JP2009222998A - プロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却手段により冷却された冷気を光学素子群に供給するプロジェクタにおいて、結露の発生を防止する。
【解決手段】本体1に設けられた冷却手段としての冷却装置11と、この冷却装置11の冷却器18により冷却された冷気を光学素子群5に循環供給して冷却する密閉若しくは略密閉されたダクト30と、このダクト30内に外気を導入し、当該ダクト30内の空気を排出するための換気手段としての外気導入口32、空気排出口33及びこれらを開閉するダンパー34、35と、各ダンパー34、35を制御してダクト30内の換気動作を実行する制御手段としてのコントローラCとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光源からの出射光を映像信号に応じて加工すると共に、加工した映像光を出射する光学素子群を備えたプロジェクタに関するものである。
従来この種プロジェクタ、例えば、液晶プロジェクタは、本体内に光源と、液晶パネル(光学素子)と、投写レンズ等を搭載して構成されている。液晶パネルは、一般にライトバルブとして映像信号に応じて各色光を加工(変調)するための3枚の液晶パネルから成る。そして、光源からの出射光を各色光に分離した後に、各液晶パネルによって映像信号に応じて加工(変調)し、プリズム等を介して投写光像(映像光)として合成する。そして、合成した投写光像を投写レンズによってスクリーン上に拡大投写するものであった。
このようなプロジェクタでは、光源や光学素子群(液晶パネル、偏光ビームスプリッタ(PBS))が発熱源となって本体内が加熱状態となるので、本体内に複数のファンを設置して、各ファンによりプロジェクタ外部の空気(外気)を光学素子群及び光源に供給(送風)して、放熱させていた。この場合、光源は+900℃程と非常に高温となるので、外気により十分に放熱することができるが、光学素子群は使用温度の上限が比較的低温で、例えば、光学素子として液晶パネルを使用した場合、使用温度の上限は、+70℃乃至+80℃程度である。従って、当該光学素子では、放熱可能な量が外気温度に大きく影響されることとなる。即ち、外気温度が低い場合には、光学素子は供給される外気に十分に放熱することが可能であるが、外気温度が高い場合にはファンの風量を増加するなどして放熱可能な量を確保する必要があった。このため、ファンの運転による騒音が増大すると共に、消費電力が著しく高騰するなどの問題が生じていた。
また、熱を受け取った外気は外部に放出されるが、この放出された外気が再びファンにより吸い込まれてプロジェクタに供給される、所謂、放熱後の空気のショートサイクルが発生する問題も生じており、効果的な放熱効果を得ることができなかった。
このような問題を解決するために、プロジェクタ本体内に電子冷却で低温空気を作り出す冷却手段を備えて、この冷却手段により作り出した低温空気を液晶パネル(光学素子)に供給して、当該光学素子を冷却するものも提案されていた(例えば、特許文献1参照)。
また、本体内に圧縮機、放熱器、減圧装置及び冷却器(蒸発器)から冷媒回路が構成された冷却装置から成る冷却手段を備えて、冷却器と熱交換した冷気を光学素子群に供給することにより、当該光学素子群を冷却するものも考案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−121250号公報 特開平7−152009号公報
ところで、このような冷却手段では当該冷却手段が露点温度以下となり、水分が結露し易く、それが集まって結露水となり、この結露水が光学素子群に侵入し、光学素子群が損傷したり、光源からの出射光の加工に支障を来すといった問題が生じる恐れがあった。このため、光学素子群及び当該光学素子群を冷却する冷却手段を密閉、或いは、略密閉構造を呈した部材内に配置すると共に、この内部に乾燥剤を設置して、空気中の水分を積極的に除去する試みが成されているが、当該乾燥剤が吸着できる水分には必然的に許容量があり、且つ、乾燥剤の水分吸着量が増加すると吸着性能が悪化するといった問題が生じており、結露の発生、或いは、発生した結露水が光学素子群に侵入すると云った問題を解消することができなかった。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するためになされたものであり、結露の発生を防止、特に、冷却手段により冷却された冷気を光学素子群に供給するプロジェクタにおいて、結露の発生を防止することを目的とする。
本発明のプロジェクタは、本体に設けられた光源と、この光源からの出射光を映像信号に応じて加工して映像光を出射する光学素子群を備えるものであって、本体に設けられた冷却手段と、この冷却手段により冷却された冷気を光学素子群に循環供給して冷却する密閉若しくは略密閉されたダクトと、このダクト内に外気を導入し、当該ダクト内の空気を排出するための換気手段と、この換気手段を制御してダクト内の換気動作を実行する制御手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明のプロジェクタは、上記発明において換気手段は、ダクトに形成された外気導入口及び空気排出口と、これら外気導入口及び空気排出口をそれぞれ開閉するダンパーとを備え、制御手段は、各ダンパーにより外気導入口及び空気排出口を開放して換気動作を実行すると共に、外気導入口と空気排出口の間のダクト内に冷却手段を設けたことを特徴とする。
請求項3の発明のプロジェクタは、請求項2に記載の発明においてダンパーは、外気導入口及び空気排出口を開放した際、当該外気導入口及び空気排出口と光学素子群とを隔離することを特徴とする。
