JP4572518B2 - 電池状態検知方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電池状態検知方法に係り、特に、電池の二重層容量と電池状態との関係から電池状態を検知する電池状態検知方法に関する。
従来、電池の内部抵抗、放電電圧、開回路電圧などは、劣化状態や充電状態などの電池状態の判断材料として用いられ、自動車、携帯機器などの高性能化に伴ってそれらに使用される電池の負荷が大きくなるに従い、近年、電池状態監視や電池状態制御の重要性がますます大きくなってきている。
自動車用の電池においては、排ガスの削減のために行われているアイドルストップ・スタートやエネルギー効率を高めるため行われている回生充電などに対応するため、これらの用途に適した電池状態に電池を保つ技術が望まれている。電気二重層容量は、電池の充電状態(SOC)や劣化状態(SOH)に依存するため、SOCやSOHが電池状態の指標として用いられる。鉛電池はこれらの用途に応用できる電池の代表的なもののひとつである。
電気二重層容量を電池状態検知に利用する場合には、交流法で電気二重層容量を測定する方法が一般的である(例えば、特許文献1参照)。このような交流法では、電流に正弦波などの規則的な波形を重畳し、その応答を解析する。
特開2001−235525号公報
しかしながら、交流法を電池に適用して電気二重層容量を求めると、電流依存性が大いことが分かる。これは、電流が大きくなると電極反応が起こる有効電極面積が狭くなることに起因する。特に電池の劣化が進行すると、有効電極面積の電流依存性は大きくなる。また、電池状態検知に使用されている交流法の装置では、コストなどの制約のため、通常、重畳される電流波の振幅は10A以下の小さい電流である。実際に、例えば、車両で問題となるのはエンジン始動時のような大電流(例えば、500A)での電池の出力特性であり、小さい電流で電気二重層容量を測定したとしても、正確な電池状態を検知(推定)することはできない。
本発明は、上記事案に鑑み、正確に電池状態を検知可能な電池状態検知方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、電池から供給される直流パルス電流及び電池電圧から前記電池の二重層容量を求め、予め求めていた二重層容量と電池状態との関係から前記電池の電池状態を検出する電池状態検知方法において、前記直流パルス電流及び電池電圧から前記電池の内部抵抗を求め、前記内部抵抗をR、前記直流パルス電流をI、前記電池電圧をE、ファラデー電流を表す(E−IR)の関数をf、前記二重層容量をC、時間をtとしたときに、下式(1)に複数組のデータ(I、dE/dt、dI/dt)と前記内部抵抗Rとを代入して前記二重層容量を求めることを特徴とする。
本発明では、直流パルス電流及び電池電圧から電池の内部抵抗を求め、内部抵抗をR、直流パルス電流をI、電池電圧をE、ファラデー電流を表す(E−IR)の関数をf、二重層容量をC、時間をtとしたときに、式(1)に複数組のデータ(I、dE/dt、dI/dt)と内部抵抗Rとを代入して二重層容量を求めるため、すなわち、二重層容量を測定するために電池から供給される直流パルス電流及び電池電圧を用いるため、電池の二重層容量を求めるときに、例えば、エンジン始動時のような大電流特性が二重層容量の計算に反映されるので、電池状態に拘わらず電池の二重層容量を正確に求めることができると共に、交流電源を必要としないため、小型化、低コスト化を図ることができる。
この場合に関数fが既知であるとき、(E−IR)の値が同じ2組のデータ(I、dE/dt、dI/dt)と内部抵抗Rとを式(1)に代入して第1二重層容量を求め、(E−IR)の値が同じ別の2組のデータ(I、dE/dt、dI/dt)と内部抵抗Rとを式(1)に代入して第2二重層容量を求め、第1、第2二重層容量の差の絶対値が所定値未満のときに、第1二重層容量、第2二重層容量又は第1、第2二重層容量間の任意の値を電池の二重層容量として求めるようにしてもよい。このような任意の値の例として、(第1二重層容量+第2二重層容量)/2で求まる中間値を挙げることができる。
