JP2009215649A - 高い硬度を有するNi基金属間化合物合金 - Google Patents

高い硬度を有するNi基金属間化合物合金 Download PDF

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Abstract

【課題】硬さが向上したNi基金属間化合物合金を提供する。
【解決手段】本発明のNi基金属間化合物合金は,Niを主成分とし且つAl:2〜9原子%,V:10〜17原子%,(Ta及び/又はW):0.5〜8原子%,Nb:0〜6原子%,Co:0〜6原子%,Cr:0〜6原子%を含む合計100原子%の組成の合計重量に対してB:10〜1000重量ppmを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、高い硬度を有するNi基金属間化合物合金に関する。
従来、Ni3Al−Ni3Nb−Ni3V系金属間化合物合金が知られている(例えば,特許文献1を参照)。
この金属間化合物合金は、高温での機械的特性が極めて優れているので、ジェットエンジンやガスタービンのタービン部材といった高温構造材料としての応用が期待されている。
国際公開第2007/086185号パンフレット
上記のようなNi3Al−Ni3Nb−Ni3V系金属間化合物合金は、そのままでも優れた特性を有しているが、耐摩耗性を必要とする用途(例:機械要素部品)に用いる場合には、より優れた硬さを有していることが望まれる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、硬さが向上したNi基金属間化合物合金を提供するものである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明のNi基金属間化合物合金は、Niを主成分とし且つAl:2〜9原子%,V:10〜17原子%,(Ta及び/又はW):0.5〜8原子%,Nb:0〜6原子%,Co:0〜6原子%,Cr:0〜6原子%を含む合計100原子%の組成の合計重量に対してB:10〜1000重量ppmを含む。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、Ni,Al,Vを含む金属間化合物合金において、Ta及び/又はWの含有量が0.5〜8原子%になるようにTaとWのうちの少なくとも一方を含有させることによって、硬さを飛躍的に向上させることができることを見出し、本発明の完成に到った。なお、Ta及び/又はWの含有量とは、TaとWの何れか一方のみが含まれる場合はTa又はWの含有量を意味し、TaとWの両方が含まれる場合はTaとWの含有量の合計を意味する。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。
Al:2.5〜8原子%,V:10〜14.5原子%,(Ta及び/又はW):1〜5原子%,Nb:0〜4原子%であってもよい。
Ta:0.5原子%以上であってもよい。W:0.5原子%以上であってもよい。何れの場合であっても、ビッカース硬さの向上効果が得られる。
初析L12相と(L12+D022)共析組織とからなる2重複相組織を有してもよい。この場合、引張強度の機械的特性が優れた金属間化合物合金が得られる。
室温でのビッカース硬さが550〜1000であってもよい。室温と900℃のビッカース硬さの差が10〜300であってもよい。本発明によれば、このようなビッカース硬さを有する金属間化合物合金が容易に得られる。
ここで示した実施形態は、互いに組み合わせることができる。
本明細書において、「〜」は、両端の点を含む。
図1(a),(b)は、それぞれ、本発明の一実施形態の金属間化合物合金の2重複相組織を説明するためのTEM写真及び模式図である。 本発明の効果実証実験における、室温でのビッカース硬さ測定の結果を示すグラフである。 本発明の効果実証実験における、高温でのビッカース硬さ測定の結果を示すグラフである。 本発明の効果実証実験における、高温でのビッカース硬さ測定の結果を示すグラフである。 本発明の効果実証実験における、高温でのビッカース硬さ測定の結果を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図面や以下の記述中で示す内容は、例示であって、本発明の範囲は、図面や以下の記述中で示すものに限定されない。
1.Ni基金属間化合物合金
本発明の一実施形態のNi基金属間化合物合金は、Niを主成分とし且つAl:2〜9原子%,V:10〜17原子%,(Ta及び/又はW):0.5〜8原子%,Nb:0〜6原子%,Co:0〜6原子%,Cr:0〜6原子%を含む合計100原子%の組成の合計重量に対してB:10〜1000重量ppmを含む。
以下、各構成要素について詳述する。
1−1.組成
本実施形態のNi基金属間化合物合金は、実質的にNi,Al,V,Ta,W,Nb,Co,Cr,Bのみからなってもよく、これ以外の不純物元素を含んでいてもよい。
Niの含有量(含有率)は、例えば、69〜78原子%であり、具体的には例えば、69,69.5,70,70.5,71,71.5,72,72.5,73,73.5,74,74.5,75,75.5,76,76.5,77,77.5,78原子%である。Niの含有量は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
