JP2009236854A - 光学式エンコーダ - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッド内部の迷光等の影響を受けにくい、小型化・薄型化に向いたエンコーダを提供する。
【解決手段】変位検出される一方の部材に取り付けられたスケールと、一方の部材に対して相対移動する他方の部材に取り付けられ、かつ、スケールに対向して配置された検出ヘッドと、を備え、スケールには、相対移動する方向に対して所定の光学パタンが設けられており、検出ヘッドは、スケールに所定の光を照射する発光部と、発光部からスケールに照射されて光学パタンを経た光を受光する受光面を備え、その受光面上に形成される光分布を検出する光検出部と、発光部とスケールとの間の光路上に配置される第1光透過部材と、スケールと光検出部との間の光路上に配置される第2光透過部材と、を備えており、第1光透過部材の表面と第2光透過部材の表面との間に介在する、信号検出に寄与しない迷光を低減する迷光低減機能要素を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学式エンコーダに関するものである。
近年、エンコーダの小型化・薄型化が進んできている。普及品では一辺が10mm〜20mmある検出ヘッドのサイズに対して、数mm角のサイズの物も市場に出始めてきている。こうした小型化の流れの中で、パッケージングにおいても小型化を意識した形状・形態となっていくと考えられる。例えば、従来の金属やセラミクスを用いたパッケージではより厚みを薄くし、さらに、従来のパッケージを樹脂モールド等のパッケージング技術を用いたもので置き換えるようになっていくと考えられる。
検出ヘッドのサイズが小さくなるとヘッド内部の発光部と受光部の間隔も近くなる。そのため、検出ヘッド内部での迷光などによって、発光部から出射されてヘッド内部を経由して受光部へ入る光量の検出光量に占める割合が大きくなる可能性が高くなる。
エンコーダヘッド上部は素子保護の為にガラス板で覆ったり、透明樹脂で封止することが多い。このような場合、光源から出た光がヘッド上部の内面で反射して受光部へ入る可能性がある。特に、ヘッドを小さくするためにヘッドの厚みを薄くするとヘッド内面での反射角が大きくなり、反射角が全反射角を超えると受光部へ入る光量が急激に増える。
また、ヘッド内部を多重反射するなどした光についても、小型化により従来よりも多くの光量が受光部へ入りやすくなる。
これらの内部反射光等の迷光は位置検出信号を生成する際のノイズ成分となる。迷光によるノイズ成分は位置信号のSN比を極端に劣化させる原因となりうる。位置信号の振幅等の出力レベルを保つために所定の信号増幅を行うと大きなノイズ成分の影響で信号レベルが飽和してしまう可能性がある。
もし、ノイズ成分による信号飽和を避けようとすると、ノイズ成分を除去する処理を余分に追加する必要が生じたり、ノイズ成分除去処理に起因する信号劣化の対策をしなければならなくなる可能性も出てくる。
こうした小型化・薄型化を意識した光学式エンコーダの従来例として、特許文献1(特開2005−156549号公報)に示す光学式エンコーダが挙げられる。図15に示すように発光素子402と光電変換素子アレイ403、404をヘッド部414側に有する反射型の光学式エンコーダであり、発光素子402と光電変換素子アレイ403、404とが透明光学部材405に覆われており、この透明光学部材405がそのままパッケージング部材となっている。発光素子402と光電変換素子アレイ403、404は、基板401上に配置され、ヘッド部414は、スケール円板430上のパタン420、421に対向配置されている。この従来例においては、以下のような条件が加えられている。即ち、発光素子402から光電変換素子アレイ403、404の受光面の一番遠いところまでの距離をD、発光素子402発光面と光電変換素子アレイ403、404の受光面から、透明光学部材表面までの距離をG、透明光学部材405の表面内部で反射率が10%となる角度をθとすると、以下の式(A)が成り立つように厚みGを設定する。
G≧D/(2・tanθ) ・・・(A)
ヘッド部414に発光素子402と光電変換素子アレイ403、404を透明光学部材405でモールドするなどして小型化を図った際に、保護部材である透明光学部材405の厚みを薄くすると発光素子402からの出た光が透明光学部材405の内面で反射した反射光が光電変換素子アレイ403、404に入り、信号のSN比が劣化してしまう。そのため、透明光学部材405の厚みを一定値以上にして透明光学部材405への内部からの反射率が10%以下となるようにしたものである。
このように、特許文献1に示すエンコーダでは透明光学部材405の厚みを大きく取ることで内部反射光の問題を回避しようとしている。
特開2005−156549号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されたエンコーダにおいては、ヘッド部414のサイズに対する樹脂の厚みの比を一定以上にするため、薄型化を満足しない可能性がある。また、透明光学部材405の厚みを大きく取ることで検出系のワーキングディスタンスを大きく取る必要が生じ、設計の自由度が損なわれる可能性がでてくる。
さらに検出ヘッドのパッケージングにモールド樹脂を採用した場合、モールド樹脂では温度変化による熱膨張・収縮や硬度の大きな変化がある。パッケージングにモールド樹脂を採用した例を図16に示す。図16においては、スケール530に対向するように、ヘッド部514が配置されている。ヘッド部514においては、基板501上にLED光源502、受光素子503、及び、LED光源502のための電極540、541が配置されるとともに、受光素子503及びLED光源502と、スケール530との間にはガラス部材550が配置されている。LED光源502上の電極540と基板501上の電極541は、配線ワイヤ542によって電気的に接続されている。基板501上に配置された部材、及び、さらに積層された部材は、モールド樹脂505によって覆われている。図16に示す例においてモールド樹脂505の樹脂厚を大きくすると、図16に示すように、配線ワイヤ542の断線、モールド樹脂505でのクラック560の発生、ガラス部材550での割れ561の発生などの問題が生じやすくなる。そのため、信頼性を確保することが困難になったり、設計・製造上の対策にコストがかかったりするようになる可能性が出てくる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ヘッド内部の迷光等の影響を受けにくい、小型化・薄型化に向いたエンコーダを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の光学式エンコーダは、変位検出される一方の部材に取り付けられたスケールと、一方の部材に対して相対移動する他方の部材に取り付けられ、かつ、スケールに対向して配置された検出ヘッドと、を備えた光学式エンコーダであって、スケールには、相対移動する方向に対して所定の光学パタンが設けられており、検出ヘッドは、スケールに所定の光を照射する発光部と、発光部からスケールに照射されて光学パタンを経た光を受光する受光面を備え、その受光面上に形成される光分布を検出する光検出部と、発光部とスケールとの間の光路上に配置される第1光透過部材と、スケールと光検出部との間の光路上に配置される第2光透過部材と、を備えており、第1光透過部材の表面と第2光透過部材の表面との間に介在する、信号検出に寄与しない迷光を低減する迷光低減機能要素を備えることを特徴とする。
