JP2009241633A - 電池状態検知システムおよびこれを備えた自動車 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉛電池の残存容量を精度よく推定することができる電池状態検知システムを提供する。
【解決手段】電池状態検知システム12は、車両停止時の鉛電池1のOCVを測定する電圧測定部3と、電圧測定部3で測定されたOCVを、鉛電池のOCVと残存容量との関係を予め定めた関係式に代入することにより、鉛電池1の残存容量を算出するマイコン10と、を備えており、OCVは車両停止時に鉛電池1から車両負荷へ流れる暗電流と鉛電池1のSOHと温度とにより補正される。
【選択図】図2

Description

本発明は電池状態検知システムおよびこれを備えた自動車に係り、特に、車両に搭載された鉛電池の電池状態を検知する電池状態検知システムおよび該電池状態検知システムを備えた自動車に関する。
近年、エンジン自動車による排ガスの削減に対応するため、エンジン停止後の再始動(アイドルストップ・スタート)が行われており、アイドルストップ可能な状態に鉛電池を保つ技術が望まれている。すなわち、アイドルストップ機能を有する自動車(車両)では、エンジン停止中のエアコン、カーステレオなどの負荷は、すべて鉛電池からの電力で賄われる。このため、従来に比べ鉛電池の深い放電が増加し、鉛電池の残存容量が小さくなる傾向にある。鉛電池の出力は鉛電池の残存容量に依存するため、エンジン停止中に鉛電池の残存容量が小さくなると、エンジンを始動する充分な出力が得られなくなり、エンジン停止後の再始動ができなくなるおそれがある。
従って、再始動可能な状態を保つためには、鉛電池の残存容量や充電状態(SOC)を演算(推定)してエンジン始動に必要な出力の有無を監視し、エンジン始動に必要な出力がある場合には、アイドルストップ可能、エンジン始動に必要な出力がない場合には、アイドルストップを止め、鉛電池を充電するなどの信号を車両側のコンピュータに送信する必要がある。
鉛電池はこの種の用途に対応できる代表的な電池である。鉛電池の残存容量の推定技術として、鉛電池の開回路電圧(OCV)を計測することにより求める技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、残存容量とOCVとの関係が一次式で表されることを利用し、車両停止時に測定したOCVをこの式に代入することにより残存容量を算出している。
また、本発明に関連する技術として、鉛電池の健康状態ないし劣化度(SOH)を推定する技術(例えば、特許文献2参照)や車両に搭載された鉛電池の開回路電圧(OCV)および内部抵抗を、複数の劣化度に応じてOCVと内部抵抗との関係が予め定義されたマップに当てはめて鉛電池の劣化度を推定する劣化度推定技術(例えば、特許文献3参照)が開示されている。
特開平4−264371号公報 特開2006−10601号公報 特開2006−15896号公報
ところが、車両停止時であっても鉛電池から車両負荷へ暗電流が流れるため、鉛電池は真の開回路状態にはならない。図1は残存容量とOCVとの関係を示したものであるが、暗電流による電圧降下により、車両停止時に測定されるOCVは真のOCVに比べ低い値となる。また、暗電流による電圧降下は温度、SOHにより異なるため、一定値を加減算するというような単純な補正では、精度よく算出することはできない。従って、上記特許文献1の技術では、鉛電池の残存容量を精度よく推定することが難しく、エンジン停止後の再始動の可否について誤判定してしまう場合も予想される。
本発明は上記事案に鑑み、鉛電池の残存容量を精度よく推定することができる電池状態検知システムおよび該電池状態検知システムを備えた自動車を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、車両に搭載された鉛電池の電池状態を判定する電池状態検知システムにおいて、車両停止時の前記鉛電池の開回路電圧(OCV)を測定する電圧測定手段と、前記電圧測定手段で測定されたOCVを、前記鉛電池のOCVと残存容量との関係を予め定めたマップないし関係式に代入することにより、前記鉛電池の残存容量を算出する残存容量推定手段と、を備え、前記OCVは車両停止時に前記鉛電池から車両負荷へ流れる暗電流と前記鉛電池の劣化度(SOH)と前記鉛電池の温度とにより補正されることを特徴とする。