請求項4の発明のプロジェクタは、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の発明においてダクト内に設けられた乾燥剤と、この乾燥剤を加熱する乾燥剤加熱用ヒータとを備え、制御手段は、換気手段により換気動作を実行する際、乾燥剤加熱用ヒータを発熱させることを特徴とする。
請求項5の発明のプロジェクタは、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の発明において制御手段は、冷却手段による冷却動作を停止し、且つ、当該冷却手段の温度が外気の露点温度より高く上昇した場合に、換気手段による換気動作を実行することを特徴とする。
本発明によれば、本体に設けられた光源と、この光源からの出射光を映像信号に応じて加工して映像光を出射する光学素子群を備えるプロジェクタにおいて、本体に設けられた冷却手段と、この冷却手段により冷却された冷気を光学素子群に循環供給して冷却する密閉若しくは略密閉されたダクトと、このダクト内に外気を導入し、当該ダクト内の空気を排出するための換気手段と、この換気手段を制御してダクト内の換気動作を実行する制御手段とを備えたので、ダクト内に外気を導入し、当該ダクト内の空気を外部に排出することができるようになる。これにより、当該ダクト内の空気中の水分を外部に排出することができるようになる。これにより、ダクト内の結露の発生を防止することができるようになる。
請求項2の発明によれば、上記発明において換気手段は、ダクトに形成された外気導入口及び空気排出口と、これら外気導入口及び空気排出口をそれぞれ開閉するダンパーとを備え、制御手段は、各ダンパーにより外気導入口及び空気排出口を開放して換気動作を実行すると共に、外気導入口と空気排出口の間のダクト内に冷却手段を設けるので、外気導入口から導入された外気を冷却手段に流して、この冷却手段に付着する空気中の水分を空気排出口からダクトの外部に排出することができるようになる。これにより、ダクト内、特に、冷却手段への結露の発生を防止することができるようになる。
特に、請求項3の発明の如くダンパーは、外気導入口及び空気排出口を開放した際、当該外気導入口及び空気排出口と光学素子群とを隔離するものとすれば、外気が光学素子群に流れないので、外気中に含まれる塵埃が光学素子に付着する不都合を防止することができる。
更に、請求項4の発明の如くダクト内に乾燥剤と、この乾燥剤を加熱する乾燥剤加熱用ヒータとを備えて、制御手段が換気手段により換気動作を実行する際、乾燥剤加熱用ヒータを発熱させるものとすれば、乾燥剤によりダクト内の水分を取り除くことができると共に、換気動作の際に乾燥剤加熱用ヒータを発熱させることで、乾燥剤を加熱して当該乾燥剤から水分を放出させることが可能となり、且つ、乾燥剤から放出された前記ダクト内の水分をダクトの外部に排出することができる。これにより、乾燥剤が吸着したダクト内の水分が再びダクト内に放出される不都合を回避することができる。
特に、乾燥剤が吸着した水分を換気動作の際に外部に排出することができるので、乾燥剤の水分を効率よく外部に排出することが可能となる。これにより、乾燥剤の水分吸着量が増加して、吸着性能が悪化するといった問題を極力解消することができるようになる。
また、請求項5の発明の如く制御手段は、冷却手段による冷却動作を停止し、且つ、当該冷却手段の温度が外気の露点温度より高く上昇した場合に、換気手段による換気動作を実行するので、通常の冷却動作に影響を及ぼすことなく換気動作を実行できると共に、結露の発生が懸念される場合にのみ換気動作を実行することが可能となる。
本発明は、プロジェクタに関するもので、冷却器(蒸発器)と熱交換した冷気を光学素子群に供給する密閉若しくは略密閉されたダクト内に結露が発生する不都合を解消するために成されたものである。ダクトの結露を防止するという目的を、本体に設けられた冷却手段と、この冷却手段により冷却された冷気を光学素子群に循環供給して冷却する密閉若しくは略密閉されたダクトと、このダクト内に外気を導入し、当該ダクト内の空気を排出するための換気手段と、この換気手段を制御してダクト内の換気動作を実行する制御手段とを備えることにより実現した。以下、図面に基づき本発明の実施の形態を詳述する。
図1は、本発明の一実施例のプロジェクタを示す概略構成図である。実施例のプロジェクタは、本体1の内部に、光源2と、光路変更部材3と、色分離光学系4と、光学素子群5と、投写レンズ10と、光学素子群5の冷却装置11とを設けて成る液晶プロジェクタPである。本体1は、放熱性に優れた素材、例えば、マグネシウムを素材として構成された扁平の筐体である。
光源2は、超高圧水銀ランプなどのランプと、ランプから発散される光(発散光)を前方に出射するためのリフレクタから構成されている。実施例の光源2は、複数(4つ)のランプにそれぞれリフレクタを取り付けて成るもので、本体1内に設けられた図示しないランプボックス内に収容されている。
前記光路変更部材3は、光源2からの出射光を均一な輝度分布の平行光束とするものであり、インテグレータレンズ、集光レンズ及び全反射ミラー等から構成されている。また、前記色分離光学系4は、上記光路変更部材3からの平行光束を各色R、G、Bの色光に分離するものであり、光路変更部材3からの平行光速を各色に分離し、分離された各色光束を光学素子群5に導くためのダイクロイックミラー20などにより構成されている。
光学素子群5は、3枚の液晶パネル(LCDパネル)6、7、8と、各液晶パネル6、7、8の入射側及び出射側にそれぞれに間隔を存して設けられた偏光板9と、プリズム25等から構成されている。液晶パネル6、7、8は、上記色分離光学系4により分離されて当該各液晶パネル6、7、8に導かれた光を映像信号に応じて加工(変調)するものである。また、プリズム25は、各色の光を合成して投写光像(映像光)を形成するものである。このプリズム25は、X状の誘電体多層膜から成る反射面を備えており、当該反射面を介して、各液晶パネル6、7、8からの光が単一の光束とされる。尚、前記投写レンズ10は、プリズム25からの投写光像をスクリーンに拡大投写するものであり、本体1の壁面に形成された図示しない孔内に着脱可能に配設されている。尚、図1において、破線で示す27は光源2からの出射光を各液晶パネル5、6、7及び偏光板9等に導くための光路であり、当該光路27は図示しない箱体に被覆されている。即ち、光源2から各液晶パネル6、7、8の入射側の偏光板9に至るまでに光が通過する経路(光路27)は箱体内に形成されている。
