JP2009256184A - 表面改質コロイダルシリカおよびこれを含有するcmp用研磨組成物 - Google Patents

表面改質コロイダルシリカおよびこれを含有するcmp用研磨組成物 Download PDF

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    • H01L21/3212Planarisation by chemical mechanical polishing [CMP]

Abstract

【課題】CMP研磨における第1段研磨において、ディッシングの悪化を抑えつつ、研磨残りがなく、第2段研磨において、ファングを改善できるCMP用研磨組成物を提供すること。
【解決手段】下記一般式(1)、(2)および(3)で表される少なくとも1種の基により表面改質されていることを特徴とする表面改質コロイダルシリカ、およびこれを含むCMP用研磨組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、表面改質されたコロイダルシリカおよびこれを含有するCMP(Chemical Mechanical Polishing、化学機械研磨)用研磨組成物に関するものであり、特に半導体装置の製造に当たってダマシン法などにより配線を形成する際に好ましく使用されるCMP用研磨組成物に関するものである。
CMP技術では、回転する板の上に平坦化処理を行うウエハを載せ、ウエハ表面にパッドを接触させ、ウエハとパッドとの間に研磨用組成物を供給しながら回転盤とパッドとを両方とも回転させて研磨を行う。CMP用研磨組成物内の研磨砥粒とパッド表面の機械的作用で被研磨体表面が研磨されると同時に、CMP用研磨組成物内の化合物と被研磨体表面の化学反応によりウエハ表面が平坦化される。
半導体デバイスの製造に当たり、ダマシン法により配線を形成する際には、剰余の配線層およびバリアメタル層の除去にCMPが行われている。このCMPにおいて、よく行われる2段研磨法では、第1段研磨で最表層部の配線層を研磨により除去し、第2段研磨では第1段研磨で残った配線層、バリアメタル層および絶縁層を研磨し、表面を平坦化する方法が用いられている。
CMPでは、ディッシングやエロージョンなどを抑制した平坦な研磨表面を与えること、研磨残りがないこと、スクラッチを抑制した研磨面を与えること、生産性に問題の生じない充分な研磨速度を与えることが求められている。第1段研磨の場合は、さらに、銅、銅合金などの銅系材料からなる配線層を効率的に除去し、タンタル、窒化タンタルなどのタンタル系材料からなるバリアメタル層の研磨を極力抑える選択研磨が求められ、第2段研磨の場合は、配線材料、バリアメタル層、シリカ、有機シリカなどのシリカ系材料からなる絶縁層の異なる素材に対する研磨速度の差の小さい非選択研磨が求められる。
CMP用研磨組成物に使用される研磨砥粒としては、有機性基で表面改質を施したシリカが検討されている。例えば、特許文献1には、ジメチルシラノール基に代表される除去速度改変基より表面修飾されたシリカをCMPスラリーに使用することが開示され、ジメチルシラノール基を導入する化合物としては、ジメチルジクロロシランが開示されている。また、特許文献2には、アミノシランカップリング剤で表面修飾されたコロイダルシリカが開示されている。また、特許文献3には、表面金属水酸化物を有する金属酸化物研磨剤と非加水分解性置換基を有するシラン化合物を組み合わせたシラン改質砥粒を含有するCMP用研磨組成物が開示されている。
CMP用研磨組成物は、研磨砥粒、酸化剤などの種々の成分の選択および配合の組み合わせにより、要求特性を満たすように設計されているが、種々の要求性能について、いまだ改善の余地がある。特に第1段研磨において、ディッシングを抑えつつ研磨残りを解消することはCMPの機構上困難であった。即ち、ディッシングの抑制には、研磨抑制効果を高めることが効果的であるが、研磨抑制効果を高めると被研磨体の研磨残りが生じやすくなるからである。また、第2段研磨においては、配線層とバリアメタル層および絶縁層との境界部分で、バリアメタル層および絶縁層が過剰に研磨され、配線層表面に比べてバリアメタル層および絶縁層が内側に後退するファングが発生してしまう問題がある。
特表2004−534396号公報 特開2007−273910号公報 特開2007−088499号公報
本発明は、CMP、特にダマシン法による銅系配線形成におけるCMP研磨における第1段研磨において、ディッシングの悪化を抑えつつ、研磨残りのないCMP用研磨組成物を提供することを課題とする。また、第2段研磨において、ファングを改善できるCMP用研磨組成物を提供することを課題とする。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意研究の結果、特定の表面改質を施したコロイダルシリカが上記課題の解決に有効であることを知見し、結果本発明に到達した。即ち、本発明は、下記一般式(1)、(2)および(3)で表される少なくとも1種の基により表面改質されていることを特徴とする表面改質コロイダルシリカを提供するものである。
Figure 2009256184
(式中、A1は、下記式(a11)〜(a13)、(a31)〜(a33)および(a51)〜(a53)から選ばれる基を表し、A2は、下記式(a21)〜(a23)、(a41)〜(a43)および(a61)〜(a63)から選ばれる基を表し、R3は、水素原子または炭素数1〜30の炭化水素基を表し、YはA2またはR3を表し、EOはエチレンオキサイド基を表し、POはプロピレンオキサイド基を表し、m、n、pは、mが0〜170、nが0〜120、pが0〜170であり、m+pが0ではない数を表す。)
Figure 2009256184
Figure 2009256184
Figure 2009256184
(式中、R1、R2は、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基または水酸基を表し、Xは、炭素原子数1〜18のアルキレン基を表し、Rは水素原子またはメチル基を表す。)
また、本発明は、上記の表面改質コロイダルシリカを含有してなることを特徴とするCMP用研磨組成物を提供する。
本発明によれば、CMP、特にダマシン法により銅配線を形成する際のCMPにおいて、ディッシングをコントロールし、かつ研磨残りのないCMP用研磨組成物を提供することができる。また、第2段研磨において、ファングを改善できるCMP用研磨組成物を提供することができる。
まず、本発明の表面改質コロイダルシリカについて説明する。
本発明の表面改質コロイダルシリカは、コロイダルシリカの表面に存在するシラノール基が反応部位となり、表面改質剤化合物との間でシロキサン結合を形成することによって、上記一般式(1)、(2)または(3)の何れか1つの基が与えられるものであり、または上記一般式(1)、(2)および(3)から選ばれる少なくとも2種の基で改質されていてもよい。上記一般式(a11)、(a21)、(a31)、(a41)、(a51)および(a61)で表される基は、コロイダルシリカの表面に存在する1つのシラノール基と反応して形成されるものであり、上記一般式(1)、(2)または(3)で表される少なくとも1種の基を有する表面改質剤化合物が、コロイダルシリカ上の珪素と結合して、シロキサン結合を形成するものである。
前記一般式(a12)、(a22)、(a32)、(a42)、(a52)および(a62)で表される基は、コロイダルシリカの表面に存在する2つのシラノール基と表面改質剤化合物とが反応して形成されるものであり、前記一般式(a13)、(a23)、(a33)、(a43)、(a53)および(a63)で表される基は、コロイダルシリカの表面に存在する3つのシラノール基と表面改質剤化合物とが反応して形成されるものである。また、本発明の表面改質コロイダルシリカは、前記一般式(1)、(2)または(3)で表される基以外の基で表面改質されていてもよい。また、表面改質基が前記一般式(1)または(3)で表される基の場合は、末端のシリルオキシ基が同じコロイダルシリカ粒子に結合していてもよく、異なるコロイダルシリカ粒子と結合してコロイダルシリカ粒子を架橋してもよい。コロイダルシリカが非架橋であるか架橋するかは、被改質体であるコロイダルシリカと表面改質基を導入する改質剤化合物との濃度や反応条件により選択できる。本発明の表面改質コロイダルシリカを、CMP用研磨組成物の研磨砥粒として使用する際、架橋物を使用する場合は、架橋によりコロイダルシリカの粒径が増大し、また、粒度分布が不均一化してしまう。そのため、該架橋物はCMP用研磨組成物の分散安定性を悪化させるので、架橋物の使用は好ましくない。
