JP2009245539A - 光ディスク装置及びメディア種類判別方法 - Google Patents

光ディスク装置及びメディア種類判別方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009245539A
JP2009245539A JP2008092058A JP2008092058A JP2009245539A JP 2009245539 A JP2009245539 A JP 2009245539A JP 2008092058 A JP2008092058 A JP 2008092058A JP 2008092058 A JP2008092058 A JP 2008092058A JP 2009245539 A JP2009245539 A JP 2009245539A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveform
disk
optical disc
unknown
light beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008092058A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Uchida
雅貴 内田
Koichiro Ogiwara
宏一郎 荻原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2008092058A priority Critical patent/JP2009245539A/ja
Priority to US12/395,820 priority patent/US8159924B2/en
Publication of JP2009245539A publication Critical patent/JP2009245539A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/08Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers
    • G11B7/09Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B7/0945Methods for initialising servos, start-up sequences
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B2007/0003Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier
    • G11B2007/0006Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier adapted for scanning different types of carrier, e.g. CD & DVD
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/08Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers
    • G11B7/09Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B7/0908Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following for focusing only

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】光ディスクの種類を正しく認識できるようにする。
【解決手段】本発明は、対物レンズ7をフォーカス方向に移動させながらその種類が既知であるCDメディア100cにCD用光ビームLcを照射することにより取得されたプルイン信号SPIの波形を表すCDフィルタ波形FTcと、その種類が未知である未知ディスク100にCD用光ビームLcを照射することにより取得された未知ディスク波形FDxとの一致率に基づいて未知ディスク100xがCDメディア100cであるか否かを判別するようにした。
【選択図】図11

Description

本発明は光ディスク装置及びメディア種類判別方法に関し、例えば複数種類の光ディスクに対応した光ディスク装置に適用して好適なものである。
従来、光ディスク装置においては、記録媒体としての光ディスクに対して光ビームを照射することにより、当該光ディスクに情報を記録し、また当該光ディスクから情報を再生するようになされたものが広く普及している。
この光ディスク装置のなかには、波長約780[nm]の光ビームが用いられるCD(Compact Disc)方式の光ディスク、及び波長約660[nm]の光ビームが用いられるDVD(Digital Versatile Disc)方式の光ディスクの双方に対応したものも提案されている。
さらに光ディスクは、CD方式及びDVD方式の双方において外径約120[mm]、厚さ約1.2[mm]の円盤状である点では共通するものの、当該光ディスクの表面から情報が記録された信号記録面までの間隔、いわゆるカバー層の厚さについては互いに異なっており、CD方式では約1.2[mm]、DVD方式では約0.6[mm]となっている。
そのうえ、光ディスク装置についても、光ビームを光ディスクに照射する対物レンズの開口数(NA:Numerical Aperture)が規定されており、CD方式の光ディスクに対しては開口数を0.45とし、DVD方式の光ディスクに対しては開口数を0.6とする必要がある。
そこで光ディスク装置のなかには、2つの焦点を有する2焦点対物レンズを用いることにより、CD方式及びDVD方式の双方の光ディスクに対応するようになされたものも提案されている。
かかる光ディスク装置では、光ディスクが装填された場合、例えば光ビームが当該光ディスクにより照射されてなる反射光ビームの検出結果を基に、光ディスクの表面から信号記録面までの間隔を認識し、この間隔からCD方式又はDVD方式といった光ディスクの種類を判別すると共に当該光ビームを信号記録面に正しく合焦させる手法が用いられている。このとき光ディスク装置は、光ビームの焦点のうち所望の焦点ではない偽の焦点により得られる反射光ビーム成分を除外し得るようになされている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−157545公報(第2図)
ところで近年では、光ディスクに対する大容量化等の要求に応じて、波長約405[nm]の光ビームを用いるBlu−ray Disc(登録商標、以下BDと呼ぶ)方式も提案されている。このBD方式では、対物レンズの開口数を0.85とするよう規定されている。
そこで光ディスク装置は、CD方式及びDVD方式に加えてBD方式の光ディスクにも対応するべく、対物レンズを3焦点対物レンズとすることが考えられる。
しかしながら、このような対物レンズを用いる場合、光ディスク装置では、複数の焦点を常に生じることになり、光学設計上の問題から、光ビームの偽の焦点を有する不使用光が信号記録面に合焦したときにも十分な光量の反射光ビームを検出してしまう可能性がある。
このような場合、光ディスク装置は、所望の焦点を有する光ビームにより得られた反射光ビームと不使用光により得られた反射光ビームとを区別することが困難となり、信号記録面を正しく認識することができないため、光ディスクの種類を正確に認識することができないという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、光ディスクの種類を正確に認識し得る光ディスク装置及びメディア種類判別方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の光ディスク装置においては、第1の光ディスクに対応する第1の光ビームを出射する第1の光源と、第2の光ディスクに対応し第1の光ビームとは波長が異なる第2の光ビームを出射する第2の光源と、第1の光ビームを集光して第1の光ディスクの信号記録面に照射する際には第1の開口数でなるレンズとして作用し、また第2の光ビームを集光して第2の光ディスクの信号記録面に照射する際には第2の開口数でなるレンズとして作用する対物レンズと、対物レンズを光ディスクから離隔又は近接させるフォーカス方向に駆動する駆動部と、第1又は第2の光ビームが第1又は第2の光ディスクによって反射されてなる反射光ビームの光量に基づく反射光信号を生成する信号処理部と、第1の光ディスクに対して第1の光ビームを照射しながら対物レンズをフォーカス方向に移動させたときに得られるべき反射光信号の波形を表す第1ディスク波形を記憶する記憶部と、種類が未知の未知ディスクに対し、第1の光ビームを照射しながら対物レンズをフォーカス方向に移動させたときの反射光信号の波形を表す第1の未知ディスク波形と第1ディスク波形との一致率に基づいて、未知ディスクが第1の光ディスクであるか否かを判別する種類判別部とを設けるようにした。
これにより、不使用光が光ディスクの表面又は信号記録面に合焦することにより発生するフェイクパターンの有無に拘わらず、未知ディスクが第1の光ディスクであるか否かを正確に判別することができる。
また本発明のメディア種類判別方法においては、第1の光ディスクに対応する第1の光ビームを集光して第1の光ディスクの信号記録面に照射する際には第1の開口数でなるレンズとして作用し、また第2の光ディスクに対応し第1の光ビームとは波長が異なる第2の光ビームを集光して第2の光ディスクの信号記録面に照射する際には第2の開口数でなるレンズとして作用する対物レンズを有する光ディスク装置におけるメディア種類判別方法において、対物レンズを光ディスクから離隔又は近接させるフォーカス方向に駆動する駆動ステップと、第1又は第2の光ビームが第1又は第2の光ディスクによって反射されてなる反射光ビームの光量に基づく反射光信号を生成する信号処理ステップと、種類が未知の未知ディスクに対し、第1の光ビームを照射しながら対物レンズをフォーカス方向に移動させたときの反射光信号の波形を表す第1の未知ディスク波形と、第1の光ディスクに対して第1の光ビームを照射しながら対物レンズをフォーカス方向に移動させたときに得られるべき反射光信号の波形を表す第1ディスク波形との一致率に基づいて未知ディスクが第1の光ディスクであるか否かを判別する種類判別ステップとを設けるようにした。
これにより、不使用光が光ディスクの表面又は信号記録面に合焦することにより発生するフェイクパターンの有無に拘わらず、未知ディスクが第1の光ディスクであるか否かを正確に判別することができる。
本発明によれば、不使用光が光ディスクの表面又は信号記録面に合焦することにより発生するフェイクパターンの有無に拘わらず、未知ディスクが第1の光ディスクであるか否かを正確に判別することができ、かくして光ディスクの種類を正しく認識し得る光ディスク装置及びメディア種類判別方法を実現できる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)光ディスク装置の構成
図1において、光ディスク装置1は、図示しない外部機器からの指示に基づき、光記録媒体としての光ディスク100に情報を記録し、また当該光ディスク100に記録された情報を再生するようになされている。
また光ディスク装置1は、CD(Compact Disc)方式、DVD(Digital Versatile Disc)方式又はBD(Blu-ray Disc、登録商標)方式といった3方式のいずれかでなる光ディスク100に対応し得るようになされている。便宜上、以下ではそれぞれCDメディア100c、DVDメディア100d、及びBDメディア100bと呼ぶ。
因みにCDメディア100c、DVDメディア100d、及びBDメディア100bは、外径が約120[mm]、厚さが約1.2[mm]の円盤状である点については共通しているものの、情報の記録時及び再生時に使用される光ビームの波長、当該光ビームを集光する対物レンズの開口数、光ビームが照射される表面から情報を記録する信号記録面までの間隔(いわゆるカバー層の厚さ)が互いに異なっている。
