JP2009246313A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体チップが積層されてなる半導体装置の小型化を図る。
【解決手段】マイコンチップ1と第1メモリチップ2と第2メモリチップ3とが積層され、マイコンチップ1の電極パッドのパッドピッチと、前記電極パッドとワイヤ接続する配線基板7の第1リードのリードピッチとが同じであり、マイコンチップ1の前記電極パッドのパッド列に沿って配線基板7の前記第1リードのリード列が形成されていることにより、前記電極パッドと前記第1リードとを接続する第1ワイヤ9aを短くすることができる。さらに、配線基板7において前記第1リードのリード列の長さを短くすることができ、これにより、配線基板7を小型化してSIP8の小型化を図る。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置及びその製造技術に関し、特に、複数の半導体チップが積層され、かつワイヤボンディングによって組み立てられる半導体装置に関する。
チップ積層型のパッケージにおいて、パッケージ基板のアドレス端子に対応したボンディングリードに接続されるボンディングパッドとデータ端子に対応したボンディングリードに接続されるボンディングパッドとが4つの辺のうちの2つの辺に振り分けて配置された半導体チップとメモリチップとを積層する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
また、マルチチップモジュールにおいて、搭載基板の表面上に第1半導体チップを面付けし、この第1半導体チップ上に、周辺部にボンディングパッドが設けられた第1メモリチップと、上記第1メモリチップの表面上に搭載された第1スペーサ上に上記第1メモリチップと同じ記憶容量で同一の回路機能を有する第2メモリチップを搭載する技術がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−71838号公報 特開2006−156909号公報
半導体装置の高集積化に伴い、前記特許文献1及び2に示すように、メモリ回路を有する半導体チップ(以降、メモリチップともいう)と、このメモリチップを制御し、さらに外部機器との信号の入出力を制御するための演算処理機能を有する半導体チップ(以降、マイコンチップともいう)が共通の配線基板(以降、単に基板ともいう)上に搭載され、これにより、1つの半導体装置でシステムを構築するSIP(System In Package)と呼ばれる半導体装置が知られている。
複数の半導体チップを有する半導体装置の小型化に着目した場合、それぞれの半導体チップを積層することが有効である。また、半導体装置の低コスト化にも着目した場合、ワイヤボンディングにより複数の半導体チップと配線基板とを電気的に接続することが有効である。ここで、半導体チップのパッドと基板の電極との電気的な接続手段としては、バンプ電極を介して電気的に接続する、所謂、フリップチップ接続方式でも可能である。しかしながら、フリップチップ接続方式の場合、半導体チップのパッドのピッチに合わせて、基板の電極のピッチも形成することが必要であり、狭ピッチで電極を形成するための技術を適用する必要がある。また、バンプ電極と基板の電極との接合性を向上させるために、基板の電極上にめっき層や半田材を形成したり、基板と半導体チップとの間にアンダーフィル樹脂を充填する必要がある。このような理由から、フリップチップ接続方式は、ワイヤボンディング方式に比べ、技術料が高く、製造される半導体装置のコストも増加してしまう。そのため、半導体装置の低コスト化を考慮した場合には、ワイヤボンディング方式を採用することが有効である。
また、上記したように、マイコンチップは、メモリチップと信号の入出力を行うための内部インタフェースと、外部機器との信号の入出力を行うための外部インタフェースを有していることから、マイコンチップの端子(パッド、電極)の数は、メモリチップの端子(パッド、電極)の数よりも多い。ここで、正ボンディング方式(半導体チップのパッドにワイヤの一端部を接続(1stボンディング)した後に、配線基板の電極にワイヤの他端部を接続(2ndボンディング)する方式)を用いてワイヤボンディングを行う場合、2ndボンディング側となる配線基板の電極上ではキャピラリを滑走させてワイヤを引きちぎることから、隣り合う電極の間隔を広げておく必要がある。この点を考慮すると、マイコンチップとワイヤを介して接続される配線基板の電極の数は、メモリチップとワイヤを介して接続される配線基板の電極の数より多いことから、半導体装置の小型化を考慮した場合、上段側(メモリチップ上)にマイコンチップを搭載することが有効である。
しかしながら、近年では半導体チップの高集積化が進み、半導体チップ(マイコンチップ)の外形寸法が小さくなる傾向である。一方、メモリチップは、大容量化に伴い、外形寸法が大きくなる傾向である。また、半導体装置の高機能化に伴いマイコンチップの端子数はより増加してきたため、マイコンチップを上側に配置してワイヤボンディングした場合、マイコンチップに接続されるワイヤの長さが長くなり、後の封止体を形成する工程において、樹脂の充填圧力によりワイヤが流され、短絡が発生し易くなるという問題が起こる。
これは、下段のメモリチップに接続されるワイヤとの干渉を防ぐために、ワイヤを長く形成する必要性が生じ、その結果、ワイヤループの状態が不安定となり、ワイヤ流れが発生し易くなるというものである。
このワイヤの短絡不良を防止するために、配線基板のボンディングリードのピッチを広げることが考えられるが、ボンディングリードのピッチを広げるとパッケージサイズ(半導体装置の外形寸法)が大きくなってしまい、半導体装置の小型化ができないという問題が起こる。
尚、前記特許文献1及び2のそれぞれには、半導体装置の小型化を実現しながら、ワイヤの短絡不良を抑制するための具体的な手段が記載されていない。
本発明の目的は、半導体装置の小型化を図ることができる技術を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、半導体装置におけるワイヤの短絡不良を防止することができる技術を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、半導体装置の低コスト化を図ることができる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
すなわち、本発明は、複数の第1ボンディングリード及び複数の第2ボンディングリードが形成された表面、及び前記表面と反対側の裏面を有する配線基板と、平面形状が四角形から成り、演算処理機能、及び前記演算処理機能とそれぞれ電気的に接続された複数の第1電極パッドが形成された主面を有し、前記配線基板の前記表面上に搭載されたマイコンチップと、平面形状が四角形から成り、メモリ回路、及び前記メモリ回路とそれぞれ電気的に接続された複数の第2電極パッドが形成された主面を有し、前記マイコンチップの前記主面上に搭載されたメモリチップと、前記マイコンチップの前記複数の第1電極パッドと前記配線基板の前記複数の第1ボンディングリードとをそれぞれ電気的に接続する複数の第1ワイヤと、前記メモリチップの前記複数の第2電極パッドと前記配線基板の前記複数の第2ボンディングリードとをそれぞれ電気的に接続する複数の第2ワイヤと、前記配線基板の前記裏面に設けられた複数の外部端子と、を含み、前記複数の第1ボンディングリードは、前記マイコンチップの各辺に沿って設けられ、前記複数の第2ボンディングリードは、前記複数の第1ボンディングリードの周囲に設けられ、前記複数の第1ボンディングリードのピッチは、前記複数の第2ボンディングリードのピッチよりも小さい。
また、本発明は、表面と裏面を有する配線基板と、前記配線基板の表面上に搭載され、演算処理機能を有したマイコンチップと、前記マイコンチップ上に積層され、メモリ回路を有したメモリチップと、前記マイコンチップの電極パッドと前記配線基板の第1リードとを電気的に接続する第1ワイヤと、前記メモリチップの電極パッドと前記配線基板の前記第1リードの外側に配置された第2リードとを電気的に接続する第2ワイヤと、前記配線基板の前記裏面に設けられた複数の外部端子とを有するものである。さらに、前記配線基板の複数の第1リードのリードピッチは、前記配線基板の複数の第2リードのリードピッチより狭く形成され、前記マイコンチップの複数の電極パッドのパッド列に沿って、前記配線基板の複数の第1リードのリード列が形成されている。
