JP2009226478A - 潤滑剤供給設備および圧延機並びに潤滑剤供給方法および圧延方法 - Google Patents

潤滑剤供給設備および圧延機並びに潤滑剤供給方法および圧延方法 Download PDF

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Abstract

【課題】小量の潤滑剤供給量でも応答性よく潤滑剤の供給開始・停止が可能な潤滑供給設備、およびこれを備えた圧延機ならびに潤滑供給方法、圧延機および圧延方法を提供する。
【解決手段】潤滑剤を気体と混合して供給する潤滑剤供給装置であって、ノズルと潤滑剤を送出する装置との間に、潤滑剤と気体とを混合する装置、その混合装置と潤滑剤を送出する装置との間に、潤滑剤の送出をON/OFFする装置で構成される潤滑供給設備、または、ノズルの機能と潤滑剤と気体とを混合する装置の機能とを併せ持った装置と潤滑剤を送出する装置との間に、潤滑剤の送出をON/OFFする装置で構成される潤滑供給設備において、潤滑剤を気体と混合する装置またはノズルの機能と潤滑剤と気体とを混合する装置の機能とを併せ持った装置の設置高さよりも、その装置に潤滑剤の送出をON/OFFする装置を低い位置に設置することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄板鋼帯や厚板、条鋼等の鉄鋼製品の製造プロセスにおける圧延工程、とりわけ熱間圧延工程、において使用される潤滑剤の供給設備および該供給設備を備えた圧延機、ならびに潤滑剤の供給方法およびそれらの潤滑供給設備や圧延機を用いる圧延方法に関する。
一般的に、薄板鋼帯や厚板、条鋼等の鉄鋼製品の製造プロセスにおける熱間圧延工程では、加工工具として使用される圧延ロールに対して、生産される製品の形状や材質によって様々な負荷(高温度、高圧力、高すべり速度等)が作用するため、摩耗の進行や焼付き物の付着に伴う表面プロフィール(表面性状)の変化が生じ、必要とされる精度で製品形状を造り込むことができなくなり、定期的ないしは不定期に生産を中止して、圧延ロールを交換しなければならない。このため、ロール交換頻度を低減する目的で、潤滑圧延が実施されている。
熱間圧延工程で採用されている潤滑供給法は、主としてウォーターインジェクション法により水と潤滑油の混合液であるエマルションをロールに噴射して供給する方法、グリースなどの半固体状の潤滑剤をエアー等の気体で吹き飛ばしてロールに付着させる方法などが実施されている(例えば、特許文献1)。その他にワックスに黒鉛などの固体潤滑剤を混合させた固形潤滑剤を直接ロールに押し付ける方法(例えば、特許文献2)や、コロイド溶液に種々の添加剤を混合させた非油系潤滑剤をロールもしくはロールバイトに噴射する方法なども知られている。
また、水を使わない潤滑油の供給方法として、潤滑油を不燃性ガスとともに霧状もしくは粒状にしてロールに噴射供給する方法が開示されており(特許文献3)、少量の潤滑油供給量で大きな摩擦係数低減効果が得られることが知られている。加えて、不燃性ガスを潤滑油とともにロールに吹き付けることによって、ロール冷却水の水切りが不十分であることによって形成された水膜がロール表面に存在しても、その水膜を吹き飛ばして潤滑油がロールの表面に到達するので、外乱に対する耐性に優れた供給方法として知られている。
一方、熱間圧延用潤滑油自身も様々な改良がなされており、熱間圧延ロール材として普及してきたハイスロール材の表面損傷や肌荒れを抑制するのに適した高塩基性アルカリ土類金属化合物等の圧延潤滑油組成物(例えば、特許文献4)や、ステンレス鋼の熱間圧延に適した潤滑油の開発(例えば、特許文献5)などの発明が知られている。
特開2002−316202号公報 特開2000−197901号公報 特開2003−94104号公報 特開平05−306399号公報 特開2000−230187号公報
高塩基性アルカリ土類金属化合物などの優れた性能を有する潤滑剤添加剤の開発によって、少量の潤滑供給量で必要十分な効果が得られるようになってきた。こうした高性能の潤滑剤の開発に加えて、特許文献3に記載されているように、小量でも安定した荷重低減効果が期待できる供給法の開発などによって、使用する潤滑剤の量が従来よりも一層小量しか必要としなくなってきた。現行主流となっているウォーターインジェクション法によって、水と潤滑剤とが混合されたエマルションとして潤滑剤を供給する場合、水に対する潤滑剤の濃度が通常1体積%未満で用いられているので、潤滑剤の使用量が少なくなっても、ノズルから噴射されるエマルションの供給量は潤滑剤原液の供給量の少なくとも約100倍の量になる。例えば、毎分50ccの潤滑剤原液を供給する場合、現行のウォーターインジェクション法によって潤滑剤が1体積%のエマルションとして供給する場合、ノズルから噴射されるエマルションの量は、毎分約5000ccとなる。これに対して、潤滑剤を気体と混合して潤滑剤原液を噴霧する特許文献3記載の方法で、毎分50ccの潤滑剤を供給する場合、ノズルから噴射される潤滑剤の量は、同量の毎分50ccとなる。
