JP2009218140A - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】調理モードに関わらず調理容器の温度が異常に上昇することを防止すること。
【解決手段】トッププレートを介して前記調理容器の温度を検出する温度検出手段25と、温度検出手段の出力により前記調理容器の過昇温度を防止する過昇温度防止手段27と、調理容器への積算電力量を算出する加熱制御手段24とを備え、加熱動作の開始に合わせて前記加熱制御手段により算出が開始される積算電力が所定量に到達した時点から前記温度検出手段により温度変化量の検出を開始して、温度変化量が所定の値以下の場合には前記過昇温度防止手段の温度設定値を低く変更して調理容器の過昇温度を防止することとなる。
【選択図】図1
【解決手段】トッププレートを介して前記調理容器の温度を検出する温度検出手段25と、温度検出手段の出力により前記調理容器の過昇温度を防止する過昇温度防止手段27と、調理容器への積算電力量を算出する加熱制御手段24とを備え、加熱動作の開始に合わせて前記加熱制御手段により算出が開始される積算電力が所定量に到達した時点から前記温度検出手段により温度変化量の検出を開始して、温度変化量が所定の値以下の場合には前記過昇温度防止手段の温度設定値を低く変更して調理容器の過昇温度を防止することとなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、一般家庭やオフィス、レストランなどで使用する誘導加熱調理器に関するものである。
従来、この種の誘導加熱調理器は、トッププレートの下面に温度検知手段を設けて、調理容器の底面温度を検出して加熱量を制御しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
図3は、特許文献1に記載された従来の誘導加熱調理器の構成図を示すものである。
図3に示すように、誘導加熱調理器本体1の上面にはトッププレート2が設けられ、このトッププレート2上には鍋等の調理容器3が載置されるようなっている。
そして、本体1内例えばトッププレート2の裏面略中央には温度検出手段4が取り付けられている。
また、誘導加熱調理器本体1内には、上記トッププレート2の裏面から離間対向する位置に加熱コイル5が設けられている。
更に、本体1内には加熱コイル5に高周波電流を供給するインバータ回路6、制御回路基板8、および冷却ファン9から構成されている。
すなわち、制御回路基板8内に備えた図示しない制御手段により加熱動作の開始時には加熱出力を一定時間だけ低減して調理容器3の温度の立ち上がりを遅らせ、且つ調理時に温度検出手段4の検出温度を取込み、その温度が予め定めた過昇防止用設定値に到達すると加熱動作を停止することで、調理容器3内の食品例えば天ぷら油等の温度が異常に上昇することを未然且つ確実に防止しているものである。
特開昭61−230288号公報
しかしながら、前記従来の構成では、過昇防止用設定値は天ぷら油等の温度が異常に上昇することを未然に防止するために設定されたものであり、また炒め物等の調理性能を確保するためには一定以上の温度領域にて過昇防止用設定値を設定しなければならない。
ところが、炒め物調理に使用するフライパン等以外の調理容器にとって、前述した過昇防止用設定値は高すぎる温度設定であり、例えば煮物等の調理方法において使用者が煮汁の沸騰状態に気付かずに、空焼き等により調理容器を傷めてしまうという課題を有していた。
煮物等の調理方法では調理容器内の内容物は一般的に60〜120℃程度で調理されるものであり、それに適した過昇防止用設定値を設定することにより、例えば調理容器の損傷等を防止することが望まれている。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、加熱コイルによる加熱動作が開始されて調理容器への積算電力量が所定量に到達した時点から温度検出手段により温度変化量を検
出し、温度変化量が所定の値以下の場合には過昇温度防止手段の温度設定値を低く変更して調理容器の過昇温度を防止するものである。
出し、温度変化量が所定の値以下の場合には過昇温度防止手段の温度設定値を低く変更して調理容器の過昇温度を防止するものである。
これにより、調理方法が煮物等の調理内容である旨を判別し、それに適するように過昇温度防止手段の温度設定値を低く変更することで、例えば煮汁の沸騰状態による空焼き状態等による調理容器の傷みがないように、調理容器の温度上昇をより確実に防止する誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は、調理容器と、前記調理容器を載置するトッププレートと、前記トッププレートの下方に配置して前記調理容器を加熱する加熱コイルと、前記トッププレートを介して前記調理容器の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の出力により前記調理容器の過昇温度を防止する過昇温度防止手段と、前記調理容器への積算電力量を算出する加熱制御手段とを備え、加熱動作の開始に合わせて前記加熱制御手段により算出が開始される積算電力が所定量に到達した時点から前記温度検出手段により温度変化量の検出を開始して、温度変化量が所定の値以下の場合には前記過昇温度防止手段の温度設定値を低く変更して調理容器の過昇温度を防止する構成としたものである。
