JP2009214502A - インプリント方法及びモールド - Google Patents

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Abstract

【課題】LADI法の問題点を解決し、より実用性の高いインプリント方法を提供することを目的とする。
【解決手段】凹凸面を有するモールドの前記凹凸面と、被転写体の被転写面とを当接させた状態で、電磁波を照射して前記被転写面を軟化させ、前記凹凸面の凹凸形状を前記被転写面に転写するインプリント方法であって、前記凹凸面に、前記電磁波を吸収して発熱する発熱層を形成する発熱層形成工程と、少なくとも一方が前記電磁波を透過する材料から構成されている前記モールド又は前記被転写体を介して前記発熱層に前記電磁波を照射し、前記発熱層を発熱させて前記被転写面を軟化させる軟化工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、微細な凹凸面を有するモールドに電磁波を照射し、微細な凹凸形状を被転写体に転写するインプリント方法、及び、インプリント方法において使用されるモールドに関する。
近年、ナノオーダーの加工技術を用いて加工された微細構造を有するデバイスの研究開発が盛んに行われている。中でも、ナノインプリント技術は、ナノサイズのパターンを有するモールドを被転写体である基板にプレスすることによって、モールドのパターンを基板上に転写する方法である。この方法は生産性が高く、コストも低く済む。
ナノインプリントの方法は熱ナノインプリント法、光ナノインプリント法が主流であるが、より高解像度、高速処理を目指した方法として、レーザー光を用いたナノインプリント(LADI)法が提案されている。LADI法は、溶融水晶に所定のパターンを形成したモールドをシリコン基板に接触させて加圧し、その状態を維持してXeClエキシマレーザパルスを照射する。その際、シリコン基板の表面に溶融及び液化を引き起こし、その結果所定のパターンがシリコン基板にインプリントされるというものである。更に、シリコン基板表面に半導体材料、金属または合金、ポリマー、セラミックを形成することも可能であることが示唆されている(例えば、非特許文献1、特許文献1参照)。
Stephan Y.Chou et.al.,Appl.Phys.Lett,Vol.67,Issue 21,pp.3114−3116(1995) 特表2005−521243号公報
しかしながら、従来から提案されているLADI法には以下のような問題があった。第1に、照射される所定の波長のレーザー光を透過する材料から構成されている基板を用いた場合、レーザー光のほとんどが基板を透過し、基板表面が溶融もしくは液化するのに必要な熱が発生しないため、インプリントが実現できない。すなわち、照射されるレーザー光を透過する材料から構成されている基板を用いることができないという問題があった。
なお、上述のように、特許文献1等には、基板表面に半導体材料、金属または合金、ポリマー、セラミックを形成することも可能であることが示唆されているが、基板表面にこのような材料を設ける目的や、上記第1の問題に対する具体的な解決方法は示されていない。更に、基板表面に設けた材料は基本的には除去する必要があり、その分の工程が増えるため、製造コストの上昇に繋がるという点で好ましくない。
第2に、照射される所定の波長のレーザー光を透過しない材料から構成されているモールドを用いた場合、レーザー光がモールドに吸収されてしまい、基板表面を溶融及び液化することができないという問題があった。すなわち、照射されるレーザー光を透過する材料から構成されているモールドしか用いることができないという問題があった。
その他にも、エキシマレーザーはガスレーザーであることから、長時間使用の安定性の問題やメンテナンスが必要であること、レーザー光の入射方向が、照射される所定の波長のレーザー光を透過する材料から構成されているモールド側からに限定されているため、装置設計の自由度が低い等の問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、LADI法の問題点を解決し、より実用性の高いインプリント方法を提供することを目的とする。又、より実用性の高いインプリント方法を実現するためのモールドを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明は、凹凸面を有するモールドの前記凹凸面と、被転写体の被転写面とを当接させた状態で、電磁波を照射して前記被転写面を軟化させ、前記凹凸面の凹凸形状を前記被転写面に転写するインプリント方法であって、前記凹凸面に、前記電磁波を吸収して発熱する発熱層を形成する発熱層形成工程と、少なくとも一方が前記電磁波を透過する材料から構成されている前記モールド又は前記被転写体を介して前記発熱層に前記電磁波を照射し、前記発熱層を発熱させて前記被転写面を軟化させる軟化工程と、を有することを特徴とする。
第2の発明は、2つの凹凸面を有するモールドの前記2つの凹凸面と、2つの被転写体の2つの被転写面とを当接させた状態で、電磁波を照射して前記2つの被転写面を軟化させ、前記2つの凹凸面の凹凸形状を前記2つの被転写面に転写するインプリント方法であって、前記2つの凹凸面に、前記電磁波を吸収して発熱する発熱層を形成する発熱層形成工程と、前記電磁波を透過する材料から構成されている前記2つの被転写体を介して前記発熱層に前記電磁波を照射し、前記発熱層を発熱させて前記2つの被転写面を軟化させる軟化工程と、を有することを特徴とする。
第3の発明は、電磁波を用いたインプリント方法において使用される凹凸面を有するモールドであって、前記凹凸面に、前記電磁波を吸収して発熱する発熱層が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、LADI法の問題点を解決し、より実用性の高いインプリント方法を提供することができる。又、より実用性の高いインプリント方法を実現するためのモールドを提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
