JP2009227992A - フィルム及びプリント配線板 - Google Patents

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信弘 後藤
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Abstract

【課題】プリント配線板において、ガラス転移温度(Tg)が高く、低誘電率および低誘電正接を有するフィルム及びそれを用いたプリント配線板を提供する。
【解決手段】エポキシ樹脂(a)、エステル型硬化剤(b)および無機充填材(c)を必須成分とする樹脂組成物(A)が成形されてなるフィルムであって、無機充填材(c)は、平均粒子径が0.1μm以上であり、樹脂組成物(A)の全固形分量に対し、含有量が15〜70質量%であり、エポキシ樹脂(a)とエステル型硬化剤(b)の合計含有量が30〜85質量%であり、エステル型硬化剤(b)に対するエポキシ樹脂(a)の質量割合(a/b)が0.5〜1.4であり、及びエポキシ樹脂(a)は、少なくとも液状エポキシ樹脂を含み、該液状エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂(a)中の含有割合が60質量%以上であることを特徴とするフィルム等。
【選択図】なし

Description

本発明は、フィルム及びプリント配線板に関し、より詳細には、プリント配線板をはじめとする電気絶縁材料に使用され、基材に樹脂組成物を塗布して形成されるフィルム及びそれを用いたプリント配線板に関する。
従来、配線板などの電子部品の絶縁材料として用いられてきたエポキシ樹脂では、誘電率および誘電正接の電気特性が不足する場合があり、高速伝送化に対応することが困難であった。そこで、カルボン酸と芳香族ヒドロキシ化合物とからなるエステル化合物の有するエステル結合が、エポキシ基に対して高い反応活性を持つことを利用し、多官能性の該エステル化合物をエポキシ樹脂の硬化剤として使用する試みがなされている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、これらエステル化合物は、活性の高いエステル結合が分子または分子鎖の末端にしか存在しないため、得られるエポキシ樹脂硬化物の架橋密度が高くならず、また、硬化物内部で水素結合が形成されることもないので、鉛フリーの半田加工に耐え得る高いガラス転移温度を有するエポキシ樹脂硬化物が得られなかった。
そこで、プリント配線板や、それに用いる絶縁材料の樹脂組成物として、従来から種々のものが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
上記特許文献2には、ガラス転移温度が高く、誘電正接が低く、難燃性が高いエポキシ樹脂硬化物を与え、かつ硬化剤として有機溶剤への溶解性に優れたポリエステルを含有するエポキシ樹脂組成物であって、分子鎖末端にアリールカルボニルオキシ基を有する、芳香族多価カルボン酸残基と芳香族多価ヒドロキシ化合物残基とからなる特定構造のポリエステル(A)、エポキシ樹脂(B)、硬化促進剤(C)、難燃剤(D)、および有機溶剤(E)を必須成分とするエポキシ樹脂組成物を用いることが開示されている。
しかしながら、上記特許文献2に開示の樹脂組成物では、未だ十分でなく、高いガラス転移温度と、誘電率および誘電正接の電気特性に優れたものが得られない。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、プリント配線板において、ガラス転移温度(Tg)が高く、低誘電率および低誘電正接を有するフィルム及びそれを用いたプリント配線板を提供することにある。さらに、不活性雰囲気のプロセスにおいても、ガラス転移温度(Tg)を高くできるフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、基材(B)に、樹脂組成物(A)を塗布して形成されるフィルムにおいて、樹脂組成物(A)として、特定のエポキシ樹脂(a)、特定のエステル型硬化剤(b)を含有することにより、上記課題が達成されることを見出した。本発明は、こうした知見に基づいて、さらに検討を重ね、完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、エポキシ樹脂(a)、エステル型硬化剤(b)および無機充填材(c)を必須成分とする樹脂組成物(A)がフィルム状に成形されてなるフィルムであって、
無機充填材(c)は、平均粒子径が0.1μm以上であり、かつ樹脂組成物(A)の全固形分量に対し、含有量が15〜70質量%であり、
樹脂組成物(A)の全固形分量に対し、エポキシ樹脂(a)とエステル型硬化剤(b)の合計含有量が30〜85質量%であり、かつエステル型硬化剤(b)に対するエポキシ樹脂(a)の質量割合(a/b)が0.5〜1.4であり、及び
エポキシ樹脂(a)は、少なくとも液状エポキシ樹脂を含み、該液状エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂(a)中の含有割合が60質量%以上であることを特徴とするフィルムが提供される。
本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、エステル型硬化剤(b)は、活性エステル当量が100〜500の活性エステル基を有する芳香族系エステル化合物であることを特徴とするフィルムが提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、樹脂組成物(A)は、さらに、硬化促進剤(d)を含有し、硬化促進剤(d)は、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2‘−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2‘−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2‘−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1‘)]−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1‘)]−エチル−S−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールまたは2,4−ジアミノ−6−ビニル−S−トリアジンから選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とするフィルムが提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、無機充填材(c)は、少なくともシリカを含有し、樹脂組成物(A)の全固形分量に対し、該シリカの含有量が60質量%以下であることを特徴とするフィルムが提供される。
