JP2009242803A - 難燃性合成樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱可塑性ポリウレタン系エラストマーと、エチレン重合体及び/又はエチレン系共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂組成物以外からなる合成樹脂の群の中から選択された少なくとも1種の合成樹脂に対して、請求項1に記載された(A)成分及び(B)成分出表される2種類の(ポリ)リン酸塩化合物並びに(C)成分であるリン酸エステル化合物を配合してなることを特徴とする難燃性合成樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
(A)成分:下記一般式(1)で表される(ポリ)リン酸塩化合物
但し、(1)式中のnは1〜100の数を表し、X1はアンモニア又は下記一般式(2)で表されるトリアジン誘導体であり、pは、0<p≦n+2の関係式を満足する数である。
但し、(2)式中のZ1及びZ2は同一でも異なっていてもよく、−NR5R6基〔ここでR5及びR6はそれぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐のアルキル基もしくはメチロール基〕、水酸基、メルカプト基、炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐のアルコキシ基、フェニル基及びビニル基からなる群より選ばれる基である;
(B)成分:下記一般式(3)で表される(ポリ)リン酸塩化合物
但し、(3)式中のrは1〜100の数を表し、Y1は〔R1R2N(CH2)mNR3R4〕、ピペラジンまたはピペラジン環を含むジアミンであり、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ、水素原子、炭素原子数1〜5の直鎖又は分岐のアルキル基であり、R1、R2、R3及びR4は同一の基であっても異なってもよく、mは1〜10の整数であり、qは0<q≦r+2の関係を満たす数である;
(C)成分:下記一般式(4)で表されるリン酸エステル化合物
但し、(4)式中のR7、R8、R10及びR11は、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜10のアルキル基、又は下記一般式(5)で表される芳香族基を表す。R9は下記一般式(6)又は(7)で表される2価の芳香族基を表し、sは0〜30の数である。
但し、上記一般式中のA1及びA2は、各々独立に水素原子、ヒドロキシ基又は炭素原子数1〜10のアルキル基を表す。A3、A4、A5、A6、A7及びA8は各々独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。Gは直接結合、2価のイオウ原子、スルホン基又は炭素原子数1〜5のアルキリデン基もしくはアルキレン基を表す。
本発明の難燃性合成樹脂組成物には、さらに(D)成分として、酸化亜鉛を含有させることが好ましく、前記(A)成分として、前記一般式(1)におけるnが2、pが2、X1がメラミン(前記一般式(2)におけるZ1及びZ2が−NH2)であるピロリン酸メラミンを用いることが好ましい。本発明においては、更に前記(B)成分として、前記一般式(3)におけるqが1、Y1がピペラジンであるポリリン酸ピペラジンを用いることが好ましく、特に、ピロリン酸ピペラジンを用いることが好ましい。
本発明の難燃性合成樹脂組成物に用いられる合成樹脂としては、熱可塑性ポリウレタン系エラストマーと、エチレン重合体及び/又はエチレン系共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂組成物以外からなる公知の合成樹脂の中から選択された、少なくとも1種の合成樹脂を使用することができる。
本発明で使用する合成樹脂は、分子量、重合度、密度、軟化点、溶媒への不溶分の割合、立体規則性の程度、触媒残渣の有無、原料となるモノマーの種類や配合比率、重合触媒の種類(例えば、チーグラー触媒、メタロセン触媒等)等に関わらず、使用することができる。
本発明で使用する(A)成分と(B)成分は難燃剤成分であり、本発明の難燃性合成樹脂組成物の燃焼時に、表面膨張層(Intumescent)を形成して難燃性を発現する成分である。
但し、(1)式中のnは1〜100の数を表し、X1はアンモニアまたは下記一般式(2)で表されるトリアジン誘導体であり、pは、0<p≦n+2の関係式を満足する数である。
