JP2009230135A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】煩雑な処理がなく、1種類のプロセス速度から複数の階調補正テーブルを1度で作成し、複数の階調特性の補正を行うことができる画像形成装置、およびその画像処理方法を提供する。
【解決手段】画像形成部14の濃度センサ520は階調パッチパターンXの濃度データを取得する。このときのプロセス速度をAとする。次に、第1の階調補正テーブル作成部221は、濃度センサ520が取得した階調パッチパターンXの濃度データより、第1の階調補正テーブル222Aを作成し階調補正テーブル記憶部222に格納する。次に、第2の階調補正テーブル作成部223は、第1の階調補正テーブル222Aと、差分データ記憶部225にあらかじめ保存している基準プロセス速度における階調特性と他のプロセス速度における階調特性との差分データから、他のプロセス速度に対応する階調補正テーブル(222B、222C…)を作成し階調補正テーブル記憶部222に格納する。
【選択図】 図3
【解決手段】画像形成部14の濃度センサ520は階調パッチパターンXの濃度データを取得する。このときのプロセス速度をAとする。次に、第1の階調補正テーブル作成部221は、濃度センサ520が取得した階調パッチパターンXの濃度データより、第1の階調補正テーブル222Aを作成し階調補正テーブル記憶部222に格納する。次に、第2の階調補正テーブル作成部223は、第1の階調補正テーブル222Aと、差分データ記憶部225にあらかじめ保存している基準プロセス速度における階調特性と他のプロセス速度における階調特性との差分データから、他のプロセス速度に対応する階調補正テーブル(222B、222C…)を作成し階調補正テーブル記憶部222に格納する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、階調特性を推定する画像形成装置および画像形成方法に関する。
デジタルカラー複合機やカラープリンタ等に組み込まれている画像形成装置では、温度等の周囲環境の変化や、使用時間の経過によって印刷画像の濃度が変化することがある。そこで画像形成装置では、装置があらかじめ保存している階調パッチパターンを用いて階調補正テーブルを作成し、この諧調補正テーブルを用いて階調補正を行うものもある。階調パッチパターンは、所定の枠内に縦線やドットを複数印字したパターンを、低い濃度から高い濃度まで濃度が変化するように(縦線の太さや間隔、或いはドットの大きさや間隔を変化させて)、所定の濃度間隔でパターンを並べたものである。
例えば、画像形成装置の転写ベルト等の像担持体上に階調パッチパターンを印字し、トナー付き着量センサ等の濃度センサで濃度を検出する。そして、あらかじめ保持している、基準となる階調特性と比較して、階調特性テーブルを作成する。
転写ベルトの移動速度や感光体ドラム面の移動速度をプロセス速度(mm/s)という。プロセス速度は、通常印字がカラーの時には遅く設定され、モノクロの時には速く設定される。また、用紙の種類によってもプロセス速度は異なり、一般に、コーティング紙等の特殊紙や厚紙では、普通紙に比べて遅く設定される。
従来、複数の階調補正テーブルを作成することにより、画像形成装置の使用状態が経時的に変化しても、常に適切に階調表現された画像を作る技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
印字色や用紙の種類を変更するたびにプロセス速度は変わり、これに伴って階調特性も異なってくる。プロセス速度が変わっても常に同じ階調特性を得るためには、プロセス速度ごとに対応する階調補正テーブルを作成しておく必要がある。プロセス速度を実際に変えながら階調補正テーブルを作成すると、プロセス速度ごとに転写ベルトに階調パッチパターンを印字して階調補正テーブルを作成する必要があるため、テーブル作成に多くの時間がかかる。