これによって、調理方法が煮物等の調理内容である旨を判別し、それに適するように過昇温度防止手段の温度設定値を低く変更することで、例えば煮汁の沸騰状態による空焼き状態等による調理容器の傷みがないように、調理容器の温度上昇をより確実に防止することができるものである。
本発明の誘導加熱調理器は、加熱動作が開始されて調理容器への積算電力量が所定量に到達した時点から温度検出手段により温度変化量を検出し、温度変化量が所定の値以下の場合には過昇温度防止手段の温度設定値を低く変更して調理容器の過昇温度を防止することにより、調理方法が煮物等の調理内容である旨を判別し、それに適するように過昇温度防止手段の温度設定値を低く変更することで、例えば煮汁の沸騰状態による空焼き状態等による調理容器の傷みがないように、調理容器の温度上昇をより確実に防止することが可能な誘導加熱調理器を提供することができる。
第1の発明は、調理容器と、前記調理容器を載置するトッププレートと、前記トッププレートの下方に配置して前記調理容器を加熱する加熱コイルと、前記トッププレートを介して前記調理容器の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の出力により前記調理容器の過昇温度を防止する過昇温度防止手段と、前記調理容器への積算電力量を算出する加熱制御手段とを備え、加熱動作の開始に合わせて前記加熱制御手段により算出が開始される積算電力が所定量に到達した時点から前記温度検出手段により温度変化量の検出を開始して、温度変化量が所定の値以下の場合には前記過昇温度防止手段の温度設定値を低く変更して調理容器の過昇温度を防止する構成とすることにより、調理方法が煮物等の調理内容である旨を判別し、それに適するように過昇温度防止手段の温度設定値を低く変更することで、例えば煮汁の沸騰状態による空焼き状態等による調理容器の傷みがないように、調理容器の温度上昇をより確実に防止することができる。
第2の発明は、温度検出手段は、検出温度が略100℃以下の場合に温度変化量を算出するようにして、温度変化量が所定の値以下の場合には過昇温度防止手段の温度設定値を低く変更する構成とすることにより、調理方法が煮物等の調理内容である旨を判別し、それに適するように過昇温度防止手段の温度設定値を低く変更することで、例えば煮汁の沸
騰状態による空焼き状態等による調理容器の傷みがないように、調理容器の温度上昇をより確実に防止することができる。
騰状態による空焼き状態等による調理容器の傷みがないように、調理容器の温度上昇をより確実に防止することができる。
第3の発明は、調理容器を加熱する加熱量を設定する加熱量設定手段を備え、加熱動作の開始時に前記加熱量設定手段により設定された加熱量に応じて、温度検出手段により温度変化量の検出を開始するまでの積算電力量を変更する構成とすることにより、加熱を継続した際に内容物の温度が一定温度で飽和(例えば湯沸しであれば沸点である100℃で飽和)するような湯沸しや煮物等の調理方法の場合には加熱量に応じて飽和温度までの積算電力量が異なるため、加熱量に応じて温度変化量の検出を開始するまでの積算電力量を変更することで加熱量に関わらず飽和温度近傍での温度変化量の検出が実施できるようになり、誤検出を減らすことができる。
第4の発明は、加熱動作の開始時に加熱量設定手段により設定された加熱量に応じて、過昇温度防止手段の温度設定値の変更条件である温度検出手段により検出される温度変化量のしきい値を変更する構成とすることにより、加熱量に応じて変化する温度変化量について適宜最適なしきい値に変更することで、誤検出を減らすことができる。
第5の発明は、加熱動作の開始時に加熱量設定手段により設定された加熱量に応じて、過昇温度防止手段の温度設定値を変更する構成とすることにより、過昇温度防止手段により加熱動作が停止または加熱量の制限等の制御を受けた場合には、調理容器やその内容物の温度は加熱量が大きいほど過昇温度防止手段の動作時からのオーバーシュートが大きくなるため、加熱量が大きいほど過昇温度防止手段の温度設定値を低く設定することで過剰なオーバーシュートを防止することができる。
