JP2007003209A - 光学式エンコーダ - Google Patents

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Abstract

【課題】DC成分を小さくすることで、変位信号の飽和を防止し、DC成分に対して変位信号振幅が大きい安価な光学式エンコーダを提供すること。
【解決手段】反射型の光学式エンコーダ100において、光源104の光出射部141の任意の点141pから放出された光のうち、光透過樹脂105と外界との界面で全反射する光が、光検出器103の受光部131の一部に入射するように、または受光部131とは異なる領域に入射するように、光源104の光出射部141と光検出器103の受光部131とが配置されていること及び光透過樹脂105の形状が形成されていること及び光透過樹脂105の光学特性が設定されていることの少なくとも何れか一つを満足することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被検出体の位置等を検出する光学式エンコーダに関する。
従来、光源と光検出器を光透過樹脂で一体化した小型のセンサヘッドを有する光学式エンコーダが、例えば特許文献1に提案されている。図18の(a)、(b)は、特許文献1に開示されている光学式エンコーダの構成を示す。光源であるチップ状の発光素子24と、光検出器であるチップ状の受光素子26をリードフレーム30の同一面にダイボンデイングする。そして、受光素子24と受光素子26とを光透過性樹脂でモールドする。同時に、光透過性材料からなる部材を貼り付けて一体化したセンサヘッドを構成する。この構成により、部品点数が少なく製造コストの低減を図ることができる。
特開昭64−74415号公報
しかしながら、上述の従来例のように発光素子と受光素子をリードフレームに搭載した状態において光透過樹脂でモールドして一体化したセンサヘッド、または光透過樹脂上に光透過材料を貼り付けた構成では、次に述べるような不具合が生じてしまう。例えば図15に示すように光源70の光出射部から出射した光Laが、光透過樹脂60と外界(一般的には空気)との界面80において、界面80の法線Nに沿った方向と角度θ2をなす場合を考える。外界の媒質の屈折率をn1、光透過樹脂60の屈折率をn2、及び外界に向かう屈折光Lb1の屈折角度θ1とそれぞれした時、スネルの法則により次式(1)の関係が成立する。
n1・sinθ1=n2・sinθ2 ・・・・(1)
また、外界の媒質は、一般的に空気である。このため、外界の媒質の屈折率は、おおよそn1≒1である。さらに、光透過樹脂またはガラスなどの光透過材料の屈折率は、n2>1である。このため、光透過樹脂60と外界との界面80で光Laが全反射する臨界角度θcrが存在する。臨界角度θcrは式(1)においてθ1=90度の時であり、式(2)で表すことができる。
θcr=sin−1(n1/n2)・・・・(2)
式(3)で示すような臨界角度θcrより大きい角度θ2の範囲では、光源70の光出射部から出射した光Laは、光透過樹脂と外界との界面で全反射する。
θ2≧sin−1(n1/n2)・・・・(3)
一方、図16の(a)に示す光学式エンコーダでは、ピッチP2の格子パターンを有するスケール91がセンサヘッド92と相対移動する。これにより、光源から出射した光がスケール91に形成された格子パターンの影響を受けて回折する。このため、センサヘッド92から周期P2の変位信号が得られる。
ここで、「変位信号」とは、スケール91とセンサヘッド92との間の相対移動に応じて周期的に変化する位相が一定角度ずれた複数相のアナログ信号またはこのアナログ信号を信号処理して変換したデジタル信号のことである。90度位相がずれたA相、B相の2相のアナログ信号の例を図16の(b)に、またデジタル信号の例を図16の(c)にそれぞれ示す。
例えば、図15に示す光源70の光出射部から出射した光Laが、光透過樹脂60と外界との界面80で全反射した光Lb2が、光検出器90の受光部に入射する場合がある。この場合、図17の(a)に示すようにアナログ信号のDC成分Adc、Bdcが増加する。図17の(a)に示したアナログの変位信号は、光検出器90の受光部で受光した光電流を電圧に変換した電圧である。そして、変位信号のS/N比を上げて、位置検出の高精度化を図るためには変位信号の振幅をできるだけ大きくすることが望ましい。
これに対して、DC成分が大きくなり、図17の(b)に示したように変位信号の処理回路の動作電圧以上の変位信号電圧になると、変位信号の飽和という問題が生じてくる。特に、低電圧駆動の処理回路が望まれる場合は、飽和なく振幅が大きい変位信号を得るためにDC成分を小さくすることが必要である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、上述したDC成分を小さくすることで、変位信号の飽和を防止し、DC成分に対して変位信号振幅が大きい安価な光学式エンコーダを提供することを目的としている。