JP2004358857A - 微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置 - Google Patents

微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置 Download PDF

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Ikuo Asai
郁夫 浅井
Isao Yoshikawa
功 吉川
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Abstract

【課題】樹脂板状体に対して同時に転写板により転写を行ない、微細な凹凸面を有する樹脂成形品を転写成形する際に、すべての樹脂板状体に対する加圧力を均一にするとともに、金型やプレス装置を比較的小規模なものとすることを目的とする。
【解決手段】複数の樹脂板状体Aが型5の移動方向Bと同方向に重ねられた状態で、加圧装置6によって前記複数の樹脂板状体Aに対して同時に加圧する際に、すべての樹脂板状体Aの一またはニの面に、加熱された微細な凹凸面を形成する転写板9等が当接されるように配設された、微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置1を設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の樹脂板状体が型の移動方向と同方向に重ねられた状態で、同時に加圧される樹脂成形品の成形装置に関し、とりわけ加熱された転写板により、重ねられた状態のすべての樹脂板状体に微細な凹凸面を同時に転写し、導光板、光拡散板、レンズ体等の転写成形を行なう微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数の樹脂板状体が型の移動方向と同方向に重ねられた状態で、前記複数の樹脂板状体に対して同時に加圧する樹脂成形品の成形装置としては、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1は、積層板の成形に関するものであって、積層材と鏡板を交互に多数積み重ねたものを加圧加熱して複数の積層板を同時にプレス成形することが記載されている。
【0003】
【特許文献1】
実公平5−12015号公報(従来の技術欄)
【0004】
また前記同様に複数の樹脂板状体が型の移動方向と同方向に重ねられた状態で、前記複数の樹脂板状体に対して同時に加圧を行なう樹脂成形品の成形装置としては、他に特許文献2に記載されたものが知られている。特許文献2は、凸状および凹状に湾曲した形状転写面を有する第1のプレス型板と第2のプレス型板の間で、複数の樹脂板を加熱しつつ加圧を行なう。
【0005】
【特許文献2】
特開2002−79397号公報(請求項1、図3)
【0006】
しかしながら特許文献1、および特許文献2に記載のものは、複数の樹脂板状体に対して同時に加圧を行なう点は記載されているものの、すべての樹脂板状体に対して同時に微細な凹凸面を形成するという点について、想起できる内容のものではなかった。
【0007】
また複数の導光板を同時に圧縮成形するものとしては、特許文献3に記載されたものが知られている。
【0008】
【特許文献3】
特開2001−191348号公報(請求項2)
【0009】
しかしながら特許文献3に記載のものは、製品キャビティを金型の移動方向と直角方向の面上に複数個設けるものであるので、次のような問題点があった。(1)すべての製品キャビティにおいて、平行度および加圧力を均一にすることが困難であり、製品歩留まりが悪い。(2)製品キャビティが複数あるため、金型のコストが高価なものとなる。(3)特に14インチ以上の大型導光板では、複数枚を並べて同時に圧縮するためには、プレス装置が大掛りなものとなり、エネルギー効率が悪い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