第6の発明は、過昇温度防止手段の温度設定値が低く変更されたことを視覚的または聴覚的に使用者に報知するための報知手段を備える構成とすることにより、過昇温度防止手段の温度設定値が低く変更されたことを視覚または聴覚によって把握し易くし、使用者への注意喚起を促すことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の構成図を示すものである。図2は各調理モードでの温度検出手段による検出温度の変化を示すグラフである。
図1は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の構成図を示すものである。図2は各調理モードでの温度検出手段による検出温度の変化を示すグラフである。
図1において、被加熱物を収容し加熱する調理容器21と、調理容器21を載置するガラス材料などの非磁性体で構成したトッププレート22と、トッププレート22の下方に配置し、調理容器21を加熱するために誘導磁界を発生させる加熱コイル23と、加熱コイル23の高周波電流を駆動制御し、且つ調理容器21への積算電力量を算出するマイクロコンピュータを備えた加熱制御手段24と、トッププレート22を介して調理容器21の温度を検出するサーミスタで構成した温度検出手段25と、調理容器21を加熱する加熱量を設定する操作スイッチからなる加熱量設定手段26と、温度検出手段25と加熱量設定手段26との出力により調理容器21の過昇温度を防止する過昇温度防止手段27と、過昇温度防止手段27の温度設定値が変更されたことを発光ダイオードの点灯または消灯により使用者に視覚的に報知する報知手段28を備えている。
過昇温度防止手段27は、加熱量設定手段26で設定された加熱量に応じて過昇温度防止手段27の温度設定値を変更し、且つ加熱開始時から所定の積算電力量に到達した後の温度検出手段25による検出温度が100℃以下の場合には、所定積算電力量への到達時
点からの温度変化量を算出し、加熱制御手段24の有するマイクロコンピュータにより予め設定された温度変化量閾値以下の場合には、過昇温度防止手段27の温度設定値を低く変更して調理容器21の過昇温度を防止しているものである。
点からの温度変化量を算出し、加熱制御手段24の有するマイクロコンピュータにより予め設定された温度変化量閾値以下の場合には、過昇温度防止手段27の温度設定値を低く変更して調理容器21の過昇温度を防止しているものである。
このとき、加熱開始時からの積算電力量閾値および温度変化量閾値については加熱量設定手段26で設定された加熱量に応じてそれぞれ変更される。
なお、温度検出手段25は、トッププレート22の下方位置で調理容器21の載置部の中心部に設けているが、調理容器21の温度が検出できればよく、本実施の形態の構成に限られるものではない。
また、前記温度検出手段25を複数個設けて、調理容器21の温度を検出できる構成にすると、底面が反った形状の調理容器21の温度検出が向上できるものである。
なお、報知手段28には発光ダイオードを用いて使用者への視覚的な注意喚起を促す構成としているが、液晶を用いた構成による視覚的報知あるいはブザーを用いた構成による聴覚的報知によっても同様の効果を得ることが可能であることは言うまでもない。
以上のように構成された誘導加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
まず、図示していない電源を投入し、加熱量設定手段26の操作スイッチで所定の加熱量を設定すると、加熱制御手段24が加熱コイル23に高周波電流を供給する。
加熱コイル23に高周波電流が供給されると、加熱コイル23から誘導磁界が発せられ、トッププレート22に載置された調理容器21が誘導加熱される。
この誘導加熱によって調理容器21の温度が上昇し、調理容器21内に収容された被加熱物が調理される。
加熱制御手段24は、温度検出手段25からの温度情報によって、被加熱物の調理の進行状態を把握でき、調理の進行状態に応じて加熱コイル23に供給する電力を調整するものである。
温度検出手段25による検出温度の変化について図2を用いて説明する。調理方法が炒め物調理の場合、調理容器21の加熱状態は一般的に空焼きと同じ状態となり、加熱量P1での炒め物調理では、図示のとおり加熱開始時から積算電力量W1に到達した時点での検出温度は100℃を超える温度にまで到達するため、前述したマイクロコンピュータにより予め設定された温度変化量閾値との比較・判別処理は行われず、過昇温度防止手段27の温度設定値についてもTaのままで変更は行わない。
次に、前述した炒め物調理と同加熱量P1での湯沸し調理1の場合について説明する。湯沸し調理の場合には調理容器21の内容物は水になるが、水の沸点は100℃であり、その熱伝導を受ける調理容器21の温度についても最終的には100℃近傍にて温度飽和する。