具体的には、CD方式、DVD方式及びBD方式において、光ビームの波長がそれぞれ約780[nm]、約660[nm]及び約405[nm]、対物レンズの開口数がそれぞれ約0.45、約0.6及び約0.85、カバー層の厚さが約1.2[mm]、約0.6[mm]及び約0.1[mm]とそれぞれ規定されている。
一方、光ディスク装置1は、制御部2のシステム制御部3によって全体を統括制御するようになされている。このシステム制御部3は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、図示しないROM(Read Only Memory)から基本プログラムや波形設定プログラム、メディア種類判別プログラムフィルタ等の各種プログラムを読み出し、これを図示しないRAM(Random Access Memory)に展開することにより、フィルタ波形設定プログラムやメディア種類判別処理等の各種処理を実行するようになされている。
光ディスク装置1は、例えば光ディスク100が装填された状態で、図示しない外部機器からの再生指示を受け付けると、当該光ディスク100に記録されている情報を読み出すようになされている。
実際上、サーボ制御部4は、システム制御部3の指示に基づき、図示しないスピンドルモータを駆動制御することにより光ディスク100を回転させると共に、光ピックアップ5から当該光ディスク100に光ビームを照射させる。
この光ピックアップ5は、いわゆる3波長対応型となっており、波長約780[nm]でなるCD用光ビームLcを出射するCD用レーザダイオード6c、波長約660[nm]でなるDVD用光ビームLdを出射するDVD用レーザダイオード6d、及び波長約405[nm]でなるBD用光ビームLbを出射するBD用レーザダイオード6b(以下、これらを総称してレーザダイオード6と呼ぶ)を有している。
光ピックアップ5は、光ディスク100の種類(すなわちCDメディア100c、DVD用メディア100d又はBDメディア100bのいずれであるか)に応じたレーザダイオード6から光ビームを出射させるようになされている。例えば光ディスク100がBDメディア100bであれば、光ピックアップ5は、BD用レーザダイオード6bからBD用光ビームLbを出射する。その後光ピックアップ5は、図示しない光学部品を介した後、対物レンズ7により当該光ビームを集光するようになされている。
対物レンズ7は、アクチュエータ8により、光ビームの光軸に沿って光ディスク100へ近接される方向又は離隔される方向、すなわちフォーカス方向へ駆動されるようになされている。これは、回転される光ディスク100がいわゆる面ブレ等を生じた際に、対物レンズ7を当該光ディスク100に追従させるためである。
また対物レンズ7は、複数の光学部品の組み合わせにより構成され(図示せず)、同時に各波長のレーザに対して焦点を形成する波長選択多焦点レンズとして作用するようになされている。また対物レンズ7は、波長選択のために開口の低い波長では、開口制限を受けたり、回折により光路が変えられたりすることによって、不要になった光(以下、これを不使用光と呼ぶ)により複数の焦点を持つ可能性がある。なお、不正位置における焦点を以下、集光点と呼ぶ。
実際上、対物レンズ7は、CD用光ビームLcを開口数約0.45で集光し、DVD用光ビームLdを開口数約0.6で集光し、BD用光ビームLbを開口数約0.85で集光することができる一方、複数の集光点で不使用光Uを集光することになる。
光ピックアップ5は、光ビームが光ディスク100により反射されてなる反射光ビームが対物レンズ7に入射されると、図示しない光学部品を介して、これをフォトディテクタ9に照射させる。
フォトディテクタ9は、反射光ビームが照射される面に複数の検出領域を有しており、検出領域ごとに光電変換を行うことにより複数の受光信号を生成し、これらを信号生成部10へ供給する。
信号生成部10は、受光信号を基に所定の演算処理を行うことにより、反射光ビームの光量を表すプルイン信号SPI、光ビームの焦点と光ディスク100の信号記録面とのずれ量を表すフォーカスエラー信号SFE、光ディスク100に記録されている情報を表す再生RF信号SRF等を生成し、これらを制御部2へ供給する。
制御部2のサーボ制御部4は、フォーカスエラー信号SFEに基づき、当該フォーカスエラー信号SFEを値「0」に近づけるようなフォーカス駆動信号SOFをアクチュエータ8へ供給することにより、光ビームの焦点を光ディスク100の信号記録面に近づけさせるように、対物レンズ7をフォーカス方向に移動させる。
すなわちサーボ制御部4は、アクチュエータ8を介して対物レンズ7をフォーカス方向にフィードバック制御することにより、光ビームの焦点を光ディスク100の信号記録面に追従させるようになされている。
さらに制御部2は、図示しない信号処理部によって再生RF信号SRFに対し所定の復調処理や復号化処理等を施すことにより、光ディスク100に記録されている情報を再生し、これを外部機器(図示せず)へ送出するようになされている。
また光ディスク装置1は、例えば光ディスク100が装填された状態で、図示しない外部機器からの記録指示及び記録すべきデータ等を受け付けると、当該光ディスク100に情報を記録するようになされている。
この場合にもサーボ制御部4は、光ディスク100から情報を再生する場合と同様に、アクチュエータ8を介して対物レンズ7をフィードバック制御することにより、光ビームの焦点を光ディスク100の信号記録面に追従させるようになされている。
このように光ディスク装置1は、光ディスク100に光ビームを照射し、反射光ビームの検出結果を基に対物レンズ7をフォーカス方向にフィードバック制御する、いわゆるフォーカス制御を行うことにより、光ビームの焦点を光ディスク100の信号記録面に追従させるようになされている。
(2)光ディスクのメディア種類判別
(2−1)フェイクパターンの発生
ところで光ディスク100は、上述したように、記録時及び再生時に照射すべき光ビームの波長及びカバー層の厚さが、種類ごとに異なっている。
このため光ディスク装置1は、光ディスク100の種類に応じて、光ビームの波長、すなわちCD用レーザダイオード6c、DVD用レーザダイオード6d又はBD用レーザダイオード6bのいずれから光ビームを出射させるかと、フォーカス方向に関して光ビームの焦点を合わせる位置、すなわちフォーカス方向に関する対物レンズ7の位置とを切り換える必要がある。
そこで光ディスク装置1は、新たに光ディスク100が装填されると、まず当該光ディスク100の種類を判別するようになされている。
具体的に光ディスク装置1は、対物レンズ7を一定の移動速度でフォーカス方向に移動させながら光ディスク100に対して光ビームを照射すると共に、反射光ビームの和光量を表すプルイン信号SPIを監視する(以下、一連の動作をサーチ動作と呼ぶ)。これにより光ディスク装置1は、光ディスク100の表面(以下、これをディスク表面と呼ぶ)によって反射された反射光ビームを表面反射パターンPSrとして検出すると共に、信号記録面によって反射された反射光ビームを記録面反射パターンPRrとして検出することができる。
ところで光ディスク装置1では、上述したように3種類の光ディスク100に対応させるために波長選択多焦点レンズとして作用する対物レンズ7を使用している。図2に示すように、対物レンズ7は、複数の焦点位置に焦点を結ぶようになされており、光ディスク100の種類に応じた波長の光ビームが入射されたときに当該光ディスク100の種類に応じた開口数になるように設計されている。
また図3に示すように、この対物レンズ7に光ビームを照射すると、対物レンズ7が波長選択多焦点レンズとして作用することに起因して、開口制限を受けたり、回折により光路が変えられたりすることによって発生する不使用光によって、光ビームの波長に応じた焦点位置以外の位置(以下、これを不正位置と呼ぶ)において集光点を有することになる。
光ディスク装置1では、不正位置でなる集光点を有する不使用光Uを使用することはない。またこの不使用光Uは、その焦点が光ディスク100から離隔しているため、情報の再生及び記録の際に大きな問題となることがない。
しかしながら光ディスク装置1は、メディア種類判別処理において、対物レンズ7をフォーカス方向に移動させながら光ディスク100に光ビームを照射し、ディスク表面及び信号記録面を検出するため、光ディスク100に対して不使用光Uを合焦させてしまうことになる。
すなわち光ディスク装置1は、図4(A)に示すように、例えばCDメディア100cに対してCD用光ビームLcを照射した場合、ディスク表面にCD用光ビームLcを合焦させた後、不使用光Uをディスク表面に合焦させることになる。この結果光ディスク装置1は、表面反射パターンPSrを検出した後、表面フェイクパターンPSf(PSf1〜PSf3)を検出することになる。
図3において表面フェイクパターンPSf1は、DVD用光ビームLd及びBD用光ビームLbに応じた焦点位置に対応するものであり、その振幅が大きいことからメディア種類判別処理において問題となる。また表面フェイクパターンPSf2及びPSf3は、対物レンズ7として使用される光学素子の影響によるものであり、その振幅が小さく影響が小さいためメディア種類判別処理において殆ど問題とならない。
また光ディスク装置1は、図4(A)及び(B)に示すように、ディスク表面と同様に、CD用光ビームLcを信号記録面に合焦させた後、不使用光Uを信号記録面に合焦させることになる。この結果光ディスク装置1は、記録面反射パターンPRrを検出した後、記録面フェイクパターンPRf(PRf1〜PRf3)を検出することになる。なおこの記録面フェイクパターンPRfは、記録面反射パターンPRrの後に検出されるため、メディア種類判別処理において殆ど問題とならない。
ところで対物レンズ7では、開口数をCDメディア100cに対応する0.45からBDメディア100bに対応する0.85まで大きく変化させる必要があることから、開口制限のため、光利用効率が低下する傾向にある。
例えば対物レンズ7では、CD用光ビームLcの光利用効率が約12%、DVD用光ビームLdの光利用効率が約30%、BD用光ビームLbの光利用効率が約65%に設定されており、CD用光ビームLcに対する光利用効率が特に低くなっている。
すなわち光ディスク装置1では、光ディスク100に対してCD用光ビームLcを照射する場合には、対物レンズ7に入射されたCD用光ビームLcのうち約88%が不使用光Uとなる。このため光ディスク100に対してCD用光ビームLcを照射する場合には、他の光ビームを照射する場合と比較してプルイン信号SPIにおける表面フェイクパターンPSf及び記録面フェイクパターンPRf(以下、これらをまとめてフェイクパターンPfと呼ぶ)の振幅が大きくなってしまう。
また図5に、CD−RW(ReWritable)のように反射率の低いCDメディア100c(以下、これを低反射CDメディアと呼ぶ)に対してCD用光ビームLcを照射した場合に得られるプルイン信号を示している。この場合、図4(B)と比して記録面反射パターンPRrの振幅が小さくなるため、記録面反射パターンPRrよりも表面フェイクパターンPSf1の振幅が大きくなってしまう。
すなわち、プルイン信号SPIにおける所定の検出閾値以上の信号レベルを記録面反射パターンPRrとして検出し、表面反射パターンPSrからの検出時間差に基づいて光ディスク100の種類を判別する従来の光ディスク装置では、表面フェイクパターンPSf1を記録面反射パターンPRrとして検出してしまい、結果として光ディスク100の種類を誤判別してしまう可能性がある。
そこで本実施の形態における光ディスク装置1では、種類が既知の光ディスク100を用いて実際にサーチ動作を実行し、その種類が既知の光ディスク100を用いて生成されたプルイン信号SPIの波形(以下、これをフィルタ波形と呼ぶ)FTをメディア判別部3B(図1)における整合フィルタに設定しておく。そして光ディスク装置1は、メディア判別処理の際、その種類が未知の光ディスク100(以下、これを未知ディスク100xと呼ぶ)に応じて生成されたプルイン信号SPIの波形とフィルタ波形との整合性を判別することにより、光ディスク100の種類を判別するようになされている。
(2−2)フィルタ波形の設定