さらに、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、樹脂組成物(A)は、60〜200℃の範囲における溶融粘度において、最低溶融粘度が500Pa・s以下であることを特徴とするフィルムが提供される。
本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明に係るフィルムを100〜200℃で加熱硬化させてなり、さらに、温度50〜85℃で粗化処理されることを特徴とする硬化フィルムが提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明に係るフィルムと、樹脂コート紙、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム又は銅箔から選ばれる基材(B)とが、積層されてなることを特徴とする積層フィルムが提供される。
さらに、本発明の第8の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明に係るフィルム、第6の発明に係る硬化フィルム又は第7の発明に係る積層フィルムが回路基板にラミネートされてなることを特徴とするプリント配線板が提供される。
本発明のフィルムは、樹脂組成物(A)を成形してなるフィルムにおいて、樹脂組成物(A)は、エポキシ樹脂(a)、エステル型硬化剤(b)および無機充填材(c)を必須成分として、各々特定量含有するものであって、好ましくは、樹脂組成物(A)を加熱処理して、Bステージ化した後の最低溶融粘度が500Pa・s以下であることを特徴としたものである。
前記最低溶融粘度が500Pa・s以下である本発明のフィルムは、Bステージでの流動性が優れているため、部品内蔵基板のように部品の周囲の空間を絶縁樹脂で充填するのに適しており、三次元実装用基板などに用いられるフィルムとして、好適に用いることができる。
上記のような構成により、本発明のフィルムは、電気特性、メッキピール強度に優れ、しかも、不活性雰囲気での硬化性にも優れるという効果を発揮する。
ここで、不活性雰囲気での硬化性に優れるとは、例えば、フィルム上にサブトラクティブ法やセミアディティブ法にて銅パターンを形成する場合に、樹脂が銅パターンに覆われた部分が存在した状態で加熱硬化させることから、銅パターンに覆われた樹脂部分は、不活性雰囲気に近い状態で硬化されることになり、銅パターンがある部分と銅パターンがない部分との硬化度合いに差が生じ難くなる。これにより材料の耐熱衝撃性を高めることが可能となる。逆に、硬化雰囲気が異なることで、硬化度合いに大きな差が生じるような場合は、硬化の弱い部分からクラックが発生する恐れがある。
以下、本発明の詳細を項目毎に説明する。
本発明のフィルムでは、好ましい態様として、樹脂コート紙、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム又は銅箔から選ばれる基材(B)に、樹脂組成物(A)を塗布して形成されるフィルムにおいて、樹脂組成物(A)は、エポキシ樹脂(a)、エステル型硬化剤(b)および無機充填材(c)を必須成分として含有し、樹脂組成物(A)の全固形分量に対し、無機充填材(c)の含有量が15〜70質量%で、エポキシ樹脂(a)とエステル型硬化剤(b)の合計含有量が30〜85質量%であり、また、エステル型硬化剤(b)に対するエポキシ樹脂(a)の質量割合(a/b)が0.5〜1.4であり、及びエポキシ樹脂(a)中の液状成分の割合が60質量%以上であり、無機充填材(c)の平均粒子径が0.1μm以上であることを特徴とするものである。
尚、全固形分量とは、液状エポキシ樹脂成分、硬化促進剤などの添加剤成分も含む溶媒以外の成分量であり、溶媒としては、MEK、MIBK、アセトン、テトラヒドロフラン、DMF、シクロヘキサノン、トルエン、ヘキサンなどが挙げられる。
1.樹脂組成物(A)
本発明に係る樹脂組成物(A)は、エポキシ樹脂(a)、エステル型硬化剤(b)および無機充填材(c)を必須成分として含有し、必要に応じて、さらに、硬化促進剤(d)を含有するものである。
(1)エポキシ樹脂(a)
本発明において、エポキシ樹脂(a)は、2個以上のグリシジル基を持つエポキシ樹脂ならば、特に限定せずに、すべて使用することができる。例えば、クレゾールノボラック、フェノールノボラック、α−ナフトールノボラック、β−ナフトールノボラック、ビスフェノールAノボラック、ビフェニルノボラック、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA、ビフェノール、テトラメチルビフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビスフェノールフルオレン、ジヒドロキシナフタレンなどの多価フェノールのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエニルジフェノールとエピクロルヒドリンとから得られるジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンジオールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、トリフェニル型エポキシ樹脂、テトラフェニル型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール、水添ビスフェノールAなどのアルコール系のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ヘキサヒドロ無水フタル酸やダイマー酸などを原料としたグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタンなどのアミンを原料としたグリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ベンゾピラン型エポキシ樹脂、骨格にトリアジン骨格を有するエポキシ樹脂およびそれらの混合物などが挙げられる。好適には、ビスA型エポキシ樹脂、ビスF型エポキシ樹脂、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂などであり、単独、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明に係る樹脂組成物(A)は、常温での扱いやすさ(柔軟性)を得るために、エポキシ樹脂(a)について、エポキシ樹脂(a)中の液状成分の割合が60質量%以上であることを必要とし、本発明の特徴の一つである。液状エポキシ樹脂の割合が60質量%未満であると、常温での扱いやすさ(柔軟性)が得られなくなる。ここで液状成分とは、23℃において流動性のあるエポキシ樹脂のことを指す。絶縁材料の製造プロセスにおいて、ハンドリング性は重要であり、ハンドリング性が悪いと、フィルムの割れや製品や製造装置へのフィルムカットくず(樹脂くず)の付着などが発生する恐れがある。
