JP5985880B2 - ウエーハの分割方法 - Google Patents

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本発明は、表面に格子状に形成された複数のストリートによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを備えたウエーハを、複数のストリートに沿って分割するウエーハの分割方法に関する。
半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に配列されたストリートと呼ばれる分割予定ラインによって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI、微小電気機械システム(MEMS)等のデバイスを形成する。そして、半導体ウエーハをストリートに沿って切断することによりデバイスが形成された領域を分割して個々のデバイスを製造している。
ウエーハをストリートに沿って分割する方法として、ウエーハに対して透過性を有するパルスレーザー光線を用い、分割すべき領域の内部に集光点を合わせてパルスレーザー光線を照射するレーザー加工方法が試みられている。このレーザー加工方法を用いた分割方法は、ウエーハの一方の面側から内部に集光点を合わせてウエーハに対して透過性を有する波長のパルスレーザー光線をストリートに沿って照射し、ウエーハの内部にストリートに沿って改質層を連続的に形成し、この改質層が形成されることによって強度が低下したストリートに沿って外力を加えることにより、ウエーハを個々のデバイスに分割するものである。(例えば、特許文献1参照。)
なお、ウエーハは一般に個々のデバイスに分割する前に裏面を研削して所定の厚みに形成している。ウエーハの裏面を研削する際には、ウエーハの表面に形成されたデバイスを保護するために、ウエーハの表面に保護テープを貼着している。しかるに、研削終了後にウエーハの表面から保護テープを剥離する際に、粘着層の一部がデバイスの表面に残存してデバイスのバンプ、ボンディングパッドなどを汚染して断線を招いたり、CCD等の撮像素子の撮像精度を低下させるという問題がある。特に、デバイスが微小電気機械システム(MEMS)の場合には、保護テープを剥離する際に微小電気機械システム(MEMS)が破壊するという問題がある。
このような問題を解消するために、ウエーハの外周余剰領域に対応する領域のみに粘着層を有しデバイス領域に対応する領域には粘着層を有しない保護テープをウエーハの表面に貼着してウエーハの裏面を研削する加工方法が提案されている。
(例えば、特許文献2参照。)
特許第3408805号公報 特開2001−196404号公報
而して、ウエーハの裏面を研削して所定の厚みに形成した後に、ウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を内部に位置付けてストリートに沿って照射し、ウエーハの内部にストリートに沿って改質層を形成すると、レーザー加工装置からウエーハを搬出してウエーハ分割工程に搬送する際に、搬出時または搬送中にウエーハが破損するという問題がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、ウエーハの表面に貼着した保護テープを剥離する際やウエーハの内部にストリートに沿って改質層を形成した後に搬送する際に、ウエーハを破損させることなく個々のデバイスに分割することができるウエーハの分割方法を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、表面に格子状に形成された複数のストリートによって複数の領域が区画されるとともに該区画された領域にデバイスが形成されたデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを備えたウエーハを、複数のストリートに沿って分割するウエーハの加工方法であって、
ウエーハの直径に対応した直径を有しウエーハの外周余剰領域に対応する外周部にのみ環状の粘着層を表面に備えた保護テープをウエーハの表面に貼着する保護テープ貼着工程と、
保護テープ貼着工程が実施されたウエーハの裏面におけるデバイス領域に対応する領域を研削してデバイス領域の厚さを所定の仕上がり厚さに形成するとともに、ウエーハの裏面における外周余剰領域に対応する領域を残存させて環状の補強部を形成する裏面研削工程と、
裏面研削工程が実施されたウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を内部に位置付けてストリートに沿って照射し、ウエーハの内部にストリートに沿って改質層を形成する改質層形成工程と、
ウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点をデバイス領域と外周余剰領域との境界部の内部に位置付けて該境界部に沿って照射し、該環状の補強部の内側に沿って環状の改質層を形成する環状改質層形成工程と、
