JP2009245648A - 導電ペースト - Google Patents

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Abstract

【課題】 接着性及び印刷性に優れ、シートアタックやデラミネーション等の不具合が発生しにくく、塗工・乾燥後の表面平滑性に優れるともに、焼成後の残留炭素分が少ない導電ペーストを提供する。
【解決手段】 (メタ)アクリル樹脂、有機溶剤及び導電粉末を含有する導電ペーストであって、前記(メタ)アクリル樹脂は、重量平均分子量が5000〜50000であり、前記有機溶剤は、炭酸プロピレン又はγ−ブチロラクトンである導電ペースト。
【選択図】なし

Description

本発明は、接着性及び印刷性に優れ、シートアタックやデラミネーション等の不具合が発生しにくく、塗工・乾燥後の表面平滑性に優れるともに、焼成後の残留炭素分が少ない導電ペーストに関する。
導電粉末等の無機粉末を分散させた導電ペーストを塗工した後、焼成することにより、精密な導電膜等を調製する方法が、種々の分野において行われている。このような導電ペーストを使用した積層セラミックコンデンサ等の積層型の電子部品は、特許文献1又は特許文献2に開示されているように、一般に次のような工程を経て製造されている。
まず、ポリビニルブチラール樹脂やポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂等のバインダー樹脂を有機溶剤に溶解した溶液に可塑剤、分散剤等を添加した後、セラミック原料粉末を加え、ボールミル等により均一に混合し、脱泡後に一定粘度を有するセラミックスラリー組成物を得る。このスラリー組成物をドクターブレード、リバースロールコーター等を用いて、離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルム又はSUSプレート等の支持体面に流延成形する。これを加熱等により、溶剤等の揮発分を溜去させた後、支持体から剥離してセラミックグリーンシートを得る。
次に、得られたセラミックグリーンシート上に内部電極となる導電ペーストをスクリーン印刷等により塗布したものを交互に複数枚積み重ね、加熱圧着して積層体を得、この積層体中に含まれるバインダー成分等を熱分解して除去する処理、いわゆる脱脂処理を行った後、焼成して得られるセラミック焼成物の端面に外部電極を焼結する工程を経て積層セラミックコンデンサが得られる。
このとき、内部電極を形成するのに用いる導電ペーストとしては、通常、特許文献1に記載のように、パラジウムやニッケル等の金属材料、有機溶剤、エチルセルロース等のバインダー樹脂を含有するものが使用されている。
しかしながら、近年積層セラミックコンデンサには更なる高容量化が求められており、より一層の多層化、薄膜化が検討されている。このように極めて薄膜化が進んだ積層セラミックコンデンサを、従来のエチルセルロースをバインダー樹脂とした導電ペーストを用いて製造した場合、ポリビニルアセタール樹脂をバインダー樹脂として用いたセラミックグリーンシートとの接着性が劣るため、いわゆるデラミネーションと呼ばれる層間剥離が発生しやすく、また、エチルセルロース自体の熱分解性が劣るため、上記積層体を脱脂処理した場合、焼成後にカーボン成分が残留し、電気特性を損なうといった問題点があった。
また、近年の積層セラミックコンデンサの薄層化に伴い、導電ペーストの有機溶剤がセラミックグリーンシートを溶解する、いわゆるシートアタック現象が新たに大きな課題となっている。
これに対して、近年はバインダー樹脂としてポリビニルアセタール樹脂を用いた導電ペーストが実用化されており、このような導電ペーストを使用することで、層間剥離の発生を効果的に防止することができる。特許文献3には、特定の溶剤と変性させたポリビニルアセタール樹脂を導電ペーストのバインダー樹脂として用いることで、シートアタックを防止し、かつ、密着性を向上させる方法が開示されている。
しかしながら、このような方法では、塗工・乾燥後に得られる導電ペースト層の表面に凹凸が生じ、いわゆるレベリング性に劣るという問題や、焼結後の残留炭素分が多くなるという問題があった。
また、特許文献4には、所定の有機溶剤とバインダー樹脂であるアクリル樹脂とを含有する導電ペーストが開示されている。しかしながら、このような導電ペーストは、使用するバインダー樹脂の分子量が高いために、印刷時において糸引きが発生し、所定の形状を印刷できないという問題があった。
特公平3−35762号公報 特公平4−49766号公報 特開2007−116083号公報 特開2005−158563号公報
