JP2009253019A - 半導体チップのピックアップ装置及び半導体チップのピックアップ方法 - Google Patents

半導体チップのピックアップ装置及び半導体チップのピックアップ方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 工程数を増やさずに、半導体チップに付着した粉塵を効率的に除去することができる半導体チップのピックアップ装置及び半導体チップのピックアップ方法を実現する。
【解決手段】 ピックアップ装置10は、半導体チップ22cを吸着固定する吸着部11aと、割断面22mの全周にわたって厚さ方向の少なくとも一部を覆うことができるように形成された覆い部11bとが形成されたコレット11を備えており、半導体チップ22cの割断面22mと覆い部11bとの間に隙間25を形成し、吸引装置12に向かう気流Wを発生させることができる。気流Wにより割断面22mから粉塵Pを脱離させて吸引装置12により吸引除去することができる。続いて、吸着部11aに半導体チップ22cを吸着固定し、粉塵Pの除去と半導体チップ22cのピックアップとを同じ工程で行うことができる。
【選択図】 図5

Description

この発明は、半導体チップを吸着して搬送する半導体チップのピックアップ装置及び半導体チップのピックアップ方法に関する。
近年、半導体集積回路やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を形成したシリコンウェハ(以下、ウェハという)を各々の半導体チップに分離するダイシング工程では、レーザ光を用いたダイシング工程(レーザダイシング)の検討や研究が進められており、例えば、下記特許文献1にレーザによるウェハの加工技術が開示されている。
レーザダイシングでは、まず、レーザ光の集光点をウェハ内部に形成されるように設定して、レーザ光を照射する。これにより、集光点を中心として光学的損傷による改質領域が形成される。続いて、半導体チップを吸引チャックにより吸着し、ウェハを裏面から固定するダイシングシートを半導体チップが押し上げられるように加圧することで、ウェハの面内方向に応力を負荷することにより、改質領域を起点にして厚さ方向にクラックを進展させて、半導体チップをウェハより分割する。
ところで、このようなレーザダイシングでは、半導体チップの割断の際に、改質領域の一部が欠けるなどにより、割断面に粉塵が発生する。そのため、特許文献1の開示技術では、エアブロー装置や吸引装置を設けることにより、半導体チップの切断分離の際に発生する粉塵を吸引可能にしている。
特開2003−10986号公報
しかし、このような粉塵を吸引可能にするエアブロー装置や吸引装置は、半導体チップの表面側から粉塵をブローまたは吸引する構成を採用している。そのため、空気の流れが半導体チップの上方に向かうため、吸引途中の粉塵が半導体チップ上の空間で舞う可能性もあることから、半導体チップの上方で舞った粉塵が広範囲に亘って割断中の半導体チップ上に飛散してしまい、製品の歩留まりや品質を低下させ得るという問題がある。また、半導体チップをピックアップする工程に加えて、エアブロー装置や吸引装置を作動させる工程も必要となる。
そこで、この発明は、工程数を増やさずに、半導体チップに付着した粉塵を効率的に除去することができる半導体チップのピックアップ装置及び半導体チップのピックアップ方法を実現することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、半導体ウェハから割断されて形成された半導体チップを吸着して保持するコレットと、前記コレットと接続され、真空吸引を行う吸引装置とを備えた半導体チップのピックアップ装置であって、前記コレットは、前記半導体チップに向かって四角錘状に傾斜して開口形成され、前記半導体チップの周縁部を当接させて吸着固定する吸着部と、前記吸着部の開口端から先端方向に延長して形成され、前記半導体チップの割断面の全周にわたって、厚さ方向の少なくとも一部を覆うことができるように形成された覆い部と、前記吸引装置と連通する吸引部と、を備えており、前記吸引装置による吸引時に、前記半導体チップを覆って、前記半導体チップの割断面と前記覆い部との間に、前記吸引部と接続された空間を形成し、この空間内を前記吸引装置により吸引することにより、前記空間から前記吸引装置に向かう気流を発生させ、この気流により前記割断面に付着した粉塵を前記割断面から脱離させて、脱離した粉塵を前記吸引装置により吸引除去した後に、前記吸着部に前記半導体チップを前記半導体チップの周縁部を当接させて吸着固定する、という技術的手段を用いる。