(2)エステル型硬化剤(b)
本発明において、エステル型硬化剤(b)としては、上記のエポキシ樹脂(a)を硬化させる活性エステル基を有する化合物が挙げられ、また、活性エステル基を有する化合物は、硬化後の電気特性を向上させることができる。通常、エステル結合は、エポキシ基に対して高い反応活性を有するため、エポキシ樹脂(a)の硬化剤(b)として、好適に用いることができ、活性エステル基を有する化合物を、硬化剤として使用した場合には、極性の高いヒドロキシ基を生じることがなく、得られるエポキシ樹脂硬化物は、低い誘電正接を示す。また、活性エステル基を有する化合物の分子鎖を形成する全てのエステル結合が架橋点となり得るため、これをエポキシ樹脂硬化剤として使用した場合、硬化物は、架橋密度が高くなり、高いガラス転移温度を有する。
尚、活性エステルとは、分子鎖末端にアリールオキシカルボニル基もしくはアリールカルボニルオキシ基を有する、芳香族多価カルボン酸残基と芳香族多価ヒドロキシ化合物残基からなるポリエステル、および芳香族多価カルボン酸の全てのカルボキシル基が芳香族モノヒドロキシ化合物でエステル化された芳香族エステルなどを意味するものである。
活性エステル基を有する化合物は、分子内に2個以上のエステル結合を有するものであれば、特に限定されるものではない。例えば、脂肪族または芳香族カルボン酸(カルボン酸ハライド)と、脂肪族または芳香族ヒドロキシ化合物から得られるエステル化合物などが挙げられる。中でも、活性エステル当量が100以上、500以下のものが好ましい。当量がこの範囲内にあると、耐熱性、屈曲性に加え、密着性も良好となり、さらに、線膨張率の低下も期待される。ただし、エステル型硬化剤を、硬化剤としてエポキシ樹脂と反応させる場合には、反応が進行しにくいことから、硬化促進剤には、適切なものを選定する必要がある。
また、線膨張率の低下が期待できるシアネートエステル樹脂との併用も可能である。シアネートエステル樹脂は、特に限定されるものではなく、例えば、ノボラック型(フェノールノボラック型、アルキルフェノールノボラック型など)シアネートエステル樹脂、ビスフェノール型(A型、F型、S型など)などが挙げられる。また、これらのシアネートエステル樹脂を2種類以上併用することも可能である。活性エステル化合物とシアネートエステル樹脂を併用することにより、電気特性、線膨張率ともに優れたフィルムを得ることができ、特にシアネート樹脂が液状であると、ハンドリング性にも優れる。電気特性に優れ、低線膨張率であることから、耐クラック性に優れるので高密度配線などに好適に使用できる。
エステル基は、カルボン酸化合物とフェノールとの縮合反応により得られるが、特に本発明で用いられる活性エステル基を有する化合物は、硬化時に架橋できるように、多価芳香族カルボン酸と多価フェノールの縮合反応からなる芳香族系エステル化合物が耐熱性を高くすることができるため好ましい。例えば、コハク酸、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸などの多価芳香族カルボン酸と、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、臭素化ビスフェノールA、メチル化ビスフェノールA、フェノールフタリンなどの多価フェノール類とからなる芳香族系エステル化合物などを挙げることができる。
本発明に係る樹脂組成物(A)において、前記のエポキシ樹脂(a)とエステル型硬化剤(b)の合計含有量は、樹脂組成物(A)の全固形分量に対し、30〜70質量%であり、そして、エポキシ樹脂(a)とエステル型硬化剤(b)の配合割合については、エステル型硬化剤(b)の配合量は、エステル型硬化剤(b)に対するエポキシ樹脂(a)の質量割合(a/b)が0.5〜1.4であることが好ましく、また、エポキシ樹脂の質量1に対し、硬化剤の質量比が0.7〜1.2の範囲とすることが好ましい。この範囲内では、反応が十分に進み、柔軟性を落とさずに密着性と耐熱性の効果を得ることができる。一方、質量割合(a/b)が1.4を超えると、エステル型硬化剤(b)によるエポキシ樹脂(a)の硬化反応が十分に進行せず、誘電正接が不十分となり、また、流動性が高くなりすぎて膜厚を制御するのが困難となる。一方、質量割合(a/b)が0.5未満だと、樹脂組成物(A)の流動性が低くなりすぎて、細部への充填性に劣ることがある。また、平坦性も得られなくなる。より好ましい配合量は、エポキシ樹脂(a)の質量1に対して、硬化剤(b)の質量比は0.8〜1.0である。
また、本発明では、樹脂組成物(A)を加熱処理して、Bステージとした後の動的粘弾性測定装置レオメーター(AR−2000、TAインスツルメントジャパン社製)で測定した最低溶融粘度が500Pa・s以下であることを特徴としており、最低溶融粘度が500Pa・s以下とするためには、少なくとも、エステル型硬化剤(b)に対するエポキシ樹脂(a)の割合が質量比(a/b)で0.5〜1.4にする必要があり、これらの比率から外れると、埋め込み性や平坦性などに問題が発生する。
(3)無機充填材(c)
無機充填材(c)としては、一般にエポキシ樹脂組成物に使用されているものを用いることができる。無機充填材(c)を用いることにより、樹脂組成物の充填性、熱膨張、電気特性を制御することができる。無機充填材(c)としては、例えば、窒化アルミ、アルミナ、ボロンナイトライト、酸化チタン、マイカ、雲母粉、クレー(クレイ)、タルク、溶融シリカや結晶シリカなどのシリカ、及び窒化珪素等が挙げられ、最も好適に使用されるものとしては、線膨張率、熱放散性とコスト面から、平均粒子径が0.1μm(100nm)以上であるシリカであり、または、球状の溶融シリカである。平均粒子径が0.1μm以上のシリカであると、樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎず、スルーホール、ビヤホール(ビアホール)等への充填性が良好となる。また、シリカは、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などの表面処理剤により、表面処理されていることが好ましい。