従って、少ない潤滑剤の供給量でも安定した供給が可能で、なおかつ潤滑剤の供給に対するON/OFFの切り替え応答性に優れた潤滑供給設備が必要とされている。
しかしながら、現状の潤滑供給設備、つまりウォーターインジェクション法を前提とした潤滑供給設備では、毎分約数千ccという大量の潤滑剤を供給することを前提として作られているので、このような設備で従来よりも百分の一以下の量の潤滑剤を供給しようとすると、潤滑供給ONの指令信号を出してから、実際にノズルの先から潤滑剤が噴射されるまでに、かなりの時間を必要とする。また同様に、潤滑供給OFFの指令信号を出してから実際にノズルの先から潤滑剤の噴射が止まるまでに、かなりの時間がかかる。つまり、小量の潤滑剤を目的の供給箇所にタイミング良く供給することが、現状の設備では非常に難しいという問題を抱えている。
潤滑供給ON/OFFを応答性よく実施する方法として、ON/OFFバルブ機構が組み込まれたノズルが用いられる場合がある。この手段が用いられるところは比較的使用環境が良好で、ノズルの中に組み込まれたバルブの動作を阻害する粉塵などの少ない場所に限られる。熱間圧延工程のように、デスケーリングで吹き飛ばされたスケール粉やそれらを含んだ水分や油分が浮遊・飛散しているような劣悪な環境では、ON/OFFバルブ機構が組み込まれたノズルの安定動作は困難である。
潤滑剤の供給量が大きい場合、このタイムラグは数秒であっても、小量の潤滑剤供給量である場合には、その十倍以上必要とするケースがあり、潤滑剤がノズルから噴射し始めるときには、既に大半の圧延が終了してしまっていることにもなりかねない。
本発明では、水と混合せずに潤滑剤を気体とともに供給する方法において、小量の潤滑剤を供給する場合でも、潤滑供給ON/OFF指令を発してから、数秒以内にノズルの先から潤滑剤を噴射するための、安価で多額の設備投資を必要としない潤滑供給設備、さらにはその潤滑供給設備を備えた圧延機を提供するものである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の事項で構成される。
(1) 40℃における動粘度が800cSt以下の潤滑剤と気体とを混合して供給する圧延用潤滑剤供給設備であって、前記潤滑剤をノズルに送出する装置(以下、送出装置ともいう)とノズルとの間に潤滑剤を気体と混合する装置(以下、混合装置ともいう)と、前記混合装置と前記送出装置との間に配置された、潤滑剤を送出するときのON/OFFスイッチ機能を有する装置(以下、スイッチ装置)で構成され、1ノズルあたり毎分500cc以下の潤滑剤を供給する潤滑供給設備において、前記混合装置の設置高さよりも、前記スイッチ装置を低い位置に設置することを特徴とする潤滑供給設備。
(2) 40℃における動粘度が800cSt以下の潤滑剤と気体とを混合して供給する圧延用潤滑剤供給設備であって、前記潤滑剤をノズルに送出する装置(以下、送出装置ともいう)と、ノズルの機能と潤滑剤と気体とを混合する機能との両方を併せ持った装置(以下、気液混合ノズルともいう)との間に配置された、潤滑剤を送出するときのON/OFFスイッチ機能を有する装置(以下、スイッチ装置ともいう)で構成され、1ノズルあたり毎分500cc以下の潤滑剤を供給する潤滑供給設備において、前記気液混合ノズルの設置高さよりも、前記スイッチ装置を低い位置に設置することを特徴とする潤滑供給設備。
(3) 前記(1)もしくは前記(2)に記載の潤滑供給設備のいずれか1つもしくは両方を金属材料の圧延機の入側もしくは出側の少なくともいずれか一方に備えて、少なくとも1ヶ所以上の圧延ロールもしくは被圧延鋼材に潤滑剤を供給できるようにしたことを特徴とする圧延機。
(4) 40℃における動粘度が800cSt以下の潤滑剤と気体とを混合して供給する圧延用の潤滑剤供給方法であって、前記潤滑剤をノズルに送出する装置(以下、送出装置ともいう)とノズルとの間に潤滑剤を気体と混合する装置(以下、混合装置ともいう)を配置し、前記混合装置と前記送出装置との間に潤滑剤を送出するときのON/OFFスイッチ機能を有する装置(以下、スイッチ装置)を配置し、前記混合装置の設置高さよりも、前記スイッチ装置を低い位置に配置し、1ノズルあたり毎分500cc以下の潤滑剤を供給することを特徴とする圧延用潤滑剤供給方法。