請求項1に記載の発明によれば、半導体チップのピックアップ装置は、半導体チップに向かって四角錘状に傾斜して開口形成され、半導体チップの周縁部を当接させて吸着固定する吸着部と、吸着部の開口端から先端方向に延長して形成され、半導体チップの割断面の全周にわたって、厚さ方向の少なくとも一部を覆うことができるように形成された覆い部と、吸引装置と連通する吸引部と、を備えた、半導体ウェハから割断されて形成された半導体チップを吸着して保持するコレットを備えており、吸引装置による吸引時に、半導体チップを覆って、半導体チップの割断面と覆い部との間に、吸引部と接続された空間を形成し、この空間内を吸引装置により吸引することにより、当該空間から吸引装置に向かう流れの速い気流を発生させることができる。この気流により割断面に付着した粉塵を割断面から脱離させて、脱離した粉塵を吸引装置により吸引除去することにより、割断面に付着した粉塵を効率的に除去することができる。また、除去された粉塵は、吸引装置によりコレットの外部に吸引除去されるため、エアブローなどにより除去する場合と異なり、粉塵が飛散して他の半導体チップを汚染することがない。
続いて、吸着部に半導体チップの周縁部を当接させて半導体チップを吸着固定することができるため、粉塵の除去を半導体チップのピックアップと同じ工程で行うことができ、効率的である。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の半導体装置のピックアップ装置において、前記吸着部のうち、前記半導体チップの周縁部と当接する部分に、前記周縁部に生じる応力を緩和する緩衝部が形成されている、という技術的手段を用いる。
請求項2に記載の発明によれば、吸着部のうち、半導体チップの周縁部と当接する部分に、周縁部に生じる応力を緩和する緩衝部が形成されているため、半導体チップを吸着部に吸着固定する際に半導体チップの周縁部に過大な応力が負荷されることを防ぐことができるので、エッジが欠けにくく好適である。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の半導体装置のピックアップ装置において、前記コレットは、前記覆い部の先端から繊維状の材料により内側に傾斜して形成されたブラシ部を備え、前記ブラシ部は、前記コレットにより前記半導体チップを覆うときに前記割断面に接触して掃引可能に設けられている、という技術的手段を用いる。
請求項3に記載の発明によれば、コレットにより半導体チップを覆うときに、ブラシ部により半導体チップの割断面に接触して掃引することができるため、割断面から粉塵を機械的に脱離させて吸引除去することができるので、より効率的に粉塵を除去することができる。
請求項4に記載の発明では、半導体装置のピックアップ方法において、半導体ウェハから割断されて形成された半導体チップを吸着して保持するコレットと、前記コレットと接続され、真空吸引を行う吸引装置とを備えた半導体チップのピックアップ装置であって、前記コレットは、前記半導体チップに向かって四角錘状に傾斜して開口形成され、前記半導体チップの周縁部を当接させて吸着固定する吸着部と、前記吸着部の開口端から先端方向に延長して形成され、前記半導体チップの割断面の全周にわたって、厚さ方向の少なくとも一部を覆うことができるように形成された覆い部と、前記吸引装置と連通する吸引部と、を備えた半導体装置のピックアップ装置を用意し、前記半導体チップが前記吸着部と接触しない状態で前記コレットにより前記半導体装置を覆って前記吸引装置で吸引することにより、前記半導体チップの割断面に付着した粉塵を吸引除去する工程と、前記半導体チップの周縁部を前記吸着部と接触させて前記半導体チップを吸着固定する工程と、を備えた、という技術的手段を用いる。