以上の構成で動作を説明すると、光源2からの出射光は、光路変更部材3を介して均一な輝度分布の平行光速とされ、色分離光学系4において各色R、G、Bの各光に分離されて、それぞれ対応するライトバルブとして機能する液晶パネル6、7、8に入射側の偏光板9を介して導かれる。液晶パネル6、7、8に導かれた各光束はそこで映像信号に応じて変調され、出射側の偏光板9を経てプリズム25で単一の光束の投写映像とされた後、投写レンズ10によりスクリーンに拡大投写される。
ところで、従来より液晶プロジェクタでは、光源や各液晶パネルが発熱源となって本体内が加熱状態となるので、本体内に複数のファンを設置して各ファンにより本体外部の空気を液晶パネル及び光源に供給して、放熱させていた。具体的に一例を挙げて説明すると、本体の外部から空気を導入し、この空気を液晶パネルに供給して放熱させた後、液晶パネルを通過した空気を光源に供給して当該光源を放熱させる。その後、光源にて加熱された空気をファンにより本体外部に放出していた。
上記光源は+900℃程とかなり高温となるので、液晶パネル通過後の空気を供給することで十分に放熱することが可能である。一方、液晶パネルの使用温度の上限は+70℃乃至+80℃程度と比較的低温であり、液晶パネルを係る上限温度以下となるように冷却する必要がある。このため、液晶パネルの放熱可能な量は外気温度に大きく影響されることとなる。即ち、外気温度が低い場合には、液晶パネルに供給される外気の温度が低いため、当該外気により十分に放熱させることが可能である。しかしながら、外気温度が高い場合には、ファンの風量を増加するなどして大量の外気を液晶パネルに供給しなければ、液晶パネルの温度が使用温度の上限以下となるように維持することができなくなってしまう。これにより、ファンの運転により騒音が増大すると共に、ファンの運転による消費電力が著しく高騰する問題が生じていた。
更に、当該本体内で熱を受け取った外気は外部に放出されるが、この放出された外気が再びファンにより吸い込まれる、所謂、放熱後の空気のショートサイクルが発生する問題もあった。この場合、ファンにより吸い込まれる外気は光源と熱交換して加熱された高温であるため、係るショートサイクルが発生すると液晶パネルの温度が上昇してしまう恐れがあり、効果的な放熱効果を得ることができなかった。
そこで、本発明の液晶プロジェクタPは、本体1内に冷却装置11を備える。即ち、液晶プロジェクタPの本体1内には、冷却装置11が設置されている。この冷却装置11は、液晶パネル6、7、8、偏光板9及びプリズム25等を冷却するための冷却手段であり、圧縮機12、放熱器14、膨張弁16及び冷却器(蒸発器)18から冷媒回路が構成されている。即ち、圧縮機12の冷媒吸込側(入口)には冷媒導入管13が接続され、冷媒吐出側(出口)には放熱器14に至る冷媒吐出管15が接続されている。放熱器14の出口には膨張弁16に至る冷媒配管17が接続されている。また、膨張弁16の出口は冷媒配管19を介して冷却器18の入口に接続され、当該冷却器18の出口には圧縮機12の冷媒導入管13が接続されて環状の冷媒回路が構成されている。
尚、本実施例では冷媒を減圧する減圧手段として膨張弁16を用いるものとしたが、減圧手段は当該膨張弁16に限定されるものでなく、冷媒を減圧することができるものであれば、どのようなものであっても良く、例えば、減圧手段としてキャピラリーチューブを用いるものとしても構わない。
この場合、冷却装置11の冷却器18により冷却された冷気はダクト30を介して光学素子群5に供給される。本実施例では密閉、若しくは、略密閉構造を呈するダクト30内に光学素子群5と冷却装置11の冷却器18とこの冷却器18のファン18Fが設けられている。そして、冷却器18にて冷媒と熱交換して冷却された空気(冷気)がファン18Fによりダクト30内に循環可能に構成されている。即ち、ダクト30内が冷却器18にて冷却された冷気が循環される風路とされ、この風路中に光学素子群5が設置されている。
尚、このダクト30は、光源2からの出射光を各液晶パネル6、7、8及び偏光板9等に導かれる光、液晶パネル6、7、8にて変調後にプリズム25に送出される映像信号及びプリズム25にて合成され、投写レンズ10に送出される投写光像(映像光)を阻害することの無いよう設置されることは勿論言うまでもない。
以上詳述した冷却装置11により、圧縮機12が駆動されると、冷媒導入管11から圧縮機12の図示しない圧縮要素内に低温低圧の冷媒が吸い込まれて、そこで圧縮される。圧縮されて高温高圧となった冷媒は、冷媒吐出管15に吐出され、放熱器14に流入する。放熱器14に流入した冷媒は、そこで放熱する。放熱器14にて放熱した冷媒は、冷媒配管17を経て膨張弁16に入り、当該膨張弁16を通過する過程で減圧され、この状態で冷却器18に流入する。
冷却器18に流入した冷媒は、そこで周囲の空気から熱を奪って、蒸発する。一方、冷却器18にて冷媒に熱を奪われ冷却された空気(冷気)はファン18Fによりダクト30内に循環される。そして、当該ダクト30内に設置された前記液晶パネル6、7、8、各偏光板9、プリズム25等に供給される。これにより、液晶パネル6、7、8、偏光板9及びプリズム25等は係る空気に熱を放出して、冷却される。
そして、液晶パネル6、7、8、偏光板9及びプリズム25により熱を受け取って加熱された空気は、その後、冷却器18に戻って、当該冷却器18を流れる冷媒と熱交換して冷却された後、再び、液晶パネル6、7、8、偏光板9及びプリズム25等の光学素子群5に循環供給されるサイクルを繰り返す。
