JP2009256794A - 溶鉄製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄浴式溶解炉を用いて溶鉄を製造するに際し、出銑滓時における温度低下による溶鉄や溶融スラグの固化などのトラブルを防止しつつ、溶鉄の生産性を安定して向上しうる溶鉄製造方法を提供する。
【解決手段】底吹き羽口7から不活性ガスAを吹き込んで溶湯を攪拌しつつ、溶解炉1に原料鉄源B、炭材C及び造滓材Dを装入し、上吹きランス5から酸素含有ガスEを上吹きすることにより、炭材Cや溶鉄中の炭素を燃焼させた燃焼熱で原料鉄源Bを溶解して溶鉄及びスラグを生成する溶解工程を有し、該溶解工程は、溶解炉1が溶鉄を生成するときの姿勢を保ったままでタップホール9から溶鉄及びスラグを排出する出銑滓工程を少なくとも1つ有し、該出銑滓工程は、溶鉄の生成を継続または中断し、酸素含有ガスEの上吹きを継続することにより炉内の溶鉄温度を予め設定した最低溶鉄温度以上に保持する。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体還元鉄やスクラップなどの原料鉄源を鉄浴式溶解炉で溶解して溶鉄(溶銑)を製造する方法に関する。
鉄浴式溶解炉では、溶銑中の炭素および/または炉内に供給された炭材を酸素吹錬により燃焼させることで、原料鉄源を溶解して溶鉄が製造される。炉内に蓄銑された溶鉄を炉外に取り出す方式には、バッチ式と連続式とがあるが、いずれの方式とも以下のような問題点が残されており、いまだ確立された方式は存在しない。
<従来技術1>
鉄浴式溶解炉として転炉型の炉を用いた方式が従来から多数提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、転炉型の鉄浴式溶解炉を用いた場合は、酸素吹錬を停止して(すなわち、溶鉄の製造を中止して)炉体を傾動させて溶鉄と溶融スラグ(以下、単に「スラグ」ともいう。)を排出するため、この吹錬停止により溶鉄の生産性が低下する問題がある。さらに、出銑中に炉体表面から外気への熱ロスにより炉内の溶湯温度が低下するため、次の吹錬において、原料鉄源装入前に、該温度低下分を回復させる昇温操作を行う必要があり、溶鉄の生産性がさらに低下する問題もある。
<従来技術2>
一方、鉄浴式溶解炉として、炉底側部に出銑滓口が形成されるとともに、この出銑滓口の前面に所謂前炉と称される耐火物構造体が設けられ、この耐火物構造体(前炉)内部に前記出銑滓口から出銑樋への出銑位置まで通じる連続出銑用の通路が形成された連続出銑式の溶解炉が開示されている(特許文献2参照)。しかしながら、このような連続出銑式の溶解炉では、前炉から出銑樋の間での熱ロスが大きく、補助バーナでの加熱などが必要になるうえ、例えば原料供給設備や酸素供給設備などで発生した設備トラブルが原因で溶解吹錬を中断した場合には、前炉から出銑樋の間で、溶銑や溶融スラグが固まって閉塞してしまい、復旧に多大な時間と費用を要する問題がある。また、溶銑がバッチではなく連続的に排出されるため、バッチ工程である後段の製鋼工程で使用するために必要な量の溶銑を取鍋が受けるには時間がかかり、初期に排出された溶銑の温度降下が無視できず、最悪の場合には取鍋内で溶銑が固まってしまうおそれもある。
特公平3−49964号公報 特開2001−303114号公報
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、鉄浴式溶解炉を用いて、酸素含有ガスによる溶銑中の炭素および/または炉内に供給された炭材の燃焼熱で原料鉄源を溶解して溶鉄を製造する方法であって、出銑滓時における温度低下による溶鉄や溶融スラグの固化などのトラブルを防止しつつ、溶鉄の生産性を安定して向上しうる溶鉄製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記問題を解決するために、出銑滓は、上記従来技術1の転炉型のように出銑滓時に炉体を傾動させて行うのではなく、出銑滓時においても炉体を溶鉄生成時と同じ姿勢を保ったままで行うこととした。しかしながら、連続的な出銑滓は、上記従来技術2で述べたように、技術的課題が多く、実用化が困難と判断されることから、高炉で行われているような、間欠的な出銑滓の方式を採用することとした。そして、出銑滓時における温度低下による溶鉄や溶融スラグの固化などのトラブルを防止しつつ、溶鉄の生産性を向上させるには、出銑滓中にも酸素含有ガスの吹き込み(吹錬)を継続することが有効と考え、実験炉を用いた溶解実験による検証を経て、以下の発明を完成するに至った。
本発明は、炉の上部に上吹きランスを、炉底に底吹き羽口を、炉側の下部にタップホールを備えた鉄浴式溶解炉を用いて原料鉄源を溶解して溶鉄を製造する方法であって、前記溶解炉内に存在する溶湯に前記底吹き羽口から不活性ガスを吹き込んで前記溶湯を攪拌しつつ、前記溶解炉に前記原料鉄源、炭材および造滓材を装入し、前記上吹きランスから酸素含有ガスを上吹きすることにより、前記炭材および/または前記溶鉄中の炭素を燃焼させた燃焼熱で、前記原料鉄源を溶解して前記溶鉄およびスラグを生成する溶解工程を有し、前記溶解工程は、前記溶解炉が前記溶鉄を生成するときの姿勢を保ったままで前記タップホールから前記溶鉄および前記スラグを排出する出銑滓工程を少なくとも1つ有し、前記出銑滓工程は、前記溶鉄の生成を継続または中断し、前記酸素含有ガスの上吹きを継続することにより炉内の溶鉄温度を予め設定した最低溶鉄温度以上に保持する溶鉄製造方法である。