本発明はこのような点に鑑みてなされたもので、煩雑な処理がなく、1種類のプロセス速度から複数の階調補正テーブルを1度で作成し、複数の階調特性の補正を行うことができる画像形成装置、およびその画像処理方法を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、転写体の移動速度であって、印字色や用紙の種類によって可変の複数のプロセス速度に対応した、画像の階調特性を選択する画像形成装置において、前記複数のプロセス速度から基準プロセス速度を選択し、前記基準プロセス速度で前記転写体に印字した階調パッチパターンの濃度情報を取得する濃度取得部と、前記濃度取得部で取得した前記階調パッチパターンの濃度から、前記基準プロセス速度での階調特性を補正するための第1の階調補正テーブルを作成する第1の階調補正テーブル作成部と、前記基準プロセス速度における階調特性と前記基準プロセス速度以外の他のプロセス速度における階調特性との差分データを用いて前記第1の階調補正テーブルを修正し、前記他のプロセス速度における階調特性を補正するための第2の階調補正テーブルを作成する第2の階調補正テーブル作成部と、前記基準プロセス速度時には前記第1の階調補正テーブルを用いて画像の階調特性を補正し、前記他のプロセス速度時には前記第2の階調補正テーブルを用いて画像の階調特性を補正する階調処理部とを有することを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理方法は、転写体の移動速度であって、印字色や用紙の種類によって可変の複数のプロセス速度に対応した、画像の階調特性を選択する画像処理方法において、前記複数のプロセス速度から基準プロセス速度を選択し、前記基準プロセス速度で前記転写体に印字した階調パッチパターンの濃度情報を取得し、前記濃度取得部で取得した前記階調パッチパターンの濃度から、前記基準プロセス速度での階調特性を補正するための第1の階調補正テーブルを作成し、前記基準プロセス速度における階調特性と前記基準プロセス速度以外の他のプロセス速度における階調特性との差分データを用いて前記第1の階調補正テーブルを修正し、前記他のプロセス速度における階調特性を補正するための第2の階調補正テーブルを作成し、前記基準プロセス速度時には前記第1の階調補正テーブルを用いて画像の階調特性を補正し、前記他のプロセス速度時には前記第2の階調補正テーブルを用いて画像の階調特性を補正することを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置によれば、煩雑な処理がなく、1種類のプロセス速度から複数の階調補正テーブルを1度で作成し、複数の階調特性の補正を行うことができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態である画像形成装置1、例えば、デジタルMFP(Digital Multi-Function Peripheral)のシステム構成例を示す図である。この画像形成装置1は、デジタルカラー複合機として機能するもので、例えば、コピー機能、プリンタ機能、スキャナー機能、FAX機能、ストレージ機能等が実現される。
画像形成装置1は、読取部11、スキャナー系画像処理部21、プリンタ系画像処理部22、ページメモリ部13、画像形成部14を備え、これらの構成によってコピー機能を実現している。
読取部11は、原稿を3ラインCCDセンサで光学的に読み取り、赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーデジタル画像信号に変換する。
スキャナー系画像処理部21は、主走査方向の信号レベルの不均一性を補正するシェーディング補正や、空間フィルタリング処理等の各種画像処理を行う。また、コピー機能として動作する場合には、R,G,Bの三原色から例えばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の色信号に変換してページメモリ部13へ出力する一方、スキャナー機能として動作する場合には、R,G,Bの3原色としてページメモリ部13へ出力する。
ページメモリ部13は、スキャナー系画像処理部21で出力した画像信号について、例えばページ単位で一時的に記憶し、再度プリンタ系画像処理部22へ出力する。
プリンタ系画像処理部22は、ページメモリ部13から出力される画像信号に対して、階調補正を行い、印刷のための画像処理を行い、画像形成部14に出力する。詳細については後述する。
画像形成部14は、例えば電子写真方式で記録紙に画像を印刷する構成品であり、露光部、感光体ドラム、現像部等を備えて構成されるものである。詳細については後述する。
また画像形成装置1は、ストレージ部15、プリンタコントローラ部16、FAXコントローラ部17、電子データ作成部18、外部I/F部19、を備えている。これらの構成品は、画像形成装置1をストレージ機能、プリンタ機能、FAX機能、スキャナー機能等として動作させる場合に用いられるものである。
ストレージ部15は、例えばHDD(Hard Disk Drive)で構成されるものであり、読取部11で読み取った画像信号や外部のパーソナルコンピュータ等から入力した画像信号を記憶する。ストレージ部15に記憶された画像信号は必要に応じて読み出され、画像形成部14で印刷し、或いは、スキャンデータとして外部に出力することができる。