請求項4に記載の発明によれば、半導体チップに向かって四角錘状に傾斜して開口形成され、半導体チップの周縁部を当接させて吸着固定する吸着部と、吸着部の開口端から先端方向に延長して形成され、半導体チップの割断面の全周にわたって、厚さ方向の少なくとも一部を覆うことができるように形成された覆い部と、吸引装置と連通する吸引部と、を備えた、半導体ウェハから割断されて形成された半導体チップを吸着して保持するコレットを備えた半導体チップのピックアップ装置を用意し、半導体チップが吸着部と接触しない状態でコレットにより半導体装置を覆って吸引装置で吸引することにより、半導体チップの割断面と覆い部との間に、吸引部と接続された空間を形成し、当該空間から吸引装置に向かう流れの速い気流を発生させることができる。この気流により割断面に付着した粉塵を割断面から脱離させて、脱離した粉塵を吸引装置により吸引除去することにより、割断面に付着した粉塵を効率的に除去することができる。また、除去された粉塵は、吸引装置によりコレットの外部に吸引除去されるため、エアブローなどにより除去する場合と異なり、粉塵が飛散して他の半導体チップを汚染することがない。
続いて、吸着部に半導体チップの周縁部を当接させて半導体チップを吸着固定することができるため、粉塵の除去を半導体チップのピックアップと同じ工程で行うことができ、効率的である。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の半導体装置のピックアップ方法において、前記吸着部のうち、前記半導体チップの周縁部と当接する部分に、前記周縁部に生じる応力を緩和する緩衝部が形成されて、という技術的手段を用いる。
請求項5に記載の発明によれば、吸着部のうち、半導体チップの周縁部と当接する部分に、周縁部に生じる応力を緩和する緩衝部が形成されているため、半導体チップを吸着部に吸着固定する際に半導体チップの周縁部に過大な応力が負荷されることを防ぐことができるので、エッジが欠けにくく好適である。
請求項6に記載の発明では、請求項4または請求項5に記載の半導体装置のピックアップ方法において、前記コレットは、前記覆い部の先端から繊維状の材料により内側に傾斜して形成されたブラシ部を備え、前記ブラシ部は、前記コレットにより前記半導体チップを覆うときに前記割断面に接触して掃引可能に設けられている、という技術的手段を用いる。
請求項6に記載の発明によれば、コレットにより半導体チップを覆うときに、ブラシ部により半導体チップの割断面に接触して掃引することができるため、割断面から粉塵を機械的に脱離させて吸引除去することができるので、より効率的に粉塵を除去することができる。
[第1実施形態]
この発明に係るピックアップ装置及びピックアップ方法の第1実施形態について、図を参照して説明する。
図1は、半導体基板の構成例を示す模式図である。図1(A)は、フレームに保持されているシートに接着された半導体基板の平面説明図であり、図1(B)は、図1(A)の1B−1B矢視断面図である。図2は、半導体基板にレーザ光の照射を行う半導体チップの製造装置の説明図である。図3は、半導体チップの分割方法の説明図である。図4は、第1実施形態のピックアップ装置の説明図である。図4(A)は、ピックアップ装置の模式図及びコレットの断面説明図であり、図4(B)は、コレットをA方向から見た平面説明図である。図5は、第1実施形態の半導体チップのピックアップ方法の説明図である。
なお、いずれの図においても、説明のために一部を拡大して誇張して示している。
まず、図1(A)に示すように、ウェハ20を用意する。ウェハ20には、シリコンからなる薄板円盤形状の半導体基板21が備えられており、その外周の一部には、結晶方位を示すオリエンテーションフラットOFが形成されている。この半導体基板21の基板面21aには、拡散工程等を経て形成された半導体素子24を有する複数の半導体チップ22が碁盤の目のように整列配置されている。なお、以下の説明において、半導体基板21から分割されておらず、本来、分割された後に半導体チップとなる部分についても半導体チップと呼ぶ。これらの半導体チップ22は、ダイシング工程により分割予定ラインDLに沿って厚さ方向にそれぞれ分割された後、マウント工程、ボンディング工程、封入工程等といった各工程を経ることによってパッケージされたICやLSIとして完成する。
半導体基板21は、基板面21aの裏面21bが延伸性を有する樹脂製のシート41に接着されており、シート41が張った状態でシート41の外周部が円環状のフレーム42により保持されている。