本発明では、出銑滓工程においても、酸素含有ガスの上吹きを継続することにより、炉内の溶鉄温度を、予め設定した最低溶鉄温度以上に保持するようにしたことで、出銑滓時に炉内の溶鉄温度が高く維持されて、炉から排出された溶鉄および溶融スラグの固化が防止されるととともに、出銑滓終了後ただちに原料鉄源の溶解および/または溶鉄の増産が可能となり、溶鉄の生産性を安定して向上できる。
本発明の目的、特徴、局面および利点は、以下の詳細な説明および図面によって、より明白となる。
図1は、実施形態に係る鉄浴式溶解炉の概略構成を示す縦断面図である。 図2は、鉄浴式溶解炉内のスラグ層近傍における炭材の分布状況を模式的に示す縦断面図である。 図3は、出銑滓中における炉内での溶銑湯面の高さ位置の経時変化を示すグラフ図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、本実施形態により何ら制限されるものではない。
〔鉄浴式溶解炉の構成〕
図1に、本発明の一実施形態に係る鉄浴式溶解炉の概略構成を示す。本実施形態に係る鉄浴式溶解炉1は竪型反応炉であり、鉄浴式溶解炉1の上部に設けられた炉口2には排ガスダクト3が接続されている。鉄浴式溶解炉1は、原料装入シュート4と、吹錬時に炉口2から炉内に挿入される上吹きランス5とを備えている。また、炉底6には複数の底吹き羽口7が設けられ、炉側8の下部にはタップホール9が設けられている。原料装入シュート4は、原料である原料鉄源B、炭材Cおよび/または造滓材Dの装入に用いられる。上吹きランス5は酸素含有ガスEの供給に、底吹き羽口7は不活性ガスAの供給に用いられる。タップホール9は溶鉄の排出(すなわち、出銑)およびスラグの排出(すなわち、出滓)に用いられる。
鉄浴式溶解炉(以下、単に「炉」ということもある。)1の炉口2と排ガスダクト3の接続は、該排ガスダクト3の下端部に昇降可能に設けたスカート10で、前記炉口2と密着させることなく該炉口2の上方を覆うことにより行うことが好ましい。これにより、炉内圧が変動したときは、スカート10を昇降させて炉口2との隙間を調整することで、該隙間から炉内ガスの一部を大気中へ排出し、または、大気を吸引することにより炉内圧の変動を抑制することができるので、炉内圧変動に影響を及ぼすスラグフォーミングの発生をより確実に防止することができる。なお、後述するように、排ガスを燃料ガスとして有効利用する場合には、大気を吸引すると排ガスのカロリが低下することが懸念されるが、大気の吸引により炉内圧が直ぐに安定化して排ガス中への空気のまき込み量が自動的に減少するように制御することで、排ガスのカロリの低下は実質的に問題とならず、高カロリの排ガスを安定して回収することができる。
また、上記昇降可能なスカート10を用いた接続方式を採用することで、万が一、スラグが異常にフォーミングして炉口2から溢れ出るようなことがあっても、スカート10と炉口2の隙間から炉外に漏れるだけですむので、例えば排ガス系統の閉塞や損傷などのより深刻な設備ダメージを回避することができる効果も得られる。
なお、排ガスダクトには、例えば図示しない廃熱ボイラを設置して高温排ガスの顕熱を回収し、顕熱回収後の排ガスは高濃度に一酸化炭素ガス(以下、「COガス」ということがある。)を含有するので除塵後に燃料ガスとして有効利用するのが好ましい。
以下、この鉄浴式溶解炉1を用いて、原料鉄源Bを溶解して溶鉄とスラグを生成する溶解工程と、溶解工程で生成した溶鉄とスラグを炉から排出する出銑滓工程とに分けて順次説明を行う。
〔溶解工程〕
鉄浴式溶解炉1内の溶鉄層11中に複数の底吹き羽口7から例えば窒素ガスなどの不活性ガスAを吹き込んで溶鉄層11を攪拌しつつ、例えば固体還元鉄などの原料鉄源B、例えば石炭などの炭材C、および例えば生石灰、軽焼ドロマイトなどの造滓材Dを、例えば重力を利用した落とし込み方式の原料装入シュート4を介して、鉄浴式溶解炉1の上方より炉内に装入し、上吹きランス5の下端部に設けられた噴射口から例えば酸素ガスなどの酸素含有ガスEを上吹きすることにより、溶鉄11中の炭素および/または炭材Cを燃焼させる。この燃焼熱で、固体還元鉄(原料鉄源B)が溶解して溶鉄11が生成する。その際、スラグも生成する。
不活性ガスAとして、窒素ガスの他、例えば、アルゴンガス(Ar)、一酸化炭素ガス(CO)、二酸化炭素ガス(CO)などが挙げられる。各不活性ガスAは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせた混合ガスを用いてもよい。
底吹き用の窒素ガス(不活性ガスA)の流量は、溶鉄層11を十分に攪拌して固体還元鉄(原料鉄源B)の溶解速度を確保するため、0.02〜0.20Nm/(min・t−溶鉄層)の範囲で調整することが好ましい。
原料鉄源Bとして、固体還元鉄の他、例えば、スクラップ、ミルスケールなどが挙げられる。各原料鉄源Bは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記固体還元鉄として、例えば、鉄鉱石、製鉄所ダストなどの酸化鉄源と例えば石炭などの炭素質還元剤とからなる粉状混合物を塊成化した炭材内装酸化鉄塊成化物を例えば回転炉床炉、直線炉、ロータリキルンなどの移動式加熱還元炉で加熱還元して得られた固体還元鉄や、従来の天然ガスベースの固体還元鉄などが挙げられる。これら固体還元鉄は、還元直後の高温のものを実質的に冷却することなく、熱いまま鉄浴式溶解炉1に装入してもよいし、一旦常温まで冷却した後に鉄浴式溶解炉1に装入してもよい。鉄浴式溶解炉1の炭材消費量を低減する観点から、金属化率が60%以上、好ましくは80%以上、より好ましくはスクラップの溶解熱量に近い90%以上に高めた固体還元鉄を使用するのが望ましい。