(5) 40℃における動粘度が800cSt以下の潤滑剤と気体とを混合して供給する圧延用潤滑剤供給方法であって、前記潤滑剤をノズルに送出する装置(以下、送出装置ともいう)とノズルの機能と潤滑剤と気体とを混合する機能との両方を併せ持った装置(以下、気液混合ノズルともいう)との間に潤滑剤を送出するときのON/OFFスイッチ機能を有する装置(以下、スイッチ装置ともいう)を配置し、前記気液混合ノズルの設置高さよりも、前記スイッチ装置を低い位置に配置し、1ノズルあたり毎分500cc以下の潤滑剤を供給することを特徴とする圧延用の潤滑剤供給方法。
(6) 前記(4)および(5)記載の潤滑油供給方法において、潤滑剤を供給しない非通材時も毎秒5m以上の噴射速度でノズル噴射口から気体を噴射することを特徴とする潤滑油供給方法。
(7) 金属材料の圧延機の入側もしくは出側の少なくともいずれか一方の、少なくとも1ヶ所以上の圧延ロールもしくは被圧延鋼材に対して、前記(4)〜(6)のいずれか1つに記載の圧延用の潤滑剤供給方法を行うことを特徴とする圧延方法。
本発明によって、小量の潤滑剤を供給する場合においても、供給開始/終了の指令信号発信から数秒以内に、ノズル先端から潤滑剤を必要十分なタイミングで噴射供給もしくは噴霧供給の開始・終了ができるようになり、圧延に必要な箇所に応答性よく小量の潤滑剤の供給ができるようになった。これによって無駄な潤滑剤の消費を大幅におさえることができ、潤滑剤コストの削減も可能となった。また、従来、圧延ロールに付着した潤滑剤を焼き切るために、鋼材の圧延後半のかなり早い時期に潤滑供給を停止しなければならなかったが、小量の供給量で応答性よく潤滑剤の供給が可能になったことで、鋼材の尾端に近いところで潤滑剤の供給を停止しても、圧延ロール表面に付着残存している潤滑剤の量が少なくなり、その潤滑剤を消失させるのに必要な被圧延鋼材の長さを短くすることができ、荷重低減効果、ロール摩耗低減効果、焼付き疵抑制効果などの潤滑圧延の恩恵を被圧延鋼材のほぼ全長に近い長さに渡って享受できるようになった。
また、圧延中に発生するスケール粉などの粉塵がノズル先端から配管内に入り込み、ノズル噴射口付近に滞留している潤滑油に混入してノズル詰まりを引き起こすことなく、安定した潤滑圧延が可能になった。
本発明の第一発明である潤滑供給設備の基本的な構成を図1に示す。送出装置Dによって、スイッチ装置Cに潤滑剤が送出される。スイッチ装置Cによって潤滑剤の供給をON(開始)すると、潤滑剤は配管Fを通って混合装置Bに送られる。気体を送出する配管Eからの気体の流れとともに潤滑剤はノズルAに送出され、噴射または噴霧される。図1では、送出装置Dとしてポンプである場合を想定しているが、送出装置Dは必ずしもポンプである必要はない。潤滑剤を送出する機構として、ポンプによって強制的に潤滑剤をノズル側へ送出する場合に加えて、潤滑剤タンクを潤滑供給設備の一番高い位置に設置し、重力によって潤滑剤を送出する場合や、気体流により負圧を発生させて潤滑剤を吸い上げて混合する場合もある。本発明では、潤滑剤を送出する手段については、小量の潤滑剤を安定して送出できれば、いかなる手段を採用しても良い。従って、送出装置Dとしては、ポンプであっても潤滑剤タンクであってもよい。
また、図2に示すように、図1に示したノズルAと混合装置Bとが同じ装置内に組み込まれている装置AB(気液混合ノズルAB)を用いても良い。この気液混合ノズルABを使用することによって、ノズル内で潤滑剤と気体とが混合され、直ちにノズルから噴射もしくは噴霧される。
スイッチ装置Cとしては、通常の電磁弁やバルブの他に、3方向切り替えバルブのいずれでもよい。必要要件としては、ノズル側ないしは混合装置側と潤滑剤の送出装置側との間の配管圧力の連続性を遮断できればよい。
本発明の目的である、水と混合せずに潤滑剤を気体とともに供給する方法において、小量の潤滑剤を応答性よくON/OFFするポイントは、配管内に潤滑剤を常に留めた状態を維持することにある。つまり、潤滑剤の供給を停止したあと、直ぐにノズルからの噴射が止まり、配管内に潤滑剤を留めたまま次の潤滑剤の供給を開始できるようにすることである。しかしながら、スイッチ装置Cよりもノズル側では開放系になっている(ノズルの先から潤滑剤がいつでも吐出できる状態になっている)ので、スイッチ装置Cが、ノズルAないしは混合装置Bよりも高い位置に設置されていると、潤滑剤の送出停止操作(送出OFF操作)を行っても、そのスイッチ装置Cからノズル側の配管内に残っている潤滑剤は、ノズルから漏れ出ることになる。すると、次に潤滑剤の送出開始操作(送出ON操作)を行ったとき、配管内には潤滑剤が残っていないため、少なくともスイッチ装置Cから混合装置Bまでの配管内を潤滑剤で満たした後に、ノズルから潤滑剤が噴射されることになる。従来のように、潤滑剤の供給量が大きいと、配管内を潤滑剤で満たすのにそれほど時間を必要としなかったが、小量の潤滑剤供給量の場合ではそれに大きな時間を要するため、潤滑剤がノズルの先から噴射されるまでに多くの時間を要し、潤滑開始までの応答性が著しく低下する。このことは、図2に示した気液混合ノズルABを用いた場合でも同様である。