本発明の光学式エンコーダにおいて、第1光透過部材の表面と第2光透過部材の表面の内の少なくとも1つの表面が迷光低減機能要素であり、迷光低減機能要素としての前記界面の光学的機能により迷光を低減することが好ましい。
本発明の光学式エンコーダにおいて、迷光低減機能要素は、第1光透過部材と第2光透過部材の間に配置された部材とし、迷光低減機能要素としての部材の光学的機能により迷光を低減することが望ましい。
本発明の光学式エンコーダにおいて、第1光透過部材の表面と第2光透過部材の表面の内の少なくとも1つの表面と、第1と第2光透過部材の間に配置された部材又は空間と、が迷光低減機能要素であり、迷光低減機能要素としての表面の光学的機能と、迷光低減機能要素としての部材又は空間の構造、配置と、により迷光を低減することができる。
本発明の光学式エンコーダにおいて、第1光透過部材と第2光透過部材の間には部材が配置され、部材が迷光低減機能要素であり、光透過部材としての部材の光学的機能と配置との組合せにより迷光を低減することが好ましい。
本発明の光学式エンコーダにおいて、迷光低減機能要素は、変位検出に全く寄与しない部分にのみ配置、または形成されているとよい。
本発明の光学式エンコーダにおいて、第1光透過部材と第2光透過部材の表面は信号検出に関与する光が経由する部分を含む1つ以上の面と、それ以外の信号検出に関与しない1つ以上の面と、を有し、迷光低減機能要素は、第1光透過部材と第2光透過部材の少なくとも一方の信号検出に関与しない面に配置、または形成されていることが好ましい。
本発明の光学式エンコーダにおいて、第1光透過部材と第2光透過部材を除いて、検出ヘッド内において、少なくとも発光部と光検出部と配線部材とが迷光低減機能要素からはみ出さないことが望ましい。
本発明の光学式エンコーダにおいて、第1光透過部材と第2光透過部材は実装前に予め形状が決まっているとよい。
本発明の光学式エンコーダにおいて、第1光透過部材と第2光透過部材は実装時に塑性変形しない材質からなることが好ましい。
本発明の光学式エンコーダにおいて、第1光透過部材と第2光透過部材は実装時に溶融しない材質からなることが望ましい。
本発明の光学式エンコーダにおいて、第1光透過部材と第2光透過部材は実装時に位置調整可能であるとよい。
本発明の光学式エンコーダにおいて、第1光透過部材と第2光透過部材は実装時にハンドリング可能であることが好ましい。
本発明の光学式エンコーダにおいて、第1光透過部材は発光部のスケールに対向する面に、第2光透過部材は光検出部のスケールに対向する面に、それぞれ積層されているとよい。
本発明にかかる光学式エンコーダは、信号検出に寄与しない迷光を低減する迷光低減機能要素を備えることにより、ヘッド内部の迷光等の影響を受けにくくなり、これにより小型化・薄型化に向いたエンコーダを実現できるという効果を奏する。
以下に、本発明にかかる光学式エンコーダの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る光学式エンコーダの概略構成を示す斜視図であり、図2は、スケールの移動方向であるx方向直交断面図である。図2は図1のII−II線における断面図である。なお、以下の説明では、図面に示すz方向を上下方向、x方向をスケール長手方向、y方向をz方向及びx方向に垂直な方向とする。
以下の実施の形態、および、その変形例においては、反射型のエンコーダの例について説明する。
まず、光学式エンコーダ1の構成について説明する。
光学式エンコーダ1は、センサヘッド2と、センサヘッド2に対向して配置されたスケール9とから構成されている。センサヘッド2には、配線基板3上に光源4と、x方向にピッチp3を有する受光素子アレイから成る受光領域6rを内部に有した光検出器6と、を別体で配置している。
光源4は、例えば、面実装用のチップタイプのモールドLEDであり、モールドLEDの出射面4aとして機能しているモールド樹脂上面は平坦になっている。
光源4の出射面4aには第1光透過部材5が光透過性接着剤3aで貼り付けられている。第1光透過部材5の光源4側の底面には、x方向にピッチp1を有する光学パタンである第1格子5gが形成されている。なお、第1格子5gに必要な領域以外の部分には遮光パタンを形成してもよい。
光検出器6の受光素子アレイの受光面6a上には、第2光透過部材7が、光透過性接着剤で貼り付けられている。第2光透過部材7の受光素子アレイの受光面に対向する面上には、受光部分を除き、遮光パタンが形成されている。
第1光透過部材5と第2光透過部材7はガラスの平行平板から加工して切り出した部材を用いており、上面と下面が平坦な研磨面となった直方体形状を有している。第1光透過部材5、または、第2光透過部材7の側面は、特に光学的な処理を施していなくても良いが、光を遮断、または、減衰させたり、透過光を散乱させたり、光検出器側へとは異なる特定の方向へ光を逸らす等、迷光低減機能を有するものであってもよい。ここでは、第1光透過部材5、または、第2光透過部材7の側面には遮光パタンが形成されているものとする。
第1光透過部材5と第2光透過部材7は、上面、光源4と接する底面、及び、光検出器6に接した部分を除いて、共にセンサヘッド保護用の樹脂材8で囲まれている。第1光透過部材5、第2光透過部材7、遮光パタンを構成する光遮光部材、及び光透過性接着剤の材質の熱的特性は、光検出器6を構成するSi系半導体材料と同じ特性を有する部材を用いることが好ましい。
また、スケール9は、センサヘッド2と相対的に変位する光学パタンである第2格子9gを有している。第2格子9gは、スケール9とセンサヘッド2とが相対的に移動するx方向に対して所定のピッチp2で形成された光学パタンである。
次に光学系の配置について説明する。
図2に示すように、第1光透過部材5上の第1格子5gからスケール9上の第2格子9gまでの光学的距離をz1、スケール9上の第2格子9gから光検出器6の受光面6aまでの光学距離をz2、光源の発光波長をλとすると、次式(1)

1/z1+1/z2=λ/(np2)・・・(1)

を満足する自然数nが存在するように、光源4、スケール9、光検出器6を配置した構成とすることで、スケール9の回折拡大イメージパタンが受光素子アレイ上に転写されたイメージを現すことができ、所定の位置に光検出器6を配置すれば、スケール9の変位量を検出可能であることが知られている。ここで、式(1)において、第1格子5gと第2格子9gとの間のi(自然数)番目の物質、または、空間の屈折率をni、厚みをtiとし、第2格子81と受光面6aとの間のj(自然数)番目の物質、または、空間の屈折率をnj、厚みをtjとし、第1格子5g、第2格子9gとの間の光学距離をz1=Σti/ni、第2格子9gと受光面6aとの間の光学距離をz2=Σtj/njと定義する。
本構成では、構成の小型化のためにn=1を満たすz1とz2を採用しており、式(1)を満たすz1とz2の組み合わせにおいて、値の最も小さいものとしている。さらに、式(1)において、z1=z2を満たす配置構成を取っている。このとき、拡大倍率は2倍となり、p1=p3=2p2となる。
つづいて、光検出器6の構成を説明する。
図3は、光検出器6上に形成されている受光領域6rの受光素子アレイの構成を拡大して示す平面図である。矩形状の4つのフォトダイオードPD1、PD2、PD3、PD4の組み合わせを1組として、この組み合わせが複数配置されて構成されている。4つ置きにPD出力を結合して4信号を出力するようになっている。4つの電気信号は4つの電極パッドA1、B1、A2、B2より出力する。接続された4つ置きのPDのピッチはp3であり、隣り合うPDとはp3/4だけずれて配置されている。
