JP2009256992A - 仮設用支柱及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本体パイプ12の周方向に180度対向して同じ高さに配置された一対の第1の緊結ホルダー16と、両第1の緊結ホルダー16と同高さにおいて周方向に90度ずれて180度対向して同じ高さに配置される一対の第2の緊結ホルダー17とからなる緊結ポジション15を有し、第1の緊結ホルダー16の脚部プレート20は本体パイプ12側ほど上下方向に幅広とされるとともに第2の緊結ホルダー17の前記脚部プレート25は本体パイプ12側ほど上下方向に幅狭とされる。両脚部プレート20,25は平面視において交叉状に配置され、すべての緊結ホルダー16,17の連結プレート21,26の上縁は略同一水平面上に配置される。
【選択図】図2
Description
図20に示すように、従来の支柱パイプ100の緊結ポジション101は180度対向して同じ高さに配置された一対の第1の緊結ホルダー102と、両第1の緊結ホルダー102と垂直方向に上下幅分がずれるとともに両第1の緊結ホルダー102と90度ずれて180度対向して同じ高さに配置される一対の第2の緊結ホルダー103とから構成されている。
このように隣接する緊結ホルダー102,103同士が上下幅方向にずれて形成されているのは主として支柱パイプ100の径と緊結ホルダー102,103の幅の関係に基づく。緊結ホルダー102,103の幅は水平パイプ(布材)を架設するためにその幅が規格化されている。そしてこのような緊結ホルダー102,103をやはり現状の規格化された支柱パイプ100の同じ高さ位置で四方に溶接するとどうしても隣接する緊結ホルダー同士が干渉してしまい溶接が困難である。そのため、現状ではこのように隣接する緊結ホルダー102,103を垂直方向に上下幅分をずらして溶接するわけである。
しかしながら、特許文献1では図面上では支柱パイプ(特許文献1ではパイプ体)に対して緊結ホルダー(特許文献1ではソケット)を相対的に小さめに作図しているため一見問題なく4つの緊結ホルダーが支柱パイプに溶着されているように見えるが、現実には上記のような従来の支柱パイプと緊結ホルダーの規格では隣接する緊結ホルダー同士が干渉して溶着するための溶接代を設けることができなくなってしまう。つまり、特許文献1は一種絵に描いた餅であって実際には現実の規格で4つの緊結ホルダーを同じ水平面に配置させることはできなかったわけである。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、規格の変更等に関わらず4つの緊結ホルダーを同じ水平位置に配置させることができる仮設用支柱及びその製造方法を提供することにある。
このような構成とすることによって請求項1の発明の作用に加えて、隣接する緊結ホルダー同士がしっかりと固定されることとなる。
また、請求項3の発明では請求項2に記載の発明の構成に加え、前記補強プレートは前記第1の緊結ホルダー側の前記両脚部プレートの一部を外方に折り曲げて形成されており、前記透孔は前記補強プレートを折り曲げた後の開口部分と前記支柱本体とによって構成されることをその要旨とする。
このような構成とすることによって請求項2の発明の作用に加えて、補強プレートは第1の緊結ホルダーと一体化しているため丈夫で補強プレートを第1の緊結ホルダーに溶着する必要もない。
また、請求項4の発明では請求項1に記載の発明の構成に加え、前記第2の緊結ホルダーの前記脚部プレートは前記第1の緊結ホルダーの前記脚部プレートに形成された前記透孔内に挿入された状態で前記透孔内周縁と溶着されていることをその要旨とする。
このような構成とすることによって請求項1の発明の作用に加えて、補強プレートを設けずとも隣接する緊結ホルダー同士がしっかりと固定されることとなる。
このような構成とすることによって第2の緊結ホルダーを溶着する際に第1の緊結ホルダーが溶着作業の邪魔になることがなく、速やかに緊結ポジションに緊結ホルダーを配置させることが可能となる。
図1に示すように、仮設用支柱11は合金製のパイプ部材であって、本体パイプ12の上端部に同本体パイプ12よりも一回り小さなサイズの連結ほぞ13が嵌挿固定されている。連結ほぞ13の側面の180度対向する位置に透孔14が形成されている。本体パイプ12の外周には長手方向に沿って所定間隔毎に緊結ポジション15が設けられている。本実施例では緊結ポジション15は4箇所に設けられているが、本体パイプ12の長さによって緊結ポジション15の数を変更することは可能である。