本発明は、上記現状に鑑み、接着性及び印刷性に優れ、シートアタックやデラミネーション等の不具合が発生しにくく、塗工・乾燥後の表面平滑性に優れるともに、焼成後の残留炭素分が少ない導電ペーストを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、バインダー樹脂として重量平均分子量が5000〜50000である(メタ)アクリル樹脂、有機溶剤として炭酸プロピレン又はγ−ブチロラクトンを用いた場合、グリーンシートとの接着性及び印刷性に優れること、シートアタック及びデラミネーションの発生を効果的に防止できること、塗工・乾燥後に高い表面平滑性を実現できること、及び、焼成後の残留炭素分が少なくなることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、(メタ)アクリル樹脂、有機溶剤及び導電粉末を含有する導電ペーストであって、前記(メタ)アクリル樹脂は、重量平均分子量が5000〜50000であり、前記有機溶剤は、炭酸プロピレン又はγ−ブチロラクトンである導電ペーストである。
以下に本発明を詳述する。
本発明の導電ペーストは、(メタ)アクリル樹脂を含有する。
上記(メタ)アクリル樹脂としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート及びポリオキシアルキレン等に由来するセグメント有する(メタ)アクリル樹脂が挙げられる。ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なかでも、少ない量で高い粘度を得ることができ、かつ、低温脱脂性にも優れるメチルメタクリレートが好適である。
上記(メタ)アクリル樹脂としては、単独重合体のガラス転移温度が20℃以上である単量体に由来するセグメントを有するものが好ましい。なお、「単独重合体のガラス転移温度が20℃以上である」とは、当該単量体を単独で重合することにより得られる重合体のガラス転移温度を測定した場合、測定値が20℃以上であることを意味する。上記単独重合体のガラス転移温度が20℃以上である単量体としては、メチルメタクリレート(単独重合体のガラス転移温度105℃)等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル樹脂は、重量平均分子量の好ましい下限が5000、好ましい上限が50000である。重量平均分子量が5000未満であると、印刷を行うために充分な粘度を得ることが困難になることがある。一方、重量平均分子量が50000を超えると、樹脂の凝集力が高くなり、塗工時に延糸が発生したりして、ハンドリング性に悪影響が出ることがある。より好ましい下限は10000である。より好ましい上限は20000である。重量平均分子量が10000〜20000であれば、印刷、乾燥後の表面特性に優れるものとなり、糸曳性も良好となる。
なお、上記重量平均分子量は、カラムとして例えばSHOKO社製カラムLF−804を用い、ポリスチレン重合体を標準物質としてGPC測定により測定することができる。
上記(メタ)アクリル樹脂の分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量=Mw/Mn)としては特に限定されないが、好ましい上限は3である。分子量分布が3を超えると、重合溶液中のオリゴマー等の低分子量成分が可塑剤となり、導電ペーストに充分な粘度が得られなかったり、高分子量成分が糸曳性を悪化させたりすることがある。より好ましい上限は2.5である。
上記(メタ)アクリル樹脂の重合方法としては特に限定されず、通常の(メタ)アクリレートモノマーの重合に用いられる方法が挙げられ、例えば、フリーラジカル重合法、リビングラジカル重合法、イニファーター重合法、アニオン重合法、リビングアニオン重合法等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル樹脂の重合に重合開始剤を用いる場合、重合開始剤としては特に限定されない。上記重合開始剤は、上記(メタ)アクリル樹脂の重合時に全量を一度に添加されてもよいし、数回に分割して添加されてもよい。上記重合開始剤を数回に分割して添加した場合、残留オリゴマー等の低分子量成分を含まない上記(メタ)アクリル樹脂を得ることができる。
本発明の導電ペーストにおける(メタ)アクリル樹脂の含有量は、用いる導電粉末の種類・比重、併用する有機溶剤の量等によって決まるため特に限定されないが、好ましい下限は1重量%、好ましい上限は10重量%である。1重量%未満の場合、導電粉末の分散性が低下することがあり、10重量%を超えると導電性等の性能が低下することがある。
本発明の導電ペーストは有機溶剤として、炭酸プロピレン又はγ−ブチロラクトンを含有する。上記炭酸プロピレン又はγ−ブチロラクトンを用いることで、シートアタックを効果的に防止することができる。また、上記炭酸プロピレン又はγ−ブチロラクトンは、毒性が低く、200℃以下で乾燥することができる。なお、上記有機溶剤としては、炭酸プロピレン又はγ−ブチロラクトン以外の有機溶剤を含有していてもよい。
上記炭酸プロピレン又はγ−ブチロラクトン以外の有機溶剤としては、シートアタックを防止でき、バインダー樹脂を溶解するものであれば特に限定されないが、沸点が150℃以上、300℃未満であることが好ましい。沸点が150℃未満であると、本発明の導電ペーストを塗工する際に有機溶剤が揮発することによって、粘度が変化するため、安定した塗工を行うことができないことがあり、300℃以上であると、塗工後に、導電ペースト中の有機溶剤を乾燥させる段階で多大な時間や熱エネルギーが必要となることがある。より好ましくは160〜280℃である。