次に、光源4と第1光透過部材5の光学的な配置について説明する。
光源4の光出射部から出射した光が、第1光透過部材5内を伝播し、外界(一般に空気)との界面において、外界の媒質の屈折率をn1、第1光透過部材5の屈折率をn2、第2光透過部材7の屈折率をn3、外界に伝播する屈折光の屈折角度θ1、界面の法線となす角度をθ2、n3=n2、とする。
このとき、スネルの法則により、以下の式(2)が成り立つ。
なお、一般的な説明を行っているが、本実施の形態においては外界の媒質は空気を想定しており、n1=1である。

n1・sinθ1=n2・sinθ2・・・(2)
第1光透過部材5は、光透過樹脂またはガラスなど光検出器6や図示しないが信号処理回路等を構成するSi半導体と熱的特性が同じまたは近い材質で構成されており、n2>n1である。光ビームが、第1光透過部材の表面で全反射する臨界角度θcとすると、次の式(3)が成り立つ。

θc=sin―1 (n1/n2)・・・(3)
光源4の出射部内の任意の1点と光検出器6の受光領域内の任意の1点を取り、各点の位置を変化させた場合に、光源4の出射部内の1点から光検出器6の受光領域内の1点までの距離のスケールに平行な成分が取りうる最大値をD、最小値をdとする。また、光源4から第1光透過部材5の表面までの厚さをG、前記第1光透過部材5の表面からスケール9の第2格子までの距離をG0、スケール9の第2格子9gから第2光透過部材7の表面までの距離をG0’、前記第2光透過部材7の表面から光検出器6までの厚さをG’とする。
このとき、第1の実施の形態に係るセンサヘッド2は次の式(4)を満足する構成となっている。

(G+G’) <D/ tanθc・・・(4)
この式(4)を満たすDは、第1光透過部材5が広い領域に形成されていた場合、樹脂と外界との界面において、光源4から出射する光のうち、入射した光が全反射し、その反射光が受光部に直接入射するような第1光透過部材5の厚みである。第1光透過部材5と第2光透過部材7との間が連結された(従来の)構成の場合には、内部反射光が直接受光領域に入射されて、図4に示すように検出信号に占めるDC成分が上昇する。ここで、図4は、光検出器6における検出信号を示すグラフであって、縦軸に検知した変位信号(単位ボルト)を、横軸に時間(単位秒)を、それぞれとったものである。
式(4)の内容は、必ずしもG=G’、G0=G0’でない場合を想定している。G=G’、かつ、G0=G0’である場合、式(4)は以下の式(5)に置き換えられる。

G <(D/2)/ tanθc・・・(5)
樹脂材8はセンサヘッド2内の部材の保護を目的としたものであり、樹脂材8には透明なクリアモールド樹脂を用いている。従って、部材の保護の観点からすると、内部の電気配線部や電極の周囲のみを保護するようにしてもよい。また、場合によっては樹脂材8を全て除去してしまっても構わない。
樹脂材8は、光検出器6の電極3b及び電極ボンディングワイヤ3cを埋め込んでいる。本構成において、電極ボンディングワイヤ3cは、樹脂材8で埋め込まれる部材のうちで、第1光透過部材5と第2光透過部材7と樹脂材8とを除くと最も高い位置までくる部材であり、この最も高くにある部材が完全に樹脂材8で埋め込まれている。
なお、図1、図2において第1光透過部材5と第2光透過部材7の上面は樹脂材8よりも高くなっているが、樹脂材8は光透過性であるため、信頼性向上の観点からは、第1光透過部材5と第2光透過部材7を樹脂材8で完全に埋め込んでしまっても構わない。なお、第1光透過部材5と第2光透過部材7を樹脂材8で完全に埋め込む場合、内部反射光の影響を別途考慮する必要がある。
第1の実施の形態においては、センサヘッド2内の光源4側に第1格子5gを配置し、光源4と、受光領域6rを内部に有した光検出器6と、を別体で配置するなどしているが、発光部と受光部を有する反射型のセンサヘッド構成を有していれば、どのようなエンコーダでも式(2)〜(5)を適用することが可能であり、第1の実施の形態を含めた本発明の迷光防止の作用や効果が当てはまる。
樹脂材8には透明樹脂を用いているが、センサヘッド2内の部材の保護効果を有する部材であれば、色や素材を限定するものではない。また、複数の素材を組み合わせたり、複数層にしても構わない。
第1光透過部材5と第2光透過部材7の側面は、第1光透過部材5の側面から出て第2光透過部材7の側面へ到達する光を遮断、または、低減するように形状、及び、表面の微視的な形状である表面状態を設定し、さらに側面形状と配置の組合せを併用して設定するとよい。具体的には、光を発散させるような表面状態・表面形状としたり、光検出器6の受光領域6rから光を逸らすような表面形状と配置の組合せとしたりしてもよい。
第1の実施の形態に係る光学式エンコーダ1では、式(4)を満足するようにセンサヘッド2の厚みを薄くしているが、迷光を低減することができれば、このように薄くしなくても構わない。
光学式エンコーダ1は式(1)を満足するタイプであるが、センサヘッド2に発光部(光源4)と受光部(光検出器6)を有する構成で有れば、センサヘッド2内の迷光防止機能は、必ずしもエンコーダの検出原理には限定されない。例えば、光干渉を用いない、反射強度のみを検出するタイプや特定の次数の回折光のみを用いたタイプでもよい。
以上の構成を備えた光学式エンコーダ1は、以下のように作用する。
式(1)の条件を満たすように光検出器6が配置されているため、光源4から出射された光がスケール9上の第2格子9gにより反射、または、回折され、第2格子9gのパタンの拡大された明暗像が受光領域6r上に形成される。センサヘッド2とスケール9の相対移動に応じてこの拡大像パタンが動き、その動きを光検出部で検出する。
また、式(1)において、z1=z2を満たす配置構成であり、受光領域6r上にはスケールピッチの2倍のピッチを持つ明暗の回折パタンが形成される。スケール9がセンサヘッド2に対して相対移動すると、4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から出力される信号は、互いに1/4周期だけ位相が異なる擬似正弦波信号が得られる。
検出信号について、図4と図5を用いて説明する。
図4と図5では、縦軸が電圧、横軸が位置となっている。光学式エンコーダ1のセンサヘッド2とスケール9が一定の速度で相対的に移動している場合、横軸は時間と見なしても良い。図4は、互いに1/4周期だけ位相が異なる4つの電極パッドから出力される信号の1つの波形を表している。この図の例では、迷光が大きいためにDC成分が大きくなり、そのため、検出信号が飽和している。図5は、互いに1/4周期だけ位相が異なる4つの電極パッドから出力される信号を表す。この図の例では、迷光による検出信号の飽和の影響は出ていない。電流電圧変換後に検出信号に含まれるDC成分や同相ノイズを除去したり、さらにゲインを掛けるために、センサヘッド2は、互いに1/4周期だけ位相が異なる4つの信号の内、互いに逆相となる2組の信号の差をとり、2つの90°位相差の擬似正弦波信号である、A相信号とB相信号を得る。
これらの擬似正弦波信号をセンサヘッド2の内部、または、外部において、2値化して変位検出する、または、内挿処理回路で信号処理し、さらに高分解能で変位量を検出できる。図4のように飽和した信号を用いると、差分信号であるAB相信号にも飽和の影響が現れ、正弦波からの歪みが大きくなる。特に、DC成分が極めて大きくなり、図4の信号が常に飽和した状態となると、AB相信号の振幅が0となってしまう。逆に迷光の影響が少なく、DC成分が小さければ、図5に示すように安定した波形が得られ、差分信号であるAB相信号も所望の値の振幅を有する。