ところで、このような冷却装置11では冷却器18が露点温度以下となり、水分が結露し易く、それが集まって結露水となり、この結露水が光学素子群5に侵入し、光学素子群5が損傷したり、光源2からの出射光の加工に支障を来すといった問題が生じる恐れがあった。このため、従来より光学素子群5を密閉、或いは、略密閉構造を呈したダクト内に配置すると共に、この内部にシリカゲル、ゼオライト、活性炭、活性アルミナなどの乾燥剤を設置して、当該乾燥剤により空気中の水分を積極的に除去して、結露の発生を防ぐ試みが成されていた。
しかしながら、このような密閉、或いは、略密閉構造を呈したダクト内に光学素子群5及び冷却手段を配置した場合であっても、プロジェクタの1回の使用で数グラム程度の水分が回収されていた。更に、乾燥剤が吸着できる水分には許容量があり、且つ、乾燥剤の水分吸着量が増加すると吸着性能が悪化するため、結露の発生、或いは、発生した結露水が光学素子群に侵入すると云った問題を解消することができなかった。
そこで、本発明ではダクト30内に外気を導入し、当該ダクト30内の空気を排出するための換気手段と、この換気手段を制御してダクト30内の換気動作を実行する制御手段とを備えるものとする。具体的に、本実施例の換気手段は、ダクト30に形成された外気導入口32及び空気排出口33と、これら外気導入口32及び空気排出口33をそれぞれ開閉するダンパー34、35とから構成されている。即ち、ダンパー34は外気導入口32を開閉可能に閉塞し、ダンパー35は空気排出口33を開閉可能に閉塞すると共に、ダクト30内はダンパー34により外気導入口32が閉塞され、ダンパー35により空気排出口33が閉塞された状態で密閉構造、或いは、略密閉構造を呈している。
そして、上記各ダンパー34、35の開閉動作は後述するコントローラCにより制御されている。具体的に、コントローラCによりダンパー34、35が開かれて(このとき、ダンパー34、35は図1に破線で示す状態)、外気導入口32及び空気排出口33が開放されると、外気導入口32からダクト30内に外気が導入され、ダクト30内の空気がダクト30の外部に排出される換気動作が実行される。
この場合、外気導入口32及び空気排出口33は、ダクト30内の冷却装置11の冷却器18及びファン18Fを挟むかたちで一方に外気導入口32、他方に空気排出口33が配置されている。即ち、ダクト30の外気導入口32と空気排出口33の間に冷却器18とそのファン18Fが設けられている。更に、本実施例ではこれらが外気導入口32、冷却器18、ファン18F、空気排出口33の順で直線状に配置されている。
一方、本実施例のダンパー34、35は、外気導入口32及び空気排出口33を開放した際、外気導入口32及び空気排出口33と光学素子群5とを隔離するよう構成されている。具体的に、外気導入口32及び空気排出口33が開放されると、ダンパー34及びダンパー35は図1に破線で示すようにダクト30内の一部がダンパー34及びダンパー35によりそれぞれ閉塞される。このとき、光学素子群5に繋がるダクト30内の経路が各ダンパー34、35により閉塞されて、光学素子群5は、ダクト30の一端がダンパー34により閉塞され、他端が35により閉塞された略密閉空間30Aに隔離されることととなる。尚、図1において、30Aは外気導入口32及び空気排出口33を開放した際、外気導入口32及び空気排出口33と隔離される光学素子群5側のダクト30内を示し、30Bは光学素子群5とは反対側のダクト30内をそれぞれ示している。このとき、冷却器18はダンパー34、35により隔離されないダクト内30Bに位置することとなる。
他方、本実施例のダクト30には、冷却器18の近傍であって、前記ダンパー34、35により隔離されないダクト30内(30B)に乾燥剤37が設けられている。この乾燥剤37は、ダクト30内の水分を吸着除去するためのものであり、シリカゲル、ゼオライト、活性炭、活性アルミナなどが乾燥剤37として使用される。この乾燥剤37の近傍には当該乾燥剤37を加熱して、乾燥剤37が吸着した水分を放出させるための加熱手段としての乾燥剤加熱用ヒータ38が設置されている。この乾燥剤加熱用ヒータ38の通電は前記コントローラCにより制御されている。乾燥剤加熱用ヒータ38の加熱動作を簡単に説明すると、コントローラCは、前記換気手段により換気動作を実行する際、乾燥剤加熱用ヒータ38を通電して、乾燥剤37を加熱し、乾燥剤37が吸着した水分を外部に放出させる。尚、具体的な通電動作については、後の制御動作の説明において詳述する。
尚、図1において60は外気導入口32の近傍のダクト30内に設けられ、外気導入口32からダクト30内に吸い込まれる空気中の塵埃を捕獲して、ダクト30内への塵埃の侵入を極力阻止するためのフィルタである。また、40は冷却器18のドレン水(結露水)を受けるための受皿、41は受皿40にて受けたドレン水が収容可能に構成されたドレン容器、42はドレン容器41内に受容されたドレン水を加熱蒸発させるためのドレン容器用ヒータ、43は受皿40とドレン容器41とを接続する配管上に設けられたドレン開閉弁、44はドレン容器41内の空気、特に、ドレン容器用ヒータ42を加熱することにより蒸発した湿気を含む空気をダクト30の外部に排出するための配管を開閉するドレン開閉弁、45は冷却器18を加熱するための冷却器用ヒータである。
一方、前述したコントローラCは、液晶プロジェクタPの制御を司る制御手段である。図2はコントローラCの制御ブロック図である。図2に示すようにコントローラCの入力側には、冷却器温度センサ50及び外気温度センサ55等が接続されている。当該冷却器温度センサ50は、冷却器18の温度を検出するための温度検出手段である。また、外気温度センサ55は本体1の外部の温度(液晶プロジェクタPの周囲の空気温度)を検出するための外気温度検出手段である。また、コントローラCの出力側には、圧縮機12、冷却器18のファン18F、ダンパー34、35、乾燥剤加熱用ヒータ38、ドレン容器用ヒータ42、冷却器用ヒータ45、光源2(光源のランプ)及びドレン開閉弁43、44が接続されている。
