JP2009263847A - 短繊維不織布 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、1,6−ヘキサンジオール50モル%以上のジオール成分とからなり、結晶核剤を0.01〜5.0質量%含有し、融点(Tm)が100〜150℃のポリエステルAと、非晶性のポリエステルBとで構成され、ポリエステルAが鞘部、ポリエステルBが芯部となる芯鞘形状を呈する芯鞘型複合短繊維と、熱処理により捲縮を発現する潜在捲縮性能を有する複合短繊維とを含有するウエブからなり、芯鞘型複合短繊維のポリエステルA、Bともに溶融して接着成分を成している短繊維不織布。
【選択図】図1
Description
すなわち、本発明は、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、1,6−ヘキサンジオール50モル%以上のジオール成分とからなり、結晶核剤を0.01〜5.0質量%含有し、融点(Tm)が100〜150℃のポリエステルAと、流動開始温度(R)が105〜155℃、流動開始温度とポリエステルAの融点との差(R−Tm)が+5℃以下である非晶性のポリエステルBとで構成され、単糸の横断面形状においてポリエステルAが鞘部、ポリエステルBが芯部となる芯鞘形状を呈する芯鞘型複合短繊維と、熱処理により捲縮を発現する潜在捲縮性能を有する複合短繊維とを含有するウエブからなり、芯鞘型複合短繊維のポリエステルA、Bともに溶融して接着成分を成していることを特徴とする短繊維不織布を要旨とするものである。
本発明の短繊維不織布は、熱処理により捲縮を発現する潜在捲縮性能を有する複合短繊維を主体繊維とし、以下に詳述するポリエステルAとポリエステルBとからなる芯鞘型複合短繊維をバインダー繊維とし、両短繊維を含有するウエブからなり、芯鞘型複合短繊維のポリエステルA、Bともに溶融して接着成分を成しているものである。
b/a≧0.05 (mW/mg・℃) (1)
そして、本発明の短繊維不織布を乾式不織布とする際には、芯鞘型複合短繊維、潜在捲縮性能を有する複合短繊維ともに、繊維長を25〜100mmとすることが好ましく、中でも30〜80mmが好ましい。また、本発明の短繊維不織布を湿式不織布とする際には、これらの短繊維の繊維長を1〜30mmとすることが好ましく、中でも3〜20mmとすることが好ましい。
潜在捲縮性能を有する複合短繊維を主体繊維とし、芯鞘型複合短繊維をバインダー繊維とし、バインダー繊維と主体繊維を任意の割合で計量し、カード機を用いて混綿、解繊して乾式ウエブを作成する。得られたウエブを、連続熱処理機にてポリエステルAの融点(Tm)+10℃以上、かつ主体繊維の潜在捲縮が発現し得る温度で熱接着処理を施し、バインダー繊維を溶融させ、主体繊維の捲縮を発現させ、捲縮の発現した主体繊維が一体化した乾式短繊維不織布を得る。
潜在捲縮性能を有する複合短繊維を主体繊維とし、芯鞘型複合短繊維をバインダー繊維とし、バインダー繊維と主体繊維を任意の割合で計量し、パルプ離解機に投入し、攪拌(混綿、解繊)する。得られた試料を抄紙機にて湿式不織ウエブを作成する。この湿式不織ウエブの余分な水分を脱水した後、ポリエステルAの融点(Tm)+10℃以上、かつ主体繊維の潜在捲縮が発現し得る温度で熱接着処理を施し、バインダー繊維を溶融させ、主体繊維の捲縮を発現させ、捲縮の発現した主体繊維が一体化した湿式短繊維不織布を得る。