図4に示す従来のウォーターインジェクション法では、水と潤滑剤との混合体であるエマルションとして潤滑剤を供給する場合、時間の経過とともに水と潤滑剤とが分離して潤滑剤が配管内に付着して配管詰まりを誘発する要因の一つとなる。これを防ぐために,従来のエマルションを供給する方法では、本発明と異なり、エマルションをできるだけ配管内に留めないように、水と潤滑剤とを混合する装置であるインジェクター装置B’の設置位置よりも、スイッチ装置Cを高い位置に設置して、潤滑剤の供給停止とともに、配管内の潤滑剤やエマルションが全てノズルから排出され尽くされることが望ましい。
水と混合せずに潤滑剤を気体とともに供給する方法においては、本発明のように、混合装置Bや気液混合ノズルABの設置高さよりも、スイッチ装置Cの設置位置を低くすると、スイッチ装置Cによって潤滑供給停止操作(送出OFF操作)をしたときに、混合装置Bもしくは気液混合ノズルABとスイッチ装置Cとの間の配管内の潤滑剤はそのまま配管内に留まり、ノズルAから漏れ出ることはない。すると、次にスイッチ装置Cによって潤滑供給開始操作(送出ON操作)をしたとき、既に混合装置Bもしくは気液混合ノズルABとスイッチ装置Cとの間の配管内には潤滑剤が充填されている状態であるため、送出ON操作後、直ぐにノズルAないしは気液混合ノズルABから潤滑剤が供給される。
通常の圧延機では、被圧延鋼材の通材やロール交換などの機械メンテナンス作業の妨げにならないように、潤滑剤を噴射もしくは噴霧するノズルAと送出装置Dとの間の配管距離は、数mから数十mにも及ぶ。スイッチ装置Cは、比較的圧延機のハウジングに近い場所に設置されることが多いが、被圧延鋼材からの熱影響や粉塵などによる故障を避けるため、ノズルの直近に設置されることは極めて少ない。混合装置BはノズルAの近くに設置される場合が多いので、図1に示すノズルAと混合装置Bとの間の距離はせいぜい1mから2m程度である。ノズルAと混合装置Bとの間では、気体流にのって潤滑剤も移動するので、混合装置Bからスイッチ装置Cの間の潤滑剤送出速度よりも非常に速い速度である。
従って、混合装置Bの設置高さに対してスイッチ装置Cの設置位置を低くすることで本発明の目的は達成される。勿論、ノズルAと混合装置Bとの機能を兼ね備えた気液混合ノズルABを用いる場合は、このような懸念は不要である。
混合装置Bもしくは気液混合ノズルABとスイッチ装置Cとの高さを比較する基準は、混合装置Bの場合は潤滑剤と気体とが合流する場所の配管内径の最下点(BB点とする)、スイッチ装置Cの場合はノズル側への潤滑剤送出用の配管内径の最上点(CC点とする)とし、BB点よりもCC点の方が低くなるように設置された潤滑供給設備が本発明である。また、気液混合ノズルABについては、装置AB内で潤滑剤と気体とが合流する場所での潤滑剤の配管部の最下点(ABAB点とする)よりもCC点の方が低くなるように設置された潤滑供給装置が本発明である。例えば、気液混合ノズルABとして気液2流体噴霧ノズルを使用する場合、当該ノズルのほとんどが、ノズル出口付近にて液体と気体とを混合する構造であるので、ノズルの噴射口の最下点をABAB点とするのがよい。
本発明の効果を発揮させるためにBB点ないしはABAB点に対して、CC点を僅かでも低く設置すればよいが、20cm以上低く設置することが好ましい(図1や図2に示すΔHを20cm以上とすることが好ましい)。勿論、低くすればするほど良いが、低くしすぎると送出装置Dに負担がかかり、送出能力の大きな装置を使用しなければならなくなるので、適用する現場の装置の配置を鑑み、できるだけΔHを1m以内にし、混合装置Bもしくは気液混合ノズルABとスイッチ装置Cとの間の配管距離を短くするようにすることが望ましい。