但し、(2)式中のZ1及びZ2は同一でも異なっていてもよく、−NR5R6基〔ここでR5及びR6はそれぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐のアルキル基、もしくはメチロール基〕、水酸基、メルカプト基、炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐のアルコキシ基、フェニル基及びビニル基からなる群より選ばれる基である。
本発明において(B)成分として使用される下記一般式(3)で表される(ポリ)リン酸塩化合物は、(ポリ)リン酸とY1で表されるジアミンとの塩である。
但し、(3)式中のrは1〜100の数を表し、Y1は〔R1R2N(CH2)mNR3R4〕、ピペラジン又はピペラジン環を含むジアミンであり、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ水素原子、炭素原子数1〜5の直鎖又は分岐のアルキル基であり、R1、R2、R3及びR4は同一の基であっても異なってもよく、mは1〜10の整数であり、qは、0<q≦r+2の関係式を満足する数である。
前記一般式(3)におけるY1で表されるジアミンの例としては、N,N,N’,N’−テトラメチルジアミノメタン、エチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1、7−ジアミノへプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9ージアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、ピペラジン、trans−2,5−ジメチルピペラジン、1,4−ビス(2−アミノエチル)ピペラジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン等が挙げられる。これらの化合物としては、全て市販品を用いることができる。
本発明において(ポリ)リン酸ピペラジンを使用する場合には、オルトリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、その他のポリリン酸の混合物からなるポリリン酸とピペラジンとから得られた塩を使用してもよい。この場合の原料であるポリリン酸の構成は、特に限定されるものではない。
また、前記(A)成分と(B)成分との配合比率(質量基準)は、難燃性の点から、(A)/(B)=20/80〜50/50であることが好ましく、特に(A)/(B)=30/70〜50/50であることが好ましい。
本発明で使用する(C)成分は、本発明で使用する合成樹脂成分と(A)成分及び(B)成分のみならず、他の添加成分の組成物中における相溶性と分散性を改良するとともに、樹脂組成物の加工性を改良する、相溶化剤・分散剤・加工性改良剤として働く成分である。
但し、(4)式中のR7、R8、R10及びR11は、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜10のアルキル基、又は下記一般式(5)で表される芳香族基を表す。R9は下記一般式(6)又は(7)で表される2価の芳香族基を表し、sは0〜30の数を表す。
本発明の難燃性合成樹脂組成物に(C)成分として使用されるリン酸エステル化合物の具体例としては、下記化合物No.1〜6を挙げることができるが、特に相溶性・分散性の向上効果が高いという観点から、化合物No.2の化合物を使用することが好ましい。
層状ケイ酸塩の層間に存在してもよいカチオンとは、層状ケイ酸塩の結晶表面上に存在するナトリウムやカルシウム等の金属イオンのことである。これらの金属イオンは、カチオン性物質との間でカチオン交換性を有するため、有機カチオン、(第4級)アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン等のカチオン性を有する種々の物質を、上記層状ケイ酸塩の結晶層間に挿入(インターカレート)することができる。
上記金属イオンの例としては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、リチウムイオン、ニッケルイオン、銅イオン、亜鉛イオン等が挙げられる。