緊結ポジション15は180度対向して同じ高さに配置された一対の第1の緊結ホルダー16と、両第1の緊結ホルダー16と同高さにおいて周方向に90度ずれて180度対向して同じ高さに配置される一対の第2の緊結ホルダー17とから構成されている。
図2〜図4及び図6等に示すように、第1の緊結ホルダー16は左右一対の脚部プレート20と、同両脚部プレート20の外端側で同両脚部プレート20を連結する連結プレート21とから構成されている。脚部プレート20と連結プレート21は一枚の鋼板をコ字状に屈曲することによって一体的に構成されている。両脚部プレート20はその基端側で本体パイプ12に当接させられ溶着させられている。尚、溶着金属による肉盛り部分を図示ではBで表している。
脚部プレート20は本体パイプ12に対する溶着側(以下、この溶着側を本体側とする)ほど上下方向に幅広となるように構成されている。脚部プレート20は基端側から図8に示すように、上下二箇所が長穴状に切り欠かれその切り欠き溝22に挟持された部分が図3(a)のように外方に斜めに折り曲げられて補強プレート23が形成されている。補強プレート23が外方に折り曲げられた状態で上下の切り欠き溝22間には透孔24が形成されることとなる。つまり透孔24を形成するために脚部プレート20を完全に切り落とさず脚部プレート20を形成するようにしている。透孔24は脚部プレート20が本体パイプ12に溶着された状態で本体パイプ12に隣接した位置に窓孔状となって配置されることとなる。
連結プレート21は水平かつ互いに平行に延出された上下縁線21a,21bを備え、上側ほど外方に開くように傾斜させられている。
図1、図2、図9及び図10等に示すように、第1及び第2の緊結ホルダー16,17が本体パイプ12に固着された状態で隣接する第1及び第2の緊結ホルダー16,17の脚部プレート20,25は互いに交叉して配置されている。すなわち、第2の緊結ホルダー17側の脚部プレート25の先端部25aが第1の緊結ホルダー16側の脚部プレート20の透孔24を介して第1の緊結ホルダー16に包囲された内側に進出した状態とされている。一方、第1の緊結ホルダー16の補強プレート23の先端は第2の緊結ホルダー17側の脚部プレート25の外壁面に対して溶着されている。
第1及び第2の緊結ホルダー16,17の溶着順序としては図11に示すように、まず一対の第2の緊結ホルダー17を先に本体パイプ12に溶着し、次いで第2の緊結ホルダー17側の脚部プレート25が透孔24位置に配置されるように、第1の緊結ホルダー16を交叉させてその脚部プレート20及び強リブ23を溶着するようにしている。
図12に示すように、このような構成の仮設用支柱11に布材31のフック32を緊結ポジション15の第1及び第2の緊結ホルダー16,17内にハンマー等の器具で叩き込みながら挿入すると、直交する位置にある各緊結ホルダー16,17の連結プレート21,26はすべて同じ高さにあるためすべての布材31のフック32も同じ高さに保持されることとなる。したがって、図13のように90度向きの異なる足場板33a,33bをこの布材31上に架設した場合にはこれら向きの異なる足場板33a,33bは同高さに配置されることとなる。
(1) 緊結ポジション15を構成する第1及び第2の緊結ホルダー16,17は第1及び第2の緊結ホルダー16,17は両者の脚部プレート20,25の形状は異なっても連結プレート21,26の形状と高さ方向の配置位置は同じとなるため、布材31のフック32を同高さに保持することができ、その結果布材31に架設される90度向きの異なる足場板33a,33bも同高さに配置することができ、コーナー部分での足場板の段差をなくすことができる。
(2)第1及び第2の緊結ホルダー16,17はそれぞれ異なる形状で、両者の脚部プレート20,25の溶接箇所は周方向及び上下方向に完全にずれた位置に配置されるため、将来的に緊結ホルダー16,17や本体パイプ12のサイズが変わっても溶接代が重なってしまうことはなく確実に第1及び第2の緊結ホルダー16,17を溶着することが可能である。
(3)第1の緊結ホルダー16側から補強プレート23が延出されて第2の緊結ホルダー17側の脚部プレート25の外壁面に対して溶着されているため、第1の緊結ホルダー16に比べて溶着部分が少ない第2の緊結ホルダー17の剛性の向上が図られている。