炭材Cとして、石炭の他、例えば、コークス、オイルコークス、木炭、木材チップ、廃プラスチック、古タイヤや、回転炉床炉で使用した床敷炭材(チャー化したものを含む)などが挙げられる。各炭材Cは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
炭材Cは、炉内での異常なスラグフォーミングを防止し、かつ、出銑滓時に、溶解炉を溶鉄生成時と同じ姿勢のまま傾動させることなく確実にスラグを排出する観点から、その装入時期および装入量を調整して、図2の模式図に示すように、溶鉄層11上に形成された溶融スラグ層12の上層部に、炭材Cの一部を懸濁させた炭材懸濁スラグ層13と、さらにこの炭材懸濁スラグ層13の上に炭材Cのみからなる炭材被覆層14とを形成させることが好ましい。
上記のように、スラグ層12の上層部に炭材懸濁スラグ層13が形成されたことで、炭材懸濁スラグ層13中のスラグの(FeO)濃度が低下して、フォーミングの原因となるCOガス気泡の生成速度が低下するとともに、スラグ中に存在する炭材によりスラグ層12から該COガス気泡が抜けやすくなり、フォーミングが起こりにくくなる。
さらに、炭材懸濁スラグ層13の上方に炭材被覆層14が形成されたことで、スラグ層12が炭材被覆層14によって保温されるので、出滓時にタップホール9内でスラグが冷えて固まることがより確実に防止される。そのため、下記出銑滓工程における溶鉄温度の保持作用と相まって、炉体を傾動することなく溶鉄生成時と同じ姿勢のまま、炭材懸濁スラグ層13の上方に形成された炭材被覆層14中の炭材Cを流出させずに、円滑で迅速な出滓作業が行えるようになる。
炭材懸濁スラグ層13と炭材被覆層14を形成してその効果をより確実に奏させるために、酸素含有ガスEの上吹き開始前に、原料鉄源Bおよび造滓材Dの装入に先立ち炭材Cを種湯としての溶鉄が炉内に蓄えられている鉄浴式溶解炉1に装入することが好ましい。原料鉄源Bの溶解初期段階から、溶鉄層11の上に存在する炭材Cが、すぐに溶融スラグ層12の上層で懸濁して、炭材懸濁スラグ層13をより確実に形成するからである。また、酸素含有ガスEの上吹きを継続中でも、炭材懸濁スラグ層13と炭材被覆層14の炭材を効果的に補充するために、原料鉄源Bおよび造滓材Dの装入量を減らすか、または停止して炭材Cを装入することもできる。
炭材懸濁スラグ層13と炭材被覆層14を形成してその効果をより確実に奏させるために、溶鉄の排出(出銑)開始時において、炭材懸濁スラグ層13中の炭材と炭材被覆層14の炭材の合計量(すなわち、炉内残留炭材量)を、溶融スラグ層12中のスラグ1000kgあたり100〜1000kgとすることも好ましい。100kg以上であれば、炭材懸濁スラグ層13中の炭材量が多くなるとともに、炭材被覆層14が厚くなるため、上記フォーミング防止効果および出滓作業の円滑・迅速化の効果が大きくなり、一方、1000kg以下であれば、炭材被覆層14の炭材によるスラグの巻き込みや加熱による炭材(炭材被覆層14)の一体化が抑制されて、スラグ層12が十分に攪拌されるので、固体還元鉄Bの溶鉄層11中への溶解速度が低下しないからである。上記炭材の合計量は、溶融スラグ層12中のスラグ1000kg当り、より好ましくは150〜500kg、特に好ましくは200〜300kgである。
ここに、炉内残留炭材量は、例えば、炉内へ装入された炭材量から、固体還元鉄中の未還元酸化鉄の還元に使用された炭材量と、生成した溶鉄への浸炭に使用された炭材量と、上吹き酸素ガスにより燃焼した炭材量と、排ガス中へダストとして飛散した炭材量との合計量を差し引くことで算出できる。また、溶融スラグ層12中のスラグ量は、例えば、炉内へ装入された、固体還元鉄中の脈石量と、炭材中の灰分量と、造滓材量から生成スラグ量を算出し、この生成スラグ量から、出滓されたスラグ量を差し引くことで算出できる。
なお、鉄浴式溶解炉1に装入する炭材Cの粒度は、平均粒径で2〜20mmの範囲が好ましい。2mm以上であれば、排ガス中への飛散を抑制しやすくなり、一方、20mm以下であれば、スラグ層12の(FeO)濃度が十分に低下し、また溶鉄層11中への浸炭速度が上昇するからである。排ガス中への飛散をさらに抑制する観点から、平均粒径で3mm以上がより好ましく、スラグ層12の酸化鉄濃度をさらに低下させ、溶鉄層11中への浸炭速度をさらに上昇をさせる観点から、平均粒径で15mm以下がより好ましい。
なお、スラグ層12の流動性を確保するとともに溶鉄からの脱硫を促進するため、スラグ層12の塩基度CaO/SiO(質量比)は0.8〜2.0の範囲で調整するのが好ましく、1.0〜1.6の範囲で調整するのがより好ましい。
酸素含有ガスEとして、酸素ガスの他、例えば、酸素富化空気が挙げられる。酸素含有ガスEは、炭材Cおよび/または溶鉄層11中の炭素を燃焼させて、その燃焼熱で原料鉄源を溶解できる程度に酸素を含有するガスであればよい。
上吹きランス5から供給される酸素ガス(酸素含有ガスE)の流量は、炭材Cおよび/または溶鉄層11中の炭素を燃焼させ、その燃焼熱で固体還元鉄(原料鉄源B)を十分に溶解して溶鉄およびスラグを生成するように調整することが好ましい。