〈第1の実施の形態〉
図1〜図6を参照しながら、本発明の第1の実施の形態に係るインプリント方法について説明する。図1〜図6は本発明の第1の実施の形態に係るインプリント方法を例示する模式図である。図1〜図6において、11はモールド、12は発熱層、13は被転写体、14は電磁波である。又、11aはモールド11の凹凸面を、13aは被転写体13の被転写面を示している。
始めに、図1に示す工程では、凹凸面11aを有するモールド11を作製する(モールド作製工程)。凹凸面11aは、例えば、ナノスケールの凹凸パターンを有する面である。モールド11の材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などに代表される樹脂や、SiO、Alなどに代表される酸化物や、SiN、AlNなどに代表される窒化物や、SiCやGC(グラッシーカーボン)に代表される炭化物などの結晶またはセラミックス材料、そしてNiやTaなどに代表される金属材料など、一般にナノインプリント法で用いられるモールド材等を用いることができる。モールド11の凹凸面11aは、例えば、FIB(Focused Ion Beam)加工等により形成することができる。FIB(Focused Ion Beam)加工とは、周知のように、細く絞ったGa(ガリウム)イオンビームを使用する加工方法であり、サブミクロンレベルの精度で複雑な形状を作製することができる。
次いで、図2に示す工程では、モールド11の凹凸面11aに発熱層12を形成する(発熱層形成工程)。発熱層12は、後述する図4に示す工程において、電磁波14を透過する材料から構成されているモールド11又は被転写体13を介して照射される電磁波14を吸収し、被転写体13の被転写面13aを軟化することができるだけの熱量を発生する発熱材料から構成される層である。
発熱層12で発生させる熱量については、発熱層12を構成する材料の、電磁波14に対する吸収量、熱伝導率、そして発熱層12の膜厚により調整を行う。図7は、電磁波14に対する吸収量、熱伝導率及び発熱層12の膜厚と発熱層12で発生する熱量との関係を模式的に例示する図である。図7において、三角形に囲まれた斜線部の面積が発熱層12で発生する熱量であり、図7に示す電磁波14に対する吸収量、熱伝導率、発熱層12の膜厚のバランスを、インプリントする被転写体13に対して最適化することで良好なインプリントが実現できる。
例えば、電磁波14に対して所定の吸収量及び所定の熱伝導率を有する材料を選定し、所定の吸収量及び所定の熱伝導率を考慮して、発熱層12が必要な熱量を発生するための、発熱層12の最適な膜厚を決定する。吸収量及び熱伝導率は、例えば、50〜100%及び20〜400W/m/k程度の範囲であることが好ましい。
発熱層12を構成する材料としては、被転写体13との剥離性が良く、複数回の電磁波14の照射に対しても同様な発熱を起こす材料であることが好ましい。具体的には、半導体であるSi、Ge、半金属であるSn、Sb、Bi、貴金属であるCu、Au、Pt、Pdなど、遷移金属であるZn、Ni、Co、Crなど又はこれらの合金、そしてSiC、TiC等に代表される炭化物、SiOxやGeOx等に代表される酸素欠損酸化物のようなセラミックス材料等であることが好ましい。又、発熱層12を構成する材料は、相変化材料を含むことがより好ましい。相変化材料は、電磁波14に対する吸収量、発熱量が大きいため、発熱層12が必要な熱量を発生するための最適な膜厚を薄くすることが可能であり、生産性を向上できるからである。
相変化材料としては、書き換え型光記録媒体の記録層の材料として用いられているものの中から適宜選択することができ、例えば、Sb、Ge、Ga、In、Zn、Mn、Sn、Ag、Mg、Ca、Ag、Bi、Se、及びTeから選ばれる1種以上の元素を含む材料を用いることが好ましい。これら相変化材料としては、熱的特性及び光学特性から所望の材料を用いることが可能であるが、GeSbTe合金、AgInSbTe合金、AgInSbTeGe合金、GaSbSnGe合金、GeSbSnMn合金、GeInSbTe合金、GeSbSnTe合金などが好ましい。
又、発熱層12は、単層構成のみではなく、複数の層が積層された多層構成であっても構わない。多層構成にすることにより、発熱量のみならず、温度の維持や冷却速度などの調整を行うことが可能となり、より良好なインプリントが実現できる。又、発熱層12を構成する材料として、複数回の使用が可能な材料を選定することにより、モールド11を複数回使用することができる。又、モールド11側に発熱層12を設けることにより、被転写体13の被転写面13aへの発熱材料の付着を防ぐことができるため、被転写体13の被転写面13aのクリーニングが不要となる。
次いで、図3に示す工程では、モールド11の凹凸面11aに形成された発熱層12の凸部と被転写体13の被転写面13aとを当接させる。被転写体13の材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などに代表される樹脂や、SiO、Alなどに代表される酸化物や、SiN、AlNなどに代表される窒化物や、SiCやGC(グラッシーカーボン)に代表される炭化物などの結晶またはセラミックス材料、そしてSiなど所謂基板として用いられる材料等を用いることができる。当接は、モールド11と被転写体13とを外圧で強く圧着させることにより行う。当接の具体的な方法としては、専用の押圧機を用いて機械的な力で押圧する方法でもよいが、発熱層12と被転写体13の被転写面13aの間を真空にし、外部の気圧により圧着させる真空吸着を用いる方法が好ましい(真空吸着工程)。