改質層形成工程および環状改質層形成工程が実施されたウエーハの裏面を環状のフレームに装着され表面に粘着層を有するダイシングテープの表面に貼着するフレーム支持工程と、
フレーム支持工程が実施されたウエーハの表面から保護テープを剥離し、保護テープとともに該環状の補強部をウエーハから除去する保護テープ剥離工程と、
保護テープ剥離工程が実施されたウエーハに外力を付与し改質層が形成されることにより強度が低下せしめられたストリートに沿ってウエーハを破断して個々のデバイスに分割するウエーハ分割工程と、を含む、
ことを特徴とするウエーハの加工方法が提供される。
さらに、上記ダイシングテープはフレーム装着部とウエーハ貼着部を有し、ウエーハ貼着部はデバイスに対応する領域のみ粘着層が敷設され外周余剰領域に対応する領域には粘着層が敷設されておらず、フレーム支持工程においてはデバイス領域のみがダイシングテープの表面に貼着される。
本発明によるウエーハの分割方法においては、ウエーハの直径に対応した直径を有しウエーハの外周余剰領域に対応する外周部にのみ環状の粘着層を表面に備えた保護テープをウエーハの表面に貼着して裏面研削工程を実施するので、裏面研削工程を実施した後に保護テープを剥離する際に、保護テープは環状の粘着層のみがウエーハの外周余剰領域に貼着されているため、デバイスが微小電気機械システム(MEMS)であっても破損することがない。また、デバイスがIC、LSIまたはCCD等の撮像素子の場合には、粘着層の一部がデバイスの表面に残存してデバイスのバンプ、ボンディングパッドなどを汚染して断線を招いたり、撮像素子の撮像精度を低下させるという問題を未然に防止することができる。
また、裏面研削工程においては外周余剰領域に対応する領域を残存させて環状の補強部を形成するので、改質層形成工程が実施されたウエーハをレーザー加工装置から搬出して次工程に搬出する際に、ウエーハは上記環状の補強部によって補強されているため、搬出の際または搬送中にウエーハが割れるという問題が解消される。
更に、本発明においては、保護テープ剥離工程においてウエーハの表面から保護テープを剥離する際に保護テープとともに環状の補強部をウエーハから除去するので、ダイシングテープにはデバイス領域のみとなるため、ウエーハ分割工程が円滑に遂行される。
本発明によるウエーハの分割方法によって分割されるウエーハの斜視図。 本発明によるウエーハの分割方法における保護テープ貼着工程の説明図。 本発明によるウエーハの分割方法における裏面研削工程を実施するための研削装置の要部斜視図。 本発明によるウエーハの分割方法における裏面研削工程の説明図。 図4に示す裏面研削工程が実施されたウエーハの拡大断面図。 本発明によるウエーハの分割方法における改質層形成工程を実施するためのレーザー加工装置の要部斜視図。 本発明によるウエーハの分割方法における改質層形成工程の説明図。 本発明によるウエーハの分割方法における環状改質層形成工程の説明図。 本発明によるウエーハの分割方法におけるフレーム支持工程の説明図。 本発明によるウエーハの分割方法における保護テープ剥離工程の説明図。 本発明によるウエーハの分割方法におけるウエーハ分割工程を実施するためのテープ拡張装置の斜視図。 本発明によるウエーハの分割方法におけるウエーハ分割工程の説明図。
以下、本発明によるウエーハの分割方法の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1には、本発明によるウエーハの分割によって加工されるウエーハの斜視図が示されている。図1に示すウエーハ2は、厚みが例えば600μmのシリコンウエーハからなっており、表面2aに格子状に形成された複数のストリート21によって複数の領域が区画されるとともに該区画された領域にデバイス22としての微小電気機械システム(MEMS)が形成されている。このように構成されたウエーハ2は、デバイス22が形成されているデバイス領域23と、該デバイス領域23を囲繞する外周余剰領域24を備えている。
上記ウエーハ2をストリート21に沿って個々のデバイスに分割するには、先ずウエーハの直径に対応した直径を有しウエーハの外周余剰領域に対応する外周部にのみ環状の粘着層を表面に備えた保護テープをウエーハの表面に貼着する保護テープ貼着工程を実施する。即ち、図2の(a)および(b)に示すようにウエーハ2の直径に対応した直径を有しウエーハ2の外周余剰領域24に対応する外周部にのみ環状の粘着層30を表面3aに備えた保護テープ3をウエーハ2の表面2aに貼着する。従って、保護テープ3は、環状の粘着層30がウエーハ2の外周余剰領域24に貼着されることになる。
上述した保護テープ貼着工程を実施したならば、ウエーハ2の裏面におけるデバイス領域23に対応する領域を研削してデバイス領域23の厚さを所定の仕上がり厚さに形成するとともに、ウエーハ2の裏面における外周余剰領域24に対応する領域を残存させて環状の補強部を形成する裏面研削工程を実施する。この裏面研削工程は、図3に示す研削装置によって実施する。