また、本発明において、時間が一定の異なる時刻で測定した2つの電池電圧の差から電池の電圧変化量を求め、電圧変化量の絶対値が所定値以上かつ所定時間以上持続したときに電圧変化量を所定時間での電流変化量で除すことで電池の内部抵抗を求めて直流パルス電流の積算を開始し、所定時間経過後の別の異なる時刻で測定した2つの電池電圧の差から電池の電圧変化量を求め、該電圧変化量の絶対値が所定値未満かつ所定時間以上持続したときに直流パルス電流の積算を終了し、積算した積算電流値を積算時間での電圧変化量で除して電池の二重層容量を求めるようにしてもよい。なお、2つの電池電圧の差から電池の電圧変化量を求めるときに、電圧低下速度(=電圧変化量/異なる時刻間の時間)を用いるようにしてもよい。
本発明によれば、直流パルス電流及び電池電圧から電池の内部抵抗を求め、内部抵抗をR、直流パルス電流をI、電池電圧をE、ファラデー電流を表す(E−IR)の関数をf、二重層容量をC、時間をtとしたときに、式(1)に複数組のデータ(I、dE/dt、dI/dt)と内部抵抗Rとを代入して二重層容量を求めるため、すなわち、電池の二重層容量を求めるときに、例えば、エンジン始動時のような大電流特性が二重層容量の計算に反映されるので、電池状態に拘わらず電池の二重層容量を正確に求めることができると共に、交流電源を必要としないため、小型化、低コスト化を図ることができる、という効果を得ることができる。
本発明は、(1)電池から供給される直流パルス電流及び電池電圧から電池の電気二重層容量(以下、二重層容量という。)を測定し、(2)予め求めていた二重層容量と電池状態との関係から電池の電池状態を検知する。
(1)二重層容量の測定
電圧は電気二重層に充電される時間だけ電流よりも遅れる傾向にあるため、この遅延時間から電池の二重層容量を算出する。非線形抵抗と二重層容量との等価回路を仮定すると、電池を流れる直流電流Iと電池電圧Eとには下式(1)の関係が成り立つ。ここで、Rは電池の内部抵抗、fはファラデー電流を表す(E−IR)の関数、Cは正負極合わせた電池として観察される電気二重層容量、tは時間である。電流Iは充電電流を正、放電電流を負として表す。なお、式(1)は、電圧Eを電池の分極ΔEに置き換えても成立する。
実測パラメータは、I、dE/dt、dI/dtであり、これらによって関数f、内部抵抗R、二重層容量Cを算出する。関数fは予めIV測定など別の方法で求めることが可能なため、予め関数fを用意しておいてもよい。式(1)では、例えば電圧Eが同じ値のデータを3組用意する必要があるが、予め関数fが与えられている場合には求めるパラメータが減るので、電圧Eが同じ値の2組のデータを用意するだけでよい。
遅延時間を正確に求めるには、ピーク電流値が大きく電流の変化速度の絶対値の大きいパルス電流波形が適している(図3参照)。従って、エンジン始動時は二重層容量を求めるのに適したタイミングの一つである。エンジン始動時以外にも好適なタイミングが考えられ、例えば、モータ補助の機能のある車両では発進時のモータ負荷電流の立上りや立下りのタイミングの波形を構成するデータを二重層容量の算出に利用するようにしてもよい。
また、電流I、電圧Eの測定タイミングを限定し、内部抵抗Rを他のパラメータから独立して測定するようにしてもよい。パルス放電開始後の電気量が二重層容量Cよりも十分小さいとき、すなわち、パルス放電の電圧の立下り始めのタイミングでは、内部抵抗Rは下式(2)により計算することができる。
電流Iが電気二重層の充放電電流の殆どの場合に、二重層容量Cは、下式(3)により計算することができる。このような条件の厳格な判断は簡単ではないが、通常観察される二重層容量Cとエンジン始動波形を構成するデータとから、観察される電圧パルスのピーク手前の時間までは、式(3)が成立する。
(2)電池状態の検知