混合装置Bとスイッチ装置Cとの間の配管、もしくは気液混合ノズルABとスイッチ装置Cとの間の配管は、できるだけ全長に渡り、混合装置Bもしくは気液混合ノズルABよりも低い位置に設置されることが望ましいが、必須要件ではない。設備配置上、部分的に当該配管の一部が混合装置Bもしくは気液混合ノズルABよりも高い位置に設置しなければならない場合、できるだけ混合装置Bもしくは気液混合ノズルABに近い部分の配管を高い位置に設置すること、加えてその高さをできるだけ低くすればよい。そうすることによって本発明の効果を享受することが可能になる。このように部分的に配管の一部が混合装置Bもしくは気液混合ノズルABよりも高い位置に設置せざるを得ない場合、高い位置に設置される配管長さがどの程度許容されるかは、本発明が適用される圧延条件によって変わる。つまり、要求される潤滑剤のON/OFF応答性に追従可能な範囲であれば、部分的に当該配管が混合装置Bもしくは気液混合ノズルABよりも高い位置に設置されても問題ない。
さらに、本発明の第一の発明ないしは第二の発明を、圧延機の入出側の少なくともいずれか1箇所以上に設置し、圧延ロールもしくは被圧延鋼材の少なくとも1箇所以上に供給することによって、非常に潤滑供給応答性に優れた効率的な潤滑圧延が可能な圧延機として機能する。板圧延用の圧延機では潤滑ノズルを板幅方向に2つ以上並べた潤滑ヘッダーを用いて潤滑剤を供給する場合が多い。その際、本発明の潤滑供給装置は、ノズル1本毎にそれぞれ図1もしくは図2に示す構造の設備を設置しても良いし、ノズル数本単位で本発明の潤滑供給設備を1基設置しても良い。つまり、混合装置B、スイッチ装置C、送出装置Dは、複数のノズルAに対して1基だけ備えているような形態でも、本発明の目的とする潤滑供給の優れた応答性を損なうことなく、効果を発揮することができる。
本発明を創出するに至った課題から、本発明は流動性を有する潤滑剤にて効果を発現するものであることは明らかであり、その意味からも40℃における動粘度が800cSt以下の潤滑剤を対象とした潤滑供給装置、潤滑剤供給方法、ならびにその装置を用いて圧延することを特徴とする圧延方法である。本発明に適用される潤滑剤としては、40℃における動粘度が800cSt以下の潤滑性を有する液体であれば何でも良い。市販の熱間圧延用潤滑剤等の有機系潤滑剤以外にも、コロイド系潤滑剤などの無機系潤滑剤にも本発明は適用できる。特に、水と混合せずに潤滑剤もしくは潤滑剤原液を供給する手段として有効である。
ノズル1本あたりの供給量が毎分500cc以下の潤滑装置を前提としているのも、この供給量よりも少ない量の潤滑剤を1本のノズルから噴射もしくは噴霧するときに発生する課題を解決する手段を与えるのが本発明であるからである。ノズル1本あたりの供給量が毎分500ccを超えると、本発明の潤滑供給装置を使用しなくても、潤滑供給開始指令が発せられてから数秒以内にノズルから潤滑剤を噴射もしくは噴霧できるからである。
ノズル1本あたりの供給量の下限値については、本潤滑供給装置が適用されるプロセスにおいて、潤滑性が発揮される最小限の供給量とする。この最小限の供給量は適用されるプロセスの操業条件によって異なるものである。なお、ここでノズル1本あたりの供給量が毎分500cc以下で噴射もしくは噴霧される潤滑剤とは、ノズルから噴射もしくは噴霧される潤滑性流体原液、つまり圧延潤滑剤そのものを指しており、水と潤滑剤とが混合されたエマルションを意味しているものではない。
潤滑油のON/OFF応答性を高めるために、ノズル噴射口に近いところの配管中に常に潤滑油を滞留させている場合、非通材時などの潤滑油の供給を停止しているときに、圧延中に発生するスケール粉や種々の要因で発生する粉塵がノズル噴射口から配管内に入り込み、ノズル噴射口近くに滞留、存在する潤滑油に粉塵が混入して粘着性、粘性の高いスラッジと呼ばれる汚れとなり、配管内に付着してノズル詰まりを引き起こしやすくなる。
これは、本発明の特徴であるノズル噴射口の近くに常に潤滑油を滞留させる潤滑供給設備や潤滑油供給方法に特に発生しやすいノズル詰まりである。従来の潤滑油供給方法では、潤滑油を供給しない場合、ノズルからの一切の噴射を停止する。つまり、潤滑油を気体とともに噴霧する方法の場合、潤滑油と気体の両方の供給を止めるのが一般的である。これは、潤滑油や気体使用コストを抑えるためである。しかしながら、本発明では、圧延機周りに浮遊する粉塵がノズル噴射口から入り込んでくるのを防止するために、気体のみ非通材時も含めて常時ノズルから噴射する。噴射する気体はノズル噴射口で少なくとも毎秒5m以上、好ましくは毎秒7m以上の噴射速度で噴射されるのが好ましい。毎秒5m以上の噴射速度が必要な理由は、圧延機周りに浮遊している粉塵、特にスケール粉がノズル噴射口に飛び込んでくるのをはじき飛ばすのに必要な条件である。大抵の粉塵は毎秒5m以上の噴射速度があれば除去できるが、圧延鋼種によっては厚いスケールが生成するものがあり、このような特殊な製品を圧延する場合においては、毎秒7mの噴射速度であることが望ましい。気体の噴射速度の上限は、本発明の効果を得るのに対して特に制限はないが、あまり噴射速度が大きすぎると、大量の気体が必要になり、非経済的である。
