JP4367351B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

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JP4367351B2 JP2005031591A JP2005031591A JP4367351B2 JP 4367351 B2 JP4367351 B2 JP 4367351B2 JP 2005031591 A JP2005031591 A JP 2005031591A JP 2005031591 A JP2005031591 A JP 2005031591A JP 4367351 B2 JP4367351 B2 JP 4367351B2
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Description

本発明は、光ディスク装置に関し、特に当該光ディスク装置における光ディスク判別技
術に関する。
近年、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-Ray Disc)
等の複数の種類の光ディスクを単一の光ディスク装置で利用すべく開発が進められている
。そのような光ディスク装置では、挿入された光ディスクの種類を判別する必要がある。
光ディスク判別技術として、例えば、挿入された光ディスクに対して光ディスクの種類
(CD、DVD、BD)別に設けられた所定波長の光(例えば750nm、650nm、
405nm)を順次に切り替えて照射することによって、取り扱い可能な光ディスクか否
かを判別する技術が考えられる。
また、他の光ディスク判別技術として、特許文献1には、光ディスクからの反射光量を
示す信号の波形の対称性に基づいて情報面の深さを特定して光ディスクの種類を判別する
技術が開示されている(特許文献1の[0068],[0076]参照)。
また、特許文献2および特許文献3には、判別対象の光ディスクについて光電変換手段
によるフォーカス応答信号(フォーカスエラー信号、サブビーム和信号またはこれら双方
の信号)の波形情報を取得し、あらかじめ各種類の光ディスクについて開口数(NA)ご
とに取得した(すなわちDVDモードとCDモードとで取得した)フォーカス応答信号の
波形情報と照合することによって、光ディスクの種類を判別する技術が開示されている(
特許文献2の[0027],[0033]〜[0062],[0072]〜[0073]
および特許文献3の[0029],[0035]〜[0064],[0074]〜[00
75]参照)。このとき、両文献2,3には、光ディスクの回転を停止した状態で、フォ
ーカス制御手段を強制的に所定状態に動作させ、またNAを切換えてみて、この動作に伴
って変化して得られる光電変換手段のフォーカス応答信号を取得する。
特開2004−111028号公報([0008]〜[0009],[0068],[0076]) 特開平10−49885号公報([0027],[0033]〜[0062],[0072]〜[0073]) 特開平10−55602号公報([0029],[0035]〜[0064],[0074]〜[0075]) 特開2004−253119号公報([0099]〜[0103],[0104]〜[0115]) 特開2004−127473号公報([0070]〜[0073],[0077]) 特開2002−373441号公報([0055]) 特開2003−99970号公報([0062]) 特開2004−311004号公報([0005],[0066]〜[0074],[0091]〜[0097],[0110]〜[0113],[0127]〜[0130]) 特開平10−55599号公報([0005]〜[0010],[0023]〜[0026],[0029]〜[0030]) 特開平11−232768号公報([0004]〜[0005],[0006],[0014],[0028])
しかしながら、照射光を順次に切り替えることによって、取り扱い可能な光ディスクか
否かを判別する上記技術によれば、照射順によっては出射可能な光を全て利用しなければ
ならない場合があり、そのような場合にはディスク判別の時間が長くなってしまう。
また、特許文献1の上記技術によれば、光ディスクからの反射光量を示す信号の波形の
対称性を利用するので、すなわち信号波形全体の情報を利用するので、当該信号の一部に
でもノイズがのるとディスク判別の正確さが低くなると考えられる。また、信号波形全体
の情報を利用する場合にはディスク判別のための処理負荷、例えば回路やソフトウエアの
規模が大きくならざるを得ないと考えられる。これらの点は、フォーカス応答信号の波形
情報をあらかじめ準備された信号と照合する特許文献2および特許文献3の上記技術につ
いても同様であると考えられる。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、光ディスクの判別時間を
短縮可能であり、さらに正確なディスク判別を小さい処理負荷で実現可能な光ディスク装
置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1の本発明は、光源と、前記光源からの光を光ディ
スクへ照射する対物レンズと、前記対物レンズを通過した前記光のフォーカス位置を光軸
方向に移動させるフォーカス動作を行うフォーカス制御手段と、前記光ディスクで反射し
た前記光を前記対物レンズの内周部分を通過した内周光と前記対物レンズの外周部分を通
過した外周光とに分割する光分割手段と、前記内周光から内周フォーカスエラー信号を生
成する内周フォーカスエラー信号生成手段と、前記外周光から外周フォーカスエラー信号
