JP2009254020A - 回転電機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1および第2磁石保持具30,35が第2および第1爪状磁極部24,20の先端側内周面と相対するように第1及び第2継鉄部19,23に保持され、第1および第2永久磁石33,38が第2および第1爪状磁極部24,20の先端側内周面と相対するように第1および第2磁石保持具30,35に保持されている。第1および第2永久磁石33,38が、界磁コイル14の作る磁界の向きと逆向きに着磁配向され、第1および第2放熱用ブレード32,37が、周方向に隣り合う第1および第2爪状磁極部20,24間から軸方向外方に延出するように第1および第2磁石保持具30,35に一体に形成されている。
【選択図】図1
Description
また、高速回転時に、永久磁石がインサート成形されたポケットに大きな遠心力が作用し、ポケットおよびファンが損傷するおそれがあり、永久磁石を安定して保持できないという課題もあった。そこで、永久磁石を安定して保持するためには、樹脂に強化繊維などを添加してポケットおよびファンの剛性を高める必要があるが、成型性が著しく低下し、量産性が低下するという新たな課題が生じる。
また、永久磁石が、爪状磁極部の先端側内周面と相対するように磁石保持具に保持され、界磁コイルの作る磁界の向きと逆向きに着磁配向されているので、ポールコアの磁束密度を大幅に低減し、磁気飽和を解消することができる。これにより、固定子に鎖交する磁束が増加し、発電量を増加することができる。
図1はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を模式的に示す断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す斜視図、図3はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される磁石保持具を示す斜視図、図4はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における磁石保持具の永久磁石実装状態を示す斜視図である。なお、図2では、回転軸16が省略されている。
ポールコア15は、それぞれ例えばS10Cなどの低炭素鋼で冷間鍛造製法により作製された第1および第2ポールコア体17,21に分割構成されている。
そして、第2永久磁石38は、厚み方向を第2磁石保持具35の厚み方向に一致させて、その下端部側を第2磁石保持具35の厚み方向外方から第2嵌合溝36に嵌着され、必要に応じ接着剤を塗布されて、第2磁石保持具35に磁気的に接続されて保持される。この時、第2永久磁石38の厚み方向の他側が、第2放熱用ブレード37が延出している第2磁石保持具35の厚み方向の一方の端面側に位置している。
同様に、第2磁石保持具35および第2永久磁石38の厚み方向が軸方向に一致し、第2永久磁石38の上面が第1爪状磁極部20の先端側内周面と所定の隙間をあけて対向している。さらに、第2放熱用ブレード37が周方向に隣り合う第2爪状磁極部24の間から軸方向外方に延出している。
まず、電流がバッテリ(図示せず)からブラシ9およびスリップリング8を介して回転子13の界磁コイル14に供給され、磁束が発生される。この磁束により、第1ポールコア体17の第1爪状磁極部20がN極に磁化され、第2ポールコア体21の第2爪状磁極部24がS極に磁化される。
一方、エンジンの回転トルクがベルト(図示せず)およびプーリ6を介して回転軸16に伝達され、回転子13が回転される。そこで、回転磁界が固定子10の固定子コイル12に与えられ、起電力が固定子コイル12に発生する。この交流の起電力が、整流器で直流電流に整流され、バッテリが充電され、或いは電気負荷に供給される。
また、第1および第2永久磁石33,38は第1および第2磁石保持具30,35に保持された状態で第1および第2ポールコア体17,21に組み込まれるので、第1および第2永久磁石33,38の第1および第2ポールコア体17,21への組立性を向上できる。
図5はこの発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機における磁石保持具の永久磁石実装状態を示す斜視図である。
図5において、第1放熱用ブレード32Aは、第1嵌合溝31の溝幅方向の中央位置で、第1磁石保持具30の厚み方向の一方の端面から第1磁石保持具30の厚み方向および上方に延出され、かつ第1磁石保持具30の下面から下方に延出されている。第1放熱用ブレード37Aは、第2嵌合溝36の溝幅方向の中央位置で、第2磁石保持具35の厚み方向の一方の端面から第2磁石保持具35の厚み方向および上方に延出され、かつ第2磁石保持具35の下面から下方に延出されている。