そして、コントローラCは入力側に接続された冷却器18、冷却器温度センサ50、外気温度センサ55等の出力に基づき、出力側に接続された圧縮機12、冷却器18のファン18F、ダンパー34、35、乾燥剤加熱用ヒータ38、ドレン容器用ヒータ42、冷却器用ヒータ45、光源2(光源のランプ)及びドレン開閉弁43、44の動作を制御している。特に、本発明ではコントローラCはダンパー34、35により外気導入口32及び空気排出口33を開放して、ダクト30内に外気を導入し、ダクト30内の空気を排出する換気動作を実行すると共に、換気動作を実行する際、乾燥剤加熱用ヒータ38を通電し発熱させて、乾燥剤37が吸着した水分を放出させる。
更に、冷却装置11による冷却動作が停止され、且つ、冷却装置11の冷却器18の温度が外気の露点温度より高く上昇した場合に、コントローラCにより換気動作が実行される。即ち、本実施例では、圧縮機12の停止時であって、且つ、冷却器温度センサ50にて検出される冷却器18の温度が外気温度センサ55にて検出されるプロジェクタPの本体1外部の空気(外気)の露点温度より高く上昇した場合に、コントローラCは、ダンパー34、35により外気導入口32及び空気排出口33を開放して、換気動作を実行するものとする。
ここで、図3に示すタイミングチャートを用いてコントローラCによる液晶プロジェクタPの制御動作について詳述する。先ず、ユーザーにより光源2のランプが点灯(ON)されると(図3のAの時点)、コントローラCは、冷却装置11による冷却動作を開始する。即ち、コントローラCは、圧縮機12の運転及び冷却器18のファン18Fの運転を開始する。このとき、コントローラCは受皿40にて受けたドレン水(結露水)がドレン容器41に流れるようにドレン開閉弁43を開いて、受皿40とドレン容器41とを連通させる。これにより、冷却器18から受皿40に降下したドレン水(結露水)がドレン容器41に流入し、当該ドレン容器41内に収容される。
上記のように、圧縮機12及びファン18Fの運転を開始すると、冷媒導入管11から圧縮機12の図示しない圧縮要素内に低温低圧の冷媒が吸い込まれて、そこで圧縮される。圧縮されて高温高圧となった冷媒は、冷媒吐出管15に吐出され、放熱器14に流入する。放熱器14に流入した冷媒は、そこで放熱する。放熱器14にて放熱した冷媒は、冷媒配管17を経て膨張弁16に入り、当該膨張弁16を通過する過程で減圧され、この状態で冷却器18に流入する。
冷却器18に流入した冷媒は、そこで周囲の空気から熱を奪って、蒸発した後、冷却器18から流出し、冷媒導入管13を介して再び、圧縮機12に吸い込まれるサイクルを繰り返す。
一方、光源2のランプが点灯されることで、光源2からの出射光は、光路変更部材3を介して均一な輝度分布の平行光速とされ、色分離光学系4において各色R、G、Bの各光に分離されて、それぞれ対応するライトバルブとして機能する液晶パネル6、7、8に入射側の偏光板9を介して導かれる。液晶パネル6、7、8に導かれた各光束はそこで映像信号に応じて変調され、出射側の偏光板9を経てプリズム25で単一の光束の投写映像とされた後、投写レンズ10によりスクリーンに拡大投写される。
更に、光源2のランプが点灯されると、コントローラCは、映像信号により光学素子群5の発熱量を求めて、当該光学素子群5の発熱量に応じて、ダクト30内の総発熱量が一定に保たれるように、冷却器用ヒータ45の通電を行う。
他方、冷却器18にて冷媒に熱を奪われ冷却された空気(冷気)はファン18Fによりダクト30内に循環される。そして、当該ダクト30内に設置された前記液晶パネル6、7、8、各偏光板9、プリズム25等に供給される。これにより、液晶パネル6、7、8、偏光板9及びプリズム25等は係る空気に熱を放出して、冷却される。係る冷却動作により冷却器18の温度は低温となる。
ところで、係る冷却動作を行うことで、冷却器18にダクト30内の空気中の水分が結露する。この結露した水分は成長してドレン水(結露水)となり受皿40に降下し、そこからドレン容器41に受容される。このため、コントローラCは上記冷却装置11の運転を開始して所定時間経過すると、ドレン容器41に受容された冷却器18からのドレン水(結露水)を蒸発させて外部に排出する。この場合、コントローラCは前記ドレン開閉弁43を閉じて、ドレン容器41と受皿40との連通を阻止すると共に、ドレン開閉弁44を開いて、ドレン容器41とダクト30の外部とを連通した状態で、ドレン容器用ヒータ42を通電する。これにより、ドレン容器41が加熱され、当該容器41に受容されたドレン水(結露水)が蒸発する。このとき、ドレン開閉弁43は閉じらているため、蒸発した水分は、受皿40を介してダクト30内に戻ることなく、ドレン開閉弁44により連通されたダクト30の外部に排出される。
そして、コントローラCは当該コントローラCが有するタイマーによりドレン容器用ヒータ42の通電を開始してから所定時間経過(図3のB、C、Dに相当)すると、ドレン容器用ヒータ42の通電を停止し、ドレン開閉弁44を閉じてドレン容器41と外部との連通を阻止すると共に、ドレン開閉弁43を開く。これにより、受皿40とドレン容器41とが連通され、受皿40にて受けたドレン水が再びドレン容器41内に収容されるようになる。
他方、ユーザーにより光源2のランプが消灯(OFF)されると(図3のEの時点)、コントローラCは、冷却装置11による冷却動作を停止する。即ち、コントローラCは、圧縮機12の運転を停止する。このとき、コントローラCは、冷却器18のファン18Fの運転を停止せず、継続して運転する。更に、コントローラCは、圧縮機12の停止と同時に前記冷却器用ヒータ45を通電(運転)する。これにより、当該ヒータ45によりダクト30内、特に、冷却器18及びその近傍を加熱して、温度を積極的に上昇させることができる。