を生成する外周フォーカスエラー信号生成手段と、前記フォーカス動作の際に前記内周フ
ォーカスエラー信号と前記外周フォーカスエラー信号とのゼロレベル時のタイミング差を
検出するタイミング差検出手段と、前記タイミング差に基づいて前記光ディスクの種類を
判別するディスク判別手段と、を備えることを特徴とする光ディスク装置を提供する。
この構成によれば、光ディスクで反射した光を内周光と外周光とに分割し、内周光およ
び外周光から内周フォーカスエラー信号と外周フォーカスエラー信号とのゼロレベル時の
タイミング差を検出し、当該タイミング差に基づいて光ディスクの種類を判別するので、
1回の光照射でディスク判別が可能である。このため、例えば挿入された光ディスクに対
して光ディスクの種類別に設けられた所定波長の光を順次に切り替えて照射することによ
って、取り扱い可能な光ディスクか否かを判別する技術と比べて、短時間にディスク判別
ができる。これにより光ディスク挿入後すばやく再生/記録ができるので、ユーザーにと
って使い勝手が良くなる。また、内周フォーカスエラー信号と外周フォーカスエラー信号
とのゼロレベル時のタイミング差を利用するので、フォーカスエラー信号の波形全体を利
用してディスクを判別する技術に比べて、ノイズの影響を受けにくい。したがって、正確
なディスク判別ができる。また、上記タイミング差に基づいてディスクを判別するので、
フォーカスエラー信号の波形全体を利用する上記技術と比べて、ディスク判別のための処
理負荷が小さくてすむ。
また、請求項2の発明は、光源と、前記光源からの光を光ディスクへ照射する対物レン
ズと、前記対物レンズを通過した前記光のフォーカス位置を光軸方向に移動させるフォー
カス動作を行うフォーカス制御手段と、前記光ディスクで反射した前記光を前記対物レン
ズの内周部分を通過した内周光と前記対物レンズの外周部分を通過した外周光とに分割す
る光分割手段と、前記内周光と前記外周光とを比較して比較結果を出力する比較手段と、
前記比較手段は、前記フォーカス動作の際に前記内周光のフォーカスが前記光ディスクの
情報記録面に一致するタイミングと前記外周光のフォーカスが前記情報記録面に一致する
タイミングとのタイミング差を前記比較結果として出力するフォーカスタイミング差検出
手段を含み、前記タイミング差に基づいて前記光ディスクの種類を判別するディスク判別
手段と、を備えることを特徴とする光ディスク装置を提供する。


この構成によれば、光ディスクで反射した光を内周光と外周光とに分割し、内周光と外
周光とを比較し、その比較結果に基づいて光ディスクの種類を判別するので、1回の光照
射でディスク判別が可能である。このため、例えば挿入された光ディスクに対して光ディ
スクの種類別に設けられた所定波長の光を順次に切り替えて照射することによって、取り
扱い可能な光ディスクか否かを判別する技術と比べて、短時間にディスク判別ができる。
これにより光ディスク挿入後すばやく再生/記録ができるので、ユーザーにとって使い勝
手が良くなる。
また、内周光のフォーカスが光ディスクの情報記録面に一致するタイミングと外周光の
フォーカスが上記情報記録面に一致するタイミングとのタイミング差を利用してディスク
判別をするので、フォーカス動作中の全期間にわたる全情報(例えばフォーカスエラー信
号の波形全体)を利用してディスクを判別する技術に比べて、ノイズの影響を受けにくい
。このため、正確なディスク判別ができる。また、上記タイミング差に基づいてディスク
を判別するので、フォーカス動作中の全期間にわたる全情報を利用する上記技術と比べて
、ディスク判別のための処理負荷が小さくてすむ。

請求項の発明では、請求項の発明において、前記対物レンズは0.8以上の開口数
を有する。このため、当該対物レンズはいわゆる高開口数(高NA)レンズなので、大き
な球面収差に起因して上記タイミング差が大きくなる。したがって、ディスク判別をより
正確に行うことができる。
請求項の発明では、請求項2または請求項3の発明において、前記フォーカス動作は
フォーカスサーチである。このため、フォーカスサーチ時にディスク判別をするので、フ
ォーカスサーチとは別途にディスク判別のためにフォーカス動作を実施する必要がない。
したがって、光ディスク挿入から再生/記録までの時間をいっそう短縮できるので、ユー
ザーにとって使い勝手が良くなる。
なお、特許文献1には、さらに、フォーカスエラー信号のレベルが0(ゼロ)になる状
態(ゼロクロス)すなわち光ビームの焦点が光ディスクの情報面に一致する状態において
フォーカス駆動発生器からの出力信号レベルに基づいて上記情報面の深さを検出し、検出
した深さに基づいて光ディスクの種類を判別する技術が開示されている(特許文献1の[
0008]〜[0009]参照)。
また、特許文献4には、高反射率ディスクに対応した設定でフォーカスサーチを行い、
ディスクからの反射光量の信号(フォトディテクタの4分割受光面からの光電変換信号の
和信号)のレベルの高低によって、挿入されたディスクが高反射率ディスクか低反射率デ
ィスクかを判別する技術が開示されている(特許文献4の[0099]〜[0103]参
照)。また、特許文献4には、ディスク上に形成されるグルーブ(ピット)の深さによっ
ては、反射光情報として得られるプッシュプル信号(トラッキングエラー信号)やプルイ
ン信号(全光量信号すなわち上記和信号)において位相差が生ずる点に着目し、当該位相
差を判別することでディスクの判別をする技術が開示されている(特許文献4の[010
4]〜[0115]参照)。
また、特許文献5には、光記録媒体の挿入時に、青色、赤色のいずれかの光源を点灯さ
せてフォーカスサーチさせたときの戻り光量レベルなどにより光記録媒体を判別する技術