また、単純化した計算式では、CO/(CO+CO)で表される二次燃焼率は、上吹き酸素ガスの流量および/または上吹きランス5の高さを調節することで、推奨値(40%以下、より好ましくは10〜35%、さらに好ましくは15〜30%)に制御することができ、これにより、鉄浴式溶解炉1の耐火物への熱負荷を過大とすることなく、炭材消費量を低減することができる。
なお、酸素ガス(酸素含有ガスE)を上方から吹き付けることにより、スラグ層12が攪拌作用を受け、底吹き窒素ガス(不活性ガスA)による溶鉄層11の攪拌作用とあいまって、溶鉄層11とスラグ層12の界面で、固体還元鉄Bの溶鉄層11中への溶解および炭材Cの溶鉄層11中への浸炭が促進されることとなる。ここで、炭材懸濁スラグ層13と炭材被覆層14を形成する溶鉄製造方法では、炭材懸濁スラグ層13の存在により浸炭が促進されて、酸素吹錬による溶鉄の脱炭が溶鉄への浸炭より優先されることがないため、炭材懸濁スラグ層13および炭材被覆層14を形成しない溶鉄製造方法と比べて、炭素濃度が高い溶鉄の製造が可能になる。
炭材懸濁スラグ層13と炭材被覆層14を形成する溶鉄製造方法では、溶鉄中の炭素含有量は3質量%以上が好ましく、3.5〜4.5質量%がより好ましい。これにともない、スラグ層12中の鉄含有量が10質量%程度以下、より好ましくは5質量%程度以下、さらに好ましくは3質量%程度以下に低下させるのが望ましい。スラグ層12中の鉄含有量を低下させることで、溶鉄層11からの脱硫が促進されるとともに、溶融FeOによる炉内張り耐火物の溶損も抑えられるからである。
〔出銑滓工程〕
上記のようにして溶解操作を所定時間継続し、鉄浴式溶解炉1内で所定量(例えば、1タップ分)の蓄銑滓を行う。その後、出銑滓を行う(すなわち、間欠的な出銑滓を行う)。具体的には、高炉での出銑滓作業と同じく、鉄浴式溶解炉1の炉体を傾動することなく溶鉄生成時の姿勢を保ったまま(例えば、直立させたまま)、タップホール9をドリルで開孔し、先ず溶鉄を、その浴面がタップホール9のレベルになるまで排出する。引き続いてスラグの排出を行う。
ここで、出銑滓中は、上吹き酸素ガス(酸素含有ガスE)の供給を継続し、炉内の溶鉄温度を、予め設定した最低溶鉄温度以上に保持するようにする。上吹き酸素ガス(酸素含有ガスE)の流量は、溶鉄の組成、温度および蓄銑量などによって異なるが、炉内の溶鉄温度が上記設定温度以上を確保できるように、適宜調整すればよい。例えば、出銑滓前と同じ流量にすることができる。また、出銑滓時間の経過に従い、炉内に残った蓄銑量に対応させて流量を減少させたり、炉内に残った溶鉄の温度低下に対応させて流量を増加させたりすることができる。
上吹き酸素ガス(酸素含有ガスE)の供給を継続することで、石炭(炭材C)および/または溶鉄中の炭素を燃焼させた燃焼熱によって出銑滓中における炉内の溶湯の温度降下を抑制することができる。
上記最低溶鉄温度としては、出銑滓や製鋼設備などへの溶鉄の搬送などによる温度降下を考慮して、例えば1450℃、好ましくは1480℃、さらに好ましくは1500℃に設定することが望ましい。
上記出銑滓中において、上吹き酸素ガス(酸素含有ガスE)の供給を継続することに加えて、さらに、石炭(炭材C)の装入をも継続するのが好ましい。
石炭(炭材C)の装入を継続することで、溶鉄中の炭素濃度およびスラグ層12中に懸濁する炭材量を維持できる。これにより、出銑滓中においてスラグ層の温度低下を抑制することができ、タップホール9のスラグ固化による閉塞をより確実に防止することができる。また、出銑滓後の固体還元鉄(原料鉄源B)の溶解において、炭材懸濁スラグ層13と炭材被覆層14の形成が容易になる。
上記出銑滓中において、上吹き酸素ガス(酸素含有ガスE)の供給と、石炭(炭材C)の装入とを継続することに加えて、さらに、固体還元鉄(原料鉄源B)の装入をも継続するのがさらに好ましい。
固体還元鉄(原料鉄源B)の装入を継続することで、出銑滓中においても溶鉄を製造することができる。すなわち、出銑滓中に固体還元鉄(原料鉄源B)を装入しないときには、溶鉄の生成が中断することがあるが、出銑滓前からの固体還元鉄(原料鉄源B)の装入を出銑滓中も継続することで、出銑滓中も溶鉄の生成を継続することができる。これにより、溶鉄の生産性をさらに向上させることができる。
上記出銑滓中において、上吹き酸素ガス(酸素含有ガスE)の供給と、石炭(炭材C)の装入とを継続することに加えて、造滓材Dの装入を継続することも好ましい。さらに、上記出銑滓中において、上吹き酸素ガス(酸素含有ガスE)の供給と、石炭(炭材C)の装入と、固体還元鉄(原料鉄源B)の装入とを継続することに加えて、さらに、溶解工程からの造滓材Dの装入をも継続することがより一層好ましい。
造滓材Dの装入を継続することで、溶融スラグの組成を維持することができる。これにより、スラグ流動度の確保、耐火物溶損の抑制やスラグフォーミングの発生防止をより確実に行うことができる。
ここで、出銑滓中も固体還元鉄(原料鉄源B)の装入を継続する場合において、上記最低溶鉄温度を例えば1450℃以上に設定することで、出銑滓中の固体還元鉄の装入速度を出銑滓前の固体還元鉄の装入速度に維持したまま出銑滓を行うことができるが、最低溶鉄温度がより低い場合や、蓄銑量が小さい場合には、上記出銑滓中における固体還元鉄(原料鉄源B)の装入速度は、当該出銑滓前の固体還元鉄(原料鉄源B)の装入速度より小さいことが好ましい。