図3に示す研削装置4は、被加工物としてのウエーハを保持するチャックテーブル41と、該チャックテーブル41に保持されたウエーハの加工面を研削する研削手段42を具備している。チャックテーブル41は、上面にウエーハを吸引保持し図3において矢印41aで示す方向に回転せしめられる。研削手段42は、スピンドルハウジング421と、該スピンドルハウジング421に回転自在に支持され図示しない回転駆動機構によって回転せしめられる回転スピンドル422と、該回転スピンドル422の下端に装着されたマウンター423と、該マウンター423の下面に取り付けられた研削ホイール424とを具備している。この研削ホイール424は、円板状の基台425と、該基台425の下面に環状に装着された研削砥石426とからなっており、基台425がマウンター423の下面に取り付けられている。
上述した研削装置4を用いて裏面研削工程を実施するには、チャックテーブル41の上面(保持面)に図示しないウエーハ搬入手段によって搬送された上記半導体ウエーハ2の保護部材3側を載置し、半導体ウエーハ2をチャックテーブル41上に吸引保持する。ここで、チャックテーブル41に保持された半導体ウエーハ2と研削ホイール424を構成する環状の研削砥石426の関係について、図4を参照して説明する。チャックテーブル41の回転中心P1と環状の研削砥石426の回転中心P2は偏芯しており、環状の研削砥石426の外径は、半導体ウエーハ2のデバイス領域23と外周余剰領域24との境界線25の直径より小さく境界線25の半径より大きい寸法に設定され、環状の研削砥石426がチャックテーブル41の回転中心P1(半導体ウエーハ2の中心)を通過するようになっている。
次に、図3および図4に示すようにチャックテーブル41を矢印41aで示す方向に300rpmで回転しつつ、研削ホイール424を矢印424aで示す方向に6000rpmで回転せしめるとともに、研削ホイール424を下方に移動して研削砥石426を半導体ウエーハ2の裏面に接触させる。そして、研削ホイール424を所定の研削送り速度で下方に所定量研削送りする。この結果、半導体ウエーハ2の裏面には、図5に示すようにデバイス領域23に対応する領域が研削除去されて所定厚さ(例えば60μm)の円形状の凹部23bに形成されるとともに、外周余剰領域24に対応する領域が図示の実施形態においては厚さ540μm残存されて環状の補強部24bに形成される(裏面研削工程)。
上述した裏面研削工程を実施したならば、ウエーハ2に対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を内部に位置付けてストリートに沿って照射し、ウエーハ2の内部にストリートに沿って改質層を形成する改質層形成工程を実施する。この改質層形成工程は、図6に示すレーザー加工装置5を用いて実施する。図6に示すレーザー加工装置5は、被加工物を保持するチャックテーブル51と、該チャックテーブル51上に保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段52と、チャックテーブル51上に保持された被加工物を撮像する撮像手段53を具備している。チャックテーブル51は、被加工物を吸引保持するように構成されており、図示しない加工送り手段によって図6において矢印Xで示す方向に加工送りされるとともに、図示しない割り出し送り手段によって図6において矢印Yで示す方向に割り出し送りされるようになっている。
上記レーザー光線照射手段52は、実質上水平に配置された円筒形状のケーシング521の先端に装着された集光器522からパルスレーザー光線を照射する。また、上記レーザー光線照射手段52を構成するケーシング521の先端部に装着された撮像手段53は、可視光線によって撮像する通常の撮像素子(CCD)の外に、被加工物に赤外線を照射する赤外線照明手段と、該赤外線照明手段によって照射された赤外線を捕らえる光学系と、該光学系によって捕らえられた赤外線に対応した電気信号を出力する撮像素子(赤外線CCD)等で構成されており、撮像した画像信号を図示しない制御手段に送る。
上述したレーザー加工装置5を用いて実施する改質層形成工程について、図6および図7を参照して説明する。
この改質層形成工程を実施するには、図6に示すレーザー加工装置5のチャックテーブル51上に上述した裏面研削工程が実施されたウエーハ2の表面2aに貼着された保護テープ3側を載置し、図示しない吸引手段を作動してチャックテーブル51上にウエーハ2を吸引保持する。従って、チャックテーブル51上に保持されたウエーハ2は、裏面が上側となる。このようにしてウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル51は、図示しない加工送り手段によって撮像手段53の直下に位置付けられる。