が開示されている(特許文献5の[0077]参照)。
また、特許文献6には、光ディスクの種類の判別方法として、光ディスクを収納するカ
ートリッジに判別用の穴を開け、この穴を検出して判別する方法、カートリッジの形状に
より判別する方法、光ディスクからの反射光量より単層ディスクと2層ディスクを判別す
る方法が開示されている(特許文献6の[0055]参照)。
また、特許文献7には、光ピックアップヘッドを光ディスクの内周側の所定の位置に移
動させた後、制御部がLD(半導体レーザ)ドライバを制御してLDを再生パワーで発光
させ、続いて、光ディスク判別機構によって挿入された光ディスクの判別を行う技術が開
示されている(特許文献7の[0062]参照)。
また、特許文献8には、ディスク基板の厚さの異なるN(N≧2)個の光ディスクに対
応したN個の集束光学系を備え、ディスクからの反射レーザ光によってディスク基板の板
厚の違いを判別する技術が開示されている(特許文献8の[0005]参照)。さらに、
特許文献8には、対物レンズを情報担体に対して略垂直方向に移動させて情報面の前後で
光ビームの焦点を移動させ、情報担体からの反射光の検出結果に応じた信号と所定値とを
比較することによって、情報担体の種類を判別する技術が開示されており、かかる技術に
ついて、所定の開口数でまたは開口数を切り換えつつ判別を行う方法、所定の開口数およ
び波長でまたは開口数および波長を切り換えつつ判別を行う方法、ならびに、所定の開口
数、波長および球面収差補正量でまたは開口数、波長および球面収差補正量を切り換えつ
つ判別を行う方法が開示されている(特許文献8の[0066]〜[0074],[00
91]〜[0097],[0110]〜[0113],[0127]〜[0130]参照
)。
また、特許文献9には、液晶シャッタ方式のピックアップユニットを有する光ディスク
プレーヤシステムにおいて、液晶シャッタをオフにした状態(DVDの再生時の設定状態
)でCDに対するフォーカスサーチ信号を検出した場合、DVDに対する同信号よりも信
号レベルが低い点を利用して、ディスクを判別する技術が開示されている(特許文献9の
[0005]〜[0010]参照)。さらに、特許文献9には、ホログラム素子方式の光
ピックアップユニットを有する光ディスクプレーヤシステムにおいて、光ピックアップユ
ニットにより集光されたビームを4分割フォトダイオードで受光し、4分割フォトダイオ
ードのうちトラック方向の中心から上下対称の2つのフォトダイオード対からそれぞれ出
力される信号の差を増幅して得られるプッシュプル信号のレベルが、DVDとCDとで異
なる点を利用して、ディスクを判別する技術が開示されている(特許文献9の[0023
]〜[0026],[0029]〜[0030]参照)。
また、特許文献10には、対物レンズをディスクに対して上下に移動させてディスク基
板表面からの反射光が検出された時点からディスク信号面からの反射光が検出された時点
までの時間差を計測し、この時間差からディスク表面から信号面までの厚さを計算するこ
とにより、ディスクを判別する技術が開示されている(特許文献10の[0004]〜[
0005]参照)。また、特許文献10には、ディスクからの反射信号の強度の違いから
ディスクを判別する方法や、ディスクの種類によってピット深さやトラックピッチが異な
ることを利用する方法が開示されており、これによれば合焦状態でトラッキングエラー信
号を検出し、その信号を利用してディスク種類が判別される(特許文献10の[0006
]参照)。また、特許文献10には、合焦状態で再生信号レベルを比較する技術が開示さ
れている(特許文献10の[0006]参照)。さらに、特許文献10には、ディスクの
厚さが異なった場合、対物レンズの設計条件に起因して発生する球面収差によって、光検
出器上のスポットが、最も集光された状態でもディスク厚さが正規の場合と比較して広が
った状態にしかならないことを利用して、ディスク判別を行う技術が開示されている。具
体的には、フォーカスサーチ時に得られたフォーカスエラー信号の振幅と総和信号の振幅
を計測して比較し、総和信号の振幅に対してフォーカスエラー信号の振幅があらかじめ定
めたスレッシュホールドレベルに対して、大きいか、あるいは小さいかを判定することに
より、ディスクの厚さを判別する(特許文献10の[0014],[0028]参照)。
しかしながら、特許文献1〜10の上記技術のいずれも、光ディスクで反射した光を対
物レンズの内周部分を通過した内周光と対物レンズの外周部分を通過した外周光とに分割
し、内周光と外周光とを比較し、その比較結果に基づいて光ディスクの種類を判別するも
のではない。また、内周フォーカスエラー信号と外周フォーカスエラー信号とのゼロレベ
ル時のタイミング差や、内周光のフォーカスが光ディスクの情報記録面に一致するタイミ
ングと外周光のフォーカスが上記情報記録面に一致するタイミングとのタイミング差を利
用するものでもない。
なお、上記特許文献5には、さらに、検出レンズを通過する戻り光束に球面収差が発生
しているときには、戻り光束の基準波面に対して、光軸中心に同心円状に「波面の遅れ」
があり、基準波面を集光したときの集光点に対し遅れた波面が集光する位置はデフォーカ
スとなる点に着目し、遅れた波面と進んだ波面の差を取り出してフォーカス状態を検出す
ることで「球面収差の波面の発生状況」を知るための技術が開示されている(特許文献5
の[0070]〜[0073]参照)。具体的には、光束分割手段としてホログラムを配
置し、分割された各々の光束を検知できるように受光領域が2分割された受光素子を利用
する。しかしながら、当該技術は上述の構成によって球面収差の発生を知るための信号を
得、この信号で液晶素子を制御し、球面収差を補正・緩和するものであり、当該信号をデ