出銑滓中は炉内に保持される溶湯量が急速に減少していくので、出銑滓中の固体還元鉄(原料鉄源B)の装入速度を出銑滓前と同じに維持していると、熱容量が小さくなった溶湯に、この溶湯と比べて温度が大幅に低い還元鉄(原料鉄源B)が多く装入されることとなり、溶湯の温度が急速に低下する傾向を示す(なお、出銑滓中も上吹き酸素ガスの供給と石炭の装入を継続しているのでその燃焼熱により溶湯温度は元の温度に回復すると考えられるが、ガスから溶融物への伝熱速度は、固体から溶融物への伝熱速度に比べて小さいため、溶湯温度の回復には時間がかかるものと想定される)。このため、出銑滓中における固体還元鉄(原料鉄源B)の装入速度を、出銑滓を行っていないときにおける固体還元鉄(原料鉄源B)の装入速度より低下させて、溶鉄層の温度が低下するのを防止することが好ましい。上記出銑滓中における固体還元鉄(原料鉄源B)の装入速度の低下度合いは、鉄浴式溶解炉1内の溶湯保持量や出銑滓速度などに応じて、適宜調整すればよく、例えば、出銑滓を行っていないときにおける固体還元鉄(原料鉄源B)の装入速度の75%以下の装入速度とするとよい(後記実施例1、2参照)。
なお、底吹き羽口7からは、不活性ガスAの吹き込みを行う。
また、出銑滓工程において、鉄浴式溶解炉1内の湯面の高さ位置の変化に追随するように、上吹きランス5下端の高さ位置(ランス高さ)を制御することが好ましい。ランス高さは、連続的に変化させてもよいし、ステップ的に変化させてもよい。
すなわち、出銑滓により湯面の高さ位置は下降していくため、上吹きランス5下端の高さ位置(ランス高さ)を固定していると、上吹きランス5下端と湯面との距離が大きくなり、炉内における酸素吹錬状況や燃焼状態が変化して燃焼熱の発生量や溶湯への伝熱量が変化してしまい、溶湯の温度が変動してしまうこととなる。そこで、上吹きランス5下端の高さ位置(ランス高さ)を湯面の高さ位置の変化に追随させて下降させ、上吹きランス5下端と湯面との距離を一定に維持して酸素吹錬状況や燃焼状態をできるだけ変化させないようにすることが好ましい。なお、出銑滓工程において、原料鉄源を装入して溶鉄を製造している場合には、湯面の高さ位置が上昇または下降するのに追随させて、上吹きランス5下端の高さ位置を上昇または下降させればよい。
出銑滓中の湯面の高さ位置の変化は、例えば、過去の出銑滓工程において測定した出銑滓量と出銑滓を開始した時刻からの経過時間との関係に基づいて、予測することができる。
図3は、出銑滓工程において、炉内の溶銑湯面の高さ位置についての経時変化を示したグラフである。具体的には、本発明に係る溶鉄製造方法を後記実施例の実験炉を用いて行った際に、出銑滓工程において、出湯開始時間からの出湯量(容量)を経時的に測定し、この測定で得られた出湯量と出湯開始からの所要時間との関係および実験炉の炉内形状から、炉内の溶銑湯面の高さ位置について時間的な変化を計算して、炉内の湯面レベルを縦軸に、経過時間を横軸にとってプロットしたグラフである。これに基づいて上吹きランス5下端の高さ位置(ランス高さ)を制御することができる。
上記出湯量の容量測定に代えて、出湯量をロードセルにて測定する重量測定を行ってもよい。
あるいは、出銑滓中の湯面の高さ位置(湯面レベル)を、マイクロ波レベル計などのレベル計を用いて直接測定し、この測定値に基づいて前記上吹きランス下端の高さ位置を制御してもよい。
あるいは、出銑滓中における鉄浴式溶解炉からの排ガスの組成に基づいて、上吹きランス下端の高さ位置(ランス高さ)を制御してもよい。
すなわち、上吹きランス5下端と湯面との距離が変化すると炉内の吹錬状況や燃焼状態が変化し、排ガス組成、例えばCOおよびCO濃度が変化する。したがって、例えば、排ガス中のCO濃度および/またはCO濃度が所定範囲(例えば、CO濃度が20〜25%)になるようにランス高さを制御することで炉内の吹錬状況や燃焼状態をできるだけ変化させないようにすることができる。CO濃度および/またはCO濃度に代えて、二次燃焼率に基づいてランス高さを制御してもよい。
以上のようにして、出銑滓中においても、炉内の溶鉄温度が高く維持され、しかも先に熱容量の大きい溶鉄が排出されるので、タップホール9が十分に温められ、その後にスラグを引き続いて排出してもスラグは冷却されにくく、スラグの固化によるタップホール9の閉塞を確実に防止することができる。
なお、スラグの排出は、タップホール9からスラグに混じって炭材が排出され始めたこと、すなわち、炭材懸濁スラグ層13が排出され始めたことをもって終了とし、タップホール9をマッドで閉塞すればよい。
なお、タップホール9から炉内ガスが噴出することを防止するため、炉内の圧力は常圧(例えば、ゲージ圧で−1kPa〜+1kPa、好ましくは−500Pa〜+500Pa、より好ましくは−100Pa〜+100Paの範囲)とするのが好ましい。
以上のようにして、溶解工程と出銑滓工程とを繰り返すことで、すなわち、溶解と間欠的な出銑滓を行うことで、スラグフォーミングを防止しつつ、炉を傾動することなく直立させたまま円滑で迅速な出銑滓作業を行え、出銑滓作業中においても、吹練を継続することが可能となり、さらに各種原料を溶解することで溶鉄の生産性を安定して高くできる。
なお、溶鉄の製造を終了する際には、溶解工程で所定量の蓄銑滓を行った後に、酸素含有ガスの上吹きを中止してタップホール9から溶鉄の排出およびスラグの排出(出銑滓)を行ってもよい。