まず、ジカルボン酸成分とジオール成分とをエステル化反応またはエステル交換反応させ、結晶核剤を添加して重縮合反応を行う。重縮合反応においてポリエステルが所定の極限粘度に到達したら、ストランド状に払い出して、冷却、カットすることによりチップ化する。次に、このチップ(ポリエステルA)とポリエステルBのチップを通常の複合溶融紡糸装置に供給して、ポリエステルAが鞘部、ポリエステルBが芯部となるようにして溶融紡糸を行う。紡出糸条を冷却固化した後、一旦容器へ収納する。そして、この糸条を集束して糸条束とし、ローラ間で延伸倍率2〜4倍程度で延伸を施す。続いて100〜120℃で熱処理し、次いで仕上げ油剤を付与後、スタフィングボックス等で機械捲縮を付与し、目的とする繊維長にカットして芯鞘型複合短繊維を得る。
なお、湿式不織布を得る際には、機械捲縮を付与することなく、捲縮の付与されていない芯鞘型複合短繊維とすることが好ましい。
(a)極限粘度〔η〕
フェノールと四塩化エタンとの等質量混合物を溶媒として、試料濃度0.5質量%、温度20℃の条件下で常法に基づき測定した。
(b)ポリエステルAの融点、DSCより求めた降温結晶化を示すDSC曲線
前記の方法により測定した。
(c)ポリエステルB、主体繊維を構成するポリエステルの流動開始温度
フロテスター(島津製作所CFT−500型)を用い、荷重9.8MPa、ノズル径0.5mmの条件で、初期温度50℃より10℃/分の割合で昇温していき、ポリマーがダイから流出し始める温度として求めた。
(d)主体繊維を構成するポリエステルの融点
示差走査型熱量計(パーキンエルマー社製Diamond DSC)を用い、昇温速度20℃/分で測定した融解吸収曲線の極値を与える温度を融点とした。
(e)ポリエステルA、ポリエステルBのポリマー組成
得られたポリエステル複合短繊維を重水素化ヘキサフルオロイソプロパノールと重水素化クロロホルムとの容量比1/20の混合溶媒に溶解させ、日本電子社製LA-400型NMR装置にて 1H-NMRを測定し、得られたチャートの各共重合成分のプロトンのピークの積分強度から求めた。
(f)芯鞘型複合短繊維の乾熱収縮率(%)
前記の方法で測定した。
(g)不織布の評価
1.地合
得られた不織布表面の地合を目視にて、良好(○)、不良(×)の2段階で評価した。
2.柔軟性(風合)
得られた不織布の柔軟性を触感にて判断し、良好(○)、不良(×)の2段階で評価した。
3.機械的特性(引張強さと耐熱性)
〔引張強さ〕
得られた不織布について、JIS L 1096 8.12の引張強さ及び伸び率 標準時A法(ストリップ法)により引張強さ(N)を測定した。カットストリップ法により試験片の幅5.0cmとし、定速伸長形試験機を用い、試験条件をつかみ間隔20cm、引張速度20cm/分とした。このとき、25℃雰囲気下で測定した。
〔耐熱性〕
上記の引張り強さを70℃雰囲気下で測定し、下記式で強力保持率を算出した。なお、強力保持率は耐熱性を示す指標であり、70%以上であることが好ましい。
強力保持率(%)=〔(70℃雰囲気下での引張強さ)/(25℃雰囲気下での引張強さ)〕×100
4.嵩高性
得られた不織布を20cm×20cmに切り出してサンプルとし、そのサンプル10枚を重ねた上に25cm×25cm×5mmのアクリル板(370g)を載せ、その上に1kgの錘を載せてアクリル板の下面の4辺のそれぞれの辺の中央の高さを測定し、4点の平均値を求めた。
乾式不織布、湿式不織布のそれぞれにおいて、平均値により以下のように3段階評価した。
(乾式不織布)
○:高さが40.0mm以上である
△:高さが25.0mm以上40.0mm未満である
×:高さが25.0mm未満である
(湿式不織布)
○:高さが15.0mm以上である
△:高さが10.0mm以上15.0mm未満である
×:高さが10.0mm未満である
(芯鞘型複合短繊維:バインダー繊維)
ポリエステルAとして、酸性分としてTPA、グリコール成分としてEG15mol%、HD85mol%からなり、結晶核剤として0.5質量%のタルクを含有し、極限粘度0.95、融点128℃、b/aが0.06のものを用いた。