ィスク判別に利用するものではない。さらに、当該技術は信号のレベルを利用するもので
あり、内周フォーカスエラー信号と外周フォーカスエラー信号とのゼロレベル時のタイミ
ング差や、内周光のフォーカスが光ディスクの情報記録面に一致するタイミングと外周光
のフォーカスが情報記録面に一致するタイミングとのタイミング差を利用するものではな
い。
以上のように、本発明によれば、光ディスクの判別時間を短縮でき、これにより光ディ
スク挿入後すばやく再生/記録ができるので、ユーザーにとって使い勝手が良くなる。さ
らに、本発明によれば、正確なディスク判別を小さい処理負荷で実現できる。
まず図1に本発明の原理を説明するための模式図を示す。図1に示すように、CD(Co
mpact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-Ray Disc)等の光ディスク1
0の基本構造は、基板11と、基板11上の情報記録面12と、情報記録面12上の保護
層13とから成る。そして、光ディスク10の再生/記録は、光111を保護層13側か
ら対物レンズ140を通して情報記録面12に照射することにより行われる。
光ディスク10の再生/記録時には光111を集束させてフォーカスを情報記録面12
に一致させる必要があり、このときいわゆる球面収差を抑制排除する必要がある。なぜな
らば、球面収差はフォーカス等のサーボ制御を不安定にし、その結果、光ディスク10の
再生/記録が適切に実行できなくなるからである。ここで、球面収差とは、光111のう
ちで対物レンズ140の内周部分(中央部分、換言すれば中心を含み当該中心付近の部分
)140Aを通る光(以下「内周光」と呼ぶ)111Aと、光111のうちで対物レンズ
140の外周部分(内周部分140Aを取り巻く部分)140Pを通る光(以下「外周光
」と呼ぶ)111Pと、の光軸方向におけるフォーカス位置のずれまたはそのずれ量をい
う。なお、図1には球面収差が補正されて発生していない状態を図示している。
球面収差(の量)は、光ディスク10の保護層13の屈折率をn、当該保護層13の厚
さをd、対物レンズ140の開口数をNA、光111の波長をλとすると、一般的に((
2−1)/(8n3))×(d×NA4/λ)という式で与えられる。これによれば、B
D対応の対物レンズ140のように開口数の高いレンズほど球面収差が大きくなるが、開
口数が高いほど光ディスク10への入射角が深くなるため内周光111Aと外周光111
Pとで光路長(図1中の矢印部分を参照)の差が大きくなるからであると考えられる。
また、上記式によれば、保護層13が厚いほど球面収差は大きくなる。このとき、保護
層13の厚さdについて、BDは0.1mm、DVDは0.6mm、CDは1.2mmで
あることにかんがみれば、上記式中の他の要素が同じ場合、BD、DVD、CDの順で球
面収差が大きくなる(BD<DVD<CD)。つまり、球面収差の量(大きさ)によって
光ディスク10がBD,DVD,CDのいずれであるかの判別ができる。
図2に本発明の一実施形態に係る光ディスク装置1のブロック図を示す。なお、図2に
は説明のために光ディスク10も図示している。図2に示すように、光ディスク装置1は
、光源110と、ビームスプリッタ120と、収差調整器130と、対物レンズ140と
、光分割手段としてのホログラム150と、比較手段200と、ディスク判別手段300
と、フォーカス制御手段400と、収差設定器500と、を含んでいる。
詳細には、光源110から出射された光111がビームスプリッタ120、収差調整器
130および対物レンズ140をこの順序で通過して光ディスク10に照射されるように
、かつ、光ディスク10で反射された(より詳細には情報記録面12(図1参照)で反射
された)光111が対物レンズ140および収差調整器130をこの順序で通過し、ビー
ムスプリッタ120で反射され、ホログラム150を通過して比較手段200へ導かれる
ように、光源110、ビームスプリッタ120、収差調整器130、対物レンズ140お
よびホログラム150が配置されている。
光源110は、CD用のレーザ光111(波長750nm)、DVD用のレーザ光11
1(波長650nm)およびBD用のレーザ光111(波長405nm)を選択的に出射
可能に構成されている。ビームスプリッタ120は、光源110の側から対物レンズ14
0の側へ進む光111を通過させる一方で、その反対向きの光111すなわち対物レンズ
140の側から光源110の側へ進む光111を反射してその進行方向を変える。収差調
整器130は例えば2枚のレンズから成るエキスパンダーレンズで構成され、当該2枚の
レンズの間隔を調整することによって球面収差を低減・解消させるものであり、その間隔
は収差設定器500によって設定される。対物レンズ140の開口数(NA)は0.8以
上であり、いわゆる高NAレンズに分類される物である。対物レンズ140はフォーカス
制御手段400の制御下で光軸方向に移動可能に配置されており、対物レンズ140の移
動によって当該対物レンズ140を通過した光111のフォーカス位置が光軸方向に移動
し(かかる移動およびその移動制御を「フォーカス動作」と呼ぶことにする)、これによ
って光ディスク10に対する光111のフォーカス状態が変化する。
ここで、図3にホログラム150の模式的な平面図を示す。図3に示すように、ホログ
ラム150の回折パターンは、対物レンズ140の内周部分140A(図1参照)に対向
する部分と対物レンズ140の外周部分140P(図1参照)に対向する部分とで形成方
向が異なっており、図3では90°異なる例を図示している。このようなホログラム15
