JP2602573B2 - 金属精錬法 - Google Patents
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Description
を金属溶湯内に導入し、金属原料を溶解精錬する方法に
関する。
第1は溶融還元法である。溶融還元法は高炉法に代わる
ものであって、高炉法は多数の付属設備を必要とし、強
粘結炭等高価な原料を必要とし、また、建設費が高く且
つ広大な敷地が必要であるという欠点を有するので、こ
れらの欠点のない技術として、近年、開発されたもので
ある。
還元炉と予熱・予備還元流動層炉を有している。この溶
融還元プロセスについて略述すれば、以下のようにな
る。
炉内で溶融還元炉からの排出ガスにより予熱・予備還元
された後、石炭等の炭素含有燃料、造滓剤とともに溶融
還元炉に装入される。この溶融還元炉にはO2ガスおよび
撹拌溶ガスが吹き込まれており、炭素含有燃料は溶融還
元炉内に既に生成された金属溶湯に溶解するとともに炭
素含有燃料中の炭素がO2ガス(以下「メインO2ガス」と
呼称する)により燃焼してCOガスとなると共に発熱を伴
う。この燃焼熱により金属原料が溶解するとともに金属
原料は炭素によって最終還元される。そして、上記COガ
スはメインO2ガスとは異なる系統から吹き込まれるO2ガ
ス(以下「二次燃焼用O2ガス」と呼称する)により二次
燃焼してCO2ガスとなり、、この時発生する熱も金属溶
湯に回収して金属原料の溶解に利用しようというもので
ある。
融還元法と同じく、炭素含有燃料中の炭素をO2ガスによ
り燃焼させる際に発生する熱でスクラップを溶解するプ
ロセスである。
熱の内、二次燃焼による熱を如何に有効に回収するかと
いうことである。すなわち、炉内に加えた熱源(石炭の
燃焼熱)の約80%はCOガスが持ち出すので、このCOガス
の有する膨大な燃焼熱を有効に利用するために、二次燃
焼法を工夫する必要がある。そして、この二次燃焼法に
関連する先行技術としては以下のような方法が公知であ
る。
したメタル浴21のメタルを吹き込みガスによりスプラシ
ュとし、二次燃焼ゾーンに飛ばすようにしたことを特徴
とする溶融還元法」に関する発明が開示されている。
(以下、従来技術Iという、第5図参照) また、特開昭64−68415号公報には、「底吹き羽口3
1、横吹き羽口32および上吹きランス33を備えた溶融還
元炉において、Cr鉱石と共に、底吹き羽口31からCOまた
は/および不活性ガスを吹き込み、ガス流の少なくとも
一部が、底吹きガスによる溶湯隆起部(A)に当たるよ
う、横吹き羽口32からCOまたは/および不活性ガスを吹
き込み、上吹きランス33から溶湯中へメインO2ガスを吹
き込むとともに、上吹きランス33の横からスラグ中へ二
次燃焼用O2ガスを吹き込むことによりCr鉱石を溶融還元
し、その後所定の脱炭処理を施すことを特徴とする溶融
還元によるステンレス溶鋼の製造法」に関する発明が開
示されている。(以下、従来技術IIという、第6図参
照) さらに、特開平1−205016号公報には、「鉄鉱石を炭
材、造滓剤とともに、精錬炉41に装入し、底吹き羽口42
及び横吹き羽口43から不活性ガス、COまたはプロセスを
吹き込む溶融還元法であって、上吹き酸素ランス44より
メインO2ガスおよび二次燃焼用O2ガスを吹き込み、横吹
き羽口43からのガス流れの少なくとも一部が底吹き羽口
42から吹き込まれたガスにより盛上がった溶湯部分
(A)に当たるようにし、粉状の炭材または水蒸気を吹
き込み、排出ガスの酸化度を制御することを特徴とする
溶融還元法及び装置」に関する発明が開示されている。
(以下、従来技術IIIという、第7図参照) また、特開昭61−221322号公報には、「多量のスラグ
51を金属浴52上に保持し、炉内で発生する可燃性ガスの
一部を酸素含有ガスにより燃焼させて発生した熱をスラ
グ51に伝え、さらにスラグ51をガスで撹拌、または還流
することにより、スラグ保有熱を効率よく金属浴52また