本態様において、一定の微小電流で鉛電池を放電させる微小電流発生回路をさらに備え、車両に暗電流が流れているときの電池電圧と、この暗電流に加え微小電流発生回路による微小電流が流れているときの電池電圧とから、暗電流の値を推定するようにしてもよい。この場合、微小電流発生回路は、鉛電池から30〜70mAの範囲の一定の微小電流を放電させることが好ましい。また、補正されたOCVと鉛電池の内部抵抗とを、鉛電池の複数の劣化度に応じてOCVと内部抵抗との関係が予め定義されたマップないし関係式に当てはめることにより劣化度を推定するようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の第2の態様は、第1の態様の電池状態検知システムを備えた自動車である。
本発明によれば、電圧測定手段で測定されたOCVが車両停止時に鉛電池から車両負荷へ流れる暗電流と鉛電池のSOHと鉛電池の温度とにより補正されるので、鉛電池の残存容量を精度よく推定することができる、という効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る自動車の実施の形態について説明する。なお、本実施形態の自動車はアイドルストップ・スタート機能を有するガソリンエンジン車であり、自動車に搭載された鉛電池の電池状態を検知する電池状態検知システムを備えている。
(構成)
図2に示すように、電池状態検知システム12は、鉛電池1の温度を測定するサーミスタ等の温度センサ2、差動増幅回路等を有し鉛電池1の外部端子に接続された電圧測定部3、ホール素子等の電流センサ4および鉛電池1の電池状態を検知するマイクロコンピュータ(以下、マイコンという。)10を備えている。
鉛電池1は、電池容器となる略角型の電槽を有しており、電槽内には合計6組の極板群が収容されている。電槽の材質には、例えば、ポリエチレン(PE)等の高分子樹脂を用いることができる。各極板群は複数枚の負極板および正極板がセパレータを介して積層されており、セル電圧は2.0Vである。このため、鉛電池1の公称電圧は12Vとされている。電槽の上部は、電槽の上部開口を密閉するPE等の高分子樹脂製の上蓋に接着ないし溶着されている。上蓋には、鉛電池1を電源として外部へ電力を供給するためのロッド状正極端子および負極端子が立設されている。なお、上述した温度センサは電槽の側面部または底面部に固定されている。
鉛電池1の正極端子は、電流センサ4を介してイグニッションスイッチ(以下、IGNという。)5の中央端子に接続されている。IGN5は、中央端子とは別に、OFF端子、ON/ACC端子およびSTART端子を有しており、中央端子とこれらOFF、ON/ACCおよびSTART端子のいずれかとは、ロータリー式に切り替え接続が可能である。
START端子はエンジン始動用セルモータ(スタータ)9に接続されている。セルモータ9は、図示しないクラッチ機構を介してエンジン8の回転軸に回転駆動力の伝達が可能である。
また、ON/ACC端子は、エアコン、ラジオ、ランプ等の補機6および一方向への電流の流れを許容する整流素子を含むレギュレータを介してエンジン8の回転により発電する発電機7の一端に接続されている。すなわち、レギュレータのアノード側は発電機7の一端に、カソード側はON/ACC端子に接続されている。エンジン8の回転軸は、不図示のクラッチ機構を介して発電機7に動力の伝達が可能である。このため、エンジン8が回転状態にあるときは、不図示のクラッチ機構を介して発電機7が作動し発電機7からの電力が補機6や鉛電池1に供給(充電)される。なお、OFF端子はいずれにも接続されていない。
電圧測定部3の出力側はマイコン10に内蔵されたA/Dコンバータに接続されている。また、温度センサ2および電流センサ4の出力側は、マイコン10に内蔵されたA/Dコンバータにそれぞれ接続されている。このため、マイコン10は、鉛電池1の電圧、温度および鉛電池1に流れる電流を所定時間毎にデジタル値で取り込むことができる。なお、マイコン10は、I/Oを介して上位の車両制御システム11と通信可能である。
マイコン10は、中央演算処理装置として機能するCPU、電池状態検知システム12の基本制御プログラムや後述するマップや数式等のプログラムデータが格納されたROM、CPUのワークエリアとして働くとともにデータを一時的に記憶するRAM、不揮発性のEEPROM等を含んで構成されている。発電機7、セルモータ9および補機6の他端、鉛電池1の負極端子およびマイコン10は、それぞれグランド(自動車のシャーシと同電位)に接続されている。なお、本実施形態のマイコン10は、電圧、電流および温度を所定時間毎に(例えば、電圧、電流をそれぞれ2m秒間隔、温度を1秒間隔で)それぞれサンプリングし、サンプリング結果をRAMに格納する。また、電流については、放電電流と充電電流とに分け、それぞれの積算値を算出している。