0によって、光ディスク10で反射されビームスプリッタ120によって導かれた光11
1を対物レンズ140の内周部分140Aを通過した内周光111Aおよび対物レンズ1
40の外周部分140Pを通過した外周光111Pに分割できる(図2参照)。
図2に戻り、比較手段200は、内周光111Aおよび外周光111Pを別々に受光し
、内周光111Aと外周光111Pとを比較し、その比較結果に関する信号S222をデ
ィスク判別手段300へ出力する。ディスク判別手段300は比較結果信号S222に基
づいて光ディスク10の種類を判別する。比較手段200およびディスク判別手段300
については後に詳述する。なお、比較手段200は後述の信号S212を生成し、当該信
号S212はフォーカス制御手段400による対物レンズ140のフォーカス動作(例え
ば後述のフォーカスサーチ)に利用される。
次に、図4に光ディスク装置1のより具体的なブロック図を示す。まず、図4に示すよ
うに、フォーカス制御手段400はアクチュエータ410と駆動回路420とを含んでい
る。アクチュエータ410は、例えば電磁力を利用して対物レンズ140を光軸方向に移
動させるため手段であり、図4では図面の煩雑を避けるため模式的に図示している。駆動
回路420は、信号S212に基づいてアクチュエータ410を駆動・制御する。かかる
構成によって、フォーカス制御手段400はフォーカス動作を行う(対物レンズ140を
通過した光111のフォーカス位置を光軸方向に移動させる)。
図4に示すように、比較手段200は、内周フォーカスエラー信号生成手段210Aと
、外周フォーカスエラー信号生成手段210Pと、タイミング差検出手段220とを含ん
でいる。なお、以下の説明および図面では「フォーカスエラー」の略記として「FE」な
る表現も用いる。
内周FE信号生成手段210Aは、例えばフォトダイオードで構成される光検出器21
1AとFE信号生成器212Aとを含んでおり、ホログラム150によって分割された光
のうちの内周光111Aから、いわゆる非点収差法によって内周FE信号S212Aを生
成する。ここで、図5中の(a)に光検出器211Aの模式的な平面図を示し、図6に光
ディスク装置1における内周FE信号S212Aおよび後述の外周FE信号S212Pの
生成を説明するための模式図を示す。
図5中の(a)に示すように、光検出器211Aの受光面はその中心211ACを通っ
て等分に4分割されている。換言すれば光検出器211Aは上記中心211ACの周りに
マトリクス状(または2次元的に)並んだ4つの受光面A,B,C,Dを有している。そ
して、図6に示すように、光検出器211Aは、内周光111Aの光軸が受光面の中心2
11ACを通るように配置されて、内周光111Aを受光する。各受光面A,B,C,D
は受光光量に応じたレベルの信号を出力する。なお、図4では図面の煩雑を避けるため、
各受光面A,B,C,Dからの出力信号A,B,C,D(説明の簡単のため受光面と同じ
符号を用いることにする)を1つにまとめて、光検出器221Aからの出力信号として、
図示している。
図6に示すように、FE信号生成器212Aは光検出器211Aからの信号すなわち各
受光面A,B,C,Dからの出力信号A,B,C,Dを取得し、これらの信号A,B,C
,Dから内周FE信号S212Aを生成する。いわゆる非点収差法によれば、内周FE信
号S212Aは、受光面の中心211ACを挟んで並ぶ受光面A,Cからの出力信号の和
(A+C)と上記中心211ACを挟んで並ぶ受光面B,Dからの出力信号の和(B+D
)との差{(A+C)−(B+D)}で与えられる。かかる演算によってFE信号生成器
212Aは内周FE信号S212Aを生成する。
図4に戻り、内周FE信号生成手段210Aと同様に、外周FE信号生成手段210P
は、光検出器211PとFE信号生成器212Pとを含んでおり、ホログラム150によ
って分割された光のうちの外周光111Pから、いわゆる非点収差法によって外周FE信
号S212Pを生成する。ここで、図5中の(b)に光検出器211Pの模式的な平面図
を示す。図5中の(b)に示すように光検出器211Pは、同図中の(a)に示す光検出
器211Aと同様に4分割フォトダイオードから成り、図6に示すように4つの受光面P
,Q,R,Sが上述の4つの受光面A,B,C,Dと同様の位置関係になるようにかつ外
周光111Pの光軸が光検出器211Pの受光面の中心211PCを通るように配置され
て、外周光111Pを受光する。FE信号生成器212Pは、上述のFE信号生成器21
2Aと同様に、光検出器211Pからの信号すなわち光検出器211Pの各受光面P,Q
,R,Sからの出力信号P,Q,R,S(説明の簡単のため受光面と同じ符号を用いるこ
とにする)を取得し、{(P+R)−(Q+S)}なる演算によって外周FE信号S21
2Pを生成する。
なお、図4に示すように、内周FE信号S212Aおよび外周FE信号212Pは、タ
イミング差検出手段200へ送信されるとともに、フォーカス制御手段400の駆動回路
420にも送信される。このとき、内周FE信号S212Aおよび外周FE信号212P
の総称が既述の信号S212にあたる(図2および図4を参照)。
ここで、図7に、フォーカス動作時における(すなわち対物レンズ140の移動によっ
て当該対物レンズ140を通過した光111のフォーカス位置を光軸方向に移動させた場
合における)内周FE信号S212Aおよび外周FE信号S212Pの波形図を示す。図
7中(a)〜(c)としてBD,DVDおよびCDのそれぞれについて図示している。な
お、波形図において、縦軸は信号のレベルを示し、横軸は時間またはフォーカス動作によ
る対物レンズ140(図2参照)の位置を示す。
図7に示すように、光ディスク10の種類にかかわらず、内周FE信号S212Aおよ
