JP2009243282A - 動弁系の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機関バルブの最大リフト量についてその限界値学習の実行中に内燃機関の運転が停止された場合に、アクチュエータの作動に対する抵抗力の増大に起因する最大リフト量の誤設定を回避することのできる動弁系の制御装置を提供する。
【解決手段】DRAM72bに対する給電が瞬断状態から復帰したときに、コントロールシャフト54がHi端となるように最大リフト量の制御目標値を変更するとともに該制御目標値と実際値との偏差に基づいて設定されるフィードバック制御項に基づきアクチュエータ60に対する通電のデューティ比をフィードバック制御し、該フィードバック制御に際してそのデューティ比が所定の閾値に達したときに、該時点の最大リフト量の実際値をHi端に対応する同最大リフト量の限界値に設定する。限界値学習の実行中に内燃機関の運転が停止したとき、フィードバック制御項を強制的に所定の閾値以下に保持して限界値学習を停止する。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の出力軸の回転力に基づいて機関バルブを開閉する開閉機構と、この開閉機構に機械的に連動されるアクチュエータとを備え、該アクチュエータを介して開閉機構を駆動することにより機関バルブの最大リフト量を変更可能な動弁系の制御装置に関する。
近年、内燃機関の燃費性能や出力の向上を図るため、内燃機関の運転状態に基づいて機関バルブの最大リフト量を変更する動弁系の制御装置が広く採用されている(例えば特許文献1参照)。このような動弁系の制御装置としては、以下の構成が一般的に採用される。
すなわち、この制御装置では、機関出力軸によって回転するカムに当接しその回転に基づいて揺動する入力部材と、同入力部材とともに揺動することにより機関バルブを往復駆動する出力部材とを備えている。これらカム、入力部材及び出力部材により機関バルブを開閉する開閉機構が構成されている。また、これら入力部材及び出力部材には、コントロールシャフトが駆動連結されるとともに、コントロールシャフトの基端部には、同コントロールシャフトを駆動するアクチュエータの出力軸が連結されている。このアクチュエータが機械的に規制された作動範囲においてコントロールシャフトを駆動すると、上記入力部材と出力部材との相対位相差が変更されて機関バルブの最大リフト量が変更される。
そして、こうした動弁系の制御装置は、以下に示すような態様をもって機関バルブの最大リフト量を制御している。すなわち、この制御装置にあっては、アクチュエータの作動量の変更履歴、換言すれば機関バルブの最大リフト量について所定の基準値からの変更履歴を検出するセンサが設けられている。機関運転中に、マイクロコンピュータの揮発性メモリのメモリセルを充電・放電することにより、そのセンサによって検出された変更履歴を揮発性メモリに記憶する。また、マイクロコンピュータは、その揮発性メモリに記憶された変更履歴と不揮発性メモリに記憶された所定の基準値とに基づいて最大リフト量の実際値を算出し、この実際値と機関運転状態に基づいて設定された目標値との乖離が小さくなるようにアクチュエータを介してコントロールシャフトを駆動して機関バルブの最大リフト量を制御するようにしている。
ところで、車体や内燃機関の振動により、マイクロコンピュータの給電回路において接触不良が生じることがあり、この場合には、揮発性メモリに対する給電の一時的な停止、いわゆる瞬断が生じることがある。こうした瞬断が発生する前後において、揮発性メモリに対する給電の状態が不安定な状態であるため、充電されたメモリセルに蓄積されている電荷が放電したり、突入電流等の影響により放電されたメモリセルに電荷が充電されたりすることがある。そのため、給電が瞬断から復帰した後、揮発性メモリに記憶されたデータの内容が変化し、最大リフト量の制御を正確に実行できなくなることが懸念される。
そこで、上述の不都合を回避するために、例えば揮発性メモリに対する給電が瞬断から復帰した後、最大リフト量の限界値を学習してその最大リフト量の絶対値を再設定する限界値学習を実行することができる。具体的には、給電が瞬断から復帰したときに、開閉機構が作動範囲の限界位置となるように最大リフト量の制御目標値を変更するとともに該制御目標値と実際値との偏差に基づいて設定されるフィードバック制御項に基づきアクチュエータの駆動負荷をフィードバック制御する。そしてアクチュエータの駆動負荷が所定の負荷閾値に達したときに、開閉機構が作動範囲の限界位置に到達したと判断し、該時点の最大リフト量の実際値をその限界位置に対応する最大リフト量の限界値に設定する。これにより、揮発性メモリに対する給電の瞬断が発生した場合であっても、給電復帰後、最大リフト量の実際値を再検出することができ、最大リフト量の制御を再開することができるようになる。
特開2005−201117号公報
このように、上述の限界値学習を実行することにより、揮発性メモリに対する給電の瞬断により変更履歴のデータが変化した場合であっても、最大リフト量の制御を再開することができるようになる。ただし、例えば運転者による機関停止操作等により限界値学習の実行中に内燃機関の運転が停止された場合、以下のような不都合が懸念される。すなわち、このように内燃機関の運転が停止されると、機関出力軸の回転が停止し、したがって機関バルブの開閉機構の各部材についてもその機関出力軸の回転力に基づく駆動が停止されることとなる。ここで、内燃機関の運転中に機関バルブの最大リフト量を変更する場合には、開閉機構において各部材の摺動部に動的摩擦力が発生しているが、内燃機関の停止中に機関バルブの最大リフト量を変更する場合には、それらの摺動部に発生する摩擦力が静的摩擦力となるため、アクチュエータの作動に対する抵抗力が増大することがある。また、開閉機構に作用するバルブスプリングの反力が増大した状態で内燃機関が停止したような場合には、その増大したバルブスプリングの反力に抗してアクチュエータを作動させる必要があるため、その抵抗力が一層増大することとなる。こうした抵抗力の増大に伴いアクチュエータの駆動負荷が増大するため、開閉機構が限界位置に到達する前にアクチュエータの駆動負荷が所定の負荷閾値よりも大きくなることが否定できない。そしてこのようにアクチュエータの駆動負荷が所定の負荷閾値よりも大きくなると、開閉機構が限界位置に到達した旨の判断がなされ、最大リフト量をその時点の実際値とは異なる値、すなわち限界値に誤って設定してしまうこととなる。