また、図4に示すように、FET等のスイッチ素子で構成されたスイッチSW1と、抵抗R1(本例では390Ω)とが直列接続された微小電流発生回路20が、鉛電池1に並列に接続されている。微小電流発生回路20はスイッチSW1がオン状態となったときに、一定の微小電流(暗電流32mA相当)で鉛電池1を放電させる。スイッチSW1は、マイコン10から出力される2値(ハイレベル、ローレベル)信号によりオン、オフが制御される。
(動作)
次に、電池状態検知システム12の動作について、エンジン状態の検知、鉛電池1の残存容量の算出の順に説明する。
<エンジン状態の検知>
マイコン10のCPU(以下、単にCPUと略称する。)は、IGN5の電圧を測定し(図3では構成を省略)、例えば、IGN5の電圧が約0Vから12V以上となった場合、IGN5がON/ACC端子位置に位置し、IGN5の電圧が12V以上の電圧から約0Vの電圧となったときにIGN5がオフ端子位置に位置したと判断し、車両のイグニッションスイッチがオンかオフか(キーによるエンジン始動、エンジン停止)を検知している。なお、IGN5が端子位置について信号を出力するタイプのものであれば、その信号または車両制御システム11からの信号によりエンジン状態を検知するようにしてもよい。
一般に、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車等の内燃機関を有する自動車では、鉛電池から電力を供給しセルモータを回して、エンジンを始動する。この際、大電流が流れるが、それに伴い、鉛電池1の端子間電圧は大きく降下する。このときの電圧降下および電流の時間変化を測定すると、セルモータに電流が流れ始めた直後に、鋭いピーク状の大電流が流れ、同時に鉛電池1の端子間電圧は鋭い谷状の電圧降下を示す。エンジン始動時における鉛電池の最低電圧値Vpeak、鉛電池に流れる最大電流値Ipeak、および、自動車(車両)の抵抗値との間には、オームの法則が成り立つ。付言すれば、このオームの法則が成り立つのは、最低電圧値Vpeakおよび最大電流値Ipeakをとるときの一瞬であり、それ以外のときにはオームの法則は成立しない。
なお、CPUは、エンジン停止後、鉛電池1の分極反応が解消した所定時刻(例えば、6時間経過後)に、電圧測定部3を介して測定した鉛電池1の電圧をOCVとして取り込むが、後述するように、エンジン停止後、CPUはタイマのみ作動させそれ以外の制御動作を行わない省電力モードに入り、タイマにより所定時刻となるとOCVを取り込み、再度、省電力モードに入る。
<鉛電池1の残存容量の算出>
一般に、鉛電池の残存容量Q(Ah)は次式(1)で求めることができる。なお、式(1)において、Qfは走行前容量、Qoutは放電電流積算値、c1は電流係数、Qinは充電電流積算値、c2は充電効率を表している。
Figure 2009241633
走行前容量Qfは次のように求めることができる。図3に0°Cで暗電流25mA放電したときのOCVと、実際の(真の)25°CでのOCVの関係を示す。劣化品では内部抵抗が大きくなるため、新品(SOH100%)より電圧降下が大きくなる。このため、図3に示すように、左方にシフトする。SOH100%の近似線をf3(x)、SOH40%の近似線をf4(x)とした。同様に、下表1に示すように、−20,0,25,60°C、暗電流25,32,75mAについて、SOH100%の近似線、SOH40%の近似線を求めることができる。
Figure 2009241633
電圧測定値OCVbをこの補正式に代入し、比例計算により25°CのOCV(OCVb_25)を算出する。例として、暗電流Ix(既知)>32mA、電池温度T<0°Cの場合について説明する。
1)32mA、−20°C、SOH40%のときの25°COCV(Data1)は、Data1=f9(OCVb)で表すことができる。また、32mA、−20°C、SOH100%のときの25°COCV(Data2)は、Data2=f10(OCVb)で表すことができる。従って、32mA、−20°C、SOH(SOH)%のときの25°COCV(Data3)は、Data3=Data2+(Data1−Data2)×(100−SOH)/(100−40)・・・式(2)で表すことができる。
2)一方、32mA、0°C、SOH40%のときの25°COCV(Data4)は、Data4=f11(OCVb)で表すことができる。また、32mA、0°C、SOH100%のときの25°COCV(Data5)は、Data5=f12(OCVb)で表すことができる。従って、32mA、0°C、SOH(SOH)%のときの25°COCV(Data6)は、Data6=Data5+(Data4−Data5)×(100−SOH)/(100−40)・・・式(3)で表すことができる。
3)上記1)、2)から、32mA、T°C、SOH(SOH)%のときの25°COCV(Data7)は、Data7=Data6+(Data3−Data6)×(0−T)/(0−(−20))・・・式(4)で表すことができる。同様に75mA、T°C、SOH(SOH)%のときの25°COCV(Data8)を求めることができる。
