JP2009221502A - 合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用合金化炉の温度制御方法及び合金化炉 - Google Patents

合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用合金化炉の温度制御方法及び合金化炉 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来の合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用合金化炉の設備を大幅に変更することなしに、コンパクトな設備によって合金化炉の加熱温度を任意の設定温度に速やかに温度移行することができる合金化炉の温度制御方法及びその装置を提供する。
【解決手段】 鋼板に溶融亜鉛めっきを施し、亜鉛付着量を調整した後、ガス加熱を有する合金化炉で加熱・保持して合金化亜鉛めっき鋼板を製造する際の合金化炉の温度制御方法において、合金化炉内の圧力Pを、炉内の温度下降を行う際には、P≦−0.5mmAqとし、炉内の温度上昇を行う際には、P>−5.0mmAqとすることを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用合金化炉の温度制御方法。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ガス加熱設備を有する合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用合金炉の温度制御方法及び合金化炉に関わり、さらに詳しくは、溶融亜鉛めっき後の鋼板の加熱保持温度を任意に設定し、その設定温度に合金化炉の温度変更を速やかに実施するための合金炉の温度制御方法及び合金化炉に関するものである。
近年、自動車、家庭電気製品、建材等の耐用年数の長期化に対応するため、溶融亜鉛めっき鋼板の使用が拡大している。特にZn−Al系、Zn−Al−Mg系等の合金化溶融亜鉛めっき鋼板は耐食性、塗装性、加工性に優れていることから、自動車用鋼板や建材等を中心に多く使用されている。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、通常、図1に示すような工程で製造されている。即ち、連続焼鈍された鋼板1は、溶融亜鉛めっき浴2に浸漬され、シンクロール3により進行方向を変えられて垂直方向に引き上げられる。引き上げられた鋼板の表面に付着した溶融亜鉛めっきの過剰付着量を溶融亜鉛めっき浴の上方に配置してあるワイピングノズル4から、空気、窒素等の高圧ガスを吹き付けて絞り取る。次いで、溶融亜鉛めっき鋼板は、ガス加熱を有する合金化炉5に導入され約450〜560℃に加熱され、引き続き該合金化炉出側上方に配置してある保定炉6で所定の時間保持された後に、保定炉の出側上方に配置してある気水冷却装置7により冷却され、合金化溶融亜鉛めっき鋼板が製造されている。合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、冷却装置7上方に配置したトップロール8により進行方向を垂直方向から水平方向に変更されて、次の工程に移動させられる。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、亜鉛めっき鋼板を加熱・保持・冷却を行うことでめっき層中に鋼板中の鉄を拡散させ、鉄−亜鉛合金の合金化処理を施したものである。鉄拡散量は鋼中の成分及び鋼板の受ける熱量によって決定されるため、鋼の種類が異なれば必要な熱量もまた異なる。したがって、それぞれの鋼種毎に合金化炉の加熱温度を最適な温度に設定、変更して合金化処理する必要がある。
従来のガス加熱による、あるいはガス加熱を併用する合金化炉は、ガスバーナーによる加熱雰囲気ガスによって炉内温度は左右されるので、異なる合金化温度へ設定変更する際には、合金化炉内の高温の雰囲気ガスを低温に変更する。この場合は、高速での雰囲気ガス排出が必要である。また、炉内の雰囲気ガスが低温の場合は、高温に設定変更するためにガス加熱中に炉内圧力を一定に保つための雰囲気ガス排出が必要である。ところが、合金化炉の加熱能力を確保し、雰囲気ガスの排出を効果的に行うためには、従来からある排気ダクトの大型化、煙突長の延長等が必要となり、設備の巨大化を招くため、その建設にあたっては建屋による制約や法規制による制約を受けるという問題が生ずる。