前記一般式(1)、(2)または(3)で表される基中の(a11)、(a12)、(a13)、(a21)、(a22)、(a23)、(a31)、(a32)、(a33)、(a41)、(a42)、(a43)、(a51)、(a52)、(a53)、(a61)、(a62)および(a63)が有するR1、R2で表される炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、2−プロピル、ブチル、第2ブチル、イソブチル、第3ブチルが挙げられ、Xで表される炭素数1〜18のアルキレン基は、直鎖でもよく、分岐してもよく、脂環基を含んでもよい。具体的には、メチレン、エチレン、プロピレン、メチルエチレン、ブチレン、1−メチルプロピレン、2−メチルプロピレン、1,2−ジメチルプロピレン、1,3−ジメチルプロピレン、1−メチルブチレン、2−メチルブチレン、3−メチルブチレン、2,4−ジメチルブチレン、1,3−ジメチルブチレン、ペンチレン、へキシレン、ヘプチレン、オクチレン、エタン−1,1−ジイル、プロパン−2,2−ジイル、デカン−1,10−ジイル、ウンデカン−1,11−ジイル、ドデカン−1,12−ジイル、トリデカン−1,13−ジイル、テトラデカン−1,14−ジイル、ペンタデカン−1,15−ジイル、ヘキサデカン−1,16−ジイル、ヘプタデカン−1,17−ジイル、オクタデカン−1,18−ジイル、シクロペンタン−1,2−ジイル、シクロペンタン−1,3−ジイル、シクロヘキサン−1,1−ジイル、シクロヘキサン−1,2−ジイル、シクロヘキサン−1,3−ジイル、シクロヘキサン−1,4−ジイル、メチルシクロヘキサン−1,4−ジイル、シクロヘキサン−1,4−ジメチレンなどが挙げられる。R3で表される炭素数1〜30の炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第2ブチル、第3ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第3アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルエチル、ヘプチル、イソヘプチル、第3ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第3オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシルなどのアルキル基;ビニル、1−メチルエテニル、2−メチルエテニル、プロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、デセニル、ペンタデセニル、1−フェニルプロペン−3−イルなどのアルケニル基;フェニル、ナフチル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチルフェニル、4−第3ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、4−ステアリルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ第三ブチルフェニル、シクロヘキシルフェニルなどのアルキルアリール基;ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロパン−2−イル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミルなどのアリールアルキル基が挙げられる。
上記一般式(1)、(2)または(3)で表される基において、m+pがn以上の値であると、CMP用研磨組成物中の表面改質コロイダルシルカの分散安定性が良好であり、CMP用研磨組成物中の表面改質コロイダルシルカの配合量による性能のコントロールがしやすいので好ましく、さらにm+pが小さいとディッシングが大きくなる場合があり、m+pが大きいと研磨残渣が生じる場合があるので、m+pは、2〜340であるものが好ましく、2〜250であるものがより好ましい。
また、上記一般式(2)または(3)で表される基において、R3は、疎水性が大きいとCMP用研磨組成物中の表面改質コロイダルシルカの分散安定性が悪化する場合があり、また、ディッシングが大きくなる場合もある。R3の好ましい基としては炭素数1〜8のアルキル基であり、メチル基がより好ましい。
本発明に係る上記一般式(1)、(2)または(3)で表される基において、R1、R2は、水酸基であるものが容易に得られ、CMP用研磨組成物中の表面改質コロイダルシルカの分散安定性が良好であるので好ましい。
本発明の表面改質コロイダルシリカの製造方法の1つとしては、例えば、イソシアネート基を有するシランカップリング剤と、EOまたはEOとPOとを有するヒドロキシ化合物とから、一般式(a11)、(a12)、(a13)、(a21)、(a22)、(a23)、(a31)、(a32)、(a33)、(a41)、(a42)、および(a43)から選ばれる基を有する前記一般式(1)、(2)または(3)で表される基を与える改質剤化合物を予め合成し、これとコロイダルシリカとを反応させる方法でもよく、イソシアネート基を有するシランカップリング剤とコロイダルシリカとを反応させてから、EOまたはEOとPOとを有するヒドロキシ化合物をさらに反応させる方法でもよい。反応のコントロールが容易で、製造コストが小さいことから、前者の方法を用いるのが好ましい。
上記のイソシアネート基を有するシランカップリング剤としては、下記一般式(4)で表される化合物、EOまたはEOとPOとを有するヒドロキシ化合物としては、一般式(5)で表される化合物、改質剤化合物としては、一般式(6)、(7)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2009256184
(式中、Zは、シラノール基と反応して、シロキサン結合を形成する基を表し、R4〜R7は、Z、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基または水酸基を表し、Xは、炭素原子数1〜18のアルキレン基を表し、R3、EO、PO、m、n、pは、前記一般式(1)、(2)または(3)で表される基の場合と同様である。)
また、上記表面改質コロイダルシリカの製造方法以外の方法としては、例えば、アミノ基を有するシランカップリング剤と、EOまたはEOとPOとを有する(メタ)アクリル化合物とから、一般式(a51)、(a52)、(a53)、(a61)、(a62)および(a63)から選ばれる基を有する前記一般式(1)、(2)または(3)で表される基を与える改質剤化合物を予め合成し、これとコロイダルシリカとを反応させる方法でもよく、アミノ基を有するシランカップリング剤とコロイダルシリカとを反応させてから、EOまたはEOとPOとを有する(メタ)アクリル化合物をさらに反応させる方法でもよい。反応のコントロールが容易で、製造コストが小さいことから、前者の方法を用いるのが好ましい。
上記のアミノ基を有するシランカップリング剤としては、下記一般式(8)で表される化合物、EOまたはEOとPOとを有する(メタ)アクリル化合物としては、一般式(9)で表される化合物、改質剤化合物としては、一般式(10)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2009256184
(式中、Zは、シラノール基と反応して、シロキサン結合を形成する基を表し、R4〜R7は、Z、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基または水酸基を表し、Xは、炭素原子数1〜18のアルキレン基を表し、Rは、水素原子またはメチル基を表し、EO、PO、m、n、pは、前記一般式(1)、(2)または(3)で表される基の場合と同様である。)
上記一般式(4)、(6)、(7)、(8)および(10)のZとしては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、s−ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基、フェノキシ基などのアルコキシ基;塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン基;水素;水酸基が挙げられる。
本発明の好ましい形態であるR1、R2が、水酸基である表面改質コロイダルシリカを得るには、原料としてZ、R4、R5、R6、R7がアルコキシ基であるものを使用し、コロイダルシリカとの反応を行えばよい。A1は、(a11)、(a12)、(a13)、(a31)、(a32)、(a33)、(a51)、(a52)および(a53)の少なくとも1種の基となるが、これらを選択的に制御することは困難であり、A2も同様に(a21)、(a22)、(a23)、(a41)、(a42)、(a43)、(a61)、(a62)および(a63)の少なくとも1種の基となる。
また、通常、コロイダルシリカ表面の反応性シラノール基の全てを一般式(1)、(2)または(3)で表される基に改質することは困難であり、本発明の表面改質コロイダルシリカ表面には、未反応のシラノール基および/または一般式(1)、(2)または(3)で表される基以外の表面改質基が存在し得る。