各半導体素子24間の基板面21aには、半導体基板21を厚さ方向に分割する予定のラインである分割予定ラインDL1〜DL14が設定されている。分割予定ラインDL1〜DL7は、オリエンテーションフラットOFに略垂直方向にそれぞれ平行して設定されており、分割予定ラインDL8〜DL14は、オリエンテーションフラットOFに略平行方向にそれぞれ平行して設定されている。つまり、各半導体素子24は、その周囲の4辺を分割予定ラインDLにより囲まれている。
図1(B)に示すように、1B−1Bライン上には、6つの半導体チップ22a〜22fが形成されている。半導体基板21の基板面には、7本の分割予定ラインDL1〜DL7及び分割予定ラインDL11、DL12(図1(A))が設定されている。分割予定ラインDL1〜DL7に対応する厚さ方向には、分割の起点となる改質領域K1〜K7が後述する方法により形成される。同様に、分割予定ラインDL11、DL12(図1(A))に対応する厚さ方向には、図示しない改質領域が形成される。
図2に示すように、半導体チップの製造装置1には、レーザ光Lを照射するレーザヘッド31が設けられている。レーザヘッド31は、レーザ光Lを集光する集光レンズ32を備えており、レーザ光Lを所定の焦点距離で集光させることができる。ここでは、レーザ光Lの集光点Pが半導体基板21の基板面21aから深さdの箇所に形成されるように設定されている。
半導体基板21内部に改質領域Kを形成するためには、まず、図1(A)に示す分割予定ラインDLの1つを、半導体基板検出用のレーザ光で走査し、レーザ光Lの照射範囲を設定する。
続いて、図2に示すように、レーザヘッド31を分割予定ラインDLに沿って走査し(図中矢印F4方向)、レーザ光Lを基板面21aから照射することにより、レーザ光Lの集光点Pが走査された深さdの経路に、多光子吸収による改質領域Kが適正に形成される。レーザ光Lの集光点Pの深さdを調整することにより、半導体基板21の厚さの範囲内で任意の深さに任意の層数の改質領域Kを形成することができる。例えば、厚さが比較的厚い場合は、その厚さ方向へ集光点Pを移動させて改質領域Kを厚さ方向に連続状、または複数箇所に形成することにより、半導体基板21の分割を容易にすることができる。
ここで、多光子吸収とは、物質が複数個の同種もしくは異種の光子を吸収することをいう。その多光子吸収により、半導体基板Wの集光点Pおよびその近傍では、光学的損傷という現象が発生し、これにより熱ひずみが誘起され、その部分にクラックが発生し、そのクラックが集合した層、つまり改質領域Kが形成される。
続いて、半導体基板21に応力を負荷することにより、改質領域Kを起点にして、基板厚さ方向にクラックを進展させて、半導体基板21を分割予定ラインDLに沿って厚さ方向に分割する。ここでは、図1(B)に示すように、1B−1Bライン上に配置されている6個の半導体チップ22a〜22fのうち、分割後の半導体チップ22cをピックアップする工程について説明する。
図3(A)に示すように、半導体基板21は、分割予定ラインDL1〜DL7に対応した改質領域K1〜K7及び分割予定ラインDL11、DL12(図1(A))に対応した図示しない改質領域が導入され、シート41に接着されている。ここで、シ−ト41を保持するフレーム42は図示しない固定手段にて動かないように固定されている。
そして、図3(B)に示すように、半導体基板21の下方に配置され、図示しない移動手段により上下方向に移動する押圧装置Mを用いて、シート41の裏側から半導体基板21を押し上げるように押圧することにより、シート41が面方向(F1、F2方向)に引き伸ばされる。これにより、シート41に接着された半導体基板21には、面方向に応力が負荷されるため、半導体基板21は複数の半導体チップ22a〜22fに分割される。このとき、主に半導体チップ22a〜22fの割断面22mから発塵するため、割断面22mに粉塵Pが付着する。
分割された半導体チップ22a〜22fは、ピックアップ装置10を用いてハンドリングされる。図4(A)及び(B)に示すように、ピックアップ装置10は、半導体チップを吸着して保持するコレット11と、コレット11と接続され、真空吸引を行う吸引装置12と、コレット11を移動させる移動装置13とを備えている。
コレット11には、半導体チップに向かって四角錘状に傾斜して開口形成され、半導体チップの周縁部22sを当接させて吸着固定する吸着部11aと、吸着部11aの開口端から先端方向に延長して形成され、半導体チップの割断面22mの全周にわたって厚さ方向の少なくとも一部を覆うことができるように形成された覆い部11bと、吸引装置12と連通する吸引部11cと、が設けられている。