チャックテーブル51が撮像手段53の直下に位置付けられると、撮像手段53および図示しない制御手段によってウエーハ2の表面2aに形成されたストリート21に沿ってレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段53および図示しない制御手段は、ウエーハ2の所定方向に形成されているストリート21と、該ストリート21に沿ってレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段52の集光器522との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、レーザー光線照射位置のアライメントを遂行する。また、ウエーハ2に所定方向に形成されているストリート21と直交する方向に形成されている複数のストリート21に対しても、同様にレーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。このとき、ウエーハ2におけるストリート21が形成されている表面は下側に位置しているが、撮像手段53は赤外線を照射する赤外線照明手段と、該赤外線照明手段によって照射された赤外線を捕らえる光学系と、該光学系によって捕らえられた赤外線に対応した電気信号を出力する撮像素子(赤外線CCD)等で構成されているので、ウエーハ2の裏面(上面)側から透かしてストリート21を撮像することができる。
以上のようにしてチャックテーブル51上に保持されたウエーハ2の表面2aに形成されたストリート21を検出し、レーザー光線照射位置のアライメントが行われたならば、図7の(a)で示すようにチャックテーブル51をレーザー光線照射手段52の集光器522が位置するレーザー光線照射領域に移動し、所定のストリート21の一端(図7の(a)において左端)をレーザー光線照射手段52の集光器522の直下に位置付ける。そして、集光器522から照射されるパルスレーザー光線の集光点Pをウエーハ2の表面2a(下面)から例えば30μmの位置に合わせる。次に、集光器522からウエーハ2に対して透過性を有する波長のパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル51を図7の(a)において矢印X1で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめる。そして、図7の(b)で示すようにレーザー光線照射手段52の集光器522の照射位置にストリート21の他端(図7の(b)において右端)が達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル51の移動を停止する。この結果、ウエーハ2には、デバイス領域23における厚み方向中間部にストリート21に沿って改質層200が形成される。なお、改質層形成工程においては、外周余剰領域24(環状の補強部24b)にも改質層を形成してもよい。
上記改質層形成工程における加工条件は、例えば次のように設定されている。
光源 :Ybレーザー:イッテリビウムドープドファイバーレーザー
波長 :1045nmのパルスレーザー
繰り返し周波数 :100kHz
平均出力 :0.3W
集光スポット径 :φ1〜1.5μm
加工送り速度 :100mm/秒
上記加工条件においては、ウエーハ2に形成される改質層200の厚みは、40μm程度である。
上述したように、ウエーハ2の所定方向に形成された全てのストリート21に沿って上記改質層形成工程を実施したならば、ウエーハ2を保持したチャックテーブル51を90度回動した位置に位置付ける。そして、ウエーハ2の上記所定方向と直交する方向に形成された全てのストリート21に沿って上記改質層形成工程を実施する。
上述した改質層形成工程を実施したならば、ウエーハ2に対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点をデバイス領域23と外周余剰領域24との境界部の内部に位置付けて該境界部に沿って照射し、環状の補強部24bの内側に沿って環状の改質層を形成する環状改質層形成工程を実施する。この環状改質層形成工程は、上記改質層形成工程を実施した状態から図8の(a)および(b)に示すようにチャックテーブル51上に保持されたウエーハ2のデバイス領域23と外周余剰領域24との境界部をレーザー光線照射手段52の集光器522の直下に位置付ける。そして、集光器522から照射されるパルスレーザー光線の集光点Pをウエーハ2の表面2a(下面)から例えば30μmの位置に合わせる。次に、集光器522からウエーハ2に対して透過性を有する波長のパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル51を図8の(a)において矢印51aで示す方向に所定の回転速度で回転せしめる。そして、チャックテーブル51が1回転したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル51の回転を停止する。この結果、ウエーハ2には、環状の補強部24bの内側に沿って環状の改質層210が形成される。