Alの含有量は、2〜9原子%であり、具体的には例えば2,2.5,3,3.5,4,4.5,5,5.5,6,6.5,7,7.5,8,8.5又は9原子%である。Alの含有量は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
Vの含有量は、10〜17原子%であり、具体的には例えば10,10.5,11,11.5,12,12.5,13,13.5,14,14.5,15,15.5,16,16.5又は17原子%である。Vの含有量は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
Al,Vを上記範囲にしたのは、この範囲であれば、Ta及び/又はWの添加によってビッカース硬さの向上効果が得られるからである。
ところで、後述するように本実施形態のNi基金属間化合物合金は、2重複相組織を有することが好ましく、Ni,Al,Vは、2重複相組織の形成のために添加される。Ni,Al,Vが上記範囲の場合、2重複相組織が形成されやすい。
また、Alの含有量は、5.5原子%以上が好ましい。この場合、2重複相組織がさらに形成されやすいからである。
本実施形態のNi基金属間化合物合金は、TaとWの少なくとも一方(つまり,一方又は両方)を含む。
Ta及び/又はWの含有量は、0.5〜8原子%であり、具体的には例えば0.5,1,1.5,2,2.5,3,3.5,4,4.5,5,5.5,6,6.5,7,7.5又は8原子%である。Ta及び/又はWの含有量は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
Ta及び/又はWの含有量を上記範囲にしたのは、この範囲であれば、Ta及び/又はWの添加によってビッカース硬さの向上効果が得られるからであり、また、上限値である8原子%を超える量を添加しても硬さ向上には大きくは寄与しないからである。
Taの含有量は、0〜8原子%であり、具体的には例えば0,0.5,1,1.5,2,2.5,3,3.5,4,4.5,5,5.5,6,6.5,7,7.5又は8原子%である。Taの含有量は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
Wの含有量は、0〜8原子%であり、具体的には例えば0,0.5,1,1.5,2,2.5,3,3.5,4,4.5,5,5.5,6,6.5,7,7.5又は8原子%である。Wの含有量は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
Nb,Co,Crは、それぞれ、任意成分であり、含まれていてもいなくてもよい。Nb,Co,Crが含まれているかどうかに関わらず、Ta又はWの添加によって硬さが向上するからである。Nbは、2重複相組織の強度向上のために添加される。また、Co,Crは、耐酸化性向上のために添加される。
Nbの含有量は、0〜6原子%であり、具体的には例えば0,0.5,1,1.5,2,2.5,3,3.5,4,4.5,5,5.5,又は6原子%である。Nbの含有量は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
Coの含有量は、0〜6原子%であり、具体的には例えば、0,0.5,1,1.5,2,2.5,3,3.5,4,4.5,5,5.5,6原子%である。Coの含有量は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
Crの含有量は、0〜6原子%であり、具体的には例えば、0,0.5,1,1.5,2,2.5,3,3.5,4,4.5,5,5.5,6原子%である。Crの含有量は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
Nb,Co,Crの含有量を上記範囲にしたのは、この範囲であれば、Ta及び/又はWの添加によってビッカース硬さの向上効果が得られるからである。
Bは、得られる合金の延性向上のために添加される。Bの含有量は、上記の組成の合計重量に対して10〜1000重量ppmであり、具体的には例えば、10,50,100,150,200,250,300,350,400,450,500,550,600,650,700,750,800,850,900,950又は1000重量ppmである。Bの含有量は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
Bの含有量を上記範囲にしたのは、この範囲であれば、Ta及び/又はWの添加によってビッカース硬さの向上効果が得られるからである。
1−2.微細組織
本実施形態の金属間化合物合金の微細組織は、特に限定されないが、本実施形態の金属間化合物合金は、初析L12相と(L12+D022)共析組織とからなる2重複相組織を有していることが好ましい。この場合、引張強度等の機械的特性が高いという利点がある。