電池状態の検知対象となる電池と同一仕様・型式の電池の電池状態と二重層容量Cとの対応関係は、例えば、図5、図7に示すように、予め求めておくことができる。図5に示す対応関係は劣化状態(SOH)と二重層容量C(Cd)との関係を示し、図7に示す対応関係は充電状態(SOC)と二重層容量C(Cd)との関係を示したものである。実際にこのような対応を得るには、新品状態から劣化した状態へ移行する電池の電池状態(SOH、SOC等)を公知の方法で測定し、その電池状態での二重層容量Cをエンジン始動時等の直流電流、電圧データから演算して(後述する図2のステップ112、図4のステップ166参照)、SOH−C又はSOC−Cの対応を図ればよい。ここで、SOHは、その劣化状態での満充電容量の初期満充電容量に対する割合である。
なお、図5には、SOH−Cの対応関係の他に、二重層容量Cを測定したときのSOHに対応する内部抵抗Rについても測定(演算)結果を示している。SOHが高い領域で内部抵抗RのSOH依存性は低く電池のSOH検知(演算)に使用することが困難なのに対し、直流パルスでの電流・電圧データから演算した二重層容量Cは広い範囲でSOH依存性が大きく、SOH検知に適している。また、図7には、SOC−Cの対応関係の他に、二重層容量Cを測定したときのSOCに対応する内部抵抗Rについても測定結果を示している。この方法では電圧が立ち下がる最初の部分から内部抵抗Rを求めることができ、このようにして求まる内部抵抗RはSOC依存性が高く電池のSOC検出に利用できる。図7では、同じ二重層容量Cの値で2つのSOC状態が存在しうるが、例えば、別途電池の開回路電圧を測定して充電状態が高い領域にあるか低い領域にあるかを限定すれば、二重層容量CもSOC検出に利用できる。二重層容量Cの大きさやSOC依存性は測定時間スケール、電流や電池の設計によって異なり、電池や搭載車両の型式によってはSOCに対して二重層容量Cが単調増加や単調減少の傾向を示す場合がある。その場合は開回路電圧によって充電状態が高い領域か低い領域かを限定する必要はない。
このような対応関係は、例えばマップ(テーブル)又は関係式として、電池状態の検知対象となる電池や当該電池を制御する制御システムに、ハードウエア(例えば、複数の抵抗及びツェナーダイオードを含む記憶回路)又はソフトウエア(例えば、ROMへの書き込み)として構成することができる。
電池状態を検知するには、上述した二重層容量Cの計算値を、マイクロコンピュータ等により電池の電池状態と二重層容量Cとの対応関係に当てはめて検知対象となる電池のSOHやSOC等の電池状態を検出する。
なお、本実施形態の電池状態検知方法は汎用性のある二重層容量測定方法であり、鉛電池のほか、リチウム電池等の各種電池の電池状態検知に利用したり、工業電解用電極などの電気化学装置の評価に用いることも可能である。
以下、上記実施形態に従って、本発明を車両のアイドルストップ・スタート(ISS)を制御するISS制御システムに適用した実施例について説明する。実施例の車両の始動電流は約500Aである。なお、比較のために比較例についても併記する。
(実施例1)
図1に示すように、本実施例のISS制御システム11は、6セル直列のベント式鉛電池1に流れる電流を検出するホール素子等の電流センサ7及び鉛電池1の劣化状態(SOH)を演算するマイクロコンピュータ(以下、マイコンと略称する。)8を有した電池状態検知ユニット6を備えている。
鉛電池1には公称12V55Ahのものを用いた。鉛電池1の上蓋には、電池外部へ電力を供給するためのロッド状正極端子及び負極端子が立設されている。電池状態検知ユニット6は、ベント栓から離れた側の鉛電池1の側面に固着されている。
鉛電池1の正極端子は、電流センサ7を介してイグニッションスイッチ(以下、IGNスイッチという。)9の中央端子に接続されている。IGNスイッチ9は中央端子とは別にOFF端子、ON/ACC端子及びSTART端子を有しており、ロータリー式に切り替え接続が可能である。