コレット11は、ステンレス鋼など金属材料により形成されており、吸着部11aのうち、半導体チップと当接する部分には、ゴムや軟質樹脂などからなる緩衝部11dが形成されている。これによれば、半導体チップが吸着固定される際に半導体チップの周縁部22sに過大な応力が負荷されることを防ぐことができるので、エッジが欠けにくく好適である。覆い部11bは、隣接する半導体チップ間に挿入可能な厚さ、例えば50〜500μmであり、コレット11で半導体チップを覆ったときに、対向する割断面22mとの間に隙間を形成するように設けられている。
ピックアップ装置10を用いて半導体チップ22cをピックアップするためには、まず、図5(A)に示すように、半導体チップ22cの上方に、コレット11を配置し、吸引装置12により真空吸引を開始する。なお、このとき、シート41の下方からニードルなどにより半導体チップ22cを押し上げて、ピックアップしやすくしてもよい。
次に、移動装置13によりコレット11を下降させて半導体チップ22cの上方から接近させ、隣接する半導体チップ22b、22dの割断面22mとの間に覆い部11bを挿入し、覆い部11bが半導体チップ22cの4つの割断面22mを覆うように半導体チップ22cに被せる。ここで、コレット11の吸着部11aは、まだ半導体チップ22cの周縁部22sには当接しておらず、覆い部11bと割断面22mとの隙間25と、吸着部11aと半導体チップ22cとで囲まれた空間26とが連通している。
吸引装置12により吸引部11cを介して空間26の空気を吸引することにより空間26が減圧されるため、空間26と連通する隙間25から外気が導入される。隙間25は狭い空間であるため、流れの速い上向きの気流Wが生じる。気流Wにより、割断面22mに付着していた粉塵Pを効率的に割断面22mから脱離させることができる。割断面22mから脱離した粉塵Pは気流Wに乗り、吸引装置12によりコレット11の外部に吸引除去される。
ここで、粉塵Pを除去するために十分な時間を確保することができれば、コレット11を下降させる方法は任意である。例えば、コレット11を一定時間保持してもよいし、停止させずにゆっくりとした速度で下降させてもよい。また、ステップ状に下降と保持とを繰り返してもよい。
続いて図5(B)に示すように、コレット11を更に下降させて、吸着部11aの緩衝部11dにおいて半導体チップ22cの周縁部22sを当接させる。これにより、空間26と隙間25とが遮断され、吸引装置12により空間26の内部を減圧することにより、半導体チップ22cを吸着固定することができる。続いて、コレット11を移動装置13により上昇させて、半導体チップ22cをシート41から外し、半導体チップ22cを吸着した状態で実装工程に移送する。
その他の半導体チップ22a、22b、22d〜22fについても同様な操作を行うことにより、それぞれ実装工程に移送することができる。
上述の工程によれば、コレット11の覆い部11bと半導体チップ22cの割断面22mとの間に隙間25を形成することにより、流れの速い上向きの気流Wが生じさせることができ、この気流Wにより割断面22mに付着した粉塵Pを効率的に除去することができる。また、除去された粉塵Pは、吸引装置12により気流Wに乗り、コレット11の外部に吸引除去されるため、エアブローなどにより除去する場合と異なり、粉塵Pが飛散して他の半導体チップを汚染することがない。更に、粉塵Pの除去を半導体チップ22cのピックアップと同じ工程で行うことができ、効率的である。
(変更例)
コレット11を用いて吸引する際に、イオナイザーでイオンエアーを割断面22m近傍に吹き付けると、静電気力で付着した粉塵Pが割断面22mから脱離しやすくなるため、より効率的に粉塵Pを除去することができる。
コレット11は一体的に形成してもよいし、各部位毎に異なる材料により形成してもよい。例えば、吸着部11aのみをゴムなどの軟質材料により形成し、他の部位を金属材料で形成してもよい。この場合、緩衝部11dは形成する必要はない。
[第1実施形態の効果]