上述した改質層形成工程を実施したならば、ウエーハ2の裏面を環状のフレームに装着され表面に粘着層を有するダイシングテープの表面に貼着するフレーム支持工程を実施する。このフレーム支持工程について図9を参照して説明する。図9に示す実施形態においては、図9の(a)に示すように環状のフレーム6に装着されるダイシングテープ7は、フレーム装着部71とウエーハ貼着部72を有している。フレーム装着部71は、表面に粘着層が敷設され環状のフレーム6に装着される。ウエーハ貼着部72は、ウエーハ2のデバイス22に対応する領域721のみ粘着層が敷設され外周余剰領域24に対応する領域には粘着層が敷設されていない。このように形成されたダイシングテープ7におけるウエーハ貼着部72に図9の(b)に示すようにウエーハ2の裏面を貼着する。ダイシングテープ7におけるウエーハ貼着部72に貼着されたウエーハ2は、デバイス22の裏面のみが領域721(図9の(a)参照)に貼着され、外周余剰領域24(環状の補強部24b)はダイシングテープ7に貼着されない。なお、改質層形成工程が実施されたウエーハ2をレーザー加工装置5のチャックテーブル51から搬出して次工程であるフレーム支持工程に搬出する際に、ウエーハ2は外周余剰領域24に対応する領域に形成された環状の補強部24bによって補強されているので、搬出の際または搬送中にウエーハ2が割れるという問題が解消される。
上述したフレーム支持工程を実施したならば、ウエーハ2の表面2aから保護テープ3を剥離し、保護テープ3ともに環状の補強部24bをウエーハ2から除去する保護テープ剥離工程を実施する。即ち、図10に示すようにウエーハ2の表面2aから保護テープ3を剥離する。このとき、ウエーハ2のデバイス22はダイシングテープ7に貼着しており外周余剰領域24(環状の補強部24b)はダイシングテープ7に貼着されないので、外周余剰領域24(環状の補強部24b)には保護テープ3とともに上方に変位する力が作用する。従って、ウエーハ2には環状の補強部24bの内側に沿って環状の改質層210が形成されているので(図8の(b)参照)、環状の改質層210が破断起点となって破断され環状の補強部24bはウエーハ2から除去される。この結果、図10に示すようにウエーハ2のデバイス領域23のみがダイシングテープ7に貼着された状態が維持される。このとき、保護テープ3は環状の粘着層30のみがウエーハ2の外周余剰領域24に貼着されているので、剥離する際に微小電気機械システム(MEMS)からなるデバイス22を破損することがない。また、デバイスがIC、LSIまたはCCD等の撮像素子の場合には、粘着層の一部がデバイスの表面に残存してデバイスのバンプ、ボンディングパッドなどを汚染して断線を招いたり、撮像素子の撮像精度を低下させるという問題を未然に防止することができる。
上述した保護テープ剥離工程を実施したならば、ウエーハ2に外力を付与し改質層が形成されることにより強度が低下せしめられたストリート21に沿ってウエーハ2を破断して個々のデバイス22に分割するウエーハ分割工程を実施する。このウエーハ分割工程は、図11に示すテープ拡張装置8を用いて実施する。図11に示すテープ拡張装置8は、上記環状のフレーム6を保持するフレーム保持手段81と、該フレーム保持手段81に保持された環状のフレーム6に装着されたダイシングテープ7を拡張するテープ拡張手段82と、ピックアップコレット83を具備している。フレーム保持手段81は、環状のフレーム保持部材811と、該フレーム保持部材811の外周に配設された固定手段としての複数のクランプ812とからなっている。フレーム保持部材811の上面は環状のフレーム6を載置する載置面811aを形成しており、この載置面811a上に環状のフレーム6が載置される。そして、載置面811a上に載置された環状のフレーム6は、クランプ812によってフレーム保持部材811に固定される。このように構成されたフレーム保持手段81は、テープ拡張手段82によって上下方向に進退可能に支持されている。
テープ拡張手段82は、上記環状のフレーム保持部材811の内側に配設される拡張ドラム821を具備している。この拡張ドラム821は、環状のフレーム6の内径より小さく該環状のフレーム6に装着されたダイシングテープ7に貼着されるウエーハ2の外径より大きい内径および外径を有している。また、拡張ドラム821は、下端に支持フランジ822を備えている。図示の実施形態におけるテープ拡張手段82は、上記環状のフレーム保持部材811を上下方向に進退可能な支持手段823を具備している。この支持手段823は、上記支持フランジ822上に配設された複数のエアシリンダ823aからなっており、そのピストンロッド823bが上記環状のフレーム保持部材811の下面に連結される。このように複数のエアシリンダ823aからなる支持手段823は、図12の(a)に示すように環状のフレーム保持部材811を載置面811aが拡張ドラム821の上端と略同一高さとなる基準位置と、図12の(b)に示すように拡張ドラム821の上端より所定量下方の拡張位置の間を上下方向に移動せしめる。