真空吸着は、汎用の装置を用いて実現可能であり、吸着状態を維持することも容易である。又、モールド11や被転写体13の機械的強度が強くない場合でも、モールド11や被転写体13を破壊しない程度の必要最低限の圧着力が得られる。真空吸着を用いることにより、良好なインプリントを実現することができる。真空吸着は、例えば、周知の光記録媒体であるDVD−ROMを構成する2枚の基板を、気泡の元となるガスが存在しない真空中で貼り合わせるために用いる既存の真空貼り合わせ装置により実現することができる。
次いで、図4に示す工程では、電磁波14を透過する材料から構成されているモールド11又は被転写体13を介して、発熱層12に電磁波14を照射し、発熱層12を発熱させて被転写体13の被転写面13aを軟化させる(軟化工程)。モールド11と被転写体13とは、発熱層12を介して、例えば、真空吸着により強く圧着されているため、電磁波14の照射により発熱層12が発熱して被転写体13の被転写面13aが軟化すると、被転写体13の被転写面13aは、モールド11の凹凸面11aの凹凸形状に従って変形する。なお、モールドを構成する材料の軟化点もしくは融点は、被転写体を構成する材料の軟化点もしくは融点と同等もしくは高い必要がある事は言うまでもない。
ここで、モールド11及び被転写体13の少なくとも一方が電磁波14を透過する材料から構成されていることが必要である。モールド11が電磁波14を透過する材料から構成されている場合には、図4(a)に示すように、モールド11を介して発熱層12に電磁波14を照射する。又、被転写体13が電磁波14を透過する材料から構成されている場合には、図4(b)に示すように、被転写体13を介して発熱層12に電磁波14を照射する。又、モールド11及び被転写体13のいずれもが電磁波14を透過する材料から構成されている場合には、図4(a)に示すように、モールド11を介して発熱層12に電磁波14を照射しても構わないし、図4(b)に示すように、被転写体13を介して発熱層12に電磁波14を照射しても構わない。
電磁波14の波長は、2000nm以下であることが好ましい。2000nmよりも長波長では、電磁波を十分に吸収する発熱材料が少ないからである。電磁波14として最も好ましいのはレーザー光である。レーザー光を用いることで、発熱層12上での単位面積あたりの光強度、すなわち、エネルギー密度を大きくすることができるからである。更に、レーザー光を出射するレーザーとしては、半導体レーザーが特に好ましい。半導体レーザーは小型でメンテナンス性が良く、低コストで長寿命だからである。
又、図4に示す軟化工程は、光源から出射される電磁波14を発熱層12に合焦させるフォーカシング工程を含むことが好ましい。フォーカシング工程により、電磁波14の照射を効率良く行うことができる。更に、電磁波14を出射する光源を有する光学ヘッド(図示せず)もしくはモールド11及び被転写体13、あるいは両方を2次元的に動かしてインプリントを行う場合には、フォーカシング工程において、フォーカスサーボを実行することが好ましい。フォーカスサーボを実行することで、機械的な誤差を解消して確実に電磁波14を発熱層12に合焦させることが可能となり、良好なインプリントを実現することができる。
ここで、電磁波14を出射する光源を有する光学ヘッド(図示せず)もしくはモールド11及び被転写体13、あるいは両方を2次元的に動かしてインプリントを行う場合とは、例えば、後述する実施例1等に示すように、真空吸着させたモールドと被転写体とをターンテーブル上に載置して回転させながら、電磁波を照射するような場合を指す。フォーカスサーボは、光記録媒体の記録又は再生時に、回転する光記録媒体に追従するようにレーザー光を合焦(集光)させるときに用いる周知の方法で実現することができる。
次いで、図5に示す工程では、被転写体13からモールド11を離型することにより(離型工程)、図6に示すように、モールド11の凹凸面11aの凹凸形状が、被転写体13の被転写面13aに転写される。
従来のインプリント方法では、電磁波を透過しない材料から構成されている被転写体の被転写面に、電磁波を透過する材料から構成されているモールドを介して電磁波を照射することで、被転写体の被転写面を軟化させ、モールドの凹凸面の凹凸形状を被転写体の被転写面に転写していた。すなわち、モールドを構成する材料は、電磁波を透過する材料に限定され、被転写体を構成する材料は、電磁波を透過しない材料(電磁波を吸収し発熱する材料)に限定されていた。
本発明の第1の実施の形態に係るインプリント方法では、モールド11の凹凸面11aに、電磁波14を吸収して発熱する発熱層12を形成し、発熱層12に電磁波14を照射し、発熱層12を発熱させて被転写体13の被転写面13aを軟化させるため、モールド11及び被転写体13の少なくとも一方が電磁波を透過する材料から構成されていればよい。
すなわち、本発明の第1の実施の形態に係るインプリント方法によれば、従来のインプリント方法である電磁波を透過する材料から構成されているモールドと電磁波を透過しない材料から構成されている被転写体との組み合わせはもちろんのこと、電磁波を透過しない材料から構成されているモールドと電磁波を透過する材料から構成されている被転写体との組み合わせや、電磁波を透過する材料から構成されているモールドと電磁波を透過する材料から構成されている被転写体との組み合わせにおいてもインプリントすることが可能となり、より実用性の高いインプリント方法を実現することができる。
又、本発明の第1の実施の形態に係るモールド11によれば、モールド11の凹凸面11aに、電磁波14を吸収して発熱する発熱層12を形成し、発熱層12に電磁波14を照射し、発熱層12を発熱させて被転写体13の被転写面13aを軟化させるため、電磁波を透過する材料から構成されている被転写体13の被転写面13aにも凹凸面11aの凹凸形状を転写することができる。
〈第2の実施の形態〉