このため、従来技術としては、合金化炉の加熱帯に誘導加熱装置とガス加熱装置とを設置し、誘導加熱装置の加熱能力比率を20〜50%とし、鋼板への入熱量を制御するする合金化炉が提案されている(例えば、特許文献1)。
ところが、鋼の種類によらず、めっき層中への鉄拡散量を任意に設定するためには、保持・冷却においても最適な温度設定を行う必要があり、ガス加熱を併用した合金化炉は、ガス加熱による熱を保持・冷却の熱源として使用しているため、合金化炉内の雰囲気ガスを置換することが必要である。したがって、ガス加熱を併用した合金化炉においても、速やかに設定温度移行を行うためには、合金化炉内の雰囲気ガス置換能力の拡大が必要となり、設備の大型化が必要であった。
なお、従来のガス加熱式合金化炉で合金化炉の入口側、及び出口側に正圧室、負圧室を設け、ブロワーによりこれらの室の圧力を制御することにより、合金化炉をシールする技術があるが(例えば、特許文献2)、この技術は本発明のように炉内温度を制御するものではない。
また、溶融亜鉛めっき合金化炉の炉入口の炉圧をコントロールすることを目的として、合金化炉出側の排気ダクトに設けたダンパーの開度により合金化炉上部の炉圧をコントロールし、かつ合金化炉直火加熱帯上部に設けた静圧パッドとストリップとの距離を変化させることにより、合金化炉入口部の炉圧をコントロールすることを特徴とする溶融亜鉛めっき用合金化炉も提案されているが(例えば、特許文献3参照)、この技術も炉内温度を制御するものではなく、従来の炉内雰囲気ガスの自然排気を行う技術の域を出ないものである。
以上のように、これまで、合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造するための合金化炉において、鋼種毎に合金化炉の加熱温度をコンパクトな設備によって、任意の設定温度に速やかに温度移行することができる合金化炉や合金化炉の温度制御方法ついてはこれまで提案されていないのが実情である。
特開平3−79748号公報 特開平5−179415号公報 特開平6−212387号公報
本発明では、上記実情に鑑み、従来の合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用のガス加熱を有する合金化炉の設備を大幅に変更することなしに、コンパクトな設備によって合金化炉の加熱温度を任意の設定温度に速やかに温度移行することができる合金化炉の温度制御方法及びその合金化炉を提供することを課題とするものである。
本発明者は、合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用のガス加熱を有する合金化炉に、煙突効果による排気を行うのみならず、炉内圧力を調整できるブロワーを設置して、炉内雰囲気ガスの排出を高速に行うことで炉内の温度が速やかに下降でき、また炉内雰囲気ガスの排出を調整することで炉内温度が速やかに上昇でき、合金化炉内の雰囲気温度に拘らず、合金化炉内の温度移行を速やかに行うことができることを知見した。
本発明は上記知見に基づいて完成したもので、その発明の要旨は次の通りである。
(1) 鋼板に溶融亜鉛めっきを施し、亜鉛付着量を調整した後、ガス加熱を有する合金化炉で加熱・保持して合金化亜鉛めっき鋼板を製造する際の合金化炉の温度制御方法において、炉内の温度下降を行う際には、合金化炉内の圧力Pを、
P≦−0.5mmAqとし、
炉内の温度上昇を行う際には、合金化炉内の圧力Pを、
P>−5.0mmAq
となるように、炉内雰囲気ガスの排出量を制御することを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用合金化炉の温度制御方法。
(2) 合金化炉の炉内温度下降を行う際に、炉内の圧力PがP≦−0.5mmAqとなるように、排気ダクトに設けたダンパーの開閉度の開度を大きくして、ブロワーにより炉内雰囲気ガスの排出を速やかに行うことを特徴とする上記(1)記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用合金化炉の温度制御方法。
(3) 合金化炉の炉内温度上昇を行う際に、炉内の圧力PがP>−5.0mmAqとなるように、排気ダクトに設けたダンパーの開閉度の開度を小さくして、ブロワーにより炉内雰囲気ガスの排出を調整することを特徴とする上記(1)記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用合金化炉の温度制御方法。