以上のように構成されたテープ拡張装置8を用いて実施するウエーハ分割工程について図12を参照して説明する。即ち、ウエーハ2のデバイス領域23が貼着されているダイシングテープ7が装着された環状のフレーム6を、図12の(a)に示すようにフレーム保持手段81を構成するフレーム保持部材811の載置面811a上に載置し、クランプ812によってフレーム保持部材811に固定する(フレーム保持工程)。このとき、フレーム保持部材811は図12の(a)に示す基準位置に位置付けられている。
上述したフレーム保持工程を実施したならば、図12の(b)に示すようにテープ拡張手段82を構成する支持手段823としての複数のエアシリンダ823aを作動して、環状のフレーム保持部材811を拡張位置に下降せしめる。従って、フレーム保持部材811の載置面811a上に固定されている環状のフレーム6も下降するため、図12の(b)に示すように環状のフレーム6に装着されたダイシングテープ7は拡張ドラム821の上端縁に接して拡張せしめられる(テープ拡張工程)。この結果、ダイシングテープ7に貼着されているウエーハ2のデバイス領域23には放射状に引張力が作用する。このようにウエーハ2のデバイス領域23に放射状に引張力が作用すると、ストリート21に沿って形成された改質層200は強度が低下せしめられているので、ウエーハ2のデバイス領域23は強度が低下せしめられている改質層200が破断起点となってストリート21に沿って破断され個々のデバイス22に分割される。このウエーハ分割工程においては、ダイシングテープ7にはデバイス領域23のみが貼着されているので、ウエーハ2のストリート21に沿った分割が円滑に遂行される。
上述したウエーハ分割工程を実施することにより、ウエーハ2を改質層200が形成されたストリート21に沿って破断し個々のデバイス22に分割したならば、図12の(c)に示すようにピックアップコレット83を作動してデバイス22を吸着し、ダイシングテープ7から剥離してピックアップする。なお、ピックアップ工程においては、個々のデバイス22間の隙間Sが広げられているので、隣接するデバイス22と接触することなく容易にピックアップすることができる。
2:ウエーハ
21:ストリート
22:デバイス
23:デバイス領域
24:外周余剰領域
3:保護テープ
30:環状の粘着層
4:研削装置
41:チャックテーブル
42:研削手段
424:研削ホイール
5:レーザー加工装置
51:チャックテーブル
52:レーザー光線照射手段
522:集光器
6:環状のフレーム
7:ダイシングテープ
8:テープ拡張装置
81:フレーム保持手段
82:テープ拡張手段

Claims (1)

  1. 表面に格子状に形成された複数のストリートによって複数の領域が区画されるとともに該区画された領域にデバイスが形成されたデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを備えたウエーハを、複数のストリートに沿って分割するウエーハの分割方法であって、
    ウエーハの直径に対応した直径を有しウエーハの外周余剰領域に対応する外周部にのみ環状の粘着層を表面に備えた保護テープをウエーハの表面に貼着する保護テープ貼着工程と、
    保護テープ貼着工程が実施されたウエーハの裏面におけるデバイス領域に対応する領域を研削してデバイス領域の厚さを所定の仕上がり厚さに形成するとともに、ウエーハの裏面における外周余剰領域に対応する領域を残存させて環状の補強部を形成する裏面研削工程と、
    裏面研削工程が実施されたウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を内部に位置付けてストリートに沿って照射し、ウエーハの内部にストリートに沿って改質層を形成する改質層形成工程と、
    ウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点をデバイス領域と外周余剰領域との境界部の内部に位置付けて該境界部に沿って照射し、該環状の補強部の内側に沿って環状の改質層を形成する環状改質層形成工程と、
    改質層形成工程および環状改質層形成工程が実施されたウエーハの裏面を環状のフレームに装着され表面に粘着層を有するダイシングテープの表面に貼着するフレーム支持工程と、
    フレーム支持工程が実施されたウエーハの表面から保護テープを剥離し、保護テープとともに該環状の補強部をウエーハから除去する保護テープ剥離工程と、
    保護テープ剥離工程が実施されたウエーハに外力を付与し改質層が形成されることにより強度が低下せしめられたストリートに沿ってウエーハを破断して個々のデバイスに分割するウエーハ分割工程と、を含み、
    該ダイシングテープはフレーム装着部とウエーハ貼着部とを有し、該ウエーハ貼着部はデバイスに対応する領域のみ粘着層が敷設され該外周余剰領域に対応する領域には粘着層が敷設されておらず、フレーム支持工程においてはデバイス領域のみがダイシングテープの表面に貼着されることを特徴とするウエーハの分割方法。
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