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、第1の本発明によれば、少なくとも1つの光源と少なくとも1つの光検出器を、光透過樹脂で一体化したパッケージからなるセンサヘッドと、センサヘッドと相対的に変位するスケールとから構成され、光源の光出射部から出射した光をスケールで反射及び回折し、反射及び回折した光を光検出器の受光部で受光してセンサヘッドから変位信号を出力する光学式エンコーダにおいて、光源の光出射部の任意の点から放出された光のうち、光透過樹脂と外界との界面で全反射する光が、光検出器の受光部の一部に入射するように、または受光部とは異なる領域に入射するように、光源の光出射部と光検出器の受光部とが配置されていること及び光透過樹脂の形状が形成されていること及び光透過樹脂の光学特性が設定されていることの少なくとも何れか一つを満足することを特徴とする光学式エンコーダを提供できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、光透過樹脂のスケールに対向する表面は、略平坦であることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光源の光出射部の任意の点から放出された光のうち、光透過樹脂と外界との界面で全反射する光が、光検出器の受光部の一部に入射するように、または受光部とは異なる領域に入射するように、光検出器の受光部と光源の光出射部とが配置されており、かつ光透過樹脂の厚みが設定されていることが望ましい。なお、「形状」には、厚み(厚さ)も含まれる。
また、本発明の好ましい態様によれば、光透過樹脂のスケールに対向する表面と、光源の光出射部の表面と、光検出器の受光部の表面とが略平行であり、
光源の光出射部の表面から光透過樹脂のスケールに対向する表面までの厚みをt11と、
光検出器の受光部の表面から光透過樹脂のスケールに対向する表面までの厚みをt21と、
光源の光出射部の任意の点から光検出器の受光部の中心までの光透過樹脂の表面に対して平行な方向の距離をdcと、
外界の媒質の屈折率をn1と、
光透過樹脂の屈折率をn2とそれぞれしたとき、
tan−1(dc/(t11+t21))<sin−1(n1/n2)
の条件式を満足することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光透過樹脂のスケールに対向する表面と、光源の光出射部の表面と、光検出器の受光部の表面とが略平行であり、
光源の光出射部の表面から光透過樹脂のスケールに対向する表面までの厚みをt111と、
光検出器の受光部面から光透過樹脂のスケールに対向する表面までの厚みをt211と、
光源の光出射部の任意の点から光検出器の受光部までの光透過樹脂の表面に対して平行な方向の距離のうち最も長い距離をdeと、
外界の媒質の屈折率をn1と、
光透過樹脂の屈折率をn2とそれぞれしたとき、
tan−1(de/(t111+t211))<sin−1(n1/n2)
の条件式を満足することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光透過樹脂のスケールに対向する表面のうち光源の光出射部と光検出器の受光部との間の少なくとも一部の表面は、凸状部を有していることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光透過樹脂のスケールに対向する表面のうち凸状部の表面と、光源の光出射部の表面と、光検出器の受光部の表面とが略平行であり、
光源の光出射部の表面から光透過樹脂の凸状部のスケールに対向する表面までの厚みをt12と、
光検出器の受光部の表面から光透過樹脂の凸状部のスケールに対向する表面までの厚みをt22と、
光源の光出射部の任意の点から光検出器の受光部の中心までの光透過樹脂の表面に対して平行な方向の距離をdcと、
外界の媒質の屈折率をn1と、
光透過樹脂の屈折率をn2とそれぞれしたとき、
tan−1(dc/(t12+t22))<sin−1(n1/n2)
の条件式を満足することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光透過樹脂のスケールに対向する表面のうち凸状部の表面と、光源の光出射部の表面と、光検出器の受光部の表面とが略平行であり、
光源の光出射部の面から光透過樹脂の凸状部のスケールに対向する表面までの厚みをt122と、
光検出器の受光部の表面から光透過樹脂の凸状部のスケールに対向する表面までの厚みをt222と、
光源の光出射部の任意の点から光検出器の受光部までの光透過樹脂の表面に対して平行な方向の距離のうち最も長い距離をdeと、
外界の媒質の屈折率をn1と、
光透過樹脂の屈折率をn2とそれぞれしたとき、
tan−1(de/(t122+t222))<sin−1(n1/n2)
の条件式を満足することが望ましい。
また、第2の本発明によれば、少なくとも1つの光源と少なくとも1つの光検出器を、光透過樹脂で一体化したパッケージからなるセンサヘッドと、センサヘッドと相対的に変位するスケールとから構成され、光源の光出射部から出射した光をスケールで反射及び回折し、その反射及び回折した光を光検出器の受光部で受光してセンサヘッドから変位信号を出力する光学式エンコーダにおいて、光透過樹脂のスケールに対向する表面のうち光源の光出射部と光検出器の受光部との間の少なくとも一部の表面は、凹状部を有していることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光透過樹脂のスケールに対向する表面のうち凹状部の表面と、光源の光出射部の表面と、光検出器の受光部の表面とが略平行であり、
光源の光出射部の表面から光透過樹脂の凹状部のスケールに対向する表面までの厚みをt13と、
光検出器の受光部の表面から光透過樹脂の凹状部のスケールに対向する表面までの厚みをt23と、
光源の光出射部の任意の点から光検出器の受光部までの光透過樹脂の表面に対して平行な方向の距離のうち最も短い距離をdsと、
外界の媒質の屈折率をn1と、
光透過樹脂の屈折率をn2とそれぞれしたとき、
1.73×(t13+t23)<ds
の条件式を満足することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光源上に、少なくとも1つのスリットパターンを有する光学部材を配置したことが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、スリットパターンを有する光学部材は、光源に直接貼付されていることが望ましい。