本発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、機関バルブの最大リフト量についてその限界値学習の実行中に内燃機関の運転が停止された場合に、アクチュエータの作動に対する抵抗力の増大に起因する最大リフト量の誤設定を回避することのできる動弁系の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の出力軸の回転力に基づいて同内燃機関の機関バルブを開閉する開閉機構と、該開閉機構に機械的に連動され、前記開閉機構を機械的にその作動が規制される作動範囲において駆動することにより前記機関バルブの最大リフト量を変更するアクチュエータと、前記最大リフト量について所定の基準値からの変更履歴を検出する履歴検出手段と、前記履歴検出手段によって検出された変更履歴を記憶する揮発性メモリと、前記揮発性メモリに記憶された変更履歴と前記基準値とに基づいて前記最大リフト量の実際値を算出する実際値算出手段と、前記揮発性メモリに対する給電が停止される状態から復帰したときに、前記開閉機構が前記作動範囲の限界位置となるように前記最大リフト量の制御目標値を変更するとともに該制御目標値と前記実際値との偏差に基づいて設定されるフィードバック制御項に基づき前記アクチュエータの駆動負荷をフィードバック制御し、該フィードバック制御に際して前記駆動負荷が所定の閾値に達したときに、前記開閉機構が前記限界位置に到達したと判断して該時点の前記最大リフト量の実際値を前記限界位置に対応する同最大リフト量の限界値に設定する限界値学習を実行する学習手段とを有する動弁系の制御装置において、前記学習手段による限界値学習の実行中に前記内燃機関の運転が停止したとき、前記駆動負荷を強制的に前記所定の閾値以下に保持して前記限界値学習を停止する強制停止手段を備えることをその要旨とする。
同構成によれば、学習手段による限界値学習の実行中に内燃機関の運転が停止したときに、アクチュエータの駆動負荷を強制的に所定の閾値以下に保持することにより、アクチュエータの作動に対する抵抗力が増大することに起因して開閉機構が限界位置に到達する前にその駆動負荷が所定の閾値に達することを回避することができる。そのため、アクチュエータが限界位置に到達していないにも係わらず、その駆動負荷が所定の閾値に達したことに基づいてアクチュエータが限界位置に到達したものと誤判断することを回避することができる。したがって、こうした誤判断に基づいて機関バルブの最大リフト量が実際とは異なる値に誤って設定されてしまうことを回避することができるようになる。
なおここで、「最大リフト量」には、機関バルブの最大リフト量そのものはもとより、同最大リフト量を変更するアクチュエータの操作量等、同最大リフト量と相関を有して変化する他の物理量も含まれる。
請求項2に記載されるように、前記学習手段は前記アクチュエータの駆動負荷をフィードバック制御するためのフィードバック制御項として比例項に加え、少なくとも積分項を含むといった構成を採用することができる。こうした構成を採用することにより、最大リフト量の制御目標値と実際値との間に比例項によっては補償することのできないような定常的な偏差が存在する場合であっても、積分項により、その偏差が打ち消されるようになる。ところで、この場合には、アクチュエータの作動に対する抵抗力の増大に起因して開閉機構が限界位置に到達する前に停止したときに、その積分項が時間の推移に伴って増大するため、上述の誤判断がより発生しやすくなる。そこで、上記構成を採用することにより、フィードバック制御項として積分項を含む場合であっても、開閉機構が限界位置に到達していないにも係わらず、その駆動負荷が所定の閾値に達したことに基づいて開閉機構が限界位置に到達したものと誤判断することを好適に回避することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の動弁系の制御装置において、前記学習手段は、前記限界値学習に際し前記アクチュエータを通じて前記開閉機構を前記最大リフト量の設計最大値に対応する限界位置に作動させることをその要旨とする。
限界値学習においてアクチュエータを通じて前記開閉機構を最大リフト量の設計最大値に対応する限界位置に作動させる場合には、アクチュエータを最大リフト量の増大する側に作動させることになるため、バルブスプリングから作用する反力も大きくなる。特に、機関バルブのリフト量が大きい状況下で、アクチュエータを最大リフト量の増大する側に作動させるような場合には、バルブスプリングの反力が極めて大きくなり、アクチュエータが限界位置に到達する前に上述の駆動負荷、又はフィードバック制御項が閾値を上回る可能性が一層高くなる。
この点、上記構成によれば、限界値学習において開閉機構を最大リフト量の設計最大値に対応する限界位置に作動させる場合であっても、アクチュエータの作動に対する抵抗の増大に起因する最大リフト量の誤設定を回避することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の動弁系の制御装置において、前記強制停止手段は、前記内燃機関の回転速度が所定の判定速度よりも低いことを条件に前記内燃機関の運転が停止したと判断することをその要旨とする。
以下、本発明を車両に搭載される内燃機関の動弁系の制御装置に適用した一実施形態について、図1〜図11を参照して説明する。ここで、図1は、車両に搭載される内燃機関の動弁系の一部断面構造を示す断面図であり、図2は、同内燃機関の動弁系の配設態様を示す平面図である。
図1及び図2に示されるように、内燃機関は4つの気筒(図1では1つのみを表示)を有しており、そのシリンダヘッド2にはこれら気筒に対応した一対の排気バルブ10と吸気バルブ20とが往復動可能にそれぞれ設けられている。また、シリンダヘッド2には、それら排気バルブ10と吸気バルブ20とに対応して排気弁開閉機構90と吸気弁開閉機構100とがそれぞれ設けられている。
排気弁開閉機構90には、各排気バルブ10に対応してラッシュアジャスタ12が設けられるとともに、このラッシュアジャスタ12と排気バルブ10との間にはロッカーアーム13が架設されている。ロッカーアーム13は、その基端がラッシュアジャスタ12に支持されるとともに先端が排気バルブ10の基端部に当接されている。また、シリンダヘッド2には、排気カムシャフト14が回転可能に支持されており、この排気カムシャフト14は、機関出力軸の回転に連動して回転される。排気カムシャフト14には複数のカム15が形成されるとともに、それらカム15の外周面にはロッカーアーム13の中間部分に設けられたローラ13aが当接されている。排気バルブ10にはリテーナ16が設けられるとともに、このリテーナ16とシリンダヘッド2との間にはバルブスプリング11が圧縮された状態で設けられている。なお、このバルブスプリング11の付勢力によって排気バルブ10は閉弁方向に付勢されている。そしてこれにより、ロッカーアーム13のローラ13aはカム15の外周面に押圧されている。機関運転時にカム15が回転すると、ロッカーアーム13はラッシュアジャスタ12により支持される部分を支点として揺動する。その結果、排気バルブ10はロッカーアーム13によって開閉駆動されるようになる。なお、排気バルブ10の開度、すなわちリフト量の増大に伴ってバルブスプリング11が圧縮され、バルブスプリング11による排気弁開閉機構90の作動に対する反力が増大する。
一方、吸気弁開閉機構100には、排気側と同様に圧縮状態のバルブスプリング21、吸気バルブ20に設けられたリテーナ26、ロッカーアーム23及びラッシュアジャスタ22が設けられている。シリンダヘッド2には、複数のカム25が形成された吸気カムシャフト24が回転可能に支持されており、この吸気カムシャフト24も、機関出力軸の回転に連動して回転される。ここで、排気弁開閉機構90とは異なり、吸気弁開閉機構100には、カム25とロッカーアーム23との間に仲介駆動機構50が設けられている。この仲介駆動機構50は入力部51と一対の出力部52とを有しており、これら入力部51及び出力部52はシリンダヘッド2に固定された支持パイプ53に揺動可能に支持されている。ロッカーアーム23は、ラッシュアジャスタ22及びバルブスプリング21の付勢力によって出力部52側に付勢され、同ロッカーアーム23の中間部分に設けられたローラ23aが出力部52の外周面に当接されている。これにより、入力部51が出力部52とともに左回り方向W1に揺動付勢され、入力部51においてその径方向に延出した部分の先端に設けられたローラ51aがカム25の外周面に押圧される。すなわち、ラッシュアジャスタ22及びバルブスプリング21の付勢力により、それら入力部51と出力部52との相対位相差を減少させようとする付勢力が常に発生する。換言すれば、入力部51と出力部52との相対位相差の増大に伴い、最大リフト量が増大するとともにバルブスプリング21が圧縮され、バルブスプリング21による付勢力が大きくなる。