第1光透過部材5の側面から出て第2光透過部材7の側面へ到達する光を遮断、または、低減するような第1光透過部材5、または、第2光透過部材7の側面の形状や表面形状となっている。すなわち、第1光透過部材5の表面又は第2光透過部材7の表面が迷光低減機能要素としての形状を備えている。このため、第1光透過部材5、または、第2光透過部材7の側面を通過する光の光量は低減され、光検出器6の受光領域6rの方向へ向かう光の光量も低減される。
具体的には、光源4の光出射部と光検出器6の受光部が共通の光透過性部材に接しておらず、別体の第1光透過部材5と第2光透過部材7に面している。すなわち、迷光低減機能要素として、第1光透過部材5の表面、第2光透過部材7の表面、及び、第1光透過部材5と第2光透過部材7との間の樹脂材8又は空間が形成されている。このため、迷光低減機能要素としての、第1光透過部材5の上面内部で反射して光検出器6へ向かう迷光の光量は大幅に減少する。
また、光源4の出射面4aと光検出器6の受光面6aの高さを合わせている。このような構成では、第1光透過部材5の側面から出る光は基本的には斜め上に向かうことから、この斜め上向きの光が第2光透過部材7の側面へ入ったとしても、光検出器6の受光面6aに向かうことがない。
また、第1光透過部材5と第2光透過部材7は直方体の形状を有したガラスで出来ており、屈折率は約1.5である。一方、センサヘッド2の周囲は屈折率1の大気など第1光透過部材5よりも屈折率の低い物質又は空間となっている。この場合、第1光透過部材5の側面のような平らな面から、屈折率の低い物質又は空間へ出る光は出射角が入射角よりも大きくなり、発散光となる。そのため、第1光透過部材5の側面から出て第2光透過部材7へ到達する光の光量は、第1光透過部材5と第2光透過部材7とが一体化している場合に比べて小さくなる。すなわち、信号検出に寄与しない迷光が第2光透過部材7に入る量を低減することができる。
第1光透過部材5、または、第2光透過部材7の側面に特に光学的な処理を施していなくても上記作用を実現できるが、さらに、していない。
上述のような構成、作用を有する光学式エンコーダ1では、次の効果を奏する。
従来の光学式エンコーダのように光透過部材がセンサヘッドのスケール側の面全体に拡がっており、その表面で反射した光が光検出器上の受光領域に直接入射される場合を考えると、各相の信号は、図4に示されるように、DC成分レベルが増大し、各相の信号振幅がDC成分の大きさに比べて相対的に小さくなる。このため、信号の飽和傾向が強くなり、実際に信号が飽和すると変位量検出に誤動作が生じる。また、実際に信号が飽和していなくても、DC成分レベルが大きいために信号増幅に制限が生じることで、検出したい擬似正弦波信号のレベルやそのSN比が低下してしまう可能性がある。
これに対して、第1の実施の形態に係る光学式エンコーダ1では、光透過部材を別体の第1光透過部材5と第2光透過部材7を互いに離間させて配置しているため、第1光透過部材5のスケール側の面での反射光が第1光透過部材5内部では光検出器6へ入ることはない。また、センサヘッド2内において2つの光透過部材の間を伝達する光の光量を低減するように第1光透過部材5や第2光透過部材7の側面が配置されており、途中の部材や空間を経て光検出器6へ入射する光の光量も低減される。
このように構成したことから、光透過部材がセンサヘッドのスケール側の面全体に拡がっていて、その表面で反射した光が光検出器上の受光領域に直接入射される、従来の場合と比較すると、DC成分が低減される。これにより、信号飽和の可能性が低減し、より大きなゲインで信号増幅することが可能となる。その結果、DC成分レベルが低い場合に本来得られるべき、所望の検出信号レベルや問題無いSN比を得ることが可能となる。
次に、第1光透過部材5及び第2光透過部材7の側面は、迷光低減機能要素として、第1光透過部材5の側面から出て第2光透過部材の側面へ到達する光を遮断、または、低減するような形状や表面状態となっていることが好ましい。これにより、第1光透過部材5、または、第2光透過部材7の側面を通過する光の光量は低減され、また、光検出器6の受光領域6rへ向かう光の光量が低減される。その結果、光検出器6が検出する信号について高いSN比を得ることが可能となる。
第1光透過部材5及び第2光透過部材7は、迷光低減機能要素として、第1光透過部材5の側面から出て第2光透過部材の側面へ到達する光を遮断、または、低減するような、側面の形状と配置の組合せになっていることが好ましい。これにより、第1光透過部材5、または、第2光透過部材7の側面を通過する光の光量が低減され、光検出器6の受光領域6rへ向かう光の光量が低減される。その結果、光検出器6が検出する信号について高いSN比を得ることが可能となる。
つづいて、第1光透過部材5の側面から出て第2光透過部材7の側面へ到達する光の光量を十分低減させるための、第1光透過部材5、または、第2光透過部材7の側面の形状と配置の組合せになっていることについて、以下に具体的に示す。
第1光透過部材5は、直方体の形状を有しており、側面には特に光学的な処理は施していない。
光源4の出射面4aと光検出器6の受光面6aが共通の光透過性部材に接しておらず、別体の第1光透過部材5と第2光透過部材7に面している。そのため、第1光透過部材5の上面の面積は絞られており、第1光透過部材5の上面内部で反射して光検出器6へ向かう迷光の光量は大幅に減少する。また、光源4の出射面4aと光検出器6の受光面6aの高さを合わせているため、第1光透過部材5の上面を経ずに側面から出る光は基本的には斜め上に向かう。この斜め上方向への光が第2光透過部材7の側面へ入ることはあっても、直接光検出器6の受光面6aへは向かわない。
また、第1光透過部材5と第2光透過部材7はガラスで出来ており、屈折率は約1.5である。一方、センサヘッド2の周囲は屈折率1の大気など第1光透過部材5よりも屈折率の低い物質又は空間となっている。この場合、第1光透過部材5の側面のような平らな面から、屈折率の低い物質又は空間へ出る光は出射角が入射角よりも大きくなり、発散光となる。そのため、第1光透過部材5の側面から出て第2光透過部材7へ到達する光の光量は、第1光透過部材5と第2光透過部材7とが一体化している場合に比べて小さくなる。以上のことから、第1光透過部材5の側面から出て第2光透過部材7の側面へ向かう光を低減する作用やそれに伴う効果を有する。
光学式エンコーダ1の信号検出に用いられる光は第1光透過部材5と第2光透過部材7の上下の面を通過する。少なくとも、この部分を通らない光は光学式エンコーダ1が本来検出すべき信号とはならないよう設計・配置されている。一方、センサヘッド2内において2つの光透過部材の間を伝達する光の光量を低減するように、第1光透過部材5や第2光透過部材7の側面が配置されている。これらの迷光低減機能要素は、第1光透過部材5と第2光透過部材7の上下の面を通過する光を低減させることはない。従って、迷光によるDC成分のみを低減するようになっている。このことから、検出すべき信号は維持したまま、SN比の改善が可能となる。
第1光透過部材5と第2光透過部材7を上下の平面と4つの側面からなる直方体型に形成すると、第1光透過部材5と第2光透過部材7の上下の平面を通過する光がエンコーダの信号検出に用いられ、迷光低減機能要素として、上下以外の側面が配置・形成している。