電子データ作成部18は、画像形成装置1をスキャナー機能として動作させる際に、画像信号を所定のデータフォーマットに変換しスキャンデータを生成する。生成されたスキャンデータは、外部I/F部19を介して外部に出力される。
FAXコントローラ部17は、画像形成装置1をFAX機能として動作させるものである。読取部11で読み取られた画像信号をFAX用のデータフォーマットに変換し、外部I/F部19を介して外部の電話回線に出力する。また、電話回線から入力されるFAXデータを画像信号に変換して、画像形成部14で印刷を行うことができる。
プリンタコントローラ部16は、画像形成装置1をプリンタ機能として動作させる際にプリント機能に必要となる各種制御や各種処理を行う。制御部10は、画像形成装置1の全体に係る制御を行っている。
図2は、主に画像形成部14の内部構成例を示す模式的な断面図である。本実施形態に係る画像形成装置1は、いわゆるタンデム型の電子写真方式によってカラー印刷が可能な構成になっている。
画像形成部14は、転写ベルト(転写体)500、濃度センサ部520、給紙部530、記録紙転写部540、定着部550、排紙部560を備えて構成されている。
また、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色に対応する4つの感光体ドラム(感光体)510a〜510dが転写ベルト500の搬送方向に沿って並列に配設されている。各感光体ドラム510の周囲には、帯電部511a〜511d、現像部512a〜512d、転写ローラ(転写部)513a〜513d、クリーナー514a〜514d等が回転の上流から下流に向けて順にそれぞれ配設されている。また、感光体ドラム510a〜510dに対してレーザ光を照射する露光部515a〜515dが色毎に設けられている。ここで、上記各構成品の参照番号に付したa、b、c、及びdの各英文字は、印刷色のY、M、C、及びKに各々対応している。
感光体ドラム510a〜510dの表面は、帯電部511a〜511dによって所定の電位に帯電され、露光部515a〜515dから照射される光、例えばレーザ光によって静電潜像がその表面に形成される。静電潜像は、現像部512a〜512dから供給されるトナーによって現像され、感光体ドラム510a〜510dの表面には各トナー色に応じた現像画像が形成される。
感光体ドラム510a〜510dに形成された現像画像は、Y,M,C,Kの順に転写ベルト500の上に重ねて転写され、K用の感光体ドラム510dを通り過ぎた時点で4 色が合成されたフルカラーのトナー画像が転写ベルト500の上に形成される。ただし、階調パッチパターンを用いて階調補正を行う動作においては、階調パッチパターンはシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のそれぞれ単色で転写され、色毎に計4回行われる。
転写ベルト500の最も下流側(感光体ドラム510dの下流側)には、転写ベルト500上に転写されたトナー画像の濃度を検出するための濃度センサ部(濃度取得部)520が配置される。
転写ベルト500の上のトナー画像は、記録紙転写部540において、給紙部530から供給される記録紙に転写される。記録紙に転写されたトナー画像は、定着部550において記録紙に定着され、排紙部560から外部に排紙される。
転写ベルト500への転写が終わった各感光体ドラム510a〜510dでは、クリーナー514a〜514dによって表面に残留しているトナーが除去され、次の用紙の印刷に備える。以上の処理を繰り返すことにより、連続したフルカラー印刷を行うことができる。
次に、プリンタ系画像処理部22の詳細構成について、図3を参照して説明する。
第1の階調補正テーブル作成部221は、基準プロセス速度における画像信号の階調特性を補正するための第1の階調補正テーブル222Aを作成し、第2の階調補正テーブル作成部223は、基準プロセス速度以外の他のプロセス速度における画像信号の階調特性を補正するための第2の階調補正テーブル(222B、222C…)を作成し、階調補正テーブル記憶部222に格納する。
階調補正処理部226は、画像の階調特性を、階調補正テーブル記憶部222に格納されている各プロセス速度における階調補正テーブルを用いて補正する。基準プロセス速度に対応する印刷設定時では第1の階調補正テーブル222Aを用いて階調特性を補正し、他のプロセス速度に対応する印刷設定時では、他のプロセス速度における階調補正テーブル(222B、222C…)を用いて階調特性を補正する。