こうした吸気弁開閉機構100では、機関運転時にカム25が回転すると、同カム25はローラ51aに摺接しつつ入力部51を押圧し、これにより出力部52が支持パイプ53の周方向に揺動するようになる。そして出力部52が揺動すると、ロッカーアーム23はラッシュアジャスタ22により支持される部分を支点として揺動する。その結果、吸気バルブ20はロッカーアーム23によって開閉駆動されるようになる。なお、吸気バルブ20の開度、すなわちリフト量の増大に伴ってバルブスプリング21が圧縮され、同バルブスプリング21による吸気弁開閉機構100の作動に対する反力が増大する。
また、支持パイプ53には、その軸方向に沿って駆動可能なコントロールシャフト54が挿入されている。このコントロールシャフト54は、連結部材を介して入力部51及び出力部52に駆動連結されている。コントロールシャフト54がその軸方向に沿って駆動すると、それら入力部51及び出力部52が相対的に揺動するようになる。次に、図3を参照してコントロールシャフト54と入力部51,出力部52とを連結する仲介駆動機構50について詳述する。尚、図3は仲介駆動機構50の内部構造を示す一部破断斜視図である。
図3に示されるように、入力部51は一対の出力部52の間に設けられており、これら入力部51と出力部52との内部には略円筒状の連通空間が形成されている。また、入力部51の内周面にはヘリカルスプライン51hが形成されるとともに、出力部52の内周面には入力部51のヘリカルスプライン51hとその歯すじが逆向きに傾斜するヘリカルスプライン52hが形成されている。
入力部51と出力部52との内部に形成された空間には、略円筒状のスライダギア55が設けられている。このスライダギア55の外周面の中央部分には、入力部51のヘリカルスプライン51hに噛合するヘリカルスプライン55aが形成されるとともに、その外周面の両端部には出力部52のヘリカルスプライン52hに噛合するヘリカルスプライン55bが形成されている。
また、この略円筒状のスライダギア55の内壁には、その周方向に沿って延伸する溝55cが形成されており、この溝55cにはブッシュ56が嵌合されている。なお、このブッシュ56は、溝55cの伸びる方向に沿って同溝55cの内周面を摺動することができるが、スライダギア55に対するその軸方向の相対変位は溝55cによって規制されている。
そして、支持パイプ53はスライダギア55の内部に形成された貫通空間に挿入されるとともに、コントロールシャフト54はその支持パイプ53に挿入されている。また、支持パイプ53の管壁にはその軸方向に延伸する長孔53aが形成されている。スライダギア55とコントロールシャフト54との間には、長孔53aを通じてこれらスライダギア55とコントロールシャフト54とを連結する係止ピン57が設けられている。この係止ピン57の一端がコントロールシャフト54に形成された凹部(図示略)に挿入されるとともに、他端がブッシュ56に形成された貫通孔56aに挿入されている。
こうした仲介駆動機構50にあって、コントロールシャフト54がその軸方向に沿って変位すると、これに連動してスライダギア55が軸方向に変位する。スライダギア55の外周面に形成されたヘリカルスプライン55a,55bは、入力部51及び出力部52の内周面に形成されたヘリカルスプライン51h、52hとそれぞれ噛合されているため、スライダギア55がその軸方向に変位すると、入力部51と出力部52とは逆の方向に回転する。その結果、入力部51と出力部52との相対位相差が変更され、吸気バルブ20の最大リフト量が変更される。
ここで、先の図2に示されるように、コントロールシャフト54の基端部(図中右端部)には、電動式アクチュエータ60(以下、単に「アクチュエータ60」と称する)が設けられており、このアクチュエータ60は、マイクロコンピュータ70によりその駆動が制御される。以下、図4を参照してアクチュエータ60の構造について詳細に説明する。図4は、アクチュエータ60の構造を主に示す部分断面図である。
図4に示されるように、アクチュエータ60のハウジング60aは、シリンダヘッド2に取り付けられている。このハウジング60aの内部には、コイルCを有するステータ61a、及び永久磁石を有するロータ61bを備えたモータ61と、そのモータ61の回転を直線運動に変換してコントロールシャフト54に伝達する遊星ギヤ機構62とが設けられている。
この遊星ギヤ機構62は、外周に螺旋状のスプラインを設けた出力軸63、並びにそれとは逆回りのスプラインを、外周に設けた複数の遊星ギヤ64と内周に設けたローラナット65とを有して構成されている。
出力軸63は、軸方向へ変位可能に、かつ軸線Lを中心として回転不能にハウジング60aにより支持され、その先端部(図4の左端部)は、連結部材68によってコントロールシャフト54に連結されている。ローラナット65は、複列アンギュラ式のベアリング66を介してロータ61bと一体回転可能にハウジング60aにより支持されている。
また、遊星ギヤ64は、それら出力軸63及びローラナット65の間に等角度毎に配置されている。遊星ギヤ64のスプラインは、出力軸63のスプラインと同出力軸63に外嵌したローラナット65のスプラインとの双方に噛合し、出力軸63とローラナット65との間で遊星ギヤ64が出力軸63を中心に公転しながら自転するように形成されている。
こうしたアクチュエータ60により、ステータ61aのコイルCに通電すると、ロータ61b及びローラナット65が軸線Lを中心として回転され、各遊星ギヤ64がそれぞれ自身の軸線を中心として自転しつつ、軸線Lの周りを公転する。なお、そのコイルCに対する通電は、マイクロコンピュータ70により機関の運転状態に基づいてデューティ制御されている。また上述したように、出力軸63は、軸線Lを中心として回転不能であるが、軸方向へは変位可能であるため、各遊星ギヤ64の自転及び公転によりその出力軸63が軸方向に変位する。
そして、出力軸63の軸方向の変位に伴いコントロールシャフト54が軸方向に変位することにより、仲介駆動機構50の駆動状態が変更され、吸気バルブ20の最大リフト量が連続的に変化するようになる。具体的には、コントロールシャフト54が図4の方向Fへ駆動されると、最大リフト量が減少する一方、コントロールシャフト54が図4の方向Rへ駆動されると、最大リフト量が増大する。なお、出力軸63には、ハウジング60aに当接可能な2つのストッパ63a,63bが固定されており、出力軸63、換言すればコントロールシャフト54は、これらストッパ63a,63bによって規制される駆動区間において駆動可能になっている。ストッパ63aがハウジング60aに当接する限界位置(以下「Hi端」と称する)に出力軸63が変位したときに、最大リフト量がその設計最大値になる一方、ストッパ63bがハウジング60aに当接する限界位置(以下「Lo端」と称する)に出力軸63が変位したときに、最大リフト量がその設計最小値になる。