よって本発明では、複数の樹脂板状体に対して同時に転写板により転写成形を行ない、微細な凹凸面を有する樹脂成形品を成形する際に、すべての樹脂板状体に対する加圧力を略均一にするとともに、金型や成形装置を比較的小規模なものとすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置は、複数の樹脂板状体が型の移動方向と同方向に重ねられた状態で、加圧装置によって樹脂板状体に対して同時に加圧する際に、すべての樹脂板状体の一またはニの面に、加熱された微細な凹凸面を形成する転写板が当接されるように配設されることを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項2に記載の微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置は、 複数の樹脂板状体が型の移動方向と同方向に重ねられた状態で加圧される樹脂成形品の成形装置において、対向する第一の型と第二の型にそれぞれ配設され樹脂板状体における面に微細な凹凸面を成形する転写板と、第一の型と第二の型との略中間に配設された別の転写板と、転写板および別の転写板の加熱装置と、転写板および別の転写板を介して樹脂板状体に対して同時に加圧を行なう加圧装置と、が備えられたことを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項3に記載の微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置は、請求項1または請求項2において、少なくとも加圧時にくさび型導光板用樹脂板状体の厚肉部と薄肉部が交互に重ねられることを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項4に記載の微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、転写板の温度が、加圧工程初期においては樹脂板状体のガラス転移温度よりも高い温度に昇温され、加圧工程終期においては前記ガラス転移温度よりも低い温度に降温されるように設けられていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて本発明の微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置について説明する。図1ないし図3は、本発明の微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置の要部断面図であって、図1は、樹脂板状体の載置工程を示す。また図2は、樹脂板状体の加熱工程を示す。更に図3は、樹脂板状体の加圧工程を示す。図4は、本発明の実施の形態以外の各実施例を概略的に示す。
【0016】
図1ないし図3に示される実施の形態の凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置1(以下単に成形装置1と略す)は、複数のくさび型導光板用樹脂板状体A(以下単に樹脂板状体Aと略す)が、可動金型の移動方向Bと同方向に重ねられた状態で加圧を行うプレス装置である。成形装置1には、ベッド2に配設された第一の型である下型3と、可動盤4に配設された第二の型であり可動金型である上型5が対向にて配設されている。そして前記可動盤4および上型5は、加圧装置である加圧シリンダ6によって上下動される。そして後述する樹脂板状体Aの加圧工程においては、前記加圧シリンダ6により、複数の樹脂板状体Aは重ねられた状態で、同時に加圧がなされる。なお加圧シリンダ6については、下型3の下方に取付けられ、下型3を上昇させて加圧を行なうものでもよい。
【0017】
下型3について先に説明すると、下型3には平板状の冷却盤7が設けられている。冷却盤7はその内部に温調用媒体通路8が形成され、所定の温度に制御される。冷却盤7の表面全面には、冷却盤7と後述する転写板9との間を電気的に絶縁する絶縁体であって弾性体であるゴムシート10が貼付けられている。またゴムシート10については、転写板9の裏面に設けてもよい。また図示はしないが、ゴムシート10を転写板9の裏面に設ける場合は、接着材により貼付けるのではなく、別の押圧板と転写板9の間にゴムシート10をサンドイッチ状に設け、冷却盤7の側から押圧板を転写板9に向けて押圧するようにしてもよい。更にゴムシート10の替わりに、弾性を有するゴム系塗料を冷却盤7の表面、または転写板9の裏面に塗布してもよい。
【0018】