上記炭酸プロピレン又はγ−ブチロラクトン以外の有機溶剤は、比重が0.95以上、1.35未満であることが好ましい。比重が0.95未満、1.35以上であると、シートアタックが生じたり、塗工性が悪くなったりすることがある。なお、本明細書において、比重とは、4℃における水の密度と20℃におけるその有機溶剤の密度との比を意味する。
上記炭酸プロピレン又はγ−ブチロラクトン以外の有機溶剤としては、例えば、エチレングリコールジアセテート、シクロヘキサノール、ジエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール等のジオール類、シクロヘキサノール、ジエチレングリコールモノブチルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、フェノキシアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、N−メチルアセトアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ホルムアミド等が挙げられる。
なかでも、特にシートアタックを生じにくいことから誘電率が25以上であることが好ましく、誘電率が25以上の溶剤としては、ジエチレングリコール、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、N−メチルアセトアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ホルムアミドが挙げられる。
なお、これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の導電ペーストは、導電粉末を含有する。
上記導電粉末の材質としては導電性を示すものであれば特に限定されず、例えば、ニッケル、パラジウム、白金、金、銀、銅やこれらの合金等からなる粉末等が挙げられる。これらの金属粉末は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の導電ペーストにおける上記導電粉末の含有量は、用いる導電粉末の種類・比重や、印刷プロセスにより決定されるため、特に限定されないが、好ましい下限が30重量%、好ましい上限が80重量%である。上記導電粉末の含有量が30重量%未満であると、充分な粘度が得られず印刷性が低下したり、有機成分が多いために残留有機分が多くなったりする等の不具合が発生することがある。80重量%を超えると、導電粉末を分散させることが困難となることがある。
また、本発明の導電ペーストは、界面活性剤等の添加剤を含有してもよい。上記界面活性剤としては特に限定されず、例えば、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等が挙げられる。
本発明の導電ペーストの粘度としては特に限定されないが、20℃においてB型粘度計を用いプローブ回転数を5rpmに設定して測定したときの粘度の好ましい下限が0.1Pa・s、好ましい上限が100Pa・sである。上記粘度が0.1Pa・s未満であると、ダイコート法等により塗工した後に導電ペーストが所定の形状を維持することが困難となることがあり、100Pa・sを超えると、塗布又は塗工等の印刷性に劣ることがある。
本発明の導電ペーストの塗工方法としては特に限定されず、例えば、スクリーン印刷、ダイコート印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷等が挙げられる。
本発明の導電ペーストの製造方法としては特に限定されず、上記(メタ)アクリル樹脂、有機溶剤、導電粉末、及び、各種添加剤を従来公知の攪拌方法、具体的には例えば、3本ロール等で混練を行えばよい。
本発明によれば、接着性及び印刷性に優れ、シートアタックやデラミネーション等の不具合が発生しにくく、塗工・乾燥後の表面平滑性に優れるともに、焼成後の残留炭素分が少ない導電ペーストを提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
((メタ)アクリル樹脂の合成)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)100重量部、連鎖移動剤としてドデシルメルカプタン0.9重量部、有機溶剤として炭酸プロピレン100重量部とを混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し、攪拌しながら湯浴が沸騰するまで昇温した。重合開始剤として日油社製パーブチルPV0.02重量部を酢酸エチルで希釈した溶液を加えた。また、重合中に重合開始剤を含む酢酸エチル溶液を数回添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、(メタ)アクリル樹脂の炭酸プロピレン溶液を得た。得られた(メタ)アクリル樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は5万であった。