本発明に係る光学式エンコーダは、いわゆる反射型の光学式エンコーダにおいて、光源の光出射部の任意の点から放出された光のうち、光透過樹脂と外界との界面で全反射する光が、光検出器の受光部の一部に入射するように、または受光部とは異なる領域に入射するように、光源の光出射部と光検出器の受光部とが配置されていること及び光透過樹脂の形状が形成されていること及び光透過樹脂の光学特性が設定されていることの少なくとも何れか一つを満足することを特徴とする。これにより、光透過樹脂と外界との界面で全反射する光は、受光部の一部または受光部とは異なる領域に入射する。このため、信号の全反射した光による信号のDC成分を小さくできる、この結果、変位信号の飽和を防止し、DC成分に対して変位信号振幅が大きい光学式エンコーダを提供できる。また、本発明では、センサヘッドを、例えばモールド等により構成できる。この結果、部品点数及び製造工程が少なくて良いため、安価な光学式エンコーダを提供できる。
以下に、本発明に係る光学式エンコーダの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1に本発明の実施例1に係る光学式エンコーダ100の概略構成を示す。光学式エンコーダ100は、センサヘッド101と、センサヘッド101に対向して配置されているスケール110とから構成されている。センサヘッド101には、配線基板102上に光出射部141を有する光源104と、受光部131を内部に有した光検出器103とを別体で配置している。そして、光源104と光検出器103とは、外界との界面151が平坦な形状の光透過樹脂105で一体化したパッケージとして構成されている。また、スケール110は、センサヘッド101と相対的に変位する格子パターン111を有している。格子パターン111は、スケール110とセンサヘッド101とが相対移動する方向に対して所定のピッチで形成されている光学パターンである。
スケール110は、光源104の光出射部141から出射した光Lsを格子パターン111で反射及び回折する。ここで、光源104としては、例えばLED等のような点光源を用いることができる。光検出器103の受光部131は、その反射及び回折した光Lsrを受光する。換言すると、光検出器103は、格子パターン111により反射及び回折した光により受光部131上に形成されるセルフイメージの動きを検出する。そして、センサヘッド101は、図16の(b)、(c)に示したようなアナログまたはデジタルの変位信号を出力する。
図3は、光検出器103上に形成されている受光部131の受光素子アレイを拡大して示す。受光素子アレイは、例えば矩形状の4つのフォトダイオードPD1、PD2、PD3、PD4が複数組み合わされて構成されている。
フォトダイオードPD1、PD2、PD3、PD4は、それぞれ1/4×p1ずつずらして櫛歯状に配置されている。そして、それぞれのフォトダイオードPD1、PD2、PD3、PD4からの電気信号を4つの電極パッドA1、B1、A2、B2より出力する。
スケール110が相対移動すると、4つの電極パッドA1、B1、A2、B2から互いに1/4周期だけ位相が異なる疑似正弦波信号が得られる。これにより、変位の向き(移動方向の判別)の検出が可能になる。さらに、出力信号の内挿処理(変位量の内挿処理)を行うことで、スケール110に形成されている格子パターン111のピッチよりも大幅に細かい分解能で変位量を検出することが可能である。このように、光学式エンコーダ100は、いわゆる反射型の光学式エンコーダである。
また、図1に示すように光源104の光出射部141の表面と、光検出器103の受光部131の表面と、光透過樹脂105の外界との界面151とが平行になるように構成されている。
ここで、
センサヘッド101の光透過樹脂105の屈折率をn2、
外界の媒質の屈折率をn1(一般的に、媒質は空気なのでn1≒1)、
光透過樹脂105のスケール110に対向する表面(界面151)から光出射部141面までの厚みをt11と、
表面(界面151)から光検出器103の受光部131の表面までの厚みをt21と、
光源104の光出射部141の任意の点から光検出器103の受光部131の中心までの表面(界面151)に対して平行な方向の間隔(距離)をdcと、
間隔dcの中で光源104の光出射部141の任意の点141pから出射した光Laが光透過樹脂105の表面(界面151)で反射し、光検出器103の受光部131の中心131aに入射する光Lb2の光透過樹脂105の表面(界面151)での反射点107までの法線106に沿った方向の間隔をd11、
間隔dcの中で光検出器103の受光部131の中心131aから光透過樹脂151の表面(界面151)での反射点107までの法線106に沿った方向の間隔をd21とそれぞれする。
また、光源104の光出射部141から出射した光Laが、光透過樹脂105の表面と外界の媒質である空気との界面151において、界面151の法線106との角度がθ2とする。このとき、光透過樹脂105の界面151で反射する光Lb2は、光透過樹脂105の界面151の法線106との角度がθ2となる。
従って、幾何学的に次式(4)を満足する関係となる。
tanθ2=d11/t11
=d21/t21・・・・(4)
また、dc=d11+d21なので(4)式より次のようになる。
dc=(t11+t21)・tanθ2
θ2=tan−1(dc/(t11+t21))・・・・(5)