ここで、階調特性の補正について説明する。図11は、階調特性補正の概念図である。設定階調値(入力画像信号の階調値)と印刷した画像の階調値(濃度)が1対1の線形関係であれば、画像信号の階調を補正する必要が無いが、実際は図11の破線で示すように非線形である。そのため、図11の直線に示すような、設定階調値に対する印刷画像の階調(濃度)が1対1になる、あるいは近づけるよう補正する。例えば、図12に示す階調補正テーブルを用いて設定階調値を補正する。
図12の下方の太線で示す曲線が階調補正テーブルを示す図である。階調補正テーブルの特性の形状は、設定階調値と印刷された画像信号の濃度(補正前)の関係を示す特性と線対称である。このような形状の階調補正テーブルを用いることにより、設定階調値と印刷濃度との関係が線形になるように補正することができる。
ディザ処理部227は、階調補正処理部226で補正された階調特性に対応するハーフトーンスクリーン(パターン)240を選択し、画像の処理を行う。階調補正処理部226とハーフトーン処理部227を合わせて、階調処理部220とする。
差分データ記憶部225は、基準プロセス速度の階調特性と基準プロセス速度以外の他のプロセス速度の複数の階調特性との差分データを、階調特性毎に保存している。図9は、基準プロセス速度aに対する、プロセス速度の違いによる階調特性b、cの差分値の概略図であり、横軸が設定階調値、縦軸が検出濃度を示している。
プロセス速度は前述したように、印字色や用紙の種類によって速度が異なるため、例えばカラー印刷で普通紙の場合のプロセス速度、モノクロ印刷で特殊紙の場合のプロセス速度というように、印字色または用紙種類に対するプロセス速度との対応テーブルが、プロセス速度対応テーブル記憶部228にあらかじめ記憶されている。プロセス速度と、印字色、用紙種類の対応テーブルの例を図10に示す。
図9において、基準プロセス速度aを傾き1の直線で表すと、プロセス速度が速い場合(b)は階調特性の傾きが大きく、基準プロセス速度aの上部に階調特性が表される。また、プロセス速度が遅い場合(c)は階調特性の傾きが小さく、基準プロセス速度aの下部に階調特性が表される。これらb、cの階調特性とaの階調特性との差分値をあらかじめ求める。差分データは、開発・設計段階、或いは製造段階で予め取得しておき、この差分データを製品出荷前に差分データ記憶部225に保存しておく。
テストパターン230は、あらかじめプリンタ系画像処理部22に保存している、濃度毎の画素レベル値(数値)を示したものである。
<キャリブレーションモード時の動作>
次に、上記構成における画像形成装置1の、キャリブレーションモード時の動作について、図4、図5、及び図6を参照して説明する。
次に、上記構成における画像形成装置1の、キャリブレーションモード時の動作について、図4、図5、及び図6を参照して説明する。
図4の第1手順では、テストパターンに対応する階調パッチパターンX(トナー画像)を転写ベルト500上に形成し、この階調パッチパターンXの濃度を濃度センサ520で検出する。このときの印刷設定はモノクロ、普通紙とする。制御部10は、プリンタ系画像処理部22内のテストパターン230を読み出し、ディザ処理部227で該当するハーフトーンスクリーン240Aを適用する。テストパターンの印刷設定がモノクロであるため、画像形成部14は、モノクロ、普通紙印刷に対応するプロセス速度で、感光体ドラム510dの表面にハーフトーンスクリーン240Aを施した階調パッチパターンXの現像画像を形成し、転写ベルト500に転写する。この印刷設定時(モノクロ、普通紙印刷)における転写ベルト500の移動速度をプロセス速度Aとする。濃度センサ520は階調パッチパターンXの濃度データを取得する。
次に図5の第2手順において、画像形成部14は、取得した階調パッチパターンXの濃度データを、同じ画像形成装置1の第1の階調補正テーブル作成部221に送信する。第1の階調補正テーブル作成部221は、階調パッチパターンXの濃度に基づいて階調特性を補正するための第1の階調補正テーブル222Aを作成し、階調補正テーブル記憶部222に格納する。
次に、第2の階調補正テーブル作成部223は、第1の階調補正テーブル222Aと、差分データ記憶部225にあらかじめ保存している、基準プロセス速度(プロセス速度A)における階調特性とプロセス速度Bにおける階調特性との差分データとを合成して、第2の階調補正テーブル222Bを作成して階調補正テーブル記憶部222に格納する。第2の階調補正テーブル222Bを用いるときの転写ベルト500の移動速度を、プロセス速度Bとする。