また、アクチュエータ60には、3つの電気角センサD1〜D3と、これら電気角センサD1〜D3に対応してローラナット65と一体回転する8極の多極マグネットとが設けられている。これら電気角センサD1〜D3は、8極の多極マグネットの磁気に応じて図5(a)〜(c)に示されるようなパルス状の信号、すなわち論理ハイレベル信号「H」と論理ローレベル信号「L」とを交互に出力する。なお、こうしたパルス信号の波形が得られるよう、3つの電気角センサD1〜D3は出力軸63の周方向において120°毎に配置されている。したがって、これら電気角センサD1〜D3のうちの1つから出力されるパルス信号のエッジは出力軸63の45°回転毎に発生している。また、これら電気角センサD1〜D3のうちの1つからのパルス信号は、他の電気角センサからのパルス信号に対し、出力軸63の30°回転分だけ進み側及び遅れ側に位相をずらした状態となっている。
また、アクチュエータ60には、ロータリーエンコーダとして機能する2つの位置センサS1,S2と、これら位置センサS1,S2に対応して出力軸63と一体回転する48極の多極マグネット(図示略)とが設けられている。これら位置センサS1,S2は、48極の多極マグネットの磁気に応じて図5(d)及び(e)に示されるようなパルス状の信号、すなわち論理ハイレベル信号「H」と論理ローレベル信号「L」とを交互に出力する。なお、こうしたパルス信号の波形が得られるよう、位置センサS1は出力軸63の周方向において位置センサS2から176.25°を隔てて配置されている。したがって、位置センサS1,S2のうちの1つから出力されるパルス信号のエッジは出力軸63の7.5°回転毎に発生している。また、位置センサS2からのパルス信号は、位置センサS1からのパルス信号に対し、出力軸63の3.75°回転分だけ進み側及び遅れ側に位相をずらした状態となっている。
ここで、電気角センサD1〜D3を合わせたパルス信号のエッジ間隔が15°であるのに対し、位置センサS1,S2を合わせたパルス信号のエッジ間隔は3.75°となっている。したがって、電気角センサD1〜D3を合わせたパルス信号のエッジ発生から次回のエッジ発生までには、位置センサS1,S2を合わせたパルス信号のエッジが4回発生するようになっている。
これら電気角センサD1〜D3及び位置センサS1,S2によって出力されたパルス信号はマイクロコンピュータ70に取り込まれる。このマイクロコンピュータ70は、プログラムによって数値計算や情報処理等を行う中央演算処理装置(CPU)71、各種の制御に必要なプログラムやデータを記憶する不揮発性メモリ(ROM)72a、入力データや演算結果を一時的に記憶する揮発性メモリ(DRAM)72b、学習制御により得られた基準位置等を記憶する書き換え可能な不揮発性メモリ(EEPROM)72cを備えている。
また、マイクロコンピュータ70には、車両のアクセルペダルの開度を検出するアクセルセンサ73や、内燃機関のクランクシャフトの回転位相を検出するクランク角センサ74等、機関の運転状態を検出するセンサが接続されている。なお、マイクロコンピュータ70では、クランク角センサ74による出力信号に基づいて内燃機関の回転速度NEを算出することとなる。
このマイクロコンピュータ70は、イグニッションスイッチIGのオン操作に基づきオン状態に維持されるメインリレーMRを介して車載バッテリBTからの給電を受けてその制御動作が実行可能な状態となる。すなわち、イグニッションスイッチIGがオン操作されると、これに伴いマイクロコンピュータ70は、メインリレーMRの内部設定をオンとして車載バッテリBTの電圧VBを取り込み、この電圧VBに基づいてマイクロコンピュータ70や内燃機関の各電動駆動部を駆動するための電圧を生成する。そして、イグニッションスイッチIGがオフ操作されると、マイクロコンピュータ70は所定の後処理を終えた後、メインリレーMRの内部設定をオフとして、車載バッテリBTからマイクロコンピュータ70への給電を遮断する。
内燃機関の運転中に、マイクロコンピュータ70は、機関の運転状態に基づき吸気バルブ20の最大リフト量の制御目標値を設定するとともに、上述した電気角センサD1〜D3及び位置センサS1,S2によって出力されたパルス信号に基づいて吸気バルブ20の最大リフト量の実際値を検出する。以下、吸気バルブ20の最大リフト量の実際値を検出する手順について、図5及び図6を参照して詳細に説明する。
ここで、図5(a)〜(e)は、上述したようにアクチュエータ60の出力軸63の回転時に電気角センサD1〜D3、及び位置センサS1,S2から出力するパルス信号の波形を示している。そして図5(f)〜(h)は、アクチュエータ60の回転時における回転角の変化に対し、それぞれ電気角カウント値E、位置カウント値P、及びストロークカウント値Sが推移するパターンを示している。また、図6(a)は、電気角センサD1〜D3の出力信号のパターンと電気角カウント値Eとの対応関係を示すとともに、図6(b)は、位置センサS1,S2の出力信号のエッジが発生するときに位置カウント値Pが増減する態様を示している。
まず、各カウント値について説明する。
[電気角カウント値E]
電気角カウント値Eは、電気角センサD1〜D3のパルス信号に基づいて設定され、モータ61の回転位相を表す。具体的には、図6(a)に示されるように、各電気角センサD1〜D3から各々論理ハイレベル信号「H」と論理ローレベル信号「L」とのいずれが出力されているかに応じて、電気角カウント値Eに「0」〜「5」範囲内の連続した整数値のうちのいずれかに設定されてDRAM72bに記憶される。マイクロコンピュータ70は、DRAM72bに記憶された電気角カウント値Eに基づきアクチュエータ60の回転位相を検出し、同コイルCの通電相を切り替えてモータを正・逆回転する。ここで、モータ61の正回転時には、電気角カウント値Eは「0」→「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「0」といった順序で順方向に変化する。一方、アクチュエータ60の逆回転時には、電気角カウント値E「5」→「4」→「3」→「2」→「1」→「0」→「5」といった順序で逆方向に変化する。
[位置カウント値P]
位置カウント値Pは、モータ61の作用角、換言すればアクチュエータ60の制御値について機関始動時における基準値からの変更量を表す。具体的には、位置センサS1,S2のうち、一方のセンサからパルス信号の立ち上がりエッジ及び立下りエッジのいずれが生じているか、及び他方のセンサから論理ハイレベル信号「H」と論理ローレベル信号「L」とのいずれが出力されているかに応じて、位置カウント値Pに対し「+1」と「−1」とのいずれかが加算される(図6(b)参照)。なお、同図6(b)において、「↑」はパルス信号の立ち上がりエッジを表し、「↓」はパルス信号の立下りエッジを表している。こうした処理を実行して得られる位置カウント値Pは、各位置センサS1,S2からのパルス信号のエッジを計数した値になる。
