JP2020016589A - 水位検知装置 - Google Patents

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晋介 佐々木
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Abstract

【課題】被調理物の沸騰強度を検知することができる水位検知装置を提供すること。【解決手段】被調理物4の入った加熱容器1を、誘導加熱手段11で加熱することで、被調理物の温度が上昇して、沸騰に至る。沸騰すると加熱容器1の底で発生した沸騰泡15が被調理物4を押すことで、被調理物4の水位が変動する。沸騰強度に比例した水位の変動距離を、超音波センサ20で検知することによって、沸騰強度を検知することができる水位検知装置3を提供する。【選択図】図3

Description

本発明は調理物の液面高さを検知することで、沸騰による液面の揺れ度合いを検知して、沸騰の強度を検知することが出来る水位検知装置に関するものである。
調理機器において、水位検知装置を使用した調理溶液を含む調理物の沸騰検知は、最適加熱や省エネの観点から、重要な機能である。この沸騰検知に関する従来の技術について、図12、図13をそれぞれ参照しながら以下に説明する。
図12は、特許文献1に記載された従来の超音波センサを用いて沸騰検知を行う電気湯沸かし器を示す側断面略図である。特許文献1に記載された電気湯沸かし器は、図12に示すように、超音波センサ20が加熱容器である水タンク50の底面に設けられている。水タンク50の底面には、水タンク50に収納された被調理物である水53を加熱する誘導加熱手段11が設けられている。超音波センサ20から超音波の発信波51を送信し、水タンク50に収納された水面で反射して超音波の反射波52として超音波センサ20で受信する。誘導加熱手段11によって水タンク50に収納された水53が加熱され、水53の沸騰時に発生する沸騰泡によって超音波が乱反射する。超音波が乱反射することによって、超音波センサ20が超音波の反射波52を検出しなくなることで、水タンク50に収納された水53の沸騰状態を検知する。
図13は、特許文献2に記載された従来の超音波センサを用いて沸騰検知を行う誘導加熱機器を示す側断面略図である。特許文献2に記載された誘導加熱機器は、図13に示すように、超音波センサ20が加熱容器である鍋50を載置したトッププレート12の下に設けられている。トッププレート12の下には、鍋50に収納された被調理物である溶液53を加熱する誘導加熱手段11が設けられている。超音波センサ20から発信された超音波の発信波51は、トッププレート12、鍋50を介して、溶液53に伝わり、溶液53の水面で反射した超音波の反射波52が、今度は溶液53から鍋50、トッププレート12を伝わって、超音波センサ20に戻る。誘導加熱手段11によって鍋50に収納された溶液53が加熱される。超音波の反射波52が、溶液53の温度に応じて溶液53内に発生する泡に乱反射することによる、超音波の反射率を判定することで、沸騰を検知する。
これら従来技術によって、被調理物である溶液の沸騰を検知することができる調理機器が提案されている。
特開平3−112521号公報 特開2005−50713号公報
しかしながら、前記従来の構成では、沸騰したか否かの2値が検出されるものであり、被調理物の沸騰状態を検知することはできなかった。また、特に、特許文献2に記載の従来の構成では、トッププレート12は物性を固定して、製造上のバラつきを管理することができたとしても、載置される加熱容器である鍋50は、ユーザーによって違った性状のものが選ばれ、その載置状態も、誘導加熱手段11との位置関係や、異物かみこみによる
高さの違いといった、バラつきを含み、超音波の反射波52を、安定して受信するのは難しく、沸騰状態を細かく制御する、煮物などの火力制御に応用することが難しい、という課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、加熱容器の性状や載置状態に左右されることなく、被調理物の沸騰の強度を検知できる水位検知装置を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、前記従来の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下のことを見出した。