上記一般式(1)、(2)または(3)で表される基以外の表面改質基でコロイダルシリカが改質されたものを得る場合は、原料として予めそのような基で改質されたコロイダルシリカを用いて一般式(1)、(2)または(3)で表される基をコロイダルシリカに導入してもよく、一般式(1)、(2)または(3)で表される基を導入してから、一般式(1)、(2)または(3)で表される基以外の基を導入してもよい。一般式(1)、(2)または(3)で表される基以外の基を導入する化合物としては、クロロトリメチルシラン、クロロジメチルオクタデシルシラン、ジクロロジメチルシラン、トリクロロメチルシランなどのハロゲン化アルキルシラン類;トリメチルメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メトキシジメチルオクタデシルシラン、ジメチルオクタデシルシランなどのアルコキシアルキルシラン類;3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤;ホウ酸、アルミン酸などが挙げられる。
本発明の表面改質コロイダルシリカにおける表面改質の程度を、直接的かつ正確に測定することは困難であるが、合成時に表面改質剤(またはシランカップリング剤)とコロイダルシリカの割合を変えることで、コントロールが可能となる。例えば、本発明の表面改質コロイダルシリカをCMP用研磨組成物に使用する場合は、コロイダルシリカ100質量部に対して改質剤化合物を1質量部から100質量部の割合で使用すればよい。ディッシングを充分抑制するには、改質剤化合物の使用量は、コロイダルシリカ100質量部に対して1〜20質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。
本発明の表面改質コロイダルシリカにおいて、表面改質を施されるコロイダルシリカの粒径は特に制限されず、分散媒体である水に安定に分散するものであればよい。上記コロイダルシリカを本発明のCMP用研磨組成物に使用する場合は、その粒径は1〜400nmの範囲が好ましく、10〜300nmの範囲がより好ましい。
本発明の表面改質コロイダルシリカのCMP用研磨組成物以外の用途としては、高分子材料改質剤、高分子凝集剤、吸着剤、塗料用添加剤、ハードコート剤、滑り防止剤、光学フィルム用反射防止剤、金属表面処理剤、耐熱剤、無機フィラー、無機バインダー、帯電防止剤、触媒担体、オルガノゾルなどが挙げられる。
次に、本発明のCMP用研磨組成物について説明する。
本発明のCMP用研磨組成物は、上記の表面改質コロイダルシリカを研磨砥粒として含有しているものであり、これ以外に含有される他の成分としては、酸化剤成分、複素環化合物成分、有機酸成分、水性高分子成分、pH調整剤成分、界面活性剤成分、可溶化剤成分などが挙げられる。本発明のCMP用研磨組成物は、銅、銅合金などの銅系材料の除去に対して、残膜、ディッシング、スクラッチについて良好な研磨を与える特性を有するので、半導体デバイスの製造におけるダマシン法による配線形成プロセスに適している。また、本発明のCMP用研磨組成物は第1段研磨、第2段研磨の両方に使用可能であり、銅系材料に対しての選択研磨性があるので、特に第1段研磨に好適である。
本発明のCMP用研磨組成物中の表面改質コロイダルシリカの含有量は、0.01〜10質量%が好ましい。表面改質コロイダルシリカの含有量が下限より少ないと研磨速度が遅くなる場合があり、表面改質コロイダルシリカの含有量が上限より多いと、ディッシングの抑制が難しくなる場合がある。表面改質コロイダルシリカの含有量は0.05〜5質量%の範囲がさらに好ましい。
本発明のCMP用研磨組成物は、本発明の表面改質コロイダルシリカ以外の研磨砥粒成分を含有してもよい。これらを含有させる場合の使用量は、本発明の表面改質コロイダルシリカ100質量部に対して、100質量部以下が好ましく、50質量部以下がより好ましい。含有される研磨砥粒としては、本発明以外のコロイダルシリカ、非晶質二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化セリウム、窒化ケイ素、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素および二酸化マンガンなどが挙げられ、これらは1種類または2種類以上を混合して用いることができる。
上記の酸化剤成分に使用される酸化剤としては、硝酸、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸カリウム、過ヨウ素酸リチウム、過ヨウ素酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸リチウム、過マンガン酸ナトリウム、重クロム酸、重クロム酸カリウム、重クロム酸リチウム、重クロム酸ナトリウム、過酸化水素、過塩素酸、過塩素酸塩(アルカリ金属塩、アンモニウム塩など)、次亜塩素酸、次亜塩素酸塩(アルカリ金属塩、アンモニウム塩など)、過硫酸、過硫酸塩(アルカリ金属塩、アンモニウム塩など)、過酢酸、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過安息香酸、オゾンなどが挙げられ、これらは1種類または2種類以上の混合物で使用される。
本発明のCMP用研磨組成物中の酸化剤成分の好ましい含有量は0.01〜10質量%である。酸化剤成分の含有量が下限より少ないと充分な研磨速度が得られない場合があり、酸化剤成分の含有量が上限より多いとエッチングを制御できなくなり、ディッシングなどの不具合の原因となる場合がある。
本発明のCMP用研磨組成物を第1段研磨に使用する際に用いる酸化剤として好適なのは、研磨速度とエッチング抑制のコントロールが容易である過硫酸塩であり、過硫酸アンモニウムは、化学的研磨を促進して、研磨表面の平坦性を向上させるのでより好ましい。また、本発明のCMP用研磨組成物を第2段研磨に使用する際は、研磨残りの抑制効果を有する過酸化水素を酸化剤として用いるのが好ましい。
上記の複素環化合物成分は、主に銅配線またはバリアメタルに対して防食作用を有する防錆剤として機能するものであり、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、1H−テトラゾール、5−メチル−1H−テトラゾール、5−フェニルテトラゾール、1H−テトラゾール−1−酢酸、5−アミノ−1H−テトラゾールなどのアゾール系単環類;2−メルカプトベンゾチアゾール、2−[2−(ベンゾチアゾリル)]チオプロピオン酸、2−[2−(ベンゾチアゾリル)]チオブチル酸、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾチアゾール、2−アミノベンゾチアゾール、2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ジヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾール、2,3−ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾトリアゾール、5−ヘキシルベンゾトリアゾール、[1,2,3−ベンゾトリアゾリル−1−メチル][1,2,4−トリアゾリル−1−メチル][2−エチルヘキシル]アミン、4−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、ナフトトリアゾール、ビス[(1−ベンゾトリアゾリル)メチル]ホスホン酸、1,5−ペンタメチレンテトラゾール、チアベンダゾールなどのアゾール系複合環類が挙げられ、これらは1種類または2種類以上の混合物で使用される。
本発明のCMP用研磨組成物における複素環化合物の含有量は0.0001〜1質量%が好ましい。複素環化合物の含有量が下限より少ないと使用効果であるディッシングやエロージョンの抑制が難しくなり、複素環化合物の含有量が上限より多いと研磨速度が遅くなるという難点がある。これらの中でも、ベンゾトリアゾールが安価で防食作用をコントロールしやすいので好ましい。
上記の有機酸成分とは、有機酸または有機酸の塩であり、使用効果は構造により異なる。例えば、脂肪族有機酸、脂肪族スルホン酸およびこれらの塩は、CMP用研磨組成物の安定性を高める効果があり、また、研磨された銅などの金属を溶出させて研磨速度を向上させる効果がある。芳香族スルホン酸および芳香族スルホン酸塩は金属の過剰エッチングなどを抑制し、研磨面の平坦化を良好にする効果があり、アミノ酸およびその塩は、防食剤としても機能する。