ここで、モータ61の正回転中であれば、位置カウント値Pは、図5(d)及び(e)に示される位置センサS1,S2からのパルス信号のエッジ毎に「1」ずつ加算され、図5(g)に示されるパターンに沿って矢印Aに示す方向に推移するようになる。一方、アクチュエータ60の逆回転中であれば、位置カウント値Pは、上記パルス信号のエッジ毎に「1」ずつ減算され、図5(g)に示されるパターンに沿って矢印Bに示す方向に推移するようになる。なお、この位置カウント値Pは、内燃機関の運転が停止すると、「0」にリセットされる。したがって、位置カウント値Pは、アクチュエータ60の制御値が機関始動時の基準値に対してどれだけ変化したか、言い換えれば吸気バルブ20の最大リフト量が機関始動時の基準値に対してどれだけ変化したかを表す。また、位置カウント値Pは、吸気弁開閉機構100の駆動に基づいて迅速に加減算する必要があるため、DRAM72bに記憶される。
[ストロークカウント値S]
ストロークカウント値Sは、アクチュエータ60の制御量の絶対値、換言すれば最大リフト量の実際値を表す。このストロークカウント値Sの初期設定は、後述する最大リフト量初期学習処理において行われる。機関運転時に、マイクロコンピュータ70は、位置カウント値Pをストロークカウント値Sに加算し、ストロークカウント値Sをこの加算された値に更新される。なお、機関停止が完了し、吸気弁開閉機構100の駆動が停止されたときのストロークカウント値Sの最終値が次回機関運転の開始時の基準値Sgとして学習されてEEPROM72cに記憶される。
したがって、マイクロコンピュータ70は、EEPROM72cに記憶された基準値SgとDRAM72bに記憶された位置カウント値Pとに基づきストロークカウント値S、換言すれば最大リフト量の実際値を算出する。そして、マイクロコンピュータ70は、この実際値と機関運転状態に基づいて設定された制御目標値との乖離が小さくなるように、アクチュエータ60に対する通電のデューティ比DUをフィードバック制御する。以下、アクチュエータ60に対する通電のデューティ比の制御について詳細に説明する。
このデューティ比DUのフィードバック制御に係る処理では、吸気バルブ20の最大リフト量の制御目標値とその実際値との偏差ΔRVLに基づいてデューティ比DUが以下の各演算式(1)〜(4)を通じて設定される。

DU ← VLP+VLI+VLD・・・(1)

VLP←KP・ΔRVL ・・・(2)
KP:補正係数(比例ゲイン)

VLI←KI・ΣΔRVL(i) ・・・(3)
KI:補正係数(積分ゲイン)

VLD←KD・(ΣΔRVL(i)−ΣΔRVL(i−1))/Δt ・・・(4)
KD:補正係数(微分ゲイン)
Δt:制御周期

上式(2)において、「VLP」はフィードバック制御における比例項であり、吸気バルブ20の最大リフト量の実際値とその目標値との間に乖離傾向が全く存在していない場合には、この比例項VLPはその基準値「0」に収束する。
一方、吸気バルブ20の最大リフト量の実際値がその目標値よりも小さい場合には、比例項VLPは正の値に設定され、コントロールシャフト54が図4の方向Rに駆動されることにより、その最大リフト量の実際値が増大する。
他方、吸気バルブ20の最大リフト量の実際値がその目標値よりも大きい場合には、比例項VLPは負の値に設定され、コントロールシャフト54が図4の方向Fに駆動されることにより、その最大リフト量の実際値が減少する。
このように最大リフト量の実際値と目標値との間の偏差ΔRVLに基づき、それに見合う大きさの比例項VLPが算出されることにより、最大リフト量の実際値と目標値との間の乖離が補償されるようにデューティ比DUが適切な量に設定されるようになる。
また、上式(3)において、「VLI」はフィードバック制御における積分項である。上式(3)において、「ΣΔRVL」は、予め定められた所定期間における上記偏差ΔRVLの積算値であり、添え字「i」はその所定期間中の各制御周期において算出される偏差ΔRVLの値をそれぞれ示している。同式(3)から明らかなように、最大リフト量の目標値と実際値との間に定常的な偏差が存在すると、積分項VLIは徐々に増大しあるいは減少するようになる。その結果、最大リフト量の目標値と実際値との間に比例項VLPによっては補償することのできないような定常的な偏差が存在する場合であっても、この積分項VLIにより、その偏差が打ち消されるようになる。
また、上式(4)において「VLD」は微分項である。同式(4)に示されるように、最大リフト量の実際値と目標値との間の偏差ΔRVLが急激に変化すると、微分項VLDはその変化を緩和するように変化する。
こうしたフィードバック制御により、吸気バルブ20の最大リフト量を機関運転状態に適した値に変更し、内燃機関の燃費や出力の向上を図ることができるようになる。ところで、車体や内燃機関の振動により、マイクロコンピュータ70の給電回路において接触不良が生じる可能性があり、DRAM72bに対する給電の一時的な停止、いわゆる瞬断が生じることがある。そしてこのようにDRAM72bに対する給電が瞬断状態から復帰したときに、DRAM72bに記憶されたデータの内容が変化したり、失われたりするおそれがある。したがって、その給電が瞬断状態から復帰したときに、アクチュエータ60の制御値、換言すれば吸気バルブ20の最大リフト量を誤って検出し、最大リフト量を正確に制御できなくなることが懸念される。
もっともこの場合には、こうした瞬断による悪影響を抑制するために、DRAM72bに対する給電が瞬断状態から復帰した後に、アクチュエータ60によりコントロールシャフト54をHi端にまで駆動し、同コントロールシャフト54が停止したときの制御値に基づいてHi端に対応する最大リフト量を再学習するHi端学習を実行することができる。以下、図7のフローチャートを参照してこの従来のHi端学習の処理手順について説明する。
図7に示される一連の処理は、マイクロコンピュータ70により所定の制御周期をもって繰り返して実行される。この処理ではまず、学習条件フラグFgが「オン」であるか否かを判断する(ステップS10)。なお、この学習条件フラグFgは、EEPROM72cに記憶されており、DRAM72bに対する給電の瞬断が発生したときに、この処理とは別の処理を通じて「オン」に設定される。
この学習条件フラグFgが「オフ」である場合には(ステップS10:NO)、DRAM72bに対する給電の瞬断が発生していない旨判断し、この一連の処理を一旦終了する。一方、学習条件フラグFgが「オン」である場合には(ステップS10:YES)、その瞬断が発生した旨判断し、Hi端学習を実行する。
このHi端学習の処理ではまず、瞬断後にDRAM72bに残存した位置カウント値PとEEPROM72cに記憶された基準値Sgとに基づいてストロークカウント値Sを以下の式(5)に基づいて算出する(ステップS20)。そして、更に以下の式(6)を通じてストロークカウント値の制御目標値Stを算出して前述のデューティ比DUのフィードバック制御を実行する(ステップS30)。

S ←Sg+P …(5)
St←S+Bi …(6)
Bi:増量値

式(6)において、増量値Biは予め設定された正の値である。そのため、制御目標値Stはストロークカウント値Sよりも大きい値に設定され、コントロールシャフト54がHi端側に変位するように駆動される。その結果、最大リフト量が増大するとともに、位置カウント値Pが増大するようになる。なお、この増量値Biは、最大リフト量が急激に変化することを抑制すべく、その大きさが適宜設定されている。
次に、デューティ比DUに基づいてコントロールシャフト54がHi端に到達したか否かを判断する(ステップS40)。ここで、コントロールシャフト54がHi端に到達したときに、ハウジング60aからストッパ63aに作用する図4の方向Fへの付勢力が発生してコントロールシャフト54が停止する。そのため、上式(1)における積分項VLIの増大により、デューティ比DUが増大する傾向にある。したがって、デューティ比DUが所定の閾値DUHに達することに基づいて、コントロールシャフト54がHi端到達した旨を判断することができる。