は金属原料(B)に伝えることを特徴とする金属原料溶
解精錬法」に関する発明が開示されている。(以下、従
来技術IVという、第8図参照) 〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、上記従来技術I〜IVには、以下のよう
な問題点がある。
ら吹き込まれたO2ガスによりメタル浴21内のメタルはス
ラグ23上の二次燃焼ゾーンに飛ばされる。そして、二次
燃焼用羽口24から吹き込まれたO2ガスにより二次燃焼が
行われる。この場合、二次燃焼がスラグ23上で行われる
ため、二次燃焼熱の一部はメタルに伝達されても、殆ど
の燃焼熱は排ガスが持ち去るのでメタルに有効に回収さ
れない。また、二次燃焼の輻射熱により炉側耐火物が高
温となるため、損耗する可能性がある。
燃焼用O2ガスによりスラグ34内で二次燃焼を行おうとす
るものであるが、二次燃焼用O2ガスの吹き込み量には制
限があり、また、横吹き羽口32から吹き込んだガスによ
ってスラグを強撹拌しても、二次燃焼用O2ガスと被燃焼
ガス(COガス)の完全な出合いおよび混合による燃焼は
困難である。即ち、二次燃焼用O2ガスと出会わずにスラ
グ層を通過して溶湯から排出されるCOガス量がかなり多
い。このような状態下で二次燃焼効率を向上させるべく
二次燃焼用O2ガス量を増加させた場合、O2ガスの一部が
未反応となり、この未反応O2ガスがスラグ34上で燃焼
し、従来技術Iと同様に、燃焼熱は排ガスが持ち去るの
で有効に利用されない。また、二次燃焼の輻射熱により
炉側耐火物が損耗することがある。
た二次燃焼用O2ガスによりスラグ45内で二次燃焼を行お
うとするものであり、この場合も従来技術IIと同様の欠
点を有している。
バッファーとしてあるいは保温層としての効果を発揮す
るため、二次燃焼が安定して行われるという利点はある
が、この従来技術IVも上記従来技術IIまたはIIIと同様
の欠点を有している。
てなされたものであり、その目的は、装置を損耗するこ
となく、安定して高い二次燃焼率を実現して、二次燃焼
熱を有効に回収することのできる金属精錬法を提供する
ことにある。
内に金属原料と炭素含有燃料と造滓剤とO2ガスを導入
し、炭素含有燃料から金属溶湯内に溶解した炭素をO2ガ
スにより燃焼させて熱を得ると共にCOガスを発生させ、
そのCOガスをさらにO2ガスにより二次燃焼させて熱を発
生させ、それらの熱により金属原料を溶解精錬する方法
において、金属溶湯内で一部のO2ガスが燃焼せずに同一
気泡内にO2ガスとCOガスをともに内包した状態で金属溶
湯から出て、この同一気泡内にあるCOガスがO2ガスによ
りスラグ浴内で二次燃焼を行うように、上記金属溶湯の
上部に該金属溶湯深さより大きい厚さのスラグ浴を保持
し、炉内上部または炉出口ガス中のCO濃度とCO2濃度を
測定しながら、底部付近から不活性ガスや空気等のO2以
外のガスを大径のO2ガスに添加した混合ガスを吹き込む
ことを特徴とする金属精錬法にある。
に適用した場合について、図面を参照しながら説明す
る。
なる鉄鉱石溶融還元炉で、炉内の金属溶湯3に対して炉
底部には大径の気泡状酸素(G1)を吹き込むことが可能
な底吹き羽口4および撹拌用ガスの吹き込みノズル5を
設け、この近傍には出銑口6を設けている。金属溶湯3
上には金属溶湯3の深さよりも大きい厚さのスラグ浴7
を備え、このスラグ浴7に対して炉側壁に排滓口8およ
び撹拌用ガスの横吹き羽口9を設け、さらに炉頂部開口
には排ガスダクト10を連接し、この排ガスダクト10近傍
に予熱・予備還元流動層炉(図示せず)で予熱された鉄
鉱石を炉内に装入するシュート11および炭素含有燃料と
造滓剤を装入するシュート12を設けてある。13は炉内上
部のガス温度を検知する温度計、14はガスサンプリング
装置、15はCOとCO2の分析計である。16は変換調節計、1
7はO2吹き込み量をコントロールするコントロールバル
ブである。
より該上吹きO2ランス18をスラグ浴7内に装入した状態
を示す図である。