有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、グリコール酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フマル酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、無水酢酸などの脂肪族有機カルボン酸;安息香酸、2−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、o−フタル酸、m−フタル酸、p−フタル酸、キナルジン酸、ナフタレン−1−カルボン酸、ナフタレン−2−カルボン酸などの芳香族カルボン酸;メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸、ヘキサンスルホン酸、ヘプタンスルホン酸、オクタンスルホン酸、ノルボルネンスルホン酸、アダマンタンスルホン酸、シクロヘキサンスルホン酸、カンファースルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸などの脂肪族スルホン酸;ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタレン−1−スルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、アントラセンスルホン酸、アセナフテンスルホン酸、フェナントレンスルホン酸などの芳香族スルホン酸;グリシン、L(D)−アラニン、L(D)−2−アミノ酪酸、L(D)−ノルバリン、L(D)−バリン、L(D)−ロイシン、L(D)−ノルロイシン、L(D)−イソロイシン、L(D)−アロイソロイシン、L(D)−フェニルアラニン、L(D)−プロリン、サルコシン、L(D)−オルニチン、L(D)−リシン、タウリン、L(D)−セリン、L(D)−トレオニン、L(D)−アロトレオニン、L(D)−ホモセリン、L(D)−チロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L(D)−アラニン、L(D)−チロキシン、4−ヒドロキシ−L(D)−プロリン、L(D)−システイン、L(D)−メチオニン、L(D)−エチオニン、L(D)−ランチオニン、L(D)−シスタチオニン、L(D)−シスチン、L(D)−システイン酸、L(D)−アスパラギン酸、L(D)−グルタミン酸、S−(カルボキシメチル)−L(D)−システイン、4−アミノ酪酸、L(D)−アスパラギン、L(D)−グルタミン、L(D)−アルギニン、δ−ヒドロキシ−L(D)−リシン、L(D)−ヒスチジン、L(D)−トリプトファンなどのアミノ酸;および有機酸のアルカリ金属塩(リチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩)、アンモニウム塩、アミン塩が挙げられ、これらは1種類または2種類以上の混合物で使用される。
本発明のCMP用研磨組成物中の有機酸成分の含有量は0.0001〜10質量%が好ましい。有機酸成分の含有量が0.0001質量%より少ないと、使用効果が得られない場合があり、有機酸成分の含有量が10質量%を超えると使用効果が過剰となり、平坦性、研磨効率、研磨選択性のいずれかについての低下をきたす場合がある。
上記の水性高分子成分としては、バリア層研磨抑制による研磨選択性の向上や研磨砥粒の分散安定化に作用する水溶性高分子、研磨砥粒および研磨砥粒補助剤として使用される水分散性高分子化合物が挙げられる。
本発明のCMP用研磨組成物は、水性高分子成分を含有してもよい。含有される水溶性高分子としては、例えば、アルギン酸、ペクチン酸、カルボキシメチルセルロース、寒天、カードランおよびプルランなどの多糖類;ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリシン、ポリリンゴ酸、ポリメタクリル酸、ポリアミド酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリフマル酸、ポリ(p−スチレンカルボン酸)、ポリアクリル酸、およびポリグリオキシル酸などのポリカルボン酸、ポリメタクリル酸アンモニウム塩、ポリメタクリル酸ナトリウム塩、ポリアクリルアミド、ポリアミノアクリルアミド、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸アンモニウム塩、ポリアミド酸ナトリウム塩などに例示されるポリカルボン酸の塩、エステルおよび誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクロレイン、ポリビニルピロリドンとαオレフィン(エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテンなど)との共重合体などのビニル系ポリマー;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アルキレングリコールまたはポリアルキレングリコールのエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドのランダムまたはブロック付加物などのポリアルキレングリコール類が挙げられ、水分散性高分子としては、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンポリウレア樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂が挙げられる。これらの水性高分子は、1種類または2種類以上の混合物で使用される。
水性高分子成分の好ましい含有量は、0.001〜10質量%である。水性高分子成分の含有量が下限より少ないと充分な使用効果が得られない場合があり、水性高分子成分の含有量が上限より多いと充分な研磨速度を得ることができない場合がある。また、水溶性高分子の好ましい数平均分子量(GPC測定、標準ポリスチレン換算)は種類により異なり、それぞれ適正な値がある。
本発明のCMP用研磨組成物に含有される水溶性高分子として好適なもののひとつは、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンと1−ブテン共重合体である。これらは、他の水溶性高分子と比較してバリア層研磨の抑制の効果が大きく、銅の選択研磨性を向上させる利点を有する。また、砥粒の分散安定性を向上させる効果も大きい。本発明のCMP用研磨組成物におけるこれらのポリビニルピロリドンまたはポリビニルピロリドンと1−ブテン共重合体の好ましい含有量は、バリア層の研磨抑制に効果が発現する0.001〜5質量%である。また、数平均分子量としては5000〜100000が好ましい。
また、本発明のCMP用研磨組成物に含有される水溶性高分子として好適なもののひとつは、ポリアルキレングリコール類である。ポリアルキレングリコールは、他の水溶性高分子と比較して優れた研磨速度を示し、砥粒の分散安定性を向上させる効果も大きい。本発明のCMP用研磨組成物におけるポリアルキレングリコール類の好ましい含有量は、バリア層の研磨抑制に効果が発現する0.001〜5質量%である。また、ポリアルキレングリコールの数平均分子量としては200〜3000が好ましい。
また、本発明のCMP用研磨組成物に含有される水分散性高分子として好適なもののひとつは、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンポリウレア樹脂である。これらは研磨砥粒および研磨砥粒の助剤として、選択研磨性について、選択研磨性または非選択研磨性を増強するので有効である。ポリウレタン樹脂またはポリウレタンポリウレア樹脂は、これを分散させる乳化剤がCMP性能に影響を及ぼす可能性があるので、CMP性能を制御しやすい自己乳化が好ましい。
カチオン性基を導入したカチオン性水分散型ポリウレタンは、銅に対するエッチング作用が強く、これを制御しにくい場合があるので、ノニオン性水分散型ポリウレタンまたはアニオン性水分散型ポリウレタンがより好ましく、銅の研磨速度が大きいのでアニオン性水分散型ポリウレタンがさらに好ましい。また、アニオン性水分散型ポリウレタンの場合、酸価(mgKOH/g)は、1〜200が好ましく、10〜150がより好ましい。
水分散型ポリウレタンの平均粒子径は、研磨砥粒として機能し、CMP用研磨組成物中に安定に分散可能な範囲である5〜200nmが好ましく、10〜150nmがより好ましい。本発明のCMP用研磨組成物におけるこれらの樹脂の好ましい含有量は0.01〜10質量%である。
本発明のCMP用研磨組成物は、酸化剤が機能するように、酸性で使用する場合と塩基性で使用する場合があり、そのためにpH調整剤を使用してもよい。
本発明のCMP用研磨組成物に使用されるpH調整剤成分は、水溶性塩基性化合物と水溶性酸性化合物が挙げられる。水溶性塩基性化合物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属類、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムなどの水酸化アルカリ土類金属類、炭酸アンモニウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンなどの4級アンモニウムヒドロキシド類、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ヒドロキシエチルアミンなどの有機アミン類、アンモニアが挙げられ、これらは1種類または2種類以上の混合物で使用される。中でも安価で扱い易いのでアンモニア、水酸化アルカリ金属類が好ましい。
水溶性酸性化合物としては、有機酸で例示したものの中で水溶性のもの、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸が挙げられる。
本発明のCMP用研磨組成物のpHは、8〜12が好ましい範囲である。pHが8未満6以上であると、充分な研磨速度が得られない場合がある。また、pHが6より小さいとバリア層の研磨が起こり、選択研磨性が低下する場合がある。また、pHが12より大きいとディッシングが起こり、表面状態が悪化する場合がある。