4)上記3)から、25°COCV(OCVb_25)は、OCVb_25=Data8+(Data7−Data8)×(75−Ix)/(75−32)・・・式(5)として得ることができる。
このOCVb_25を残存容量とOCVの関係を示す関係式(例えば一次式、またはマップ)に代入することにより、走行前容量Qfを求めることができる。本実施形態では、上述した式(5)や残存容量とOCVの関係を示す一次式がプログラムデータとしてROMに格納されており、CPUは、RAMに展開されたこれらのプログラムデータを利用して走行前容量Qfを演算し、式(1)により鉛電池1の残存容量Qを算出する。なお、SOHは、例えば、特許文献2に記載された技術で求めることができる。
<SOHの推定>
また、このようにして補正したOCVは、上述した鉛電池1の残存容量の推定(算出)の他、特許文献3に示されるような、車両に搭載された鉛電池の開回路電圧(OCV)および内部抵抗を、複数の劣化度に応じてOCVと内部抵抗との関係が予め定義されたマップ(または関係式)に当てはめて鉛電池の劣化度を推定することにも用いられる。
車両の暗電流値が既知であり、かつ、一定の場合はその値を用い上記のように算出すればよいが、暗電流値が不明もしくは変化する場合は、例えば、以下の推定方法で暗電流値を推定した後、上記算出方法を実施すればよい。なお、以下の説明ではCPUを主体に説明する。
<暗電流推定法1>
1)鉛電池1を取付けた直後の電池電圧(OCV_A)、温度(T_A)を測定する。
2)鉛電池1を取付けてから初めての停止時、IGN5がOFF端子位置に位置したときから6時間経過時の電池電圧を測定し、EEPROMに格納する(OCV_B)。
3)スイッチSW1をオン状態とし、省電力モ−ドに入る。
4)IGN5がOFF端子位置に位置したときから8時間経過時の電池電圧(OCV_C)、電池温度(T_C)を測定し、EEPROMに格納する。
5)スイッチSW1をオフ状態とし、省電力モ−ドに入る。
6)上記2)〜5)を完了する前にIGN5がON/ACC端子位置に位置した場合は、次回停止時に2)〜5)を再実施する。すなわち、2)〜5)を1回完了するまで実施する。
図5は鉛電池1のOCVの温度変化を示したものであり、OCVと温度との関係は一次式で表すことができる(OCVの温度変化による増加分は0.0009V/°C(既知)として扱うことができる。)。これにより、温度T_Cの時のOCV_ACは、OCV_AC=OCV_A+0.0009×(T_C−T_A)・・・式(6)で表すことができる。
ここで、OCV_B測定時の温度がOCV_C測定時の温度T_Cと等しいと仮定すると、電池電圧Vと暗電流Iとの間に、V=I×(OCV_C−OCV_B)/32+OCV_AC・・・式(7)の関係が成り立つ。一方、車両の暗電流Ixと式(7)は、図6に示す関係にある。よって、車両の暗電流Ixは次式(8)で求められる:Ix=32×(OCV_B−OCV_AC)/(OCV_C−OCV_B)(mA)・・・式(8)
<暗電流推定法2>
上記<暗電流推定法1>の1)〜6)を実施する。鉛電池1の内部抵抗Raは、Ra=(OCV_C−OCV_B)/0.032・・・式(9)で表される。内部抵抗Raと暗電流Ixとは図7に示す関係にある。このマップないし数式を予め作成しておき、車両停止時に測定したOCV_C、OCV_Bから内部抵抗Raを算出する。次に、比例計算により電池温度(T_C)のときのRa−暗電流カ−ブを算出し、内部抵抗Raをそれに代入することにより暗電流Ixを求めることができる。
このようにして求めた暗電流値は本実施例の使い方の他、例えば、暗電流値と停止時間との積より車両放置時の暗電流による放電量を求め、この放電量が一定以上になったら、車両負荷への電力供給を遮断するなどの利用法も考えられる。
(効果等)
次に、本実施形態の自動車の作用・効果等について、電池状態検知システム12の作用・効果等を中心に説明する。
電池状態検知システム12は、自動車(車両)停止時の鉛電池1のOCVを測定し、残存容量とOCVの関係を示す関係式に代入することにより、走行前容量Qfを算出し、式(1)により鉛電池1の残存容量Qを算出している。その際、OCVは車両停止時に鉛電池1から車両負荷に流れる暗電流と鉛電池1のSOHと温度とにより補正される。このため、電池状態検知システム12によれば、鉛電池1の残存容量を精度よく推定することができる。