更にまた、コントローラCは、前述したように冷却装置11による冷却動作の停止時であって、冷却装置11の冷却器18の温度が外気の露点温度より高く上昇した場合、換気動作を実行する。具体的に、コントローラCは冷却器温度センサ50にて検出される冷却器18の温度が所定の温度T、例えば、本実施例では冷却器18の温度が外気温度センサ55にて検出される外気温度より5℃低い温度に上昇すると、冷却器18の温度が外気の露点温度より高く上昇したと判断して、換気動作を実行する(図3のFの時点)。即ち、図3に示すTは露点温度であり、本実施例では、外気温度より5℃低い温度がこの場合の露点温度Tとなる。
このように、冷却器温度センサ50にて検出される冷却器18の温度が露点温度T(本実施例では、外気温度より5℃低い温度)より高く上昇すると、コントローラCは、図1に破線で示すようにダンパー34、35をそれぞれ開いて、外気導入口32及び空気排出口33を開放する。これにより、外気導入口32からダクト30内に外気が導入され、ダクト30内の空気がダクト30の外部に排出される。
更に、上記各ダンパー34、35の開動作と同時に、コントローラCは乾燥剤加熱用ヒータ38を通電する。これにより、乾燥剤37が加熱され、当該乾燥剤37が吸着したダクト30内の空気からの水分が放出される。この放出された水分は、前記空気排出口33からダクト30の外部に排出される。このように、乾燥剤加熱用ヒータ38により乾燥剤37を加熱することで、乾燥剤37が吸着したダクト30内の水分を取り出すことができる。これにより、乾燥剤37を再生して、再び、水分吸着可能な良好な状態とすることができる。従って、乾燥剤37の水分吸着量が増加して吸着性能が悪化する不都合を極力解消することができるようになる。
また、このとき、本発明の如く外気導入口32及び空気排出口33が開放され、外気導入口32からダクト30内に外気が導入されて、ダクト30内の空気がダクト30の外部に排出される換気動作の際に、乾燥剤加熱用ヒータ38を通電して、乾燥剤37を加熱し、この乾燥剤37が吸着した水分を放出させることで、外気導入口32からダクト30内に導入され、空気排出口33から排出される空気の流れにのせて、水分をダクト30の外部に排出することができる。これにより、乾燥剤37から放出された水分がダクト30内に戻る不都合を防ぐことができる。
特に、本実施例では外気導入口32及び空気排出口33が開放されると、当該外気導入口32及び空気排出口33と光学素子群5とが隔離される。一方、乾燥剤37はこの隔離されたダクト30内の空間30Aと反対側であって、外気導入口32及び空気排出口33が位置するダクト30内(30B)に設けられている。従って、乾燥剤37から放出された水分が光学素子群5に侵入する不都合を確実に防ぐことができる。これにより、液晶プロジェクタPの信頼性の向上を図ることができる。
他方、コントローラCは上述した各ダンパー34、35の開動作及び乾燥剤加熱用ヒータ38の通電と同時に、ドレン開閉弁43を閉じて、ドレン容器41と受皿40との連通を阻止すると共に、ドレン開閉弁44を開いて、ドレン容器41とダクト30の外部とを連通した状態で、ドレン容器用ヒータ42を通電する。これにより、ドレン容器41が加熱され、当該容器41に受容されたドレン水(結露水)が蒸発する。このとき、ドレン開閉弁43は閉じらているため、蒸発した水分は、受皿40を介してダクト30内に戻ることなく、ドレン開閉弁44により連通されたダクト30の外部に排出される。
そして、コントローラCは、係る換気動作を開始してから所定時間経過する、具体的には、コントローラCが換気動作の開始と同時に自身が有するタイマーのカウントを開始し、それが予め設定された所定時間経過(図3のGに相当)すると、換気動作を終了する。尚、換気動作の実行時間、即ち、ダンパー34、35を開いている時間(即ち、図3のGに相当する上記所定時間)は、数十秒から数分の間の何れかに予め設定されているものとする。
これにより、コントローラCは、ダンパー34、35を閉じて、外気導入口32及び空気排出口33を閉塞すると共に、乾燥剤加熱用ヒータ38の通電を停止する。更に、コントローラCはドレン容器用ヒータ42の通電を停止すると共に、ドレン開閉弁44を閉じてドレン容器41と外部との連通を阻止し、且つ、ドレン開閉弁43を開く。これにより、受皿40とドレン容器41とが連通され、受皿40にて受けたドレン水が再びドレン容器41内に収容されるようになる。
更に、コントローラCは、乾燥剤加熱用ヒータ38の通電を停止する。このとき、乾燥剤37は係る乾燥剤加熱用ヒータ38による加熱により、既に、水分を放出し、再生された状態である。更にまた、コントローラCは前記冷却器用ヒータ45の通電を停止すると共に、冷却器18のファン18Fの運転を停止する。
以上詳述したように本発明によれば、密閉若しくは略密閉されたダクト30内に設けられた光学素子群5に冷却装置11の冷却器18により冷却された冷気を循環供給して、冷却すると共に、各ダンパー34、35によりダクト30の外気導入口32及び空気排出口33を開放して換気動作を実行するので、外気導入口32から導入された外気を外気導入口32と空気排出口33の間のダクト30内に設けられた冷却装置11の冷却器18に流して、この冷却器18に付着する空気中の水分を空気排出口33からダクト30の外部に排出することができるようになる。これにより、ダクト30内、特に、冷却器18への結露の発生を防止することができる。
特に、ダンパー34、35が外気導入口32及び空気排出口33を開放した際、当該外気導入口32及び空気排出口33と光学素子群5とを隔離するものとすれば、外気が光学素子群5に流れないので、外気中に含まれる塵埃が光学素子群5に付着する不都合を防止することができる。