また下型3は、転写板9を冷却盤7に対して離隔および近接させるための転写板離隔装置11を有している。転写板離隔装置11について説明すると、弾発体であるバネ12が、ベッド2上において冷却盤7の両外側の位置にそれぞれ複数個取付けられている。そしてバネ12の一端には、それぞれ取付部材13が固定され、取付部材13,13には転写板9が固定されている。またベッド2上において前記バネ12の側方にはホルダ14が取付けられている。そして取付部材13は、ホルダ14の当接面15に当接されることにより、転写板9が冷却盤7から一定距離以上離隔しないよう規制がなされている。また取付部材13は、電線16に接続される端子部を兼ねており、転写板9は、取付部材13と電線16を介して電源17に接続されている。よって転写板9は、前記電源17からの通電により、抵抗発熱するよう設けられており、転写板9、取付部材13、電線16、電源17等から加熱装置18が構成されている。なお、この実施の形態では、転写板9の抵抗発熱のために、直流が用いられているが、交流であってもよい。また、転写板離隔装置11については、バネ12に替えてシリンダを用いてもよく、その場合ホルダ14はなくてもよい。
【0019】
この実施の形態において転写板9は、厚さが3mmの略矩形をしたステンレス板からなり、前記ステンレス板にニッケルリンメッキし、それを切削加工することによりパターン転写面19が形成されている。パターン転写面19は、成形される樹脂板状体Aの一の面に微細な凹凸面(深さ1μmないし100μm、溝間隔10μmないし100μmのグルーブや、深さ1μmないし200μm、幅および長さ10μmないし200μmのマイクロドット等)を形成するための転写面である。ただし転写板9は、通電して発熱するステンレス板にニッケル製の電鋳スタンパを貼付けしたものでもよい。なお転写板9の厚さは1mmないし4mmが望ましい。また転写板9の上方には、樹脂板状体Aを所定の成形位置32に位置決めするため、図示しない位置決め枠部が形成されている。
【0020】
また上型5については、前記下型3と同様に、冷却盤7と、転写板9と、前記転写板9と冷却盤7との間を絶縁する弾性体であるゴムシート10または絶縁塗装層のいずれかと、前記転写板9を冷却盤7から所定の間隔に離隔させるバネ12やホルダ14等からなる転写板離隔装置11が取付けられている。
【0021】
また図1ないし図3に示されるように、成形装置1には、下型3と上型5との略中間に別の転写板20が配設されている。この実施の形態において、別の転写板20は、上型5の側から保持部21により取付けられている。保持部21について説明すると、上型5のホルダ14の外壁には、下方に向けて複数のガイド棒22が取付けられ、前記ガイド棒22は、別の転写板20の取付部材23に形成された孔24に摺動自在に挿通されている。またガイド棒22の基部寄りには、前記孔24の径より径が大きいバネ係止部25が形成され、前記バネ係止部25と取付部材23の間のガイド棒22にはバネ26が外挿されている。更に前記ガイド棒22の先端には前記孔24の径より径が大きい取付部材係止部27が形成されている。
【0022】
よって可動盤4が上昇された型開状態において、取付部材23は、バネ26の弾発力により上方から下方に向けて取付部材係止部27に押付けられている。保持部21に用いられるバネ26については、下型3および上型5における転写板離隔装置11に用いられるバネ12,12よりも弾発力の弱いものが取付けられている。なおこの実施の形態では、図1に示すように、くさび型導光板の成形に合わせて、左右の取付部材23,23の形状を相違させ、後述する載置工程において、別の転写板20が、傾斜状態にて待機されるように設けられている。ただし左右の取付部材23,23の形状を同じにし、別の転写板20が下型3や上型5の転写板9と平行状態にて待機されるようにしてもよい。また前記において、保持部21は、ベッド2上に配設してもよい。
【0023】