マイコン8は、中央演算処理装置として機能するCPU、電池状態検知ユニット6の基本制御プログラム、図5に示したSOCと二重層容量Cとの関係マップ等を記憶したROM、CPUのワークエリアとして働くRAM等を含んで構成されている。なお、マイコン8は、I/Oを介して上位の車両側マイコン10と通信可能である。
電流センサ7の出力端子はマイコン8に内蔵されたA/Dコンバータに接続されており、電流センサ7から出力されたホール電圧はA/Dコンバータでデジタル値に変換され、マイコン8は鉛電池1に流れる電流Iをデジタル値として取り込むことができる。また、鉛電池1の正負極端子はマイコン8に内蔵された別のA/Dコンバータに接続されており、マイコン8は鉛電池1の電圧をデジタル値で取り込むことができる。なお、電池状態検知ユニット6はこのような配線を含んで構成されている。
一方、車両側には、図示しないクラッチ機構を介してエンジン4の回転軸に回転駆動力を伝達させエンジン4を始動させるスタータ3が配されている。また、エンジン4の回転軸は、不図示のクラッチ機構を介して発電機2に動力の伝達が可能であり、エンジン4が回転状態にあるときは、このクラッチ機構を介して発電機2が作動し発電機2からの電力がエアコン、ラジオ等の補機5乃至鉛電池1に供給(充電)される。このようなエンジン制御は車両側マイコン10により実行される。
IGNスイッチ9のON/ACC端子は、補機5及び一方向への電流の流れを許容する整流素子を介して発電機2の一端に接続されている。また、START端子はスタータ3の一端に接続されている。更に、発電機2、スタータ3及び補機5の他端、鉛電池1の負極端子及びマイコン8は、それぞれグランドに接続されている。
次に、電池状態検知ユニット6を構成するマイコン8のCPU(以下、単にCPUという。)の動作を中心にISS制御システム11の動作について説明する。
CPUは、まず、電流センサ7に流れる電流Iが所定値(例えば、0.1A)以上か否かを判断することにより、IGNスイッチ9がSTART位置に位置するか否かを判断する。否定判断のときは電流センサ7に流れる電流Iが0.1A以上となるまで待機し、肯定判断のときは図2に示す電池状態検知ルーチンを実行する。
図3は、エンジン始動時の電流Iについての測定結果を模式的に示したものである。エンジン始動時の鉛電池1の電流波形は、IGNスイッチ9がSTART位置に位置したエンジン始動電流通電開始時(時刻ts)の後、スタータ3への急激な1段目のパルス放電が行われ、電流波形は急激な立下りとなり約50ms経過後にピークが現れる(時刻tp)。その後、減衰する数回の増減を経てエンジン始動が完了する。電流波形は、エンジン4の構造、エンジン4とスタータ3とを繋ぐクラッチの摩擦等に影響されるが、概ね図3に示すような波形となる。
図2に示すように、電池状態検知ルーチンでは、ステップ102において、電流センサ7から出力されたホール電圧及び鉛電池1の両端電圧をデジタル値として取り込みRAMに記憶することで、エンジン始動時のパルス全体の電流I、電圧Eの経時変化を測定する。
次のステップ104で、抵抗R1、最大抵抗Rmaxを、R1=Rmax=(パルス前電圧−ピーク電圧)/(パルス前電流−ピーク電流)により演算する。次にステップ106で(E−IR1)が同じ値の2組のデータを下式(1a)に代入して二重層容量C1を演算し、ステップ108で(E−IR1)が同じ値の別の2組のデータを下式(1b)に代入して二重層容量C2を演算する。
次にステップ110において、(二重層容量C1−二重層容量C2)の絶対値が所定値ΔC(例えば、0.1(F))より小さいか否かを判断する。否定判断のときはステップ114へ進み、肯定判断のときは次のステップ112で、鉛電池1の内部抵抗Rを抵抗R1、電気二重層容量Cを二重層容量C1、所定値ΔCを(二重層容量C1−二重層容量C2)として記憶してステップ114へ進む。