ここで、デューティ比DUが閾値DULよりも小さい旨判断された場合(ステップS40:NO)、コントロールシャフト54がHi端に到達していないと判断し、先のステップS20に戻り、コントロールシャフト54を継続してHi端側に駆動する。一方、デューティ比DUが閾値DULに達した旨判断された場合には(ステップS40:YES)、コントロールシャフト54がHi端に到達したと判断し、その時点のストロークカウント値SをEEPROM72cに記憶されたHi端に対応するストロークカウント値の初期値Smaxに更新するとともに(ステップS50)、位置カウント値Pを「0」にリセットする(ステップS60)。なお、この初期値Smaxは、出荷前に行われる最大リフト量初期学習処理において設定されて予めEEPROM72cに記憶されている。そして、学習条件フラグFgを「オフ」に設定し(ステップS70)、この一連の処理を一旦終了する。
以下、図8を参照して上述のHi端学習処理についてその一具体例を説明する。ここで、図8は、Hi端学習処理におけるイグニッションスイッチIGのオン・オフ状態、内燃機関の回転速度NE、ストロークカウント値S及びデューティ比DUの時間的な推移を示すタイミングチャートである。
図8の時刻T0においてイグニッションスイッチIGのオン操作に伴い内燃機関が始動すると、上述のデューティ比DUのフィードバック制御が実行され、吸気バルブ20の最大リフト量は機関の運転状態に基づいて制御される。
そして、時刻T1においてDRAM72bに対する給電の瞬断が発生すると(ステップS10:YES)、Hi端学習が実行される(ステップS20〜40)。これにより、図8(c)に示されるように、ストロークカウント値Sの制御目標値Stがその実際値よりも大きい値に設定され、コントロールシャフト54がHi端側に変位するように駆動される。なお、これら制御目標値Stと実際値との偏差が増量値Biに維持される。ここで、図8(d)に示されるように、コントロールシャフト54がHi端側に変位するほど、バルブスプリング21による付勢力が大きくなるため、ストロークカウント値Sの増大に伴いデューティ比DUが大きく設定される。
時刻T2においてコントロールシャフト54がHi端に到達すると、ハウジング60aからストッパ63aに作用する図4の方向Fへの付勢力が発生してコントロールシャフト54が停止し、ストロークカウント値Sの実際値とその制御目標値Stとは時刻T2の値に維持される。ここで、これら実際値と制御目標値Stとの間に、増量値Biの偏差があるため、上式(1)における積分項VLIの増大により、デューティ比DUが増大する。
次に、時刻T3においてデューティ比DUが予め設定された閾値DUHに達すると(ステップS40:YES)、コントロールシャフト54がHi端に到達した旨判断され、その時点のストロークカウント値SがEEPROM72cに記憶されたHi端に対応するストロークカウント値の初期値Smaxに更新されるとともに(ステップS50)、位置カウント値Pが「0」にリセットされる(ステップS60)。そして、学習条件フラグFgが「オフ」に設定され(ステップS70)、Hi端学習処理が完了する。
こうしたHi端学習処理を実行することにより、DRAM72bに対する給電が瞬断状態から復帰した後に、Hi端に対応するストロークカウント値の初期値Smaxに基づいてストロークカウント値S、換言すれば吸気バルブ20の最大リフト量を再学習することができ、最大リフト量の制御を再開することができるようになる。
ところで、例えば運転者によるイグニッションスイッチIGのオフ操作等により、上述のHi端学習処理の実行中に内燃機関の運転が停止されることがある。上述したように、イグニッションスイッチIGがオフ操作された後に、マイクロコンピュータ70は所定の後処理を終えてから、メインリレーMRの内部設定をオフとして、車載バッテリBTからマイクロコンピュータ70への給電を遮断する。すなわち、このようにHi端学習の実行中に機関運転が停止された場合に、機関運転が停止してからマイクロコンピュータ70への給電が遮断されるまでの後処理期間(本実施形態では6秒)に、Hi端学習が継続して実行される。そして、マイクロコンピュータ70への給電が遮断されることにより、Hi端学習が中断されて次回の機関始動時に再開される。ただし、この後処理期間において運転者により、内燃機関が始動しない状態でイグニッションスイッチIGが再びオン操作された場合に、以下に説明する不都合が懸念される。
図9に、後処理期間においてイグニッションスイッチIGが再びオン操作された場合、イグニッションスイッチIGのオン・オフ状態、内燃機関の回転速度NE、ストロークカウント値S及びデューティ比DUの時間的な推移を示すタイミングチャートである。
図9に示されるように、時刻T11においてDRAM72bに対する瞬断が発生すると、Hi端学習が実行される。そして、時刻T12においてHi端学習の実行中にイグニッションスイッチIGがオフ操作されると、図9(b)に示されるように機関出力軸の回転が停止し、したがって吸気弁開閉機構100の各部材についてもその機関出力軸の回転力に基づく駆動が停止されることとなる。ここで、内燃機関の運転中に吸気バルブ20の最大リフト量を変更する場合には、吸気弁開閉機構100において各部材の摺動部に動的摩擦力が発生しているが、内燃機関の停止中に吸気バルブ20の最大リフト量を変更する場合には、それらの摺動部に発生する摩擦力が静的摩擦力となるため、アクチュエータ60の作動に対する抵抗力が増大することがある。また、吸気弁開閉機構100に作用するバルブスプリング21の反力が増大した状態で内燃機関が停止したような場合には、その増大したバルブスプリング21の反力に抗してアクチュエータ60を作動させる必要があるため、その抵抗力が一層増大することとなる。したがって、このように内燃機関の停止により増大した抵抗力がアクチュエータ60の駆動力を上回った場合には、コントロールシャフト54がHi端に到達する前に停止することも否定できない。
このようにコントロールシャフト54が停止すると、図9(c)に示されるように、ストロークカウント値Sの実際値と制御目標値Stとはそれらの停止時の値に維持される。ここで、コントロールシャフト54が停止したときのストロークカウント値Sと制御目標値Stとの間に、増量値Biの偏差が存在するため、上式(1)における積分項VLIの増大により、図9(d)に示されるようにデューティ比DUが増大する。ここで、例えば後処理期間においてイグニッションスイッチIGが再びオン操作されない場合には、時刻T13においてマイクロコンピュータ70への給電が遮断されると、図9(d)に示されるように、デューティ比DUが閾値DUHに達しないままHi端学習処理が終了する。一方、図9(a)に示されるように、時刻T14において、後処理期間に運転者により内燃機関が始動しない状態でイグニッションスイッチIGが再びオン操作されると、後処理が完了した(時刻T13)後においてもマイクロコンピュータ70への給電が継続する。その結果、上式(1)における積分項VLIの増大によりデューティ比DUが更に増大する。そして、図9(d)に示されるように、時刻T15においてデューティ比DUが閾値DUHに達すると、コントロールシャフト54がHi端に到達した旨の判断がなされ、ストロークカウント値Sがその時点の最大リフト量に対応しない値、すなわちHi端に対応するストロークカウント値の初期値Smaxに誤って設定されてしまうこととなる。