図8〜図13を参照しながら、本発明の第2の実施の形態に係るインプリント方法について説明する。本発明の第2の実施の形態に係るインプリント方法は、2つの凹凸面を有するモールドを用い、2つの凹凸面を2つ被転写体の被転写面に転写する点が、本発明の第1の実施の形態に係るインプリント方法と異なる。
図8〜図13は本発明の第2の実施の形態に係るインプリント方法を例示する模式図である。図8〜図13において、21はモールド、22及び32は発熱層、23及び33は被転写体、24は電磁波である。又、21a及び21bはモールド21の凹凸面を、23a及び33aは被転写体23及び33の被転写面を示している。
始めに、図8に示す工程では、凹凸面21a及び21bを有するモールド21を作製する(モールド作製工程)。凹凸面21a及び21bは、例えば、ナノスケールの凹凸パターンを有する面である。モールド21の材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などに代表される樹脂や、SiO、Alなどに代表される酸化物や、SiN、AlNなどに代表される窒化物や、SiCやGC(グラッシーカーボン)に代表される炭化物などの結晶またはセラミックス材料、そしてNiやTaなどに代表される金属材料など、一般にナノインプリント法で用いられるモールド材等を用いることができるが、特にフィルム状のものが好ましい。モールド21の凹凸面21a及び21bは、例えば、FIB(Focused Ion Beam)加工等により形成することができる。FIB(Focused Ion Beam)加工とは、周知のように、細く絞ったGa(ガリウム)イオンビームを使用する加工方法であり、サブミクロンレベルの精度で複雑な形状を作製することができる。
次いで、図9に示す工程では、モールド21の凹凸面21a及び21bに発熱層22及び32を形成する(発熱層形成工程)。発熱層22及び32は、後述する図11に示す工程において、電磁波24を透過する材料から構成されている被転写体23及び33を介して照射される電磁波24を吸収し、被転写体23及び33の被転写面23a及び33aを軟化することができるだけの熱量を発生する発熱材料から構成される層である。発熱層22及び32で発生させる熱量の調整や発熱層22及び32を構成する材料等は、本発明の第1の実施の形態に係るインプリント方法における発熱層12の場合と同じであるため、その説明は省略する。
次いで、図10に示す工程では、モールド21の凹凸面21a及び21bに形成された発熱層22及び32の凸部と被転写体23及び33の被転写面23a及び33aとを当接させる。被転写体23及び33の材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などに代表される樹脂や、SiO、Alなどに代表される酸化物や、SiN、AlNなどに代表される窒化物や、SiCやGC(グラッシーカーボン)に代表される炭化物などの結晶またはセラミックス材料、そしてSiなど所謂基板として用いられる材料等を用いることができる。当接は、モールド21と被転写体23及び33とを外圧で強く圧着させることにより行う。当接の具体的な方法としては、専用の押圧機を用いて機械的な力で押圧する方法でもよいが、発熱層22及び32と被転写体23及び33の被転写面23a及び33aの間を真空にし、外部の気圧により圧着させる真空吸着を用いる方法が好ましい(真空吸着工程)。真空吸着に関しては、本発明の第1の実施の形態に係るインプリント方法の場合と同じであるため、その説明は省略する。
次いで、図11に示す工程では、電磁波24を透過する材料から構成されている被転写体23及び33を介して、発熱層22及び32に電磁波24を照射し、発熱層22及び32を発熱させて被転写体23及び33の被転写面23a及び33aを軟化させる(軟化工程)。モールド21と被転写体23及び33とは、発熱層22及び32を介して、例えば、真空吸着により強く圧着されているため、電磁波24の照射により発熱層22及び32が発熱して被転写体23及び33の被転写面23a及び33aが軟化すると、被転写体23及び33の被転写面23a及び33aは、モールド21の凹凸面21a及び21bの凹凸形状に従って変形する。なお、モールドを構成する材料の軟化点もしくは融点は、被転写体を構成する材料の軟化点もしくは融点と同等もしくは高い必要がある事は言うまでもない。
ここで、被転写体23及び33の両方が電磁波24を透過する材料から構成されていることが必要である。電磁波24は、被転写体23又は33を介して、発熱層22及び32に順次照射しても構わないが、電磁波24を被転写体23及び33の両側から発熱層22及び32に同時に照射することで生産性を向上させることができる。電磁波24の波長等は、本発明の第1の実施の形態に係るインプリント方法における電磁波14の場合と同じであるため、その説明は省略する。
又、図11に示す軟化工程は、光源から出射される電磁波24を発熱層22及び32に合焦させるフォーカシング工程を含むことが好ましい。フォーカシング工程により、電磁波24の照射を効率良く行うことができる。更に、電磁波24を出射する光源を有する光学ヘッド(図示せず)もしくはモールド21と被転写体23及び33、あるいは両方を2次元的に動かしてインプリントを行う場合には、フォーカシング工程において、フォーカスサーボを実行することが好ましい。フォーカスサーボを実行することで、機械的な誤差を解消して確実に電磁波24を発熱層22及び32に合焦させることが可能となり、その結果良好なインプリントを実現することができる。
ここで、電磁波24を出射する光源を有する光学ヘッド(図示せず)もしくはモールド21と被転写体23及び33、あるいは両方を2次元的に動かしてインプリントを行う場合とは、例えば、後述する実施例1等に示すように、真空吸着させたモールドと被転写体とをターンテーブル上に載置して回転させながら、電磁波を照射するような場合を指す。フォーカスサーボは、光記録媒体の記録又は再生時に、回転する光記録媒体に追従するようにレーザー光を合焦(集光)させるときに用いる周知の方法で実現することができる。