また、電池状態検知システム12では、OCVが車両停止時に鉛電池1から車両負荷に流れる暗電流と鉛電池1のSOHと温度とにより補正され、この補正されたOCVおよび内部抵抗を、鉛電池1の複数の劣化度に応じてOCVと内部抵抗との関係が予め定義されたマップないし関係式に当てはめて鉛電池1のSOHを推定する。電池状態検知システム12によれば、補正されたOCVを用いてSOHを推定するので、鉛電池1の劣化度の算出精度を高めることができる。
さらに、電池状態検知システム12では、自動車に暗電流が流れているときの電池電圧と、この暗電流に加え微小電流発生回路20で発生させた微小電流(本例では32mA相当)が流れているときの電池電圧とから暗電流Ixの値を推定している。このため、暗電流Ixの値を把握できるので、鉛電池1の残存容量の算出精度を高めることができる。
また、本実施形態の自動車では、鉛電池1の残存容量を精度よく推定可能な電池状態検知システム12を備えているので、アイドルストップ・スタートの際に、エンジン再始動を確保することができる。
なお、本実施形態では、スイッチSW1と抵抗R1とで構成された微小電流発生回路20を例示したが、本発明はこれに制限されず、例えば、特定の周辺機器のCPU等の車両の負荷を故意に立ち上げることにより微小電流を付加するようにしてもよい。
また、本実施形態では、付加する微小電流の値を32mAとした例を示したが、30〜70mA程度が好ましい。小さすぎると電圧降下が小さくなり測定誤差が大きくなる。また、大きすぎると放電量が大きくなり鉛電池1が放電状態となるため好ましくない。
さらに、本実施形態では、鉛電池1に14V系液式鉛電池を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、42V系液式鉛電池、リテーナに電解液を含有させたタイプの鉛電池、鉛電池の一種のバイポーラ電池等にも適用可能である。さらにまた、本実施形態では、アイドルストップ・スタート機能を有する自動車を例示したが、本発明はこのような機能を有しない自動車に適用可能なことは云うまでもない。
本発明は鉛電池の残存容量を精度よく推定することができる電池状態検知システムおよび該電池状態検知システムを備えた自動車を提供するものであるため、電池状態検知システムおよび自動車の製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
暗電流が流れる場合の鉛電池の残存容量と真のOCVとの関係を模式的に示す説明図である。 本発明が適用可能な実施形態の自動車のブロック回路図である。 0°Cで暗電流25mA放電したときのOCVと25°COCVとの関係を示す特性線図である。 微小電流発生回路の回路図である。 温度とOCVとの関係を示す特性線図である。 温度が等しいと仮定したときの暗電流と電池電圧との関係を示す説明図である。 各温度における鉛電池の内部抵抗と暗電流との関係を示す特性線図である。
符号の説明
1 鉛電池
2 温度センサ
3 電圧測定部(電圧測定手段の一部)
4 電流センサ
10 マイコン(残存容量推定手段の一部)
12 電池状態検知システム
20 微小電流発生回路

Claims (5)

  1. 車両に搭載された鉛電池の電池状態を検知する電池状態検知システムにおいて、
    車両停止時の前記鉛電池の開回路電圧(OCV)を測定する電圧測定手段と、
    前記電圧測定手段で測定されたOCVを、前記鉛電池のOCVと残存容量との関係を予め定めたマップないし関係式に代入することにより、前記鉛電池の残存容量を算出する残存容量推定手段と、
    を備え、前記OCVは車両停止時に前記鉛電池から車両負荷へ流れる暗電流と前記鉛電池の劣化度(SOH)と前記鉛電池の温度とにより補正されることを特徴とする電池状態検知システム。
  2. 一定の微小電流で前記鉛電池を放電させる微小電流発生回路をさらに備え、前記車両に暗電流が流れているときの電池電圧と、この暗電流に加え前記微小電流発生回路による微小電流が流れているときの電池電圧とから、前記暗電流の値を推定することを特徴とする請求項1に記載の電池状態検知システム。
  3. 前記微小電流発生回路は、前記鉛電池から30〜70mAの範囲の一定の微小電流を放電させることを特徴とする請求項2に記載の電池状態検知システム。
  4. 前記補正されたOCVと前記鉛電池の内部抵抗とを、前記鉛電池の複数の劣化度に応じてOCVと内部抵抗との関係が予め定義されたマップないし関係式に当てはめることにより劣化度を推定することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電池状態検知システム。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電池状態検知システムを備えた自動車。
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