そこで、本実施形態に係る動弁系の制御装置では、以下に説明する処理を採用することによりこうした不都合を好適に抑制するようにしている。以下、図10のフローチャートを参照してDRAM72bに対する給電の瞬断に対応するHi端学習処理の手順について詳細に説明する。
図10に示される一連の処理は、マイクロコンピュータ70により所定の制御周期をもって繰り返して実行される。この処理も、従来のHi端学習処理と同様に、まず学習条件フラグFgが「オン」であるか否かを判断する(ステップS110)。
この学習条件フラグFgが「オフ」である場合には(ステップS110:NO)、DRAM72bに対する給電の瞬断が発生していない旨判断し、この一連の処理を一旦終了する。一方、学習条件フラグFgが「オン」である場合には(ステップS110:YES)、その瞬断が発生した旨判断し、回転速度NEが所定の判定速度(本実施形態では「200rpm」)以上であるか否かを判断する(ステップS120)。
ここで、回転速度NEが所定の判定速度以上である旨判断された場合には(ステップS120:YES)、従来のHi端学習処理と同様にコントロールシャフト54をHi端側に駆動する。すなわち、瞬断後にDRAM72bに残存した位置カウント値PとEEPROM72cに記憶された基準値Sgとに基づいてストロークカウント値Sを上式(5)に基づいて算出する(ステップS130)。そして、更に上式(6)を通じてストロークカウント値の制御目標値Stを算出してデューティ比DUのフィードバック制御を実行する(ステップS140)。
次に、デューティ比DUが閾値DUHに達したか否かを判断する(ステップS150)。ここで、デューティ比DUが閾値DULよりも小さい旨判断された場合(ステップS150:NO)、コントロールシャフト54がHi端に到達していないと判断し、先のステップS120に戻り、コントロールシャフト54を継続してHi端側に駆動する。一方、デューティ比DUが閾値DULに達した旨判断された場合には(ステップS150:YES)、コントロールシャフト54がHi端に到達したと判断し、その時点のストロークカウント値SをEEPROM72cに記憶されたHi端に対応するストロークカウント値の初期値Smaxに更新するとともに(ステップS160)、位置カウント値Pを「0」にリセットする(ステップS170)。そして、学習条件フラグFgを「オフ」に設定し(ステップS180)、この一連の処理を一旦終了する。
一方、回転速度NEが所定の判定速度よりも低い旨判断された場合には(ステップS120:NO)、内燃機関が停止したと判断し、デューティ比DUを強制的に「0」に設定して(ステップS121)この一連の処理を一旦終了する。
ここで、次回以後の制御周期において、学習条件フラグFgが「オン」である旨判断されるが(ステップS110:YES)、回転速度NEが所定の判定速度よりも低いため(ステップS120:NO)、デューティ比DUが「0」に保持され、上述Hi端学習処理が実質的に開始しない。そして、次回の機関始動時に、回転速度NEが所定の判定速度以上になると、このHi端学習処理が再開される。
以下、図11を参照して上述のHi端学習処理についてその一具体例を説明する。ここで、図11は、Hi端学習処理におけるイグニッションスイッチIGのオン・オフ状態、内燃機関の回転速度NE、ストロークカウント値S及びデューティ比DUの時間的な推移を示すタイミングチャートである。
図11の時刻T20においてイグニッションスイッチIGのオン操作に伴い内燃機関が始動すると、上述のデューティ比DUのフィードバック制御が実行され、吸気バルブ20の最大リフト量は機関の運転状態に基づいて制御される。
そして、時刻T21においてDRAM72bに対する給電の瞬断が発生し(ステップS110:YES)、かつ回転速度NEが200rpm以上である旨判断されると(ステップS120:YES)、コントロールシャフト54がHi端側に駆動される(ステップS130〜150)。これにより、図11(c)に示されるように、ストロークカウント値Sの制御目標値Stがその実際値よりも大きい値に設定され、コントロールシャフト54がHi端側に変位するように駆動される。なお、これら制御目標値Stと実際値との偏差が増量値Biに維持される。また、コントロールシャフト54がHi端側に変位するほど、バルブスプリング21による付勢力が大きくなるため、ストロークカウント値Sの増大に伴いデューティ比DUが大きく設定される。
時刻T22において運転者によりイグニッションスイッチIGがオフ操作されると、図11(b)に示されるように、回転速度NEが低下する。そして、時刻T23において回転速度NEが200rpmよりも低くなると(ステップS120:NO)、内燃機関が停止した旨判断され、デューティ比DUが「0」に強制的に設定される。その結果、こうしたHi端学習処理が強制的に停止され、アクチュエータ60に対する抵抗の増大によりデューティ比DUが閾値DUHに達することが回避されるようになる。
以上説明した実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)Hi端学習処理の実行中に内燃機関の運転が停止したときに、デューティ比DUを強制的に「0」に保持するようにした。これにより、アクチュエータ60の作動に対する抵抗力が増大することに起因してコントロールシャフト54がHi端に到達する前にデューティ比DUが閾値DULに達することを回避することができる。そのため、コントロールシャフト54がHi端端に到達していないにも係わらず、そのデューティ比DUが閾値DULに達したことに基づいてコントロールシャフト54がHi端に到達したものと誤判断することを回避することができる。したがって、こうした誤判断に基づいて吸気バルブ20の最大リフト量が実際とは異なる値に誤って設定されてしまうことを回避することができるようになる。
(2)Hi端学習処理においてデューティ比DUをフィードバック制御するためのフィードバック制御項として比例項VLPに加え、積分項VLIを含む構成を採用するようにした。これにより、最大リフト量の制御目標値と実際値との間に比例項VLPによっては補償することのできないような定常的な偏差が存在する場合であっても、この積分項VLIにより、その偏差が打ち消されるようになる。ところでこの場合には、アクチュエータ60の作動に対する抵抗力の増大に起因してコントロールシャフト54がHi端に到達する前に停止したときに、その積分項VLIが時間の推移に伴って増大するため、上述の誤判断がより発生しやすくなる。そこで、本実施形態に係る構成を採用することにより、フィードバック制御項として積分項VLIを含む場合であっても、コントロールシャフト54がHi端に到達していないにも係わらず、デューティ比DUが閾値DULに達したことに基づいてコントロールシャフト54がHi端に到達したものと誤判断することを好適に回避することができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態において、後処理期間においてイグニッションスイッチIGが再びオン操作された場合に、最大リフト量が実際とは異なる値に誤って設定されるおそれがある、といった不都合について説明した。これに限らず、例えば後処理期間が長く設定されている内燃機関においては、その後処理期間にイグニッションスイッチIGがオン操作されていない場合であっても、デューティ比DUが閾値DULに達することが否定できない。