なお、真空吸着させたモールドと被転写体とをターンテーブル上に載置して回転させながら、被転写体の両側から同時に電磁波を照射する場合には、例えば、被転写体の両側に2つの光学ヘッドを有するような、従来の情報記録再生装置とは異なる機構が必要であるが、そのような機構は、従来技術の範囲内で実現できる。
次いで、図12に示す工程では、被転写体23及び33からモールド21を離型することにより(離型工程)、図13に示すように、モールド21の凹凸面21a及び21bの凹凸形状が、被転写体23及び33の被転写面23a及び33aに転写される。
従来のインプリント方法では、電磁波を透過しない材料から構成されている被転写体の被転写面に、電磁波を透過する材料から構成されているモールドを介して電磁波を照射することで、被転写体の被転写面を軟化させ、モールドの凹凸面の凹凸形状を被転写体の被転写面に転写していた。すなわち、モールドを構成する材料は、電磁波を透過する材料に限定され、被転写体を構成する材料は、電磁波を透過しない材料(電磁波を吸収し発熱する材料)に限定されていたため、モールドの両側に被転写体を当接して両面インプリントを行うことはできなかった。
本発明の第2の実施の形態に係るインプリント方法では、モールド21の凹凸面21a及び21bに電磁波24を吸収して発熱する発熱層22及び32を形成し、発熱層22及び32に電磁波24を照射し、発熱層22及び32を発熱させて、電磁波を透過する材料から構成されている被転写体23及び33の被転写面23a及び33aを軟化させて、モールド21の凹凸面21a及び21bの凹凸形状を、被転写体23及び33の被転写面23a及び33aに転写する。
すなわち、本発明の第2の実施の形態に係るインプリント方法によれば、従来のインプリント方法とは異なり、電磁波を透過する材料から構成されている被転写体を用いることが可能となり、より実用性の高いインプリント方法(両面インプリント方法)を実現することができる。又、本発明の第2の実施の形態に係るインプリント方法によれば、高速で生産性に優れたインプリント方法(両面インプリント方法)を実現することができる。
又、本発明の第2の実施の形態に係るモールド21によれば、モールド21の凹凸面21a及び21bに電磁波24を吸収して発熱する発熱層22及び32を形成し、発熱層22及び32に電磁波24を照射し、発熱層22及び32を発熱させて、被転写体23及び33の被転写面23a及び33aを軟化させるため、電磁波を透過する材料から構成されている被転写体23及び33の被転写面23a及び33aにも凹凸面21a及び21bの凹凸形状を転写することができる。
〈実施例1〉
図14は、本発明の実施例1で用いたモールド41の概略形状を例示する平面図である。図15は、本発明の実施例1で用いたモールド41の概略形状を例示する断面図である。図14及び図15に示すモールド41は、直径約φ120mm、厚さ約0.6mm、中心の穴径約φ15mmのポリカーボネート樹脂で構成されたHD DVD-RWディスクに用いられる基板である。モールド41の片面側の直径約φ48〜φ118mmの範囲には、トラックピッチTP1=約400nm、グルーブ(凹部)幅W1=約200nm、深さD1=約27nmの溝45が、スパイラル状に形成されている。実施例1では特に断らない限り、モールドパターンは、スパイラル状の溝45を指す。モールド41の溝45が形成されている面を凹凸面41aとする。
図16は、貼り合わせサンプル46について説明するための図である。モールド41の凹凸面41aに発熱層42としてGe膜(膜厚:約10nm)をスパッタ法で成膜した。被転写体43には、外形寸法がモールド41と同様で、溝45が形成されていないポリカーボネート樹脂からなる基板を用意した。図16に示すように、モールド41の凹凸面41aに形成された発熱層42の凸部と被転写体43の被転写面43aとを真空中で当接させ、真空吸着を維持している状態に貼り合わせ、貼り合わせサンプル46を作製した。
電磁波を照射する照射装置としては、日立コンピュータ機器(株)製POP120−7Aを用いた。この照射装置は相変化型光記録媒体の初期化に用いられるもので、電磁波の光源である波長約830nmの半導体レーザーを有する光学ヘッドが搭載されている。この光学ヘッドは、オートフォーカスサーボ機構を有し、電磁波の光源である半導体レーザーから出射されたレーザー光を、貼り合わせサンプル46の発熱層42に集光する。集光されたビームのサイズは、貼り合わせサンプル46の半径方向に、長さ約75μm、幅約1μmである。
インプリント自体は相変化型光記録媒体の初期化とほぼ同じであり、貼り合わせサンプル46を照射装置に設けられたターンテーブル上に載置し、任意の回転数で回転させ、フォーカスサーボを実行しながら被転写体43側からレーザー光を照射した。更に、レーザー光を照射しながら、光学ヘッドを、貼り合わせサンプル46の半径方向に移動させ、溝45が形成されている範囲全体にレーザー光を照射した。
なお、レーザー光の照射に際して、トラッキングサーボは実行されていない。実施例1では表1に示すような設定条件でインプリントを行った。この条件で1枚辺り約40秒の時間で作業が終了するが、実施例1ではインプリントの様子が分かるように、途中で作業を中止した。
レーザー光を照射後、モールド41と被転写体43とを引き剥がし、モールド41の凹凸面41aと接していた被転写体43の被転写面43aを目視で観察するとモールド41の凹凸面41aと同様に光の干渉による干渉色が観察された。更にその様子を分かり易くするために、被転写体43の被転写面43aにAg膜を約200nm成膜した。又、比較のために、モールド41の凹凸面41aにもAg膜を約200nm成膜した。