置を示す。
炉底部より出銑口6の位置する付近までに設けた羽口を
いい、本実施例においては底吹き羽口4がこれに相当す
る。
およびスラグ浴内に分けて説明する。
径が小さい場合、この酸素の全量は金属溶湯3内に溶解
している炭素と下記式のように反応してCOガスとな
る。
泡状酸素の表面部分のみが炭素と反応してCOガスとな
り、それらのCOガスの一部は気泡中の残りの酸素と下記
式のように反応してCO2、さらにはCと反応して再びC
Oガスとなりながら上昇するが、気泡が大きいため金属
溶湯を通過する時間内には反応を完了しない。
ガスとなってスラグ浴7に浮上する。そして、この共存
ガスの金属溶湯内での上記反応およびの結果発生す
る熱は金属溶湯に与えられる。
は、上記およびの反応により発生した熱を受けて溶
融し、金属溶湯中に含まれている炭素により還元されて
溶銑となる。このようにしてできた溶銑は、炉下部にあ
る出銑口6から取り出される。
されて減少するので、この炭素量を補給するため、シュ
ート12から石炭が適宜炉内に装入される。
したCOとO2とCO2の共存ガスは気泡状でスラグ浴7中を
上昇していくが、その上昇中時間の経過と共に内部のガ
スが混合されて、ガス中のCOとO2とが反応してCO2とな
る。即ち、従来技術のように二次燃焼用O2ガスとCOガス
が分かれているのではなく、各気泡が燃焼すべくO2とCO
を共に内包する状態でスラグ中に入るので、スラグ中で
の二次燃焼効率は極めて良好である。そして、その燃焼
熱はスラグ浴に与えられる。スラグ浴7は炉側壁の横吹
き羽口9からスラグ浴7内に吹き込まれる撹拌ガスによ
り激しく撹拌、あるいは還流されているので、スラグ浴
7内で発生した上記燃焼熱は、スラグ浴7と金属溶湯3
との境界面を通じて金属溶湯3に伝達される。
溶湯に極めて効率よく伝達した後の燃焼排ガスは、スラ
グ浴7から炉内上部空間を上昇して排ガスダクト10を経
て炉外へ排出される。
口8からは、炉内のスラグ量を所定量に保つため適宜ス
ラグの排出が行われ、炉頂部のシュート12からは適宜造
滓剤が投入される。
が、上吹きを併用した、上・底吹きを行うこともでき
る。例えば、金属溶湯3への炭素と補給源である石炭中
には揮発成分がある程度含まれており、この揮発成分は
金属溶湯3中を上昇してスラグ浴7にまで達するので、
上吹きO2ランス(第2図参照)または横吹き羽口9から
スラグ浴内に吹き込んだ酸素により上記揮発成分が燃焼
して発熱し、このスラグ浴7内で発生した熱は、スラグ
浴7が上記のように十分に撹拌されているので、金属溶
湯に効率よく伝達される。このようにして、揮発成分の
保有熱を効果的に回収できる。
発明に共通する基本的な特徴は、「金属溶湯3からスラ
グ浴7へ進入するガス中に未然O2を残したままとし、そ
の未然O2をスラグ内で二次燃焼させること」にあるが、
そのための方法としては上記以外にも以下のような方法
を採用することができる。
(G2)を吹き込む方法。
この径が小さい場合は、長尾状の酸素は殆どCOガスとな
る。そこで、酸素径を大きくすることによって、表面部
分のみがCOガスとなり、金属溶湯3からスラグ浴7に進
入する共存ガスの内部には未然酸素が残存する。その結
果、上記と同様の効率的な二次燃焼熱を期待できる。
方法。
が、スラグ浴7内で大径気泡状酸素中の未然酸素により
二次燃焼をする。
いて、微小気泡状酸素または小径の長尾状酸素を同時に
吹き込む方法を採用することもできる。
であるが、本発明の特徴である「炉底部付近から吹き込
んだO2ガスが未然状態で金属溶湯から出る」ための限界
条件の例が第4図に示されており、同図に明らかなよう
に、『金属溶湯深さ』、『羽口径』、『羽口吹込ガス流
速』の3つの要因によって本発明の二次燃焼の進行を左
右される。従って、本発明に係る方法とこれら要因を適
宜組み合わせて二次燃焼をコントロールすれば、金属溶
湯の生産量の調整、副原料の原単位低減、溶融還元炉の
設備保護等を図ることができる。次頁の表1は、第4図