光ディスク装置1は、例えば工場から出荷される前に既知の光ディスク100を用いて生成されたフィルタ波形FTを設定するフィルタ設定処理を実行する。このフィルタ設定処理において、光ディスク装置1は、図6に示すように、まずメディア判別部3BにおけるBD判別用整合フィルタ21に対してBDメディア100bを用いて生成されたフィルタ波形(以下、これをBDフィルタ波形と呼ぶ)FTbを設定する。
次に光ディスク装置1は、DVD判別用整合フィルタ22に対してDVDメディア100dを用いて生成されたフィルタ波形(以下、これをDVDフィルタ波形と呼ぶ)FTdを設定し、さらにCD判別用整合フィルタ23に対してCDメディア100cを用いて生成されたフィルタ波形(以下、これをCDフィルタ波形と呼ぶ)FTcをそれぞれ設定するようになされている。
具体的に光ディスク装置1のシステム制御部3(図1)は、例えば外部機器を介して供給される指示に応じてフィルタ波形設定処理を開始し、図示しない表示装置を介してBDメディア100bの装填を要求する。システム制御部3は、BDメディア100bが装填されると、整合フィルタ設定部3AによってBDフィルタ波形FTbの設定を開始する。
整合フィルタ設定部3Aは、BD用レーザダイオード6bからBD用光ビームLbを発射させることにより、対物レンズ7の開口数が約0.85となるようBD用光ビームLbを集光させる。
また整合フィルタ設定部3Aは、サーボ制御部4を介してアクチュエータ8を駆動制御することにより、対物レンズ7を光ディスク100に対して遠ざけた状態から、当該光ディスク100に一定速度で近づけさせていくと共に、プルイン信号SPIを取得し、プルイン信号SPIの変化を監視する。
整合フィルタ設定部3Aは、図7に示すように、プルイン信号SPIが一時的に増加し、時点t1において所定の表面検出閾値ASbを超えると、表面反射パターンPSrが検出されたと認識する。
このとき整合フィルタ設定部3Aは、当該焦点の移動時間、すなわち対物レンズ7の移動時間を計測するための時間計測信号SMをローレベルからハイレベルに立ち上げ、図示しないカウンタによる時間の計測を開始する。
その後整合フィルタ設定部3Aは、時点t2においてプルイン信号SPIが一時的に大きく増加し、所定の記録面検出閾値ARbを超えると、記録面反射パターンPRrが検出されたと認識し、信号記録面を検出したことを表す記録面検出信号SDを一時的にローレベルからハイレベルに立ち上げる。
このとき整合フィルタ設定部3Aは、ディスク表面が検出された時点t1から信号記録面が検出された時点t2までの検出時間差を算出し、これを検出時間KkとしてRAMに一時記憶する。その後整合フィルタ設定部3Aは、時点t3においてプルイン信号SPIが記録面検出閾値ARb未満となると、情報記録面が検出されたことを表す記録面検出信号SDを立ち下げる。さらに整合フィルタ設定部3Aは、時点t4において、時点t3から所定の測定余長時間Kzが経過すると、サーチ動作を終了する。
そして整合フィルタ設定部3Aは、検出時間Kkに所定の前後時間を減算及び加算することにより後述するメディア種類判別処理に使用される判定開始時間KJs及び判定終了時間KJeを算出し、これらをROMに記憶する。
さらに整合フィルタ設定部3Aは、プルイン信号SPIのうち最大の振幅(すなわち記録面反射パターンPRrの極大点)が所定の信号レベルになるように当該プルイン信号SPIを増幅して増幅PI信号を生成すると共に、当該増幅PI信号に出現したパターンのうち極大値の信号レベルが所定の切捨閾値未満となるパターンを切り捨てて調整増幅信号PIを生成する。
そして整合フィルタ設定部3Aは、当該調整増幅PI信号の信号レベルを所定間隔で抽出するとともに、抽出された信号レベルをフィルタ値としてROMに記憶する。なお図8(A)に、実際にBDメディア100bを用いて生成されたフィルタ値(以下、これをBDフィルタ値と呼ぶ)が表すBDフィルタ波形FTbを示している。
このように整合フィルタ設定部3Aは、BDフィルタ値をROM(図示せず)に記憶することにより、BD判別用整合フィルタ21に実際にBDメディア100bを用いて得られるプルイン信号SPIの波形をBDフィルタ波形FTbとして設定すると共に、算出された判定開始時間KJs及び判定終了時間KJeをROMに記憶するようになされている。
同様に整合フィルタ設定部3Aは、DVDメディア100dが装填された状態で、DVD用光ビームLdを用いること以外はBDメディア100bと同様にしてフィルタ値(以下、これをDVDフィルタ値と呼ぶ)を生成する。そして整合フィルタ設定部3Aは、当該DVDフィルタ値をROMに記憶することによりDVDフィルタ波形FTdをDVD判別用整合フィルタ22に設定すると共に、判定開始時間KJs及び判定終了時間KJeをROMに記憶する。なお図8(B)には、実際にDVDメディア100dを用いて生成されるDVDフィルタ値が表すDVDフィルタ波形FTdを示している。
また整合フィルタ設定部3Aは、図9に示すように、CDメディア100cが装填された状態で、CD用光ビームLcを用いること以外はBDメディア100bと同様にしてフィルタ値(以下、これをCDフィルタ値と呼ぶ)を生成する。そして整合フィルタ部3Aは、当該CDフィルタ値をROMに記憶することによりCD判別用整合フィルタ23にCDフィルタ波形FTcを設定すると共に、判定開始時間KJs及び判定終了時間KJeをROMに記憶する。
この図9では、信号記録面における反射率の高いCD−ROMを用いた場合を示しており、フェイクパターンPSf1よりも記録面反射パターンPRrの振幅が大きくなっている。従って整合フィルタ設定部3Aは、表面フェイクパターンPSf1の振幅よりも大きく、かつ記録面反射パターンPRrの振幅よりも小さい信号レベルを記録面検出閾値ARcとする。
これにより整合フィルタ設定部3Aは、記録面反射パターンPRrのみを信号記録面として検出することができる。なお図8(C)に、実際にCDメディア100cを用いて生成されるフィルタ値(以下、これをCDフィルタ値と呼ぶ)が表すCDフィルタ波形FTcを示している。
このように光ディスク装置1は、種類が既知のBDメディア100b、DVDメディア100d及びCDメディア100cに対してそれぞれ実際にサーチ動作を行うと共に、得られたプルイン信号SPIの波形を表すフィルタ値をROMに記憶することにより、実際にサーチ動作を行ったときに得られるプルイン信号SPIの波形をメディア判別部3Bにそれぞれ設定するようになされている。
(2−3)メディアの判別
ところで図10(A)に示すように、BDメディア100bでは、ディスク表面から信号記録面までの距離が約0.1[mm]と、CDメディア100cの約1.2[mm]と比して小さくなっている。このため光ディスク装置1は、BDメディア100bに対して光利用効率の低いCD用光ビームLcを照射した場合、図10(B)に示すように、ディスク表面からの信号と信号記録面からの信号とが混在し、光ディスク100の種類を判別することが困難となる。
一方光ディスク装置1は、CD用光ビームLcと比して光利用効率の高いBD用光ビームLbを用いた場合、CD用光ビームLcと比して不使用光Uの割合が小さいため、プルイン信号SPIにおける表面反射パターンPSr及び記録面反射パターンPRrと比してフェイクパターンPfの信号レベルが小さくなる。このため光ディスク装置1は、BD用光ビームLbを用いたサーチ動作の際、フェイクパターンPfに起因して光ディスク100の種類を誤認識してしまう可能性が殆どない。
またDVD用光ビームLdについても同様であり、CD用光ビームLcと比して不使用光Uの割合が小さいため、CD用光ビームLcと比して表面反射パターンPSr及び記録面反射パターンPRrに対するフェイクパターンPfの信号レベルが小さくなる。このため光ディスク装置1は、DVD用光ビームLdを用いたサーチ動作によってフェイクパターンPfに起因して光ディスク100の種類を誤認識してしまう可能性が小さい。
そこで光ディスク装置1は、光利用効率が高く光ディスク100の種類を誤認識する可能性の小さい順序で光ビームを照射してサーチ動作を実行し、光ディスク100の種類を判別するようになされている。
具体的に光ディスク装置1は、まず種類の分からない未知ディスク100xに対してBD用光ビームLbを照射し、当該光ディスク100がBDメディア100bであるか否かを判別する。ここで光ディスク装置1は、当該未知ディスク100xがBDメディア100bでなかった場合、今度は当該未知ディスク100xに対してDVD用光ビームLdを照射し、当該未知ディスク100xがDVD用メディア100dであるか否かを判別する。
さらに光ディスク装置1は、当該未知ディスク100xがDVD用メディア100dでもなかった場合、当該未知ディスク100xがCDメディア100cである可能性が高いものの、確認のために、当該未知ディスク100xに対してCD用光ビームLcを照射し、当該未知ディスク100xがCD用メディア100cであるか否かを判別する。
このように光ディスク装置1は、未知ディスク100xがBDメディア100bであるか否か、DVD用メディア100dであるか否か、CD用メディア100cであるか否かを光利用効率の高い順で順次判定することにより、当該未知ディスク100xの種類を判別するメディア種類判別処理を行うようになされている。
(2−3−1)BD判別処理及びDVD判別処理
まず、光ディスク装置1のシステム制御部3が、未知ディスク100xがBDメディア100bであるか否かを判別するBD判別処理、及び当該未知ディスク100xがDVDメディア100dであるか否かを判別するDVD判別処理を行う場合について、BD判別処理を例に説明する。
図6に示したように、システム制御部3のメディア判別部3Bには、BD判別用整合フィルタ21、DVD判別用整合フィルタ22及びCD判別用整合フィルタ23が設定されている。まずメディア判別部3Bは、使用する整合フィルタとしてBD判別用整合フィルタ21を選択すると共に、BD用レーザダイオード6bからBD用光ビームLbを発射させることにより、対物レンズ7の開口数が約0.85となるようBD用光ビームLbを集光させる。
またメディア判別部3Bは、サーボ制御部4を介してアクチュエータ8を駆動制御することにより、対物レンズ7を未知ディスク100xに対して遠ざけた状態から、当該光ディスク100に一定の移動速度で近づけさせていく。
このときメディア判別部3Bは、フォーカスエラー信号SFE及びプルイン信号SPIの変化を監視すると共に、フィルタ値をサンプリングしたときと同一の間隔で当該プルイン信号SPIから信号レベルを抽出し、未知ディスク波形値としてBD判別用整合フィルタ21に供給する。
このBD判別用整合フィルタ21は、自身に設定されているBDフィルタ値が表すBDフィルタ波形FTbと、未知ディスク波形値が表すプルイン信号SPIの波形(以下、これを未知ディスク波形とよぶ)との整合性を検証する。そしてBD判別用整合フィルタ21は、BDフィルタ波形FTbと未知ディスク波形FDxとの一致率を表すフィルタ出力信号SOを生成すると、これを相関判定部24(図6)に供給する。
具体的にBD判別用整合フィルタ21は、供給される未知ディスク波形値とBDフィルタ値とを用いて(1)式に従って畳み込み積分する。ここで未知ディスク波形FDxを関数f(t)、BDフィルタ波形FTbを関数h(t)とし、フィルタ出力信号SOを関数g(t)とすると、次式のように表すことができる。
Figure 2009245539
すなわちBD判別用整合フィルタ21は、関数f(t)と関数h(t)とを時間軸方向に少しずつずらして乗算したものを、BDフィルタ波形FTbの範囲内で積分を行い、関数f(t)と関数h(t)の重複する面積に応じた値を関数g(t)として算出する。
言い換えると、BD判別用整合フィルタ21は、BDフィルタ波形FTbと未知ディスク波形FDxとをずらしながら重ね合わせたときに、当該BDフィルタ波形FTbと未知ディスク波形FDxとの重複する面積に応じた値をフィルタ出力信号SOとして出力することになる。
このときBD判別用整合フィルタ21は、未知ディスク波形FDxの時間軸方向における前側から(すなわち未知ディスク波形FDxが生成される順に)入力される未知ディスク波形値に対し、BDフィルタ値FTbの時間軸方向における後側(すなわちBDフィルタ値FTbが生成されたのとは逆順に)から畳み込み積分を実行する。すなわちBDフィルタ波形FTbの後側に対して未知ディスク波形FDxを重ね合わせていき、重複する面積をフィルタ出力信号SOとして算出することになる。