また、本発明は、(a)配線基板上にマイコンチップを搭載する工程と、(b)前記マイコンチップの電極パッドのパッド列に沿ってリード列が形成され、さらに前記マイコンチップの複数の電極パッドのパッドピッチと同じピッチでリードピッチが形成された前記配線基板の複数の第1リードに対して、前記マイコンチップの前記電極パッドと前記配線基板の前記第1リードとを超音波を印加しながら第1ワイヤによって接続する工程とを有するものである。さらに、(c)前記(b)工程後、前記マイコンチップの主面上にメモリ回路を有したメモリチップを積層する工程と、(d)前記(c)工程後、前記メモリチップの電極パッドと前記配線基板の前記第1リードの外側に配置された第2リードとを、キャピラリを用いて超音波を印加しながら第2ワイヤによって電気的に接続する工程とを有するものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
マイコンチップの電極パッドのパッドピッチと、前記電極パッドと接続する配線基板の第1リードのリードピッチとが同じであり、マイコンチップの電極パッドのパッド列に沿って配線基板の第1リードのリード列が形成されていることにより、前記電極パッドと前記第1リードとを接続するワイヤの長さを短くすることができるとともに、配線基板において第1リードのリード列の長さを短くすることができる。これにより、配線基板の小型化を図ることができるため、半導体装置の小型化を図ることができる。
メモリチップの電極パッドとそれぞれ接続する複数のワイヤを放射状に形成することで、隣接するワイヤ同士の間隔を広げることができ、樹脂モールド時のワイヤ流れによる短絡を防止することができる。
マイコンチップやメモリチップをワイヤボンディングによって配線基板のリードと電気的に接続することにより、半導体装置の低コスト化を図ることができる。
以下の実施の形態では特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
さらに、以下の実施の形態では便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明などの関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数など(個数、数値、量、範囲などを含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良いものとする。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態の半導体装置の構造の一例を封止体を透過して示す平面図、図2は図1のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図3は図1のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図4は図2に示すC部の構造の一例を拡大して示す部分拡大断面図、図5は図3に示すD部の構造の一例を拡大して示す部分拡大断面図、図6は図1に示す半導体装置の実装面の構造の一例を示す裏面図である。また、図7は図1に示す半導体装置における3つの半導体チップの接続状態の一例を示す回路ブロック図である。さらに、図8は図1に示す半導体装置に搭載された配線基板における銅リードの形成方法の一例であるセミアディティブ工法を示すプロセスフロー図、図9は配線基板における比較例の銅リードの形成方法であるサブトラクティブ工法を示すプロセスフロー図、図10は本実施の形態の変形例の配線基板における銅リードの形成方法であるセミアディティブ工法を示すプロセスフロー図である。
図1〜図6に示す本実施の形態の半導体装置は、配線基板7上に複数の半導体チップが積層された(積み重ねられた)半導体パッケージであり、本実施の形態では、前記半導体装置の一例として、配線基板7上に1つのマイコンチップ1と2つのスペーサチップと2つのメモリチップが積層されたSIP8を取り上げて説明する。なお、マイコンチップ1は演算処理機能を有した半導体チップであり、一方、メモリチップは、メモリ回路を有した半導体チップである。
本実施の形態のSIP8は、配線基板7上にマイコンチップ1が1つ搭載され、さらにこのマイコンチップ1上にスペーサ部材であるスペーサチップが2段積層され、さらにこれらスペーサチップ上に2つのメモリチップが積層されたものであり、チップ5段積層型の半導体パッケージである。
SIP8の詳細構成について説明すると、配線基板7は、主面(表面、チップ搭載面)7aと主面7aに対向する裏面7bを有しており、その主面7a上にはマイコンチップ1がフィルム状接着材6(図4及び図5参照)を介してフェイスアップ実装されている。さらに、マイコンチップ1上にスペーサチップ(第1スペーサチップ、第1スペーサ部材)4がフィルム状接着材6を介して積層され、第1スペーサチップ4上にスペーサチップ(第2スペーサチップ、第2スペーサ部材)5がフィルム状接着材6を介して積層されている。また、第2スペーサチップ5上に第1メモリチップ2がフェイスアップ実装でフィルム状接着材6を介して積層され、さらに第1メモリチップ2上に第2メモリチップ3がフェイスアップ実装でフィルム状接着材6を介して積層されている。
また、1段目チップであるマイコンチップ1の主面1aのパッド(電極パッド)1cは、図16に示すように、配線基板7の主面7aの電極(ボンディングリード、第1ボンディングリード、第1リード)7dと第1ワイヤ9aによって電気的に接続されている。さらに、図1に示すように4段目チップである第1メモリチップ2の主面2aの(パッド)電極パッド2cは、配線基板7の主面7aの電極(ボンディングリード、第2ボンディングリード、第2リード)7eと第2ワイヤ9bによって電気的に接続され、5段目チップである第2メモリチップ3の主面3aの電極パッド3cは、配線基板7の主面7aの電極(ボンディングリード、第3ボンディングリード)7fと第3ワイヤ9cによって電気的に接続されている。尚、マイコンチップ1は、メモリチップ2,3と信号の入出力を行うための内部インタフェースと、外部機器との信号の入出力を行うための外部インタフェースを有していることから、マイコンチップ1のパッド1cの数は、メモリチップ2,3の数よりも多い。
また、図2及び図3に示すように、配線基板7の主面7a上には、マイコンチップ1、第1スペーサチップ4、第2スペーサチップ5、第1メモリチップ2、第2メモリチップ3、複数の第1ワイヤ9a、第2ワイヤ9b及び第3ワイヤ9cを樹脂封止する封止体10が形成され、さらに、配線基板7の裏面(実装面)7bには、図6に示すように、複数の外部端子である半田ボール11が格子状に設けられている。
なお、SIP8では、コストの低減化のためにスペーサチップを除く全チップが配線基板7に対してワイヤ接続されており、したがって、全チップがフェイスアップ実装(半導体チップの主面を上方に向けた実装、半導体チップの主面が配線基板の主面と同一方向になるよう実装)によって積層されている。さらに、全チップがフェイスアップ実装によって積層されているため、ダイボンディング材の外側へのはみ出しによって下段チップの主面の表面電極が汚れることを防ぐため、全チップがDAFと呼ばれるフィルム状接着材によって接着されている。
また、本実施の形態のSIP8は、小型化を図るものであるため、半導体チップの端部と配線基板上に設けられた各ボンディングリードとの距離も近くなるため、ダイボンディング材としてペースト状の接着材を用いていると1段目のマイコンチップ1からはみ出たペースト状の接着材が配線基板上の第1ボンディングリード7d(図12参照)を覆ってしまうという不具合も起こる。さらに、半導体チップの薄型化に伴う抗折強度の問題がある。
そのため、ダイボンディング材のはみ出し及び半導体チップの抗折強度の問題から、SIP8では、積層される全ての段の半導体チップに対してダイボンディング材としてDAFを採用している。
すなわち、SIP8では、スペーサチップを除く全チップに対して超音波熱圧着方式でワイヤボンディングを行い、かつフィルム状接着材(DAF)6によるダイボンディングを採用している。これによって、スペーサチップを除く全チップがそれぞれワイヤによって配線基板7に電気的に接続されている。
ここで、本実施の形態のSIP8では、4段目チップである第1メモリチップ2は、例えば、外部クロック信号の1周期の間に1回データ転送を行うメモリ回路を備えたSDR−DRAM(Single Date Rate− Dynamic Random Access Memory)、もしくは、外部クロック信号の立ち上がりと立ち下がりの両方に同期してデータ転送を行うメモリ回路を備えたDDR−DRAM(Double Date Rate− Dynamic Random Access Memory)である。第1メモリチップ2は、図23〜図25に示すように、厚さと交差する平面形状が方形状(四角形)からなり、本実施の形態では、例えば長方形である。また、その主面2aの4辺のうちの一方の対向する2辺に沿って複数の電極パッド2cが設けられており、高速化と大容量化対応により大きな半導体チップとなっている。詳細に説明すると、第1メモリチップ2の電極パッド2cは、図23に示すように、第1メモリチップ2の互いに対向する2つの短辺のそれぞれに沿って設けられている。また、図24及び図25に示すように、第1メモリチップは、マイコンチップ1と配線基板7とを電気的に接続する複数のワイヤ9aを覆うように、スペーサを介してマイコンチップ1上に搭載されている。