(導電ペーストの作製)
得られた(メタ)アクリル樹脂の炭酸プロピレン溶液をニッケル粉(JFEミネラル社製、「NFP201」)と混合し、三本ロールに数回通して導電ペーストを作製した。
なお、導電ペースト中の組成比率はニッケル粉55重量%、(メタ)アクリル樹脂6重量%となるように調整した。
(セラミックグリーンシートの作製)
ポリビニルブチラール樹脂(積水化学工業社製、エスレックB「BM−2」、重合度850)10重量部を、トルエン30重量部とエタノール15重量部との混合溶剤に加え、攪拌溶解し、更に、可塑剤としてジブチルフタレート3重量部を加え、攪拌溶解した。得られた樹脂溶液に、セラミック粉末としてチタン酸バリウム(堺化学工業社製「BT−02(平均粒子径0.2μm)」)100重量部を加え、ボールミルで48時間混合してセラミックスラリー組成物を得た。得られたスラリー組成物を、離型処理したポリエステルフィルム上に、乾燥後の厚みが約1μmになるように塗布し、常温で1時間風乾し、熱風乾燥機、80℃で3時間、続いて120℃で2時間乾燥させてセラミックグリーンシートを得た。
(導電ペーストの印刷)
得られたグリーンシートの片面に、調製した導電ペーストを乾燥後の厚みが約1.5μmになるように、スクリーン印刷法により印刷し、乾燥させて導電層を形成した。
(積層体の作製)
グリーンシートを5cm角に切断し、100枚積重ねて、温度70℃、圧力150kg/cm、10分間熱圧着させてグリーンシート積層体を得た。
得られたグリーンシート積層体を窒素雰囲気下で400℃まで昇温速度3℃/分の速度で昇温して5時間保持後、再び5℃/分の速度で1350℃まで昇温して10時間保持することで焼結し積層体を得た。
(実施例2)
((メタ)アクリル樹脂の合成)
ドデシルメルカプタンの添加量を1.5重量部に変更したこと以外は実施例1と同様の方法にて重合した。得られた(メタ)アクリル樹脂について、実施例1と同様にしてポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、3万であった。
得られた(メタ)アクリル樹脂のγ−ブチロラクトン溶液を用いた以外は実施例1と同様にして導電ペースト、積層体を作製した。
なお、導電ペースト中の組成比率はニッケル粉55重量%、(メタ)アクリル樹脂8重量%となるように調整した。
(実施例3)
((メタ)アクリル樹脂の合成)
ドデシルメルカプタンの添加量を2.1重量部に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で重合した。得られた(メタ)アクリル樹脂について、実施例1と同様にしてポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、1万であった。
得られた(メタ)アクリル樹脂の炭酸プロピレン溶液を用いた以外は実施例1と同様にして導電ペースト、積層体を作製した。
なお、導電ペースト中の組成比率はニッケル粉60重量%、(メタ)アクリル樹脂10重量%となるように調整した。
(実施例4)
((メタ)アクリル樹脂の合成)において、メチルメタクリレート(MMA)100重量部に代えて、イソブチルメタクリレート(IBMA)100重量部を用いた以外は実施例1と同様にして、(メタ)アクリル樹脂、導電ペースト及び積層体を作製した。
(実施例5)
((メタ)アクリル樹脂の合成)において、メチルメタクリレート(MMA)100重量部に代えて、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)100重量部を用いた以外は実施例1と同様にして、(メタ)アクリル樹脂、導電ペースト及び積層体を作製した。
(実施例6)
((メタ)アクリル樹脂の合成)において、メチルメタクリレート(MMA)100重量部に代えて、MMA80重量部及びラウリルメタクリレート(LMA)20重量部の混合物を用いた以外は実施例1と同様にして、(メタ)アクリル樹脂、導電ペースト及び積層体を作製した。
(実施例7)
((メタ)アクリル樹脂の合成)において、メチルメタクリレート(MMA)100重量部に代えて、MMA80重量部及びプロピレンオキサイドユニットを持つアクリルモノマー(ポリプロピレングリコールモノメタクリレート:PPGMA)(日本油脂社製、ブレンマーPP1000)20重量部の混合物を用いた以外は実施例1と同様にして、(メタ)アクリル樹脂、導電ペースト及び積層体を作製した。
(比較例1)
(導電ペーストの作製)において、(メタ)アクリル樹脂の炭酸プロピレン溶液に代えて、エチルセルロース(ダウ社製、STD100)15重量部に対してテルピネオールを85重量部加えたエチルセルロースのテルピネオール溶液を用いた以外は実施例1と同様にして、導電ペースト及び積層体を作製した。