ここで、光透過樹脂105の屈折率n2は、空気(n1≒1)より大きい(n2>n1)。このため、上述したように(3)式を満たす角度θ2の範囲では、光透過樹脂105の表面(界面151)で光Laは、全反射する。そこで、次の(6)式を満たす光検出器103の受光部131と光源104の光出射部141との配置及び光透過樹脂105の厚さt11、t21とする。これにより、光源104の光出射部141から出射した光Laのうち光透過樹脂105の表面(界面151)で全反射した光は、受光部131中心から光源104とは反対側の受光部131だけに入射する。この結果、図2に示すように、光源104側の受光部131の領域150(斜線部)への全反射光の入射を防ぐことができる。図2は、光検出器103と光源104との平面図である。なお、以下全ての平面図において、便宜上、反射点107を通る直線にも法線106の符号を付して説明する。
tan−1(dc/(t11+t21))<sin−1(n1/n2)・・・・(6)
光源104から出射した光の強度は、一般的には距離の2乗に反比例して小さくなる。このため、光透過樹脂105の表面(界面151)で全反射して受光部131に入射する光の強度は、スケール110の格子パターン111で反射し、受光部131に入射して変位信号に寄与する光に比べて非常に大きい。そこで、光源104側に近い受光部131の領域150への光透過樹脂105の表面(界面151)からの全反射光入射を防止することにより、上述したDC成分を低減できる。
このように、本実施例では、光源104の光出射部141の任意の点141pから放出された光のうち、光透過樹脂105と外界との界面151で全反射する光が、光検出器103の受光部131の一部に入射するように、または受光部131とは異なる領域に入射するように、以下の(a)、(b)、(c)のうち少なくとも何れか一つを満足することが望ましい。
(a)光源104の光出射部141と光検出器103の受光部131とが配置されていること
(b)光透過樹脂151の形状が形成されていること
(c)光透過樹脂151の光学特性、例えば屈折率が設定されていること
本実施例では、界面151で全反射する光が、光検出器103の受光部131の一部に入射するように、全反射する光が、光検出器103の受光部131の一部に入射するように、光源104の光出射部141と光検出器103の受光部131とが配置され、かつ光透過樹脂151の形状、例えば厚さを有している。これにより、上述したように変位信号のDC成分を低減できる。
次に、実施例の作用を説明する。式(6)を満たすように光検出器103の受光部131と光源104の光出射部141との配置、及び光透過樹脂151の厚さt11、t12とする。これにより、光源104の光出射部141から出射した光Laのうち、光透過樹脂105の表面(界面151)で全反射する光が、受光部131の中心131aから光源141側の略半分の受光部131の領域150への入射を防ぐ構成としている。このため、変位信号のDC成分を低減して信号の飽和を防止できる。この結果、動作電圧が低電圧の信号処理回路でもDC成分に対して振幅が大きい変位信号が得られる。また、本実施例のセンサヘッド構成は、配線基板102上の光源104と光検出器103とを同一の光透過樹脂105により、モールドなどの方法で覆う構成である。このため、部品点数及び製造工程が少なくて良いため、安価に光学式エンコーダを製造できる。
なお、実施例の各構成は、当然、各種の変形、変更が可能である。光源104及び光検出器103は、1個に限らず多数配置しても良い。スケール110の格子パターン111も1種に限らず多種形成しても良い。また、光検出器103には、受光部131の他にアナログ信号をデジタル信号に変換する回路、内挿分割回路、光源104のドライバ−などを搭載しても良い。さらに、光検出器103の配線基板102への電気的接続方法として導電ワイヤによる接続の他に、光検出器103に裏面配線を施して半田などで配線基板102に接続しても良い。また、光透過樹脂105の形成方法はモールドに限らずポッティングなどの方法でも良いし、多数個のセンサヘッドが得られるような集合配線基板に光透過樹脂を一括で形成した後に、配線基板と光透過樹脂を同時に切出してセンサヘッド101を得る方法でも良い。
図4、図5を参照して本発明の実施例2に係る光学式エンコーダ200を説明する。実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。光学式エンコーダ200は、センサヘッド101とスケール110とから構成されている。センサヘッド101は、配線基板102上に光出射部141を有する光源104と受光部131を内部に有した光検出器103を別体で配置して外界との界面が平坦な光透過樹脂105で一体化したパッケージから構成されている。また、スケール110は、センサヘッド101と相対的に変位する格子パターン111を有している。
光源104の光出射部141から出射した光Lsをスケール110で反射及び回折し、その反射及び回折した光Lsrを光検出器103の受光部131で受光する。そして、センサヘッド101から図16の(b)、(c)に示したようなアナログまたはデジタルの変位信号を出力する反射型の光学式エンコーダである。
本実施例が実施例1と相違する点は、光Laのうち光透過樹脂105の表面(界面151)で全反射した光が受光部131の全面に亘って入射することを防止するように、光源104と光検出器103との配置、及び光透過樹脂105の厚さt111、t211としていることである。換言すると、界面151で全反射した光は、受光部131とは異なる領域に入射するように構成されている。
光源104の光出射部141の任意の点141pから光検出器103の受光部131までの距離のうち、光出射部141から最も離れた受光部131までの表面(界面151)に対して平行な方向の間隔をdeとする。