(1)第1実施形態のピックアップ装置10及びピックアップ方法によれば、ピックアップ装置10が、半導体チップ22cの周縁部22sを当接させて吸着固定する吸着部11aと、吸着部11aの開口端から先端方向に延長して形成され、半導体チップ22cの割断面22mの全周にわたって、厚さ方向の少なくとも一部を覆うことができるように形成された覆い部11bと、吸引装置12と連通する吸引部11cと、を備えた、半導体ウェハから割断されて形成された半導体チップを吸着して保持するコレット11を備えており、吸引装置12による吸引時に、半導体チップ22cを覆って、半導体チップ22cの割断面22mと覆い部11bとの間に、吸引部11cと接続された隙間25を形成し、この隙間25内を吸引装置12により吸引することにより、隙間25から吸引装置12に向かう流れの速い気流Wを発生させることができる。この気流Wにより割断面22mに付着した粉塵Pを割断面22mから脱離させて、脱離した粉塵Pを吸引装置12により吸引除去することにより、割断面22mに付着した粉塵Pを効率的に除去することができる。また、除去された粉塵Pは、吸引装置12によりコレット11の外部に吸引除去されるため、エアブローなどにより除去する場合と異なり、粉塵が飛散して他の半導体チップを汚染することがない。
続いて、吸着部11aに半導体チップ22cの周縁部22sを当接させて半導体チップ22cを吸着固定することができるため、粉塵の除去を半導体チップ22cのピックアップと同じ工程で行うことができ、効率的である。
(2)吸着部11aのうち、半導体チップ22cの周縁部22sと当接する部分に、周縁部22sに生じる応力を緩和する緩衝部11dが形成されているため、半導体チップ22cを吸着部11aに吸着固定する際に半導体チップ22cの周縁部22sに過大な応力が負荷されることを防ぐことができるので、エッジが欠けにくく好適である。
[第2実施形態]
この発明に係る半導体チップの製造装置及び製造方法の第2実施形態について、図6を参照して説明する。図6は、第2実施形態のピックアップ装置の説明図である。なお、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を使用するとともに説明を省略する。
第2実施形態のピックアップ装置50では、覆い部11bの先端に半導体チップを傷つけない柔らかい繊維状の材料で形成されたブラシ部11eが設けられている。本実施形態では、ブラシ部11eは直径10〜200μmのナイロン繊維により形成されている。ブラシ部11eは、先端が内側に向かって傾斜して形成されており、コレット11を半導体チップ22cに被せた際に、各割断面22mに接触して掃引可能に設けられている。本実施形態では、ブラシ部11eは、先端の50μm程度が各割断面22mに接触するように形成されている。
このピックアップ装置50によれば、図5(A)に示した工程において、ブラシ部11eが割断面22mを掃引し、粉塵Pを機械的に割断面22mから脱離させることができる。ブラシ部11eにより機械的に割断面22mから脱離された粉塵Pは、ブラシ部11eの隙間から吸引装置12により吸引除去される。つまり、気流Wの力に加えて、ブラシ部11eにより機械的に割断面22mから脱離させて吸引除去することができるので、より効率的に粉塵Pを除去することができる。
[第2実施形態の効果]
第2実施形態のピックアップ装置50及びピックアップ方法によれば、第1実施形態のピックアップ装置及びピックアップ方法と同様の効果を奏することができるとともに、ブラシ部11eにより粉塵Pを機械的に割断面22mから脱離させて吸引除去することができるので、より効率的に粉塵Pを除去することができる。
(その他の実施形態)
上述した実施形態では、半導体基板21のダイシング方法としてレーザダイシング法を用いたが、これに限定されるものではない。例えば、ダイヤモンドブレードにより半導体基板21にノッチを形成するダイシング方法により分割した半導体チップのピックアップに適用することもできる。
半導体基板の構成例を示す模式図である。図1(A)は、フレームに保持されているシートに接着された半導体基板の平面説明図であり、図1(B)は、図1(A)の1B−1B矢視断面図である。 半導体基板にレーザ光の照射を行う半導体チップの製造装置の説明図である。 半導体チップの分割方法の説明図である。 第1実施形態のピックアップ装置の説明図である。図4(A)は、ピックアップ装置の模式図及びコレットの断面説明図であり、図4(B)は、コレットをA方向から見た平面説明図である。 第1実施形態の半導体チップのピックアップ方法の説明図である。 第2実施形態のピックアップ装置の説明図である。