すなわち、加熱容器内の少なくとも調理溶液を含む被調理物の上方に配置した超音波センサによって、超音波の伝搬媒質を空気として、被調理物の水位を検知することによって、被調理物の液面が、沸騰によって波立ったり、泡立ったりすることによって、上下に変動し、その変動距離は沸騰の強さに比例することを見出した。そしてこの知見によって本発明に想到した。
前記従来の課題を解決するために、本発明の水位検知装置は、加熱容器内の被調理物上方に配置した超音波センサによって、所定の時間毎の被調理物の高さを検知して、その変動距離を検知して、沸騰強度を推定する構成とした。
これによって、本発明の水位検知装置は、加熱容器の性状や、載置状態に左右されることなく、被調理物の沸騰強度を検知することができるものである。
本発明の水位検知装置は、被調理物の沸騰開始タイミングや、沸騰の強度を検知することができる。例えば、味噌汁や出汁の加熱といった、被調理物が激しく沸騰する前に火力を下げる調理や、弱い沸騰を維持するコトコト煮込みといった、実際の被調理物の沸騰の状態に応じて、加熱調理機が加熱手段の火力自動調整をすることで、よりおいしい煮込み調理を、簡単、便利に実施することができる。
また、さらに、被調理物の水位が連続して増加することを検知することで、ふきこぼれの予兆と判断して、加熱制御手段が加熱を止めることで、ふきこぼれを防止できるものである。
また、逆に、被調理物の水位が連続して減少することを検知することで、煮詰りの予兆と判断して、加熱制御手段が加熱を止めることで、煮詰りを防止することができる。
本発明の実施の形態1における水位検知装置付き加熱容器の側断面図 本発明の実施の形態1における水位検知装置及び誘導加熱機器の構成を示すブロック構成図 本発明の実施の形態1における超音波センサの距離測定の原理を示す超音波受信波形図 本発明の実施の形態1における水位検知装置の沸騰時の水位の変動を示す加熱容器の側断面図 本発明の実施の形態1における水位検知装置の沸騰時の水位の変化とそのときの水位の変動距離を示す特性図 本発明の実施の形態1における沸騰泡による超音波反射波の乱反射の例を示す水位検知装置付き加熱容器の側断面図 本発明の実施の形態1における沸騰の波による超音波反射波の乱反射の例を示す水位検知装置付き加熱容器の側断面図 本発明の実施の形態1における水位検知装置の沸騰泡や波による乱反射データを含む水位データを示す波形図 本発明の実施の形態1における水位検知装置の沸騰強度が一定になるように加熱電力を連続値で制御した場合の水位データと水位の変動幅と加熱電力を示す特性図 本発明の実施の形態1における水位検知装置の沸騰強度が一定になるように加熱電力を離散値で制御した場合の水位の変動幅と加熱電力を示す波形図 本発明の実施の形態1における水位検知装置の加熱電力の離散値の中間値をDuty制御によって作る場合の波形図 従来の沸騰検知を実施するための電気湯沸かし器の構成を示す側断面図 従来の沸騰検知を実施するための誘導加熱装置の構成を示す側断面図
第1の発明は、
加熱手段によって加熱される被調理物を収納する加熱容器の上方に、前記被調理物の液面に対しての略水平面に対向するように、超音波を発信および受信する超音波センサと、
前記超音波センサの発信から、前記被調理物表面での反射波を受信するまでの所要時間を計測する計時手段と、
前記計時手段によって計測した前記所要時間から、前記超音波センサから前記被調理物の表面までの距離を演算する距離演算手段と、
を設けた水位検知装置であって、
前記被調理物の水位が上下に変動するときの水位を検知することによって、前記被調理物の沸騰強度を検知する沸騰強度検知手段を備える構成とした。
これによって、例えば、味噌汁や出汁の加熱といった、被調理物が激しく沸騰する前に火力を下げる調理など、実際の被調理物の沸騰の状態に応じて、加熱調理機が加熱手段の火力自動調整をすることで、煮込み、茹で、蒸しといった、鍋調理を、簡単、便利に、よりおいしく仕上げることができる、水位検知装置を提供することが可能である。
第2の発明は、特に、第1の発明において、
前記沸騰強度検知手段によって検知した沸騰強度に応じて加熱手段による加熱強さを制御することによって、所定の沸騰状態を維持するように制御する構成とした。
これによって、例えば、前記被調理物の沸騰状態を一定に保つといった、鍋調理を自動化することができて、鍋調理を、簡単、便利に、よりおいしく仕上げることができる、水位検知装置を提供することが可能である。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、
前記沸騰強度検知手段によって検知した沸騰強度に応じて所定の沸騰状態となったことを、ユーザに報知する報知手段をさらに設けた構成とした。