ステップ114では抵抗R1={抵抗R1−(最大抵抗Rmax)/1000}を演算し、次のステップ116で抵抗R1が0より小さいか否かを判断する。否定判断のときはステップ106に戻り、肯定判断のときは、ステップ118において、ステップ112で記憶(測定)した二重層容量Cを、図5に示したように、予め求めておいた(ROMに格納され初期設定処理でRAMに展開された)SOH−Cの対応関係に当てはめ、測定した二重層容量Cに対応する鉛電池1の劣化状態(SOH)を演算し、次のステップ120で演算したSOHの値を車両側マイコン10に報知する。
CPUから鉛電池1のSOHの値について報知を受けた車両側マイコン10は、エンジン4を停止させても鉛電池1がエンジン4を再始動させる最低限必要な出力を供給可能な最小劣化状態SOHminより大きいか否かを判断する。否定判断のときはエンジン4を停止させる(アイドルストップする)と再始動(ISS)が不能となるので、エンジン4の駆動を維持すると共に、インストルメンタルパネルに鉛電池1の劣化が進んだ旨を表示させ、肯定判断のときはエンジン4を停止しても再始動が可能なためエンジン4の駆動を停止させる。なお、最小劣化状態SOHminは、鉛電池1が交換される場合等に備え、例えば、マイコン8の初期設定時等に通信によりマイコン8から車両側マイコン10が取得することが好ましい。
(実施例2)
実施例2のISS制御システム11は、実施例1と同様に電池状態検知ユニット6を備えている。本実施例では、マイコン8のROMに、実施例1のSOH−Cの対応関係に代えて、SOC−Cの対応関係が書き込まれており、初期設定時にRAMに展開されている。なお、本実施例において実施例1と同一構成部材には同一符号を付してその説明を省略し、以下、異なる点についてのみ説明する。
図4は、実施例2のマイコン8が実行する電池状態検知ルーチンを示している。電池状態検知ルーチンでは、まず、ステップ152で、鉛電池1の電流I、電圧Eを測定し、ステップ154において、−100V/sより小さい電圧低下速度のときは、鉛電池1からIGNスイッチ9を介してスタータ3に電力が供給されているものとみなし、−100V/sより小さい電圧低下速度が1ms以上持続したか否かを判断する。
ステップ154での判断が否定のときはステップ152へ戻り、肯定のときは次のステップ156で電圧立下りの最初の1msの内部抵抗Rの値を上述した式(2)により演算し、次のステップ158において鉛電池1から流出する電流Iの積算を開始すると共に、このときの(E−IR)を演算してRAMに記憶する。
次にステップ160では、鉛電池1の電流I、電圧Eを測定し、ステップ162において、−100V/sより大きい電圧低下速度が1ms以上持続したか否かを判断する。否定判断のときはステップ160へ戻り、肯定判断のときは次のステップ164において電流積算を終了すると共に、このときの(E−IR)を演算してRAMに記憶する。次いで、ステップ166で、式(3)により二重層容量Cを演算する。なお、式(3)において、流れた電気量には電流Iの積算値を用いる。
次のステップ168では、図7に示したように、予め求めておいた(ROMに格納され初期設定処理でRAMに展開された)SOC−Cの対応関係に当てはめ、二重層容量Cに対応する鉛電池1の充電状態(SOC)を演算し、次のステップ170で演算したSOCの値を車両側マイコン10に報知する。
報知を受けた車両側マイコン10は、エンジン4を停止させても鉛電池1がエンジン4を再始動させる最低限必要な出力を供給可能な最小劣化状態SOCminより大きいか否かを判断する。否定判断のときはエンジン4を停止させると再始動が不能となるので、エンジン4の駆動を維持すると共に、インストルメンタルパネルに鉛電池1の劣化が進んだ旨を表示させ、肯定判断のときはエンジン4を停止しても再始動が可能なためエンジン4の駆動を停止させる。
(比較例1)
比較例1では、実施例1の電池状態検知ユニット6に代えて、通常のインピーダンスアナライザを使用した交流インピーダンス法で、周波数1Hzから1kHz、10Aで放電中に振幅5Aの正弦波を重畳させて試験を行い、Cole−Coleプロットへのフィッティング法により、各種SOHでの満充電の内部抵抗Rと二重層容量Cとを求めた。この結果を図6に示す。図5と比較すると明らかなように、二重層容量Cは実施例1に対しSOHによる変動が小さかった。従って、比較例1より実施例1の方が精度よくSOHを検知することができることが分かる。