このように、信号検出用の上下の面と迷光低減に用いる側面とが分離されているため、迷光低減機能要素の配置・形成位置が明確となる。そのため、配置・形成が容易となると共に、検査時等における確認が容易となる。
部材を実装してから形状や表面状態を加工すると、一連の実装工程との兼ね合いで、加工方法や加工出来る形状や形状精度に制約が出来やすい。これに対して、第1光透過部材5と第2光透過部材7はガラスの平行平板から切り出し、必要に応じて表面の処理をしたものであり、光源4及び光検出器6上への実装前に予め形状が決まっている。そのため、事前に必要十分な加工によって、所望の形状や形状精度としておくことが可能である。特に、第1光透過部材5と第2光透過部材7の上面と下面が平行平板ガラスの研磨面となっており、樹脂だけを用いた場合や光路上に樹脂が介在する場合と比べて表面の光学特性が良好であり、高精度な信号検出が可能となる。
第1光透過部材5と第2光透過部材7はガラスで出来ており、実装時の環境では塑性変形が起こらない。特に樹脂材8で封止する際に必要な200℃前後の温度では溶融は起こらない。そのため、事前に加工した形状や表面状態を維持することが可能となる。
また、第1光透過部材5と第2光透過部材7はガラスで出来ており、上下の面は平行平板の一部となっている。そのため、平行平板となった上下の面や側面を保持して実装時にハンドリングすることも可能である。このことにより、所望の配置に持っていき実装することが可能となる。
さらに、同じ理由により、センサヘッド2内での位置調整も実装時に可能となる。そのため、高精度な位置決めと形状や形状精度の組合せにより、理想的な設計に近い信号検出効率や迷光低減効果が期待出来る。
第1光透過部材5は光源4のスケール9に対向する面に直接積層され、第2光透過部材7は光検出器6のスケール9に対向する面に直接積層されている。そのため、信号検出と迷光低減を行いつつ、センサヘッド2を特に厚み方向にコンパクトにまとめることが可能となる。
光源4に面実装用のチップタイプのモールドLEDを用いることで、LED上面にワイヤ配線をする必要がなく、第1格子5gを有する第1光透過部材5を実装することが容易となる。さらに、モールドLEDは封止されているため、ベアLED等に比べると汎用性・信頼性が高い。そのため、取扱いも容易でエンコーダの実装が容易となるメリットがある。
また、光検出器6に受光素子アレイを用いているが、受光素子アレイでは、検出エリア内の信号効率が高く、所定の検出信号を得るのにコンパクトな構成が可能となる。
センサヘッド2内において、第1光透過部材5と第2光透過部材7以外の部材は全て樹脂材8に覆われており、光源4と光検出器6と電極ボンディングワイヤ3cが樹脂材8からはみ出さないように実装されている。そのため、樹脂材8が保護部材として機能しており、封止による信頼性向上が図られている。
以下、第1の実施の形態の変形例1について、図6を参照しつつ説明する。
図6は、本発明の第1の実施の形態の変形例1に係る光学式エンコーダ11の構成を示す斜視図である。図6においては、第1の実施の形態に係る光学式エンコーダ1における部材と同じ部材については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
変形例1では、第1の実施の形態における樹脂材8を光遮光部材18に、第1光透過部材5を円筒状の第1光透過部材15に置き換えたものである。第1光透過部材15は、円筒形状を有しており、第1の実施の形態の第1格子5gと同様の第1格子15gを備え、側面には特に光学的な処理は施していない。
光遮光部材18による迷光低減効果が有るため、第1光透過部材15の側面と第2光透過部材7の側面には、第1光透過部材15の側面から出る全ての方向へ向かう光を低減したり、第2光透過部材7の側面から入る光を低減したりする構成・作用やそれに伴う効果は必ずしも必要ない。上記変更点以外の構成・作用・効果は第1の実施の形態と同様である。
また、第1光透過部材15の側面から出て第2光透過部材7の側面へ到達する光を遮断するように光遮光部材18が第1光透過部材15と第2光透過部材7の側面の大半を埋め尽くすように配置されている。
また、光遮光部材18が完全には不透明でなくて光がある程度透過する場合、もしくは、埋め込んだ光遮光部材18から上に出た第1光透過部材15と第2光透過部材7の側面を通して光検出部へ到達する光の経路が存在しうる場合、第1光透過部材15の側面から出て第2光透過部材7の側面へ到達する光を遮断、または、低減するような第1光透過部材15、または、第2光透過部材7の側面の形状や表面の微視的な形状である表面状態や側面形状と配置の組合せを併用してもよい。具体的には、光を発散させるような表面状態・表面形状としたり、光検出器6の受光領域6rから光を逸らすような表面形状と配置の組合せとしたりしてもよい。
図6に示すように、光遮光部材18が第1光透過部材15の側面から出る光と第2光透過部材7の側面へ到達する光とを遮断するため、第1光透過部材表面での内部反射光を含めて、光源4から出てセンサヘッド2の内部を伝達する迷光は光検出器6で検出されにくくなる。
従って、上記2つの理由により、光検出器6で検出する信号について高いS/N比を確保できる。
さらに、光源4から出射される光の内、第1光透過部材15のサイド領域を介して外部へ出射する漏れ光も遮蔽することができる。
センサヘッド2内において、第1光透過部材15と第2光透過部材7以外の部材は全て光遮光部材18に覆われており、光源4と光検出器6と電極ボンディングワイヤ3cとが光遮光部材18からはみ出さないように実装されている。そのため、迷光低減機能要素である光遮光部材18が保護部材として機能をしており、封止による信頼性向上が図られている。
変形例1では、第1光透過部材15の側面に特別な光学的な処理を施していないが、第1光透過部材15と第2光透過部材7の形状に伝達する光の低減機能を持たせてもよいし、これらの表面に光散乱効果や特定の方向に光を誘導させるようにしてもよい。
次に、第1の実施の形態の変形例2について、図7を参照しつつ説明する。
図7は、本発明の第1の実施の形態の変形例2に係る光学式エンコーダ21の構成を示す斜視図である。図7においては、第1の実施の形態に係る光学式エンコーダ1、又は、変形例1に係る光学式エンコーダ11における部材と同じ部材については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
変形例2では、第1の実施の形態における光検出器6と第2光透過部材7に代えて、以下に述べる光検出器26と第2光透過部材27を用いる。また、変形例1に係る第1光透過部材15及び光遮光部材18を用いている。
光検出器26は4つの受光部を有する。第2光透過部材27の光検出器26側の面には4つの受光部に対応したピッチp3の第3格子27gが形成されている。第3格子27gは、光透過基板27の光検出器26側の面をほぼ4等分する形で4つの格子群から成る。各格子群は、隣り合う格子群に対してp3/4だけ位相が異なるよう配置されている。光検出器26の各受光部から検出される信号は、互いに1/4周期だけ位相が異なる4つの擬似正弦波信号が得られる。なお、光検出器26の構造と第2光透過部材27以外の構成・作用・効果は第1の実施の形態又は変形例1に係る光学式エンコーダ1と同様である。
変形例2に係る光学式エンコーダ21においては、検出側のp3のピッチを有する第3格子27gが第2光透過部材27に形成されている。そのため、光検出器26の受光部形状は単純な構造であり、製造が容易である。さらに、第3格子27gのピッチや配置の変更などの設計変更は、第2光透過部材27のみの変更で対応可能であり、設計の汎用性が高い構成となっている。