図17は、モールド41の凹凸面41a及び被転写体43の被転写面43aの干渉色を確認するための図である。図17において、モールド41の凹凸面41a、被転写体43の被転写面43a共に同様な干渉色41b及び43bが確認できることから、被転写体43の被転写面43aにモールド41の凹凸面41aの凹凸形状がインプリントされていることが分かる。又、被転写体43の被転写面43aの干渉色43bはレーザー光照射を止めた部分でなくなっており、外周部では干渉色が確認できないことからも、レーザー光照射によるインプリントがされていることが分かる。
次に、光ディスク評価装置(パルステック社製ODU−1000)を用いて、トラッキングサーボOffとOnにおける、インプリントされた被転写体43の被転写面43aの信号について確認を行った。図18は、トラッキングサーボOff時の、全光量信号47、トリガー信号48、及び、プッシュプル信号49を示す図である。ここで、全光量信号47は反射率を示す信号、トリガー信号48は1周に当たる時間を表した信号、プッシュプル信号49はトラッキング誤差信号等に用いられる信号である。又、横軸は時間、縦軸は電圧を示している。図18において、プッシュプル信号49が観測されていることから、被転写体43の被転写面43aにモールド41の凹凸面41aの凹凸形状がインプリントされていることが分かる。
図19は、トラッキングサーボOn時の、全光量信号47、トリガー信号48、及び、プッシュプル信号49を示す図である。ここで、全光量信号47は反射率を示す信号、トリガー信号48は1周に当たる時間を表した信号、プッシュプル信号49はトラッキング誤差信号等に用いられる信号である。又、横軸は時間、縦軸は電圧を示している。図19において、トラッキングサーボが問題なく実行できたことから、被転写体43の被転写面43aにモールド41の凹凸面41aの凹凸形状が、良好にインプリントされていることが分かる。なお、この光ディスク評価装置による評価においては、レーザー照射を行った領域全てに同様な結果が得られた。
本発明によれば、従来のインプリント方法とは異なり、モールド41の凹凸面41aに電磁波を吸収して発熱する発熱層42を形成し、発熱層42に電磁波を照射し、発熱層42を発熱させて被転写体43の被転写面43aを軟化させるため、電磁波を透過する材料から構成されている被転写体43にインプリントすることが可能となり、より実用性の高いインプリント方法を実現することができる。
なお、本発明の効果は実施例1で用いた材料や層構成、複製装置、複製方法、評価装置などに制限されるものではない。
〈実施例2〜9〉
実施例2〜9では、実施例1と同様に図14及び15に示すモールド41の凹凸面41aに発熱層42をスパッタ法で成膜した。始めに、実施例2〜4では、発熱層42の材料としてGeを用い、表2に示すような膜厚で成膜して、それぞれインプリントを行った。表2に同時にその結果を示すが、Geの膜厚にはインプリントできる最適範囲があることが分かった。この理由は、Geの膜厚が薄過ぎると十分にレーザー光を吸収できずにインプリントに必要な発熱量が発生せず、厚すぎると発熱した熱をGe膜自身が放熱してしまうためと考えられる。
次に、実施例5〜9では、発熱層42の材料としてAgを用い、表3に示すような膜厚で成膜して、それぞれインプリントを行った。表3に同時にその結果を示すが、Agの膜厚に依らず全てインプリントできなかった。この理由は、Ag自体の熱伝導率が高過ぎるのでインプリントに必要な熱量が発生できないためと考えられる。
なお、表2及び表3において、膜厚は分光エリプソメーター(JA.Woollam製M2000DI)を用いて測定した。又、光ディスク評価装置による溝信号の有無は、図18に示すトラッキングサーボOff時のプッシュプル信号が観測できるか否かにより判定した。
表2及び表3に示す結果は、インプリントに必要な発熱量を、発熱層42を構成する発熱材料のレーザー光に対する吸収量、熱伝導率、そして発熱層42の膜厚により調整することが非常に重要であることを示している。これは従来技術では見出せなかった内容である。
本発明によれば、従来のインプリント方法とは異なり、モールド41の凹凸面41aに電磁波を吸収して発熱する発熱層42を形成し、発熱層42に電磁波を照射し、発熱層42を発熱させて被転写体43の被転写面43aを軟化させるため、電磁波を透過する材料から構成されている被転写体43にインプリントすることが可能となり、より実用性の高いインプリント方法を実現することができる。
なお、本発明の効果は本実施例で用いた材料や層構成、複製装置、複製方法、評価装置などに制限されるものではない。
〈実施例10〉
実施例10では、図14及び15に示すモールド41の凹凸面41aに発熱層42をスパッタ法で成膜した。実施例1〜4と同様に、発熱層42の材料としてGeを用い、表2に示すような膜厚で成膜して、それぞれインプリントを行った。実施例10では、レーザー光の照射を被転写体43側からではなく、モールド41側から行ったところ、表2に示す実施例1〜4の結果と同様な結果が得られた。このことから、本発明に係るインプリント方法を用いることで、レーザー光の照射方向に関わらず良好なインプリントが可能であることが分かる。
本発明によれば、従来のインプリント方法とは異なり、モールド41の凹凸面41aに電磁波を吸収して発熱する発熱層42を形成し、発熱層42に電磁波を照射し、発熱層42を発熱させて被転写体43の被転写面43aを軟化させるため、モールド41及び被転写体43が電磁波を透過する材料から構成されている場合には、モールド41及び被転写体43の何れを介して発熱層42に電磁波を照射しても、被転写体43にインプリントすることが可能となり、より実用性の高いインプリント方法を実現することができる。
なお、本発明の効果は本実施例で用いた材料や層構成、複製装置、複製方法、評価装置などに制限されるものではない。
〈実施例11〉