から求めた、炉底羽口径(mm)と限界ガス流速(m/se
c)に対する金属溶湯深さ(mm)の関係を示すものであ
る。
金属溶湯の接触時間が短くなるので、金属溶湯からスラ
グ浴内に進入する共存ガス中の未然酸素の量が増加す
る。場合によっては、スラグ浴内で未然酸素が消費され
ず、スラグ浴上でこの未然酸素が燃焼することがある。
従って、副原料(炭材)の原単位の上昇や炉内耐火物の
損耗を招くことがある。
スと金属溶湯の接触時間が長くなるので、金属溶湯から
スラグ浴内に進入するCO−O2−CO2共存ガス中の未然酸
素の量が減少する。従って、二次燃焼率が低下し、金属
浴湯の生産量の低減につながることがある。
から適切な値とすることが重要である。操業上、金属溶
湯深さは300mm以下は望ましくない。また、第4図によ
れば、金属溶湯深さが大きければ未然のO2を残存させる
ことができない場合がある。従って、1000mm以下である
ことが望ましい。
更することによって、二次燃焼率を制御することも可能
である。例えば、金属溶湯の深さが200mmで羽口径が30m
mの場合に、ガス流速100m/secでO2ガスを底吹きすれ
ば、この点は第4図の100m/secの線上にあるため、吹き
込まれたO2ガスの全量が炭素と反応してCOガスとなる
(未然O2ガスは残存しない)。しかし、ここで金属溶湯
の深さを100mmに減ずれば、その点は100m/secの線より
下に位置するため、未然O2ガスが存在するようになる。
従って、溶融還元炉のように、操業中炉内に存在する金
属溶湯量が変動する炉の場合は、第4図に示す羽口吹込
ガス流速の線より下方にくるように金属溶湯深さを調整
すれば、金属溶湯を出るガス中に未然O2ガスを残存させ
ることができる。
径)と羽口吹込ガス流速 上記したように、効果的な二次燃焼を行うためには、
酸素の径は大きいほど好ましく、そのためには底吹き羽
口径は大きくすることが必要である。例えば、第4図に
おいて、金属溶湯深さが200mmで羽口径が10mmの場合、
金属溶湯を出るガス中に未然O2ガスを残存させるために
は、羽口吹込ガス流速は300m/secより速くしなければな
らない。もし、ガス流速が100m/secであると、吹き込ま
れたO2ガスはすべて炭素と反応してCOガスとなり、金属
溶湯を出ていくガス中に未然O2ガスは存在しない。そこ
で、羽口径を40mmにして大径のO2ガスを吹き込むように
すれば、ガス流速100m/secにおける未然O2ガスが残存す
るのに必要な最大金属溶湯深さは243mmとなり、実際の
金属溶湯深さ200mmより大きいため、金属溶湯を出るガ
ス中に未然O2ガスが残存するようになる。
羽口吹込ガス流速により変化する。例えば、第4図にお
いて、金属溶湯深さが200mmで羽口径が30mmでは、羽口
吹込ガス流速が100m/sec以下の場合、吹き込まれた全て
のO2ガスは金属溶湯中のCと反応し、COガスとなる。逆
に、羽口吹込ガス流速が100m/secより大きくなると、金
属溶湯から出るガス中に未然O2ガス混在するようにな
り、吹込ガス流速が大きくなればなるほど、その未然O2
ガスの量は増える。そして、その未然O2ガスは金属溶湯
上でCOガスと反応して(すなわち、二次燃焼して)、CO
2となる。
問題であり、吹き込む酸素量をコントロールすることに
よって、溶融還元炉の金属溶湯の生産量の調整ならびに
設備保護を図ることができる。
知した炉内上部の温度が上限(例えば、1800℃)に達す
れば、コントロールバルブ17により炉内に吹き込む酸素
量を減少して燃焼熱総量を抑制し、炉内最高温度を低下
させることができる。
しており、酸素量が多いということは、羽口吹込O2ガス
流速が増加したのであるから、O2ガスと金属溶湯との接
触時間が短くなり、金属溶湯から出るガス中にはCO、CO
2とともに未然O2ガスが多く残存するので、この未然O2
は金属溶湯上でCOと二次燃焼してCO2となり、二次燃焼
率が高くなる。一方、酸素量が少ないということは、羽
口吹込O2ガス流速が低下したのであるから、O2ガスと金