また、5段目チップである第2メモリチップ3は、例えば、FLASHメモリであり、図30〜図32に示すように、厚さと交差する平面形状が方形状(四角形)からなり、本実施の形態では、例えば長方形である。また、その主面3aの4辺のうちの一方の対向する2辺に沿って複数の電極パッド3cが設けられており、第1メモリチップ2よりは小さな半導体チップとなっている。詳細に説明すると、第2メモリチップ3の電極パッド3cは、図30に示すように、第2メモリチップ2の互いに対向する2つの短辺のそれぞれに沿って設けられている。
また、1段目チップであるマイコンチップ1は、演算処理機能を有し、かつそれぞれのメモリチップの動作を制御するためにそれぞれのメモリチップと信号の送受信を行うとともに、SIP8の外部との信号の送受信も行うものであり、図12、図13に示すように、厚さと交差する平面形状が方形状(四角形)からなり、本実施の形態では、例えば正方形である。また、その主面1aの4辺に沿って複数の電極パッド1cが設けられており、多ピン化及び狭ピッチ化された半導体チップである。ただし、マイコンチップ1は、第1メモリチップ2及び第2メモリチップ3の両者よりその外形寸法が小さな半導体チップとなっている。
本実施の形態のSIP8では、多ピンで、かつ第1メモリチップ2や第2メモリチップ3より小さなマイコンチップ1を1段目に搭載し、さらに図19に示すようにマイコンチップ1の電極パッド1cのパッドピッチと同じピッチで、かつ電極パッド1cのパッド列に沿ってこれに略平行に真横近傍に電極パッド1cの配列と同じ配列でリード列が形成された配線基板7の複数の第1ボンディングリード7dに対してワイヤ接続を行う。このようなワイヤボンディングによって形成されたワイヤを、以降、短平行ワイヤと呼ぶ。
すなわち、短平行ワイヤでは、図19に示すように、マイコンチップ1の複数の電極パッド1cのパッドピッチと、これに対応する配線基板7の複数の第1ボンディングリード7dのリードピッチとがほぼ同じであり、かつマイコンチップ1の複数の電極パッド1cのパッド列に沿って、配線基板7の複数の第1ボンディングリード7dのリード列が電極パッド1cのパッド列の真横近傍に平行に形成されている。また、マイコンチップ1の複数の電極パッド1cと、これらに対応する配線基板7の複数の第1ボンディングリード7dとをそれぞれ電気的に接続する複数のワイヤ9aは、互いに隣り合うワイヤ同士が、同じ方向に向かって延在している。また、別の表現で説明すれば、マイコンチップ1の各辺のうちの第1辺に沿って設けられた複数のパッド(第1電極パッド)1cと、配線基板7の複数の電極(第1ボンディングリード)7dのうちのマイコンチップ1の第1辺に沿って設けられた複数の電極(第1ボンディングリード)7dとを電気的に接続する複数のワイヤ(第1ワイヤ)9aのそれぞれは、マイコンチップ1の第1辺と交差する方向(直角を成す方向)に形成されている。
したがって、マイコンチップ1の各電極パッド1cとこれに対応する配線基板7の各第1ボンディングリード7dとを電気的に接続するそれぞれの第1ワイヤ9aを略平行に配置できるとともに、各第1ワイヤ9aを短く形成することができる。
すなわち、短平行ワイヤの技術を採用することで、ワイヤ長を短くできるとともに、配線基板7の複数の第1ボンディングリード7dが狭ピッチで、かつマイコンチップ1の真横近傍に敷き詰められて配置されているため、第1ボンディングリード7dのリード列に費やす面積を極めて小さな面積とすることができ、これによって、SIP8の小型化を図ることができる。
また、短平行ワイヤを実現するため、多ピンのマイコンチップ1に対応して配線基板7の複数の第1ボンディングリード7dも狭ピッチで配置されており、したがって、図12に示すように、第1ボンディングリード7dのリードピッチは、配線基板7の第1メモリチップ2用の第2ボンディングリード7eのリードピッチや第2メモリチップ3用の第3ボンディングリード7fのリードピッチよりも狭い。
なお、本実施の形態のSIP8では、図19に示すようにマイコンチップ1の複数の電極パッド1cは、多ピンに対応するため、千鳥配置で設けられている。したがって、これらの電極パッド1cと第1ワイヤ9aによって接続される配線基板7の複数の第1ボンディングリード7dも千鳥配置で、かつ同じピッチで形成されている。
ここで、配線基板7におけるボンディングリードを狭ピッチで形成可能な工法として、図8に示すセミアディティブ工法が知られている。セミアディティブ工法は、コア材7gの表面にマスクとなるビルドアップ層7iを所望のパターンで形成し、その後、ビルドアップ層7iのパターンが形成されていない箇所に銅めっきを堆積して配線を形成するものであり、配線を銅めっきで形成するため、配線(銅パターン7m)の断面形状が長方形(または正方形)となることで微細配線を形成可能な工法である。
これに対し、図9の比較例に示すようなサブトラクティブ工法が知られている。サブトラクティブ工法では、コア材7gの表面に薄膜の銅層を貼り付け、エッチングによって所望の配線を形成するものであり、そのため、配線(銅パターン7m)の断面形状が台形となり、微細配線の形成には向いていない工法である。
ここで、図8に示すセミアディティブ工法と図9に示すサブトラクティブ工法についてそれぞれの製造工程を説明する。
まず、図8に示すセミアディティブ工法では、ステップS21のコア材準備に示すように、コア材7gを準備する。コア材7gは、例えば、BTレジンからなり、そのヤング率は、例えば、15〜20GPaである。
その後、ステップS22に示すマスキングを行う。ここでは、配線パターンが形成される領域を挟むように、マスキングとしてビルドアップ層7iを形成する。なお、ビルドアップ層7iは、例えば、フィルム状層間絶縁材からなり、そのヤング率は、例えば、3〜4GPaである。ビルドアップ層7iをフィルム状層間絶縁材によって形成した場合、配線間の隙間は、約25μmであるが、コア材7gと同じBTレジンで形成すると、配線間の隙間は、40μm以上となる。したがって、より微細な配線を形成するためには、ビルドアップ層7iを、フィルム状層間絶縁材から形成することが好ましい。
その後、ステップS23に示す下地銅めっき層形成を行う。ここでは、ビルドアップ層7iが形成されていない箇所に下地銅めっき層7jを堆積する。その後、ステップS24に示す銅めっき層形成を行う。すなわち、下地銅めっき層7jの上に銅めっき層7kを形成する。
その後、ステップS25に示すマスク除去を行って下地銅めっき層7jと銅めっき層7kからなる配線パターン(銅パターン7m)を形成する。
これにより、セミアディティブ工法を用いたことで配線パターンの断面形状を長方形または正方形にすることができ、かつビルドアップ層7iにフィルム状層間絶縁材を用いることで、配線の微細化を実現できる。
一方、図9に示す比較例のサブトラクティブ工法では、ステップS31の銅貼付けコア材準備に示すように、薄膜の銅材7nが貼付けられたコア材7gを準備する。例えば、コア材7gは、例えば、BTレジンからなり、そのヤング率は、例えば、15〜20GPaである。
その後、ステップS32に示すマスキングを行う。ここでは、形成すべき配線パターン上にマスキングとしてレジスト膜7hを形成する。その後、ステップS33に示すエッチングを行う。ここでは、エッチングによって薄膜の銅材7nを所望の配線パターンに形成する。エッチング時、レジスト膜7hを越えてエッチング液が回り込んで銅材7nを削った際に、配線パターンには傾斜面7pが形成される。
その後、ステップS34に示すマスク除去を行って薄膜の銅材7nによる配線パターン(銅パターン7m)を形成する。サブトラクティブ工法で形成された配線パターン(銅材7n)の断面形状は傾斜面7pを備えた台形となるため、配線間の隙間は、約50μm程度であり、したがって、サブトラクティブ工法で配線の微細化を実現させるのは困難である。
したがって、本実施の形態のSIP8に採用する短平行ワイヤの技術を実現するためには、配線基板7の配線パターンをセミアディティブ工法によって形成することが好ましい。すなわち、短平行ワイヤは、セミアディティブ工法で形成された配線基板7のリードに対してワイヤボンディングするものである。
なお、図10に示す変形例は、配線基板7が多層基板の場合のセミアディティブ工法による配線パターン(銅リード)の形成方法を示すものである。
まず、ステップS41の1層目銅パターン形成を行う。ここでは、図8に示す配線パターンの形成方法と同様にしてコア材7g上に下地銅めっき層7jと銅めっき層7kからなる配線パターン(銅パターン7m)を形成する。