つづいて、第1の実施の形態の変形例3について、図8を参照しつつ説明する。
図8は、本発明の第1の実施の形態の変形例3に係る光学式エンコーダ31の構成を示すx方向直交断面図であり、図2に対応する図である。図8においては、第1の実施の形態に係る光学式エンコーダ1、又は、変形例1、2に係る光学式エンコーダ11、21における部材と同じ部材については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
変形例3は、第1の実施の形態における樹脂材8に代えて光遮光部材18を用いるとともに、第1光透過部材5及び光源4と、第2光透過部材7及び6と、の間隙にのみ迷光低減機能要素としてのポッティング38を施している。
光透過部材5と第2光透過部材7の側面で光遮光部材18に接していない領域や光遮光部材18のスケール側は、光透過性に関係なく、樹脂等で充填してもよい。なお、光遮光部材18の配置される部分以外の構成・作用・効果は第1の実施の形態と同様である。
変形例3においては、ポッティング38により光遮光部材18の配置部分を限定することで光遮光部材18の使用量を低減することができる。そのため、第1光透過部材15と第2光透過部材7の周囲のうち、光遮光部材18が使われていない部分については、そのままにするか、他の部材で封止するなど設計の自由度が高まる。
なお、図8に示す変形例3においては、第1光透過部材5と第2光透過部材7の間隙を埋めるように樹脂等を成分とする光遮光部材18を配置しているが、これに代えて、第1光透過部材15と第2光透過部材7の中間部に、例えば、迷光低減機能を有する衝立状の迷光低減部材(迷光低減機能要素)を配置しても構わない。
また、迷光低減部材は不透明な部材でもよいし、光源4側の面が光吸収体であったり、反射面であったりしても構わないし、透過光を光検出器6の受光領域6rとは異なる方向へ逸らす機能を有していても構わない。
迷光低減部材の側面形状は、光検出器6の受光領域6rに光が直接入射させない限り、どのようなものでも構わない。また、迷光低減部材の側面から反射光が発生する場合、側面形状により、万遍なく反射光を発散させたり、所定の方向、例えば、光源4などへは行かないようにさせたりしても構わない。
具体的には、上記条件を満たせば、平面状・円筒面状・球面状であったり、Z軸上方から見て波状であったりしても良い。
ここで、迷光低減部材の作用と効果について説明する。
第1光透過部材5と第2光透過部材7の中間部に配置した迷光低減部材の光源4側の側面に、光源4から出射した光が直接、または、第1光透過部材5を経て入射する。この入射光は、迷光低減部材の光源側の側面の形状を含めた光学特性と配置により、光検出器6の受光領域6rへ到達しないようになっている。その結果、光検出器6における検知信号について高いSN比を得ることが可能となる。
上記変更点以外の構成・作用・効果は第1の実施の形態又は変形例1、2と同様である。
次に、第1の実施の形態の変形例4について、図9、図10を参照しつつ説明する。図9、図10は、本発明の第1の実施の形態の変形例4に係る光学式エンコーダ41の構成を示すx方向直交断面図であり、図2に対応する図である。図9は、迷光低減機能要素としての光遮光部材18を加工する前の状態を示し、図10は、光遮光部材18を加工した後の状態を示す図である。図9、図10においては、第1の実施の形態に係る光学式エンコーダ1、又は、変形例1、2、3に係る光学式エンコーダ11、21、31における部材と同じ部材については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
変形例4に係る光学式エンコーダ41の実装の手順は以下の通りである。配線基板3上に光源4と光検出器6と光源4上の第1光透過部材5と光検出器6上の第2光透過部材7、および、配線等を実装する。その後に、配線基板3上の部材を図10に示すように光遮光部材18で埋め込む。埋め込みにはモールド等の製法を用いる。その後、光遮光部材18の上面を研磨して第1光透過部材5と第2光透過部材7の上面を揃える。
第1光透過部材5と第2光透過部材7の上面の高さは埋め込み前に揃えておいてもよいし、研磨時に高さを研磨によって揃えても良い。また、研磨の際、光遮光部材18のみを研磨して、第1光透過部材5と第2光透過部材7の表面は加工されないようにしても良い。なお、製造方法以外の構成・作用・効果は第1の実施の形態、又は変形例1〜3と同様である。
このような加工方法を取ることで、光遮光部材18の埋め込みの際に、第1光透過部材5と第2光透過部材7上部に光遮光部材18がかからないよう配慮する必要が無くなり、実装が容易となる。
また、加工により上面の高さを揃えたり、その高さを調整することが出来るようになり、製造時の汎用性が向上する。
次に第1の実施の形態の変形例5について、図11を参照しつつ説明する。図11は、本発明の第1の実施の形態の変形例5に係る光学式エンコーダ51の構成を示すx方向断面図であり、図2に対応する図である。図11においては、第1の実施の形態に係る光学式エンコーダ1、又は、変形例1、2、3、4に係る光学式エンコーダ11、21、31、41における部材と同じ部材については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
変形例5では、第1の実施の形態における光源4に代えてベアチップ光源54を用いるとともに、第1光透過部材5の第1格子5gを除去している。
変形例5に係る光学式エンコーダ51は、いわゆる、タルボット干渉を利用したエンコーダである。ベアチップ光源54の光出射部54aは、スケール9の長手方向(x方向)の幅が十分小さい、点光源、または、線状光源であり、第1光透過部材5に第1格子は形成されていない。これに対して、ベアチップ光源54の光出射部のスケール長手方向の幅が大きい場合には、第1光透過部材5に第1格子を形成すれば、第1の実施の形態同様に機能させることが可能である。
光出射部54aが所望の形状を有するベアチップ光源54の光出射面に、電極ボンディングワイヤ3dの領域を避けて、第1光透過部材5を光透過性接着剤で貼り付ける。さらに、光遮光部材18で、電極ボンディングワイヤ3dを埋め込み、第1光透過部材5、第2光透過部材7、夫々を取り囲んで充填して、本変形例のセンサヘッドを構成している。
第2光透過部材7は、光検出器6に対してベアチップ光源54の方向に張り出して貼り付け実装されているため、スケール9からの反射光を有効に受光でき、検出信号レベルを確保できる。一方、ベアチップ光源54と第2光透過部材7との間は迷光低減機能要素としての光遮光部材18で夫々の側面が覆われているので、光源からの漏れ光や第1光透過部材5の表面からの反射光を吸収し、検出信号のノイズ成分を抑制できる。さらに、ベアチップ光源54が点、または、線状の光源であり、第1格子の位置や向きを合わせる必要が無く、実装が容易でありながら、良好な信号検出が可能となる。
上記変更点以外の構成・作用・効果は第1の実施の形態又は変形例1〜4と同様である。
つづいて、第1の実施の形態の変形例6について、図12を参照しつつ説明する。図12は、本発明の第1の実施の形態の変形例6に係る光学式エンコーダ61の構成を示すx方向直交断面図であり、図2に対応する図である。図12においては、第1の実施の形態に係る光学式エンコーダ1、又は、変形例1〜5に係る光学式エンコーダ11、21、31、41、51における部材と同じ部材については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