・上記実施例では第1の緊結ホルダー16の脚部プレート20には補強プレート23を形成するようにしていたが、図14〜18に示すように補強プレート23を形成する代わりに透孔24の上下幅を脚部プレート25の厚みよりも若干幅広に構成し、透孔24に挿通状態となった脚部プレート25と隣接する透孔24の縁部分を溶着させるようにしてもよい。
・第1及び第2の緊結ホルダー16,17の形状は上記実施例に限定されるものではない。例えば上記実施例では脚部プレート20,25の幅広及び幅狭に形成された斜状部分は直線形状であったが、例えば曲線で構成されてもよい。必ずしも直線形状でなくともよいことを図19では破線で示している。
・仮設用支柱11とともに使用される布材31や足場板33a,33b等の種類や形状は上記に限定されるものではない。また、布材31や足場板33a,33b以外の仮設用器材を使用することも自由である。
・上記実施例では第1の緊結ホルダー16に補強プレート23を形成させる際に脚部プレート20と連結プレート21を屈曲形成した後に形成するようにしていたが、その製作方法に限定されるものではない。例えば屈曲させる前の平板の状態で先に切り欠き溝22を形成するようにしてもよい。
・その他、本発明の趣旨を逸脱しない態様で実施することは自由である。
Claims (5)
- 仮設足場を構成するための仮設用支柱であって、支柱本体の周方向に180度対向して同じ高さに配置された一対の第1の緊結ホルダーと、同両第1の緊結ホルダーと同高さにおいて周方向に90度ずれて180度対向して同じ高さに配置される一対の第2の緊結ホルダーとからなる緊結ポジションを有し、
前記両緊結ホルダーは前記支柱本体の長手方向に沿って溶着される左右一対の脚部プレートと、同両脚部プレートの外端側で同両脚部プレートを連結する連結プレートとから構成され、
前記第1の緊結ホルダーの前記脚部プレートは前記支柱本体側ほど上下方向に幅広とされるとともに前記支柱本体側と接する一部を含む領域に内外を連通する透孔を形成するとともに、前記第2の緊結ホルダーの前記脚部プレートは前記支柱本体側ほど上下方向に幅狭とされ、
前記第2の緊結ホルダーの前記脚部プレートは前記第1の緊結ホルダーの前記脚部プレートに形成された前記透孔内に挿入され、平面視において交叉状に配置されるとともに、四方の前記緊結ホルダーの前記連結プレートの上縁が略同一水平面上に配置されることを特徴とする仮設用支柱。 - 隣接する前記第1の緊結ホルダーと前記第2の緊結ホルダーの前記脚部プレート間には補強プレートが配設されていることを特徴とする請求項1に記載の仮設用支柱。
- 前記補強プレートは前記第1の緊結ホルダー側の前記両脚部プレートの一部を外方に折り曲げて形成されており、前記透孔は前記補強プレートを折り曲げた後の開口部分と前記支柱本体とによって構成されることを特徴とする請求項2に記載の仮設用支柱。
- 前記第2の緊結ホルダーの前記脚部プレートは前記第1の緊結ホルダーの前記脚部プレートに形成された前記透孔内に挿入された状態で前記透孔内周縁と溶着されていることを特徴とする請求項1に記載の仮設用支柱。
- 仮設足場を構成するための仮設用支柱であって、支柱本体の周方向に180度対向して同じ高さに配置された一対の第1の緊結ホルダーと、同両第1の緊結ホルダーと同高さにおいて周方向に90度ずれて180度対向して同じ高さに配置される一対の第2の緊結ホルダーとからなる緊結ポジションを有し、
前記両緊結ホルダーは前記支柱本体の長手方向に沿って溶着される左右一対の脚部プレートと、同両脚部プレートの外端側で同両脚部プレートを連結する連結プレートとから構成され、
前記第1の緊結ホルダーの前記脚部プレートは前記支柱本体側ほど上下方向に幅広とされるとともに前記支柱本体側と接する一部を含む領域に内外を連通する透孔を形成するとともに、前記第2の緊結ホルダーの前記脚部プレートは前記支柱本体側ほど上下方向に幅狭とされ、
前記第2の緊結ホルダーの前記脚部プレートは前記第1の緊結ホルダーの前記脚部プレートに形成された前記透孔内に挿入され、平面視において交叉状に配置されるとともに、四方の前記緊結ホルダーの前記連結プレートの上縁が略同一水平面上に配置される仮設用支柱の製造方法であって、
前記両第2の緊結ホルダーを対向配置して溶着させた後に前記両第1の緊結ホルダーを前記両第2の緊結ホルダーと交叉させるように対向配置して溶着させるようにしたことを特徴とする仮設用支柱の製造方法。
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