その後、ステップS42に示す絶縁層貼付けを行う。ここでは、コア材7gと銅パターン7m上に絶縁層7qを貼り付ける。なお、絶縁層7qとしても、ビルドアップ層7iと同様に、フィルム状層間絶縁材を用いることが好ましい。
その後、ステップS43に示すマスキングを行う。ここでは、絶縁層7q上にマスキングとしてビルドアップ層7iを形成する。なお、ビルドアップ層7iは、例えば、フィルム状層間絶縁材からなり、そのヤング率は、例えば、3〜4GPaである。ビルドアップ層7iをフィルム状層間絶縁材によって形成した場合、配線間の隙間は、約25μmであるが、コア材7gと同じBTレジンで形成すると、配線間の隙間は、40μm以上となる。したがって、ビルドアップ層7iは、フィルム状層間絶縁材から形成することが好ましい。
その後、ステップS44に示す下地銅めっき層形成を行う。ここでは、ビルドアップ層7iが形成されていない箇所に下地銅めっき層7jを堆積する。その後、ステップS45に示す銅めっき層形成を行う。すなわち、下地銅めっき層7jの上に銅めっき層7kを形成する。
その後、ステップS46に示すマスク除去を行って下地銅めっき層7jと銅めっき層7kからなる2層目の配線パターン(銅パターン7m)を形成する。
これにより、セミアディティブ工法を用いたことで配線パターン(銅リード)の断面形状を長方形または正方形にすることができ、かつビルドアップ層7iにフィルム状層間絶縁材を用いることで、多層基板においても配線の微細化を実現できる。
以上のように、本実施の形態のSIP8では、これに搭載される配線基板7の配線パターン(銅リード)がセミアディティブ工法によって形成されている。
したがって、配線基板7における第1ボンディングリード7d、第2ボンディングリード7e及び第3ボンディングリード7fは、銅めっきによって形成されたものである。
次に、本実施の形態のSIP8の構造の他の特徴について説明する。
SIP8において、図26に示すように、4段目チップである第1メモリチップ2と接続される第2ワイヤ9bは、放射状に形成されている。すなわち、配線基板7において第1メモリチップ2と第2ワイヤ9bを介して接続される複数の第2ボンディングリード7eは、そのリードピッチが、図23に示すように、第1メモリチップ2の複数の電極パッド2cのパッドピッチより広く形成されている。
したがって、第1メモリチップ2の電極パッド2cと配線基板7の第2ボンディングリード7eとを接続する複数の第2ワイヤ9bは、図26に示すように放射状に形成される。
この場合、配線基板7のマイコンチップ1と接続される複数の第1ボンディングリード7dのリードピッチは、配線基板7の第1メモリチップ2と接続される複数の第2ボンディングリード7eのリードピッチより狭く形成されている。すなわち、複数の第2ワイヤ9bが放射状に形成されるように配線基板7の複数の第2ボンディングリード7eが形成されているため、配線基板7の第1メモリチップ2と接続される複数の第2ボンディングリード7eのリードピッチの方が、配線基板7のマイコンチップ1と接続される複数の第1ボンディングリード7dのリードピッチよりも広く形成されている。
また、図33に示すように、5段目チップである第2メモリチップ3においては、その複数の電極パッド3cのパッドピッチと、配線基板7の複数の第3ボンディングリード7fのリードピッチとが同じに形成されており、さらに第2メモリチップ3の複数の電極パッド3cのパッド列に沿って、かつこれに略平行に配線基板7の複数の第3ボンディングリード7fのリード列が形成されている。
したがって、第2メモリチップ3の電極パッド3cと配線基板7の第3ボンディングリード7fとを接続する複数の第3ワイヤ9cは、それぞれが略平行に形成されている。
なお、第1メモリチップ2及び第2メモリチップ3は、マイコンチップ1に比べて両者ともパッド数が比較的少ないため、相互のワイヤが干渉しないように、相互に向きを90°変えて(図33に示すX方向とY方向)搭載されている。すなわち、第1メモリチップ2及び第2メモリチップ3は、両者とも対向する2辺のみに電極パッド2c,3cが形成されているため、両者のワイヤリング方向が略90°向きが変わるようにダイボンディングされており、これによって、第2ワイヤ9bと第3ワイヤ9cの干渉を防止することができる。
本実施の形態のSIP8では、多ピンのマイコンチップ1が第1メモリチップ2や第2メモリチップ3より外形寸法が小さいため、このマイコンチップ1を1段目に搭載し、さらにマイコンチップ1のワイヤボンディングに対して短平行ワイヤの技術を採用している。これにより、マイコンチップ1のワイヤ長を短くできるとともに、配線基板7の複数の第1ボンディングリード7dが、マイコンチップ1の真横近傍に狭ピッチで敷き詰められて配置されているため、第1ボンディングリード7dのリード列に費やす面積を極めて小さな面積とすることができ、これによって、SIP8の小型化を図ることができる。
すなわち、図33〜図35に示すように、第1メモリチップ2や第2メモリチップ3より小さなマイコンチップ1を1段目に搭載し、かつ短平行ワイヤを採用することで、面積の最も大きな第1メモリチップ2の下部にマイコンチップ1とそのワイヤ接続を収めているものであり、これによってSIP8の小型化を図ることができる。さらに、マイコンチップ1の上側でピン数の少ない第1メモリチップ2と第2メモリチップ3を90゜向きを変えて積層することで相互のメモリチップのワイヤ干渉を防止できるとともに、相互のメモリチップのワイヤ長を短くすることができる。
したがって、SIP8では、メモリチップの外形とメモリチップから打つワイヤの長さによってSIP8本体の大きさが決まる。
また、本実施の形態のSIP8では、マイコンチップ1の外形寸法は、第1メモリチップ2及び第2メモリチップ3より小さい。したがって、図4及び図5に示すように、第1メモリチップ2及び第2メモリチップ3は、マイコンチップ1上に第1スペーサチップ4及び第2スペーサチップ5を介して積層されている。すなわち、マイコンチップ1上に2段目チップとして第1スペーサチップ4が積層され、さらに第1スペーサチップ4上に3段目チップとして第2スペーサチップ5が積層され、さらに第2スペーサチップ5上に4段目チップとして第1メモリチップ2が積層され、さらに第1メモリチップ2上に5段目チップとして第2メモリチップ3が積層されている。
なお、第1スペーサチップ4は、マイコンチップ1と接続される第1ワイヤ9aのワイヤループが形成可能なようにワイヤループの高さより厚くなければならない。すなわち、第1ワイヤ9aがワイヤループを形成可能な程度の隙間を確保できるような厚さを有したスペーサ部材である。
一方、第2スペーサチップ5は、第1メモリチップ2を支えるものである。すなわち、本実施の形態のSIP8では、第1メモリチップ2はマイコンチップ1より大きいため、第1メモリチップ2の端部には、図4及び図5に示すようにマイコンチップ1や第1スペーサチップ4より水平方向に迫り出した迫り出し部2dが形成されている。そして、この迫り出し部2dにおいて、第1メモリチップ2の電極パッド2cに対してワイヤボンディングが行われる。
その際、ワイヤボンディングは、図29に示すように、キャピラリ13を用いた超音波熱圧着方式を採用するため、迫り出し部2dの量が大き過ぎるとチップも振動して超音波の伝わりが不十分となり、ボンディング不良を引き起こすことになる。
したがって、第1メモリチップ2の迫り出し部2dの量が大きい場合には、第1メモリチップ2と第1スペーサチップ4との間に第2スペーサチップ5を介在させて第2スペーサチップ5によって第1メモリチップ2の迫り出し部2dを支持した状態を形成し、この状態で第1メモリチップ2にワイヤボンディングを行うようにする。そのため、介在させる第2スペーサチップ5は、その外形寸法が第1スペーサチップ4よりも大きくなければならない。
なお、第2スペーサチップ5を介在させるか否かの目安の一例としては、図4に示すように、第1メモリチップ2と第1スペーサチップ4における第1メモリチップ2の迫り出し部2dの長さ(L)と第1メモリチップ2の厚さ(T)との関係で、L/T≦8であれば第2スペーサチップ5を介在させなくてもワイヤボンディング可能とされている。
本実施の形態のSIP8では、第1メモリチップ2の迫り出し部2dの量が大きいため、第1メモリチップ2と第1スペーサチップ4の間に、第1スペーサチップ4より大きな第2スペーサチップ5を介在させている。
なお、第1スペーサチップ4や第2スペーサチップ5等のスペーサ部材は、下段側の半導体チップのワイヤリング用の高さを確保するためのスペーサ機能や、上段側の半導体チップの迫り出し部を支持する機能を有していればよく、配線基板7とワイヤ接続による電気的接続を行う必要もないため、表面電極(電極パッド)も形成されていない。ただし、スペーサチップとして、半導体集積回路等の回路や表面電極が形成されている半導体チップを使用してもよい。