(変形例)
上記実施形態では、鉄浴式溶解炉1としては、非密閉構造のものを例示したが、これに限定されるものではなく、密閉構造のものを用いてもよい。
上記実施形態では、タップホール9は1箇所だけ設けた例を示したが、炉耐火物の溶損に伴って、炉内底面のレベルが低下していくので、炉の高さ方向に複数箇所設けておくのが好ましい。また、タップホール9は、炉の水平円周方向に複数箇所、例えば180°の方向、90°の方向、120°の方向に設けてもよい。また、タップホール9は、溶鉄と溶融スラグの排出を兼用するもののみを例示したが、溶融スラグの生成量が多い場合には、溶融スラグの排出専用のものを設けてもよい。
上記実施形態では、鉄浴式溶解炉1内に蓄えられた溶鉄とスラグの合計量(蓄銑滓量)が所定量に達したときに、出銑滓を行う例を示したが、鉄浴式溶解炉1内に蓄えられた溶鉄(蓄銑量)が所定量に達したときに、出銑滓を行ってもよいし、鉄浴式溶解炉1内に蓄えられたスラグ(蓄滓量)が所定量に達したときに、出銑滓を行ってもよい。
上記実施形態では、炭材Cおよび造滓材Dの炉への装入は、重力による落とし込み方式を例示したが、例えばこれらを微粉砕してスラグ層中へ直接吹き込むことも可能である。ただし、設備コストおよび操業コストを抑制する観点から、重力による落とし込み方式が好ましい。
上記実施形態では、上吹きランス5は1本のみ設置する例を示したが、炉の規模や形状などに応じて複数本設置することも可能である。
上記実施形態および下記実施例では、湯面として溶鉄層11の上面を採用した例を示したが、溶鉄層11の上面に代えて溶融スラグ層12の上面を採用してもよい。
以下に、本発明について実施例を挙げて具体的に説明する。なお、本発明は、本実施例により何ら限定されるものではない。
本発明の効果を確証するため、炉底に底吹き羽口を、炉頂に上吹きランスを、炉側の炉底から高さ0.4mの位置にタップホールを備え、耐火物内径が2mで、炉内有効高さが2.6mである竪型反応炉を用いて固体還元鉄を溶解する試験を実施した。
原料鉄源としては、製鉄所ダストを酸化鉄原料とする炭材内装酸化鉄ペレットを回転炉床炉で加熱還元してその後常温まで冷却した、表1に示す成分組成の固体還元鉄を用いた。表1の粒径の行において、「+3.35mm、64%」は、目開き3.35mmの篩で篩分けしたときに、篩上に残った還元鉄の質量比率が還元鉄全体の64%を占めることを示し、「+6.7mm、75%」は、目開き6.7mmの篩で篩分けしたときに、篩上に残った還元鉄の質量比率が還元鉄全体の75%を占めることを示し、「+6.7mm、93%」は、目開き6.7mmの篩で篩分けしたときに、篩上に残った還元鉄の質量比率が還元鉄全体の93%を占めることを示す。炭材としては表2に示す成分組成のコークス粉を用いた。表2の粒度の行の「+12mm」は、表2のコークス粉が目開き12mmの篩で篩分けしたときに、篩上に残ったものであることを指す。造滓材としては生石灰およびドロマイトを用いた。また、底吹き羽口から供給する不活性ガスとしては窒素ガスを用い、上吹きランスから供給する酸素含有ガスとしては酸素ガスを用いた。
Figure 2009256794
Figure 2009256794
〔実施例1〕
先ず、縦型反応炉に立ち上げ用の種湯を装入した後、底吹き羽口から窒素ガスを流量15Nm/hrで供給して種湯を攪拌しながら炭材50kgを装入した。そして、窒素ガスの供給を継続して種湯を攪拌させた状態で、原料(表1に示す固体還元鉄(1)、炭材、造滓材)の装入と、上吹きランスから流量450Nm/hrの酸素ガスの供給(吹練)とを開始し、固体還元鉄の溶解を行った。これにより、炉内に溶鉄とスラグが生成し、スラグ層の上層部には炭材懸濁スラグ層および炭材被覆層が形成された。なお、溶解時の二次燃焼率は上記単純化した計算式CO/(CO+CO)を用いて20〜30%に制御した。
次に、蓄銑滓量が1タップ分になった後に、タップホールから出銑滓を開始した。出銑滓中は、固体還元鉄の装入速度を出銑滓前の約35%に低下させて、造滓材の装入量を出銑滓前の約50%に減らした。一方、出銑滓前と同じ装入速度で炭材の装入を継続した。又、出銑滓前と等しい単位時間当たりのガス供給量で酸素ガスと窒素ガスの供給を継続した。
出銑滓中は、図3に示す湯面の高さ位置(湯面レベル)の経時変化に基づいて、上吹きランス下端と溶銑湯面との距離が400〜600mmとなるように、30秒ごとにランス高さを調整した。これによって、炉内の湯面の高さ位置(湯面レベル)の変化に追随させて、上吹きランス下端と湯面との距離が所定の範囲内に入るように、ランス高さの制御を行った。なお、30秒ごとにランス高さを調整したのは、ランス高さ変更による炉内燃焼状態の変化に対する応答性を考慮したからである。
出銑滓に要した時間(タップホールの開孔からマッド閉塞までの時間)は8分間であり、出銑滓中における溶湯温度は1504℃であった。
なお、出銑滓中は、炉内の圧力をゲージ圧で−60Pa程度に制御したので、溶解中だけでなく、出銑滓中においてもタップホールから炉内ガスが噴出することはなかった。
〔実施例2〕
実施例1の出銑滓後に炉内に残った溶鉄を種湯として、実施例1と同様に、窒素ガスの供給と炭材の装入を行い、続いて各原料(表1に示す固体還元鉄(3)、炭材、造滓材)の装入と吹錬とを開始して、固体還元鉄の溶解を行った。これにより、炉内に溶鉄とスラグが生成し、スラグ層の上層部には炭材懸濁スラグ層および炭材被覆層が形成された。実施例2における溶解時の二次燃焼率も、上記単純化した計算式CO/(CO+CO)を用いて20〜30%に制御した。