差分データ記憶部225は、プロセス速度Bにおける階調特性との差分データだけではなく、他のプロセス速度における差分データもあらかじめ保存しているので、第2の階調補正テーブル作成部223は、第1の階調補正テーブル222Aと、各プロセス速度における差分データとをそれぞれ合成して、プロセス速度毎の階調補正テーブル(例えば222C、222D…)を作成し階調補正テーブル記憶部222に格納する。このときの階調補正テーブルに対応したプロセス速度を、それぞれ例えばプロセス速度C、プロセス速度D…とする。
キャリブレーションモード時の動作のフローチャートを図6に示す。画像形成部14の濃度センサ520は階調パッチパターンXの濃度データを取得する(ステップS101)。このときのプロセス速度をAとする。次に、第1の階調補正テーブル作成部221は、ステップS101で濃度センサ520が取得した階調パッチパターンXの濃度データより、第1の階調補正テーブル222Aを作成し階調補正テーブル記憶部222に格納する(ステップS103)。次に、第2の階調補正テーブル作成部223は、ステップS103で作成した第1の階調補正テーブル222Aと、差分データ記憶部225にあらかじめ保存している基準プロセス速度(プロセス速度A)における階調特性とプロセス速度Bにおける階調特性との差分データから、他のプロセス速度に対応する階調補正テーブル(222B、222C…)を作成し階調補正テーブル記憶部222に格納する(ステップS105)。
<通常印刷時の動作>
次に、画像処理装置1のキャリブレーション終了後、通常印刷時について、図7を参照にして説明する。
次に、画像処理装置1のキャリブレーション終了後、通常印刷時について、図7を参照にして説明する。
ユーザ等が画像処理装置1の操作部(図示せず)を用いて、印刷設定を例えばモノクロ、普通紙にし、ある画像Yを読取部11で読み取らせると、スキャナー系画像処理部21、ページメモリ部13は、前述した所定の画像処理を行い、プリンタ系画像処理部22の階調補正処理部226へ入力する。
階調補正処理部226は、階調補正テーブル記憶部222に保存されている、キャリブレーションモード時で設定した第1の階調補正テーブル222Aを読み出し、画像Yの階調特性を補正する。次に、ディザ処理部227はハーフトーンスクリーン記憶部240から、プロセス速度Aに対応するハーフトーンスクリーン240Aを選択して画像Yの処理を行い、画像形成部14はプロセス速度Aで印刷する。
ユーザ等がプロセス速度Bに対応する印字色、用紙種類(図10の例ではカラー、普通紙)を設定した場合、階調補正処理部226は、階調補正テーブル記憶部222に保存されている、第2の階調補正テーブル222Bを読み出して画像Yの階調特性を補正する。次に、ハーフトーン処理部227はハーフトーンスクリーン記憶部240から、プロセス速度Bに対応するハーフトーンスクリーン240Bを選択し、画像Yの処理を行い、画像記録部14で印刷する。
このように、ユーザ等が各プロセス速度に対応した印字色、用紙種類を設定して画像を入力させると、キャリブレーションモード時に作成した、各プロセス速度における各階調補正テーブルを読み出して階調補正処理部226で階調補正を行う。
通常印刷時の動作のフローチャートを図8に示す。ユーザ等が例えばプロセス速度Aに対応する印字色(モノクロ)、用紙種類(普通紙)を設定し(ステップS201)、画像Yを読取部11で読み取らせる(ステップS203)。階調補正処理部226は、階調補正テーブル記憶部222からプロセス速度Aにおける階調補正テーブル222Aを呼び出す(ステップS205)。次に階調補正処理部226は、入力された画像Yについて、ステップS205で呼び出した階調補正テーブル222Aを用いて階調特性を補正する(ステップS207)。次に、ハーフトーン処理部227は、プロセス速度Aに対応するハーフトーンスクリーン240を選択し、画像Yの処理を行って(ステップS209)、画像記録部14で印刷する(ステップS211)。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば上記実施形態では、1種類のプロセス速度を基準プロセス速度として、その差分値から階調特性を求めたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば印字色がモノクロの場合とカラーの場合とでそれぞれ基準プロセス速度を設定し、モノクロまたはカラーにおける他のプロセス速度(例えば、異なる用紙の種類に対応するプロセス速度)と、基準プロセス速度からの差分値より各々の階調特性を求める構成としてもよい。