これによって、ユーザは鍋調理中にも加熱容器の性状や、載置状態に左右されることなく、被調理物の沸騰状態を検知することができることから、被調理物の沸騰開始タイミングや、沸騰の強度を検知することができることで、例えば、味噌汁や出汁の加熱といった、被調理物が激しく沸騰する前に火力を下げる調理や、弱い沸騰を維持するコトコト煮込みといった、実際の被調理物の沸騰の状態に応じて、加熱調理機が加熱手段の火力自動調整をすることで、煮込み調理を、簡単、便利に、よりおいしく仕上げることができる、水位検知装置を提供することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における水位検知装置付き加熱容器の側断面図、図2は、本発明の第1の実施の形態における水位検知装置及び誘導加熱機器の構成を示すブロック構成図を示すものである。
図1、図2において、誘導加熱可能な有底筒形状の加熱容器1には被調理物4を収納している。被調理物4は、調理溶液4a、調理具材4bで構成されている。加熱容器1の上面を覆う蓋2には、被調理物4の略水平面に対向するように、水位検知装置3が配置されている。水位検知装置3は、加熱容器1の上方に配されている。加熱容器1の側壁の外側上部には、使用者が把手可能な容器把手6が取付けられている。蓋2の中央部には、使用者が把手可能な蓋把手5が取付けられている。
ここで、水位検知装置3は蓋2に配置した構成としているが、この限りではなく、特に、図示はしないが、容器把手6と一体に構成する、またはアドオン型で、加熱容器1の形状によらず、後付けで取り付け可能とするなど、蓋2がなくても使用できる構成も考えられる。
また、加熱容器1は加熱機器である誘導加熱機器10の加熱手段である誘導加熱手段11によって誘導加熱されるように、誘導加熱機器10の上部に配置されたトッププレート12上に載置されている。誘導加熱機器10の誘導加熱手段11は加熱コイルで構成されている。誘導加熱手段11は加熱制御手段25によって加熱火力などの制御が行われる。加熱制御手段25はインバータ等(図示せず)により構成されている。
加熱制御手段25を構成するインバータから誘導加熱手段11を構成する加熱コイルに高周波電流を供給すると、加熱コイルに高周波磁束が発生する。この高周波磁束が加熱コイルの上方に載置されている加熱容器1と交叉することにより、加熱容器1には高周波磁束の磁束密度に応じた渦電流が誘起される。加熱容器1は、この渦電流によるジュール熱により発熱し、加熱容器1に収納されている被調理物4が加熱される。
トッププレート12の下方には、誘導加熱手段11と鍋底温度検知手段13が配置されている。鍋底温度検知手段13は、トッププレート12を介して加熱容器1の底部の温度を検知する構成である。
そして、水位検知装置3は、加熱容器1に収納された被調理物4の液面に対して超音波発信波7を発信する発信手段21と、被調理物4の液面で反射された超音波反射波8を受信する受信手段22で構成される超音波センサ20を有している。さらに、水位検知装置3は、超音波センサ20の発信手段21から超音波発信波7が発信されてから受信手段22が超音波反射波8を受信するまでの所要時間を測定する計時手段23と、計時手段23によって計測した所要時間から、超音波センサ20と被調理物4の液面との距離を演算する距離演算手段24を有している。また、水位検知装置3は、距離演算手段24によって演算される超音波センサ20と被調理物4の液面との距離に基づく被調理物4の水位情報から、被調理物4の沸騰状態を検知する沸騰強度検知手段26を有している。発信手段21は、加熱容器1の上方に、被調理物4の液面の略水平面に対向するように配置されている。
さらに、水位検知装置3には水位検知装置側通信手段30が設けられ、誘導加熱機器1
0には誘導加熱機器側通信手段31を設けられている。水位検知装置側通信手段30と誘導加熱機器側通信手段31との間では無線もしくは有線による、一方向または双方向に水位検知装置3と誘導加熱機器10の夫々に関する情報伝達が可能となっている。伝達される情報は、例えば、距離演算手段24によって演算される超音波センサ20と調理溶液4aの液面との距離に基づく調理溶液4aの水位情報と、沸騰強度検知手段26によって検知された調理溶液4aの沸騰状態である。また、誘導加熱機器10には誘導加熱機器側通信手段31と接続された報知手段27が設けられている。報知手段27は、前述の伝達された情報をユーザに報知する。