そして、蓄銑滓量が1タップ分になった後に、タップホールから出銑滓を開始した。出銑滓中は、装入する固体還元鉄を表1に示す固体還元鉄(2)に変更し、その装入速度を出銑滓前の約75%に変更した以外は、実施例1と同様に、他の原料の装入と吹練を継続した。
また、出銑滓中における排ガス中のCO濃度が、予め設定したCO濃度範囲、具体的には溶解中のCO濃度に対して95〜105%となるように、30秒ごとにランス高さを調整した。これによって、出銑滓中における鉄浴式溶解炉からの排ガスの組成に基づいて、ランス高さの制御を行った。なお、30秒ごとにランス高さを調整したのは、実施例1と同様に、ランス高さ変更による炉内燃焼状態の変化に対する応答性を考慮したからである。
出銑滓に要した時間(タップホールの開孔からマッド閉塞までの時間)は8分間であり、出銑滓中における溶湯温度は1493℃であった。
なお、出銑滓中は、実施例1と同様に、炉内の圧力をゲージ圧で−60Pa程度に制御したので、溶解中だけでなく、出銑滓中においてもタップホールから炉内ガスが噴出することはなかった。
〔比較例〕
実施例2の出銑滓後に炉内に残った溶鉄を種湯とした以外は、実施例1と同様に、窒素ガスの供給と炭材の装入を行い、続いて各原料(表1に示す固体還元鉄(1)、炭材、造滓材)の装入と吹錬とを開始して、固体還元鉄の溶解を行った。これにより、炉内に溶鉄とスラグが生成し、スラグ層の上層部には炭材懸濁スラグ層および炭材被覆層が形成された。比較例における溶解時の二次燃焼率も、上記単純化した計算式CO/(CO+CO)を用いて20〜30%に制御した。
蓄銑滓量が1タップ分になった時点で、原料(表1に示す固体還元鉄(1)、炭材、造滓材)の装入と吹練を停止した。そして、出銑滓を行った。出銑滓に要した時間(タップホールの開孔からマッド閉塞までの時間)は約12分間であったが、その間に溶湯温度が約1500℃から約1400℃まで約100℃低下した。このため、次の溶鉄製造用の原料を装入するには、溶湯温度を1450℃以上に昇温させる必要が生じた。
溶湯温度の昇温操作として、上吹きランスから酸素ガスの供給を約14分間行い、その後引き続いて、酸素ガスの供給を継続したまま炭材のみの装入を約19分間行うことで、溶湯温度がようやく約1450℃まで回復し、固体還元鉄と造滓材を装入できる状態になった。
実施例1、2および比較例からわかるように、出銑滓前からの各原料の装入と吹錬とを出銑滓中も継続した場合(実施例1、2)は、出銑滓前に各原料の装入と吹錬とを停止した場合(比較例)と比較して、出銑滓に要した時間が約8分間(比較例で要した時間の約2/3)に短縮され、出銑滓中における溶湯温度は1480℃以上を維持できた。また、溶湯温度の昇温操作が不要となった。
以上、詳述したように、本発明は、炉の上部に上吹きランスを、炉底に底吹き羽口を、炉側の下部にタップホールを備えた鉄浴式溶解炉を用いて原料鉄源を溶解して溶鉄を製造する方法であって、前記溶解炉内に存在する溶湯に前記底吹き羽口から不活性ガスを吹き込んで前記溶湯を攪拌しつつ、前記溶解炉に前記原料鉄源、炭材および造滓材を装入し、前記上吹きランスから酸素含有ガスを上吹きすることにより、前記炭材および/または前記溶鉄中の炭素を燃焼させた燃焼熱で、前記原料鉄源を溶解して前記溶鉄およびスラグを生成する溶解工程を有し、前記溶解工程は、前記溶解炉が前記溶鉄を生成するときの姿勢を保ったままで前記タップホールから前記溶鉄および前記スラグを排出する出銑滓工程を少なくとも1つ有し、前記出銑滓工程は、前記溶鉄の生成を継続または中断し、前記酸素含有ガスの上吹きを継続することにより炉内の溶鉄温度を予め設定した最低溶鉄温度以上に保持する溶鉄製造方法である。
本発明では、出銑滓工程においても、酸素含有ガスの上吹きを継続することにより、炉内の溶鉄温度を、予め設定した最低溶鉄温度以上に保持するようにしたことで、出銑滓時に炉内の溶鉄温度が高く維持されて、炉から排出された溶鉄および溶融スラグの固化が防止されるととともに、出銑滓終了後ただちに原料鉄源の溶解および/または溶鉄の増産が可能となり、溶鉄の生産性を安定して向上できる。
前記溶解工程において、前記溶解炉内に蓄えられた前記溶鉄および前記スラグの合計量が所定量に達したときに、前記出銑滓工程が開始することが好ましい。これにより、出銑時に所定の熱容量を有する溶鉄をタップホールから排出することで、タップホールが十分に温められるので、出滓中のタップホールのスラグ固化による閉塞をより確実に防止することができ、所定量の溶鉄を安定して次工程に供給することができる。
前記出銑滓工程において、さらに、前記炭材の装入を継続することが好ましい。炭材の装入を継続することで、溶鉄中の炭素濃度およびスラグ層中に懸濁する炭材量を維持できる。これにより、出滓中においてスラグ層の温度低下を抑制することができ、タップホールのスラグ固化による閉塞をより確実に防止することができる。また、出銑滓後の溶解において、炭材懸濁スラグ層と炭材被覆層の形成が容易になる。
前記出銑滓工程において、さらに、前記造滓材の装入を継続することが好ましい。造滓材の装入を継続することで、溶融スラグの組成を調整して、スラグの流動度の確保、耐火物溶損の抑制やスラグフォーミングの発生防止をより確実に行うことができる。