変形例6では、迷光低減機能要素としての光遮光部材68を第1光透過部材5の側面にのみ配置している。第1光透過部材5のz方向直交断面形状は任意でよく、例えば、四角でも丸でもよい。
変形例6において光透過部材の光遮光部材68に接していない領域は、光透過性に関係なく樹脂等で充填してもよい。
光遮光部材68の配置以外の構成・作用・効果は第1の実施の形態、又は、変形例1〜5と同様である。
変形例6においては、光遮光部材68の配置部分を限定することで光遮光部材68の使用量を最低限に留めることができる。そのため、光遮光部材68が使われていない第1光透過部材5と第2光透過部材7の周囲の部分ついては、そのままにするか、他の部材で封止するなど設計の自由度が高まる。また、製造も容易である。
例えば、第1光透過部材5をセンサヘッド2に実装する前に、その側面に光遮光部材68をつけておくことが可能である。さらには、長い棒状の光透過部材の側面に光遮光部材68をつけておき、そこから第1光透過部材5を切り出していくことも可能である。こうした製法により、量産性を向上させることができる。
ここで、図13を参照しつつ、光遮光部材が覆う部分についての変形例6のバリエーションについて説明する。図13(a)は光源4と光遮光部材69との関係を示す平面図、図13(b)は(a)の側面図である。図13に示すように、光遮光部材69は、z方向直交断面が四角い第1光透過部材5の側面のうち光検出器6側の側面のみを覆っている。このように光源4と光検出器6の間の面を遮光することでSN比向上の観点から大きな効果が得られる一方、第1光透過部材5の一側面のみに光遮光部材18を形成していることから、製造が容易となる。
次に第2の実施の形態について、図14を参照しつつ説明する。図14は、本発明の第2の実施の形態に係る光学式エンコーダ101の構成を示すx方向直交断面であって、図2に対応する図である。光学式エンコーダ101は、第1の実施の形態に係る光学式エンコーダ1と同様に、センサヘッド2と、センサヘッド2に対向して配置されたスケール9とから構成されている。センサヘッド2には、配線基板3上に光源4と、受光素子アレイから成る受光領域6rを内部に有した光検出器6とを別体で配置している。
光源4は、面実装用のチップタイプのモールドLEDであり、上面は平坦になっている。
光源4の出射面に対向する面には第1光透過部材105が光透過性接着剤で貼り付けられている。第1光透過部材105においては、スケール9側の面が凸レンズ状形状となっており、凸レンズ状形状は出射光が平行光となるように設計製作されている。第1光透過部材105の光源4側の面の信号検出に必要な領域以外の部分には遮光パタンを形成してもよい。スケール9側の面は凸レンズ状形状となっており、光源4から出た光がスケール9を経て光検出器6に入射する光路が少なくとも1つは存在するよう設計されている。
一方、光検出器6の受光素子アレイはピッチp3で構成され、その受光面に対向する面上には、第2光透過部材7が、光透過性接着剤で貼り付けられている。第2光透過部材7の受光素子アレイの受光面に対向する面上には、受光部部分を除き、遮光パタンが形成されている。
第1光透過部材105はガラス、または、プラスティックでできたレンズであり、第2光透過部材7はガラスの平行平板から加工して切り出した部材を用いており、上面と下面が平坦な研磨面となっている。
第1光透過部材105と第2光透過部材7は、上面と底面のうち、光源4、または、光検出器6に接した部分を除いて、迷光低減機能要素としての光遮蔽部材108で囲まれている。第1光透過部材105、第2光透過部材7、光遮蔽部材108、及び光透過性の接着剤の材質の熱的特性は、光検出器を構成するSi系半導体材料と同じ特性を有する部材を用いる。
また、スケール9は、センサヘッド2と相対的に変位する光学パタンである第2格子9gを有している。第2格子9gは、スケール9とセンサヘッド2とが相対的に移動する方向に対して所定のピッチp2で形成された光学パタンである。
光検出器6については、第1の実施の形態に係る光検出器6と同様であるためその説明は省略する。
第2の実施の形態においては、スケール9の第2格子9gのピッチp2と光検出器6の受光素子アレイのピッチp3を等しくしており、センサヘッド2とスケール9を合わせた光学的な配置は、第1の実施の形態の式(4)、および、式(5)を満足する構成となっている。
次に、第2の実施の形態に係る光学式エンコーダ101の作用について説明する。
発光部4から出射された光が第1光透過部材105から平行ビームとなって出射され、スケール9上の第2格子9gにより反射され、第2格子9gのパタンの明暗像が受光領域6r上に形成される。センサヘッド2とスケール9の相対移動に応じてこの像パタンが動き、その動きを光検出部6で検出する。
受光領域6r上にはスケールピッチと等倍のピッチを持つ明暗の回折パタンが形成される。スケール9がセンサヘッド2に対して相対移動すると、4つの電極パッドA1、B1、A2、B2(図3)から出力される信号は、互いに1/4周期だけ位相が異なる擬似正弦波信号が得られる。
ここで、電流電圧変換後に検出信号に含まれるノイズを除去するために、センサヘッド2は、図5に示すように、互いに逆相の信号の差をとり、それぞれ、A相、B相として擬似正弦波信号を得る。この擬似正弦波信号をセンサヘッド内部、または、外部において、2値化して変位検出する、または、内挿処理回路で信号処理し、さらに高分解能な変位量を検出できる。
図14に示すように、第1光透過部材105および第2光透過部材7を光遮光部材108で夫々を取り囲むことで、第1光透過部材105の表面の反射光を遮光できる。さらに、光源4からおよび第1光透過部材105のサイド領域を介した漏れ光も遮蔽することができる。
第2の実施の形態に係る光学式エンコーダ101は、次の効果を奏する。
基本的には、第1の実施の形態と迷光低減に関して同様の効果を持つ。さらに、第1光透過部材105の出射部が凸レンズ形状となっているために、上面での内部反射光が発生しにくい構造である。そのため、検出信号に占めるDC成分が低減できる。さらに、出射光が平行ビーム化するように第1光透過部材105の出射部を凸レンズ形状に設計しているために、出射光が拡散せず、検出信号レベルが向上出来る。以上の2点から、SN比の向上が図られる。また、出射光が平行ビームであるため、センサヘッドとスケールのギャップが変動しても検出信号レベルが安定である。
以上のように、本発明にかかる光学式エンコーダは、レンズその他の移動物体の移動情報検出に有用である。