ここで、以上の説明と図2では、計時手段23、距離演算手段24、沸騰強度検知手段26は、水位検知装置3に含まれるように表現してあるが、上記の内一つ、もしくは複数の機能が誘導加熱機器10側に構成されていても良く、その場合には、通信手段により伝達される内容も、構成に合わせて変わってくる。
以上のように構成された水位検知装置、加熱容器および誘導加熱機器について、以下にその動作、作用を説明する。
ここで、図3は、本発明の実施の形態1における超音波センサの距離測定の原理を示す超音波受信波形図である。
超音波センサ20の発信手段21から、被調理物4に向けて超音波を発信する際に、計時手段23によって、発信時刻43が記憶される。
発信された超音波発信波形40は空気中を伝わり、被調理物4と空気の境界面(水面)で反射して、超音波センサ20に戻って、受信手段22によって反射波受信波形41として受信される。このときの受信強度が、反射波判定閾値42を超えた時点が、計時手段23によって、反射波受信時刻44として記憶される。
超音波センサ20から発信された超音波発信波7が、被調理物4の水面に反射して、超音波センサ20に戻ってくるまでの時間、すなわち、反射波受信時刻44と発信時刻43の差分を、計時手段23によって、反射波応答時間45として記憶する。
ここで、距離演算手段24で、超音波センサ20から、超音波の反射を起こした被調理物4の水面までの距離を、音速と反射波応答時間45から演算して求める。
具体的には、超音波センサ20と被調理物4の距離をL[m]、音速をC[m/sec]、反射波応答時間をt(sec)としたときに、距離L[m]は、下記(数1)によって求めることができる。
L=(C*t)/2[m] ・・・(数1)
音速Cは、媒質空気の温度(気温)θ[℃]のとき、下記(数2)で求めることができる。
C=331.5+0.607・θ[m/sec] ・・・(数2)
被調理物4がなく、加熱容器1が空の場合の、超音波センサ20から加熱容器1の底までの距離は不変で、一定であるので、この一定距離から、前述の(数1)の演算によって求めた距離Lを減算することで、被調理物4の高さを求め、水位として検知することができる。
ここで、図4は、本発明の実施の形態1における水位検知装置の沸騰時の水位の変動を
示す加熱容器の側断面図であり、図5は本発明の実施の形態1における水位検知装置の沸騰時の水位の変化とそのときの水位の変動距離を示す特性図である。
図4において、誘導加熱手段11により加熱された加熱容器1の底部分は高温となり、熱伝達によって加熱容器1内の被調理物4が加熱されて、次第に被調理物4の温度が上昇する。そして、誘導加熱手段11による加熱を続けると、被調理物4は沸騰に至り、加熱容器1の底部分に発生した沸騰泡15が、被調理物4の水面方向へ上昇する。この沸騰に伴って、被調理物4の温度が低い間は、加熱容器1の底で発生した沸騰泡15が被調理物4を温め、逆に被調理物4は沸騰泡15を冷まして、沸騰泡15は被調理物4内部で結露して消滅する。この沸騰泡15の発生と消滅によって、水面は徐々に上下に波立ち始める。
次に被調理物4の温度が上がってくると、沸騰泡15が水面まで上がってくるようになり、沸騰泡15が押しのけた被調理物4には波16が発生して、水面を上下に動かすこととなる。
このとき、図4に点線で示す水面の上限18と水面の下限19の差分を、プロットしたものが、図5(b)に示す水位の変動距離データ62である。被調理物4の沸騰が強くなれば、沸騰泡15も大きくなり、水面の上限18と水面の下限19の差分も大きくなり、水位の変動距離データ62は被調理物4の沸騰強度に正比例する。
つまり、水位の変動距離データ62を検知することで、被調理物4の沸騰強度の検知が可能である。
図5において、沸騰強度の強弱による、水位の変動が水位データ61に現れるが、水位データ61のサンプリングの荒さによっては、実際の水面の上限18と水面の下限19の差分よりも小さく観測されるが、比例した値として観測されるので、沸騰強度の検知には問題ない。
ここで、図6は、本発明の実施の形態1における沸騰泡による超音波反射波の乱反射の例を示す水位検知装置付き加熱容器の側断面図であり、図7は、本発明の実施の形態1における沸騰の波による超音波反射波の乱反射の例を示す水位検知装置付き加熱容器の側断面図であり、さらに、図8は、本発明の実施の形態1における水位検知装置の沸騰泡や波による乱反射データを含む水位データを示す波形図を夫々示すものである。
図6において、誘導加熱手段11により加熱された加熱容器1の底部分は高温となり、熱伝達によって加熱容器1内の調理溶液4aが加熱されて、次第に調理溶液4aの温度が上昇する。そして、誘導加熱手段11による加熱を続けると、調理溶液4aは沸騰に至り、加熱容器1の底部分に発生した沸騰泡15が、調理溶液4aの水面まで上昇してくる。この沸騰泡15が、水位検知装置3の下で調理溶液4aの水面に現れると、超音波発信波7が沸騰泡15の表面で乱反射を起こすことで、例えば、超音波反射波81のように加熱容器1の側壁等を反射して水位検知装置3に戻る。