前記出銑滓工程において、さらに、前記原料鉄源の装入を継続することにより、前記原料鉄源の溶解を継続することが好ましい。出銑滓工程において、原料鉄源の装入をも継続することで、出銑滓中においても連続して原料鉄源の溶解が可能となり、溶鉄の生産性をさらに向上できる。
前記出銑滓工程において、前記原料鉄源の装入を継続する場合には、前記出銑滓工程における前記原料鉄源の装入速度が、当該出銑滓工程より前に装入された前記原料鉄源の装入速度より小さいことが好ましい。これにより、出銑滓中の溶湯温度の急激な低下を防止することができる。
出銑滓時の溶湯温度の変動を抑制する観点から、前記上吹きランスはその下端部に噴射口を備えており、前記出銑滓工程において、前記鉄浴式溶解炉内の湯面の高さ位置の変化に追随するように、前記上吹きランスの下端の高さ位置を制御することが好ましい。より好ましくは、前記出銑滓工程における前記鉄浴式溶解炉内の湯面の高さ位置の変化を、過去の出銑滓時における出銑滓量の時間変化に基づいて予測する。例えば、予め測定した前記出銑滓工程における出銑滓量と出銑滓を開始した時刻からの経時時間との関係および前記溶解炉の炉内形状から算出した、湯面の高さ位置の経時変化に基づいて、前記上吹きランス下端の高さ位置を制御する。
また、より好ましくは、前記出銑滓工程において、前記鉄浴式溶解炉内の湯面の高さ位置をレベル計で測定し、この測定された湯面の高さ位置に基づいて前記上吹きランス下端の高さ位置を制御する。
出銑滓時の溶湯温度の変動を抑制する観点から、前記上吹きランスはその下端部に噴射口を備えており、前記出銑滓工程において、前記鉄浴式溶解炉からの排ガスの組成に基づいて、前記上吹きランス下端の高さ位置を制御することが好ましく、前記鉄浴式溶解炉からの排ガス中の所定ガスの濃度が所定の範囲内に入るように、前記上吹きランス下端の高さ位置を調整することがより好ましい。
本発明の溶鉄製造方法を用いれば、出銑滓時における温度低下による溶鉄や溶融スラグの固化などのトラブルを防止しつつ、効率良く溶鉄を生産することができる。
1:鉄浴式溶解炉
2:炉口
3:排ガスダクト
4:原料装入シュート
5:上吹きランス
6:炉底
7:底吹き羽口
8:炉側
9:タップホール
10:スカート
11:溶鉄層
12:溶融スラグ層
13:炭材懸濁スラグ層
14:炭材被覆層
A:不活性ガス
B:原料鉄源
C:炭材
D:造滓材
E:酸素含有ガス

Claims (10)

  1. 炉の上部に上吹きランスを、炉底に底吹き羽口を、炉側の下部にタップホールを備えた鉄浴式溶解炉を用いて原料鉄源を溶解して溶鉄を製造する方法であって、
    前記溶解炉内に存在する溶湯に前記底吹き羽口から不活性ガスを吹き込んで前記溶湯を攪拌しつつ、前記溶解炉に前記原料鉄源、炭材および造滓材を装入し、前記上吹きランスから酸素含有ガスを上吹きすることにより、前記炭材および/または前記溶鉄中の炭素を燃焼させた燃焼熱で、前記原料鉄源を溶解して前記溶鉄およびスラグを生成する溶解工程を有し、
    前記溶解工程は、前記溶解炉が前記溶鉄を生成するときの姿勢を保ったままで前記タップホールから前記溶鉄および前記スラグを排出する出銑滓工程を少なくとも1つ有し、
    前記出銑滓工程は、前記溶鉄の生成を継続または中断し、前記酸素含有ガスの上吹きを継続することにより炉内の溶鉄温度を予め設定した最低溶鉄温度以上に保持する溶鉄製造方法。
  2. 前記溶解工程において、前記溶解炉内に蓄えられた前記溶鉄および前記スラグの合計量が所定量に達したときに、前記出銑滓工程が開始する請求項1に記載の溶鉄製造方法。
  3. 前記出銑滓工程において、さらに、前記炭材の装入を継続する請求項1または2に記載の溶鉄製造方法。
  4. 前記出銑滓工程において、さらに、前記造滓材の装入を継続する請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶鉄製造方法。
  5. 前記出銑滓工程において、さらに、前記原料鉄源の装入を継続することにより、前記原料鉄源の溶解を継続する請求項1〜4のいずれか1項に記載の溶鉄製造方法。
  6. 前記溶解工程において、前記出銑滓工程における前記原料鉄源の装入速度が、当該出銑滓工程より前に装入された前記原料鉄源の装入速度より小さい請求項5に記載の溶鉄製造方法。
  7. 前記上吹きランスはその下端部に噴射口を備えており、
    前記出銑滓工程において、前記溶解炉内の湯面の高さ位置の変化に追随するように、前記上吹きランスの下端の高さ位置を制御する請求項1〜6のいずれか1項に記載の溶鉄製造方法。
  8. 予め測定した前記出銑滓工程における出銑滓量と出銑滓を開始した時刻からの経時時間との関係および前記溶解炉の炉内形状から算出した、湯面の高さ位置の経時変化に基づいて、前記上吹きランス下端の高さ位置を制御する請求項7に記載の溶鉄製造方法。
  9. 前記出銑滓工程において、前記溶解炉内の湯面の高さ位置をレベル計で測定し、この測定された湯面の高さ位置に基づいて前記上吹きランス下端の高さ位置を制御する請求項7に記載の溶鉄製造方法。
  10. 前記上吹きランスはその下端部に噴射口を備えており、
    前記出銑滓工程において、前記溶解炉からの排ガスの組成に基づいて、前記上吹きランス下端の高さ位置を制御する請求項1〜6のいずれか1項に記載の溶鉄製造方法。
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