無機充填材の形状には、球状と破砕状、フレーク状等の非球状フィラーがある。例えば、球状フィラーを用いた場合、その最大粒径が20μm以下であることが好ましい。最大粒径が20μm以下である場合、本発明のフィルムがラミネート装置などの搬送ロールなどを通過する際に曲げられても割れ難く、1μm以下であることがより好ましい。最大粒径が20μmを超える無機充填材を含む樹脂組成物で構成された絶縁層を形成した場合、無機充填材の祖粒分が配線間にブリッジし、配線間の電気特性が不均一となり、誤作動の原因や、信頼性の低下を招くことから、好ましくない。
これらの無機充填材は、単独でも混合して用いても差し支えない。無機充填材は、予めシランカップリング剤等で表面処理されているものを用いても良い。
無機充填材(c)の含有量としては、特に限定されないが、樹脂組成物(A)の全固形分量に対し、15質量%以上、70質量%以下であり、かつ平均粒子径が0.1μm以上である。無機充填材(c)の含有量が15質量%以上の場合は、膜厚の均一性が得られる。一方、70質量%以下であると、樹脂組成物の最低溶融粘度が高くなり過ぎず、スルーホールや部品内蔵基板などにおいて、部品の周囲の空間への充填性が良好である。
また、無機充填材(c)の一部はシリカであり、シリカの含有量が全固形分量に対し60質量%以下であることが好ましい。
また、平均粒子径が0.1μm未満であると、最低溶融粘度が充分に低くならず、充填性が劣ったり、粒子が凝集しやすくなって、機械物性に劣る可能性がある。
平均粒子径として、50%となるメディアン径(d50)の値を採用できる。平均粒子径は、レーザー回折散乱方式の粒度分布測定装置(SHIMADZU レーザ回折式粒度分布測定装置、SALD−7000など)を用いて測定できる。測定方法としては、シリカスラリーを溶媒に分散させたバッチセル方式により測定した。バッチセルにシリカスラリーで使用されている溶媒を予め満たしておき、その中にシリカスラリーを滴下して測定を行った。
(4)硬化促進剤(d)
本発明では、樹脂組成物(A)に、上記のエポキシ樹脂(a)、エステル型硬化剤(b)および無機充填材(c)に加えて、必要に応じて、さらに、硬化促進剤(d)が配合されている。
樹脂組成物(A)に、硬化促進剤(d)を配合することにより、フィルムをラミネートまたはプレス形成した後に行う加熱硬化を、200℃以下の温度、2時間以内の条件で行うことができる。
上記硬化促進剤(d)としては、2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成工業社製、2E4MZ)、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール(同上、2E4MZ−CN)、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(同上、C11Z−CN)、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール(同上、2PZ−CN)、2,4−ジアミノ−6−[2‘−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−S−トリアジン(同上、2MZA−PW)、2,4−ジアミノ−6−[2‘−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−S−トリアジン(同上、C11Z−CN)、2,4−ジアミノ−6−[2‘−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1‘)]−エチル−S−トリアジン(同上、2E4MZ−A)、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1‘)]−エチル−S−トリアジンイソシアヌル酸付加物(同上、2MAOK−PW)、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物(同上、2PZ−OK)、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(同上、2PHZ−PW)、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(同上、2P4MHZ−PW)、2−フェニル−4−メチルイミダゾール(同上、2P4MZ)、2,4−ジアミノ−6−ビニル−S−トリアジン(VT)などのイミダゾール系硬化促進剤が挙げられる。また、トリフェニルホスフィンや塩、ハロゲンとのイオン結合性のホスフィン系硬化促進剤、テトラフェニルフォスフォニウムテトラ−p−トリルボレートなどのホスフィン系硬化促進剤を併用してもよい。
硬化促進剤(d)の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物の樹脂成分、すなわち、エポキシ樹脂(a)とエステル型硬化剤(b)の合計量に対し、0.005〜10質量%が好ましく、特に0.1〜5質量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると、エポキシ樹脂(a)が硬化不足し、一方、前記上限値を超えると、エポキシ樹脂(a)の自己重合が生じて、エステル型硬化剤(b)によるエポキシ樹脂(a)の硬化反応が阻害されることがあり、また、保存安定性が低下する恐れがある。
(5)その他添加剤
また、樹脂組成物(A)には、本発明の目的を阻害しない範囲で、通常、エポキシ樹脂組成物に用いられる各種安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、難燃剤、酸化防止剤および可塑剤等の添加剤が配合されていてもよい。また、樹脂組成物(A)には、樹脂の相溶性、安定性、作業性等の各種特性向上のため、各種添加剤、例えば、レベリング剤、非反応性希釈剤、反応性希釈剤、揺変性付与剤、増粘剤等を適宜添加しても良い。さらに、上記成分以外に、必要に応じて、カップリング剤を用いることができる。カップリング剤としては、シラン系、チタネート系、アルミニウム系カップリング剤などが挙げられ、その中でも、界面での密着性が良いシラン系カップリング剤が好ましい。
2.基材(B)