び外周FE信号S212PはいずれもいわゆるS字波形を描くが、単一の光ディスク10
において内周FE信号S212Aと外周FE信号S212Pとは時間軸(横軸)方向にす
なわち時間的にずれている。特にこのずれ量D212は光ディスク10の種類によって異
なっており、BD,DVD,CDの順で大きくなる(BD<DVD<CD)。ここで、既
述のように保護層13が厚いほど球面収差は大きくなり、BD、DVD、CDの順で球面
収差が大きくなる(BD<DVD<CD)ことにかんがみれば、上記ずれ量D212は球
面収差の大きさと相関することがわかる。そこで、光ディスク装置1では、当該ずれ量D
212の相違に着目して光ディスク10の種類を判別する。次に、ずれ量D212を検出
するためのタイミング差検出手段220を説明する。
図4に戻り、タイミング差検出手段220は、内周FE信号S212Aと外周FE信号
S212Pとのずれ量D212(図7参照)を、内周FE信号S212Aが“0“レベル
(ゼロレベル)になるタイミングと外周FE信号S212Pがゼロレベルになるタイミン
グとの差で以て検出する。なお、当該タイミング差についても符号D212を用いること
にする。
ここでのゼロレベルのタイミングとはS字波形中央におけるゼロレベルのことであり、
このゼロレベルは光111A,111Pのフォーカスが情報記録面12(図1参照)に一
致した際に生じる。つまり、球面収差が生じている状態では光111A,111Pのフォ
ーカスは光軸方向にずれており、かかる状態で対物レンズ140を光軸方向に移動させる
と、光111A,111Pのフォーカスが情報記録面12(図1参照)に一致するタイミ
ングに差が生じるのであり、かかる点からもゼロレベルのタイミングのずれ量D212が
球面収差の大きさと相関することがわかる。
図4に示すように、タイミング差検出手段220は、S字検出手段を成すS字検出器2
21A,221Pと、タイマカウンタ222とを含んでいる。S字検出器221Aは、内
周FE信号S212Aを取得し、当該信号S212Aがゼロレベルになるタイミングを検
出し、このタイミングに同期してトリガ信号をタイマカウンタ222へ出力する。同様に
、S字検出器221Pは、外周FE信号S212Pを取得し、当該信号S212Pがゼロ
レベルになるタイミングを検出し、このタイミングに同期してトリガ信号をタイマカウン
タ222へ出力する。
タイマカウンタ222は、S字検出器221Aからのトリガ信号の受信によって計時を
開始しS字検出器221Pからのトリガ信号の受信によって計時を終了することによって
、受信タイミングの差すなわち内周FE信号S212Aと外周FE信号S212Pとのゼ
ロレベル時のタイミング差D212を取得する。または、タイマカウンタ222は、各ト
リガ信号でキャプチャしたカウント値の差を算出することによってタイミング差D212
を取得する。そして、当該タイミング差D212を信号S222としてディスク判別手段
300へ出力する。なお、フォーカス動作における対物レンズ140の移動方向によって
は、S字検出器221A,221Pからのトリガ信号が上述とは逆順の場合もある。
このように、内周FE信号生成手段210Aと外周FE信号生成手段210Pとタイミ
ング差検出手段220とを含んで成る比較手段200は、内周光111Aおよび外周光1
11Pとを比較することによって、より具体的には内周光111Aから得られる内周FE
信号S212Aと外周光111Pから得られる外周FE信号S212Pとのゼロレベル時
のタイミングを比較することによって、球面収差量の相関量または相関データであるタイ
ミング差D212を取得し、当該タイミング差D212を比較結果信号S222として出
力する。
ディスク判別手段300は、タイミング差検出手段220のタイマカウンタ222から
の信号S222を受信し、当該信号S222すなわち上記タイミング差D212に基づい
て、光ディスク10の種類を判別する。例えば、タイミング差検出手段220から受信し
たタイミング差D212と、光ディスク10の種類(CD,DVD,BD等)ごとにあら
かじめ取得したタイミング差D212と、を比較することによって、光ディスク10の種
類判別は可能である。このような比較機能は比較器等の回路によってまたはソフトウエア
によって実現可能である。
なお、タイミング差D212(図7参照)は球面収差が発生していない状態では0(ゼ
ロ)になるので、ディスク判別の際には収差調整器130の機能をオフに設定して球面収
差を発生させる必要がある。
また、内周FE信号S212Aおよび外周FE信号S212PについてS字波形(図7
参照)を得るためには、光ディスク10が回転している必要はないが、フォーカス動作、
すなわち内周光111Aおよび外周光111Pのフォーカス位置を光軸方向に移動させる
ことを要する。この点、光ディスク装置1では、フォーカス動作の一つである、いわゆる
フォーカスサーチの際に得られる内周光111Aおよび外周光111Pを利用して上述の
ディスク判別を実行する。ここで、フォーカスサーチとは、光ディスク10の挿入後に、
フォーカス位置または上記S字波形の出現範囲を探すためや、収差を検出して収差調整器
130および収差設定器500の設定をするために、再生/記録に先立って行われるフォ
ーカス動作である。このため、光ディスク装置1によれば、フォーカスサーチとは別途に
、例えばフォーカスサーチ後にあらためて、ディスク判別のためにフォーカス動作をする
場合と比べて、光ディスク挿入から再生/記録までの時間を短縮できる。その結果、ユー
ザーにとっては使い勝手が良い。
なお、図4の光ディスク装置1において、比較手段200は、光検出器211A,21