・上記実施形態では、回転速度NEが所定の判定速度よりも低いことに基づいて内燃機関が停止したと判断するようにしているが、これに限らず、例えばイグニッションスイッチIGがオフ操作されたことに基づいて内燃機関が停止したと判断することもできる。
・上記実施形態では、Hi端学習処理において上式(6)を通じてストロークカウント値Sに基づき制御目標値Stを設定し、デューティ比DUをフィードバック制御するためのフィードバック制御項として比例項VLPに加え、積分項VLIを含む動弁系の制御装置に本発明を適用する場合について例示した。これに限らず、例えば時間の推移に伴って制御目標値Stが大きくなるようにこれを設定し、フィードバック制御として比例項VLPのみを含む動弁系の制御装置においても本発明を適用することができる。
・上記実施形態では、DRAM72bに対する給電の瞬断が発生したときにコントロールシャフト54をHi端に駆動し、ストロークカウント値SをそのHi端に対応する初期値Smaxに更新する制御装置に本発明を適用する場合について例示した。これに限らず、その瞬断が発生したときに、コントロールシャフト54をLo端に駆動し、ストロークカウント値SをそのLo端に対応する初期値に更新する制御装置においても、基本的に同様の態様をもって本発明を適用することができる。
・上記実施形態では、機関運転状態に基づいて吸気バルブ20の最大リフト量を変更する制御装置に本発明を適用する場合について例示したが、排気バルブ10の最大リフト量を変更する制御装置においても、基本的に同様の態様をもって本発明を適用することができる。
この発明の一実施形態に係る内燃機関の動弁系についてその一部断面構造を示す断面図。 同実施形態に係る内燃機関の動弁系についてその配設態様を示す平面図。 同実施形態の仲介駆動機構についてその内部構造を示す破断斜視図。 同実施形態のアクチュエータの構造を主に示す部分断面図。 (a)〜(h)同実施形態の各センサの出力波形及び各カウントのカウント値が推移するパターン変化を示すタイミングチャート。 (a),(b)同実施形態の各センサの出力信号と電気角カウント及び位置カウントとの関係を示す図。 従来のHi端学習についてその処理手順を示すフローチャート。 (a)〜(d)従来のHi端学習処理におけるイグニッションスイッチのオン・オフ状態、内燃機関の回転速度、ストロークカウント値及びデューティ比の時間的な推移を示すタイミングチャート。 (a)〜(d)従来のHi端学習処理の実行中にイグニッションスイッチがオフ操作された後の後処理期間においてイグニッションスイッチが再びオン操作された場合、イグニッションスイッチのオン・オフ状態、内燃機関の回転速度、ストロークカウント値及びデューティ比の時間的な推移を示すタイミングチャート。 上記実施形態に係るHi端学習についてその処理手順を示すフローチャート。 (a)〜(d)同実施形態に係るHi端学習処理におけるイグニッションスイッチのオン・オフ状態、内燃機関の回転速度NE、ストロークカウント値及びデューティ比の時間的な推移を示すタイミングチャート。
符号の説明
BT…車載バッテリ、C…コイル、IG…イグニッションスイッチ、MR…メインリレー、S1,S2…位置センサ、D1〜D3…電気角センサ、2…シリンダヘッド、10…排気バルブ、11…バルブスプリング、12…ラッシュアジャスタ、13…ロッカーアーム、13a…ローラ、14…排気カムシャフト、15…カム、16…リテーナ、20…吸気バルブ、21…バルブスプリング、22…ラッシュアジャスタ、23…ロッカーアーム、23a…ローラ、24…吸気カムシャフト、25…カム、26…リテーナ、50…仲介駆動機構、51…入力部、51a…ローラ、51h…ヘリカルスプライン、52…出力部、52h…ヘリカルスプライン、53…支持パイプ、53a…長孔、54…コントロールシャフト、55…スライダギア、55a…ヘリカルスプライン、55b…ヘリカルスプライン、55c…溝、56…ブッシュ、56a…貫通孔、57…係止ピン、60…アクチュエータ、60a…ハウジング、61…モータ、61a…ステータ、61b…ロータ、62……遊星ギヤ機構、63…出力軸、63a,63b…ストッパ、64…遊星ギヤ、65…ローラナット、66…ベアリング、68…連結部材、70…マイクロコンピュータ(履歴検出手段、実際値検出手段、学習手段、強制停止手段)、71…中央演算処理装置(CPU)、72a…不揮発性メモリ(ROM)、72b…揮発性メモリ(DRAM)、72c…不揮発性メモリ(EEPROM)、74…アクセルセンサ、75…クランク角センサ、90…排気弁開閉機構、100…吸気弁開閉機構。

Claims (4)

  1. 内燃機関の出力軸の回転力に基づいて同内燃機関の機関バルブを開閉する開閉機構と、該開閉機構に機械的に連動され、前記開閉機構を機械的にその作動が規制される作動範囲において駆動することにより前記機関バルブの最大リフト量を変更するアクチュエータと、前記最大リフト量について所定の基準値からの変更履歴を検出する履歴検出手段と、前記履歴検出手段によって検出された変更履歴を記憶する揮発性メモリと、前記揮発性メモリに記憶された変更履歴と前記基準値とに基づいて前記最大リフト量の実際値を算出する実際値算出手段と、前記揮発性メモリに対する給電が停止される状態から復帰したときに、前記開閉機構が前記作動範囲の限界位置となるように前記最大リフト量の制御目標値を変更するとともに該制御目標値と前記実際値との偏差に基づいて設定されるフィードバック制御項に基づき前記アクチュエータの駆動負荷をフィードバック制御し、該フィードバック制御に際して前記駆動負荷が所定の閾値に達したときに、前記開閉機構が前記限界位置に到達したと判断して該時点の前記最大リフト量の実際値を前記限界位置に対応する同最大リフト量の限界値に設定する限界値学習を実行する学習手段とを有する動弁系の制御装置において、
    前記学習手段による限界値学習の実行中に前記内燃機関の運転が停止したとき、前記駆動負荷を強制的に前記所定の閾値以下に保持して前記限界値学習を停止する強制停止手段を備える
    ことを特徴とする動弁系の制御装置。
  2. 請求項1に記載の動弁系の制御装置において、
    前記学習手段は前記アクチュエータの駆動負荷をフィードバック制御するための前記フィードバック制御項として比例項に加え、少なくとも積分項を含む
    ことを特徴とする動弁系の制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の動弁系の制御装置において、
    前記学習手段は、前記限界値学習に際し前記アクチュエータを通じて前記開閉機構を前記最大リフト量の設計最大値に対応する限界位置に作動させる
    ことを特徴とする動弁系の制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の動弁系の制御装置において、
    前記強制停止手段は、前記内燃機関の回転速度が所定の判定速度よりも低いことを条件に前記内燃機関の運転が停止したと判断する
    ことを特徴とする動弁系の制御装置。
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