なお、導電ペースト中の組成比率はニッケル粉55重量%、エチルセルロース樹脂2.5重量%となるように調整した。
(比較例2)
((メタ)アクリル樹脂の合成)
ドデシルメルカプタンの添加量を0.4重量部に変更したこと以外は実施例1と同様の方法にて重合を行った。得られた(メタ)アクリル樹脂について、実施例1と同様にしてポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、10万であった。
得られた(メタ)アクリル樹脂のテルピネオール溶液を用いた以外は実施例1と同様にして導電ペースト、積層体を作製した。
(比較例3)
(導電ペーストの作製)において、(メタ)アクリル樹脂の炭酸プロピレン溶液に代えて、エチルセルロース(ダウ社製、STD100)15重量部に対して炭酸プロピレンを85重量部加えたエチルセルロースの炭酸プロピレン溶液を用いた。
なお、この場合は、エチルセルロースが炭酸プロピレンに充分に溶解せず、導電ペースト及び積層体を得ることができなかった。
(比較例4)
(導電ペーストの作製)において、(メタ)アクリル樹脂の炭酸プロピレン溶液に代えて、エチルセルロース(ダウ社製、STD100)15重量部に対してγ−ブチロラクトンを85重量部加えたエチルセルロースのγ−ブチロラクトン溶液を用いた。
なお、この場合は、エチルセルロースがγ−ブチロラクトンに充分に溶解せず、導電ペースト及び積層体を得ることができなかった。
(比較例5)
(導電ペーストの作製)において、(メタ)アクリル樹脂の炭酸プロピレン溶液に代えて、ポリビニルブチラール(積水化学製、BHS)15重量部に対して炭酸プロピレンを85重量部加えたポリビニルブチラールの炭酸プロピレン溶液を用いた。
なお、この場合は、ポリビニルブチラールが炭酸プロピレンに充分に溶解せず、導電ペースト及び積層体を得ることができなかった。
(比較例6)
(導電ペーストの作製)において、(メタ)アクリル樹脂の炭酸プロピレン溶液に代えて、ポリビニルブチラール(積水化学製、BHS)15重量部に対してγ−ブチロラクトンを85重量部加えたポリビニルブチラールのγ−ブチロラクトン溶液を用いた。
なお、この場合は、ポリビニルブチラールがγ−ブチロラクトンに充分に溶解せず、導電ペースト及び積層体を得ることができなかった。
(評価)
実施例及び比較例で得られた(メタ)アクリル樹脂、導電ペースト及び積層体について、以下の評価を行った。結果を表1に示す。なお、各実施例及び比較例で使用する樹脂の構成単量体における単独重合体のガラス転移温度(Tg)、及び、各実施例及び比較例で使用した有機溶剤の比重、沸点についても表1に示した。
(シートアタック性)
導電ペーストを印刷したセラミックグリーンシートの表面(印刷面)及び裏面(ポリエステルフィルム面)を目視及び拡大顕微鏡で観察し、以下の基準により評価を行った。
皺やクラックは認められなかったものを○、皺やクラックが認められたものを×とした。
(表面粗さの測定)
実施例及び比較例において形成された導電層について、JIS B 0601に準拠した方法で表面の中心線平均粗さ(Ra)を測定した。なお、測定には、触針式粗さ計(東京精密社製、サーフコム1400D)を用いた。
測定の結果、Raが0.07μm以下である場合を○、0.07μmより大きく、0.1μm以下である場合を△、0.1μmを超える場合を×とした。Raが0.1μmを超えると、積層時に誘電体を突き破り製品の歩留まりの悪化や、突起部により圧迫された誘電体層が使用中に圧電破壊されることによる品質不良の原因になる
(焼結性の評価)
実施例及び比較例で得られた積層体を常温まで冷却し、中央部を積層面に対し垂直方向に切断して、50層目付近のシート状態を電子顕微鏡で観察することにより、導電層におけるクラックの有無を確認した。
クラックが無く、黒色の点状物が確認されないものを○、クラックがあるか、黒色の点状物があるものを×とした。
(接着性の評価(デラミネーションの発生確認))
実施例及び比較例で得られた積層体を常温まで冷却し、中央部を積層面に対し垂直方向に切断して、50層目付近のシート状態を電子顕微鏡で観察することにより、セラミック層と導電層とのデラミネーションの有無を観察した。
デラミネーションが確認できない場合を○、デラミネーションが確認できた場合を×とした。
Figure 2009245648
本発明によれば、接着性及び印刷性に優れ、シートアタックやデラミネーション等の不具合が発生しにくく、塗工・乾燥後の表面平滑性に優れるともに、焼成後の残留炭素分が少ない導電ペーストを提供することができる。

Claims (1)

  1. (メタ)アクリル樹脂、有機溶剤及び導電粉末を含有する導電ペーストであって、
    前記(メタ)アクリル樹脂は、重量平均分子量が5000〜50000であり、
    前記有機溶剤は、炭酸プロピレン又はγ−ブチロラクトンである
    ことを特徴とする導電ペースト。
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