本発明のフィルムは、好ましい態様として、基材(B)に、上記の樹脂組成物(A)を塗布して形成されてなるものであり、すなわち、本発明のフィルムと基材(B)とが積層されて、積層フィルムとして用いられる。
基材(B)としては、樹脂コート紙、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、銅箔などの金属箔が挙げられ、必要に応じて、さらに、離型処理がされていてもよい。
基板にラミネートなどにより積層及び加熱硬化した後に発生する基板表面の平坦性を小さくするには、銅箔などの弾性率の高い基材が好ましい。また、基材の表面粗さは、メッキ前処理後のフィルム表面粗化との相関があり、メッキ前処理後の表面粗さを小さくするためには、PETなどのプラスチックフィルムあるいは低粗度の銅箔が好ましい。
また、基材(B)の厚さは、特に限定されないが、10〜200μmが好ましく、特に20〜100μmが好ましい。基材(B)の厚さが前記範囲内であると、特に配線板における回路上での樹脂層の平坦性に優れる。
前記離型処理方法としては、前記離型性を有するフィルムに、シリコン系化合物、フッ素系化合物、界面活性剤などを含有させたり、離型性を有するように、表面に凹凸を付与する処理、例えば、梨地のエンボス加工などを施したり、シリコン系化合物、フッ素系化合物、界面活性剤などの離型性を有する物質を表面に塗布したりする方法などを挙げることができる。
これらの離型性を有するフィルムを、さらに保護するために、樹脂コート紙、ポリエステルフィルム、PETフィルム、PPフィルムなどの保護フィルムが、離型性を有するフィルムに、積層されていてもよい。
また、基材(B)には、本発明の目的を阻害しない範囲で、各種安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、酸化防止剤、レベリング剤および可塑剤等の添加剤が添加されていてもよい。
3.フィルムの製造方法
フィルムの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、(1)各原料を、押出機にて溶融混練した後に押出し、Tダイやサーキュラーダイなどを用いてシート状に成形する押出成形法、(2)各原料を、有機溶剤等の溶媒に溶解又は分散させた後、キャスティングしてシート状に成形するキャスティング成形法、(3)従来公知のその他のシート成形法等が挙げられる。
本発明のフィルムは、例えば、上記の樹脂組成物を所定の溶剤に、所定の濃度で溶解したワニスを、樹脂フィルムに塗工後80℃以上150℃以下の乾燥を行って作製するのが好ましい。乾燥後の樹脂組成物の厚みについては、10μm以上300μm以下、好ましくは10μm以上100μm以下、の範囲になるように塗工する。
ワニスに用いられる溶剤としては、樹脂組成物に対し良好な溶解性を持つものを選択することが好ましい。例えば、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、メタノール、エタノール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセロソルブ、メトキシプロパノール、シクロヘキサノン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのうち一種または二種以上の混合系を使用することが可能である。特に、DMF、シクロヘキサノン、ヘキサンなどが好ましい。
上記手法にて得られるフィルムを半乾燥(100℃、0.5〜10分)させたフィルムを、Bステージフィルムとよび、特に、Bステージフィルムとして、用いられる。
本発明のフィルムでは、前記したように、樹脂組成物(A)を加熱処理して、Bステージ化した後の最低溶融粘度が500Pa・s以下であることを特徴とするものである。
ここで、最低溶融粘度とは、加熱加圧しながら、例えば、フィルムを、銅パターンを有する回路基板などに積層(樹脂組成物側が回路面に接するように)して、絶縁層を形成する場合、高温時の最低溶融粘度が低いという意味を表す。また、最低溶融粘度とは、動的粘弾性測定装置レオメーター(AR−2000、TAインスツルメントジャパン社製)の温度60℃に設定されたチャンバー内の、直径25mmのパラレルプレートあるいはコーンプレート上に上記のタブレットをセットし、周波数1.0Hz、歪22%、昇温速度5℃/minで、温度分散の動的粘弾性を温度60〜200℃までの範囲で測定した結果、最も粘度が低い温度における粘度のことを指す。
最低溶融粘度が500Pa・s以下であると、本発明のフィルムを基板にラミネートする際に、基板の凹凸への追従性、及び密着性に優れる。また、ラミネート後に平坦性を得ることができる。
本発明では、好ましい実施態様として、上記のBステージフィルムを加熱硬化(キュア)させて、プリント配線板において、硬化フィルムとして用いられる。
4.プリント配線板
次に、上記のフィルムや積層フィルム、Bステージフィルムまたは硬化フィルムを、層間膜として用いたプリント配線板について、説明する。
(1)ラミネート/プレス工程
本発明に係るプリント配線板の製造工程として、先ず、ラミネート/プレス工程を説明する。
前記Bステージフィルムを、基板に対向させた状態で、真空ラミネーター、ラミネーター、真空プレス、又はクイックプレスにて、温度60〜200℃、かつ、圧力0.1〜30MPaにて、プレスする。
本発明の実施の形態において用いられるラミネーター、プレス機は、特に限定されない。例えば、名機製作所の真空加圧式ラミネーター、北川精機の真空プレス、ミカドテクノスのクイック式真空プレス等が挙げられる。
本発明の実施の形態において、ラミネーター/プレス時の温度は、40〜200℃であれば、特に限定されない。40℃未満であると、フィルム表面の平坦性が確保されにくく、また、充填が不十分となるために、空隙が発生する傾向がある。一方、200℃を超えると、樹脂の硬化反応が進行し、充填が不十分となり、また、フィルム表面の平坦性も確保されにくくなる傾向がある。上記を踏まえ、より好ましい温度範囲は、50〜170℃である。より具体的には、積層のみの場合に50〜100℃、積層及び硬化を行う場合には、50〜170℃が好ましい。
また、本発明の実施の形態において、ラミネート/プレス圧力は、0.1〜30MPaであれば、特に限定されない。0.1MPa未満であると、プレスをしても、フィルム表面の平坦性が確保されにくく、また、充填が不十分となる傾向がある。一方、30MPaを超えると、基材の凹凸によって、フィルム表面の圧力が偏在することとなり、フィルム層に厚みムラが生じ、フィルム表面の平坦性が確保されにくくなる傾向がある。上記を踏まえ、好ましい圧力範囲は、0.3〜15MPaである。