本発明の第1の実施の形態に係る光学式エンコーダの概略構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るスケールの移動方向に直交する断面図であり、図1のII−II線における断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る光検出器上に形成されている受光領域の受光素子アレイの構成を拡大して示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る光検出器における検出信号を示すグラフであって、縦軸に検知した変位信号(単位ボルト)を、横軸に位置を、それぞれとったものである。 本発明の第1の実施の形態に係る光検出器における検出信号を示すグラフであって、縦軸に検知した変位信号(単位ボルト)を、横軸に位置を、それぞれとったものである。 本発明の第1の実施の形態の変形例1に係る光学式エンコーダの構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例2に係る光学式エンコーダの構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例3に係る光学式エンコーダの構成を示すx方向直交断面図であり、図2に対応する図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例4に係る光学式エンコーダの構成を示すx方向直交断面図であり、光遮光部材を加工する前の状態を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例4に係る光学式エンコーダの構成を示すx方向直交断面図であり、光遮光部材を加工した後の状態を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例5に係る光学式エンコーダの構成を示すx方向断面図であり、図2に対応する図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例6に係る光学式エンコーダの構成を示すx方向直交断面図であり、図2に対応する図である。 (a)は光源と光遮光部材との関係を示す平面図、(b)は(a)の側面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る光学式エンコーダの構成を示すx方向直交断面であって、図2に対応する図である。 従来のエンコーダの構成を示す概念図である。 従来のエンコーダの構成を示す、スケール移動方向に直交する断面図である。
符号の説明
1 光学式エンコーダ
2 センサヘッド
3 配線基板
3c 電極ボンディングワイヤ
3d 電極ボンディングワイヤ
4 光源
4a 出射面
5 第1光透過部材
5g 第1格子
6 光検出器
6a 受光面
6r 受光領域
7 第2光透過部材
8 樹脂材
9 スケール
9g 第2格子
11 光学式エンコーダ
15 第1光透過部材
15g 第1格子
18 光遮光部材
21 光学式エンコーダ
26 光検出器
27 第2光透過部材
27g 第3格子
31 光学式エンコーダ
38 ポッティング
41 光学式エンコーダ
51 光学式エンコーダ
54 ベアチップ光源
54a 光出射部
61 光学式エンコーダ
68 光遮光部材
69 光遮光部材
81 第2格子
101 光学式エンコーダ
105 第1光透過部材
108 光遮蔽部材

Claims (14)

  1. 変位検出される一方の部材に取り付けられたスケールと、前記一方の部材に対して相対移動する他方の部材に取り付けられ、かつ、前記スケールに対向して配置された検出ヘッドと、を備えた光学式エンコーダであって、
    前記スケールには、相対移動する方向に対して所定の光学パタンが設けられており、
    前記検出ヘッドは、
    前記スケールに所定の光を照射する発光部と、
    前記発光部から前記スケールに照射されて前記光学パタンを経た光を受光する受光面を備え、その受光面上に形成される光分布を検出する光検出部と、
    前記発光部と前記スケールとの間の光路上に配置される第1光透過部材と、
    前記スケールと前記光検出部との間の光路上に配置される第2光透過部材と、を備えており、
    前記第1光透過部材の表面と前記第2光透過部材の表面との間に介在する、信号検出に寄与しない迷光を低減する迷光低減機能要素を備えることを特徴とする光学式エンコーダ。
  2. 前記第1光透過部材の表面と前記第2光透過部材の表面の内の少なくとも1つの表面が前記迷光低減機能要素であり、前記迷光低減機能要素としての前記界面の光学的機能により迷光を低減することを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  3. 前記迷光低減機能要素は、前記第1光透過部材と前記第2光透過部材の間に配置された部材であり、
    前記迷光低減機能要素としての部材の光学的機能により迷光を低減することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学式エンコーダ。
  4. 前記第1光透過部材の表面と前記第2光透過部材の表面の内の少なくとも1つの表面と、前記第1と第2光透過部材の間に配置された部材又は空間と、が前記迷光低減機能要素であり、
    前記迷光低減機能要素としての前記表面の光学的機能と、前記迷光低減機能要素としての前記部材又は空間の構造、配置と、により迷光を低減することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光学式エンコーダ。
  5. 前記第1光透過部材と前記第2光透過部材の間には部材が配置され、前記部材が前記迷光低減機能要素であり、
    前記光透過部材としての部材の光学的機能と配置との組合せにより迷光を低減することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光学式エンコーダ。
  6. 前記迷光低減機能要素は、変位検出に全く寄与しない部分にのみ配置、または形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  7. 前記第1光透過部材と前記第2光透過部材の表面は信号検出に関与する光が経由する部分を含む1つ以上の面と、それ以外の信号検出に関与しない1つ以上の面と、を有し、
    前記迷光低減機能要素は、前記第1光透過部材と第2光透過部材の少なくとも一方の前記信号検出に関与しない面に配置、または形成されていることを特徴とする請求項2に記載の光学式エンコーダ。
  8. 前記第1光透過部材と前記第2光透過部材を除いて、前記検出ヘッド内において、少なくとも前記発光部と前記光検出部と配線部材とが前記迷光低減機能要素からはみ出さないことを特徴とする請求項3に記載の光学式エンコーダ。
  9. 前記第1光透過部材と前記第2光透過部材は、実装前に予め形状が決まっていることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  10. 前記第1光透過部材と前記第2光透過部材は実装時に塑性変形しない材質からなることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  11. 前記第1光透過部材と前記第2光透過部材は実装時に溶融しない材質からなることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  12. 前記第1光透過部材と前記第2光透過部材は実装時に位置調整可能であることを特徴とする請求項10に記載の光学式エンコーダ。
  13. 前記第1光透過部材と第2光透過部材は実装時にハンドリング可能であることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  14. 前記第1光透過部材は発光部のスケールに対向する面に、第2光透過部材は光検出部のスケールに対向する面に、それぞれ積層されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
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