そして取付部材23,23には別の転写板20がそれぞれ固定されている。また取付部材23は、電線28に接続される端子部を兼ねており、別の転写板20は、取付部材23と電線28を介して電源29に接続されている。よって別の転写板20は、通電されることにより抵抗発熱されるように設けられている。そして前記機構から加熱装置30が形成されている。この実施の形態において別の転写板20は、2枚の別の転写板20a,20bからなる。そして別の転写板20aのパターン転写面20cは、上型5に向けて取付けられ、また別の転写板20bのパターン転写面20dは下型3に向けて取付けられている。そして別の転写板20aの背面と、別の転写板20bの背面との間には、ゴムシート31等の弾性体が挟まれている。ゴムシート10,31を配設することにより、加圧される樹脂板状体Aに凹凸や反りがあっても、略均一に転写を行なうことができる。なお別の転写板20は、1枚のステンレス製転写板の表面と裏面にパターン転写面19,19を設けてもよい。また別の転写板20についてはパターン転写面を有しない発熱する転写板(ブランクスタンパ)とし、樹脂板状体Aの加熱のバランスのみをとるようにしてもよい。そして別の転写板20aについても樹脂板状体Aを定位置に載置するための図示しない位置決め枠部を設けることが望ましい。
【0024】
この実施の形態では、下型3の転写板9と、下型3と上型5の略中間に配設される別の転写板20は、水平方向に移動不可能に配設されている。しかしこれら下型3の転写板9および別の転写板20の少なくとも一方については、加圧シリンダ6の下方の成形位置32から、成形位置32の側方にスライド移動可能に設けてもよい。そうすることにより、樹脂板状体Aの転写板9等への載置や、成形後の微細な凹凸を有する樹脂成形品の取出しが容易となる。
【0025】
また成形装置1は、成形時に、下型3と上型5の間の成形位置32を含んで成形室33が形成可能となっている。具体的にはベッド2上における下型3の周囲には、円筒状の壁部34が所定高さに配設されている。また可動盤4の上型5の周囲には、外壁側にパッキン35が取付けられた円筒状の壁部36が所定高さに配設されている。そして図2に示されるように、可動盤4の下降により、可動盤4に配設された壁部36が、ベッド2に配設された壁部34の内側に内挿され、内部の成形室33と外部の空間が隔絶される。そして成形装置1には、前記成形室33を真空状態とするための図示しない真空ポンプ等が取付けられている。
【0026】
次に本発明の微細な凹凸を有する樹脂成形品の成形装置1の作動について図1ないし図3により説明する。この実施の形態では15インチのくさび型導光板の成形について記載するが、厚さが均一な樹脂板状体を用いて、厚さが均一な導光板の成形に使用してもよい。くさび型導光板の成形に用いられる樹脂板状体Aは、図1にも示されるように一方の厚肉部A1から他方の薄肉部A2に向けて傾斜面A3(くさび型導光板においては、一般的に反射面となる面)を有した形状をしている。この実施の形態で成形に用いられる樹脂板状体Aは、アクリルからなるが、他にポリカーボネートや、シクロオレフィン系樹脂等の透明な熱可塑性樹脂板状体を用いてもよい。
【0027】
図1に示される樹脂板状体Aの載置工程において、成形装置1は、転写板9,9が、それぞれ冷却盤7,7からバネ12,12により離隔された位置にある。また別の転写板20の保持部21は、バネ26が伸張して取付部材23が取付部材係止部27に当接した状態にあり、別の転写板20は、下型3と上型5の略中間の位置にある。前記の状態において、まず下型3の転写板9の上に、樹脂板状体Aを傾斜面A3が上面となるように載置する。また別の転写板20の上には、樹脂板状体Aの傾斜面A3が下面となり、前記下型3に配設された樹脂板状体Aの厚肉部A1に対して、上方の樹脂板状体Aの薄肉部A2が重なるように、樹脂板状体Aを交互に載置する。このように2枚の樹脂板状体A,Aを載置することにより、加圧時に、下型3に載置された樹脂板状体Aの下面と、別の転写板20に載置した樹脂板状体Aの上面とが平行となる。なお、これらの樹脂板状体A,Aの載置は同時に行なってもよく、別々に行なってもよい。
【0028】
樹脂板状体A,Aが転写板9および別の転写板20の上に、上型5の移動方向Bと同方向となるよう、一定の間隔をおいて重ねられた状態でそれぞれ載置されると、図2に示されるように、加圧シリンダ6を作動させ、前記可動盤4を下降させる。そして可動盤4に配設された壁部36を、ベッド2に配設された壁部34に内挿し、成形位置32を含む成形室33を外部から隔絶する。そして図示しない真空ポンプにより前記成形室33を20hpa程度の真空状態とする。
【0029】
また可動盤4の下降により、別の転写板20aに載置された樹脂板状体Aの上面と上型5の転写板9とが当接され、更に可動盤4が下降されることにより、下型3の転写板9に載置された樹脂板状体Aの上面(傾斜面A3)と、別の転写板20bとが当接される。これらの樹脂板状体A,Aと転写板9または転写板20bとが当接される際、保持部21のバネ26の弾発力が、転写板離隔装置11,11のバネ12,12の弾発力より弱いことから、下型3および上型5の転写板9,9と冷却盤7,7はそれぞれ離隔した状態が保たれている。そして樹脂板状体Aと転写板9、および樹脂板状体Aと別の転写板20bがそれぞれ当接されると、加圧シリンダ6の作動を一度停止させる。
