第2プローブの前記基端に抵抗を介して定電圧を印加するための第9スイッチと、
    前記電流検出用プローブの前記基端を基準電位に接続するための第10スイッチと、
    前記電圧検出用第2プローブの前記基端に発生する電圧と予め規定された参照電位とを比較して前記電圧検出用第2プローブおよび前記信号供給用プローブの接続状態を示す比較結果を出力する第2比較部とを備え、
    前記処理部は、前記第7スイッチおよび前記第7スイッチを非接続状態に制御すると共に、その後に前記各先端が前記測定対象体の前記他端に接続された前記電圧検出用第2プローブおよび前記電流検出用プローブに対して、前記第9スイッチおよび前記第10スイッチを接続状態に制御することによって前記定電圧を印加し、その状態において前記第2比較部から出力される前記比較結果が当該電圧検出用第2プローブおよび当該電流検出用プローブの前記各先端と前記測定対象体との接続状態が良好である旨を示しているときに、当該第9スイッチおよび当該第10スイッチを非接続状態に制御した後に、前記第2スイッチを接続状態に制御し、次いで、前記第7スイッチおよび前記第8スイッチを接続状態に制御すると共に当該第2スイッチを非接続状態に制御する請求項1または2記載のインピーダンス測定装置。
  5. 信号供給部を構成する第1演算増幅器の反転入力端子に帰還抵抗を介して基端が接続された電圧検出用第1プローブの先端、および当該第1演算増幅器の出力端子に直接またはインピーダンス素子を介して基端が接続された信号供給用プローブの先端を測定対象体の一端に接続して、当該電圧検出用第1プローブおよび当該信号供給用プローブを含む第1帰還ループを当該第1演算増幅器に対して形成してフィードバック制御動作させ、
    電流検出部を構成すると共に非反転入力端子が基準電位に接続された第2演算増幅器の反転入力端子に基端が接続された電圧検出用第2プローブの先端、および当該第2演算増幅器の出力端子に電流検出抵抗を介して基端が接続された電流検出用プローブの先端を前記測定対象体の他端に接続して、当該電圧検出用第2プローブおよび当該電流検出用プローブを含む第2帰還ループを当該第2演算増幅器に対して形成してフィードバック制御動作させ、
    次いで、前記第1演算増幅器から測定信号を供給させて、前記測定対象体に電流が流れることに起因して当該測定対象体に発生する両端間電圧と前記電流とを検出し、当該検出した両端間電圧および当該電流に基づいて当該測定対象体のインピーダンスを算出するインピーダンス算出処理を実行するインピーダンス測定方法であって、
    前記信号供給用プローブおよび前記電圧検出用第1プローブの前記各先端を前記測定対象体の前記一端に接続する第1接続処理の実行に先立ち、当該信号供給用プローブおよび当該電圧検出用第1プローブを含まない第3帰還ループを前記第1演算増幅器に対して形成してフィードバック制御動作させ、
    前記電流供給用プローブおよび前記電圧検出用第2プローブの前記各先端を前記測定対象体の前記他端に接続する第2接続処理の実行に先立ち、当該電流検出用プローブおよび当該電圧検出用第2プローブを含まない第4帰還ループを前記第2演算増幅器に対して形成してフィードバック制御動作させ、
    前記第1接続処理および前記第2接続処理を実行して、前記第1帰還ループを前記第1演算増幅器に対して形成し、かつ前記第2帰還ループを前記第2演算増幅器に対して形成した後に、前記第3帰還ループおよび前記第4帰還ループの形成を解除して前記インピーダンス算出処理を実行するインピーダンス測定方法。
  6. 前記第1接続処理の実行に先立ち、前記帰還抵抗と前記電圧検出用第1プローブの前記基端との間、および前記第1演算増幅器の出力端子と前記信号供給用プローブの前記基端との間を非接続状態とし、
    前記第1接続処理を実行した後に、前記電圧検出用第1プローブの前記基端にプルアップ抵抗を介して定電圧を印加すると共に前記信号供給用プローブの前記基端を基準電位に接続して、当該電圧検出用第1プローブの当該基端に発生する電圧と予め規定された参照電位との比較を行うことにより、当該電圧検出用第1プローブおよび当該信号供給用プローブの前記各先端と前記測定対象体の前記一端との接続状態を検査する第1接触検査処理を実行し、
    前記電圧検出用第1プローブおよび前記信号供給用プローブの前記各先端と前記測定対象体の前記一端との接続状態が良好であるときには、前記第1演算増幅器に対して前記第3帰還ループを形成し、次いで前記帰還抵抗と前記電圧検出用第1プローブの前記基端との間、および前記第1演算増幅器の出力端子と前記信号供給用プローブの前記基端との間を接続状態として前記第1帰還ループを形成した後に、前記第3帰還ループの形成を解除して前記インピーダンス算出処理を実行可能な状態とし、当該電圧検出用第1プローブおよび当該信号供給用プローブの各先端と当該測定対象体の当該一端との接続状態が不良であるときには当該帰還抵抗と当該電圧検出用第1プローブの当該基端との間、および当該第1演算増幅器の当該出力端子と当該信号供給用プローブの当該基端との間を非接続状態に維持する請求項5記載のインピーダンス測定方法。
  7. 前記第2接続処理の実行に先立ち、前記電圧検出用第2プローブの前記基端と前記第2演算増幅器の前記反転入力端子との間、および前記電流検出抵抗と前記電流検出用プローブの前記基端との間を非接続状態とし、
    前記第2接続処理を実行した後に、前記電圧検出用第2プローブの前記基端にプルアップ抵抗を介して定電圧を印加すると共に前記電流検出用プローブの前記基端を基準電位に接続して、当該電圧検出用第2プローブの当該基端に発生する電圧と予め規定された参照電位との比較を行うことにより、当該電圧検出用第2プローブおよび当該電流供給用プローブの前記各先端と前記測定対象体の前記他端との接続状態を検査する第2接触検査処理を実行し、
    前記電圧検出用第2プローブおよび前記電流検出用プローブの前記各先端と前記測定対象体の前記他端との接続状態が良好であるときには、前記第2演算増幅器に対して前記第4帰還ループを形成し、次いで前記電圧検出用第2プローブの前記基端と前記第2演算増幅器の前記反転入力端子との間、および前記電流検出抵抗と前記電流検出用プローブの前記基端との間を接続状態として前記第2帰還ループを形成した後に、前記第4帰還ループの形成を解除して前記インピーダンス算出処理を実行可能な状態とし、当該電圧検出用第2プローブおよび当該電流供給用プローブの前記各先端と当該測定対象体の当該他端との接続状態が不良であるときには当該電圧検出用第2プローブの前記基端と前記第2演算増幅器の前記反転入力端子との間、および前記電流検出抵抗と前記電流検出用プローブの前記基端との間を非接続状態に維持する請求項5記載のインピーダンス測定方法。
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