また、間隔deの中で、光源104の光出射部141の任意の点141pから出射した光Laは、光透過樹脂105の表面(界面151)で反射する。そして、光Lb2は、光検出器103の受光部131の光出射部141から最も離れた位置131bに入射する。ここで、任意の点141pから光透過樹脂105の表面(界面151)での反射点107までの法線106に沿った方向の間隔をd111とする。
また、間隔deの中で、反射点107から光検出器103の受光部131の光出射部141より最も離れた位置131bまでの法線106に沿った方向の間隔をd211とする。
光源104の光出射部141の任意の点141pから出射した光Laが、光透過樹脂105の表面と外界である空気との界面151において、その界面の法線106に沿った方向との角度がθ2とする。この時、光透過樹脂105の表面で反射する光Lb2は、光透過樹脂105の表面(界面151)の法線106に沿った方向との角度がθ2となる。従って、幾何学的に次の関係となる。
tanθ2=d111/t111
=d211/t211・・・・(7)
また、de=d111+d211なので(7)式から次のようになる。
de=(t111+t211)・tanθ2
θ2=tan−1(de/(t111+t211))・・・・(8)
ここで、光透過樹脂105の屈折率n2は、空気(n1≒1)より大きい(n2>n1)。このため、上述したように(3)式を満たすθ2の範囲では、光透過樹脂105の表面(界面151)で光Laは、全反射する。
そこで、次の(9)式を満たす光検出器103の受光部131と光源104の光出射部141との配置及び光透過樹脂厚t111、t211とする。これにより、光源104の光出射部141の任意の点141pから出射した光Laが、光透過樹脂105の表面(界面151)で全反射して、受光部131へ入射することを防ぐことができる。
tan−1(de/(t111+t211))<sin−1(n1/n2)・・・(9)
このような構成にすることにより、実施例1で説明したように変位信号のDC成分を少なくして信号の飽和を防止し、低電圧動作の信号処理回路でもDC成分に対して振幅が大きい変位信号が得られる。
さらに、本実施例では、光Laの中で光透過樹脂105の表面(界面151)で全反射する光が受光部131の全面に亘って入射することを防ぐ構成となっている。このため、DC成分の揺らぎなどを防止でき、変位信号のS/N比が向上する。従って、アナログ信号の逓倍回路を用いた高分割化が可能となり高分解能、高精度な光学式エンコーダを得ることができる。
本実施例は、実施例1と同様な作用を有すると共に、変位信号のS/N比が向上するので高分解能、高精度なエンコーダを得ることができる。なお、本実施例の各構成は、実施例1と同様な各種の変形、変更が可能である。
図6、図7を参照して本発明の実施例3に係る光学式エンコーダ300を説明する。実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。光学式エンコーダ300は、実施例1と同様に配線基板102上に光出射部141を有する光源104と受光部131を内部に有した光検出器103とを別体で配置して光透過樹脂105で一体化したパッケージからなるセンサヘッド101と、センサヘッド101と相対的に変位する格子パターンを有するスケール110とから構成されている。
光源104の光出射部141から出射した光Lsをスケール110で反射及び回折し、その反射及び回折した光Lsrを光検出器103の受光部131で受光する。そして、センサヘッド101から図16の(b)、(c)に示したようなアナログまたはデジタルの変位信号を出力する反射型の光学式エンコーダである。
本実施例が実施例1と相違する点は、光源104の光出射部141と光検出器103の受光部131との間の一部の光透過樹脂105の厚みを厚く(大きく)して凸状部を形成している点である。
例えば、光透過樹脂105の表面を平坦にした時(即ち、凸状部が存在しない時)に、光源104の光出射部141の任意の点141pから出射した光Laが、光透過樹脂105の表面155(図8において点線で示す)で全反射(角度θcr以上)して光Lb2となる場合を考える。この場合、光Lb2が光検出器103の受光部131に入射するような光源104及び光検出器103の配置となっている。
本実施例では、このような場合において、光透過樹脂105の表面152の樹脂厚みに関して式(10)を満たすような光透過樹脂105の厚みとする。これにより、光源104の光出射部141から出射した光Laのうち、光透過樹脂105の表面152で全反射する光の受光部131の領域への入射を防ぐことができる。
θ2<sin−1(n1/n2)・・・・(10)
そこで、実施例1と同様に次の(11)式を満たす光検出器103の受光部131と光源104の光出射部141との配置及び光透過樹脂105の厚さt12、t22とする。これにより、光源104の光出射部141から出射した光Laが、光透過樹脂105の表面152で全反射して受光部131の中心131aから光源104側の略半分の受光部131の領域150への入射を防ぐことができる。
tan−1(dc/(t12+t22))<sin−1(n1/n2)・・・・(11)
本実施例の作用は、実施例1と同様な作用を有すると共に、光検出器103と光源104の配置の設計自由度が実施例1よりも大きくできる。なお、本実施例の各構成は、実施例1と同様な各種の変形、変更が可能である。また、凸状部の断面形状は、矩形形状に限られない。例えば、凸状部の断面形状は、台形形状や、段差部分が曲率を有する形状等でも良い。
図8、図9を参照して、本発明の実施例4に係る光学式エンコーダ400を説明する。実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図8に示す光学式エンコーダ400は、配線基板102上に光出射部141を有する光源104と受光部131を内部に有した光検出器103を別体で配置して光透過樹脂105で一体化したパッケージからなるセンサヘッド101と、センサヘッド101と相対的に変位する格子パターンを有するスケール110とから構成されている。