(4) 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造用のガス加熱を有する合金化炉において、炉内の圧力を調整可能とするブロワーを合金化炉の排気ダクトに設置したことを特徴とする炉内温度制御ができる合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用合金化炉。
(5) 合金化炉の炉内に設置した炉圧計、炉内雰囲気ガスの排気ダクトに設けたダンパーおよび排気ブロワー、炉圧計で測定した炉内圧を受信し、前記ダンパーの開閉度及び排気ブロワーの駆動を制御して雰囲気ガスの排出量を制御する排ガス流量制御装置を備えていることを特徴とする上記(4)記載の炉内温度制御ができる合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用合金化炉。
本発明によれば、合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用合金化炉に排気ブロワーを設置することにより、コンパクトな設備で炉内温度、特に炉内温度降下を容易に変更でき、従来の合金化炉を大幅に改造する必要がなく、かつ、排気ダクトの大型化、煙突長の延長等の設備の巨大化を必要としない等の顕著な効果が生じる。
以下本発明を詳細に説明する。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板の鋼板素材としては、種々の鋼種の鋼板が用いられている。そして、合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、亜鉛めっき層中に鋼板中の鉄を拡散させ、鉄−亜鉛合金の合金化処理を施したものである。鉄拡散量は鋼中の成分及び鋼板の受ける熱量によって決定されるため、鋼の種類が異なれば必要な熱量もまた異なる。したがって、鋼中の成分が異なる合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造する際には、合金化炉内の温度を、鋼種に応じて、鋼種毎に最適温度に設定、変更する必要がある。
例えば図3に示すように、合金化炉の加熱帯、保熱帯において炉内温度が高温の鋼種Aから炉内温度がそれより低温である鋼種Bに変更する必要が生じる場合がある。この際に、温度の移行を速やかに行うためには、高温となった炉内雰囲気ガスの排出を速やかに行なって炉内温度を低下させる必要がある。
従来、炉内雰囲気ガスの排出は、煙突による自然排気で行っているが、煙突による自然排気では温度差による上昇気流によって排気を行なわれるので炉内温度低下につれて温度下降代も縮小してくるため、温度変更に時間がかかるという問題がある。温度変更時間を短縮するために、炉内雰囲気ガスの自然排気を大きくしようとすると、排気ダクトの大型化や煙突長を延長する等の合金化炉の設備を大幅に改造しなければならない。
そこで、本発明では、従来の合金化溶融亜鉛鋼板製造用のガス加熱を有する合金化炉の設備を大幅に改造することなしに、合金化炉の炉内温度を所定の設定温度に速やかに変更することについて究明し、合金化炉にブロワーを設置することで、炉内の設定温度を速やかに変更できることを見出した。
図2は、ガス加熱を有する合金化炉にブロワーを設置した本発明合金化炉の実施例を模式的に示す図である。図2に示すように、溶融亜鉛めっき鋼板1を合金化するガス加熱式合金化炉9にブロワー10を設置し、炉内の高温雰囲気ガスはダンパーを設けた配管(ダクト)を介して強制的に排気11できるようになっている。
合金化炉の炉内温度を下降させる場合には、炉内の圧力Pが常にP≦−0.5mmAqとなる条件で、炉内の高温雰囲気ガスを排気ブロワーで高速に排気する。炉内の圧力Pが、P≦−0.5mmAqの条件を満たさないと、排気ブロワーによる高温雰囲気ガスの排気量が不足して、炉内の温度降下を効果的に実現することができない。
図4は、炉圧コントロールなしの従来の自然排気、及び本発明のブロワー排気による合金化炉の炉内温度降下試験の試験結果を示す図である。
炉内温度降下試験は、合金化炉の炉内温度1000℃から自然排気(A)及びブロワー排気(B)によって温度降下試験を行った。図4に示すように、従来の自然排気に比較して本発明のブロワー排気によれば、例えば、1000℃から700℃へ温度下降させる温度移行の時間を約1/3以下の短時間とすることができる。これにより、従来温度移行を行うために使用していた時間を生産に充当することが可能となる。