次に、SIP8を構成する各部材について、それらを形成する主材料について説明すると、各半導体チップ(マイコンチップ1、第1メモリチップ2、第2メモリチップ3)は、例えば、シリコンによって形成され、各半導体チップには様々な集積回路または回路が形成されている。また、第1スペーサチップ4及び第2スペーサチップ5等のスペーサ部材も、例えば、シリコンから成る。
また、第1ワイヤ9a、第2ワイヤ9b及び第3ワイヤ9c等のワイヤは、例えば、金線である。さらに、封止体10は、例えば、熱硬化性のエポキシ樹脂等によって形成されている。
なお、配線基板7には、その主面7a上に、図16に示すように複数のボンディングリード7cが形成され、これらボンディングリード7cが、基板内の図示しないスルーホール配線や内部配線等を介して対応する裏面7b側のランドに電気的に接続され、かつSIP8の外部端子である半田ボール11に接続されている。
次に、図7を用いてSIP8における回路動作について説明する。ここでは、本実施の形態に即し、メモリチップとして、DDR−DRAMが形成された第1メモリチップ2と、FLASHメモリが形成された第2メモリチップ3と、これらの動作を制御するマイコンチップ1を有する場合について説明するが、メモリチップの数や種類については、この例に限られるものではない。
マイコンチップ1の主な役割の一つとして、システムの外部に設けられた外部LSIとシステムの内部に設けられた第1メモリチップ2と第2メモリチップ3との間を仲介してデータの入出力を行うために、外部インターフェース用の論理アドレス(外部アドレス)をDDR−DRAMまたはFLASHメモリの物理アドレスに変換する作業がある。そのため、マイコンチップ(ASIC)1は、DDR−DRAM用のインターフェース、およびFLASHメモリ用のインターフェースを備えている。
また、マイコンチップ1がこのような役割を担う場合、マイコンチップ1には、第1メモリチップ2および第2メモリチップ3の間のインターフェースに必要なピン数以外に、外部インターフェースを構成する電極パッド(ピン)が必要になる。従って、マイコンチップ1は、外部インターフェースに必要なピン数の分、第1メモリチップ2および第2メモリチップ3に比較して電極パッド(ピン)1cの数が多くなる。
外部インターフェースを介して出力されたデータは、外部LSIを介してさまざまな情報に変換され、ネットーワーク機器やヒューマンインターフェース機器などに出力される。
一方、第1メモリチップ2は、外部LSIとのデータ入出力を、マイコンチップ1を介して行うため、マイコンチップ1とのインターフェースを備えているが、これ以外に、クロック(CK)端子や、このクロック端子の有効、又は無効を制御するクロック・イネーブル端子を有している。このCK端子に電流を印加し、クロックの立ち上がりエッジ(又は立下りエッジ)に同期してデータの送信(または受信)を行う。
また、第2メモリチップ3は、マイコンチップ1とのインターフェース以外に、チップセレクト端子(CE)を備えている。このチップセレクト端子を有効、または無効にすることでFLASHメモリへのデータの書き込み、または読み出しを可能としている。さらに、特定のアドレスを検出するために、パワーオンリセット用の端子(PRE)を備えている。
次に、本実施の形態のSIP8の組み立て手順を図11に示すフロー図を用いて説明する。図11は図1の半導体装置の製造方法の一例を示すプロセスフロー図、図12は図11に示す製造方法における1段目チップのダイボンディング状態の一例を示す平面図、図13は図12のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図14は図11に示す製造方法における2段目チップのダイボンディング状態の一例を示す平面図、図15は図14のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。また、図16は図11に示す製造方法における1段目チップのワイヤボンディング状態の一例を示す平面図、図17は図16のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図18は図16のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図19は図16に示すE部の構造の一例を拡大して示す部分拡大平面図、図20は図11に示す製造方法における3段目チップのダイボンディング状態の一例を示す平面図である。さらに、図21は図20のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図22は図20のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図23は図11に示す製造方法における4段目チップのダイボンディング状態の一例を示す平面図、図24は図23のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図25は図24のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。
また、図26は図11に示す製造方法における4段目チップのワイヤボンディング状態の一例を示す平面図、図27は図26のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図28は図26のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図29は図27に示す4段目チップのワイヤボンディング方法の一例を示す拡大部分断面図、図30は図11に示す製造方法における5段目チップのダイボンディング状態の一例を示す平面図である。また、図31は図30のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図32は図30のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図33は図11に示す製造方法における5段目チップのワイヤボンディング状態の一例を示す平面図、図34は図33のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図35は図33のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。さらに、図36は図11に示す製造方法における樹脂封止後の構造の一例を封止体を透過して示す平面図、図37は図36のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図38は図36のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図39は図11に示す製造方法における個片化後の構造の一例を示す断面図である。
まず、ステップS1に示す1段目ダイボンディングを行う。ここでは、図12及び図13に示すように、配線基板7の主面7a上に図5に示すフィルム状接着材6を介して演算処理機能を有した1段目チップであるマイコンチップ1を実装(マウント)する。その際、予め裏面1bにフィルム状接着材6が貼り付けられたマイコンチップ1を、その主面1aを上方に向けてフェイスアップ実装でマウントする。
その後、ステップS2に示す2段目ダイボンディングを行う。ここでは、図14及び図15に示すように、マイコンチップ1の主面1a上に図5に示すフィルム状接着材6を介して2段目チップである第1スペーサチップ4を実装する。その際、予めフィルム状接着材6が貼り付けられた第1スペーサチップ4を実装する。なお、第1スペーサチップ4は、マイコンチップ1に接続する第1ワイヤ9aをワイヤボンディングする際のワイヤループ形成に必要な高さ方向のスペースを確保するためのスペーサ部材である。
その後、ステップS3に示す1段目ワイヤボンディングを行う。すなわち、SIP8の組み立てでは、まず、1段目のマイコンチップ1と2段目の第1スペーサチップ4のマウントを行い、その後、3段目の第2スペーサチップ5のマウントを行う前に、1段目のマイコンチップ1のワイヤボンディングを行う。
つまり、3段目の第2スペーサチップ5のマウントを行ってしまうと、第2スペーサチップ5には2段目の第1スペーサチップ4より迫り出してオーバーハングしている箇所(迫り出し部5a)があり、この迫り出し部5aが1段目のマイコンチップ1の電極パッド1c上を覆うため、マイコンチップ1のワイヤボンディングができなくなってしまう。
したがって、SIP8の組み立てでは、1段目のマイコンチップ1と2段目の第1スペーサチップ4のマウントを行い、その後、3段目の第2スペーサチップ5のマウントを行う前に、1段目のマイコンチップ1のワイヤボンディングを行い、それから3段目の第2スペーサチップ5のマウントを行う。