符号の説明
10 ピックアップ装置
11 コレット
11a 吸着部
11b 覆い部
11c 吸引部
11d 緩衝部
11e ブラシ部
12 吸引装置
13 移動装置
21 半導体基板
22、22a〜22f 半導体チップ
22m 割断面
22s 周縁部
24 半導体素子
25 隙間
26 空間
31 レーザヘッド
41 シート
DL、DL1〜DL7 分割予定ライン
K、K1〜K7 改質領域(領域)
L レーザ光
M 押圧装置
P 集光点
W 気流

Claims (6)

  1. 半導体ウェハから割断されて形成された半導体チップを吸着して保持するコレットと、前記コレットと接続され、真空吸引を行う吸引装置とを備えた半導体チップのピックアップ装置であって、
    前記コレットは、前記半導体チップに向かって四角錘状に傾斜して開口形成され、前記半導体チップの周縁部を当接させて吸着固定する吸着部と、前記吸着部の開口端から先端方向に延長して形成され、前記半導体チップの割断面の全周にわたって、厚さ方向の少なくとも一部を覆うことができるように形成された覆い部と、前記吸引装置と連通する吸引部と、を備えており、
    前記吸引装置による吸引時に、前記半導体チップを覆って、前記半導体チップの割断面と前記覆い部との間に、前記吸引部と接続された空間を形成し、この空間内を前記吸引装置により吸引することにより、前記空間から前記吸引装置に向かう気流を発生させ、この気流により前記割断面に付着した粉塵を前記割断面から脱離させて、この脱離した粉塵を前記吸引装置により吸引除去した後に、前記吸着部に前記半導体チップを前記半導体チップの周縁部を当接させて吸着固定することを特徴とする半導体装置のピックアップ装置。
  2. 前記吸着部のうち、前記半導体チップの周縁部と当接する部分に、前記周縁部に生じる応力を緩和する緩衝部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置のピックアップ装置。
  3. 前記コレットは、前記覆い部の先端から繊維状の材料により内側に傾斜して形成されたブラシ部を備え、前記ブラシ部は、前記コレットにより前記半導体チップを覆うときに前記割断面に接触して掃引可能に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置のピックアップ装置。
  4. 半導体ウェハから割断されて形成された半導体チップを吸着して保持するコレットと、前記コレットと接続され、真空吸引を行う吸引装置とを備えた半導体チップのピックアップ装置であって、前記コレットは、前記半導体チップに向かって四角錘状に傾斜して開口形成され、前記半導体チップの周縁部を当接させて吸着固定する吸着部と、前記吸着部の開口端から先端方向に延長して形成され、前記半導体チップの割断面の全周にわたって、厚さ方向の少なくとも一部を覆うことができるように形成された覆い部と、前記吸引装置と連通する吸引部と、を備えた半導体装置のピックアップ装置を用意し、
    前記半導体チップが前記吸着部と接触しない状態で前記コレットにより前記半導体装置を覆って前記吸引装置で吸引することにより、前記半導体チップの割断面に付着した粉塵を吸引除去する工程と、
    前記半導体チップの周縁部を前記吸着部と接触させて前記半導体チップを吸着固定する工程と、を備えたことを特徴とする半導体チップのピックアップ方法。
  5. 前記吸着部のうち、前記半導体チップの周縁部と当接する部分に、前記周縁部に生じる応力を緩和する緩衝部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の半導体チップのピックアップ方法。
  6. 前記コレットは、前記覆い部の先端から繊維状の材料により内側に傾斜して形成されたブラシ部を備え、前記ブラシ部は、前記コレットにより前記半導体チップを覆うときに前記割断面に接触して掃引可能に設けられていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の半導体チップのピックアップ方法。
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