更に、ダクト30内に乾燥剤37と、乾燥剤37を加熱する乾燥剤加熱用ヒータ38を設けることで、乾燥剤37によりダクト30内の水分を取り除くことができると共に、換気動作を実行する際、乾燥剤加熱用ヒータ38を発熱させるものとすれば、換気動作の際に乾燥剤加熱用ヒータ38を発熱させて、乾燥剤37を加熱して、乾燥剤から水分を放出させることができる。このとき、放出されたダクト30内の水分を空気排気口33からダクト30の外部に排出することができるので、乾燥剤37が吸着したダクト30内の水分が再びダクト30内に戻ることを回避することができる。
特に、前述したように冷却動作の停止時であって、且つ、冷却器18の温度が外気の露点温度より高く上昇した場合に、換気動作が実行されるので、通常の冷却動作に影響を及ぼすことなく換気動作を実行できると共に、結露の発生が懸念される場合にのみ換気動作を実行することが可能となる。
尚、本実施例では、本発明の冷却手段を圧縮機12、放熱器14、膨張弁16及び冷却器18から冷媒回路が構成された冷却装置11とし、当該冷却装置11を本体1内に設けるものとして説明したが、本発明の冷却手段はこれに限定されるものでなく、電子冷却で低温空気を作り出してこれを光学素子群に供給するペルチェ素子のようなものであっても良い。即ち、本発明の冷却手段は、本体内に設けられて冷却された冷気を光学素子群に供給できるものであればどのようなものであっても構わない。
しかしながら、上記のようにペルチェ素子のように電子冷却により光学素子群を冷却する冷却手段は、エネルギー効率が悪く、且つ、電子冷却の発熱部が一体に構成されるため、冷却対象付近に外気への放熱手段(ヒートシンクやファン)が必要となり、空間的制約が生じて設計自由度が著しく低下すると云った不都合が生じることとなる。
これに対して、本実施例のように圧縮機12、放熱器14、膨張弁16及び冷却器18から成る冷却装置11を冷却手段として採用することで、電子冷却により光学素子群を冷却するものと異なり、エネルギー効率の問題を解消ながら、光学素子群を効率良く冷却することが可能となる。更に、空間的なレイアウト設計の自由度も向上する。
尚、本実施例では換気動作を実行する際に乾燥剤加熱用ヒータ38を通電し、乾燥剤37を加熱して、乾燥剤37が吸着した水分を外部に放出させるものとしたが、請求項1乃至請求項3及び請求項5に記載の発明はこれに限定されるものでない。即ち、換気動作時以外であっても乾燥剤加熱用ヒーター38を通電して、乾燥剤37を加熱して水分をダクト30内に放出させるものとしても差し支えない。この場合、ダクト30内部に放出された水分は、冷却器18にて結露するため、当該ダクト30内、特に、光学素子群5側に乾燥剤37から放出された水分が流れ難くなる。この冷却器18にて結露した水分は、その後、成長してドレン水(結露水)となり受皿40に降下し、ドレン容器41に受容される。そして、当該ドレン容器41に受容されたドレン水は前述したようにドレン容器用ヒータ42の通電により、加熱されて蒸発し、ダクト30の外部に排出される。
また、前述した実施例1では、コントローラCが外気導入口32、空気排出口33を開放する換気動作を実行することで、各ダンパー34、35によりダクト30内の一部が閉塞されて、光学素子群5がダクト30内のダンパー34、ダンパー35により閉塞された略密閉空間30Aに隔離されるものとしたが、請求項1、請求項2、請求項4及び請求項5の発明はこれに限定されるものではなく、各ダンパー34、35が外気導入口32、空気排出口33を開放した際、例えば、図4の矢印の方向に移動する、即ち、換気動作の際に、光学素子群5が外気導入口32及び空気排出口33と隔離されない構成としても有効である。
この場合には、換気動作が実行されると、光学素子群5が設けられたダクト30(空間30A)内にも外気が引き込まれ、光学素子群5近傍の空気を排出することができるので、光学素子群5近傍の換気も行うことが可能となる。
また、上記各実施例の液晶プロジェクタでは、ダクト30内の水分を吸着させるために当該ダクト30内にシリカゲル等の乾燥剤37と、この乾燥剤37を加熱するための乾燥剤加熱用ヒータ38とを設置して、光学素子群5への冷気の供給に支障のない、換気動作の際にコントローラCが乾燥剤加熱用ヒータ38を通電して、乾燥剤37が吸着した水分を外部に放出させるものとしたが、換気動作時に限らず、乾燥剤が吸着した水分をダクト30外部に排出可能な除湿装置を設けるものとしても差し支えない。図5はこの除湿装置の一例として、回転式のデシカントロータ101を有するロータリー型除湿装置100を備えた液晶プロジェクタの概略構成図である。尚、図5において前記図1及び図4と同一の符号が付されたものは同様、或いは、類似の作用、若しくは、効果を奏するものであるので、ここでは説明を省略する。
図5において、100は本実施例のロータリー型デシカント除湿装置である。このデシカント除湿装置100は、シリカゲル、ゼオライト、活性炭、活性アルミナなどの乾燥剤が設けられた多孔質で円柱状の回転体から成るデシカントロータ101を備えている。デシカントロータ101は、図示しないモーターにより回転軸102を中心に1分間に半回転の速さで回転可能に構成されている。
デシカントロータ101はダクト30内と連通可能に構成された第1の領域104と、ダクト30内とは連通せずにダクト30の外部と連通可能に構成された第2の領域105とに跨るように設けられており、この第1の領域104はダクト内の水分を吸着するための除湿領域とされ、第2の領域105は吸着した水分を放出し、乾燥剤を再生するための再生領域とされている。
そして、モーターの通電によりデシカントロータ101の回転軸102が回転して、ダクト30と連通する除湿領域である第1の領域104から再生領域である第2の領域105への移動と、この第2の領域105から第1の領域104への移動とを繰り返す。この第2の領域には、第2の領域を通過する乾燥剤を加熱するための加熱手段としてのヒータ107が設置されている。更に、除湿装置100にはダクト30内の空気を第1の領域104へ導くためのファンと、第2の領域105の空気をダクト30の外部に送るためのファンが設置されている(ファンは図示せず)。