そしてフィルタ出力信号SOでは、未知ディスク100xがBDメディア100bである場合、図11(A)に示すように、未知ディスク波形FDxにおける表面反射パターンPSrとBDフィルタ波形FTbにおける記録面反射パターンPRrの一部とが重複したことを表す比較的振幅の小さい表面相関パターンIsが出現する。
次いでフィルタ出力信号SOでは、BDフィルタ波形FTbと未知ディスク波形FDxとにおける表面反射パターンPSr及び記録面反射パターンPRrの殆どが重複したことにより、その一致率が総合的に高いことを表す振幅の大きい全体相関パターンIrが出現する。
一方未知ディスク100xがBDメディア100bでない場合、フィルタ出力信号SOでは、図11(B)に示すように、BDメディア100bである場合と同様に、未知ディスク波形FDxにおける表面反射パターンPSrとBDフィルタ波形FTbにおける記録面反射パターンPRrの一部とが重複したことを表す比較的振幅の小さい表面相関パターンIsが出現する。
次いでフィルタ出力信号SOでは、未知ディスク波形FDx及びBDフィルタ波形FTbにおける表面反射パターンPSr同士が重複する。このとき未知ディスク波形FDxには記録面反射パターンPRrが存在せずBDフィルタ波形FTbの記録面反射パターンPRrと重複するパターンが存在しないため、フィルタ出力信号SOには比較的振幅の小さい全体相関パターンIrが出現する。
すなわちフィルタ出力信号SOでは、BDフィルタ波形FTbと未知ディスク波形FDxとが大きく異なるためBDメディア100bのような振幅の大きい全体相関パターンIrが出現しないものの、未知ディスク波形FDxにおける表面反射パターンPSrとBDフィルタ波形FTbにおける表面反射パターンPSrとが重複したことを表す振幅の小さい全体相関パターンIrが出現することになる。
このためメディア判別部3Bは、フィルタ出力信号SOにおける全体相関パターンIrの振幅から未知ディスク100xがBDメディア100bであるか否かを判別するようになされている。
ところで未知ディスク波形FDxにおいて表面反射パターンPSrから記録面反射パターンPRrが検出されるまでの検出時間Kkと、BDフィルタ波形FTbにおける検出時間Kkが同一である場合には、表面相関パターンIsから全体相関パターンIrが検出されるまでの時間がこの検出時間Kkと等しくなる。
このためメディア判別部3Bでは、表面相関パターンIsを基準としてこの検出時間Kkが経過した時点の近傍において出現するパターンを、BDフィルタ波形FTb及び未知ディスク波形FDx全体の一致率を表す全体相関パターンIrとして認識する。
これによりメディア判別部3Bは、波形が異なるにも拘わらず時間軸がずれた状態で偶然的にBDフィルタ波形FTb及び未知ディスク波形FDxの重複する面積が大きくなり、フィルタ出力信号SOに大きな振幅でなるパターンが出現したような場合であっても、当該パターンに基づいてBDフィルタ波形FTb及び未知ディスク波形FDxの整合性を検証することがない。このためメディア判別部3Bは、当該未知ディスク波形FDxとBDフィルタ波形FTbとの整合性を確実に検証するようになされている。
具体的にメディア判別部3Bの相関判定部24(図6)は、未知ディスク100xがBDメディア100bであった場合を表す図12に示すように、フィルタ出力信号SO(図12(C))が出力されると、当該フィルタ出力信号SOを監視する。時点t21において相関判定部24は、フィルタ出力信号SOが所定の表面相関閾値AEを超えたと認識すると、表面相関パターンIsが検出されたと認識し、フィルタ出力信号SOの監視を中断する。このとき相関判定部24は、時間計測信号SM(図12(D))をローレベルからハイレベルに立ち上げ、カウンタ25(図5)によって当該時点t21を基準点とする相関時刻のカウントを開始する。
時点22において相関判定部24は、表面相関パターンIsが検出された時点t21から判定開始時間KJsだけ経過したことを認識すると、フィルタ出力信号SOの信号レベルの監視を再開する。そして時点t23において相関判定部24は、フィルタ出力信号SOの信号レベルが全体相関閾値AJb以上となると、未知ディスク波形FDxとBDフィルタ波形FTbとの相関が高いため、未知ディスク100xがBDメディア100bであると認識し、メディア判別信号SDをローレベルからハイレベルに立ち上げる。
時点t24において相関判定部24は、フィルタ出力信号SOの信号レベルが全体相関閾値AJb未満となると、メディア判別信号SDをハイレベルからローレベルに立ち下げる。そして時点t25において相関判定部24は、表面相関パターンIsが検出された時点t21から判定終了時間KJeだけ経過すると、フィルタ出力信号SOの監視を終了すると共に、サーチ動作を終了する。
このときメディア判別部3Bは、未知ディスク100xがBDメディア100bであることが既に判別済みであるため、メディア判別処理を終了するようになされている。
なおフィルタ出力信号SOでは、フィルタ波形FTbにおける記録面反射パターンPRrと未知ディスク波形FDxにおける表面反射パターンPSr及び記録面フェイクパターンPRfが重複したことにより、全体相関パターンIrの後にもパターンが出現している。しかしながらこのパターンは、判定期間KJAから外れかつその振幅が全体相関閾値AJb未満でなるため問題となることはない。
一方図13に示すように、相関判定部24は、時点t22から時点t25までの間にフィルタ出力信号SOの信号レベルが全体相関閾値AJb以上とならなかった場合、フィルタ出力信号SOの監視を終了すると共に、サーチ動作を終了する。
このときメディア判別部3Bは、未知ディスク100xの種類が未だ不明であるため、未知ディスク100xがDVDメディア100dであるか否かを判別するDVD判別処理を実行するようになされている。
このようにメディア判別部3Bは、表面相関パターンIsが検出された時点t21を基準とし、時点t22において判定開始時間KJsが経過してから時点t25において判定終了時間KJeが経過するまでの判定期間KJAにおいて、全体相関パターンIrの振幅が全体相関閾値AJb以上となるか否かによって未知ディスク100xがBDメディア100bであるか否かを判別するようにした。
これによりメディア判別部3Bは、未知ディスク波形FDxとBDディスク波形FTbとの全体的な波形の一致率を表す全体相関パターンIrを特定すると共に、当該全体相関パターンIrの振幅(すなわち波形の一致率)によって未知ディスク100xがBDメディア100bであるか否かを判別することができる。
すなわちメディア判別部3Bは、BDメディア100bである場合に取得されるべきBDフィルタ波形FTbと未知ディスク100xから取得される未知ディスク波形FDxとの整合性に基づいて光ディスク100がBDメディア100bであるか否かを判別することが可能となる。
因みにメディア判別部3Bは、DVD判別処理においても、BD判別処理と同様の手法により、未知ディスク100xがDVDメディア100dであるか否かを判別する。メディア判別部3Bは、未知ディスク100xがDVDメディア100dであると判別した場合には処理を終了する。
一方メディア判別部は、未知ディスク100xがDVDメディア100dでないと判別した場合には、未知ディスク100xの種類が未だ不明であるため、CD判別処理を実行するようになされている。
(2−3−2)CD判別処理
次に、光ディスク装置1のシステム制御部3が、光ディスク100がCDメディア100cであるか否かを判別するCD判別処理について説明する。
システム制御部3のメディア判別部3Bは、CD判別処理を開始すると、CD用レーザダイオード6cからCD用光ビームLcを発射させることにより、対物レンズ7からCD用光ビームLcを開口数が約0.45となるよう集光させる。
そしてメディア判別部3Bは、BD判別処理と同様にしてサーチ動作を実行し、CD判別用整合フィルタ23に設定されたCDフィルタ波形FTcと未知ディスク波形FDxとの一致率によって未知ディスク100cがCDメディア100cであるか否かを判別する。
この場合であっても、図14に示すように、メディア判別部3Bは、フィルタ出力信号SOにおける時点t22から時点t25までの判定期間KJAに出現する全体相関パターンIrが全体相関閾値AJc以上であるか否かによってBD判別処理と同様に光ディスク100がCDメディア100cであるか否かを判別することができる。
ここでシステム制御部3は、信号記録面が比較的高反射率でなるCDメディア100c(以下、これを高反射CDメディアと呼ぶ)を用いてCD判別用整合フィルタ23にCDフィルタ波形FTcを設定している。このため図8(C)に示したように、CDフィルタ波形FTcでは、表面フェイクパターンPSf1よりも記録面反射パターンPRrが大きく設定されている。
一方システム制御部3は、未知ディスク100xが低反射CDメディアであった場合、図5に示したように、表面フェイクパターンPSf1の振幅が記録面反射パターンPRrよりも大きいプルイン信号SPIを生成することになる。
この場合であっても、未知ディスク波形FDxとCDフィルタ波形FTcでは、その振幅は異なるものの表面フェイクパターンPRf1と記録面反射パターンPRrとの出現タイミングが一致する。このためメディア判別部3Bは、フィルタ出力信号SOにおいて、比較的振幅の大きい全体相関パターンIrを検出することができる。
従ってフィルタ判別部3Bは、未知ディスク100xが低反射CDメディアであった場合の全体相関パターンIrを検出できるような全体相関閾値AJcを設定することにより、BD判別処理と同様の処理によって未知ディスク100xがCDメディア100cであるか否かを適切に判別し得るようになされている。
図15(A)に未知ディスク100xが高反射率CDメディアであった場合に実際に生成されるフィルタ出力信号SOの波形を示している。また図15(B)に未知ディスク100xが低反射CDメディア100であった場合に生成されるフィルタ出力信号SOの波形を示している。
図より、フィルタ出力信号SOでは、高反射CDメディア及び低反射CDメディアのいずれの場合であっても、判別期間KJAにおいて比較的大きな振幅でなる全体相関パターンIrが出現していることがわかる。
またCDメディア100cを用いた場合には、プルイン信号SPIに表面フェイクパターンPSfが出現することに起因して、表面相関パターンIsと全体相関パターンIrとの間に、フェイク相関パターンIfが出現することになる。
しかしながらメディア判別部3Bは、全体相関パターンIrを特定し、当該全体相関パターンIrの振幅によって未知ディスク100xがCDメディア100cであるか否かを判別するため、フェイク相関パターンIfによる誤判別を確実に防止し得るようになされている。
なおシステム制御部3は、未知ディスク100xがCDメディア100cでないと判別した場合にはエラー処理として、例えば未知ディスク100xを排出し、処理を終了する。
このようにシステム制御部3は、BD判別処理と同様の処理によって、未知ディスク100xがCDメディア100cであるか否かを適切に判別し得るようになされている。
(3)処理手順
(3−1)フィルタ波形の設定
次に、光ディスク装置1がフィルタ波形設定プログラムに従って実行するフィルタ波形設定処理について、図16に示すフローチャートを用いて説明する。
光ディスク装置1のシステム制御部3は、外部機器からの要求に応じてフィルタ波形設定処理手順RT1を開始し、次のステップSP1に移る。
ステップSP1において、システム制御部3は、装填された種類が既知の光ディスク100に対応する光ビームを用いてサーチ動作を開始すると共にプルイン信号SPIの監視を開始し、次のステップSP2へ移る。
ステップSP2において、システム制御部3は、プルイン信号SPIにおいて表面反射パターンPSrが検出されたことにより、ディスク表面にほぼ合焦したと認識すると、次のステップSP3へ移る。
ステップSP3において、システム制御部3は、時間計測信号SMをローレベルからハイレベルに立ち上げ、カウンタによる時間の計測を開始すると、次のステップSP4へ移る。
ステップSP4において、システム制御部3は、記録面反射パターンPRrを検出したか否かについて判別する。ここで否定結果が得られた場合、システム制御部3は、記録面反射パターンPRrを検出するまでプルイン信号SPIの監視を継続する。