ポリエステルBとして表3のaのポリエステルを用いた。
ポリエステルAチップとポリエステルBチップを複合紡糸装置に供給し、ポリエステルAが鞘部、ポリエステルBが芯部となるようにし、両成分の質量比を50/50として溶融紡糸を行った。このとき、紡糸温度220℃、吐出量600g/分、紡糸孔数1014、紡糸速度800m/分の条件で紡糸した。次いで、紡出糸条を18℃の冷風で冷却し、引き取って未延伸糸を得た。
この未延伸糸を集束して11万dtexのトウ状にした未延伸繊維に、延伸倍率3.75倍、延伸温度50℃で延伸を行い、この後、ヒートドラム(温度110℃)で熱処理を施した。次いで、押し込み式クリンパーで機械捲縮を付与し、繊維長51mmに切断して単糸繊度2.2dtexの芯鞘型複合短繊維を得た。
(潜在捲縮性能を有する複合短繊維:主体繊維)
PETと、SIPを4.5モル%共重合した共重合PETを質量比50/50でサイドバイサイド型に貼り合わせた複合短繊維であって、機械捲縮が付与されており、繊維長51mm、単糸繊度2.2デシテックス、170℃の熱処理により70個/25mmの捲縮を発現する複合短繊維(ユニチカファイバー社製潜在捲縮綿〈C81〉)を用いた。
(乾式短繊維不織布)
バインダー繊維と主体繊維の混合割合を質量比50/50(バインダー繊維/主体繊維)でカード機を通し、乾式ウエブを作成した。得られた乾式ウエブを温度160℃、風量20m3/分の連続熱処理機で1分間の熱接着処理を行い、ほとんど全てのバインダー繊維を溶融させて接着成分とし、かつ主体繊維の潜在捲縮が発現した目付100g/m2の乾式短繊維不織布を得た。
芯鞘型複合短繊維のポリエステルBとして、表3のbのポリエステルを使用したこと以外は実施例1と同様にして芯鞘型複合短繊維を得た。さらに、実施例1と同様にして乾式短繊維不織布を得た。
芯鞘型複合短繊維のポリエステルBとして、表3のcのポリエステルを使用したこと以外は実施例1と同様にして芯鞘型複合短繊維を得た。さらに、実施例1と同様にして乾式短繊維不織布を得た。
バインダー繊維と主体繊維の混合割合を表1に示す質量比とした以外は、実施例1と同様にして乾式短繊維不織布を得た。
ポリエステルAとして、酸性分としてTPA、グリコール成分として1,4−ブタンジオール(BD)20mol%、HD80mol%からなり、結晶核剤として0.5質量%のタルクを含有し、極限粘度0.98、融点130℃、b/aが0.11のものを用いた。ポリエステルBとして表2のaのポリエステルを用い、実施例1と同様にして芯鞘型複合短繊維を得た。
そして、主体繊維として実施例1で用いたものと同じ複合短繊維を用い、実施例1と同様にして乾式短繊維不織布を得た。
芯鞘型複合短繊維のポリエステルBとして、表3のbのポリエステルを使用したこと以外は実施例6と同様にして芯鞘型複合短繊維を得た。さらに、実施例1と同様にして乾式短繊維不織布を得た。
芯鞘型複合短繊維のポリエステルBとして、表3のcのポリエステルを使用したこと以外は実施例6と同様にして芯鞘型複合短繊維を得た。さらに、実施例1と同様にして乾式短繊維不織布を得た。
バインダー繊維と主体繊維の混合割合を表1に示す質量比とした以外は、実施例6と同様にして乾式短繊維不織布を得た。
主体繊維として、PETと、IPAを4.0モル%、BAEOを4.0モル%共重合した共重合PETを質量比50/50でサイドバイサイド型に貼り合わせた複合短繊維であって、機械捲縮が付与されており、繊維長51mm、単糸繊度2.2デシテックス、170℃の熱処理により65個/25mmの捲縮を発現する複合短繊維(ユニチカファイバー社製潜在捲縮綿〈T81〉)を用いた。
実施例1で用いたバインダー繊維を用い、不織布を製造する際の連続熱処理機での熱接着処理温度を140℃とした以外は、実施例1と同様にして乾式短繊維不織布を得た。