なお、ステップS3の1段目ワイヤボンディングでは、図16〜図19に示すように、マイコンチップ1の複数の電極パッド1cのパッド列に沿ってリード列が形成され、さらにマイコンチップ1の複数の電極パッド1cのパッドピッチと同じピッチでリードピッチが形成された配線基板7の複数の第1ボンディングリード7dに対して、マイコンチップ1の電極パッド1cと配線基板7の第1ボンディングリード7dとを電気的に接続する。その際、図29に示すキャピラリ13を用いて超音波を印加しながら第1ワイヤ9a(例えば、金線)によってマイコンチップ1の電極パッド1cと配線基板7の第1ボンディングリード7dとを電気的に接続する。ここで、SIP8の組み立てで行われるワイヤボンディングは、全て超音波熱圧着方式のワイヤボンディングである。
また、本実施の形態のSIP8の組み立てでは、1段目チップであるマイコンチップ1のワイヤボンディングにおいて、図19に示すように、チップ4辺全てに対して短平行ワイヤの技術を採用してワイヤボンディングを行う。
なお、マイコンチップ1は、多ピン化対応のため、その複数の電極パッド1cは、千鳥配置で設けられており、また、短平行ワイヤを採用するため、千鳥配置の電極パッド1cに対応する配線基板7の複数の第1ボンディングリード7dも電極パッド1cのパッドピッチと同様のリードピッチで、かつパッド列に沿って千鳥配置で設けられている。これにより、マイコンチップ1のワイヤボンディングにおいて短平行ワイヤの技術を採用することができる。
その後、ステップS4に示す3段目ダイボンディングを行う。ここでは、図20〜図22に示すように、第1スペーサチップ4上に図5に示すフィルム状接着材6を介して3段目チップである第2スペーサチップ5を実装する。その際、予めフィルム状接着材6が貼り付けられた第2スペーサチップ5を実装する。なお、第2スペーサチップ5は、4段目チップである第1メモリチップ2をワイヤボンディングする際の迫り出し部2dをその下部で支えるためのスペーサ部材である。
その後、ステップS5に示す4段目ダイボンディングを行う。ここでは、図23〜図25に示すように、第2スペーサチップ5上に図5に示すフィルム状接着材6を介してメモリ回路を有した4段目チップである第1メモリチップ2を実装する。その際、予め裏面2bにフィルム状接着材6が貼り付けられた第1メモリチップ2を、その主面2aを上方に向けてフェイスアップ実装でマウントする。
その後、ステップS6に示す4段目ワイヤボンディングを行う。ここでは、図26〜図28に示すように、第1メモリチップ2の電極パッド2cとこれに対応する配線基板7の第2ボンディングリード7eとをそれぞれ第2ワイヤ9bで電気的に接続する。
その際、第1メモリチップ2の電極パッド2cと配線基板7の第1ボンディングリード7dの外側に配置された第2ボンディングリード7eとを、キャピラリ13を用いて超音波を印加しながら第2ワイヤ9bによって電気的に接続する。
さらに、ワイヤボンディング時には、図29に示すように、配線基板7をボンディング用のステージ12上に載置し、第1メモリチップ2の迫り出し部2dをその下部において第2スペーサチップ5の迫り出し部5aで支持した状態で、第1メモリチップ2の迫り出し部2dに形成された電極パッド2cに第2ワイヤ9bを接続してワイヤボンディングを行う。
その後、ステップS7に示す5段目ダイボンディングを行う。ここでは、図30〜図32に示すように、第1メモリチップ2の主面2a上に図5に示すフィルム状接着材6を介してメモリ回路を有した5段目チップである第2メモリチップ3を実装する。その際、予め裏面3bにフィルム状接着材6が貼り付けられた第2メモリチップ3を、その主面3aを上方に向けてフェイスアップ実装でマウントする。
さらに、5段目チップである第2メモリチップ3の電極パッド3cの配列方向が、4段目チップである第1メモリチップ2の電極パッド2cの配列方向と略90°交差するように実装する。
その後、ステップS8に示す5段目ワイヤボンディングを行う。ここでは、図33〜図35に示すように、第2メモリチップ3の電極パッド3cとこれに対応する配線基板7の第3ボンディングリード7fとをそれぞれ第3ワイヤ9cで電気的に接続する。なお、本実施の形態のSIP8では、第2メモリチップ3のワイヤボンディングにおいても、短平行ワイヤの技術を採用してワイヤボンディングを行っているが、第2メモリチップ3のワイヤボンディングにおいては、必ずしも短平行ワイヤの技術は採用せずに、複数の第3ワイヤ9cが放射状に形成されるように第3ボンディングリード7fを配置してワイヤボンディングを行ってもよい。
その後、ステップS9に示す樹脂封止(樹脂モールド)を行う。ここでは、図36〜図38に示すように、配線基板7上のマイコンチップ1、第1メモリチップ2、第2メモリチップ3や複数の第1ワイヤ9a、第2ワイヤ9b及び第3ワイヤ9cを、例えば、熱硬化性のエポキシ樹脂等で樹脂封止して封止体10を形成する。その際、図示しない樹脂成形金型内にワイヤボンディング済みの配線基板7を配置し、前記熱硬化性のエポキシ樹脂等の封止用樹脂を樹脂成形金型内に充填して封止体10を形成する。
その後、ステップS10に示すボール付けを行う。ここでは、図39に示すように、配線基板7の裏面7bに外部端子となる複数の半田ボール11を接合する。その際、配線基板7の裏面7bにおいて、図6に示すように複数の半田ボール11を格子状に配列させて接合する。
その後、ステップS11に示す個片化を行って本実施の形態のSIP8の組み立てを完了する。
本実施の形態の半導体装置(SIP8)及びその製造方法によれば、マイコンチップ1の電極パッド1cのパッドピッチと、この電極パッド1cとワイヤ接続する配線基板7の第1ボンディングリード7dのリードピッチとが同じであり、マイコンチップ1の電極パッド1cのパッド列に沿って配線基板7の第1ボンディングリード7dのリード列が形成されていることにより、電極パッド1cと第1ボンディングリード7dとを接続する第1ワイヤ9aの長さを短くすることができる。さらに、配線基板7において複数の第1ボンディングリード7dからなるリード列の長さを短くすることができる。
したがって、配線基板7における第1ボンディングリード7dのリード列を短くすることができるため、配線基板7の小型化を図ることができる。
その結果、SIP8(半導体装置)の小型化を図ることができる。
すなわち、本実施の形態のSIP8では、多ピンのマイコンチップ1を敢えて1段目に搭載し、このマイコンチップ1に対して短平行ワイヤの技術を採用することで、マイコンチップ1と接続する第1ワイヤ9aのワイヤ長を短くすることができる。
また、マイコンチップ1の上に積層する第1メモリチップ2や第2メモリチップ3は、マイコンチップ1に比べてピン数が少ないため、ワイヤショートを引き起こさない程度の広いリードピッチで第2ボンディングリード7eや第3ボンディングリード7fを配置することができる。つまり、本実施の形態のSIP8は、1段目に搭載した多ピンのマイコンチップ1のワイヤ長を短くすることができ、かつマイコンチップ1のワイヤが接続するリードのリード列の長さを短くすることができる。これにより、マイコンチップ1に係る面積は比較的小さい面積とすることができ、したがって、メモリチップの外形寸法と、メモリチップに接続されるワイヤの長さによってSIP8の大きさが決まる。
また、マイコンチップ1上に積層される第1メモリチップ2や第2メモリチップ3等のメモリチップの電極パッドにそれぞれ接続する複数のワイヤを放射状に形成することで、隣接するワイヤ同士の間隔を広げることができる。これにより、SIP8の組み立ての樹脂封止工程において、樹脂モールド時の樹脂抵抗によって発生するワイヤ流れによる短絡を防止することができる。
なお、第1メモリチップ2や第2メモリチップ3等のメモリチップの電極パッドにそれぞれ接続する複数のワイヤを放射状に形成することで、このワイヤと接続する配線基板7のボンディングリード7cにおいては、リードピッチを広げることができるため、配線基板7上の配線の引き回しを容易にすることができる。
また、マイコンチップ1上に積層される第1メモリチップ2や第2メモリチップ3等のメモリチップの電極パッドにそれぞれ接続する複数のワイヤについても短平行ワイヤの技術を採用することで、更にSIP8の小型化を図ることができる。
また、マイコンチップ1の複数の電極パッド1cが千鳥配置で形成されていることにより、短平行ワイヤを採用するための配線基板7側の第1ボンディングリード7dの配置も千鳥配置となり、多ピン化に対応させることができる。
また、マイコンチップ1や第1メモリチップ2及び第2メモリチップ3等のメモリチップと、配線基板との電気的接続にワイヤボンディングを採用することにより、半導体装置(SIP8)の低コスト化を図ることができる。
また、SIP8において、第1メモリチップ2の下段に2つ目のスペーサ部材である第2スペーサチップ5を配置したことで、SIP8の組み立てのワイヤボンディング工程において、第1メモリチップ2の迫り出し部2dの下部を第2スペーサチップ5で支持してワイヤボンディングすることができる。その結果、超音波熱圧着方式で超音波を印加しながらワイヤボンディングを行う際に、ワイヤ接合部に超音波を確実に印加することができ、ワイヤ接続不良の発生を低減することができる。