このように、通常の、図1に示すような超音波反射波8に比べて、経路が長くなることで、図8の水位データ61に含まれる、ヒゲ64に示すように、被調理物4の実際の水位よりも、沸騰泡15の高さ分だけ水位が高くなっているにも関わらず、逆に、瞬間的に水面が大きく下がる現象が検出されることになる。
このようなヒゲ64は、水位データ61の水位の変動距離データ62を検出するときには邪魔となるため、中央値フィルタなどを使用して、取り除いてからデータ処理を実施す
る。
ここで、図7に示すように、沸騰泡15そのものではなく、沸騰泡15によって、被調理物4の水面に波16が発生した状態においても、超音波発信波7が波16で乱反射して、超音波反射波82のように、加熱容器1の側壁等を反射して水位検知装置3に戻る。これによって、沸騰泡15の検知と同様に、水位が瞬間的に下降するヒゲ64が検知されるので、上記の図6の沸騰泡15の場合と同様に、ヒゲ64を取り除いてからデータ処理を実施する。
ここで、図9は、本発明の実施の形態1における水位検知装置の沸騰強度が一定になるように加熱電力を連続値で制御した場合の水位データと水位の変動距離と加熱電力を示す特性図である。
図9(a)は、被調理物4を所定の沸騰状態に維持したときの水位データ61を示す特性図である。図9(b)は、被調理物4を所定の沸騰状態に維持したときの水位の変動距離データ62を示す特性図である。図9(c)は、被調理物4を所定の沸騰状態に維持したときの加熱電力データ63を示す特性図である。
ここでは、水位の変動距離データ62が、水位の変動距離上限値66と水位の変動距離下限値67の間にくるように、加熱電力データ63を制御することで、被調理物4を所定の沸騰状態に制御することができる。
図5で説明したように、誘導加熱手段11で加熱容器1の加熱を続けると、水位の変動距離データ62が次第に大きくなる。図9におけるA点に示す時点で、図9(b)に示すように、水位の変動距離データ62があらかじめ設定した、水位の変動距離下限値67を超えて、被調理物4が所定の沸騰状態となる。さらに誘導加熱手段11による加熱を継続することで、図9におけるB点に示す地点で、図9(b)に示すように、水位の変動距離上限値66を超えて、被調理物4は所定の沸騰状態よりも強くなってしまう。そこで、図9(c)に示すように、加熱電力を下げて、図9(b)に示すように、水位の変動距離データ62が、水位の変動距離上限値66を下回るように制御する。そのまま加熱電力を下げると、図9におけるC点に示す地点で、図9(b)に示すように、今度は水位の変動距離下限値67を下回るので、図9(c)に示すように、今度は加熱電力を上げて、水位の変動距離下限値67を超えるように制御してやることで、被調理物4を所定の沸騰状態に制御することができる。
ここでは、水位の変動距離データ62が、水位の変動距離上限値66を超えると、水位の変動距離下限値67を下回るまで加熱電力を下げ、水位の変動距離下限値67を下回ると、水位の変動距離上限値66を超えるまで加熱電力を上げるように制御した例を示したが、他にも、例えば水位の変動距離データ62が、水位の変動距離上限値66と水位の変動距離下限値67の間に入っている場合は、加熱電力をそのまま保持して、水位の変動距離上限値66を超えると、加熱電力を下げ、水位の変動距離下限値67を下回ると、加熱電力を上げるといった、ある一定の沸騰状態に維持するための制御であれば、どういった制御でも構わない。
また、図9の加熱電力データ63は、連続的に制御できるものとして(または細かい離散値として)表現しているが、図10に示すように、荒い離散値で制御しても良い。なお、図10は、本発明の実施の形態1における水位検知装置の沸騰強度が一定になるように加熱電力を離散値で制御した場合の水位の変動幅と加熱電力を示す波形図である。図10(a)は、被調理物4を所定の沸騰状態に維持したときの水位の変動距離データ62を示す特性図である。図10(b)は、被調理物4を所定の沸騰状態に維持したときの加熱電
力データ63を示す特性図である。ただし、荒い離散値で制御する場合には、電力の上昇量(または下降量)が大きくなるため、沸騰状態が安定しにくい。
図11は、本発明の実施の形態1における水位検知装置の加熱電力の離散値の中間値をDuty制御によって作る場合の波形図である。