主体繊維として実施例13で用いた複合短繊維を用い、バインダー繊維として実施例6で用いた芯鞘型複合短繊維を用い、実施例11と同様にして乾式短繊維不織布を得た。
主体繊維を極限粘度0.64のPETのみからなる単糸繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル短繊維とした以外は、実施例1と同様にして、乾式短繊維不織布を得た。
バインダー繊維として、イソフタル酸成分を共重合したポリエチレンテレフタレート系共重合体を鞘部、ポリエチレンテレフタレートを芯部とする複合短繊維であって、単糸繊度2.2デシテックス、繊維長51mm、100℃、15分での乾熱収縮率が15.2%の芯鞘型複合短繊維(ユニチカファイバー社製メルティ<3380>)を用いた。
主体繊維として実施例1で用いた複合短繊維を用い、実施例1と同様にして乾式短繊維不織布を得た。
(芯鞘型複合短繊維:バインダー繊維)
実施例1と同様のポリエステルA、ポリエステルBを用い、実施例1と同様にして溶融紡糸、延伸、熱処理を行い、仕上げ油剤を付与した後、押し込み式クリンパーで機械捲縮を付与せずに、繊維長5mmにカットして単糸繊度2.2デシテックスの芯鞘型複合短繊維を得た。
(潜在捲縮性能を有する複合短繊維:主体繊維)
PETと、SIPを4.5モル%共重合した共重合PETを質量比50/50でサイドバイサイド型に貼り合わせた複合短繊維であって、機械捲縮が付与されていない繊維長5mm、単糸繊度2.2デシテックス、170℃の熱処理により70個/25mmの捲縮を発現するポリエステル短繊維(ユニチカファイバー社製潜在捲縮綿〈C81〉)を用いた。
(湿式短繊維不織布)
バインダー繊維と主体繊維の混合割合を質量比50/50(バインダー繊維/主体繊維)で混合し、パルプ離解機(熊谷理機工業製)に投入し、3000rpmにて1分間撹拌した。その後、得られた試料を抄紙機(熊谷理機工業製角型シートマシン)にて湿式不織布ウエブとした。抄紙した湿式不織布ウエブの余分な水分を脱水した後、温度160℃、風量20m3/分の連続熱処理機で10分間の熱接着処理を行い、ほとんど全てのバインダー繊維を溶融させて接着成分とし、かつ主体繊維の潜在捲縮が発現した目付50g/m2の湿式短繊維不織布を得た。
芯鞘型複合短繊維のポリエステルBとして、表3のbのポリエステルを使用したこと以外は実施例13と同様にして芯鞘型複合短繊維を得た。さらに、実施例13と同様にして湿式短繊維不織布を得た。
芯鞘型複合短繊維のポリエステルBとして、表3のcのポリエステルを使用したこと以外は実施例13と同様にして芯鞘型複合短繊維を得た。さらに、実施例13と同様にして湿式短繊維不織布を得た。
バインダー繊維と主体繊維の混合割合を表1に示す質量比とした以外は、実施例13と同様にして湿式短繊維不織布を得た。
実施例6と同様のポリエステルA、ポリエステルBを用い、実施例1と同様にして溶融紡糸、延伸、熱処理を行い、仕上げ油剤を付与した後、押し込み式クリンパーで機械捲縮を付与せずに、繊維長5mmにカットして単糸繊度2.2デシテックスの芯鞘型複合短繊維を得た。
主体繊維として実施例13で用いた複合短繊維を用いた以外は、実施例13と同様にして湿式短繊維不織布を得た。
芯鞘型複合短繊維のポリエステルBとして、表3のbのポリエステルを使用したこと以外は実施例18と同様にして芯鞘型複合短繊維を得た。さらに、実施例13と同様にして湿式短繊維不織布を得た。
芯鞘型複合短繊維のポリエステルBとして、表3のcのポリエステルを使用したこと以外は実施例18と同様にして芯鞘型複合短繊維を得た。さらに、実施例13と同様にして湿式短繊維不織布を得た。