次に、図40〜図44に示す本実施の形態の変形例について説明する。図40は本発明の実施の形態の第1変形例の半導体装置の構造を示すX方向の断面図、図41は本発明の実施の形態の第1変形例の半導体装置の構造を示すY方向の断面図である。また、図42は本発明の実施の形態の第2変形例の半導体装置の構造を封止体を透過して示す平面図、図43は図42のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図44は図42のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。
図40及び図41に示す第1変形例のSIP14は、スペーサ部材を1枚のみ介在させたものであり、それ以外の構造はSIP8と同様のものである。すなわち、SIP14の構造は、配線基板7に1段目チップとしてマイコンチップ1が搭載され、さらにマイコンチップ1上にスペーサ部材として第1スペーサチップ4が積層され、また第1スペーサチップ4上に第1メモリチップ2、さらに第1メモリチップ2上に第2メモリチップ3がそれぞれ積層されている。
SIP14は、スペーサ部材(第1スペーサチップ4)を1枚のみ介在させたものであり、それ以外の構造はSIP8と同様である。すなわち、1段目チップとして配線基板7上にマイコンチップ1を搭載し、その上に第1スペーサチップ4を積層し、また第1スペーサチップ4上に第1メモリチップ2を積層し、さらに第1メモリチップ2上に第2メモリチップ3を積層した4層構造の半導体装置である。第1メモリチップ2の迫り出し部2dの迫り出し量が小さい場合には、迫り出し部2dの下部にスペーサ部材を介在させなくてもよく、したがって、スペーサ部材としては、1段目チップであるマイコンチップ1と3段目チップである第1メモリチップ2との間に1枚のスペーサ部材(第1スペーサチップ4)のみを介在させている。
このように介在させるスペーサ部材を1枚のみとすることで、SIP14のパッケージ高さを低減することができる。
また、図42〜図44に示す第2変形例のSIP15は、マイコンチップ1が第1メモリチップ2より大きく、かつメモリチップが1枚(第1メモリチップ2)のみ積層された構造のものである。すなわち、マイコンチップ1の外形寸法が第1メモリチップ2の外形寸法より大きく、かつ積層されるメモリチップが1枚(第1メモリチップ2)のみの場合である。
SIP15においても、マイコンチップ1は、短平行ワイヤの技術によって配線基板7と電気的に接続されており、上段側の第1メモリチップ2の第2ワイヤ9bは、図44に示すようにマイコンチップ1の第1ワイヤ9aを飛び越えるようにしてワイヤリングされている。
SIP15の構造によれば、マイコンチップ1が短平行ワイヤの技術でワイヤ接続されているため、マイコンチップ1のワイヤ長を短くすることができ、したがって、第1メモリチップ2の第2ワイヤ9bは、単にマイコンチップ1の第1ワイヤ9aを飛び越えてその外側に打つだけとなり、マイコンチップ1の外形寸法が大きくなってもパッケージサイズが大きくなることを抑制することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前記実施の形態では、配線基板7の配線をセミアディティブ工法で形成する場合を説明したが、配線基板7の配線を領域ごとにセミアディティブ工法またはサブトラクティブ工法の何れかに切り分けて配線基板7の配線を形成してもよい。
例えば、1枚の配線基板7において、短平行ワイヤを採用するために狭ピッチが必要とされるマイコンチップ用のリードをセミアディティブ工法で形成し、メモリチップ用のリードをサブトラクティブ工法で形成してもよい。これにより、全ての配線をセミアディティブ工法で形成する場合に比較して配線基板7を安価に形成することができる。
本発明は、複数の半導体チップを有する電子装置及びその製造技術に好適である。
本発明の実施の形態の半導体装置の構造の一例を封止体を透過して示す平面図である。 図1のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図1のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図2に示すC部の構造の一例を拡大して示す部分拡大断面図である。 図3に示すD部の構造の一例を拡大して示す部分拡大断面図である。 図1に示す半導体装置の実装面の構造の一例を示す裏面図である。 図1に示す半導体装置における3つの半導体チップの接続状態の一例を示す回路ブロック図である。 図1に示す半導体装置に搭載された配線基板における銅リードの形成方法の一例であるセミアディティブ工法を示すプロセスフロー図である。 配線基板における比較例の銅リードの形成方法であるサブトラクティブ工法を示すプロセスフロー図である。 本実施の形態の変形例の配線基板における銅リードの形成方法であるセミアディティブ工法を示すプロセスフロー図である。 図1の半導体装置の製造方法の一例を示すプロセスフロー図である。 図11に示す製造方法における1段目チップのダイボンディング状態の一例を示す平面図である。 図12のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図11に示す製造方法における2段目チップのダイボンディング状態の一例を示す平面図である。 図14のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図11に示す製造方法における1段目チップのワイヤボンディング状態の一例を示す平面図である。 図16のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図16のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図16に示すE部の構造の一例を拡大して示す部分拡大平面図である。 図11に示す製造方法における3段目チップのダイボンディング状態の一例を示す平面図である。 図20のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図20のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図11に示す製造方法における4段目チップのダイボンディング状態の一例を示す平面図である。 図23のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図24のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図11に示す製造方法における4段目チップのワイヤボンディング状態の一例を示す平面図である。 図26のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図26のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図27に示す4段目チップのワイヤボンディング方法の一例を示す拡大部分断面図である。 図11に示す製造方法における5段目チップのダイボンディング状態の一例を示す平面図である。 図30のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図30のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図11に示す製造方法における5段目チップのワイヤボンディング状態の一例を示す平面図である。 図33のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図33のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図11に示す製造方法における樹脂封止後の構造の一例を封止体を透過して示す平面図である。 図36のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図36のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図11に示す製造方法における個片化後の構造の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態の第1変形例の半導体装置の構造を示すX方向の断面図である。 本発明の実施の形態の第1変形例の半導体装置の構造を示すY方向の断面図である。 本発明の実施の形態の第2変形例の半導体装置の構造を封止体を透過して示す平面図である。 図42のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。 図42のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 マイコンチップ