よって炒め物調理とは異なり加熱開始時から積算電力量W1に到達した時点での検出温度は100℃以下となるため、前述したとおり温度検出手段25により積算電力量W1到達時点からの温度変化量ΔTを算出してマイクロコンピュータにより予め設定された温度変化量閾値ΔT1との比較を行い、ΔT<=ΔT1であれば過昇温度防止手段27の温度設定値をTa→T1(Ta>T1)に変更し、合わせて報知手段28である発光ダイオー
ドを点灯させて使用者への注意喚起を促す。
ドを点灯させて使用者への注意喚起を促す。
あるいはΔT>ΔT1であれば過昇温度防止手段27の温度設定値の変更は行わず、また報知手段28である発光ダイオードの点灯による注意喚起は行わない。
次に、湯沸し調理2および3について説明する。湯沸し調理1、2および3の差異は調理容器21を加熱する加熱量が異なる点であり、湯沸し調理1、2および3の加熱量は順にP1、P2、P3(但しP1>P2>P3)である。
状態遷移については前述した加熱量P1での湯沸し調理1の場合と同じであるが、加熱動作の開始時に加熱量設定手段26により設定された加熱量に応じて積算電力量閾値W、温度変化量閾値ΔTおよび過昇温度防止手段27の温度設定値Tをそれぞれ変更する。
これは水量が同じである場合、加熱量が多いほど温度勾配すなわち沸点までの到達時間が早くなり、また自然冷却による影響もあり沸点到達までの積算電力量は少なくなるため、例えば湯沸し調理2の場合に湯沸し調理1と同様の積算電力量W1を設定した場合、温度検出手段25による温度変化量の検出は沸点から離れた温度にて実施されてしまい、沸点近傍に対して温度変化量を大きめに誤検出してしまう。
本実施の形態においては温度変化量による温度飽和状態の判別が意図であるため、湯沸し調理2の場合には加熱量P2に最適な積算電力量W2(W1<W2)に変更する。
温度変化量閾値ΔTについても同様であり、加熱量が大きい程温度勾配は大きくなるため、例えば加熱量P3での温度変化量閾値ΔT3にて湯沸し調理1および2を実施した場合には、ΔT3以上の温度変化量となり温度飽和状態の誤判別が発生してしまうため、加熱量P1およびP2にそれぞれ最適な温度変化量閾値ΔT1およびΔT2(ΔT1>ΔT2)に変更する。
また、過昇温度防止手段27が動作して加熱制御手段24により加熱動作が停止あるいは加熱量の制限がされた場合、温度検出手段25の検出温度のオーバーシュートは加熱量が大きい程大きなものとなり調理容器21を傷め易くなる。
よって図示のとおり加熱量P1、P2およびP3に応じてそれぞれ最適な過昇温度防止手段27の温度設定値T1、T2およびT3(T1<T2<T3)に変更し、加熱量が大きい程低い温度にて過昇温度防止手段27が動作するようにする。
以上のように、本実施の形態においては、調理容器21と、調理容器21を載置するトッププレート22と、トッププレート22の下方に配置し調理容器21を加熱する加熱コイル23と、トッププレート23を介して調理容器21の温度を検出する温度検出手段25と、温度検出手段25の出力により調理容器21の過昇温度を防止する過昇温度防止手段27と、調理容器21への積算電力量を算出する加熱制御手段24とを備え、加熱動作の開始に合わせて加熱制御手段24により算出が開始される積算電力が所定量に到達した時点から温度検出手段25により温度変化量の検出を開始して、温度変化量が所定の値以下の場合には過昇温度防止手段27の温度設定値を低く変更して調理容器21の過昇温度を防止する構成とすることにより、調理方法が煮物等の調理内容である旨を判別し、それに適するように過昇温度防止手段27の温度設定値を低く変更することで、例えば煮汁の沸騰状態による空焼き状態等による調理容器21の傷みがないように、調理容器21の温度上昇をより確実に防止することができる。
また、本実施の形態においては、温度検出手段25は、検出温度が略100℃以下の場
合に温度変化量を算出するようにして、温度変化量が所定の値以下の場合には過昇温度防止手段27の温度設定値を低く変更する構成とすることにより、調理方法が煮物等の調理内容である旨を判別し、それに適するように過昇温度防止手段27の温度設定値を低く変更することで、例えば煮汁の沸騰状態による空焼き状態等による調理容器21の傷みがないように、調理容器21の温度上昇をより確実に防止することができる。
合に温度変化量を算出するようにして、温度変化量が所定の値以下の場合には過昇温度防止手段27の温度設定値を低く変更する構成とすることにより、調理方法が煮物等の調理内容である旨を判別し、それに適するように過昇温度防止手段27の温度設定値を低く変更することで、例えば煮汁の沸騰状態による空焼き状態等による調理容器21の傷みがないように、調理容器21の温度上昇をより確実に防止することができる。