本発明のCMP用研磨組成物は、研磨抑制、各成分の溶解または分散安定性、消泡性などを付与するために界面活性剤を含有してもよい。含有される界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ベタイン系界面活性剤が挙げられ、これらは1種類または2種類以上の混合物で使用される。
本発明のCMP用研磨組成物中の界面活性剤成分を使用する場合の好ましい含有量は0.0001〜10質量%である。界面活性剤成分の含有量が下限より少ないと充分な使用効果が得られない場合があり、界面活性剤成分の含有量が上限より多いと研磨速度が低下する場合がある。
本発明のCMP用研磨組成物に含有される界面活性剤として好適なのは、アニオン系界面活性剤である。アニオン系界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、硫化オレフィン塩、高級アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、硫酸化脂肪酸塩、スルホン化脂肪酸塩、リン酸エステル塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、グリセライド硫酸エステル塩、脂肪酸エステルのスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸メチルエステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド、脂肪酸アルカノールアミドまたはそのアルキレンオキサイド付加物の硫酸エステル塩、スルホコハク酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルベンゾイミダゾールスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸塩、N−アシル−N−メチルタウリンの塩、N−アシルグルタミン酸またはその塩、アシルオキシエタンスルホン酸塩、アルコキシエタンスルホン酸塩、N−アシル−β−アラニンまたはその塩、N−アシル−N−カルボキシエチルタウリンまたはその塩、N−アシル−N−カルボキシメチルグリシンまたはその塩、アシル乳酸塩、N−アシルサルコシン塩、およびアルキルまたはアルケニルアミノカルボキシメチル硫酸塩などの1種または2種以上の混合物を挙げることができる。
本発明のCMP用研磨組成物は、研磨された金属を溶出させる金属溶出剤成分を含有してもよい。例えば、銅のCMPの場合、含有される金属(銅)溶出剤としては、上記の有機酸成分で例示した有機酸のアンモニウム塩、アルカリ金属塩が挙げられ、これらは1種類または2種類以上の混合物で使用される。
上記の銅溶出剤を使用する場合の好ましい含有量は0.01〜10質量%である。銅溶出剤の含有量が下限より少ないと充分な研磨速度が得られない場合があり、銅溶出剤の含有量が上限より多いと過剰なエッチングを制御できなくなる場合がある。
また、上記の銅溶出剤として好適なのは、脂肪族有機カルボン酸のアンモニウム塩であり、特にシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フマル酸、シュウ酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸のアンモニウム塩が好ましい。これらを使用する場合、CMP用研磨組成物中の配合量は、0.05〜2質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。
本発明のCMP用研磨組成物は、上記説明の有機性成分を安定に溶解させるために可溶化剤成分を含有してもよい。含有される可溶化剤としては、メタノール、エタノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのアルキレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、テトラメチロールプロパンなどのポリアルコール類;N−メチルピロリドンなどのピロリドン類が挙げられ、これらは1種類または2種類以上の混合物で使用される。
可溶化剤を使用する場合、CMP用研磨組成物中の好ましい含有量は0.01〜10質量%である。可溶化剤の含有量が下限より少ないと充分な使用効果が得られない場合があり、可溶化剤の含有量が上限より多いと研磨面の表面荒れが生じる場合がある。
本発明のCMP用研磨組成物は、上記に例示した以外にも、必要に応じて他の添加剤成分を含有してもよい。添加剤成分としては、pH緩衝剤;ウエハの有機物汚染を低減させる効果のある有機化合物を包接するα−、β−またはγ−シクロデキストリンなどの包接化合物;研磨面の表面平滑性を付与するイセチオン酸脂肪酸エステルなどのヒドロキシアルカンスルホン酸脂肪酸エステル類;砥粒表面の清浄化作用を付与することで、砥粒の分散安定性および研磨能力を向上させるモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、N−メチルジエタノールアミンなどのアルカノールアミン類が挙げられる。これらのその他の添加剤成分を使用する場合は、CMP用研磨組成物中に各々0.0001〜10質量%、好ましくは0.0005〜5質量%となる範囲で配合される。
本発明のCMP用研磨組成物は、上記した各成分を上記したような含有量で含んでなるが、残りは水である。従って、上記に挙げた各成分を規定した量で含むCMP用研磨組成物となるように、水を加えて全体を100質量%とする。
本発明のCMP用研磨組成物の調製は、上記で説明した各成分と水とを混合し、均一に分散溶解すればよい。水溶性高分子や水分散性高分子を使用する場合は、これらを予め水に溶解または分散させた組成物の状態で加えればよい。また、本発明のCMP用研磨組成物は、全ての成分を混合して1液タイプの組成物としてもよく、2液タイプの組成物としてもよい。2液タイプの組成物としては、例えば、酸化剤成分のみ別成分とし、他の全ての成分の混合物との2液タイプが挙げられる。酸化剤に過酸化物を使用する場合は、通常2液タイプの組成物となる。
以下、実施例、比較例をもって本発明をさらに詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例などによって何ら制限を受けるものではない。なお、文中「部」または「%」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
[製造例1]表面改質剤化合物a〜qの製造
イソシアネート基を有するシランカップリング剤として、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランを使用し、EOまたはEOとPOとを有するヒドロキシ化合物として、ジオール化合物またはアルコール化合物を使用し、水酸基とイソシアネート基のモル比がOH:NCO=1.1:1の割合で配合し、100℃で2時間撹拌した後、これにテトライソプロポキシチタンを原料総質量の0.005%加えてさらに100℃で2時間撹拌して、各種表面改質剤化合物を得た。反応の終了はIRを用いてイソシアネート基の消失で確認した。得られた表面改質剤化合物を表1、2に示す。なお、表中に上記一般式(6)および一般式(7)のm、p、nを示すが、これは、原料であるジオール化合物、アルコール化合物の分子量から計算した値である。
Figure 2009256184
Figure 2009256184
[製造例2]表面改質剤化合物rおよびsの製造
アミノ基を有するシランカップリング剤として、3−アミノプロピルトリメトキシシランを使用し、EOを有するヒドロキシ化合物として、ポリエチレングリコール鎖の末端にアクリル基を有するNKエステルA−600を使用した。アクリル基とアミノ基のモル比が1.2:1の割合で配合し、60℃で5時間撹拌し、表面改質剤化合物rを得た。反応の終了はガスクロマトグラフィーを用いて原料の3−アミノプロピルトリメトキシシランの消失により確認した。得られた表面改質剤化合物rは上記一般式(10)型であり、m+p=13(計算値)、n=0(計算値)である。
また、表面改質剤化合物sとして、3−[メトキシポリ(エチレンオキシ)]プロピルトリメトキシシランを使用した。m+p=6〜9(計算値)、n=0(計算値)である。
[実施例1〜5]表面改質コロイダルシリカNo.1〜No.5の製造
テトラエトキシシランの加水分解法により得た、平均粒径;120.6nm、粒度分布:累積10%値;95.3nm、累積50%値;117.4nm、累積90%値;145.5nmのコロイダルシリカの分散液(以下、表面改質前コロイダルシリカAという、二酸化ケイ素含有量10%)を60℃に加温し、上記製造例で得た表面改質剤化合物a〜eのそれぞれ10部、水50部、0.1モル/リットル硝酸水溶液1部の混合溶液を滴下した。滴下量は、コロイダルシリカの二酸化ケイ素100部に対し、表面改質剤化合物が3部である。滴下後60℃、2時間撹拌して、表面改質コロイダルシリカNo.1〜5を得た。得られた各表面改質コロイダルシリカについて、X線光電子分光(XPS)分析を行い、表面改質前のコロイダルシリカAと比較して表面改質について確認した。また、レーザ回折式粒径アナライザーによる粒度分布の測定を行った。
[実施例6〜13]表面改質コロイダルシリカNo.6〜No.13の製造