これに対してステップSP4において肯定結果が得られた場合、このことは光ビームが信号記録面にほぼ合焦したことを表しており、このときシステム制御部3は、表面反射パターンPSrを検出してから記録面反射パターンPRrを検出するまでの検出時間Kkから判定開始時間KJs及び判定終了時間をKJe算出すると共に、サーチ動作を終了し、次のステップSP5へ移る。
ステップSP5においてシステム制御部3は、プルイン信号SPIを増幅して増幅PI信号を生成すると、次のステップSP6へ移る。
ステップSP6において、システム制御部3は、増幅PI信号において検出されたパターンのうち、切捨閾値未満となるパターンをカットしてその信号レベルをゼロにすることにより調整増幅PI信号を生成すると、次のステップSP7へ移る。
ステップSP7において、システム制御部3は、調整増幅PI信号の信号レベルを所定間隔でサンプリングしフィルタ値を生成すると、次のステップSP8へ移る。
ステップSP8において、システム制御部3は、フィルタ値を調整増幅PI信号の波形であるフィルタ波形FTとして整合フィルタに設定すると、終了ステップへ移り、処理を終了する。
このようにシステム制御部3は、種類が既知の光ディスク100を用いて生成されたプルイン信号SPIに基づくフィルタ波形FTを当該光ディスク100を判別するための整合フィルタに設定するようになされている。
なおフィルタ波形設定処理手順RT1では、説明の都合上、ステップSP4において記録面反射パターンPRrが検出されてからステップSP5〜ステップSP7を実行されるように説明しているが、実際にステップSP4とステップSP5〜ステップSP7は同時並行的に実行される。
(3−2)メディア種類判別処理
次に、光ディスク装置1がメディア種類判別プログラムに従って実行するメディア種類判別処理について、図17に示すフローチャートを用いて説明する。
光ディスク装置1のシステム制御部3は、例えば未知ディスク100xが装填されると、メディア種類判別処理手順RT2を開始してステップSP21へ移り、使用する整合フィルタとしてBD判別用整合フィルタ21を設定すると共に、使用する光ビームをBD用光ビームLbに設定し、次のステップSP22へ移る。
ステップSP22において、システム制御部3は、サブルーチンSRT11のステップSP41へ移って波形判別処理を実行し、未知ディスク100xから得られた未知ディスク波形FDxがBDメディア100bから得られたものであるか否かを判別すると、次のステップSP23へ移る。
ステップSP23において、システム制御部3は、波形判別処理において未知ディスク波形FDxがBDメディア100bから得られたものであるか否かを判別する。ここで肯定結果が得られた場合、システム制御部3は、次のステップSP24へ移り、装填された未知ディスク100xがBDメディア100bであると判別すると、終了ステップへ移って処理を終了する。
これに対してステップSP23において否定結果が得られた場合、このことは未知ディスク100xがDVDメディア100dである可能性が存在することを表しており、このときシステム制御部3は、次のステップSP26へ移る。
ステップSP26において、システム制御部3は、使用する整合フィルタとしてDVD判別用整合フィルタ22を設定すると共に、使用する光ビームをDVD用光ビームLdに設定し、次のステップSP27へ移る。
ステップSP27において、システム制御部3は、サブルーチンSRT11のステップSP41へ移って波形判別処理を実行し、未知ディスク100xから得られた未知ディスク波形FDxとDVDメディア100dから得られたDVDフィルタ波形FTdとが一致するか否かを判別すると、次のステップSP28へ移る。
ステップSP28において、システム制御部3は、波形判別処理において未知ディスク波形FDxがDVDメディア100dから得られたものであるか否かを判別する。ここで肯定結果が得られた場合、システム制御部3は、次のステップSP29へ移り、装填された未知ディスク100xがDVDメディア100dであると判別すると、終了ステップへ移って処理を終了する。
これに対してステップSP28において否定結果が得られた場合、このことは未知ディスク100xがCDメディア100cである可能性が存在することを表しており、このときシステム制御部3は、次のステップSP31へ移る。
ステップSP31において、システム制御部3は、使用する整合フィルタとしてCD判別用整合フィルタ23を設定すると共に、使用する光ビームをCD用光ビームLcに設定し、次のステップSP32へ移る。
ステップSP32において、システム制御部3は、サブルーチンSRT11のステップSP41へ移って波形判別処理を実行し、未知ディスク100xから得られた未知ディスク波形FDxがCDメディア100cから得られたものであるか否かを判別すると、次のステップSP33へ移る。
ステップSP33において、システム制御部3は、波形判別処理において未知ディスク波形FDxがCDメディア100cから得られたものであるか否かを判別する。ここで肯定結果が得られた場合、システム制御部3は、次のステップSP34へ移り、装填された未知ディスク100xがCDメディア100cであると判別すると、終了ステップへ移って処理を終了する。
これに対してステップSP33において否定結果が得られた場合、このことは未知ディスク100xがBDメディア100b、DVDメディア100d及びCDメディア100cのいずれでもないことを表しており、このときシステム制御部3は、次のステップSP35へ移る。
ステップSP35において、システム制御部3は、エラー処理を実行すると、終了ステップへ移って処理を終了する。
次に、ステップSP22、ステップSP27及びステップSP32において実行される波形判別処理について、図18に示すフローチャートを用いて説明する。
光ディスク装置1のシステム制御部3は、メディア種類判別処理手順RT2のステップSP22、ステップSP27及びステップSP32からサブルーチンSRT11のステップSP41へ移り、波形判別処理を開始する。
ステップSP41において、システム制御部3は、サーチ動作を開始すると共にプルイン信号SPIを生成し、次のステップSP42へ移る。
ステップSP42において、システム制御部3は、プルイン信号SPIを所定の間隔でサンプリングすると、次のステップSP43へ移り、サンプリングした値を未知ディスク波形FDxとして整合フィルタに入力し、次のステップSP44へ移る。
ステップSP44において、システム制御部3は、整合フィルタに設定されたフィルタ波形FTと未知ディスク波形FDxとを畳み込み積分することにより、当該フィルタ波形FTと未知ディスク波形FDxとの一致率を表すフィルタ出力信号SOを生成し、次のステップSP45へ移る。
ステップSP45において、システム制御部3は、フィルタ出力信号SOを監視し、次のステップSP46へ移る。
ステップSP46において、システム制御部3は、フィルタ出力信号SOから表面相関パターンIsを検出すると、次のステップSP47へ移り、カウンタ25による時間の計測を開始すると共に、フィルタ出力信号SOの監視を一時中断し、次のステップSP48へ移る。
ステップSP48において、システム制御部3は、表面相関パターンIsが検出されてから判定開始時間KJsが経過したか否かについて判別する。ここで否定結果が得られた場合、このときシステム制御部3は、判定開始時間KJsが経過するまでそのまま待ち受ける。
これに対してステップSP48において肯定結果が得られた場合、このことは現在判定期間KJAであることを表しており、このときシステム制御部3は、次のステップSP49へ移る。
ステップSP49において、システム制御部3は、フィルタ出力信号SOの監視を再開すると、次のステップSP50へ移る。
ステップSP50において、システム制御部3は、表面相関パターンIsが検出されてから判定終了時間KJeが経過したか否かについて判別する。ここで否定結果が得られた場合、このことは現在判定期間KJAであることを表しており、このときシステム制御部3は、判定終了時間KJeが経過するまでフィルタ出力信号SOの監視を継続する。
これに対してステップSP50において肯定結果が得られた場合、システム制御部3は、次のステップSP51へ移り、判定期間KJAにおいてフィルタ出力信号SOの信号レベルが全体相関閾値AJc以上となったことによりメディア判別信号SDが立ち上がったか否かについて判別する。
ここで肯定結果が得られた場合、このことはフィルタ波形FTと未知ディスク波形FDxとの一致率が高いことを表しており、このときシステム制御部3は、次のステップSP52へ移る。
ステップSP52において、システム制御部3は、フィルタ波形FTと未知ディスク波形FDxとが同一種類の光ディスク100から得られた波形であると判別すると、フィルタ波形処理手順RT1のステップSP22、ステップSP27及びステップSP32へ戻り、処理を継続する。
これに対してステップSP51において否定結果が得られた場合、このことはフィルタ波形FTと未知ディスク波形FDxとの一致率が低いことを表しており、このときシステム制御部3は、次のステップSP53へ移る。
ステップSP53において、システム制御部3は、フィルタ波形FTと未知ディスク波形FDxとが異なる種類の光ディスク100から得られた波形であると判別すると、フィルタ波形処理手順RT1のステップSP22、ステップSP27及びステップSP32へ戻り、処理を継続する。
(4)動作及び効果
以上の構成において、本発明の光ディスク装置1は、第1の光ディスクであるCDメディア100cに対応する第1の光ビームとしてのCD用光ビームLcを出射し、第2の光ディスクであるBDメディア100bに対応しCD用光ビームLcとは波長が異なるBD用光ビームLbを出射し、一の対物レンズ7を介して光ディスク100に照射する構成でなる。
この対物レンズ7は、CD用光ビームLcを集光してCDメディア100cの信号記録面に照射する際には第1の開口数(約0.45)でなるレンズとして作用し、またBD用光ビームLbを集光してBDメディア100bの信号記録面に照射する際には第2の開口数(約0.85)でなるレンズとして作用する。
また光ディスク装置1は、対物レンズ7をフォーカス方向に駆動可能になされており、CD用光ビームLc又はBD用光ビームLbがCDメディア100c又はBDメディア100bによって反射されてなる反射光ビームの光量に基づく反射光信号としてのプルイン信号SPIを生成する。
ここで光ディスク装置1は、CDメディア100cに対してCD用光ビームLcを照射しながら対物レンズ7をフォーカス方向に移動させたときに得られるべきプルイン信号SPIの波形を表すCDフィルタ波形FTcを生成すると共に、当該フィルタ波形FTcをCDフィルタ値として記憶している。
そして光ディスク装置1は、種類が未知の未知ディスク100xに対し、CD用光ビームLcを照射しながら対物レンズ7を光ディスク100から離隔又は近接させるフォーカス方向に移動させたときのプルイン信号SPIの波形を表す未知ディスク波形FDxとCDフィルタ波形FTcとの一致率に基づいて、未知ディスク100xがCDメディア100cであるか否かを判別するようにした。
ここで光ディスク装置1は、対物レンズ7が複数の開口数を有する波長選択多焦点レンズとして作用することにより不使用光Uが発生する。光ディスク装置1は、プルイン信号SPIにおいて、CDメディア100cに対する適正な焦点距離を有するCD用光ビームLcがCDメディア100cの表面及び信号記録面で反射されてなる表面反射パターンPSr及び記録面反射パターンPRr以外に、不使用光UがCDメディア100cの表面で反射されてなるフェイクパターンPSf1を発生させることになる。
光ディスク装置1は、未知ディスク波形FDxとCDフィルタ波形FTcとを比較し、当該未知ディスク波形FDxにおいてフェイクパターンPSf1、表面反射パターンPSr及び記録面反射パターンPRrがCDフィルタ波形FTcと同様の順番及び同様の信号レベルで並んでいること、すなわちこれらの波形の一致率に基づいて未知ディスク100xがCDメディア100cであるか否かを判別する。
このため光ディスク装置1は、未知ディスク波形FDxにフェイクパターンPSf1が存在するような場合であっても、当該フェイクパターンPSf1を含めた未知ディスク波形100xとCDフィルタ波形FTcとの一致率を評価することによって未知ディスク100xにおけるメディアの種類を正しく判別することが可能となる。