また、本実施の形態においては、調理容器21を加熱する加熱量を設定する加熱量設定手段26を備え、加熱動作の開始時に加熱量設定手段26により設定された加熱量に応じて、温度検出手段25により温度変化量の検出を開始するまでの積算電力量を変更する構成とすることにより、加熱を継続した際に内容物の温度が一定温度で飽和(例えば湯沸しであれば沸点である100℃で飽和)するような湯沸しや煮物等の調理方法の場合には加熱量に応じて飽和温度までの積算電力量が異なるため、加熱量に応じて温度変化量の検出を開始するまでの積算電力量を変更することで加熱量に関わらず飽和温度近傍での温度変化量の検出が実施できるようになり、誤検出を減らすことができる。
また、本実施の形態においては、加熱動作の開始時に加熱量設定手段26により設定された加熱量に応じて、過昇温度防止手段27の温度設定値の変更条件である温度検出手段25により検出される温度変化量のしきい値を変更する構成とすることにより、加熱量に応じて変化する温度変化量について適宜最適なしきい値に変更することで、誤検出を減らすことができる。
また、本実施の形態においては、加熱動作の開始時に加熱量設定手段26により設定された加熱量に応じて、過昇温度防止手段27の温度設定値を変更する構成とすることにより、過昇温度防止手段27により加熱動作が停止または加熱量の制限等の制御を受けた場合には、調理容器21やその内容物の温度は加熱量が大きいほど過昇温度防止手段27の動作時からのオーバーシュートが大きくなるため、加熱量が大きいほど過昇温度防止手段27の温度設定値を低く設定することで過剰なオーバーシュートを防止することができる。
また、本実施の形態においては、過昇温度防止手段27の温度設定値が低く変更されたことを視覚的または聴覚的に使用者に報知するための報知手段28を備える構成とすることにより、過昇温度防止手段27の温度設定値が低く変更されたことを視覚または聴覚によって把握し易くし、使用者への注意喚起を促すことができる。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱調理器は、簡単な構成によって調理内容が炒め物であるか煮物あるいは湯沸しであるかに応じて調理容器の温度を最適な温度で制御して、調理容器の温度が異常に上昇することを極力防止することが可能であるため、別途調理モード判別の検知回路を設けることが困難なコスト削減に特化した、且つ安全性の向上を図る誘導加熱調理器等の用途にも適用できる。
21 調理容器
22 トッププレート
23 加熱コイル
24 加熱制御手段
25 温度検出手段
27 過昇温度防止手段
22 トッププレート
23 加熱コイル
24 加熱制御手段
25 温度検出手段
27 過昇温度防止手段
Claims (6)
- 調理容器と、前記調理容器を載置するトッププレートと、前記トッププレートの下方に配置して前記調理容器を加熱する加熱コイルと、前記トッププレートを介して前記調理容器の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の出力により前記調理容器の過昇温度を防止する過昇温度防止手段と、前記調理容器への積算電力量を算出する加熱制御手段とを備え、加熱動作の開始に合わせて前記加熱制御手段により算出が開始される積算電力が所定量に到達した時点から前記温度検出手段により温度変化量の検出を開始して、温度変化量が所定の値以下の場合には前記過昇温度防止手段の温度設定値を低く変更して調理容器の過昇温度を防止する誘導加熱調理器。
- 温度検出手段は、検出温度が略100℃以下の場合に温度変化量を算出するようにして、温度変化量が所定の値以下の場合には過昇温度防止手段の温度設定値を低く変更する請求項1に記載の誘導加熱調理器。
- 調理容器を加熱する加熱量を設定する加熱量設定手段を備え、加熱動作の開始時に前記加熱量設定手段により設定された加熱量に応じて、温度検出手段により温度変化量の検出を開始するまでの積算電力量を変更する請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
- 加熱動作の開始時に加熱量設定手段により設定された加熱量に応じて、過昇温度防止手段の温度設定値の変更条件である温度検出手段により検出される温度変化量のしきい値を変更する請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
- 加熱動作の開始時に加熱量設定手段により設定された加熱量に応じて、過昇温度防止手段の温度設定値を変更する請求項1〜4のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
- 過昇温度防止手段の温度設定値が低く変更されたことを視覚的または聴覚的に使用者に報知するための報知手段を備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
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