有機カチオン又は第4級アンモニウムカチオンの例としては、ラウリルトリメチルアンモニウムカチオン、ステアリルトリメチルアンモニウムカチオン、トリオクチルメチルアンモニウムカチオン、ジステアリルジメチルアンモニウムカチオン、ジ硬化牛脂ジメチルアンモニウムカチオン、ジステアリルジベンジルアンモニウムカチオン等が挙げられる。
これらのカチオンは、単独で存在しても2種類以上が併存しても良い。
メチルポリシロキサン構造のシリコーンオイルとしては、ジメチルポリシロキサン構造のみからなるものと、ジメチルポリシロキサン構造とメチルハイドロジェンポリシロキサン構造の両者を含む構造からなるものと、メチルハイドロジェンポリシロキサン構造のみからなるものが挙げられる。また、上記シリコーンオイルとして、エポキシ変性、カルボキシル変性、カルビノール変性及びアミノ変性から選択された1種以上の変性がなされたものを使用してもよい。
本発明において可塑剤を使用する場合は、1種のみを使用しても、2種以上を併用してもよい。
本発明における滑剤の好ましい配合量は、合成樹脂100質量部に対して0.01〜5質量部、好ましくは、0.1〜1質量部である。
R−680(石原産業(株)製酸化チタンの商標)、キョーワマグ150(協和化学工業(株)製酸化マグネシウムの商標)、DHT−4A(ハイドロタルサイト:協和化学工業(株)製)、アルカマイザー4(協和化学工業(株)製亜鉛変性ハイドロタルサイトの商標)、などの種々の市販品を用いることができる。
低密度ポリエチレン(日本ユニカー(株)PES120)100質量部に、ステアリン酸カルシウム(滑剤)0.1質量部、テトラキス[3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル]メタン(フェノール系酸化防止剤)0.1質量部、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスファイト(リン系酸化防止剤)0.1質量部、グリセリンモノステアレート(滑剤)(理研ビタミン(株)製:S−100)0.3質量部、及びシリコーンオイル(滑剤)(信越化学工業((株):KF−96)を配合して得られた合成樹脂組成物と、下記表1に記載した成分を配合した。次いで、下記の加工条件で押し出してペレットを製造し、これを使用して190℃で射出成型して、1.6mm×12.7mm×127mmの難燃性試験用試験片とし、相溶性を評価するための目視用試験片を得た。
得られた各試験片について、下記の条件で、加工性試験、難燃性試験、及び相溶性試験を行い、評価した結果を表1に示す。
押し出し機として、ラボプラストミル押出機(東洋精機(株)製)を用い、下記の条件で加工性試験を行った。
温度:190℃
スクリュー:コニカル(二軸)
回転数:75rpm
ダイス:1mm×19mm
フィード:70〜85g/分
加工性の評価は、上記の押し出し加工時におけるストランドの表面を目視で確認し、以下の基準で評価することによって行った。
○:ストランドの表面が滑らかで、平滑性に優れる。
△:ストランドの表面に、少し凹凸が見られる。
×:ストランドの表面に、凹凸があり、平滑でない。
長さ127mm、幅12.7mm、厚さ1.6mmの試験片を垂直に保ち、下端にバーナーの火を10秒間接炎させた後に炎を取り除き、試験片に着火した火が消える迄の時間を測定した。また、火が消えると同時に2回目の接炎を10秒間行なって、1回目と同様にして、着火した火が消える迄の時間を測定した。更に、落下する火種により試験片の下に置いた綿が発火するか否かについても同時に評価した。
目視で試験片の断面を確認し、以下の基準で相溶性を判定した。
○:相溶しており、相溶性・分散性に優れている。
△:やや非相溶の部分があり、相溶性・分散性にやや劣る。
×:非相溶であり、相溶性・分散性に劣る。
〔製造例1〕
(A)成分:ピロリン酸メラミン
ピロリン酸とメラミンを1:1のモル比で反応させて製造した。
〔製造例2〕
(B)成分:ピロリン酸ピペラジン
ピロリン酸とピペラジンを1:1のモル比で反応させて製造した。
スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン(SEBS)樹脂(タフテックH1051;旭化成工業(株)製スチレン系熱可塑性エラストマーの商標)100質量部に、ステアリン酸カルシウム(滑剤)0.1質量部、テトラキス[3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル]メタン(フェノール系酸化防止剤)0.1質量部、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスファイト(リン系酸化防止剤)0.1質量部、グリセリンモノステアレート(滑剤)(理研ビタミン(株)製:S−100)0.3質量部、及びシリコーンオイル(滑剤)(信越化学工業((株):KF−96)を配合して得られた合成樹脂組成物と、下記表2に記載した成分を配合した。次いで、下記の加工条件で押し出してペレットを製造し、これを使用して200〜230℃で射出成型し、1.6mm×12.7mm×127mmの難燃性試験用試験片とし、これを相溶性を評価するための目視用試験片としても使用した。
得られた各試験片について、下記の条件で、加工性試験、難燃性試験、及び相溶性試験を行い、評価した結果を表2に示した。また、表2に記載した(A)〜(C)成分としては、表1で使用したものと同様のものを使用した。
押し出し機としてラボプラストミル押出機(東洋精機(株)製)を使用し、下記の条件で加工性の試験を行った。
温度:230℃
スクリュー:コニカル(二軸)
回転数:75rpm
ダイス:1mm×19mm
フィード:70〜85g/分
加工性の評価は、上記押し出し加工時におけるストランドの表面を目視で確認し、以下の基準で評価することによって行った。
○:ストランドの表面が滑らかで、平滑性に優れる。
△:ストランドの表面に、少し凹凸が見られる。
×:ストランドの表面に、凹凸があり、平滑でない。
長さ127mm、幅12.7mm、厚さ1.6mmの試験片を垂直に保ち、下端にバーナーの火を10秒間接炎させた後に炎を取り除き、試験片に着火した火が消える迄の時間を測定した。また、火が消えると同時に2回目の接炎を10秒間行ない、1回目と同様にして、着火した火が消える迄の時間を測定した。更に、落下する火種により試験片の下の綿が発火するか否かについても同時に評価した。
目視で試験片の断面を確認し、以下の基準で相溶性を判定した。
○:相溶しており、相溶性・分散性に優れている。
△:やや非相溶の部分があり、相溶性・分散性にやや劣る。
×:非相溶であり、相溶性・分散性に劣る。
低密度ポリエチレン(日本ユニカー(株)PES120)30質量部、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA,
東ソー(株)製:ウルトラセン515)30質量部に、ステアリン酸カルシウム(滑剤)0.1質量部、テトラキス[3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル]メタン(フェノール系酸化防止剤)0.1質量部、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスファイト(リン系酸化防止剤)0.1質量部、グリセリンモノステアレート(滑剤)(理研ビタミン(株)製:S−100)0.3質量部、及びシリコーンオイル(滑剤)(信越化学工業((株):KF−96)を配合して得られた合成樹脂組成物と、下記表1に記載した成分を配合した。次いで、下記の加工条件で押し出してペレットを製造し、これを使用して190℃で射出成型し、1.6mm×12.7mm×127mmの難燃性試験用試験片とし、これを相溶性を評価するための目視用試験片としても使用した。
得られた各試験片について、下記条件で加工性試験、難燃性試験、及び相溶性試験を行い、評価した結果を表3に示した。また、表3に記載した(A)〜(C)成分は、表1に記載したものと同様のものを使用した。
押し出し機としてラボプラストミル押出機(東洋精機(株)製)を使用し、下記の条件で加工性試験を行った。
温度:190℃
スクリュー:コニカル(二軸)
回転数:75rpm
ダイス:1mm×19mm
フィード:70〜85g/分
加工性の評価は、上記の押し出し加工時におけるストランドの表面を目視で確認し、以下の基準で評価することによって行った。
○:ストランドの表面が滑らかで、平滑性に優れる。
△:ストランドの表面に、少し凹凸が見られる。
×:ストランドの表面に、凹凸があり、平滑でない。
長さ127mm、幅12.7mm、厚さ1.6mmの試験片を垂直に保ち、下端にバーナーの火を10秒間接炎させた後に炎を取り除き、試験片に着火した火が消える迄の時間を測定した。また、火が消えると同時に2回目の接炎を10秒間行ない、1回目と同様にして、着火した火が消える迄の時間を測定した。更に、落下する火種により、試験片の下に置いた綿が発火するか否かについても同時に評価した。