光源104の光出射部141から出射した光Lsをスケール110で反射及び回折し、その反射及び回折した光Lsrを光検出器103の受光部131で受光する。そして、センサヘッド101から図16の(b)、(c)に示したようなアナログまたはデジタルの変位信号を出力する反射型の光学式エンコーダである。
本実施例が実施例3と相違する点は、光Laの中で光透過樹脂105の表面152で全反射した光が、受光部131の全面に亘って入射することを防ぐように、光源104と光検出器103とを配置すること、及び光透過樹脂105の厚さt122、t222としている点である。換言すると、本実施例では、表面152で全反射した光は、受光部131とは異なる領域に入射するように構成されている。
このため、実施例2と実施例3で説明したように次の関係式を満たす光検出器103の受光部131と光源104の光出射部141との配置及び光透過樹脂105の厚さt122、t222としている。これにより、光源104の光出射部141の任意の点141pから出射した光Laが、光透過樹脂105の表面(界面151)で全反射した後、受光部131へ入射することを防ぐことができる。
tan−1(de/(t122+t222))<sin−1(n1/n2)・・(12)
本実施例の作用は、実施例2、実施例3と同様な作用を有する。なお、本実施例の各構成は、実施例1と同様な各種の変形、変更が可能である。
図10、図11を参照して、本発明の実施例5に係る光学式エンコーダ500を説明する。実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。光学式エンコーダ500は、実施例1と同様に配線基板102上に光出射部141を有する光源104と受光部131を内部に有した光検出器103を別体で配置して光透過樹脂105で一体化したパッケージからなるセンサヘッド101と、センサヘッド101と相対的に変位する格子パターンを有するスケール110とから構成されている。
光源104の光出射部141から出射した光Lsをスケール110で反射及び回折し、その反射及び回折光Lsrを光検出器103の受光部131で受光する。そして、センサヘッド101から図16の(b)、(c)に示したようなアナログまたはデジタルの変位信号を出力する反射型の光学式エンコーダである。
本実施例が実施例1と相違する点は、光源104の光出射部141と光検出器103の受光部131の間の一部の光透過樹脂105の厚みを薄くし、凹状部を形成している点である。
図12は、一般的な光源、例えばLEDにおいて、レンズなどの光学的部材を使用しない場合の放射角度方向の概略光強度をベクトル長で示すものである。ここで、90度方向、即ち光出射部141の出射面に対して法線方向の光強度を1.0とする。放射強度が半値の約50%となる放射角度は、約30度となる。一般的に光強度が半値以下の光は、半値以上の光より十分に弱い光である。このため、光強度が半値以下の光が受光部131に入射しても、DC成分に大きく寄与しない。
光源104の光出射部141の任意の点141pから光検出器103の受光部131に最も近い(小さい)間隔をdsとした時、
ds=d13+d23
となる。
また、
tan60°=t13/d13
=t23/d23より
1.73≒t13/d13
≒t23/d23
となる。
このため、式(13)を満たす構成にすれば良いことになる。
ds>1.73(t13+t23)・・・・(13)
本実施例の作用は、実施例3と同様な作用を有する。本実施例では、放射角度が小さく、全反射した光が受光部131に入射している。しかしながら、上述したように、放射角度が小さく、光強度が半値以下の光が受光部131に入射しても、DC成分に大きく寄与しない。このため、DC成分を小さくすることで、変位信号の飽和を防止できる。なお、本実施例の各構成は、実施例1と同様な各種の変形、変更が可能である。
図13、図14を参照して、本発明の実施例6に係る光学式エンコーダ600を説明する。実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。光学式エンコーダ600は、配線基板102上に受光部131を内部に有した光検出器103と、少なくとも光出射部141上にスリットパターン181を有する光学部材108を配置した光源104を別体で配置して光透過樹脂105で一体化したパッケージからなるセンサヘッド101と、センサヘッド101と相対的に変位する格子パターン111を有するスケール110とから構成されている。光源104の光出射部141から出射した光Lsをスケール110で反射及び回折し、その反射及び回折した光Lsrを光検出器103の受光部131で受光する。そして、センサヘッド101から図16の(b)、(c)に示したようなアナログまたはデジタルの変位信号を出力する反射型の光学式エンコーダである。
本実施例が実施例1と相違する点は、光出射部141上にスリットパターン181を有する光学部材108を配置した構成となっている点である。光学部材108に光透過樹脂105とほぼ同じ屈折率を有するガラス材などを使用すれば、光学部材108と光透過樹脂105との界面での屈折はほとんど発生しない。
従って、本実施例の構成でも実施例1と同様に(6)式の関係式を満たす光検出器103の受光部131と光源141の光出射部141との配置及び光透過樹脂105の厚さt11、t21とする。これにより、光源104の光出射部141から出射した光Laが、光透過樹脂105の界面151で全反射して、受光部131の中心131aから光源141側の略半分の受光部131の領域150へ入射することを防ぐことができる。