図3は本発明の実施例を示す入側に潤滑供給設備を備えた2重圧延機である。直径が400mmの上ワークロール1および下ワークロール2(ロール材質はSKD61)でもって、900℃に加熱された被圧延鋼材3を圧下率30%で圧延を行った。圧延速度は毎分3m、被圧延鋼材の圧延前の大きさは板厚15mm、板幅100mm、板長さ700mmで、材質はJIS規格のSS400である。ロール冷却のための冷却水供給用のノズル5が入側と出側にそれぞれのワークロールに対して設置され、ロール冷却水が鋼材にかからないように水切り板4が設けられている。
潤滑設備は、気液2流体噴霧ノズル6を上下ワークロールの回転方向に対して水切り板の下流側に、ロールに潤滑剤を噴霧するように設置した。このノズルは図2で示す、気液混合ノズルABに相当する。図3のノズル6には気体をノズルへ送出する配管7と、潤滑剤を送出する配管8とが接続されている。潤滑剤を送出する配管8のもう一方には、潤滑剤の送出のON/OFFスイッチ機能を有する装置(スイッチ装置)9が接続されている。ここでは、3方向切り替えバルブを使用し、潤滑剤をノズルの方へ送出しないとき(潤滑送出OFF操作時)は、配管10を通じてポンプから送られてきた潤滑剤を潤滑剤タンクに送り返すようにして、常に潤滑剤タンク、ポンプ、3方向切り替えバルブの装置間を循環させるようにした。潤滑剤をノズルの方へ送出するとき(潤滑送出ON操作時)は、配管10を通じてポンプから送られてきた潤滑剤を配管8の方へ送出するように3方向切り替えバルブ9を操作した。配管8の長さは実機を想定して10mの長さとした。上下ワークロール用に3方向切り替えバルブ9が2個備えられているが、切り替え操作は2個同時に操作できるようにした。
3方向切り替えバルブ9は気液2流体噴霧ノズル6に対して設置高さを変更して潤滑剤の送出ON/OFF操作を実施し、ノズルから潤滑剤が噴射されるまでのタイミングを調査した。潤滑剤には40℃における動粘度が約130cStの市販の熱間圧延用潤滑剤を用いた。潤滑剤は潤滑剤タンク内で40℃に保定され、定量送出ポンプにて毎分40ccの供給量で送出した。潤滑OFF時は3方向切り替えバルブのところで、ノズル側にいかず、潤滑剤タンクにもどるようにして、潤滑ON時のみ、ノズル側に所定の供給量で送出できるようにした。ノズルから噴射する気体には圧縮エアーを用い、圧力を0.4MPaに設定して、常にノズルから噴射した状態で使用した。つまり、エアーのON/OFF操作は実施せず、潤滑剤の送出ON/OFFスイッチ操作のみで潤滑剤の供給開始と停止操作を実施した。
最初に被圧延鋼材を使用せず、上下ワークロールを空転させた状態で、バルブ9を操作し、潤滑剤の供給を開始した。このとき、エアーも噴射し始めた。ノズル6の設置高さに対してバルブ9は50cm低い位置に設置した。潤滑剤がノズルから所定の供給量で噴射開始したことを確認した後、バルブ9を操作して、潤滑剤の送出を停止した。その操作から約2秒後にノズルからの潤滑剤の噴射が停止した。潤滑剤の噴射が停止したことを確認し、上下ワークロールの回転を停止して、ロール表面上に付着した潤滑剤を拭き取り、再び上下ワークロールを回転させた。そして、900℃に加熱された被圧延鋼材を噛み込ませたと同時に、バルブ9を操作して潤滑供給を開始したところ、約2秒でノズルから潤滑剤の噴射が確認された。圧延荷重のデータにおいても、鋼材が噛み込んだ直後の圧延荷重に対して、咬込み後約2秒後に圧延荷重の低下が始まり、咬込み後約3秒後には圧延荷重の低下が停止した。このときの圧延荷重、つまり、潤滑圧延時の圧延荷重は、無潤滑時の圧延荷重に対して、約3/4程度(約36tonが約27tonに低下)にまで低減し、潤滑剤がロールに供給されている間は十分な潤滑効果が得られていることが確認された。
次に、潤滑供給設備内の潤滑剤を洗浄・除去した後、ノズル6の設置高さに対してバルブ9を60cm高い位置に設置した。配管8もノズルに近い約30cm以外ノズル6の設置高さよりも高い位置に設置した。この状態で、バルブ9を操作して潤滑剤の供給を開始した。エアーは前回と同様に噴霧し続けた状態である。上下ワークロールは空転状態で実施した。ノズル6から潤滑剤が所定の供給量で噴霧され始めたことを確認した後、バルブ9を操作して潤滑剤の供給を停止した。停止操作を実施してから、ノズル6から潤滑剤が噴射されなくなるまでの時間を計測したところ、43秒を要した。ノズル6からの潤滑剤の噴射が停止したことを確認してから、この状態のままバルブ9を操作して、潤滑剤の供給を開始したところ、その開始操作をしてから、潤滑剤がノズル6から噴射されるまでに約36秒かかった。