実施例11では、モールド51として、市販のホログラムシートを用いて、両面インプリントを行った。図20は、モールド51であるホログラムシートの顕微鏡写真である。図20に示すモールド51であるホログラムシートは、外形が25×20×0.1mmの直方体の薄いシートである。図21は、モールド51であるホログラムシートの凹凸の様子を示すAFM像で、AFM装置(キーエンス社製VN−8000)を用いて評価したものである。図21に示すAFM像の評価により、モールド51であるホログラムシートは、高さ約130nm、ピッチ約800nmの凹凸を有することが確認できた(以下、モールド51であるホログラムシートの凹凸を有する面を「凹凸面51a」とする)。
図22は、貼り合わせサンプル56について説明するための図である。モールド51を2枚用意し、それぞれのモールド51の凹凸面51aに発熱層52としてGe膜(膜厚:約10nm)をスパッタ法で成膜した。被転写体53及び63には、外形寸法が図14に示すモールド41と同様で、溝45が形成されていないポリカーボネート樹脂からなる基板を用意した。図22に示すように、1枚のモールド51の凹凸面51aに形成された発熱層52を上側に向け、もう1枚のモールド51の凹凸面51aに形成された発熱層52を下側に向けた状態で、2枚のモールド51が重ならないように、一方の発熱層52の凸部と被転写体53の被転写面53a、及び、他方の発熱層52の凸部と被転写体63の被転写面63aとを真空中で当接させ、真空吸着を維持している状態に貼り合わせ、貼り合わせサンプル56を作製した。
このようにして作製した貼り合わせサンプル56に、実施例1と同様な装置、手順でレーザー光を照射した。ただし、モールド51と、被転写体53及び63の寸法の関係から、被転写体53及び63の間にはモールド51が挟まれていない部分があり、オートフォーカス機構を用いると、モールド51が無い部分で装置が停止してしまうため、固定フォーカスを用いた。設定条件は表4に示した条件を用いた。
レーザー光を片面ずつ照射後、被転写体53及び63を引き剥がし、モールド51と接していた被転写体53及び63の被転写面53a及び63aを目視で観察すると、モールド51と同様に光の干渉による干渉色が観察された。図23は、被転写体53の被転写面53aの顕微鏡写真である。図24は、被転写体53の被転写面53aの様子を示すAFM像で、AFM装置(キーエンス社製VN−8000)を用いて評価したものである。図24に示すAFM像の評価により、被転写体53の被転写面53aは、高さ約70nm、ピッチ約820nmの凹凸を有することが確認できた。なお、同様の方法で、被転写体63の被転写面63aにも、被転写体53の被転写面53aと同様の凹凸を有することが確認できた。
被転写体53及び63の被転写面53a及び63aに転写された凹凸形状は、モールド51であるホログラムシートの凹凸面51aの凹凸形状に対して、高さが約半分程度であることを除けば、良好なインプリントができている。高さが半分程度になる原因はレーザー光のフォーカスを固定フォーカスとしたことにより、フォーカスが不十分であり、十分な発熱量が得られなかったためと考えられる。
なお、実施例11では、実験環境の都合上、片面に凹凸面51aを有するホログラムシート2枚をモールド51として用い、1枚のモールド51の凹凸面51aを上側に向け、もう1枚のモールド51の凹凸面51aを下側に向けた状態で、2枚のモールド51が重ならないように、被転写体53及び63の間に挟むようにして真空中で重ね合わせ、真空吸着を維持している状態に貼り合わせ、貼り合わせサンプル56を作製した。しかし、実施例11の結果から、本発明の第2の実施の形態において示したように、両面に凹凸面を有するモールドを用い、電磁波を透過する材料から構成されている2つの被転写体でモールドを挟んで、2つの被転写体を介して電磁波を照射することにより、両面インプリントが実現できることは、容易に想像される。
本発明によれば、両面インプリントが可能となり、より実用性の高いインプリント方法を実現することができる。又、本発明によれば、高速で生産性に優れたインプリント方法を実現することができる。なお、本発明の効果は本実施例で用いた材料や層構成、複製装置、複製方法、評価装置などに制限されるものではない。
以上、本発明の好ましい実施の形態及び実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施の形態及び実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態及び実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るインプリント方法を例示する模式図(その1)である。 本発明の第1の実施の形態に係るインプリント方法を例示する模式図(その2)である。 本発明の第1の実施の形態に係るインプリント方法を例示する模式図(その3)である。 本発明の第1の実施の形態に係るインプリント方法を例示する模式図(その4)である。 本発明の第1の実施の形態に係るインプリント方法を例示する模式図(その5)である。 本発明の第1の実施の形態に係るインプリント方法を例示する模式図(その6)である。 電磁波14に対する吸収量、熱伝導率及び発熱層12の膜厚と発熱層12で発生する熱量との関係を模式的に例示する図である。 本発明の第2の実施の形態に係る両面インプリント方法を例示する模式図(その1)である。 本発明の第2の実施の形態に係る両面インプリント方法を例示する模式図(その2)である。 本発明の第2の実施の形態に係る両面インプリント方法を例示する模式図(その3)である。 本発明の第2の実施の形態に係る両面インプリント方法を例示する模式図(その4)である。 本発明の第2の実施の形態に係る両面インプリント方法を例示する模式図(その5)である。 本発明の第2の実施の形態に係る両面インプリント方法を例示する模式図(その6)である。 本発明の実施例1で用いたモールド41の概略形状を例示する平面図である。 本発明の実施例1で用いたモールド41の概略形状を例示する断面図である。 貼り合わせサンプル46について説明するための図である。 モールド41の凹凸面41a及び被転写体43の被転写面43aの干渉色を確認するための図である。 トラッキングサーボOff時の、全光量信号47、トリガー信号48、及び、プッシュプル信号49を示す図である。 トラッキングサーボOn時の、全光量信号47、トリガー信号48、及び、プッシュプル信号49を示す図である。 モールド51であるホログラムシートの顕微鏡写真である。 モールド51であるホログラムシートの凹凸の様子を示すAFM像である。 貼り合わせサンプル56について説明するための図である。 被転写体53の被転写面53aの顕微鏡写真である。 被転写体53の被転写面53aの様子を示すAFM像である。