1回目と2回目の燃焼時間、及び綿の発火の有無等から、UL−94V規格にしたがって燃焼ランクをつけた。燃焼ランクはV−0が最高のものであり、V−1、V−2となるにしたがって難燃性は低下する。但し、V−0〜V−2のランクの何れにも該当しないものはNRとした。
目視で試験片の断面を確認し、以下の基準で相溶性を判定した。
○:相溶しており、相溶性・分散性に優れている。
△:やや非相溶の部分があり、相溶性・分散性にやや劣る。
×:非相溶であり、相溶性・分散性に劣る。
Claims (6)
- 熱可塑性ポリウレタン系エラストマーと、エチレン重合体及び/又はエチレン系共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂組成物以外からなる合成樹脂の群の中から選択された少なくとも1種の合成樹脂に対して、下記(A)成分、(B)成分及び(C)成分を配合してなることを特徴とする難燃性合成樹脂組成物。
(A)成分:
下記一般式(1)で表される(ポリ)リン酸塩化合物。
但し、(1)式中のnは1〜100の数を表し、X1はアンモニアまたは下記一般式(2)で表されるトリアジン誘導体であり、pは、0<p≦n+2の関係式を満足する数である。
但し、(2)式中のZ1及びZ2は同一でも異なっていてもよく、−NR5R6基〔ここでR5及びR6はそれぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐のアルキル基、もしくはメチロール基〕、水酸基、メルカプト基、炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐のアルコキシ基、フェニル基及びビニル基からなる群より選ばれる基である。
(B)成分:
下記一般式(3)で表される(ポリ)リン酸塩化合物。
但し、(3)式中のrは1〜100の数を表し、Y1は〔R1R2N(CH2)mNR3R4〕、ピペラジン又はピペラジン環を含むジアミンであり、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ水素原子、炭素原子数1〜5の直鎖又は分岐のアルキル基であり、R1、R2、R3及びR4は同一の基であっても異なってもよく、mは1〜10の整数であり、qは、0<q≦r+2の関係式を満足する数である。
(C)成分:
下記一般式(4)で表されるリン酸エステル化合物。
但し、(4)式中のR7、R8、R10及びR11は、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜10のアルキル基、又は下記一般式(5)で表される芳香族基を表す。R9は下記一般式(6)又は(7)で表される2価の芳香族基を表し、sは0〜30の数である。
但し、上式中のA1及びA2は各々独立に、水素原子、ヒドロキシ基または炭素原子数1〜10のアルキル基を表す。A3、A4、A5、A6、A7及びA8は各々独立に、水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。Gは直接結合、2価のイオウ原子、スルホン基または炭素原子数1〜5のアルキリデン基又はアルキレン基を表す。 - (D)成分として、更に酸化亜鉛を配合してなる、請求項1に記載された難燃性合成樹脂組成物。
- 前記(A)成分として、前記一般式(1)におけるnが2、pが2、X1がメラミン(前記一般式(2)におけるZ1及びZ2が−NH2)であるピロリン酸メラミンを用いる、請求項1又は2に記載された難燃性合成樹脂組成物。
- 前記(B)成分として、前記一般式(3)におけるqが1、Y1がピペラジンであるポリリン酸ピペラジンを用いる、請求項1〜3の何れかに記載された、難燃性合成樹脂組成物。
- 前記ポリリン酸ピペラジンがピロリン酸ピペラジンである、請求項4に記載された難燃性合成樹脂組成物。
- 上記(A)成分の配合量が、合成樹脂100質量部に対して、0.1〜40質量部であり、上記(B)成分の配合量が、0.1〜50質量部であり、(A)成分と(B)成分の合計配合量が1〜90質量部であり、(A)成分と(B)成分との配合比率が、質量比で、(A)/(B)=20/80〜50/50の範囲であり、(C)成分の配合量が0.01〜15質量部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載された難燃性合成樹脂組成物。
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