以上の潤滑圧延を、40℃における動粘度が22cSt、70cSt、100cSt、180cSt、300cSt、440cSt、595cSt、680cStおよび780cStの鉱油系熱延用潤滑剤について同様に実施したが、いずれも本発明の目的とする効果が十分に得られることが確認できた。しかし、40℃における動粘度が850cStの潤滑剤については、配管内で流動しなかったため、本発明の目的とする効果は得られなかった。また、前記種々の動粘度の潤滑剤に対して、潤滑剤の供給量を毎分3cc、毎分28cc、毎分58cc、毎分85cc、毎分130cc、毎分220cc、毎分310cc、毎分395ccおよび毎分485ccとした条件で実施したが、いずれも本発明の目的とする効果が十分に得られることが確認できた。しかし、毎分600ccの条件では、本発明の装置構成としなくても、潤滑供給開始ONの指令を発してから約4秒でノズルから潤滑剤の噴霧が確認された。
従って、本発明を用いることによって、少量の潤滑剤の供給を優れた応答性でもって実施できることが確認され、より効果的かつ効率的な潤滑圧延が可能になることが明らかになった。
線材圧延用の2重圧延機の入側ガイドに2流体噴霧ノズルを設置し、圧延中に潤滑剤を供給した後、気体を噴射有無によるノズル詰まり発生状況について調査した。圧延条件は、線材の入側直径が18mmで出側直径が14mm、入側線材温度が1040℃、圧延速度は毎分200mで、ラウンド形状の孔型ロールによって圧延した。圧延ロールの入側のガイドにノズルを設置し、ロール表面から約35mmの位置に、ノズル先端がくるように固定した。ロール径は約450mm(最大外径)で鋳鉄ロールを使用した。ロール冷却水は出側で供給され、入側にはロール冷却設備はない。またデスケも実施しなかったので、圧延中に線材表面のスケールが線材の変形の進行とともに剥離・飛散して、ロールバイト入側周辺に飛び散る環境で、潤滑剤の供給を実施した。潤滑剤には鉱油にエステルが添加された市販の熱間圧延用潤滑油を使用し、ノズル1本あたり毎分約20cc供給した。噴霧用の気体にはエアーを用い、毎分約30リットルの量を噴射して、潤滑剤を霧状にしてロールに噴霧した。潤滑用配管は、圧延機の直近に3方向切替バルブを設置し、ポンプから3方向切替バルブまで常に潤滑剤を循環させておき、潤滑剤を供給するときに3方向切替バルブを操作してノズルから潤滑剤を供給するようにした。潤滑剤のON/OFF操作を行う3方向切替バルブに対して、潤滑剤と気体とを混合して噴霧する気液2流体ノズルは約50cm上方に位置するように設置した。つまり、ΔHが50cmになるように設置した。圧延のピッチについては、圧延時間が約45秒で、その後約10秒の間をあけて次の材料が圧延される。
こうした状況で、潤滑圧延を実施した後、非通材時の10秒間、ノズルからのエアー噴射を止めて、通材時のみ潤滑圧延を行った場合、潤滑圧延開始後、3本圧延した時点でノズル詰まりが発生し、潤滑剤の供給ができなくなった。次に、ノズル洗浄し、詰まりを除去して、潤滑圧延を実施し、今度は非通材時の10秒間に、噴射速度を毎秒2mでエアーを噴射し続け、次の通材時には通常の潤滑供給条件で潤滑剤を供給した。非通材時にエアーのみ噴射速度を毎秒2mでエアーを供給した場合、潤滑圧延開始後、12本圧延した時点でノズル詰まりが発生した。このような実験を、非通材時のエアー噴射速度を、毎秒3m、毎秒4m、毎秒5m、毎秒6m、毎秒7m、毎秒8m、毎秒9m、毎秒10m,毎秒50m,毎秒100m,毎秒500m,毎秒1000m,毎秒5000mと条件を変えて調査したところ、毎秒3mのときは、潤滑圧延開始後24本で、毎秒4mのときは、潤滑圧延開始後47本でノズル詰まりが発生した。しかし、非通材時にエアーを毎秒5m以上の噴射速度で噴射した場合、ノズル詰まりは発生しなかった。従って、本発明によれば、非通材時に毎秒5m以上の気体を噴射し続けることによって、圧延中の粉塵などによるノズル詰まりを発生させることなく、安定した潤滑圧延が可能になる。
なお、本実験中、非通材時が圧延時間45秒に比べて10秒と短いにもかかわらず、3方向切替バルブによる潤滑油のON/OFF操作が円滑に実施でき、咬込みスリップなどのトラブルを発生させることなく、所望の潤滑供給ON/OFFのタイミングで潤滑圧延を実施することができた。
本発明の第一発明の潤滑供給設備の構成を示す概略図である。 本発明の第二発明の潤滑供給設備の構成を示す概略図である。 2重圧延機に本発明の潤滑供給設備を組み込んだ設備の概略図である。 従来の潤滑供給設備(ウォーターインジェクション法)の構成を示す概略図である。