なお、ラミネート/プレス時間については、特に限定されないが、フィルムの基材凹面への充分な充填及び充分な表面平坦性の確保、生産作業の効率化等の観点から、0.1〜60分が好ましい。
(2)キュア工程
本発明に係るプリント配線板の製造工程として、次に、キュア工程を説明する。
上記ラミネート/プレス工程の後で得られた基板付きフィルムを、温度60〜180℃で加温処理する。加温処理については、特に限定されないが、例えば、オーブン等を用いて行われる。
本発明の実施の形態において、加温処理時の温度は、60〜200℃であれば、特に限定されない。60℃未満であると、樹脂の硬化反応の進行が不十分となる。一方、200℃を超えると、樹脂の熱収縮が大きくなり、フィルム表面の平坦性が確保されにくくなる傾向にある。上記を踏まえ、加温処理時のより好ましい温度範囲は、80〜180℃である。
なお、加温処理時間については、特に限定されないが、樹脂の硬化反応及び熱収縮等を考慮した場合、30〜120分が好ましい。
(3)メッキ工程等
本発明に係るプリント配線板の製造工程として、次に、メッキ工程や粗化処理方法などを説明する。
プリント配線板の膨潤処理方法としては、特に限定されず、従来公知の手法により行われる。例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホシキド、N−メチル2ピロリドン、ピリジン、硫酸、スルホン酸などを主成分とする化合物の水溶液や有機溶媒分散溶液による処理方法等が挙げられる。この中で、例えば、エチレングリコールを含んだ水溶液などを用いて、粗化処理温度50〜85℃で1〜20分間、上記プリント配線板を浸漬揺動させる方法が好適である。
また、プリント配線板の粗化処理方法としては、特に限定されず、従来公知の手法により行われる。例えば、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウムなどのマンガン化合物、重クロム酸カリウム、無水クロム酸カリウムなどのクロム化合物、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸化合物を主成分とする化学酸化剤の水溶液や有機溶媒分散溶液による処理方法などが挙げられる。この中で、例えば、30〜90g/L過マンガン酸又は過マンガン酸塩溶液、30〜90g/L水酸化ナトリウム溶液を用いて、処理温度70〜85℃で1又は2回、上記プリント配線板を浸漬揺動させる方法が好適である。
また、本発明の好ましい態様としては、前記Bステージフィルムを銅張積層板やプリプレグなどの基板にラミネートし、100〜200℃、10〜90分の条件で硬化させた後、膨潤温度50〜85℃で3〜25分間、粗化温度50〜85℃で3〜25分間処理を行った後、表面粗さがRa20nm以上、200nm以下、Rz0.2μm以上、2μm以下の微細な粗面になることが挙げられる。
さらに、めっきは、銅、金、銀、などを用いることができる。形成方法は、公知の手法を採用することができ、樹脂組成物上に、無電解めっき、あるいは無電解めっきを行い、更に電解めっきを行い形成される。無電解めっきの前に、プラズマ処理や薬品処理により表面に微細な凹凸形状を付与してもよい。
以下、本発明を実施例及び比較例を挙げることにより、具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(使用した材料):
〔エポキシ樹脂(a)〕
次の表1に示す5種のエポキシ樹脂(a)を用いた。尚、日本化薬(株)製のビスフェノールA型エポキシ樹脂(2)とビスフェノールF型エポキシ樹脂(4)のREシリーズは、23℃において液状である。また、日本化薬(株)製のビフェニル型エポキシ樹脂(1)とDCPD型エポキシ樹脂(3)と、大日本インキ化学工業(株)製のナフタレン型エポキシ樹脂(5)は、固形である。
Figure 2009227992
〔エステル型硬化剤(b)〕
エステル型硬化剤(1)として、活性エステル基をもつ樹脂である大日本インキ化学工業(株)の製品名:エピクロン(登録商標)EXB9451(活性エステル当量223)を用いた。
〔無機充填材(c)〕
無機充填材(c)として、次のシリカを用いた。
シリカ(1):イミダゾールシラン(IM−1000、日鉱金属社製)処理された平均粒径0.2μmのシリカ(1−Fx、龍森社製)をDMFに分散させたスラリー(シリカ50wt%)
シリカ(2):エポキシシラン(KBM−403、信越化学社製)処理された平均粒径0.2μmのシリカ(1−Fx,龍森社製)をDMFに分散させたスラリー(シリカ50wt%)
シリカ(3):エポキシシラン(KBM−403、信越化学社製)処理された平均粒径0.04μmのシリカ(UFP−80、電気化学工業社製)をDMFに分散させたスラリー(シリカ25wt%)
〔硬化促進剤(d)〕
次の表2に示す4種の硬化促進剤(d)を用いた。
Figure 2009227992
[実施例1]:
ビフェニル型エポキシ樹脂(2)19.25g、促進剤(1)0.49g、シリカ(1)スラリー42gを、DMF9g中に加え、よく混合し、完全に均一な溶液となるまで、常温で攪拌した。
次に、ビフェニル型エポキシ樹脂(1)3.35gを投入し、完全に均一な溶液となるまで常温で攪拌した。
次いで、エステル型硬化剤(1)25.92gを上記溶液に投入し、完全に均一な溶液となるまで常温で攪拌して、樹脂組成物溶液を調製した。
上記で得られた樹脂組成物溶液を、離型処理が施された透明なPETフィルムに、アプリケーターを用いて、乾燥後の厚みが70μmとなるように塗工し、100℃10分間ギアオーブン中で乾燥し、Bステージフィルムを作製した。
作製したBステージフィルムをギアオーブンにて、170℃1時間、加えて、180℃1時間加熱して、得られる硬化体を用い、後述する処理を行った後に、誘電率、誘電正接等の電気特性を測定した。
[実施例2〜16及び比較例1〜6]:
表3〜5に示すように、Bステージフィルム、その硬化体を作製した。
(実施例及び比較例の評価):
実施例1〜16及び比較例1〜6で調整した硬化体について、評価項目、装置と測定法、および判断基準を以下に示す。
1.粗化接着強度:
上記Bステージフィルムを、ガラスエポキシ基板(FR−4、品番「CS−3665」、利昌工業社製)に80℃で加熱ラミネートし、基材を剥離して、その後170℃のギアオーブン中で1時間加熱処理した後に、下記の膨潤・粗化処理を行った。
(1)膨潤処理:
60℃の膨潤水溶液(スウェリングディップセキュリガントP、アトテックジャパン社製、有機溶媒含有水溶液)に、上記ラミネート基板を入れて、20分間揺動させながら浸漬処理を行った。その後、純水でよく洗浄し、乾燥させた。
(2)粗化処理:
80℃のアルカリ性過マンガン酸カリウム粗化水溶液(コンセントレートコンパクトCP、アトテックジャパン社製)に、膨潤処理が終了した上記ラミネート基板を入れて、20分間揺動させる処理を行った。
また、粗化処理が終了したラミネート基板を、25℃の洗浄液(リダクションセキュリガントP、アトテックジャパン社製、酸性還元性水溶液)を用いて2分間処理した後、純水でよく洗浄し、乾燥させた。
(3)銅めっき処理:
次に、銅めっき処理について以下に述べる。
粗化処理後、上記ラミネート基板を60℃のアルカリクリーナ(クリーナーセキュリガント902、アルカリ性界面活性剤含有水溶液)で5分間処理し、表面を脱脂洗浄した。純水洗浄後、フィルムを25℃の前処理剤であるプリディップ液(プリディップネオガントB)で2分間処理した。その後、フィルムを40の℃のアクチベーター液(アクチベーターネオガント834)で5分間処理し、パラジウム触媒を付けた。
次に、30℃の還元液(リデューサーネオガントWA)で5分間処理した。次に、フィルムを化学銅液(硫酸銅の安定化剤と硫酸銅の水溶液)(ベーシックプリントガントMSK−DK、カッパープリントガントMSK、スタビライザープリントガントMSK)に浸漬し、無電解メッキをメッキ厚さが0.5μm程度になるまで実施した。無電解メッキ後は、残留水素ガス除去のため、120℃の温度で30分間加熱処理を行った。
無電解メッキの工程までのすべての工程においては、ビーカースケールで処理液を1Lとし、フィルムを揺動させながら各工程を実施した。次に、無電解メッキ処理されたフィルムに、電解メッキをメッキ厚さが20μmとなるまで実施した。電気銅メッキとして硫酸銅(リデューサーCu)を用い、電流は0.6A/cmとした。180℃×1hrのアフターベークを行った。
得られたサンプルのメッキ表面に10mm幅の切り欠きを入れて、引張試験機(商品名「オートグラフ」、島津製作所社製)を用いて、クロスヘッド速度5mm/分の条件で測定を行い、粗化接着強度(メッキピール強度)を測定した。
2.表面粗さ:
走査型レーザー顕微鏡(品番「1LM21」、レーザーテック社製)にて、1.粗化接着強度の(1)粗化処理後の、ラミネート基板表面の100μmの測定範囲における表面粗さ(Ra,Rz)を測定した。
3.電気特性:
各原料を有機溶剤等の溶媒に溶解及び分散させた後に得られるワニスを、50μm厚PETフィルム離型処理面に塗布し、ギアオーブンにて、170℃1時間+180℃3時間加熱して得られる硬化体を用いる。
硬化体を2mm×50mmに裁断し、ネットワークアナライザ(8510C、アジレントテクノロジー社製)と1GHz対応空洞共振器(関東電子応用開発社製)を用いて、誘電率と誘電正接を測定した。室温21℃湿度60%に保たれたシールドルーム内で測定を行った。
4.不活性雰囲気下でのガラス転移点(Tg):
50μm厚PETフィルム離型処理面に塗布したBステージフィルムの表面に、同じ50μm厚PETフィルム離型処理面を真空ラミネーターによりラミネートする。
その後、クイックプレス(クイック式真プレス、ミカドテクノス)により、ある一定の条件(170℃、加圧力2kN、60分間)下で得られる(硬化された)フィルムを用いて、DSC(DSCQシリーズ、TAインスツルメントジャパン社製、20℃〜300℃、昇温5℃/min)測定を行い、得られる曲線の変曲点からガラス転移点(Tg)を算出した。
5.ハンドリング性:
ハンドリング性とは、ラミネート装置などの搬送ロールなどを通過する際に曲げられても割れないことの指標であり、樹脂組成物が作業環境温度(通常は20℃程度、硬化の進
行を遅らせるため冷凍保管(−10℃程度)する場合もあり、保管庫からそのまま繰り出される場合も、柔らかさがあるとよりよい)で柔らければ、この特性を有する。また、基材から剥離しないこと(硬さ、密着性(粘着性)の要素)も、ハンドリング性の一つである。
評価方法は、1時間以上−15℃の冷凍庫で保管していたBステージフィルムを21℃50%に設定した恒温室にて、1時間以上保管した後、樹脂面からNTカッター(L刃、0.45mm厚)で切り込みをいれ、切り口の直線性と切り屑の飛散の状況を目視にて確認した。なお、カッターは、カットする度に溶剤で先端を洗浄した。また、評価基準は、以下のとおり。
○:ハンドリング性が良好…カット時に割れなし、切粉発生なし
△:ハンドリング性が普通…カット時に割れなし、切粉発生
×:ハンドリング性が不良…カット時に割れ、切粉発生
6.平坦性:
平坦性の評価には、ガラスエポキシ基板(FR−4、品番「E−679F」、日立化成社製)上に、厚み35μmあるいは70μmの銅めっき、または銅箔によって形成された、銅配線幅と銅配線間距離がL/S=75/75、100/100、125/125、140/140、160/160umのくし型の銅パターンを配列した、平坦性測定用基板を使用した。
前述のBステージフィルムの動的粘弾性測定レオメーターにおいて、貯蔵弾性率が50〜2000Pa・sの範囲内かつフィルムの硬化反応による貯蔵弾性率の上昇のない温度範囲内で、Bステージフィルムのラミネート/プレスを実施した。
尚、ラミネート/プレスは、真空加圧式ラミネーター/プレス装置(MVLP−500/600AII、名機製作所社製)を使用し、ラミネートは、温度70〜120℃、圧力0.5MPa、真空時間20秒、加圧時間20秒で行い、プレスは、温度70〜120℃、圧力1.0MPa、加圧時間40秒で行った。
ラミネート/プレスした平坦性測定用基板とフィルムに対して、温度130〜180℃、時間30〜60分キュアを実施した。
平坦性は、キュア後の平坦性測定用基板のくし型銅パターン上のフィルム表面を、接触式表面粗さ計(サーフテストSJ−301、ミツトヨ社製)により測定し、ISO1997規格の断面曲線あるいは粗さ曲線によって判定した。
7.Bステージフィルムの動的粘弾性レオメーターでの測定、サンプル作製
Bステージフィルムを、真空加圧式ラミネーター装置(MVLP−500、名機製作所社製)により、温度70℃、圧力0.6MPa、真空時間30秒、加圧時間30秒で、フィルム総厚が0.8〜1.2mmとなるまで積層したものを、円形金型で打ち抜き加工して直径25mmの円柱状タブレットを作製した。
動的粘弾性測定装置レオメーター(AR−2000、TAインスツルメントジャパン社製)の温度60℃に設定されたチャンバー内の、直径25mmのパラレルプレートあるいはコーンプレート上に上記のタブレットをセットし、周波数1.0Hz、歪22%、昇温速度5℃/minで、温度分散の動的粘弾性を温度60〜200℃までの範囲で測定した。