この実施の形態2では、第1および第2放熱用ブレード32A,37Aは、第1および第2嵌合溝31,36の溝幅方向の中央位置で、第1および第2磁石保持具30、35の厚み方向の一方の端面から第1および第2磁石保持具30,35の厚み方向および上方に延出され、かつ第1および第2磁石保持具30,35の下面から下方に延出されている。そこで、第1および第2放熱用ブレード32A,37Aの径方向幅が第1および第2磁石保持具30、35の径方向幅より広くなっているので、第1および第2放熱用ブレード32A,37Aの放熱面積が増大し、第1および第2永久磁石33,38の熱の放熱特性が向上し、第1および第2永久磁石33,38の温度上昇を抑えることができる。
また、第1および第2放熱ブレード32A,37Aが第1および第2永久磁石33,38の厚み方向の他方の端面に接しているので、第1および第2永久磁石33、38の軸方向の移動が規制され、第1および第2永久磁石33、38を安定して保持できる。
図6はこの発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機における磁石保持具の永久磁石実装状態を示す斜視図である。
図6において、第1放熱用ブレード32Bは、第1嵌合溝31の溝幅方向の中央位置で、第1磁石保持具30の厚み方向の一方の端面から第1磁石保持具30の厚み方向に延出され、かつ第1磁石保持具30の下面から下方に延出されている。そして、第1放熱用ブレード32Bは、第1磁石保持具30の厚み方向と直交する断面形状を弧状とする曲面形状に作製されている。第2放熱用ブレード37Bは、第2嵌合溝36の溝幅方向の中央位置で、第2磁石保持具35の厚み方向の一方の端面から第2磁石保持具35の厚み方向に延出され、かつ第2磁石保持具35の下面から下方に延出されている。そして、第2放熱用ブレード37Bは、第2磁石保持具35の厚み方向と直交する断面形状を弧状とする曲面形状に作製されている。
この実施の形態3では、第1および第2放熱用ブレード32B,37Bは、第1および第2磁石保持具30,35の厚み方向と直交する断面形状を弧状とする曲面形状に作製されているので、ファンとしての送風量を多くでき、整流器や電圧調整器などの発熱部品を効果的に冷却することができる。
図7はこの発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機における磁石保持具の永久磁石実装状態を示す斜視図である。
図7において、第1放熱用ブレード32Cは、第1磁石保持具30の第1嵌合溝31の溝幅方向の一側の端面に沿って第1磁石保持具30の厚み方向に延出されている。そして、第1放熱用ブレード32Cは、第1磁石保持具30の厚み方向と直交する断面形状を細長の矩形とする平板に作製されている。第2放熱用ブレード37Cは、第2磁石保持具35の第2嵌合溝36の溝幅方向の一側の端面に沿って第2磁石保持具35の厚み方向に延出されている。そして、第2放熱用ブレード37Cは、第2磁石保持具30、35の厚み方向と直交する断面形状を細長の矩形とする平板に作製されている。
この実施の形態2では、第1および第2放熱用ブレード32C,37Cは、第1および第2磁石保持具30,35の第1および第2嵌合溝31,36の溝幅方向の一側の端面に沿って第1および第2磁石保持具30、35の厚み方向に延出されているので、第1および第2放熱用ブレード32C,37Cの作製が容易となる。
図8はこの発明の実施の形態5に係る車両用交流発電機における磁石保持具の永久磁石実装状態を示す斜視図である。
図8において、2枚の第1放熱用ブレード32Cが、第1磁石保持具30の第1嵌合溝31の溝幅方向の両側の端面に沿って第1磁石保持具30の厚み方向に延出されている。2枚の第2放熱用ブレード37Cが、第2磁石保持具35の第2嵌合溝36の溝幅方向の両側の端面に沿って第2磁石保持具35の厚み方向に延出されている。
この実施の形態5では、2枚の第1および第2放熱用ブレード32C,37Cは、第1および第2磁石保持具30、35の第1および第2嵌合溝31,36の溝幅方向の両側の端面に沿って第1および第2磁石保持具30,35の厚み方向に延出されているので、放熱面積が増大し、第1および第2永久磁石33,38の熱を効果的に放熱し、第1および第2永久磁石33,38の温度上昇を抑えることができる。
図9はこの発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す端面図である。
図9において、第1磁石保持具30が8つの第1谷部25のそれぞれに架設されている。そして、第1放熱用ブレード32が1つおきの第1磁石保持具30に一体に形成されている。さらに、第1放熱用ブレード32が一体に形成された第1磁石保持具30の第1嵌合溝31にのみ第1永久磁石33が嵌合保持されている。ここで、図示していないが、第2ポールコア体21においても、第2磁石保持具35が8つの第2谷部26のそれぞれに架設され、第2放熱用ブレード37が1つおきの第2磁石保持具35に一体に形成され、第2放熱用ブレード37が一体に形成された第2磁石保持具35の第2嵌合溝36にのみ第2永久磁石38が嵌合保持されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
また、第1および第2永久磁石33,38を保持する第1および第2磁石保持具30,35には、第1および第2放熱用ブレード32,37が一体に形成されているので、第1および第2永久磁石33,38の熱減磁が抑えられる。