符号の説明
A ノズル
AB 潤滑剤と気体とを混合する機能を備えたノズル(気液混合ノズル)
B 潤滑剤と気体とを混合する装置(混合装置)
B’ 潤滑剤と水とを混合する装置(インジェクター)
C 潤滑剤をノズル側へ送出するときのON/OFFスイッチ機能を備えた装置(スイッチ装置)
D 潤滑剤を送出するためのポンプ及び潤滑剤タンクのいずれかもしくは両方(送出装置)
E 潤滑剤と混合する気体を送出する配管
E’ 潤滑剤と混合する水を送出する配管
F 潤滑剤を送出する配管
ΔH 潤滑剤と気体もしくは液体とを混合する装置(BもしくはB’)と、潤滑剤を装置(BもしくはB’)に送出するときのON/OFFスイッチ機能を備えた装置(C)との設置高さの差異
1 上ワークロール
2 下ワークロール
3 被圧延鋼材
4 水切り板
5 ロール冷却用のノズル
6 潤滑供給用の2流体気液混合ノズル
7 ノズル6へ気体を供給する配管
8 ノズル6へ潤滑剤を供給する配管
9 潤滑剤の供給をON/OFFする機能を有する装置(3方向切り替えバルブ、スイッチ装置)
10 3方向切り替えバルブに潤滑剤を送出する配管と、潤滑OFF時に送出された潤滑剤を潤滑タンクに戻すための配管

Claims (7)

  1. 40℃における動粘度が800cSt以下の潤滑剤と気体とを混合して供給する圧延用潤滑剤供給設備であって、前記潤滑剤をノズルに送出する装置(以下、送出装置ともいう)とノズルとの間に潤滑剤を気体と混合する装置(以下、混合装置ともいう)と、前記混合装置と前記送出装置との間に配置された、潤滑剤を送出するときのON/OFFスイッチ機能を有する装置(以下、スイッチ装置)で構成され、1ノズルあたり毎分500cc以下の潤滑剤を供給する潤滑供給設備において、前記混合装置の設置高さよりも、前記スイッチ装置を低い位置に設置することを特徴とする潤滑供給設備。
  2. 40℃における動粘度が800cSt以下の潤滑剤と気体とを混合して供給する圧延用潤滑剤供給設備であって、前記潤滑剤をノズルに送出する装置(以下、送出装置ともいう)と、ノズルの機能と潤滑剤と気体とを混合する機能との両方を併せ持った装置(以下、気液混合ノズルともいう)との間に配置された、潤滑剤を送出するときのON/OFFスイッチ機能を有する装置(以下、スイッチ装置ともいう)で構成され、1ノズルあたり毎分500cc以下の潤滑剤を供給する潤滑供給設備において、前記気液混合ノズルの設置高さよりも、前記スイッチ装置を低い位置に設置することを特徴とする潤滑供給設備。
  3. 請求項1もしくは請求項2記載の潤滑供給設備のいずれか1つもしくは両方を金属材料の圧延機の入側もしくは出側の少なくともいずれか一方に備えて、少なくとも1ヶ所以上の圧延ロールもしくは被圧延鋼材に潤滑剤を供給できるようにしたことを特徴とする圧延機。
  4. 40℃における動粘度が800cSt以下の潤滑剤と気体とを混合して供給する圧延用の潤滑剤供給方法であって、前記潤滑剤をノズルに送出する装置(以下、送出装置ともいう)とノズルとの間に潤滑剤を気体と混合する装置(以下、混合装置ともいう)を配置し、前記混合装置と前記送出装置との間に潤滑剤を送出するときのON/OFFスイッチ機能を有する装置(以下、スイッチ装置)を配置し、前記混合装置の設置高さよりも、前記スイッチ装置を低い位置に配置し、1ノズルあたり毎分500cc以下の潤滑剤を供給することを特徴とする圧延用潤滑剤供給方法。
  5. 40℃における動粘度が800cSt以下の潤滑剤と気体とを混合して供給する圧延用潤滑剤供給方法であって、前記潤滑剤をノズルに送出する装置(以下、送出装置ともいう)とノズルの機能と潤滑剤と気体とを混合する機能との両方を併せ持った装置(以下、気液混合ノズルともいう)との間に潤滑剤を送出するときのON/OFFスイッチ機能を有する装置(以下、スイッチ装置ともいう)を配置し、前記気液混合ノズルの設置高さよりも、前記スイッチ装置を低い位置に配置し、1ノズルあたり毎分500cc以下の潤滑剤を供給することを特徴とする圧延用の潤滑剤供給方法。
  6. 請求項4および5記載の潤滑油供給方法において、潤滑剤を供給しない非通材時も毎秒5m以上の噴射速度でノズル噴射口から気体を噴射することを特徴とする潤滑油供給方法。
  7. 金属材料の圧延機の入側もしくは出側の少なくともいずれか一方の、少なくとも1ヶ所以上の圧延ロールもしくは被圧延鋼材に対して、請求項4〜請求項6のいずれか1つに記載の方法により圧延用の潤滑剤を供給しつつ被圧延鋼材を圧延することを特徴とする圧延方法。
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