8.埋め込み性:
フィルム埋め込み性の評価には、ガラスエポキシ基板(FR−4、品番「E−679F」、日立化成社製)上に、厚み35μmあるいは70μmの銅めっき、または銅箔によって形成された、銅配線幅と銅配線間距離がL/S=75/75、100/100、125/125、140/140、160/160μmのくし型の銅パターンを配列した、フィルム埋め込み評価用基板を使用した。
前述のBステージフィルムの動的粘弾性測定において、貯蔵弾性率が50〜2000Pa・sの範囲内かつフィルムの硬化反応による貯蔵弾性率の上昇のない温度範囲内で、上記のフィルム埋め込み評価用基板に対して、Bステージフィルムのラミネート/プレスを実施した。
尚、ラミネート/プレスは、真空加圧式ラミネーター/プレス装置(MVLP−500/600AII、名機製作所社製)を使用し、ラミネートは、温度70〜120℃、圧力0.5MPa、真空時間20秒、加圧時間20秒で行い、プレスは、温度70〜120℃、圧力1.0MPa、加圧時間40秒で行った。
フィルム埋め込み性は、上記パターン基板において、ボイドなくかつシワがないことをさす。更に、パターンに埋め込んだ後のフィルム厚みが所望の厚みに制御できることも、埋め込み性として認識される。
上記の評価結果を、樹脂組成物組成と共に、下記表3〜5に示す。
Figure 2009227992
Figure 2009227992
Figure 2009227992
表3〜5の評価結果から、無機成分が10質量%である比較例1では、無機成分が少量であるため、低誘電正接は望めない。他方、無機成分が90質量%である比較例2では、埋め込み性・ハンドリング性が悪化する。エステル型硬化剤(b)に対するエポキシ樹脂(a)の質量割合(a/b)が約0.4である比較例3では、電気特性に優れているが、平坦性に問題があり、a/bが2.2である比較例4では、ハンドリング性・埋め込み性では良好であるが、誘電正接が非常に大きくなる。比較例5は、エポキシ樹脂(a)中の液状成分の割合が40質量%であり、これも、比較例3と同様にハンドリング性・埋め込み性に悪い影響を与える。比較例6は、実施例7と類似の構成であるが、平均粒子径が100μm未満のシリカを用いたため、樹脂組成物の粘度が上昇して、埋め込み性やハンドリング性が悪い。
一方、本発明の実施例1〜16では、電気特性、メッキピール強度に優れている。また、不活性雰囲気での硬化性にも優れている。不活性雰囲気での硬化性にも優れると、銅パターンがある部分と銅パターンがない部分との硬化度合いに差が生じ難くなり、ひいては冷熱繰り返し試験などでクラックの発生が抑制される。
本発明のフィルムは、特定の樹脂組成物を用いているので、電気特性、メッキピール強度に優れ、しかも、不活性雰囲気での硬化性にも優れ、プリント配線板や多層配線板だけでなく、半導体装置および液晶表示装置などの絶縁体等に好適である。
特開昭62−053327号公報 特開2004−277461号公報

Claims (8)

  1. エポキシ樹脂(a)、エステル型硬化剤(b)および無機充填材(c)を必須成分とする樹脂組成物(A)がフィルム状に成形されてなるフィルムであって、
    無機充填材(c)は、平均粒子径が0.1μm以上であり、かつ樹脂組成物(A)の全固形分量に対し、含有量が15〜70質量%であり、
    樹脂組成物(A)の全固形分量に対し、エポキシ樹脂(a)とエステル型硬化剤(b)の合計含有量が30〜85質量%であり、かつエステル型硬化剤(b)に対するエポキシ樹脂(a)の質量割合(a/b)が0.5〜1.4であり、及び
    エポキシ樹脂(a)は、少なくとも液状エポキシ樹脂を含み、該液状エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂(a)中の含有割合が60質量%以上であることを特徴とするフィルム。
  2. エステル型硬化剤(b)は、活性エステル当量が100〜500の活性エステル基を有する芳香族系エステル化合物であることを特徴とする請求項1に記載のフィルム。
  3. 樹脂組成物(A)は、さらに、硬化促進剤(d)を含有し、硬化促進剤(d)は、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2‘−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2‘−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2‘−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1‘)]−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1‘)]−エチル−S−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールまたは2,4−ジアミノ−6−ビニル−S−トリアジンから選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルム。
  4. 無機充填材(c)は、少なくともシリカを含有し、樹脂組成物(A)の全固形分量に対し、該シリカの含有量が60質量%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルム。
  5. 樹脂組成物(A)は、60〜200℃の範囲における溶融粘度において、最低溶融粘度が500Pa・s以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルムを100〜200℃で加熱硬化させてなり、さらに、温度50〜85℃で粗化処理されることを特徴とする硬化フィルム。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルムと、樹脂コート紙、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム又は銅箔から選ばれる基材(B)とが、積層されてなることを特徴とする積層フィルム。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルム、請求項6に記載の硬化フィルム又は請求項7に記載の積層フィルムが回路基板にラミネートされてなることを特徴とするプリント配線板。
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