【0030】
次に図2に示される樹脂板状体Aの加熱工程においては、樹脂板状体Aと転写板9、および樹脂板状体Aと別の転写板20bの当接と前後して、電源17,17,29から転写板9,9および別の転写板20に通電を開始して転写板9,9および別の転写板20の発熱を開始する。なお前記転写板9,9および別の転写板20への通電の開始は、樹脂板状体Aの載置の前から行なってもよく、また真空ポンプの作動と同時か、成形室33がある程度真空状態となってから通電を開始してもよい。更に別の転写板20は、次の加圧工程で冷却盤7により冷却されにくいため、別の転写板20の内部に、図示しない冷却水を流通させるための温調用媒体通路を設けてもよい。また別の転写板20の発熱温度を、転写板9,9の発熱温度より低くしてもよい。そして転写板9,9および別の転写板20が樹脂板状体Aのガラス転移温度よりも35℃ないし75℃程度高温となったら転写板9等への通電を停止する。
【0031】
次に図3に示される樹脂板状体Aの加圧工程においては、前記転写板9等への通電の停止と前後して、加圧シリンダ6を再度作動させる。そして転写板9,9と冷却盤7,7をそれぞれゴムシート10,10を介して当接させ、別の転写板20を介して上型5の移動方向Bと同方向に重ねられた状態の樹脂板状体A,Aに対して、転写板9等を介して冷却盤7,7を用いて同時に本格的な加圧を行なう。加圧工程では、成形品の単位面積当たり1MPaないし5MPaの比較的低い圧力で40秒ないし80秒程度加圧を行ない、樹脂板状体Aの一またはニの面(この実施の形態においてはニの面)に微細な凹凸面を転写成形する。なお前記成形条件が幅を有するのは、成形される樹脂板状体Aの樹脂の性質、厚み、大きさ等により条件が変わるからである。
【0032】
よって加圧工程では、加圧工程初期(加圧工程前半のいずれか)において転写板9,9および別の転写板20は、前記ガラス転移温度よりも高い温度に昇温されており、時間の経過とともに、冷却盤7,7により冷却され、加圧工程終期(加圧工程後半のうち少なくとも離型される直前を含む)においては、前記ガラス転移温度よりも低い温度に降温される。加圧工程において、所定の加圧時間が経過、または所定の温度に転写板9等の温度が冷却されたことが検出されると、成形室33を大気圧に戻す。そして再度加圧シリンダ6を上昇方向に作動させ、上型5の転写板9とくさび型導光板の成形品、および別の転写板20bとくさび型導光板の成形品の離型を行なう。
【0033】
本発明については、上記の実施の形態以外に、図4の(a)から(h)に示されるような各実施例についても応用可能である。(a)の実施例については、下型3と上型5にのみ転写板9,9が配設され、樹脂板状体A,A同士の間には別の転写板20が配設されない。(a)の実施例において、くさび型導光板の成形を行なう場合、2枚の樹脂板状体A,Aの傾斜面A3,A3には、転写を行なわないで、他の面のみに同時に転写を行なうことができる。
【0034】
(b)の実施例については、前記(a)の実施例に加えて、樹脂板状体A,A同士の間にフィルム37等を挟んだ上で加圧を行なうものである。フィルム37等を樹脂板状体A,A同士の間に挟むことにより、当接される面に傷をつけることがない。また弾性体からなるシートを挟むことにより、樹脂板状体Aの凹凸や反りを吸収することができる。更にシートに転写を行なわない発熱体を用い、樹脂板状体Aの表裏面に対する加熱のバランスのみをとるようにしてもよい。更にまた、傾斜面A3の傾斜角度が大きいくさび型導光板を成形する場合は、傾斜面A3より摩擦係数の高いシートを挟むことにより、加圧時の樹脂板状体Aの横ずれを防止することができる。
【0035】