1Pと、FE信号生成器212A,212Pと、S字検出器221A,221Pと、タイ
マカウンタ222とを含んでおり、フォーカス制御手段400は、アクチュエータ410
と、駆動回路420とを含んでいる。また、図4の光ディスク装置1において、光源11
0と、ビームスプリッタ120と、収差調整器130と、対物レンズ140と、ホログラ
ム150と、光検出器211A,211Pと、アクチュエータ410とを含む構成がいわ
ゆる光ヘッド100を成す。このため、比較手段200と光ヘッド100とで光検出器2
11A,211Pを共有しており、フォーカス制御手段400と光ヘッド100とでアク
チュエータ410を共有している。
上述のように、光ディスク装置1では、光ディスク10で反射した光111を内周光1
11Aと外周光111Pとに分割し、内周光111Aと外周光111Pとを比較し、その
比較結果に基づいてディスク判別する。より具体的には、内周光111Aおよび外周光1
11Pから内周FE信号S212Aと外周FE信号S212Pとのゼロレベル時のタイミ
ング差D212を検出し、当該タイミング差D212に基づいて光ディスク10の種類を
判別する。このため、1回の光照射でディスク判別が可能である。なお、この照射光はい
ずれの波長でも構わない。これに対して、挿入された光ディスク10に対して光ディスク
10の種類別に設けられた所定波長の光を順次に切り替えて照射することによって、取り
扱い可能な光ディスク10か否かを判別する技術では、使用する光の数に比例して時間が
かかり、照射順序によっては出射可能な光を全て利用しなければならない場合がある。し
たがって、光ディスク装置1によれば、上述の照射光を切り替えてディスク判別をする技
術と比べて、短時間にディスク判別ができる。これにより光ディスク10の挿入後すばや
く再生/記録ができるので、ユーザーにとって使い勝手が良い。
さらに、光ディスク装置1によれば、ディスク判別に内周FE信号S212Aと外周F
E信号S212Pとのゼロレベル時のタイミング差D212を利用するので、すなわち信
号波形の一部のみを利用するので、フォーカスエラー信号の波形全体を利用してディスク
10を判別する技術と比べて、ノイズの影響を受けにくく、このため正確なディスク判別
ができる。これは、ディスク判別に利用する波形の範囲が小さいほど当該範囲にノイズが
のる確率が低くなることによる。
このとき、対物レンズ140として0.8以上の開口数を有する、いわゆる高NAレン
ズを用いているので、大きな球面収差に起因してタイミング差D212が大きくなる。こ
のため、ディスク判別をより正確に行うことができる。
また、信号波形全体の情報を利用する上述の技術ではディスク判別のための処理(例え
ばディスク判別に利用する情報の取得およびその情報の処理)の負担、例えば回路やソフ
トウエアの規模が大きくならざるを得ないと考えられる。しかし、光ディスク装置1によ
れば、上記タイミング差D212に基づいてディスクを判別するので、タイミング差D2
12の取得および当該タイミング差D212によるディスク判別処理は、波形全体を利用
する上記技術と比べて小さくてすむ。
ところで、図7によれば、内周FE信号S212Aと外周FE信号S212Pとの時間
軸方向の波形のずれは両信号S211A,S212P間の位相差に相関し、上記ずれ量D
212が大きいほど位相差は大きくなることがわかる。かかる点にかんがみれば、タイミ
ング差検出手段220を「位相差検出手段220」と呼ぶこともでき、また、当該位相差
にも符号D212を用いることにする。このとき、当該位相差検出手段220は、内周光
111Aと外周光111Pとを比較することによって、より具体的にはフォーカスサーチ
の際に内周FE信号S212Aと外周FE信号S212Pとを比較することによって、球
面収差量の相関量または相関データである両信号S212A,S212P間の位相差D2
12を取得し、これを比較結果信号S222として出力する。かかる場合にも上述の効果
が得られる。
さらに、既述のように、内周FE信号S212AがS字波形中央においてゼロレベルの
ときに、内周光111Aのフォーカスは光ディスク10の情報記録面12(図1参照)に
一致している。同様に、外周FE信号S212PがS字波形中央においてゼロレベルのと
きに、外周光111Pのフォーカスは光ディスク10の情報記録面12(図1参照)に一
致している。このため、フォーカス動作の際における内周FE信号S212Aと外周FE
信号S212Pとのゼロレベル時のタイミング差D212(図7参照)は、内周光111
Aと外周光111Pとについてフォーカスが情報記録面12に一致するタイミングの差(
「フォーカスタイミング差」と呼ぶことにする)にほかならない。このため、フォーカス
タイミング差についても符号D212を用いることにする。このような観点から見た場合
の光ディスク装置1のブロック図を図8に示す。
図8と既述の図4とを比較すればわかるように両図において構成要素自体は同じである
が、図8においては、光検出器211A,211Pと、FE信号生成器212A,212
Pと、S字検出器221A,221Pと、タイマカウンタ222とを含んで成る構成がフ
ォーカスタイミング差検出手段230を形成している。フォーカスタイミング差検出手段
230は、比較手段200内に設けられており、内周光111Aと外周光111Pとを比
較することによって、より具体的にはフォーカスサーチ時において内周光111Aのフォ
ーカスが情報記録面12(図1参照)に一致するタイミングと外周光111Pのフォーカ
スが情報記録面12に一致するタイミングとを比較することによって、球面収差量の相関
量または相関データであるフォーカスタイミング差D212を取得し、当該フォーカスタ