テトラエトキシシランの加水分解法により得た、平均粒径;155.9nm、粒度分布:累積10%値;114.3nm、累積50%値;153.7nm、累積90%値;208.6nmのコロイダルシリカの分散液(以下、表面改質前コロイダルシリカBという、二酸化ケイ素含有量10%)を60℃に加温し、上記製造例で得た表面改質剤化合物b、i、j〜pのそれぞれ10部、水50部、0.1モル/リットル硝酸水溶液1部の混合溶液を滴下した。滴下量は、コロイダルシリカの二酸化ケイ素100部に対し、表面改質剤化合物が10部である。滴下後60℃、2時間撹拌して、表面改質コロイダルシリカNo.6〜13を得た。得られた各表面改質コロイダルシリカについて、上記実施例と同様にX線光電子分光(XPS)分析、レーザ回折式粒径アナライザーによる粒度分布の測定を行った。
(XPS分析結果)
表面改質コロイダルシリカについては、実施例1〜13のいずれも以下の結果となった。
(1)炭素原子
282.8eVにCO由来のピークを確認した。このピークは表面改質前のコロイダルシリカには観察されない。
(2)酸素原子
530.6eVのピークを確認した。表面改質前のコロイダルシリカは、531.0eVであり、結合によるケミカルシフトが確認された。
(3)窒素原子
398.0eVのピークを確認した。このピークは表面改質前のコロイダルシリカには確認されない。
(4)珪素原子
101.0eVのピークを確認した。表面改質前のコロイダルシリカは、101.7eVであり、結合によるケミカルシフトが観察された。
Figure 2009256184
Figure 2009256184
[実施例14]表面改質コロイダルシリカNo.14の製造
表面改質剤化合物として表面改質剤化合物cを使用し、コロイダルシリカの二酸化ケイ素100部に対する表面改質剤化合物の使用量を1部とした以外は、上記実施例1〜5と同様の方法で、表面改質コロイダルシリカNo.14を得た。
[実施例15]表面改質コロイダルシリカNo.15の製造
表面改質剤化合物として表面改質剤化合物cを使用し、コロイダルシリカの二酸化ケイ素100部に対する表面改質剤化合物の使用量を10部とした以外は、上記実施例1〜5と同様の方法で、表面改質コロイダルシリカNo.15を得た。
[比較例1]表面改質コロイダルシリカ比較1の製造
表面改質剤化合物としてメチルトリエトキシシランを使用し、表面改質剤化合物が10部、水が50部、0.1モル/リットル硝酸水溶液が2部からなる混合溶液を60℃に加温したコロイダルシリカBの分散液に滴下した。メチルトリエトキシシランの使用量は、コロイダルシリカの二酸化ケイ素100部に対して、4部である。これ以外は、上記実施例6〜13と同様の方法で、表面改質コロイダルシリカ比較1を得た。
[比較例2]表面改質コロイダルシリカ比較2の製造
メチルトリエトキシシランの使用量を、コロイダルシリカの二酸化ケイ素100部に対して、10部にした以外は、上記比較例1と同様の方法で、表面改質コロイダルシリカ比較2を得た。
[実施例16〜24]CMP用研磨組成物No.1〜No.9の製造
表5に記載の表面改質コロイダルシリカ1%、過硫酸アンモニウム1.5%、グリシン1%、ベンゾトリアゾール0.001%、ドデシルベンゼンスルホン酸0.02%、水酸化カリウム0.3%および水(残分)からなるCMP用研磨組成物No.1〜No.9を得た。
[比較例4]CMP用研磨組成物比較用1の製造
表面改質前コロイダルシリカB1%、過硫酸アンモニウム1.5%、グリシン1%、ベンゾトリアゾール0.001%、ドデシルベンゼンスルホン酸0.02%、水酸化カリウム0.3%および水(残分)からなるCMP用研磨組成物比較用1を得た。
[比較例5]CMP用研磨組成物比較用2の製造
表面改質前コロイダルシリカB1%、過硫酸アンモニウム1.5%、グリシン1%、ベンゾトリアゾール0.001%、ドデシルベンゼンスルホン酸0.02%、水酸化カリウム0.3%、数平均分子量400のポリエチレングリコールモノメチルエーテル(MePEG400)0.1%および水(残分)からなるCMP用研磨組成物比較用2を得た。
[比較例6]CMP用研磨組成物比較用3の製造
表面改質コロイダルシリカ比較1を1%、過硫酸アンモニウム1.5%、グリシン1%、ベンゾトリアゾール0.001%、ドデシルベンゼンスルホン酸0.02%、水酸化カリウム0.3%および水(残分)からなるCMP用研磨組成物比較用3を得た。
[比較例7]CMP用研磨組成物比較用4の製造
表面改質コロイダルシリカ比較2を1%、過硫酸アンモニウム1.5%、グリシン1%、ベンゾトリアゾール0.001%、ドデシルベンゼンスルホン酸0.02%、水酸化カリウム0.3%および水(残分)からなるCMP用研磨組成物比較用4を得た。
Figure 2009256184
[評価例1]
上記表5に記載のCMP用研磨組成物No.1〜No.7、比較用1および比較用2について、電解めっき法で銅膜をシリコン基板上に1500nm成膜したウエハを3cm×3cm正方形に切断した銅ブランケットテストピース、スパッタリング法でシリコン基板上にタンタル200nmを成膜したウエハを3cm×3cm正方形に切断したタンタルブランケットテストピースを被研磨体として、下記研磨条件による研磨速度の評価を行った。結果を表6に示す。なお、研磨量は、Loresta GP(三菱化学製)を使用し、研磨前後の膜厚差から測定した。
研磨機:NF−300(ナノファクター社製)
研磨パッド:IC1400(XY溝付)(ロームアンドハース社製)
研磨時間:1分間
定盤回転数:60rpm
キャリア回転数:60rpm
研磨加工圧力:2psi
研磨液供給速度:35ml/分
Figure 2009256184
上記表6から、本発明の表面改質コロイダルシリカを研磨砥粒として用いたCMP用研磨組成物No.1〜No.7はいずれも銅に対する良好な研磨速度を示し、タンタルに対する研磨抑制が確認できた。これに対し、表面改質されないコロイダルシリカを使用したCMP用研磨組成物比較用1および表面改質されないコロイダルシリカを使用しCMP用研磨組成物No.4に使用された表面改質コロイダルシリカNo.10の表面改質基相当量のMePEG400を別添加した比較用2はタンタルに対する研磨抑制が不充分である。このことから、銅に対する選択研磨性の向上は、研磨砥粒であるコロイダルシリカの表面改質による効果であることが確認できる。
[実施例25〜27]CMP用研磨組成物No.10〜No.12の製造
表7に記載の表面改質コロイダルシリカ1%、過硫酸アンモニウム1.5%、グリシン1%、ベンゾトリアゾール0.001%、ドデシルベンゼンスルホン酸0.02%、ポリビニルピロリドンと数平均分子量17000の1−ブテンの共重合体(P−904LC;ISP社製)0.03%、水酸化カリウム0.3%および水(残分)からなるCMP用研磨組成物No.10〜No.12を得た。
[比較例8]CMP用研磨組成物比較用5の製造
表面改質コロイダルシリカ1%の代わりに表面改質前コロイダルシリカA1部を使用した以外は、上記実施例25〜27と同様の配合でCMP用研磨組成物比較用5を得た。
Figure 2009256184
[評価例2]
上記表7に記載のCMP用研磨組成物について、電解めっき法で銅膜をシリコン基板上に1500nm成膜した銅ブランケット8インチウエハ被研磨体とした研磨速度の評価と、テトラキスエトキシシランを用いたプラズマCVD法で硬質シリカ膜を250nm成膜したウエハの硬質シリカ層に深さ250nm、幅50μmの溝を50μmのスペースを空けて作成した後、スパッタリング法でタンタル/タンタルナイトライド膜を15nm/15nm堆積させ、さらにスパッタリングで100nmの銅シード層を堆積した後、電解めっき法により銅膜1000nmを形成したパターン付8インチウエハを被研磨体としたディッシング評価および銅研磨残評価を行った。
研磨条件は以下のとおりである。研磨速度は、Loresta GP(三菱化学製)を使用し、研磨前後の膜厚差から測定した。ディッシングは50μm銅配線部分の最凸部と最凹部の段差を原子間力顕微鏡(AFM)Nanopics(セイコーインスツルメンツ社製)を用いて測定した。銅研磨残は、20%過剰研磨(オーバーポリッシュ)した時の銅の残膜の有無を光学顕微鏡で確認した。結果を表8に示す。
研磨機:AVANTI472(IPEC社製)
研磨パッド:IC1400(XY溝付)(ロームアンドハース社製)
研磨時間:1分間
定盤回転数:93rpm
キャリア回転数:87rpm
研磨加工圧力:2psi
研磨液供給速度:200ml/分
Figure 2009256184
上記表8から、本発明の表面改質コロイダルシリカを研磨砥粒として用いたCMP用研磨組成物No.10〜No.12は、銅研磨残の抑制効果を有することが確認できた。銅研磨残の抑制効果は、使用するコロイダルシリカの表面改質の度合いが大きいほど大きい。反対にディッシングは、コロイダルシリカの表面改質の度合いが大きいほど、抑制効果は小さくなることも確認できた。表面改質コロイダルシリカの表面改質の量によってディッシングを抑制しつつ銅研磨残を有さないCMP用研磨組成物を提供できることがわかる。
[実施例28〜30]CMP用研磨組成物No.13〜No.15の製造