従来の手法では、フェイクパターンPSf1は、記録面反射パターンPRrと誤検出される可能性があり、正常な判断を妨げるものになりかねない。本発明の光ディスク装置1では、フェイクパターンPSf1を含めて「得られるべきプルイン信号SPI」を記憶し、フェイクパターンPSf1を未知ディスク波形FDxとCDフィルタ波形FTcとが一致するか否かの判別に積極的に使用している。このため光ディスク装置1は、このフェイクパターンPSf1の存在によって、判別の精度を向上させることができる。
また光ディスク装置1は、CDフィルタ波形FTcと未知ディスク波形FDxとを畳み込み積分することにより、一致率を表す一致率信号としてのフィルタ出力信号SOを生成し、フィルタ出力信号SOの信号レベルに基づいて未知ディスク100xがCDメディア100cであるか否かを判別する。
これにより光ディスク装置1は、統計的パラメータ推定理論による最尤推定を行う一般的な整合フィルタ(CD判別用整合フィルタ23)によってフィルタ出力信号SOを生成することができ、光ディスク装置1の構成を簡易にすることができる。
また光ディスク装置1では、アクチュエータ8に同一の電圧を印加した場合でも例えば周囲の環境温度によってその駆動速度が変化し、対物レンズ7の移動速度が変わってしまうことがある。この場合、光ディスク装置1では、未知ディスク波形FDxにおける表面反射パターンPSrと記録面反射パターンPRrとの検出時間差が変化することになる。
光ディスク装置1では、CDフィルタ波形FTcと未知ディスク波形FDxとを乗算し単純に積分するのではなく、CDフィルタ波形FTcに対して未知ディスク波形FDxを時間軸方向にずらしながら乗算して積分する、いわゆる畳み込み積分を行う。
このため光ディスク装置1では、未知ディスク波形FDxにおいて表面反射パターンPSrに対する記録面反射パターンPRrの位置が変化したような場合であっても、未知ディスク波形FDxを全体的にずらすことにより、未知ディスク波形Txにおける記録面反射パターンPRrの極大点とCDフィルタ波形FTcにおける記録面反射パターンPRrの極大点とを時間軸方向に完全に一致させることが可能となる。
この結果光ディスク装置1では、表面反射パターンPSrと比して面積が大きく、フィルタ出力信号SOの信号レベルに対して大きな影響を有する記録面反射パターンPRrの極大点が互いにほぼ一致する位置において、フィルタ出力信号SOの信号レベルを大きくすることができる。すなわち光ディスク装置1では、未知ディスク波形FDxにおける記録面反射パターンPRrの位置変動に対し、全体相関パターンIrの極大点の信号レベルの変化を小さくすることができ、メディア種類判別の精度を向上させることができる。
さらに光ディスク装置1では、フィルタ出力信号SOにおいてCDフィルタ波形FTcと未知ディスク波形FDxとの時間的なずれが小さいときに出現する全体相関パターンIrの信号レベルが全体相関閾値AJc以上であった場合に未知ディスク100xがCDメディア100cであると判別するようにした。
これにより光ディスク装置1は、CDフィルタ波形FTcと未知ディスク波形FDxとの全体的な波形の一致率が高いときにのみ未知ディスク100xがCDメディア100cであると判別することができ、誤判別の生じる可能性を一段と低減することができる。
また光ディスク装置1は、CDフィルタ波形FTcの後側に対して未知ディスク波形FDxを前側から入力すると共に当該未知ディスク波形FDxをずらすことによりフィルタ出力信号SOを生成する。
光ディスク装置1は、CDフィルタ波形FTcにおいてCDメディア100cの表面を表す表面反射パターンPSrが検出されてからCDメディア100cの信号記録面を表す記録面反射パターンPRrが検出されるまでを検出時間Kkとし、当該検出時間Kkから所定の前後時間を加算及び減算することにより、判定開始時間KJs及び判定終了時間KJeを算出する。
そして光ディスク装置1は、フィルタ出力信号SOにおいて表面相関パターンIsを検出した時点を始点として、判定開始時間KJsが経過してから判定終了時間KJeが経過するまでの判定期間KJAにおける信号レベルを監視する。
すなわち光ディスク装置1は、未知ディスク波形FDxにおける表面反射パターンPSrとCDフィルタ波形FTcにおける記録面反射パターンPRrとが重複したことを表す表面相関パターンIsを検出してから検出時間Kkが経過する時点を基準とする判定期間KJAにおいて出現するパターンを全体相関パターンIrと認識している。
これにより光ディスク装置1は、未知ディスク波形FDxにおける表面反射パターンPSrがCDフィルタ波形FTcにおける記録面反射パターンPRrと重複してからCDフィルタ波形FTcにおける表面反射パターンPSrと重複するまでの時間差が検出時間Kkとほぼ同一であることを利用して、正確に全体相関パターンIrを認識することができる。
言い換えると光ディスク装置1は、未知ディスク100xがCDメディア100cであった場合、判定期間KJAにおいてCDフィルタ波形FTcと未知ディスク波形FDxとが時間軸方向に理論上ほぼ一致することを利用し、この判定期間KJAにおける波形の一致率によって未知ディスク100xがCDメディア100cであるか否かを判別することができる。
さらに光ディスク装置1は、CDフィルタ波形FTc及び未知ディスク波形FDxとして、反射光ビームの和光量を表し正の値をとるプルイン信号を用いるようにしたことにより、正負の両方に値が変化するフォーカスエラー信号SFEを用いる場合と比較して、CD判別用整合フィルタ23における演算を簡易にすることができる。
また光ディスク装置1は、CDメディア100cに対してCD用光ビームLcを照射しながら対物レンズ7をフォーカス方向に移動させたときに得られたプルイン信号SPIを増幅し、振幅の小さいパターンをカットすることにより、プルイン信号SPIの波形に基づいてCDフィルタ波形FTcを生成するようにした。
これにより光ディスク装置1は、自身が取得したCDフィルタ波形FTcに基づいてCD判別処理を行うことができるため、自身が有するアクチュエータ8の特性をCDフィルタ波形FTcに反映させることができ、一段と正確な判別が可能となる。
さらに光ディスク装置1は、未知ディスク100xがCD方式でなるCDメディア100cか否かを判別するようにした。
光ディスク装置1では、対物レンズ7を開口数の大きく異なる波長選択多焦点レンズとして作用させるため、対物レンズ7の設計上、CD用光ビームLc及びBD用光ビームLbの光利用効率が全体的に低下することになる。このとき光ディスク装置1では、BD用光ビームLbの開口数と比してCD用光ビームLcの開口数が小さいため、特にCD用光ビームLcの光利用効率が低下し、不使用光Uの割合が増大する。
この結果光ディスク装置1は、CD用光ビームLcの使用時においてプルイン信号SPIに大きな振幅でなるフェイクパターンPfを出現させてしまう。光ディスク装置1では、かかるCD用光ビームLcの使用時に本発明を適用し、CDメディア100cを正確に認識することができる。また光ディスク装置1では、フェイクパターンPfを有する波形を比較することにより、フェイクパターンPfを有さない波形と明確に区別することができ、当該プルイン信号SPIに出現するフェイクパターンPfをも利用して正確に未知ディスク100xの種類判別を行うことが可能となる。
また光ディスク装置1は、BDメディア100bに対してBD用光ビームLbを照射しながら対物レンズ7をフォーカス方向に移動させたときに得られるべきプルイン信号SPIの波形を表すBDフィルタ波形FTxをBDフィルタ値として記憶している。そして光ディスク装置1は、未知ディスク100xに対し、BD用光ビームLbを照射しながら対物レンズ7をフォーカス方向に移動させたときのプルイン信号SPIの波形を表す未知ディスク波形FDxとBDフィルタ波形FTbとの一致率に基づいて、未知ディスク100xがBDメディア100bであるか否かを判別する。
これにより光ディスク装置1は、BDメディア100bについても、CDメディア100cの判別と同様に正確な種類判別が可能となる。
さらに光ディスク装置1は、CD用光ビームLc及びBD用光ビームLbのうち光利用効率の高いBDメディア100bに対応するBD用光ビームLbを用いて未知ディスク100xが当該BDメディア100bであるか否かを判別し、未知ディスク100xがBDメディア100bでないと判別した場合、さらにDVD判別処理を行った後、すなわちBDメディア100bでないことの判別後にCDメディア100cに対応するCD用光ビームLcを用いて未知ディスク100xがCDメディア100cであるか否かを判別するようにした。
これにより光ディスク装置1は、フェイクパターンPfが出現し難くプルイン信号SPIの波形が比較的単純になる光ビームに対応する光ディスク100から順に判別を行うことができるため、極力誤判別を生じないようにできる。
以上の構成によれば、光ディスク装置1は、対物レンズ7をフォーカス方向に移動させながら既知のCDメディア100cにCD用光ビームLcを照射することにより取得されたプルイン信号SPIの波形を表すCDフィルタ波形FTcと、未知ディスク100にCD用光ビームLcを照射することにより取得された未知ディスク波形FDxとの一致率に基づいて未知ディスク100xがCDメディア100cであるか否かを判別するようにしことにより、フェイクパターンPfの有無に拘わらず、正確に未知ディスク100xがCDメディア100cであるか否かを判別することができ、かくして光ディスクの種類を正しく認識し得る光ディスク装置及びメディア種類判別方法を実現することができる。
(5)他の実施の形態
なお上述した実施の形態においては、対物レンズ7が3つの開口数を有するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、2又は4以上の開口数を有するようにしても良い。
また上述した実施の形態においては、サーチ動作の際、対物レンズ7を光ディスク100に対して離隔した状態から近接させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、近接させた状態から離隔させるようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、光ディスク装置1が実際に既知の光ディスク100から得られたプルイン信号SPIの波形を表すフィルタ波形FTを記憶するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば他の光ディスク装置によって取得されたプルイン信号に基づくフィルタ波形を記憶するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、フィルタ波形FTをサンプリングしたフィルタ値として記憶するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばフィルタ波形FTをそのまま記憶するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、フィルタ波形FTと未知ディスク波形FDxを同一の間隔でサンプリングするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、異なる間隔でサンプリングするようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、フィルタ波形設定処理とメディア種類判別処理において対物レンズ7をほぼ同一の移動速度で移動させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、異なる移動速度で移動させるようにしても良い。この場合、メディア種類判別処理の際、移動速度の差異を補正しながら波形判別処理を実行することにより、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