また、光学部材108に形成するスリットパターン181は、良好なエンコーダ信号を得るために、スケール110の格子パターン111、スケール110とスリットパターン181または受光部131との間隔などに応じた形状にすることが望ましい。
本実施例の作用は、実施例1と同様な作用を有する。また、良好なエンコーダ信号を得るためには光学部材108に形成するスリットパターン形状181で決まる。このため、光源104の光出射部141の形状に依存しない。従って、光源104の選択肢が広がる。
なお、本実施例の各構成は、実施例1と同様な各種の変形、変更が可能である。また実施例3、実施例5のような光透過樹脂105の表面152を有する凸状部、表面153を有する凹状部のような構成としても良い。
さらに好ましくは、光学部材108は光源104に直接貼りつける構成または光透過樹脂105が光源104との間に介在する構成が望ましい。また、スリットパターン181は、光学部材108の光源104側または光源104とは反対側のどちらの面に形成しても良い。加えて、光学部材108は薄板でスリット開口を有する形状でも良い。
さらに厳密には、光学部材108と光透過樹脂105の屈折率の差を考慮して、実施例1で説明した幾何学的方法と同様な考え方で(6)式の左辺を修正することが望ましい。
また、上記各実施例において、光透過樹脂105と外界との界面で全反射する光が、光検出器103の受光部131の一部に入射するような、または受光部131とは異なる領域に入射するような、光学特性、例えば屈折率n2を有する光透過樹脂105を用いても良い。このときは、屈折率n2を可変なパラメータとして、さらに光透過樹脂105の厚さ、光源104と光検出器103との距離を設定することが望ましい。このように、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
以上のように、本発明に係る光学式エンコーダは、安価な反射型の光学式エンコーダに有用である。
実施例1に係る光学式エンコーダの概略構成を示す図である。 実施例1の光源と光検出部との平面図である。 実施例1の受光部の構成を拡大して示す平面図である。 実施例2に係る光学式エンコーダの概略構成を示す図である。 実施例2の光源と光検出部との平面図である。 実施例3に係る光学式エンコーダの概略構成を示す図である。 実施例3の光源と光検出部との平面図である。 実施例4に係る光学式エンコーダの概略構成を示す図である。 実施例4の光源と光検出部との平面図である。 実施例5に係る光学式エンコーダの概略構成を示す図である。 実施例5の光源と光検出部との平面図である。 実施例5の光源の放射光の強度を示す図である。 実施例6に係る光学式エンコーダの概略構成を示す図である。 実施例6の光源と光検出部との平面図である。 スネルの法則を説明する図である。 (a)は光学式エンコーダの概略構成、(b)はアナログ信号、(c)はデジタル信号をそれぞれ示す図である。 (a)はDC成分を説明する図、(b)は変位信号の飽和を説明する図である。 (a)、(b)は従来技術の光学式エンコーダの概略構成を示す図である。
符号の説明
100、200、300、400、500、600 光学式エンコーダ
101 センサヘッド
102 配線基板
103 光検出器
104 光源
105 光透過樹脂
106 法線
107 反射点
110 スケール
111 格子パターン
131 受光部
131a 受光部の中心
131b 最も離れた受光部の位置
131c 最も近い受光部の位置
141 光出射部
141p 任意の点
150 領域
151 表面
155 界面
PD1、PD2、PD3、PD4 フォトダイオード
t21、t11、t11、t12、t23、t13、t211、t111 厚さ
d11、d12、d22、d12、d23、d13、d211、d111 距離
n1 外界の媒質の屈折率
n2 光透過樹脂の屈折率
Ls、Lsr、La、Lb1、Lb2 光
60 光透過樹脂
70 光源
75 光検出器
80 界面
90 エンコーダ
91 スケール
92 センサヘッド
24 発光素子
26 受光素子
28 反射鏡
30 リードフレーム

Claims (12)

  1. 少なくとも1つの光源と少なくとも1つの光検出器を、光透過樹脂で一体化したパッケージからなるセンサヘッドと、前記センサヘッドと相対的に変位するスケールとから構成され、前記光源の光出射部から出射した光を前記スケールで反射及び回折し、反射及び回折した光を前記光検出器の受光部で受光して前記センサヘッドから変位信号を出力する光学式エンコーダにおいて、
    前記光源の光出射部の任意の点から放出された光のうち、前記光透過樹脂と外界との界面で全反射する光が、前記光検出器の前記受光部の一部に入射するように、または前記受光部とは異なる領域に入射するように、前記光源の前記光出射部と前記光検出器の前記受光部とが配置されていること及び前記光透過樹脂の形状が形成されていること及び前記光透過樹脂の光学特性が設定されていることの少なくとも何れか一つを満足することを特徴とする光学式エンコーダ。
  2. 前記光透過樹脂の前記スケールに対向する表面は、略平坦であることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  3. 前記光源の前記光出射部の任意の点から放出された光のうち、前記光透過樹脂と外界との前記界面で全反射する光が、前記光検出器の前記受光部の一部に入射するように、または前記受光部とは異なる領域に入射するように、前記光検出器の前記受光部と前記光源の前記光出射部とが配置されており、かつ前記光透過樹脂の厚みが設定されていることを特徴とする請求項2に記載の光学式エンコーダ。