表9に記載の表面改質コロイダルシリカ1%、過硫酸アンモニウム1.5%、グリシン1%、ベンゾトリアゾール0.001%、ドデシルベンゼンスルホン酸0.02%、ポリビニルピロリドンと数平均分子量17000の1−ブテンの共重合体(P−904LC;ISP社製)0.03%、水酸化カリウム0.3%および水(残分)からなるCMP用研磨組成物No.13〜No.15を得た。
Figure 2009256184
[評価例3]
上記表9に記載のCMP用研磨組成物について、電解めっき法で銅膜をシリコン基板上に1500nm成膜した銅ブランケット8インチウエハ、スパッタリング法でシリコン基板上にタンタル200nmを成膜したタンタルブランケット8インチウエハを被研磨体とした研磨速度の評価と、テトラキスエトキシシランを用いたプラズマCVD法で硬質シリカ膜を500nm成膜したウエハの硬質シリカ層に深さ500nm、幅50μmの溝を50μmのスペースを空けて作成した後、スパッタリング法でタンタル膜を25nm堆積させ、さらにスパッタリングで100nmの銅シード層を堆積した後、電解めっき法により銅膜1000nmを形成した8インチウエハを被研磨体としたディッシング評価および銅研磨残評価を行った。
研磨条件は以下のとおりである。研磨速度は、Loresta GP(三菱化学製)を使用し、研磨前後の膜厚差から測定した。ディッシングは50μm銅配線部分の最凸部と最凹部の段差を原子間力顕微鏡(AFM)Nanopics(セイコーインスツルメンツ社製)を用いて測定した。銅研磨残は、銅について20%過剰研磨(オーバーポリッシュ)した時の銅の残膜の有無を光学顕微鏡で確認した。結果を表10に示す。
研磨機:AVANTI472(IPEC社製)
研磨パッド:IC1400(XY溝付)(ロームアンドハース社製)
研磨時間:1分間
定盤回転数:93rpm
キャリア回転数:87rpm
研磨加工圧力:2psi
研磨液供給速度:200ml/分
Figure 2009256184
上記表10から、本発明の表面改質コロイダルシリカを研磨砥粒として用いたCMP用研磨組成物No.13〜No.15は、銅研磨残の抑制効果を有することが確認できた。銅研磨残の抑制効果は、使用するコロイダルシリカの表面改質剤の原料として使用するポリエチレングリコールの分子量が小さいほど良好であることも確認できた。表面改質コロイダルシリカの表面改質剤のポリエーテル鎖の分子量によってディッシングを抑制しつつ、銅研磨残を有さないCMP用研磨組成物を提供できることがわかる。
[評価例4]
比較例6、7で得たCMP用研磨組成物比較用3、4について、上記評価例3と同様の研磨評価を行った。結果を表11に示す。
Figure 2009256184
上記表11から、メチルトリエトキシシランで表面改質されたコロイダルシリカを使用したCMP用研磨組成物比較用3、比較用4は、銅研磨残の抑制効果がなく、コロイダルシリカの表面改質の度合いとディッシングの抑制効果には相関は認められない。また、コロイダルシリカの表面改質の度合いが大きくなると大きく銅の研磨速度が低下することが確認できた。本発明の表面改質コロイダルシリカとは使用効果が異なるものであることがわかる。
[実施例31〜38]表面改質コロイダルシリカNo.16〜No.23の製造
テトラエトキシシランの加水分解法により得た、平均粒径;120.6nm、粒度分布:累積10%値;84.7nm、累積50%値;112.7nm、累積90%値;150.0nmのコロイダルシリカの分散液(以下、表面改質前コロイダルシリカCという、二酸化ケイ素含有量10%)を60℃に加温し、上記製造例で得た表面改質剤化合物a〜hのそれぞれ10部、水50部、0.1モル/リットル硝酸水溶液1部の混合溶液を滴下した。滴下量は、コロイダルシリカの二酸化ケイ素100部に対し、表面改質剤化合物が3部である。滴下後60℃、2時間撹拌して、表面改質コロイダルシリカNo.16〜23を得た。得られた各表面改質コロイダルシリカについて、実施例1〜13と同様にX線光電子分光(XPS)分析を行い、表面改質前のコロイダルシリカCと比較して表面改質について確認した。
[実施例39〜46]CMP用研磨組成物No.16〜No.23の製造
表12に記載の表面改質コロイダルシリカ1%、過硫酸アンモニウム1.5%、硫酸アンモニウム0.3%、水酸化カリウム0.4%および水(残分)からなるCMP用研磨組成物No.16〜No.23を得た。
[比較例9]CMP用研磨組成物比較用6の製造
表面改質前コロイダルシリカC1%、過硫酸アンモニウム1.5%、硫酸アンモニウム0.3%、水酸化カリウム0.4%および水(残分)からなるCMP用研磨組成物比較用6を得た。
Figure 2009256184
[評価例5]
上記表12に記載のCMP用研磨組成物No.16〜No.23、および比較用6について、電解めっき法で銅膜をシリコン基板上に1500nm成膜したウエハを3cm×3cm正方形に切断した銅ブランケットテストピース、スパッタリング法でシリコン基板上にタンタル150nmを成膜したウエハを3cm×3cm正方形に切断したタンタルブランケットテストピースを被研磨体として、下記研磨条件による研磨速度の評価を行った。結果を表13に示す。なお、研磨量は、Loresta GP(三菱化学製)を使用し、研磨前後の膜厚差から測定した。
研磨機:NF−300(ナノファクター社製)
研磨パッド:IC1000(XY溝付)(ロームアンドハース社製)
研磨時間:2分間
定盤回転数:60rpm
キャリア回転数:60rpm
研磨加工圧力:3psi
研磨液供給速度:30ml/分
Figure 2009256184
上記表13から、使用するコロイダルシリカの表面改質剤の原料として使用するポリエチレングリコールの分子量が大きくなるほど、銅研磨速度はわずかだけ減少する一方、タンタル研磨速度は大幅に減少する傾向が見られた。つまり、表面改質剤化合物の分子量が大きいほど、銅/タンタル研磨選択性に優れることが確認できた。
[実施例47、48]表面改質コロイダルシリカNo.24、No.25の製造
表面改質剤化合物として表面改質剤化合物qおよびsをそれぞれ使用し、上記実施例31〜38と同様の方法で、表面改質コロイダルシリカNo.24、No.25を得た。
[実施例49]表面改質コロイダルシリカNo.26の製造
表面改質剤化合物として表面改質剤化合物rを使用し、表面改質剤化合物rが10部、水が50部からなる混合溶液を60℃に加温したコロイダルシリカCの分散液に滴下した。滴下量は、コロイダルシリカの二酸化ケイ素100部に対し、表面改質剤化合物が3部である。滴下後60℃で2時間撹拌して、表面改質コロイダルシリカNo.26を得た。
[実施例50〜52]CMP用研磨組成物No.24〜No.26の製造
上記No.24〜26の表面改質コロイダルシリカ1%、過硫酸アンモニウム1.5%、グリシン1%、ベンゾトリアゾール0.001%、ドデシルベンゼンスルホン酸0.02%、ポリビニルピロリドンと数平均分子量17000の1−ブテンの共重合体(P−904LC;ISP社製)0.03%、水酸化カリウム0.3%および水(残分)からなるCMP用研磨組成物No.24〜No.26を得た。
[比較例10]CMP用研磨組成物比較用7の製造
表面改質前コロイダルシリカC1%、過硫酸アンモニウム1.5%、グリシン1%、ベンゾトリアゾール0.001%、ドデシルベンゼンスルホン酸0.02%、ポリビニルピロリドンと数平均分子量17000の1−ブテンの共重合体(P−904LC;ISP社製)0.03%、水酸化カリウム0.3%および水(残分)からなるCMP用研磨組成物比較用7を得た。
[評価例6]
上記実施例50〜52および比較例10のCMP用研磨組成物について、電解めっき法で銅膜をシリコン基板上に1500nm成膜した銅ブランケット8インチウエハ、スパッタリング法でシリコン基板上にタンタル150nmを成膜したタンタルブランケット8インチウエハを被研磨体とした研磨速度の評価と、テトラキスエトキシシランを用いたプラズマCVD法で硬質シリカ膜を500nm成膜したウエハの硬質シリカ層に深さ500nm、幅50μmの溝を50μmのスペースを空けて作成した後、スパッタリング法でタンタル膜を25nm堆積させ、さらにスパッタリングで100nmの銅シード層を堆積した後、電解めっき法により銅膜1000nmを形成した8インチウエハを被研磨体としたディッシング評価および銅研磨残評価を行った。
研磨条件は以下のとおりである。研磨速度は、Loresta GP(三菱化学製)を使用し、研磨前後の膜厚差から測定した。ディッシングは50μm銅配線部分の最凸部と最凹部の段差を原子間力顕微鏡(AFM)Nanopics(セイコーインスツルメンツ社製)を用いて測定した。銅研磨残は、銅について40%過剰研磨(オーバーポリッシュ)した時の銅の残膜の有無を光学顕微鏡で確認した。結果を表14に示す。
研磨機:AVANTI472(IPEC社製)
研磨パッド:IC1400(XY溝付)(ロームアンドハース社製)
研磨時間:1分間
定盤回転数:93rpm
キャリア回転数:87rpm
研磨加工圧力:2psi
研磨液供給速度:200ml/分
Figure 2009256184
上記表14から、本発明の表面改質コロイダルシリカを研磨砥粒として用いたCMP用研磨組成物No.24〜No.26は、銅研磨残の抑制効果を有することが確認できた。このことより、表面改質剤化合物のポリエチレングリコール構造が銅研磨残の抑制効果に寄与することがわかった。また、CMP用研磨組成物No.24〜No.26は、いずれも平坦性を大きく失うことなく研磨することができた。