(c)の実施例については、(a)の実施例に加えて、樹脂板状体A,A同士の間に発熱される転写板38を挟んだ上で、成形装置1に搬入し、成形装置1において、転写板38と図示しない電源を接続して通電を行なうものである。(d)の実施例については、微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置41(以下単に成形装置41と略す)は、下型39および上型40に転写板が取付けられておらず、転写板42,42の間に樹脂板状体A,Aを挟んだものが、成形装置41に搬入される。(d)の実施例において、これらの転写板42,42はエンドレスベルト等に取付けてもよい。そしてこれら(a)から(d)の実施例において、くさび型導光板を成形する際には、成形装置1,41に搬入する前に2枚の樹脂板状体A,A、または2枚の樹脂板状体A,Aと転写板42等を重ねたものを準備しておいてから、成形装置1等に搬入することが望ましい。
【0036】
更に(e)の実施例のように、3枚以上の樹脂板状体Aの組合せに対して、上下に転写板42,42を設けるとともに、各樹脂板状体Aの間に転写板43をサンドイッチ状に挟んだものを、成形装置41に搬入し、転写板42を発熱させるようにしてもよい。この場合転写板43は、表面および裏面にパターン転写面を形成してもよく、片面にパターン転写面を設けたものでもよい。また(f)の実施例は、3枚以上の樹脂板状体Aに対して一枚の可撓部を有する転写板44が準備され、各樹脂板状体Aに前記転写板44が当接されたものが成形装置41に搬入される。そして加圧時には、前記転写板44により、樹脂板状体Aの一またはニの面に転写成形を行なう。
【0037】
また(g)の実施例については、微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置51は、下型45と上型46との略中間に配設された転写板47のみを有する。そして下型45と、前記転写板47の上にそれぞれ樹脂板状体A,Aが載置され、少なくとも加圧時には転写板47を介して樹脂板状体A,Aが重ねられた状態で加圧される。(g)の実施例では、一枚の転写板47により、二枚の樹脂板状体Aの両方の一の面に転写を行なうことができる。更に(h)の実施例の、微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置61は、加圧方向Bが水平方向に設けられている。そして第一の型48、第二の型49の移動方向Bと同方向に重ねられ縦方向に置かれた樹脂板状体A,Aが、両側の対向する第一の型48と第二の型49に取付けられた転写板50,50により転写成形される。加圧方向Bが水平方向に設けられた実施例についても、前記(b)から(h)の実施例のような樹脂板状体Aや転写板等の配置が可能である。
【0038】
また成形装置1等の加熱装置18等としては、実施の形態のような抵抗加熱板により転写板9等を発熱させるものの他、誘導加熱装置を使用してもよく、板状ヒータや熱媒体を使用してもよい。また前工程に加熱装置を設け、プレヒートした樹脂板状体Aを搬入させるようにしてもよい。また冷却盤7については、本発明の成形装置1等のすべてに必須のものではなく、後工程に冷却プレスを設けてもよく、成形品を自然冷却させてもよい。
【0039】
本発明では微細な凹凸面を有する樹脂成形品として、導光板について記載したが、光拡散板、レンズ体、その他の微細な凹凸面を有するすべての樹脂成形品の成形に用いられる。また本発明については、一々列挙はしないが、上記した実施の形態のものに限定されず、当業者が本発明の趣旨を踏まえて変更を加えたものについても、適用されることは言うまでもないことである。
【0040】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、複数の樹脂板状体が型の移動方向と同方向に重ねられた状態で、すべての樹脂板状体に対して、微細な凹凸面を有する少なくとも一枚の転写板により同時に転写成形を行なうので、複数の樹脂成形品に対して、均一な加圧力で転写成形を行なうことができる。また金型や成形装置を比較的小規模なものとしつつ、生産効率を向上させることができる。そして金型の移動方向と直角方向の同一面上にて複数の樹脂板状体を同時にプレス成形するものと比較すると、特に14インチ以上の大型樹脂板状体の成形において有利である。請求項2に記載の発明は、対向する第一の型と第二の型に樹脂板状体における面に微細な凹凸面を成形する転写板がそれぞれ配設されるとともに、第一の型と第二の型との略中間に別の転写板が配設され、前記別の転写板を挟んで樹脂板状体が重ねられた状態で加圧を行なうので、樹脂板状体の少なくとも一の面に転写成形を行なうことができる。請求項3に記載の発明は、くさび型導光板用樹脂板状体の厚肉部と薄肉部を交互に重ねることにより、複数のくさび型導光板を重ねて同時に転写成形を行なうことができる。請求項4に記載の発明は、成形サイクル時間を短縮するとともに、樹脂成形品の一またはニの面に微細な凹凸を良好に成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置の要部断面図であって、樹脂板状体の載置工程を示す図である。