さらに上述した実施の形態においては、フィルタ波形FTと未知ディスク波形FDxとを畳み込み積分する整合フィルタによってフィルタ波形FTと未知ディスク波形FDxとの一致率を算出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば表面反射ピークPSrを時間軸方向に合致させた状態で両者を乗算し、単純に積分することにより一致率を算出するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、反射光信号としてプルイン信号SPIを使用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばフォーカスエラー信号SFEを使用するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、BD判別処理においてもフィルタ出力信号SOの振幅に基づいて未知ディスク100xがBDメディア100bであるか否かを判別するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば未知ディスク100xの表面と信号記録面との距離から未知ディスク100がBDメディア100bであるか否かを判別するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、判定期間KJAにおいてフィルタ出力信号SOが全体相関閾値AJ以上であるか否かによって未知ディスク100xの種類を判別するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、フィルタ出力信号SOを常時監視し、その振幅が所定の閾値以上となるか否かにより未知ディスク100xの種類を判別するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、既知の光ディスク100から得られたプルイン信号SPIを増幅し、さらに切捨閾値未満のパターンをカットしてフィルタ波形FTを生成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、いずれか一方、又は両方の処理を省略しても良く、また別の処理を施してフィルタ波形FTを生成するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、フィルタ波形FTの後側に対して未知ディスク波形FDxの前側を入力するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばプルイン信号SPIを時間軸方向に反転させた波形をフィルタ波形FTとして記憶しておき、当該フィルタ波形FTの前側に対して未知ディスク波形FDxの前側を入力するようにしても良い。要はフィルタ波形FTに対して未知ディスク波形FDxを時間軸方向に反対側から入力すればよい。
さらに上述した実施の形態においては、フィルタ波形設定処理において、プルイン信号SPIが生成されると当該プルイン信号SPIを監視すると同時に、当該プルイン信号SPIからフィルタ波形FTを生成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、プルイン信号SPIを一旦バッファリングし、記録面反射パターンPRrが検出されるとサーチ動作を終了すると共に、プルイン信号SPIを読み出してフィルタ波形FTを生成するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、メディア種類判別処理において、プルイン信号SPIが生成されると当該プルイン信号SPIを未知ディスク波形FDxとして整合フィルタに入力するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばプルイン信号SPIを監視すると共に一旦バッファリングし、記録面反射パターンPRrが検出されるとサーチ動作を終了すると共に、プルイン信号SPIを読み出して未知ディスク波形FDxを生成するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、光利用効率の高い順に光ディスクの種類を判別するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光利用効率に関係なく種々の順序で光ディスクの種類を判別するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、サーチ動作の際、一定の移動速度で対物レンズ7を移動させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、任意の移動速度で移動させるようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、CD判別処理においてCDメディア100cでないと判別されると、所定のエラー処理を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、そのまま処理を終了するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、フィルタ波形設定処理において検出時間Kkから算出された判定開始時間KJs及び判定終了時間KJeを記憶するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば検出時間Kkを記憶しておき、メディア種類判別処理の際、検出時間Kkから判定開始時間KJs及び判定終了時間KJeを算出するようにしても良い。また検出時間Kkに減算及び加算される前時間及び後時間は、同一であっても異なっていても良い。
さらに上述した実施の形態においては、高反射CDメディアから得られたCDフィルタ波形FTcをCD判別用整合フィルタ23に設定するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、体反射CDメディアから得られたCDフィルタ波形を設定するようにしても良い。この場合、フィルタ波形設定処理としては、記録面検出閾値ARcとして記録面反射パターンPRrを検出可能な信号レベルを設定すると共に、記録面検出閾値ARcを用いて当該2回パターンが検出されることを以て記録面反射パターンPRrが検出されたと認識するようにする。
さらに上述した実施の形態においては、集光レンズと光学素子との組み合わせにより対物レンズ7を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、集光レンズ単体によって対物レンズ7を構成するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、対物レンズ7がCD用の波長780[nm]、DVD用の波長660[nm]及びBD用の波長405[nm]の3波長に対応するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、種々の波長に対応するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、レーザダイオード6が単波長のレーザ光を出射するCD用レーザダイオード6c、DVD用レーザダイオード6d、及びBD用レーザダイオード6bにより構成されるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、レーザダイオード6として、例えばCD/DVD用の2種類の波長の光ビームを出射し得る2波長対応レーザダイオードとBD用レーザダイオード6bとを組み合わせるようにし、或いはCD/DVD/BD用の3種類の波長の光ビームを出射し得る3波長対応レーザダイオードを用いるようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、光ディスク装置1が光ディスク100に情報を記録し、また当該光ディスク100から情報を再生する、すなわち記録及び再生の両方を行うようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば光ディスク装置1が情報の再生のみを行う光ディスク再生装置や情報の記録のみを行う光ディスク記録装置である場合に本発明を適用するようにしても良い。さらには、光ディスク装置1がCDメディア100c及びDVDメディア100dについては記録及び再生の両方を行い、BDメディア100bについては再生のみを行う場合に本発明を適用するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、第1の光源としてのレーザダイオード6cと、第2の光源としてのレーザダイオード6bと、対物レンズとしての対物レンズ7と、駆動部としてのアクチュエータ8と、信号処理部としての信号生成部10と、記憶部としてのROMと、種類判別部としてのメディア種類判別部3Bとによって光ディスク装置としての光ディスク装置1を構成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる第1の光源と、第2の光源と、対物レンズと、駆動部と、信号処理部と、記憶部と、メディア種類判別部とによって本発明の光ディスク装置を構成するようにしても良い。
本発明は、複数の種類の光ディスクに対応した光ディスク装置でも利用できる。
光ディスク装置の構成を示す略線図である。 光ビームと焦点位置の関係の説明に供する略線図である。 フェイク信号の発生の説明に供する略線図である。 CDメディアにCD用光ビームを照射した場合の説明に供する略線図である。 低反射率でなるCDメディアの場合の説明に供する略線図である。 メディア判別部の構成を示す略線図である。 BD判別用整合フィルタの設定の説明に供する略線図である。 各メディアに対応するフィルタ波形を示す略線図である。 CD判別用整合フィルタの設定の説明に供する略線図である。 BDメディアにCD用光ビームを照射した場合の説明に供する略線図である。 BD用光ビーム照射時のフィルタ出力信号の波形を示す略線図である。 BDメディアか否かの判別(1)の説明に供する略線図である。 BDメディアか否かの判別(2)の説明に供する略線図である。 CDメディアか否かの判別の説明に供する略線図である。 CD用光ビーム照射時のフィルタ出力信号の波形を示す略線図である。 フィルタ波形の設定処理手順を示すフローチャートである。 メディア種類判別処理手順を示すフローチャートである。 波形判別処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1……光ディスク装置、2……制御部、3……システム制御部、3A……整合フィルタ設定部、3B……メディア判別部、4……サーボ制御部、5……光ピックアップ、6、6b、6c、6d……レーザダイオード、7……対物レンズ、8……アクチュエータ、9……フォトディテクタ、10……信号生成部、100……光ディスク、100c……CDメディア、100d……DVDメディア、100b……BDメディア、100x……未知ディスク、SFE……フォーカスエラー信号、SPI……プルイン信号、PSr……表面反射パターン、PRr……記録面反射パターン、Pf……フェイクパターン、Is……表面相関パターン、Ir……全体相関パターン、If……フェイク相関パターン、Kk……検出時間。

Claims (13)

  1. 第1の光ディスクに対応する第1の光ビームを出射する第1の光源と、
    第2の光ディスクに対応し上記第1の光ビームとは波長が異なる第2の光ビームを出射する第2の光源と、
    上記第1の光ビームを集光して上記第1の光ディスクの信号記録面に照射する際には第1の開口数でなるレンズとして作用し、また上記第2の光ビームを集光して上記第2の光ディスクの信号記録面に照射する際には第2の開口数でなるレンズとして作用する対物レンズと、
    上記対物レンズを上記光ディスクから離隔又は近接させるフォーカス方向に駆動する駆動部と、
    上記第1又は第2の光ビームが上記第1又は第2の光ディスクによって反射されてなる反射光ビームの光量に基づく反射光信号を生成する信号処理部と、
    上記第1の光ディスクに対して上記第1の光ビームを照射しながら上記対物レンズを上記フォーカス方向に移動させたときに得られるべき上記反射光信号の波形を表す第1ディスク波形を記憶する記憶部と、