[比較例11]表面改質コロイダルシリカ比較3の製造
表面改質剤化合物としてグリシドプロピルトリエトキシシランを使用し、表面改質剤化合物が10部、水が50部、0.1モル/リットル硝酸水溶液が5部からなる混合溶液を60℃に加温したコロイダルシリカCの分散液に滴下した。グリシドプロピルトリエトキシシランの使用量は、コロイダルシリカの二酸化ケイ素100部に対して、3部である。滴下後60℃で2時間撹拌して、表面改質コロイダルシリカ比較3を得た。
[比較例12]表面改質コロイダルシリカ比較4の製造
表面改質剤化合物として3−ウレイドプロピルトリエトキシシランを使用し、表面改質剤化合物が10部、水が50部、0.1モル/リットル硝酸水溶液が1部からなる混合溶液を60℃に加温したコロイダルシリカCの分散液に滴下した。3−ウレイドプロピルトリエトキシシランの使用量は、コロイダルシリカの二酸化ケイ素100部に対して、3部である。滴下後60℃で2時間撹拌して、表面改質コロイダルシリカ比較4を得た。
[比較例13]表面改質コロイダルシリカ比較5の製造
表面改質剤化合物として(3−メルカプトプロピル)トリエトキシシランを使用し、表面改質剤化合物が10部、水が50部、0.1モル/リットル硝酸水溶液が2部からなる混合溶液を60℃に加温したコロイダルシリカCの分散液に滴下した。(3−メルカプトプロピル)トリエトキシシランの使用量は、コロイダルシリカの二酸化ケイ素100部に対して、3部である。滴下後60℃で2時間撹拌して、表面改質コロイダルシリカ比較5を得た。
[比較例14〜16]CMP用研磨組成物比較用8〜10の製造
上記比較例11〜13の表面改質コロイダルシリカ1%、過硫酸アンモニウム1.5%、グリシン1%、ベンゾトリアゾール0.001%、ドデシルベンゼンスルホン酸0.02%、ポリビニルピロリドンと数平均分子量17000の1−ブテンの共重合体(P−904LC;ISP社製)0.03%、水酸化カリウム0.3%および水(残分)からなるCMP用研磨組成物比較用8〜10を得た。
[評価例7]
上記比較例14〜16のCMP用研磨組成物について、電解めっき法で銅膜をシリコン基板上に1500nm成膜した銅ブランケット8インチウエハ、スパッタリング法でシリコン基板上にタンタル150nmを成膜したタンタルブランケット8インチウエハを被研磨体とした研磨速度の評価と、テトラキスエトキシシランを用いたプラズマCVD法で硬質シリカ膜を500nm成膜したウエハの硬質シリカ層に深さ500nm、幅50μmの溝を50μmのスペースを空けて作成した後、スパッタリング法でタンタル膜を25nm堆積させ、さらにスパッタリングで100nmの銅シード層を堆積した後、電解めっき法により銅膜1000nmを形成した8インチウエハを被研磨体としたディッシング評価および銅研磨残評価を行った。
研磨条件は以下のとおりである。研磨速度は、Loresta GP(三菱化学製)を使用し、研磨前後の膜厚差から測定した。ディッシングは50μm銅配線部分の最凸部と最凹部の段差を原子間力顕微鏡(AFM)Nanopics(セイコーインスツルメンツ社製)を用いて測定した。銅研磨残は、銅について40%過剰研磨(オーバーポリッシュ)した時の銅の残膜の有無を光学顕微鏡で確認した。結果を表15に示す。
研磨機:AVANTI472(IPEC社製)
研磨パッド:IC1400(XY溝付)(ロームアンドハース社製)
研磨時間:1分間
定盤回転数:93rpm
キャリア回転数:87rpm
研磨加工圧力:2psi
研磨液供給速度:200ml/分
Figure 2009256184
上記表15から、グリシドプロピルトリエトキシシランで表面改質されたコロイダルシリカを使用したCMP用研磨組成物比較用8は、ディッシング抑制効果がなく、CMP用研磨組成物比較用8による研磨後の平坦性も悪かったことがわかる。また、3−ウレイドプロピルトリエトキシシランで表面改質されたコロイダルシリカを使用したCMP用研磨組成物比較用9は、タンタルに対する研磨抑制を示したが、銅研磨残に対する抑制効果は見られなかった。(3−メルカプトプロピル)トリエトキシシランで表面改質されたコロイダルシリカを使用したCMP用研磨組成物比較用10は、タンタルに対する研磨抑制を示したが、銅に対する十分な研磨速度は示さなかった。
[実施例53]表面改質コロイダルシリカNo.27の製造
表面改質剤化合物として表面改質剤化合物bを使用し、コロイダルシリカの二酸化ケイ素100部に対する表面改質剤化合物の使用量を7部とした以外は実施例1〜5と同様の方法で表面改質コロイダルシリカNo.27を得た。
[実施例54〜58]CMP用研磨組成物No.28〜No.32の製造
上記No.25〜No.27の表面改質コロイダルシリカ6.5%、過酸化水素1%、ベンゾトリアゾール0.02%、ドデシルベンゼンスルホン酸0.02%、炭酸水素カリウム0.1%、水酸化カリウム1.2%、ポリエチレングリコール(PEG400)0.1%および水(残分)からなるCMP用研磨組成物No.28〜No.32を得た。
[比較例17]CMP用研磨組成物比較用11の製造
表面改質前コロイダルシリカA6.5%、過酸化水素1%、ベンゾトリアゾール0.02%、ドデシルベンゼンスルホン酸0.02%、炭酸水素カリウム0.1%、水酸化カリウム1.2%、ポリエチレングリコール(PEG400)0.1%および水(残分)からなるCMP用研磨組成物比較用11を得た。
[評価例8]
上記実施例54〜58および比較例17のCMP用研磨組成物について、電解めっき法で銅膜をシリコン基板上に1500nm成膜した銅ブランケット8インチウエハ、スパッタリング法でシリコン基板上にタンタル150nmを成膜したタンタルブランケット8インチウエハ、プラズマCVD法でシリコン基盤上にPE−TEOS800nmを成膜したPE−TEOSブランケット8インチウエハ、プラズマCVD法でシリコン基盤上にBlack Diamond1(BD1)1000nmを成膜したBD1ブランケット8インチウエハを被研磨体とした研磨速度の評価と、同一条件でめっき銅膜を除去した、450nmのBD1絶縁膜を含む854パターンウエハを被研磨体としたファング評価を行った。
研磨条件は以下のとおりである。銅膜およびタンタル膜の研磨速度は、Loresta GP(三菱化学製)を使用し、PE−TEOS膜およびBD1膜の研磨速度はF20−2(FILMETRICS社製)を使用して研磨前後の膜厚差から測定した。ファングは原子間力顕微鏡(AFM)Nanopics(セイコーインスツル社製)で確認した。結果を表16、17に示す。
研磨機:AVANTI472(IPEC社製)
研磨パッド:IC1400(K溝付)(ロームアンドハース社製)
定盤回転数:140rpm
キャリア回転数:125rpm
研磨加工圧力:1.5psi
研磨液供給速度:130ml/分
ブランケットウエハ研磨時間:1分
パターンウエハ研磨時間:BD1を20nm分研磨するのに必要な時間
Figure 2009256184
Figure 2009256184
上記表17から、表面改質を施すことによりファングの改善が見られた。また、上記表16から、表面改質を施すことにより、未改質のコロイダルシリカと比べて研磨速度を損なうことはないことも確認できた。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)、(2)および(3)で表される少なくとも1種の基により表面改質されていることを特徴とする表面改質コロイダルシリカ。
    Figure 2009256184
    (式中、A1は、下記式(a11)〜(a13)、(a31)〜(a33)および(a51)〜(a53)から選ばれる基を表し、A2は、下記式(a21)〜(a23)、(a41)〜(a43)および(a61)〜(a63)から選ばれる基を表し、R3は、水素原子または炭素数1〜30の炭化水素基を表し、YはA2またはR3を表し、EOはエチレンオキサイド基を表し、POはプロピレンオキサイド基を表し、m、n、pは、mが0〜170、nが0〜120、pが0〜170であり、m+pが0ではない数を表す。)
    Figure 2009256184
    Figure 2009256184
    Figure 2009256184
    (式中、R1、R2は、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基または水酸基を表し、Xは、炭素原子数1〜18のアルキレン基を表し、Rは水素原子またはメチル基を表す。)
  2. 上記一般式(1)、(2)または(3)において、m+pが、n以上の数値である請求項1に記載の表面改質コロイダルシリカ。
  3. 上記一般式(1)、(2)または(3)において、m+pが2〜340の範囲にある請求項2に記載の表面改質コロイダルシリカ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の表面改質コロイダルシリカを含有してなることを特徴とするCMP用研磨組成物。
  5. さらに過硫酸塩を含有してなる請求項4に記載のCMP用研磨組成物。
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