【図2】本発明の微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置の要部断面図であって、樹脂板状体の加熱工程を示す図である。
【図3】本発明の微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置の要部断面図であって、樹脂板状体の加圧工程を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態以外の各実施例を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1,41,51,61 ……… 凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置
2 ……… ベッド
3,39,45……… 下型
4 ……… 可動盤
5,40,46……… 上型
6 ……… 加圧シリンダ
7 ……… 冷却盤
8 ……… 温調用媒体通路
9,38,42,43,44,47,50 …… 転写板
10,31 …… ゴムシート
11 …… 転写板離隔装置
12,26 …… バネ
13,23 …… 取付部材
14 …… ホルダ
15 …… 当接面
16,28 …… 電線
17,29 …… 電源
18,30 …… 加熱装置
19,20c,20d …… パターン転写面
20,20a,20b …… 別の転写板
21 …… 保持部
22 …… ガイド棒
24 …… 孔
25 …… バネ係止部
27 …… 取付部材係止部
32 …… 成形位置
33 …… 成形室
34,36 …… 壁部
35 …… パッキン
37 …… フィルム
48 …… 第一の型
49 …… 第二の型
A ……… くさび型導光板用樹脂板状体
A1 …… 厚肉部
A2 …… 薄肉部
A3 …… 傾斜面
B ……… 移動方向

Claims (4)

  1. 複数の樹脂板状体が型の移動方向と同方向に重ねられた状態で加圧される樹脂成形品の成形装置において、
    少なくとも加圧時にすべての樹脂板状体における一またはニの面に当接されるよう配設され前記面に微細な凹凸面を成形する少なくとも一枚の転写板と、
    該転写板の加熱装置と、
    前記転写板を介して前記すべての樹脂板状体に対して同時に加圧を行なう加圧装置と、
    が備えられたことを特徴とする微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置。
  2. 複数の樹脂板状体が型の移動方向と同方向に重ねられた状態で加圧される樹脂成形品の成形装置において、
    対向する第一の型と第二の型にそれぞれ配設され前記樹脂板状体における面に微細な凹凸面を成形する転写板と、
    前記第一の型と前記第二の型との略中間に配設された別の転写板と、
    該転写板および前記別の転写板の加熱装置と、
    前記転写板および前記別の転写板を介して前記樹脂板状体に対して同時に加圧を行なう加圧装置と、
    が備えられたことを特徴とする微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置。
  3. 前記樹脂板状体は、厚肉部と薄肉部とを有するくさび型導光板用樹脂板状体であり、
    少なくとも加圧時に前記くさび型導光板用樹脂板状体の厚肉部と薄肉部が交互に重ねられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置。
  4. 前記転写板は、加圧工程初期においては樹脂板状体のガラス転移温度よりも高い温度に昇温され、
    加圧工程終期においては前記ガラス転移温度よりも低い温度に降温されるように設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の微細な凹凸面を有する樹脂成形品の成形装置。
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