また、あるプロセス速度の範囲内で、その範囲のプロセス速度の平均値を基準プロセス速度とし、範囲内の他のプロセス速度と基準プロセス速度との差分値より各々の階調特性を求める構成としてもよい。
1…画像形成装置、10…制御部、11…読取部、13…ページメモリ部、14…画像形成部、15…ストレージ部、16…プリンタコントローラ部、17…FAXコントローラ部、18…電子データ作成部、21…スキャナー系画像処理部、22…プリンタ系画像処理部、500…転写ベルト、520…濃度センサ、220…階調処理部、221…第1の階調補正テーブル作成部、222…階調補正テーブル記憶部、223…第2の階調補正テーブル作成部、240…ハーフトーンスクリーン記憶部、226…階調補正処理部、227…ディザ処理部。
Claims (5)
- 転写体の移動速度であって、印字色や用紙の種類によって可変の複数のプロセス速度に対応した、画像の階調特性を選択する画像形成装置において、
前記複数のプロセス速度から基準プロセス速度を選択し、前記基準プロセス速度で前記転写体に印字した階調パッチパターンの濃度情報を取得する濃度取得部と、
前記濃度取得部で取得した前記階調パッチパターンの濃度から、前記基準プロセス速度での階調特性を補正するための第1の階調補正テーブルを作成する第1の階調補正テーブル作成部と、
前記基準プロセス速度における階調特性と前記基準プロセス速度以外の他のプロセス速度における階調特性との差分データを用いて前記第1の階調補正テーブルを修正し、前記他のプロセス速度における階調特性を補正するための第2の階調補正テーブルを作成する第2の階調補正テーブル作成部と、
前記基準プロセス速度時には前記第1の階調補正テーブルを用いて画像の階調特性を補正し、前記他のプロセス速度時には前記第2の階調補正テーブルを用いて画像の階調特性を補正する階調処理部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - あらかじめ求めた前記差分データを記憶する差分データ記憶部をさらに備え、
前記第2の階調補正テーブル作成部は、前記差分データを読み出して第2の階調特性の作成に用いる、ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記濃度取得部は、キャリブレーションモードに設定されたときに前記階調パッチパターンの濃度情報を取得し、
前記第1、及び第2の階調補正テーブル作成部は、キャリブレーションモードに設定されたときに、前記第1、及び第2の階調補正テーブルを作成する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記基準プロセス速度は、カラー印刷時の基準プロセス速度とモノクロ印刷時の基準プロセス速度の2種類をそれぞれ選択し、
前記第1の階調補正テーブル作成部は、前記2種類の基準プロセス速度において取得した前記2種類の階調パッチパターンの濃度から、前記2種類の基準プロセス速度における第1の階調補正テーブルをそれぞれ作成し、
前記第2の階調補正テーブル作成部は、前記2種類の基準プロセス速度における階調特性と、前記2種類の基準プロセス速度以外の、各印刷時での他のプロセス速度における階調特性との差分データを用いて、前記第1の階調補正テーブルをそれぞれ修正し、前記他のプロセス速度における階調特性を補正するための第2の階調補正テーブルをそれぞれ作成する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 転写体の移動速度であって、印字色や用紙の種類によって可変の複数のプロセス速度に対応した、画像の階調特性を選択する画像処理方法において、
前記複数のプロセス速度から基準プロセス速度を選択し、前記基準プロセス速度で前記転写体に印字した階調パッチパターンの濃度情報を取得し、
前記濃度取得部で取得した前記階調パッチパターンの濃度から、前記基準プロセス速度での階調特性を補正するための第1の階調補正テーブルを作成し、
前記基準プロセス速度における階調特性と前記基準プロセス速度以外の他のプロセス速度における階調特性との差分データを用いて前記第1の階調補正テーブルを修正し、前記他のプロセス速度における階調特性を補正するための第2の階調補正テーブルを作成し、
前記基準プロセス速度時には前記第1の階調補正テーブルを用いて画像の階調特性を補正し、前記他のプロセス速度時には前記第2の階調補正テーブルを用いて画像の階調特性を補正する、
ことを特徴とする画像処理方法。
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