(比較例2)
比較例2では、実施例2の電池状態検知ユニット6に代えて、比較例1と同様の方法で、各種SOCでの内部抵抗Rと二重層容量Cとを求めた。この結果を図8に示す。実施例2と比べると(図7参照)、SOCに対する変動量が小さかった。従って、比較例2より実施例2の方が精度よくSOCを検知することができることが分かる。
従って、実施例1、2が電池状態検知に有利であることが判明した。また、実施例1、2では、交流電源が不要なため交流法を用いる場合より電池状態検知ユニット6の小型化、低コスト化を図ることができる。
本発明に係る電池状態検知方法よれば、正確に電池状態を検知可能であり、本発明が具現乃至適用される装置の製造、販売に寄与するため、産業上の利用可能性を有する。
本発明が適用可能な実施例1のISS制御システムのブロック構成図である。 実施例1の電池状態検知ユニットのマイコンのCPUが実行する電池状態検知ルーチンのフローチャートである。 エンジン始動時の鉛電池に流れる電流の波形を模式的に示す説明図である。 実施例2の電池状態検知ユニットのマイコンのCPUが実行する電池状態検知ルーチンのフローチャートである。 実施例1の電池状態検知ユニットのマイコンのROMに格納されたSOH−Cの対応マップを模式的に示すと共に、内部抵抗のSOH依存性を併せて示す説明図である。 比較例1で測定された内部抵抗、二重層容量のSOH依存性を示す説明図である。 実施例2の電池状態検知ユニットのマイコンのROMに格納されたSOC−Cの対応マップを模式的に示すと共に、内部抵抗のSOC依存性を併せて示す説明図である。 比較例2で測定された内部抵抗、二重層容量のSOC依存性を示す説明図である。
符号の説明
1 鉛電池(電池)
6 電池状態検知ユニット
7 電流センサ
8 マイコン

Claims (3)

  1. 電池から供給される直流パルス電流及び電池電圧から前記電池の二重層容量を求め、予め求めていた二重層容量と電池状態との関係から前記電池の電池状態を検出する電池状態検知方法において、前記直流パルス電流及び電池電圧から前記電池の内部抵抗を求め、前記内部抵抗をR、前記直流パルス電流をI、前記電池電圧をE、ファラデー電流を表す(E−IR)の関数をf、前記二重層容量をC、時間をtとしたときに、下式(1)に複数組のデータ(I、dE/dt、dI/dt)と前記内部抵抗Rとを代入して前記二重層容量を求めることを特徴とする電池状態検知方法
  2. 前記関数fが既知であるときに、前記(E−IR)の値が同じ2組のデータ(I、dE/dt、dI/dt)と前記内部抵抗Rとを前記式(1)に代入して第1二重層容量を求め、前記(E−IR)の値が同じ別の2組のデータ(I、dE/dt、dI/dt)と前記内部抵抗Rとを前記式(1)に代入して第2二重層容量を求め、前記第1、第2二重層容量の差の絶対値が所定値未満のときに、前記第1二重層容量、第2二重層容量又は前記第1、第2二重層容量間の任意の値を前記電池の二重層容量として求めることを特徴とする請求項に記載の電池状態検知方法。
  3. 時間が一定の異なる時刻で測定した2つの前記電池電圧の差から前記電池の電圧変化量を求め、前記電圧変化量の絶対値が所定値以上かつ所定時間以上持続したときに前記電圧変化量を前記所定時間での電流変化量で除すことで前記電池の内部抵抗を求めて前記直流パルス電流の積算を開始し、前記所定時間経過後の別の前記異なる時刻で測定した2つの前記電池電圧の差から前記電池の電圧変化量を求め、該電圧変化量の絶対値が前記所定値未満かつ前記所定時間以上持続したときに前記直流パルス電流の積算を終了し、前記積算した積算電流値を前記積算時間での電圧変化量で除して前記電池の二重層容量を求めることを特徴とする請求項1に記載の電池状態検知方法。
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