これにより、ダクト30内の空気がデシカントロータ101の第1の領域104に導入され、そのとき、第1の領域104に在る乾燥剤がその空気中に含まれる水分を吸着することによって、ダクト30内の空気を除湿する。一方、第2の領域105に位置する乾燥剤はヒータ107により吸着されたダクト30内の空気中からの水分が加熱されて蒸発することで、再生される。ヒータ107の加熱により乾燥剤から放出した水分は外部に排出される。
その後、デシカントロータ101の回転により、上記にて第1の領域104に在った乾燥剤が徐々に第2の領域105へと移動し、同様に、第2の領域105に位置していた乾燥剤が徐々に第1の領域104へと移動する。
以上詳述した本実施例の如く除湿装置100、即ち、乾燥剤を加熱して吸着した水分をダクト30の外部に放出する再生領域(第2の領域105)がダクト30内と連通しないよう構成された乾燥装置を用いることで、乾燥剤による水分の吸着と、この吸着した水分の排出とを継続して実行することが可能となる。特に、換気動作時に限らず、乾燥剤が吸着した水分をダクト30外部に排出できるので、第1の領域104に在る乾燥剤は常に水分吸着可能な良好な状態であるため、吸着性能が悪化する不都合を確実に回避することができる。
更に、上記各実施例の乾燥剤37に換えて本実施例の除湿装置100を設ける場合にはダクト30内に乾燥剤から放出した水分が戻る恐れがないので、除湿装置100の乾燥剤から水分を放出させる再生動作は、換気動作時に限らず実行できるため、ダクト30内のどの位置に除湿装置100を設けても差し支えない。即ち、光学素子群5がダクト30内のダンパー34、ダンパー35により閉塞された略密閉空間30Aに隔離されるものとした場合に、外気導入口32及び空気排出口33から隔離された光学素子群5が在る略密閉空間30Aに除湿装置100を設けても良いし、当該空間30Aとは反対側のダクト30B内に設けても差し支えない。
更にまた、上記各実施例ではプロジェクタの一例として液晶プロジェクタPを用いて説明したが、本発明のプロジェクタはこれに限定されるものでなく、本体に光源と、この光源からの出射光を映像信号に応じて加工して、加工後の投写光像(映像光)を出射する光学素子群とを備えるプロジェクタであれば良く、例えば、DLPプロジェクタ(DLP(登録商標))に本発明を適用しても有効である。また、レーザー光源などの固体光源から発した光線を光学素子群に照射し、光線を加工することにより、映像光を出射するレーザスキャンプロジェクタに適用しても有効である。
本発明のプロジェクタの一実施例の液晶プロジェクタの概略構成図である(実施例1)。 図1の液晶プロジェクタの制御手段の制御ブロック図である。 図1の液晶プロジェクタのタイミングチャートである。 本発明のプロジェクタの他の実施例のプロジェクタの概略構成図である(実施例2)。 本発明のプロジェクタのもう一つの他の実施例のプロジェクタの概略構成図である(実施例3)。
符号の説明
C コントローラ(制御手段)
P 液晶プロジェクタ(プロジェクタ)
1 本体
2 光源
3 光路変更部材
4 色分離光学系
5 光学素子群
6、7、8 液晶パネル
9 偏光板
10 投写レンズ
11 冷却装置(冷却手段)
12 圧縮機
14 放熱器
16 膨張弁(絞り手段)
18 冷却器(蒸発器)
20 ダイクロイックミラー
25 プリズム
27 光路
30 ダクト
32 外気導入口
33 空気排出口
34、35 ダンパー
37 乾燥剤
38 乾燥剤加熱用ヒータ
40 受皿
41 ドレン容器
42 ドレン容器用ヒータ
43、44 ドレン開閉弁
45 冷却器用ヒータ
50 冷却器温度センサ
55 外気温度センサ
60 フィルタ

Claims (5)

  1. 本体に設けられた光源と、該光源からの出射光を映像信号に応じて加工して映像光を出射する光学素子群を備えるプロジェクタにおいて、
    前記本体に設けられた冷却手段と、
    該冷却手段により冷却された冷気を前記光学素子群に循環供給して冷却する密閉若しくは略密閉されたダクトと、
    該ダクト内に外気を導入し、当該ダクト内の空気を排出するための換気手段と、
    該換気手段を制御して前記ダクト内の換気動作を実行する制御手段とを備えたことを特徴とするプロジェクタ。
  2. 該換気手段は、前記ダクトに形成された外気導入口及び空気排出口と、これら外気導入口及び空気排出口をそれぞれ開閉するダンパーとを備え、前記制御手段は、各ダンパーにより前記外気導入口及び空気排出口を開放して前記換気動作を実行すると共に、
    前記外気導入口と空気排出口の間の前記ダクト内に前記冷却手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。
  3. 前記ダンパーは、前記外気導入口及び空気排出口を開放した際、当該外気導入口及び空気排出口と前記光学素子群とを隔離することを特徴とする請求項2に記載のプロジェクタ。
  4. 前記ダクト内に設けられた乾燥剤と、該乾燥剤を加熱する乾燥剤加熱用ヒータとを備え、
    前記制御手段は、前記換気手段により前記換気動作を実行する際、前記乾燥剤加熱用ヒータを発熱させることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のプロジェクタ。
  5. 前記制御手段は、前記冷却手段による冷却動作を停止し、且つ、当該冷却手段の温度が外気の露点温度より高く上昇した場合に、前記換気手段による換気動作を実行することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のプロジェクタ。
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