また、図3に示すように合金化炉において約1000℃の温度が必要な鋼種Aから約700℃の温度が必要な鋼種Bに鋼種を変更する際には、炉内温度を降下させる必要が生じる。温度降下のためには十分な雰囲気ガスの排気を確保して炉内の圧力をP≦−0.5mmAqとしなければ炉内圧力上昇によるガス燃焼量の制約が発生する。したがって、本発明に追いては、炉内の温度降下を行う際の合金化炉内の圧力Pを、P≦−0.5mmAqとした。
なお、この際の圧力Pの下限は、排気能力にもより特に限定するものではないが−2.0mmAq程度、さらには、−3.0mmAq程度とすることが好ましい。
一方、合金化炉の炉内温度を上昇させる場合には、炉内の圧力Pが常にP>−5.0mmAqとなる条件に、炉内の高温雰囲気ガスの排気を調整する。炉内加熱時に炉内の圧力Pが常にP>−5.0mmAqとすることで、炉内の加熱能力及び効率を最大限に活用することができる。炉内の圧力PがP>−5.0mmAqの条件を満たさないと、炉内高温雰囲気ガスの排気量が多くなり過ぎて、炉内温度の上昇が困難となる。また、炉内圧力低下による加熱能力の制約が発生する。したがって、本発明においては、炉内の温度上昇を行う際の合金化炉内の圧力Pを、P>−5.0mmAqとした。
なお、この際の圧力Pの上限は、高温の加熱ガスを炉内に吹き込むことで炉内圧力が上昇するが、炉内圧力があまりに高いと加熱ガスを吹き込むことが出来なくなるので、圧力Pはあまり高くすることは出来ない。通常は0mmAqで良いが、2mmAq程度としてもよい。
図5は、従来の炉圧コントロールなしの自然排気及び本発明のブロワー排気による合金化炉の炉内温度上昇試験の試験結果を示す図である。
炉内温度上昇試験は、炉内温度400℃から炉圧コントロールなしの自然排気(A)及びブロワー排気(B)によって温度上昇試験を行った。図5に示すように、従来の自然排気も本発明のブロワー排気も、炉内圧はほぼ同じ圧力Pとなるので、昇温時間には両者格別の差が生じない。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板を得るための合金化炉の温度制御には、図2に示すように、合金化炉9に炉内圧力を測定する炉圧計12を設置し、炉圧計で測定した測定値を排ガス流量制御装置13に送信する。合金化炉の温度下降を実施する際には、排ガス流量制御装置13は、炉圧計12で測定した炉内の圧力PがP≦−0.5mmAqとなるように、排気ダクトに設けたダンパー14の開閉度の開度を大きくして、炉内の高温雰囲気ガスを排気ブロワー10で高速に排気するように、配管(排気ダクト)に設けた排気ブロワー10の回転数およびダンパー14の開閉度を制御する。なお、排気ブロワーの能力が大きいほうが降温時間は短くなる。また、合金化炉の温度上昇を実施する際には、排ガス流量制御装置13は、炉圧計12で測定した炉内の圧力PがP>−5.0mmAqとなるように、排気ダクトに設けたダンパー14の開閉度の開度を小さくして、ブロワー10により炉内雰囲気ガスの排出を調整し、炉内の高温雰囲気ガスの排気量を抑制して炉内温度の上昇を行う。
以上のように、本発明は、合金化炉内の雰囲気温度に拘らず、排気能力を確保し、炉内の圧力制御を可能とすることで、コンパクトな設備で、かつ短時間で合金化炉内の温度制御を可能とするものである。
以下実施例に基づいて本願発明を説明する。
合金化炉での合金化温度(加熱帯温度)が異なる2種類の鋼種の溶融亜鉛めっき鋼板を準備した。各鋼種の成分は表1に示すとおりであった。
Figure 2009221502
溶融めっき鋼板は、常法どおり、連続焼鈍した鋼板を溶融亜鉛めっき浴に浸漬し、めっき浴から引き上げた鋼板表面の過剰付着量の溶融めっきをワイピングノズルで取り除くことで得られた。次いで、溶融めっき鋼板は合金化炉で合金化処理をした。
鋼種Aの溶融亜鉛めっき鋼板を合金化炉で合金化温度530℃に加熱して合金化(Zn−Fe)するには合金化炉の加熱帯温度1000℃が必要とされる。
次いで、鋼種Aから鋼種Bの溶融亜鉛めっき鋼板に切り換えて合金化処理するには、鋼種Bの合金化温度470℃に加熱して合金化するには、合金化炉の加熱帯温度700℃に炉内温度を降下させなければならない。この温度が高すぎるとめっき層の剥離が生じる。鋼種A及びBの合金化炉における炉内温度及び鋼板温度の関係を図3に示した。