符号の説明
11,21,41,51 モールド
11a,21a,21b,41a,51a モールドの凹凸面
12,22,32,42,52 発熱層
13,23,33,43,53,63 被転写体
13a,23a,33a,43a,53a,63a 被転写体の被転写面
14、24 電磁波
41b,43b 干渉色
45 溝
46,56 貼り合わせサンプル
47 全光量信号
48 トリガー信号
49 プッシュプル信号

Claims (17)

  1. 凹凸面を有するモールドの前記凹凸面と、被転写体の被転写面とを当接させた状態で、電磁波を照射して前記被転写面を軟化させ、前記凹凸面の凹凸形状を前記被転写面に転写するインプリント方法であって、
    前記凹凸面に、前記電磁波を吸収して発熱する発熱層を形成する発熱層形成工程と、
    少なくとも一方が前記電磁波を透過する材料から構成されている前記モールド又は前記被転写体を介して前記発熱層に前記電磁波を照射し、前記発熱層を発熱させて前記被転写面を軟化させる軟化工程と、を有することを特徴とするインプリント方法。
  2. 2つの凹凸面を有するモールドの前記2つの凹凸面と、2つの被転写体の2つの被転写面とを当接させた状態で、電磁波を照射して前記2つの被転写面を軟化させ、前記2つの凹凸面の凹凸形状を前記2つの被転写面に転写するインプリント方法であって、
    前記2つの凹凸面に、前記電磁波を吸収して発熱する発熱層を形成する発熱層形成工程と、
    前記電磁波を透過する材料から構成されている前記2つの被転写体を介して前記発熱層に前記電磁波を照射し、前記発熱層を発熱させて前記2つの被転写面を軟化させる軟化工程と、を有することを特徴とするインプリント方法。
  3. 前記軟化工程において、前記2つの被転写体を介して前記発熱層に前記電磁波を同時に照射することを特徴とする請求項2記載のインプリント方法。
  4. 更に、前記発熱層形成工程と前記軟化工程との間に、真空吸着を用いて前記モールドの前記凹凸面に形成された前記発熱層と、前記被転写体の前記被転写面とを当接させる真空吸着工程を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載のインプリント方法。
  5. 前記軟化工程は、照射される前記電磁波を前記発熱層に合焦させるフォーカシング工程を含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記載のインプリント方法。
  6. 前記フォーカシング工程において、フォーカスサーボを実行することを特徴とする請求項5記載のインプリント方法。
  7. 更に、前記発熱層形成工程の前に、前記凹凸面を有する前記モールドを作製するモールド作製工程と、
    前記軟化工程の後に、前記被転写体から前記モールドを離型する離型工程と、を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項記載のインプリント方法。
  8. 前記発熱層の膜厚は、前記発熱層を構成する材料の、前記電磁波に対する吸収量及び熱伝導率を考慮して決定されることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項記載のインプリント方法。
  9. 前記発熱層を構成する材料は、金属、半導体、誘電体、半金属、有機材料の何れか、もしくは、これらの混合物からなることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項記載のインプリント方法。
  10. 前記発熱層を構成する材料は、相変化材料を含むことを特徴とする請求項9記載のインプリント方法。
  11. 前記発熱層は、単層又は複数の層が積層された構成であることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項記載のインプリント方法。
  12. 前記電磁波の最大波長は、2000nm以下であることを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項記載のインプリント方法。
  13. 前記電磁波は、レーザー光であることを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項記載のインプリント方法。
  14. 前記レーザー光を出射するレーザーは、半導体レーザーであることを特徴とする請求項13記載のインプリント方法。
  15. 前記モールドはフィルム状であることを特徴とする請求項1乃至14の何れか一項記載のインプリント方法。
  16. 電磁波を用いたインプリント方法において使用される凹凸面を有するモールドであって、
    前記凹凸面に、前記電磁波を吸収して発熱する発熱層が形成されていることを特徴とするモールド。
  17. 前記電磁波を用いたインプリント方法は、請求項1乃至15の何れか一項記載のインプリント方法であることを特徴とする請求項16記載のモールド。
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