属溶湯との接触時間が長くなり、金属溶湯を出るガスの
主成分はCOとCO2となるので、未然O2ガスは少なくな
る。その結果、上記とは逆に二次燃焼率は低下する。従
って、O2ガス流量は所定の範囲内に保つことが必要であ
るが、生産量を低下させ、O2ガス流量を低下させる場
合、羽口でのO2ガス流速が低くなり過ぎる場合がある。
これを防止するため、羽口の内の数本へはO2ガスを流さ
ず、他のガス、例えばN2ガスを送る。これにより羽口で
のO2ガス流速の極端な低下を防止できる。
ガスの添加 酸素に不活性ガスまたは空気を添加するか、または酸
素吹込口の周囲から不活性ガスまたは空気を吹き込むこ
とにより、酸素の反応性が低下するので、その添加量に
よって二次燃焼量を調整して、金属溶湯の生産量をコン
トロールすることができる。一方、酸素に不活性ガスが
添加されることにより絶対ガス量が増加するので、金属
溶湯をより撹拌して伝熱性を向上する効果に加えて、上
記の酸素量の大小に関して説明したように、ガス流速
が増えることで二次燃焼率を向上させることも可能であ
る。
目安としては、COとCO2の分析計15で検知した炉内上部
のCO濃度およびCO2濃度を利用することができる。すな
わち、ガスサンプリング装置14で採取した炉内上部のガ
ス中のCO濃度およびCO2濃度を分析計15で分析した結
果、「炉内上部のガス中のCO2濃度が高くてCO濃度が低
いということ」は、「二次燃焼が効率よく行われている
こと」を示し、逆に「上記ガス中のCO2濃度が低くてCO
濃度が高いということ」は、「二次燃焼の効率が低いと
いうこと」である。そこで、上記ガス中の(CO2濃度)
/(CO濃度+CO2濃度)の比率(以下「排ガス中CO2比
率」という)を知れば、この排ガス中CO2比率を二次燃
焼の効率判定の目安として用い、上記した様々な効果的
なアクションをとることができる。
以下に記載するような効果を奏する。
・反応が極めて効率よく行われるので、高い二次燃焼効
率を得ることができる。
応性が低下し、O2以外のガスの添加量によって二次燃焼
量を調整できるので、金属溶湯の生産量のコントロール
が容易である。
ス量が増加するので、金属溶湯をより撹拌して伝熱性を
向上することができる。
により発生した熱はスラグ浴に吸収され、この熱がスラ
グ浴に接する金属溶湯界面を通じて金属浴湯に効率よく
伝えられる。従って、炉から排出されるガスの保有反応
熱が少なく、炉内発生熱の回収効率が極めて高い。
われるため、金属溶湯が局部的に加熱されることはな
く、従って、炉内耐火物の損耗が少ない。
面図、第3図は本発明の別の実施例に係る溶融還元炉の
断面図、第4図は金属溶湯を出るガス中に未然O2ガスが
残存するのに必要な最大金属溶湯深さに及ぼす羽口径と
羽口吹込ガス流速の効果を示す図、第5図〜第8図はそ
れぞれ従来技術I〜IVに係る溶融還元装置の断面図であ
る。 1……溶融還元炉、3……金属溶湯、4……底吹き羽
口、7……スラグ、18……上吹きO2ランス
Claims (1)
- 【請求項1】金属溶湯内に金属原料と炭素含有燃料と造
滓剤とO2ガスを導入し、炭素含有燃料から金属溶湯内に
溶解した炭素をO2ガスにより燃焼させて熱を得ると共に
COガスを発生させ、そのCOガスをさらにO2ガスにより二
次燃焼させて熱を発生させ、それらの熱により金属原料
を溶解精錬する方法において、金属溶湯内で一部のO2ガ
スが燃焼せずに同一気泡内にO2ガスとCOガスをともに内
包した状態で金属溶湯から出て、この同一気泡内にある
COガスがO2ガスによりスラグ浴内で二次燃焼を行うよう
に、上記金属溶湯の上部に該金属溶湯深さより大きい厚
さのスラグ浴を保持し、炉内上部または炉で出口ガス中
のCO濃度とCO2濃度を測定しながら、底部付近から不活
性ガスや空気等のO2以外のガスを大径のO2ガスに添加し
た混合ガスを吹き込むことを特徴とする金属精錬法。
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