炉内温度を降下させるには、ブロワーへの配管に設けられているダンパーの開閉度の開度を大きくしてブロワーの排気量が大きくなるよう調整し、炉圧をコントロールし、炉圧計により測定した炉圧Pが−1.5〜−2.0mmAq(P≦−0.5mmAqを満足する)となるようにする。炉圧をコントロールすることで降温時間は14minで行うことができた。一方、従来のように炉圧をコントロールせずに炉圧Pを0mmAqのままに排気を続けると降温時間が長くなり、降温時間は37minを要した。
さらに、鋼種Bから鋼種Aの溶融亜鉛めっき鋼板に切り換える場合には、加熱帯温度を700℃から1000℃へ昇温させることが必要となる。この場合は、ダンパーの開度を小さくしてブロワーの排気量を少なくなるよう調整し、炉圧Pを−0.5Aqmm以上(通常は0mmAqで良い)にして昇温させる。昇温時間は48minで従来と差は生じなかった。
その結果を表2に示す。
表2に示すように、本発明によれば、降温時間が従来の降温時間の約1/3となっていて、大幅に降温時間が短縮された。
Figure 2009221502
従来の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造工程を示す図である。 ガス加熱式合金化炉にブロワーで設置した本発明合金化炉の実施例を模式的に示す図である。 鋼種によって合金化炉の炉内温度が異なることを示す図である。 従来の自然排気、及び本発明のブロワー排気による合金化炉の炉内温度降下試験の試験結果を示す図である。 従来の自然排気及び、本発明のブロワー排気による合金化炉の炉内温度上昇試験の試験結果を示す図である。
符号の説明
1 鋼板
2 溶融亜鉛めっき浴
3 シンクロール
4 ワイピングノズル
5 合金化炉加熱帯
6 合金化炉保熱帯
7 冷却装置
8 トップロール
9 合金化炉
10 ブロワー
11 排気
12炉圧計
13排ガス流量制御装置
14ダンパー

Claims (5)

  1. 鋼板に溶融亜鉛めっきを施し、亜鉛付着量を調整した後、ガス加熱を有する合金化炉で加熱・保持して合金化亜鉛めっき鋼板を製造する際の合金化炉の温度制御方法において、炉内の温度下降を行う際には、合金化炉内の圧力Pを、
    P≦−0.5mmAqとし、
    炉内の温度上昇を行う際には、合金化炉内の圧力Pを、
    P>−5.0mmAq
    となるように、炉内雰囲気ガスの排出量を制御することを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用合金化炉の温度制御方法。
  2. 合金化炉の炉内温度下降を行う際に、炉内の圧力PがP≦−0.5mmAqとなるように、排気ダクトに設けたダンパーの開閉度の開度を大きくして、ブロワーにより炉内雰囲気ガスの排出を速やかに行うことを特徴とする請求項1記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用合金化炉の温度制御方法。
  3. 合金化炉の炉内温度上昇を行う際に、炉内の圧力PがP>−5.0mmAqとなるように、排気ダクトに設けたダンパーの開閉度の開度を小さくして、ブロワーにより炉内雰囲気ガスの排出を調整することを特徴とする請求項1記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用合金化炉の温度制御方法。
  4. 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造用のガス加熱を有する合金化炉において、炉内の圧力を調整可能とするブロワーを合金化炉の排気ダクトに設置したことを特徴とする炉内温度制御ができる合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用合金化炉。
  5. 合金化炉の炉内に設置した炉圧計、炉内雰囲気ガスの排気ダクトに設けたダンパーおよび排気ブロワー、炉圧計で測定した炉内圧を受信し、前記ダンパーの開閉度及び排気ブロワーの駆動を制御して雰囲気ガスの排出量を制御する排ガス流量制御装置を備えていることを特徴とする請求項4記載の炉内温度制御ができる合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造用合金化炉。
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