図10はこの発明の実施の形態7に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す端面図である。
図10において、第1放熱用ブレード32が、第1磁石保持具30の第1嵌合溝31の溝幅方向のブレード延出位置を変えて第1磁石保持具30のそれぞれに一体に形成されている。ここで、図示していないが、第2放熱用ブレード37が、第2磁石保持具35の第2嵌合溝36の溝幅方向のブレード延出位置を変えて第2磁石保持具35のそれぞれに一体に形成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
また、上記各実施の形態では、第1および第2永久磁石33,38の材料について説明していないが、磁束密度の高いネオジウム・鉄・ボロン磁石やサマリウムコバルト磁石などの焼結された希土類磁石を用いることが好ましい。
また、上記各実施の形態では、第1および第2谷部が第1および第2継鉄部に形成された第1および第2ポールコア体を用いるものとしているが、第1および第2谷部が第1および第2継鉄部に形成されていない第1および第2ポールコア体を用いてもよい。この場合、第1および第2磁石保持具を第2および第1爪状磁極部の先端側内周面に相対するように第1および第2継鉄部の外周面に直接保持させればよい。
また、上記各実施の形態では、第1および第2放熱用ブレードと第1および第2磁石保持具とが単一の部材で一体に形成されているものとしているが、異なる部材で作製した第1および第2放熱用ブレードと第1および第2磁石保持具とを溶接などにより接合して一体に形成してもよい。
Claims (8)
- ボス部、該ボス部の軸方向両端縁部から径方向外方に延設された一対の継鉄部、および該一対の継鉄部のそれぞれから交互に軸方向に延設され、噛み合って周方向に配列された複数の爪状磁極部を有し、上記ボス部の軸心位置に挿通された回転軸に固着されたポールコアと、上記ボス部、上記一対の継鉄部、および上記複数の爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、を有する回転子と、
上記回転子の外周を所定のエアギャップを介して囲繞して配設された固定子と、
上記爪状磁極部の先端側内周面と相対するように上記継鉄部に保持された磁性材料からなる磁石保持具と、
上記爪状磁極部の先端側内周面と相対するように上記磁石保持具に保持された永久磁石と、を備え、
上記永久磁石が、上記界磁コイルの作る磁界の向きと逆向きに着磁配向され、
放熱用ブレードが、周方向に隣り合う上記爪状磁極部間から軸方向外方に延出するように上記磁石保持具に一体に形成されていることを特徴とする回転電機。 - 溝方向を軸方向とする嵌合溝が径方向外方に開口するように上記磁石保持具に凹設され、上記永久磁石が該嵌合溝に嵌着されて該磁石保持具に保持されていることを特徴とする請求項1記載の回転電機。
- 上記磁石保持具が上記複数の爪状磁極部のそれぞれの先端側内周面と相対するように上記継鉄部に保持され、上記放熱用ブレードが上記磁石保持具のなかで選択された磁石保持具にのみ一体に形成され、上記永久磁石が上記選択された磁石保持具にのみ保持されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回転電機。
- 上記磁石保持具が上記複数の爪状磁極部のなかで選択された爪状磁極部の先端側内周面にのみ相対するように上記継鉄部に保持され、上記放熱用ブレードが上記磁石保持具のそれぞれに一体に形成され、上記永久磁石が上記磁石保持具のそれぞれに保持されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回転電機。
- 上記放熱用ブレードが上記磁石保持具の径方向幅より広い径方向幅に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の回転電機。
- 上記放熱用ブレードが上記磁石保持具に一体に複数枚形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の回転電機。
- 上記放熱用ブレードが軸方向と直交する断面形状を弧状とする曲面形状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の回転電機。
- 上記放熱用ブレードの周方向の配列ピッチが不等ピッチであることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の回転電機。
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JP2003244875A (ja) * | 2002-01-24 | 2003-08-29 | Visteon Global Technologies Inc | オールタネータ用回転子アセンブリ |
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