2重複相組織は、最初に、比較的高い温度において初析L12相とA1相とからなる上部複相組織を形成し、その後、温度を下げることによってA1相をL12相とD022相とに分解させることによって形成することができる。これによって、図1(a)のTEM写真や図1(b)の模式図に示すような初析L12相と(L12+D022)共析組織とからなる2重複相組織が形成される。なお、L12相は、Ni3Al金属間化合物相であり、A1相は、fcc固溶体相であり、D022相は、Ni3V金属間化合物相である。
2重複相組織を有する金属間化合物合金は、特許文献1に記載された方法によって作製することができる。但し、特許文献1では、独立したプロセスとして初析L12相とA1相とが共存する温度での熱処理を行うことによって上部複相組織を形成しているが、この熱処理を行う代わりに金属間化合物合金の鋳塊を作製する際に溶湯を徐冷することによっても上部複相組織を形成することができる。徐冷を行った場合、溶湯が凝固した後に初析L12相とA1相とが共存する温度に比較的長い時間滞在することになるので、上記熱処理を行った場合と同様に初析L12相とA1相とからなる上部複相組織が形成されるからである。
1−3.ビッカース硬さ
本実施形態の金属間化合物合金の室温でのビッカース硬さは、特に限定されないが、550〜1000が好ましい。室温でビッカース硬さは、具体的には例えば550,600,650,700,750,800,900,1000である。このビッカース硬さは、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよく、何れか1つ以上であってもよい。
本実施形態の金属間化合物合金の900℃でのビッカース硬さは、特に限定されないが、550〜1000が好ましい。900℃でのビッカース硬さは、具体的には例えば550,600,650,700,750,800,900,1000である。このビッカース硬さは、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよく、何れか1つ以上であってもよい。
また、本実施形態の金属間化合物合金では、室温と900℃のビッカース硬さの差(室温での値−900℃での値)は、特に限定されないが、例えば、10〜300であり、具体的には例えば10,20,30,40,50,100,150,200,250,300である。この差は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
本発明において、「ビッカース硬さ」とは、別段の指示がない限り、荷重300g、保持時間20秒の条件で測定したものを意味する。
以上の実施形態で示した種々の特徴は、互いに組み合わせることができる。1つの実施形態中に複数の特徴が含まれている場合、そのうちの1又は複数個の特徴を適宜抜き出して、単独で又は組み合わせて、本発明に採用することができる。
2.効果実証実験
以下、本発明の効果を実証するための実験について説明する。以下の実験では、TaとWの少なくとも一方を含む金属間化合物合金と、どちらも含まない金属間化合物合金のそれぞれについて室温硬さと高温硬さの少なくとも一方を測定し、測定結果を比較することによって、TaとWの少なくとも一方を添加することの効果を調べた。
2−1.鋳塊作製工程
実施例1〜6、10〜12及び比較例1〜2については、表1に示す組成になるように表1の元素の地金(それぞれ純度99.9重量%)とBを秤量したものをアーク溶解炉で溶解、鋳造することによって鋳塊からなる試料を作製した。ここで作製した鋳塊のサイズは、30〜50mmφサイズの小型ボタン状であり、以下の2−2に示した室温でのビッカース硬さ測定用試料は、この鋳塊から10mm×5mm×1mmの試験片を切り出して行い、2−3に示した高温でのビッカース硬さ測定用試料は、10mmφ×5mmの試験片を切り出して行った。アーク溶解炉の雰囲気は、まず、溶解室内を真空排気し、その後不活性ガス(アルゴンガス)に置換した。電極は、非消耗タングステン電極を用い、鋳型には水冷式銅ハースを使用した。
実施例7,8,9及び比較例3については、表1に示す組成になるように表1の元素の地金(それぞれ純度99.9重量%)とBを秤量したものを真空誘導溶解炉で溶解した後、セラミック鋳型で溶湯を凝固させることによって鋳塊からなる試料を作製した。実施例7,8及び比較例3で作製した鋳塊のサイズは、83mmφ×700mmであり、実施例9で作製した鋳塊のサイズは、77mmφ×280mmであった。以下の2−2に示した室温でのビッカース硬さ測定用試料は、この鋳塊から10mm×10mm×1mmの試験片を切り出して行い、2−3に示した高温でのビッカース硬さ測定用試料は、10mmφ×5mmの試験片を切り出して行った。
比較例4については、表1に示す組成になるように表1の元素の地金(それぞれ純度99.9重量%)とBを秤量したものを真空誘導溶解炉で溶解した後、金型で溶湯を凝固させることによって鋳塊からなる試料を作製した。ここで作製した鋳塊のサイズは、直径80mmφ×長さ190mmであり、以下の実験は、この鋳塊から10mmφ×5mmの試験片を切り出して行った。
2−2.室温でのビッカース硬さ測定