1a 主面
1b 裏面
1c パッド(電極パッド、第1電極パッド)
2 第1メモリチップ
2a 主面
2b 裏面
2c パッド(電極パッド、第2電極バッド)
2d 迫り出し部
3 第2メモリチップ
3a 主面
3b 裏面
3c パッド(電極パッド)
4 スペーサチップ(第1スペーサチップ、第1スペーサ部材)
5 スペーサチップ(第2スペーサチップ、第2スペーサ部材)
5a 迫り出し部
6 フィルム状接着材
7 配線基板
7a 表面(主面)
7b 裏面
7c ボンディングリード
7d ボンディングリード(第1ボンディングリード、第1リード)
7e ボンディングリード(第2ボンディングリード、第2リード)
7f ボンディングリード(第3ボンディングリード)
7g コア材
7h レジスト膜
7i ビルドアップ層
7j 下地銅めっき層
7k 銅めっき層
7m 銅パターン
7n 銅材
7p 傾斜面
7q 絶縁層
8 SIP(半導体装置)
9a 第1ワイヤ
9b 第2ワイヤ
9c 第3ワイヤ
10 封止体
11 半田ボール(外部端子)
12 ステージ
13 キャピラリ
14 SIP(半導体装置)
15 SIP(半導体装置)

Claims (15)

  1. 複数の第1ボンディングリード及び複数の第2ボンディングリードが形成された表面、及び前記表面と反対側の裏面を有する配線基板と、
    平面形状が四角形から成り、演算処理機能、及び前記演算処理機能とそれぞれ電気的に接続された複数の第1電極パッドが形成された主面を有し、前記配線基板の前記表面上に搭載されたマイコンチップと、
    平面形状が四角形から成り、メモリ回路、及び前記メモリ回路とそれぞれ電気的に接続された複数の第2電極パッドが形成された主面を有し、前記マイコンチップの前記主面上に搭載されたメモリチップと、
    前記マイコンチップの前記複数の第1電極パッドと前記配線基板の前記複数の第1ボンディングリードとをそれぞれ電気的に接続する複数の第1ワイヤと、
    前記メモリチップの前記複数の第2電極パッドと前記配線基板の前記複数の第2ボンディングリードとをそれぞれ電気的に接続する複数の第2ワイヤと、
    前記配線基板の前記裏面に設けられた複数の外部端子と、
    を含み、
    前記複数の第1ボンディングリードは、前記マイコンチップの各辺に沿って設けられ、
    前記複数の第2ボンディングリードは、前記複数の第1ボンディングリードの周囲に設けられ、
    前記複数の第1ボンディングリードのピッチは、前記複数の第2ボンディングリードのピッチよりも小さいことを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、前記マイコンチップの前記複数の第1電極パッドは、前記マイコンチップの各辺に沿って設けられており、
    前記マイコンチップの前記各辺のうちの第1辺に沿って設けられた複数の第1電極パッドと、前記配線基板の前記複数の第1ボンディングリードのうちの前記マイコンチップの前記第1辺に沿って設けられた複数の第1ボンディングリードとを電気的に接続する複数の第1ワイヤのそれぞれは、前記マイコンチップの前記第1辺と交差する方向に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1記載の半導体装置において、前記マイコンチップの前記複数の第1電極パッドは、前記マイコンチップの各辺に沿って設けられており、
    前記複数の第1ボンディングリードのピッチは、前記マイコンチップの前記複数の第1電極パッドのピッチと同じであることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1記載の半導体装置において、前記マイコンチップの外形寸法は前記メモリチップの外形寸法より小さく形成されており、前記メモリチップは、前記マイコンチップ上に第1スペーサ部材を介して積層されていることを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項4記載の半導体装置において、前記メモリチップは、前記第1スペーサ部材上に前記第1スペーサ部材より外形寸法が大きな第2スペーサ部材を介して積層されていることを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項4記載の半導体装置において、前記メモリチップと接続される前記第2ワイヤは、放射状に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項4記載の半導体装置において、前記メモリチップの前記複数の第2電極パッドのパッドピッチと、前記配線基板の前記複数の第2ボンディングリードのリードピッチとが同じであり、前記メモリチップの前記複数の第2電極パッドのパッド列に沿って、前記配線基板の前記複数の第2ボンディングリードのリード列が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項1記載の半導体装置において、前記マイコンチップの外形寸法は前記メモリチップの外形寸法より大きいことを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項1記載の半導体装置において、前記マイコンチップの前記複数の第1電極パッドは、千鳥配置で設けられていることを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項1記載の半導体装置において、前記配線基板の前記第1ボンディングリード及び第2ボンディングリードは、銅めっきによって形成されていることを特徴とする半導体装置。
  11. 請求項1記載の半導体装置において、前記マイコンチップの前記複数の第1電極パッドのパッド列と、前記配線基板の前記複数の第1ボンディングリードのリード列とが平行に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  12. 表面と前記表面に対向する裏面を有する配線基板と、
    前記配線基板の表面上に搭載され、演算処理機能を有したマイコンチップと、
    前記マイコンチップ上に積層され、メモリ回路を有したメモリチップと、
    前記マイコンチップの電極パッドと前記配線基板の第1リードとを電気的に接続する第1ワイヤと、
    前記メモリチップの電極パッドと前記配線基板の前記第1リードの外側に配置された第2リードとを電気的に接続する第2ワイヤと、
    前記配線基板の前記裏面に設けられた複数の外部端子とを有し、
    前記配線基板の複数の第1リードのリードピッチは、前記配線基板の複数の第2リードのリードピッチより狭く形成され、
    前記マイコンチップの複数の電極パッドのパッド列に沿って、前記配線基板の複数の第1リードのリード列が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  13. (a)配線基板の表面上に演算処理機能を有したマイコンチップを搭載する工程と、
    (b)前記マイコンチップの複数の電極パッドのパッド列に沿ってリード列が形成され、さらに前記マイコンチップの前記複数の電極パッドのパッドピッチと同じピッチでリードピッチが形成された前記配線基板の複数の第1リードに対して、前記マイコンチップの前記電極パッドと前記配線基板の前記第1リードとを、キャピラリを用いて超音波を印加しながら第1ワイヤによって電気的に接続する工程と、
    (c)前記(b)工程後、前記マイコンチップの主面上にメモリ回路を有したメモリチップを積層する工程と、
    (d)前記(c)工程後、前記メモリチップの電極パッドと前記配線基板の前記第1リードの外側に配置された第2リードとを、キャピラリを用いて超音波を印加しながら第2ワイヤによって電気的に接続する工程と、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 請求項13記載の半導体装置の製造方法において、前記メモリチップは、前記マイコンチップから突出する迫り出し部を有しており、前記(d)工程において、前記メモリチップの前記迫り出し部に形成された前記電極パッドに前記第2ワイヤを接続することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 請求項13記載の半導体装置の製造方法において、前記(d)工程の後、前記マイコンチップ、前記メモリチップ、前記第1ワイヤ及び前記第2ワイヤを樹脂封止する樹脂モールド工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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