誘導加熱機器10を、ユーザも手動で扱う場合には、加熱電力の設定が細かすぎると、使い勝手が悪く、コストも高くなる。そこで、所定の加熱電力の中間値を、Duty制御で作ることによって、沸騰強度の自動制御時にも、ユーザが手動で使用する時も、適度な加熱制御を行うことができる誘導加熱機器10を安価に提供することができうる。
図11に示すように、1000Wと700Wが加熱電力として用意されている場合に、中間値として、例えば、700Wで25%駆動して、1000Wで75%駆動することで、925W相当の加熱電力値を作り出すことができる。同様にして、700Wで50%、1000Wで50%駆動することで、850W相当の加熱電力値を作り出すことができる。同様にして、700Wで75%、1000Wで25%駆動することで、775W相当の加熱電力を作り出すことができる。
以上のように、本実施の形態の水位検知装置においては、被調理物4の上方に配置した水位検知装置で、被調理物4の水位を検知することで、加熱容器1の性状や、誘導加熱手段11への載置状態に左右されることなく、被調理物4の沸騰強度を検知することができる。
また、所定の水位の変動距離になるように、誘導加熱手段11による加熱容器1への加熱を制御することによって、例えば、味噌汁や出汁の加熱といった、被調理物が激しく沸騰する前に火力を下げる調理や、弱い沸騰を維持するコトコト煮込みや、しゃぶしゃぶをするための強めの沸騰を維持するといった制御が可能である。また沸騰強度が弱くなると、水位の変動距離が小さくなることを検知して、誘導加熱手段11による加熱容器1への加熱を大きくすることによって、沸騰状態への復帰を自動で行うといった、実際の被調理物の沸騰の状態に応じて、誘導加熱機器10が誘導加熱手段11の火力自動調整をすることで、よりおいしい煮込み、茹で、蒸し調理を、簡単、便利に実施することができて、被調理物をよりおいしく仕上げることができる、水位検知装置を提供することが可能である。
以上のように、本発明にかかる水位検知装置は、沸騰の強度を検知することができるため、炊飯器や、マルチクッカー、ジャーポットといった、沸騰の状態を正確に検知することで、最適な加熱調理ができる加熱調理器の用途に適用できる。
1 加熱容器
2 蓋
3 水位検知装置
4 被調理物
4a 調理溶液
4b 調理具材
5 蓋把手
6 容器把手
7 超音波発信波
8、81、82 超音波反射波
10 誘導加熱機器
11 誘導加熱手段
12 トッププレート
13 鍋底温度検知手段
15 沸騰泡
16 波
20 超音波センサ
21 発信手段
22 受信手段
23 計時手段
24 距離演算手段
25 加熱制御手段
26 沸騰強度検知手段
27 報知手段
30 水位検知装置側通信手段
31 誘導加熱機器側通信手段
40 超音波発信波形
41 反射波受信波形
42 反射波判定閾値
43 発信時刻
44 反射波受信時刻
45 反射波応答時間
61 水位データ
62 水位の変動距離データ
63 加熱電力データ
64 ヒゲ
65 水位の変動距離制御幅
66 水位の変動距離上限値
67 水位の変動距離下限値

Claims (3)

  1. 加熱手段によって加熱される被調理物を収納する加熱容器の上方に、前記被調理物の液面に対しての略水平面に対向するように、超音波を発信および受信する超音波センサと、
    前記超音波センサの発信から、前記被調理物表面での反射波を受信するまでの所要時間を計測する計時手段と、
    前記計時手段によって計測した前記所要時間から、前記超音波センサから前記被調理物の表面までの距離を演算する距離演算手段と、
    を設けた水位検知装置であって、
    前記被調理物の水位が上下に変動するときの水位を検知することによって、前記被調理物の沸騰強度を検知する沸騰強度検知手段を備える水位検知装置。
  2. 前記沸騰強度検知手段によって検知した沸騰強度に応じて加熱手段による加熱強さを制御することによって、所定の沸騰状態を維持するように制御する請求項1に記載の水位検知装置。
  3. 前記沸騰強度検知手段によって検知した沸騰強度に応じて所定の沸騰状態となったことを、ユーザに報知する報知手段をさらに設けた請求項1または2に記載の水位検知装置。
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CN112799446A (zh) * 2020-12-31 2021-05-14 杭州老板电器股份有限公司 自动化烹饪方法、装置及电子设备

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