    種類が未知の未知ディスクに対し、上記第1の光ビームを照射しながら上記対物レンズを上記フォーカス方向に移動させたときの上記反射光信号の波形を表す第1の未知ディスク波形と上記第1ディスク波形との一致率に基づいて、上記未知ディスクが上記第1の光ディスクであるか否かを判別する種類判別部と
    を有する光ディスク装置。
  2. 上記種類判別部は、
    上記第1のディスク波形と上記第1の未知ディスク波形とを畳み込み積分することにより、上記一致率を表す一致率信号を生成し、上記一致率信号の信号レベルに基づいて上記未知ディスクが上記第1の光ディスクであるか否かを判別する
    請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 上記種類判別部は、
    上記一致率信号において上記第1のディスク波形と上記第1の未知ディスク波形との時間的なずれが小さいときに出現する全体相関パターンの信号レベルが全体相関閾値以上であった場合に上記未知ディスクが上記第1の光ディスクであると判別する
    請求項2に記載の光ディスク装置。
  4. 上記種類判別部は、
    上記第1のディスク波形に対し、上記第1の未知ディスク波形を時間軸方向に反対側から入力すると共に当該第1の未知ディスク波形を時間軸方向にずらすことにより上記一致率信号を生成し、
    上記第1ディスク波形において上記第1の光ディスクの表面を表す表面反射パターンが検出されてから上記第1の光ディスクの信号記録面を表す記録面反射パターンが検出されるまでの時間を検出時間とするとき、
    上記第1の未知ディスク波形における表面反射パターンと第1ディスク波形における記録面反射パターンとが重複したことを表す表面相関パターンを検出してから上記検出時間が経過する時点を基準とする判定期間において出現するパターンを全体相関パターンと認識する
    請求項3に記載の光ディスク装置。
  5. 上記種類判別部は、
    上記第1のディスク波形の後側に対して上記第1の未知ディスク波形を前側から入力する
    請求項4に記載の光ディスク装置。
  6. 上記第1の光ディスクに対して上記第1の光ビームを照射しながら上記対物レンズを上記フォーカス方向に移動させたときに得られた上記反射光信号の波形に基づいて上記第1のディスク波形を生成するディスク波形生成部と
    を有する請求項1に記載の光ディスク装置。
  7. 上記反射光信号は、
    上記反射光ビームの和光量を表すプルイン信号である
    請求項1に記載の光ディスク装置。
  8. 上記第1の光ディスクは、
    CD(Compact Disc)方式でなる
    請求項1に記載の光ディスク装置。
  9. 上記記憶部は、
    上記第2の光ディスクに対して上記第2の光ビームを照射しながら上記対物レンズを上記フォーカス方向に移動させたときに得られるべき上記反射光信号の波形を表す第2ディスク波形を記憶し、
    上記種類判別部は、
    上記未知ディスクに対し、上記第2の光ビームを照射しながら上記対物レンズを上記フォーカス方向に移動させたときの上記反射光信号の波形を表す第2の未知ディスク波形と上記第2ディスク波形との一致率に基づいて、上記未知ディスクが上記第1の光ディスクであるか否かを判別する
    請求項1に記載の光ディスク装置。
  10. 上記種類判別部は、
    上記未知ディスクの表面と信号記録面との距離から上記未知ディスクが上記第2の光ディスクであるか否かを判別する
    請求項1に記載の光ディスク装置。
  11. 上記種類判別部は、
    上記第1の光ビーム及び上記第2の光ビームのうち上記対物レンズによる光利用効率の高い一方の光ディスクに対応する光ビームを用いて上記未知ディスクが上記一方の光ディスクであるか否かを判別し、上記未知ディスクが上記一方の光ディスクでないと判別した場合には、当該判別後に他方の光ディスクに対応する光ビームを用いて上記未知ディスクが上記他方の光ディスクであるか否かを判別する
    請求項7に記載の光ディスク装置。
  12. 上記光ディスク装置は、
    第3の光ディスクに対応し上記第1の光ビームとは波長が異なる第3の光ビームを出射する第3の光源
    を具え、
    上記対物レンズは、
    上記第3の光ビームを集光して上記第3の光ディスクの信号記録面に照射する際には第3の開口数でなるレンズとして作用する
    請求項1に記載の光ディスク装置。
  13. 第1の光ディスクに対応する第1の光ビームを集光して上記第1の光ディスクの信号記録面に照射する際には第1の開口数でなるレンズとして作用し、また第2の光ディスクに対応し上記第1の光ビームとは波長が異なる第2の光ビームを集光して上記第2の光ディスクの信号記録面に照射する際には第2の開口数でなるレンズとして作用する対物レンズを有する光ディスク装置におけるメディア種類判別方法において、
    上記対物レンズを上記光ディスクから離隔又は近接させるフォーカス方向に駆動する駆動ステップと、
    上記第1又は第2の光ビームが上記第1又は第2の光ディスクによって反射されてなる反射光ビームの光量に基づく反射光信号を生成する信号処理ステップと、
    種類が未知の未知ディスクに対し、上記第1の光ビームを照射しながら上記対物レンズを上記フォーカス方向に移動させたときの上記反射光信号の波形を表す第1の未知ディスク波形と、上記第1の光ディスクに対して上記第1の光ビームを照射しながら上記対物レンズを上記フォーカス方向に移動させたときに得られるべき上記反射光信号の波形を表す第1ディスク波形との一致率に基づいて上記未知ディスクが上記第1の光ディスクであるか否かを判別する種類判別ステップと
    を有するメディア種類判別方法。
JP2008092058A 2008-03-31 2008-03-31 光ディスク装置及びメディア種類判別方法 Pending JP2009245539A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008092058A JP2009245539A (ja) 2008-03-31 2008-03-31 光ディスク装置及びメディア種類判別方法
US12/395,820 US8159924B2 (en) 2008-03-31 2009-03-02 Optical disc device and media type determination method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008092058A JP2009245539A (ja) 2008-03-31 2008-03-31 光ディスク装置及びメディア種類判別方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009245539A true JP2009245539A (ja) 2009-10-22

Family

ID=41117025

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008092058A Pending JP2009245539A (ja) 2008-03-31 2008-03-31 光ディスク装置及びメディア種類判別方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8159924B2 (ja)
JP (1) JP2009245539A (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1049885A (ja) * 1996-07-30 1998-02-20 Toshiba Corp 光ディスク記録再生装置
JP2006004528A (ja) * 2004-06-18 2006-01-05 Sony Corp 記録/再生装置及び媒体判別方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19609575A1 (de) * 1996-03-12 1997-09-18 Thomson Brandt Gmbh Gerät zum Beschreiben und/oder Lesen optischer Aufzeichnungsträger unterschiedlichen Aufbaus
JP2003157545A (ja) 2002-09-24 2003-05-30 Hitachi Ltd 光ディスク装置及び光ディスクフォーカシング制御方法
US7193954B2 (en) * 2003-03-31 2007-03-20 Konica Minolta Holding, Inc. Optical pickup device and objective lens for the optical pickup device
CN1942935A (zh) * 2005-01-24 2007-04-04 松下电器产业株式会社 光盘装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1049885A (ja) * 1996-07-30 1998-02-20 Toshiba Corp 光ディスク記録再生装置
JP2006004528A (ja) * 2004-06-18 2006-01-05 Sony Corp 記録/再生装置及び媒体判別方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20090245071A1 (en) 2009-10-01
US8159924B2 (en) 2012-04-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7778129B2 (en) Optical disk apparatus, focal position control method and focal position control apparatus
JP2008108406A (ja) 光記録媒体駆動装置、層数判定方法
JP2010020824A (ja) 光ディスク装置及び信号記録面検出方法
JP5372864B2 (ja) 多層光ディスクおよび光ディスク装置
JP2009245539A (ja) 光ディスク装置及びメディア種類判別方法
JP2008123570A (ja) 光記録媒体駆動装置及び光記録媒体駆動方法
US20070121454A1 (en) Optical disk recognizing method and optical disk recording/reproducing apparatus applying it therein
JP4107438B2 (ja) 光ディスク装置
JP2007220182A (ja) 光ディスク装置及び光ディスクの合焦層判別方法
JP5587247B2 (ja) 多層光ディスクにおける層間ジャンプ方法および光ディスク装置
JP4395749B2 (ja) 光ディスク装置、ディスク種別判定方法及びディスク種別判定装置
JP2009151843A (ja) 光ディスクの判別方法及び光ディスク装置
US7675824B2 (en) Optical disc apparatus
JP4525616B2 (ja) ディスクドライブ装置
JP4367351B2 (ja) 光ディスク装置
JP2008165904A (ja) 光ディスク装置および媒体種類判別方法
JP2008123569A (ja) 光記録媒体駆動装置及び光記録媒体駆動方法
JP4240116B2 (ja) 光ディスク装置
JP4289234B2 (ja) 光ディスク装置
JP2009245540A (ja) 光ディスク装置及びメディア種類判別方法
JP2009283101A (ja) 光ディスク装置、その制御方法、プログラム及び情報記憶媒体
JP4479750B2 (ja) 光ディスク記録再生装置
JP4768581B2 (ja) 光記録媒体駆動装置、種別判定方法
JP4527184B1 (ja) 光学ドライブ装置
JP2008234773A (ja) 光ディスク装置およびその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111220

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120508