  4. 前記光透過樹脂の前記スケールに対向する表面と、前記光源の前記光出射部の表面と、前記光検出器の前記受光部の表面とが略平行であり、
    前記光源の前記光出射部の表面から前記光透過樹脂の前記スケールに対向する表面までの厚みをt11と、
    前記光検出器の前記受光部の表面から前記光透過樹脂の前記スケールに対向する表面までの厚みをt21と、
    前記光源の前記光出射部の任意の点から前記光検出器の前記受光部の中心までの前記光透過樹脂の表面に対して平行な方向の距離をdcと、
    外界の媒質の屈折率をn1と、
    前記光透過樹脂の屈折率をn2とそれぞれしたとき、
    tan−1(dc/(t11+t21))<sin−1(n1/n2)
    の条件式を満足することを特徴とする請求項2に記載の光学式エンコーダ。
  5. 前記光透過樹脂の前記スケールに対向する表面と、前記光源の前記光出射部の表面と、前記光検出器の前記受光部の表面とが略平行であり、
    前記光源の前記光出射部の表面から前記光透過樹脂の前記スケールに対向する表面までの厚みをt111と、
    前記光検出器の前記受光部面から前記光透過樹脂の前記スケールに対向する表面までの厚みをt211と、
    前記光源の前記光出射部の任意の点から前記光検出器の前記受光部までの前記光透過樹脂の表面に対して平行な方向の距離のうち最も長い距離をdeと、
    外界の媒質の屈折率をn1と、
    前記光透過樹脂の屈折率をn2とそれぞれしたとき、
    tan−1(de/(t111+t211))<sin−1(n1/n2)
    の条件式を満足することを特徴とする請求項2に記載の光学式エンコーダ。
  6. 前記光透過樹脂の前記スケールに対向する表面のうち前記光源の前記光出射部と前記光検出器の前記受光部との間の少なくとも一部の表面は、凸状部を有していることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  7. 前記光透過樹脂の前記スケールに対向する表面のうち前記凸状部の表面と、前記光源の前記光出射部の表面と、前記光検出器の前記受光部の表面とが略平行であり、
    前記光源の前記光出射部の表面から前記光透過樹脂の前記凸状部の前記スケールに対向する表面までの厚みをt12と、
    前記光検出器の前記受光部の表面から前記光透過樹脂の前記凸状部の前記スケールに対向する表面までの厚みをt22と、
    前記光源の前記光出射部の任意の点から前記光検出器の前記受光部の中心までの前記光透過樹脂の表面に対して平行な方向の距離をdcと、
    外界の媒質の屈折率をn1と、
    前記光透過樹脂の屈折率をn2とそれぞれしたとき、
    tan−1(dc/(t12+t22))<sin−1(n1/n2)
    の条件式を満足することを特徴とする請求項6に記載の光学式エンコーダ。
  8. 前記光透過樹脂の前記スケールに対向する表面のうち前記凸状部の表面と、前記光源の前記光出射部の表面と、前記光検出器の前記受光部の表面とが略平行であり、
    前記光源の前記光出射部の面から前記光透過樹脂の前記凸状部の前記スケールに対向する表面までの厚みをt122と、
    前記光検出器の前記受光部の表面から前記光透過樹脂の前記凸状部の前記スケールに対向する表面までの厚みをt222と、
    前記光源の前記光出射部の任意の点から前記光検出器の前記受光部までの前記光透過樹脂の表面に対して平行な方向の距離のうち最も長い距離をdeと、
    外界の媒質の屈折率をn1と、
    前記光透過樹脂の屈折率をn2とそれぞれしたとき、
    tan−1(de/(t122+t222))<sin−1(n1/n2)
    の条件式を満足することを特徴とする請求項6に記載の光学式エンコーダ。
  9. 少なくとも1つの光源と少なくとも1つの光検出器を、光透過樹脂で一体化したパッケージからなるセンサヘッドと、前記センサヘッドと相対的に変位するスケールとから構成され、前記光源の光出射部から出射した光を前記スケールで反射及び回折し、その反射及び回折した光を前記光検出器の受光部で受光して前記センサヘッドから変位信号を出力する光学式エンコーダにおいて、
    前記光透過樹脂の前記スケールに対向する表面のうち前記光源の前記光出射部と前記光検出器の前記受光部との間の少なくとも一部の表面は、凹状部を有していることを特徴とする光学式エンコーダ。
  10. 前記光透過樹脂の前記スケールに対向する表面のうち前記凹状部の表面と、前記光源の前記光出射部の表面と、前記光検出器の前記受光部の表面とが略平行であり、
    前記光源の前記光出射部の表面から前記光透過樹脂の前記凹状部の前記スケールに対向する表面までの厚みをt13と、
    前記光検出器の前記受光部の表面から前記光透過樹脂の前記凹状部の前記スケールに対向する表面までの厚みをt23と、
    前記光源の前記光出射部の任意の点から前記光検出器の前記受光部までの前記光透過樹脂の表面に対して平行な方向の距離のうち最も短い距離をdsと、
    外界の媒質の屈折率をn1と、
    前記光透過樹脂の屈折率をn2とそれぞれしたとき、
    1.73×(t13+t23)<ds
    の条件式を満足することを特徴とする請求項9に記載の光学式エンコーダ。
  11. 前記光源上に、少なくとも1つのスリットパターンを有する光学部材を配置したことを特徴とする請求項1または9記載の光学式エンコーダ。
  12. 前記スリットパターンを有する前記光学部材は、前記光源に直接貼付されていることを特徴とする請求項11に記載の光学式エンコーダ。
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