バインダー繊維と主体繊維の混合割合を表1に示す質量比とした以外は、実施例13と同様にして湿式短繊維不織布を得た。
主体繊維として、PETと、IPAを4.0モル%、BAEOを4.0モル%共重合した共重合PETを質量比50/50でサイドバイサイド型に貼り合わせた複合短繊維であって、機械捲縮が付与されておらず、繊維長5mm、単糸繊度2.2デシテックス、170℃の熱処理により65個/25mmの捲縮を発現するポリエステル短繊維(ユニチカファイバー社製潜在捲縮綿〈T81〉)を用いた。
実施例13で用いたバインダー繊維を用い、不織布を製造する際の連続熱処理機での熱接着処理温度を140℃とした以外は、実施例13と同様にして湿式短繊維不織布を得た。
主体繊維として実施例23で用いた複合短繊維を用い、バインダー繊維として実施例18で用いた短繊維を用い、不織布を製造する際の連続熱処理機での熱接着処理温度を140℃とした以外は、実施例18と同様にして湿式短繊維不織布を得た。
主体繊維を極限粘度0.64のPETのみからなる単糸繊度2.2デシテックス、繊維長5mmのポリエステル短繊維(機械捲縮なし)とした以外は、実施例13と同様にして、湿式短繊維不織布を得た。
バインダー繊維として、イソフタル酸成分を共重合したポリエチレンテレフタレート系共重合体を鞘部、ポリエチレンテレフタレートを芯部とする芯鞘型複合短繊維であって、単糸繊度2.2デシテックス、繊維長5mm(機械捲縮なし)、100℃、15分での乾熱収縮率が15.2%のポリエステル短繊維(ユニチカファイバー社製メルティ<3380>)を用いた。
主体繊維として実施例13で用いた複合短繊維を用い、実施例13と同様にして湿式短繊維不織布を得た。
Claims (3)
- テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、1,6−ヘキサンジオール50モル%以上のジオール成分とからなり、結晶核剤を0.01〜5.0質量%含有し、融点(Tm)が100〜150℃のポリエステルAと、流動開始温度(R)が105〜155℃、流動開始温度とポリエステルAの融点との差(R−Tm)が+5℃以下である非晶性のポリエステルBとで構成され、単糸の横断面形状においてポリエステルAが鞘部、ポリエステルBが芯部となる芯鞘形状を呈する芯鞘型複合短繊維と、熱処理により捲縮を発現する潜在捲縮性能を有する複合短繊維とを含有するウエブからなり、芯鞘型複合短繊維のポリエステルA、Bともに溶融して接着成分を成していることを特徴とする短繊維不織布。
- 芯鞘型複合短繊維を構成するポリエステルAのDSCより求めた降温結晶化を示すDSC曲線が下記式(1)を満足する請求項1記載の短繊維不織布。
b/a≧0.05 (mW/mg・℃) ・・・ (1)
なお、aは、降温結晶化を示すDSC曲線における傾きが最大である接線とベースラインとの交点の温度A1(℃)と、傾きが最小である接線とベースラインとの交点の温度A2(℃)との差(A1−A2)であり、bは、ピークトップ温度におけるベースラインの熱量B1(mW)とピークトップの熱量B2(mW)との差(B1−B2)を試料量(mg)で割った値である。 - 潜在捲縮性能を有する複合短繊維が、ポリエチレンテレフタレートと共重合ポリエステルを複合したものであり、共重合ポリエステルは、全酸成分に対して芳香族ジカルボン酸2〜6モル%を共重合したポリエステル、全酸成分に対してイソフタル酸1〜9モル%及びビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体2〜8モル%を共重合したポリエステルのいずれかである請求項1又は2記載の短繊維不織布。
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