イミング差D212を比較結果信号S222として出力する。かかる場合にも上述の効果
が得られる。
なお、内周FE信号S212Aおよび外周FE信号S212Pの取得に、いわゆるナイ
フエッジ法を利用してもよい(これによってもS字波形が得られる)。また、ホログラム
150に替えて他の光分割手段を用いても構わない。
また、上述のディスク判別技術は再生専用、再生/記録用、記録専用のいずれの光ディ
スク装置にも適用できる。さらに、上述のディスク判別技術は、出射光の波長が異なる複
数の光源と各光源ごとの光学系とを有する光ディスク装置にも適用可能である。さらに、
光ディスク装置1について、CD用、DVD用およびBD用のみならずさらに多くのレー
ザ光を出射可能な光源110を適用することも可能である。逆に、例えばCD用レーザを
DVD用レーザで兼用すること等によって出射光が2つ以下の光源110を適用すること
も可能である。
なお、上述の説明では光ディスク10の判別技術を中心に述べるために、種々の構成を
省略している。例えば、再生信号については内周FE信号S212Aと外周FE信号S2
12Pとの一方に基づいて、または、内周FE信号S212Aと外周FE信号S212P
との和((A+P),(B+Q),(C+R),(D+S))に基づいて得ることができ
る。
は、本発明の原理を説明するための模式図である。 は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置のブロック図である。 は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置のホログラム(光分割手段)の模式図である。 は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置のブロック図である。 は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の光検出器の模式図である。 は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置における内周フォーカスエラー信号および外周フォーカスエラー信号の生成を説明するための模式図である。 は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置における内周フォーカスエラー信号および外周フォーカスエラー信号の波形図である。 は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置のブロック図である。
符号の説明
1 光ディスク装置
10 光ディスク
12 情報記録面
110 光源
111 光
111A 内周光
111P 外周光
140 対物レンズ
140A 内周部分
140P 外周部分
150 ホログラム(光分割手段)
200 比較手段
210A 内周フォーカスエラー信号生成手段
210P 外周フォーカスエラー信号生成手段
220 タイミング差検出手段
230 フォーカスタイミング差検出手段
300 ディスク判別手段
400 フォーカス制御手段
D212 タイミング差
S212A 内周フォーカスエラー信号
S212P 外周フォーカスエラー信号
S222 比較結果信号

Claims (4)

  1. 光源と、
    前記光源からの光を光ディスクへ照射する対物レンズと、
    前記対物レンズを通過した前記光のフォーカス位置を光軸方向に移動させるフォーカス
    動作を行うフォーカス制御手段と、
    前記光ディスクで反射した前記光を前記対物レンズの内周部分を通過した内周光と前記
    対物レンズの外周部分を通過した外周光とに分割する光分割手段と、前記内周光から内周
    フォーカスエラー信号を生成する内周フォーカスエラー信号生成手段と、
    前記外周光から外周フォーカスエラー信号を生成する外周フォーカスエラー信号生成手
    段と、
    前記フォーカス動作の際に前記内周フォーカスエラー信号と前記外周フォーカスエラー
    信号とのゼロレベル時のタイミング差を検出するタイミング差検出手段と、
    前記タイミング差に基づいて前記光ディスクの種類を判別するディスク判別手段と、を
    備えることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 光源と、
    前記光源からの光を光ディスクへ照射する対物レンズと、
    前記対物レンズを通過した前記光のフォーカス位置を光軸方向に移動させるフォーカス
    動作を行うフォーカス制御手段と
    前記光ディスクで反射した前記光を前記対物レンズの内周部分を通過した内周光と前記
    対物レンズの外周部分を通過した外周光とに分割する光分割手段と、
    前記内周光と前記外周光とを比較して比較結果を出力する比較手段と、
    前記比較手段は、前記フォーカス動作の際に前記内周光のフォーカスが前記光ディスク
    の情報記録面に一致するタイミングと前記外周光のフォーカスが前記情報記録面に一致す
    るタイミングとのタイミング差を前記比較結果として出力するフォーカスタイミング差検
    出手段を含み、
    前記タイミング差に基づいて前記光ディスクの種類を判別するディスク判別手段と、
    備えることを特徴とする光ディスク装置。
  3. 前記対物レンズは0.8以上の開口数を有することを特徴とする請求項2に記載の光デ
    ィスク装置。
  4. 前記フォーカス動作はフォーカスサーチであることを特徴とする請求項2または請求項
    に記載の光ディスク装置。
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