実施例1〜6,10〜12及び比較例1〜3について,室温でのビッカース硬さを測定した。実施例1〜6及び比較例1〜2については、ビッカース硬さの測定は、1280℃−3時間の熱処理(炉冷)を行う前と行った後に行った。実施例10〜12については、ビッカース硬さの測定は、1280℃−5時間の熱処理(炉冷)を行う前と行った後に行った。比較例3については、ビッカース硬さの測定は、1000℃−10時間の熱処理(炉冷)を行った後に行った。荷重は300gで、保持時間は20秒であった。測定結果を図2に示す。
図2において、比較例1と、実施例1〜3,10〜11とを比較すると、Ta又はWを添加することによって、熱処理前後の何れにおいてもビッカース硬さの値が比較例1より大きくなったことが分かる。また、実施例12においても熱処理後のビッカース硬さの値は、比較例1より大きくなったことが分かる。
また、図2において、比較例2と、実施例4〜6とを比較すると、Co及びCrを3原子%ずつ含む試料についても、Ta又はWを添加することによって熱処理前後の何れにおいてもビッカース硬さの値が大きくなったことが分かる。
なお、実施例3以外の試料では、1280℃−3時間又は1280℃―5時間の熱処理を行うことによってビッカース硬さの値が大きくなった。その理由は、必ずしも明らかではないが、この熱処理を行うことによって初析L12相と(L12+D022)共析組織とからなる2重複相組織が形成されたためであると推測される。
2−3.高温でのビッカース硬さ測定
実施例1,4,5,7〜9及び比較例3,4について、高温(300℃,500℃,800℃,900℃)でのビッカース硬さ測定を行った。また、実施例9、比較例4については上記温度に加えて600℃でも測定を行った。実施例1、4、5、7、8及び比較例3の測定には、1280℃−3時間の熱処理(炉冷)を行った後の試料を用いた。実施例9の測定には、鋳造後の試料で熱処理を行っていない試料を用いた。比較例4の測定には、1280℃−3時間の熱処理を行った後に、1000℃−10時間の熱処理(炉冷)を行ったものを用いた。荷重は1kgで,保持時間は20秒であった。測定は還元雰囲気中(Ar+約10%H2)で行い、昇温速度は毎分10℃で行った。なお、上記の高温でのビッカース硬さ測定に用いたものと同一の試験片における常温でのビッカース硬さを、上記の高温での測定に先立って、同一の測定条件(荷重1kg,保持時間20秒)で測定した。
測定結果を図3〜5に示す。また、図3及び図4には、ステンレス鋼中で最高硬さを示し、耐摩耗性が要求される用途で一般的に使用される材料であるSUS440Cについてのビッカース硬さのデータも合わせて示す。このデータは、上記2−3の高温でのビッカース硬さ測定と同じサイズのサンプルを用いて同じ測定条件にて実測したものである。
図3を参照すると、実施例1、9では、測定した全温度域において、比較例4よりもビッカース硬さの値が高かったことが分かる。また、実施例1と実施例9のビッカース硬さの差は、最大でも50程度であった。実施例1と実施例9は、それぞれ、鋳塊の作製方法が異なるだけであるので、鋳塊の作製方法の違いによってビッカース硬さは大きくは変わらないことが分かった。
図4を参照すると、実施例4及び5では、測定した全温度域において、比較例3よりもビッカース硬さの値が高かかったことが分かる。従って、Ta又はWを添加したことによるビッカース硬さの向上効果は、測定した全温度域に及ぶことが分かる。
また、図3及び図4を参照すると、SUS440Cでは、測定温度の上昇に従ってビッカース硬さの値が急激に低下するのに対し、実施例1,4,5又は9では、温度上昇に伴うビッカース硬さの値の低下が非常に小さいことが分かる。また、測定温度が300℃以上の場合は実施例1のビッカース硬さの値がSUS440Cよりも大きく、測定温度が500℃以上の場合は実施例4又は5のビッカース硬さの値がSUS440Cよりも大きいこと分かる。
また、図5を参照すると、実施例4と実施例7のビッカース硬さの差、実施例5と実施例8のビッカース硬さの差は、最大でも50であった。実施例4と実施例7、実施例5と実施例8は、それぞれ、鋳塊の作製方法が異なるだけであるので、鋳塊の作製方法の違いによってビッカース硬さは大きくは変わらないことが分かった。

Claims (7)

  1. Niを主成分とし且つAl:2〜9原子%,V:10〜17原子%,(Ta及び/又はW):0.5〜8原子%,Nb:0〜6原子%,Co:0〜6原子%,Cr:0〜6原子%を含む合計100原子%の組成の合計重量に対してB:10〜1000重量ppmを含むNi基金属間化合物合金。
  2. Al:2.5〜8原子%,V:10〜14.5原子%,(Ta及び/又はW):1〜5原子%,Nb:0〜4原子%である請求項1に記載のNi基金属間化合物合金。
  3. Ta:0.5原子%以上である請求項1又は2に記載のNi基金属間化合物合金。
  4. W:0.5原子%以上である請求項1又は2に記載のNi基金属間化合物合金。
  5. 初析L12相と(L12+D022)共析組織とからなる2重複相組織を有する請求項1〜4の何れか1つに記載のNi基金属間化合物合金。
  6. 室温でのビッカース硬さが550〜1000である請求項1〜5の何れか1つに記載のNi基金属間化合物合金。
  7. 室温と900℃のビッカース硬さの差が10〜300である請求項6に記載のNi基金属間化合物合金。
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