JP2009208542A - 電磁波遮蔽装置及び電磁波遮蔽体の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】車室内への紫外線等の入射を遮蔽する電磁波遮蔽ガラスと、車室内アンテナを利用した通信機とを、両立して利用可能とする。
【解決手段】遮蔽特性制御ECU3において車両周辺にある無線局から送信される電波の車両位置における強度を計算し、通信機の最低受信電力以上の無線局があれば電磁波遮蔽体2aの電磁波遮蔽率を下げ、車載通信機5により無線局との通信を行う。これにより通信機が利用する周波数帯の電磁波を遮蔽してしまう電磁波遮蔽体を窓ガラスに使用した車両であっても、通信機が通信する場合には遮蔽率を下げ無線通信を可能とし、通信機が通信しない場合には遮蔽率を上げて紫外線等の光線を遮蔽することができる。
【選択図】図1
【解決手段】遮蔽特性制御ECU3において車両周辺にある無線局から送信される電波の車両位置における強度を計算し、通信機の最低受信電力以上の無線局があれば電磁波遮蔽体2aの電磁波遮蔽率を下げ、車載通信機5により無線局との通信を行う。これにより通信機が利用する周波数帯の電磁波を遮蔽してしまう電磁波遮蔽体を窓ガラスに使用した車両であっても、通信機が通信する場合には遮蔽率を下げ無線通信を可能とし、通信機が通信しない場合には遮蔽率を上げて紫外線等の光線を遮蔽することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両で用いられる電磁波遮蔽装置に関する。
自動車の窓ガラスには、種々の光(電磁波)を遮蔽するガラスが利用されている。
例えば、紫外線をカットするガラスが利用されている。紫外線は、皮膚癌発生の原因となり乗員の健康に有害である。また、紫外線は、内装材の劣化や車室内温度の上昇を招く。そこで、紫外線カットガラスを利用して、車室内への悪影響を抑えている。
また、紫外線に加えて赤外線をカットできるガラスも利用されている。赤外線をカットすることで、太陽熱の流入を抑制でき、車室内温度の上昇を抑制することができる。その他にも、車室内のプライバシー保護のために可視光を遮蔽するガラスが利用されている。
このような遮光ガラス(電磁波遮蔽ガラス、電磁波遮蔽体)の遮光特性は、電圧の印加などによって制御可能である(特許文献1、2)。そこで、状況に応じて遮光ガラスの遮光特性を切り替える技術が提案されている(特許文献3、4)。
ところで、近年、車両には様々な通信機が設置されるようになってきている。このような通信機のために、アンテナを設置する必要がある。ポールアンテナをルーフやトランクリッドに設置した場合、自動車の外観を損ねる、盗難されやすい、耐久性に劣るといった問題がある。そこで、アンテナを室内に設ける場合が増えている(特許文献5)。
特開平9−80359号公報
特開2007−269499号公報
特開2007−245836号公報
特開2004−175342号公報
特開2005−112052号公報
通信機用のアンテナを室内に設置した場合に、自動車の窓ガラスが遮光特性を有していると、通信性能に支障をきたすことがある。遮光ガラスは、目的とする波長の光(電磁波)を遮蔽する一方で、それ以外の波長の電磁波も遮蔽してしまう。したがって、車外から到来する電波が遮光ガラス(電磁波遮蔽ガラス)によって吸収されて減衰してしまい、アンテナでの受信強度が小さくなってしまう。すなわち、電磁波遮蔽ガラスと室内アンテナを同時に利用することが難しい場合がある。
本発明はこのような問題点を考慮してなされたものであって、その目的とするところは、電磁波遮蔽ガラスなどの電磁波遮蔽体を用いた車室内への入射光の遮蔽と、車室内アンテナによる通信を両立させる技術を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明では、以下の構成を採用する。
本発明に係る電磁波遮蔽装置は、通信機のアンテナが室内に設置された車両で用いられる電磁波遮蔽装置であって、車外からの電磁波の入射を低減するために車両の窓ガラスに備え付けられた、電磁波の遮蔽率を変更可能な電磁波遮蔽体と、前記通信機が通信を行う
際に前記電磁波遮蔽体の電磁波の遮蔽率を下げる制御手段と、を備えることを特徴とする電磁波遮蔽装置である。
際に前記電磁波遮蔽体の電磁波の遮蔽率を下げる制御手段と、を備えることを特徴とする電磁波遮蔽装置である。
本発明によれば、窓ガラスに設けられた電磁波遮蔽体によって外部からの電磁波の入射を低減することができるとともに、通信機が通信を行う場合には電磁波の遮蔽率を下げることで通信に利用する電磁波が遮蔽されることが抑制できる。したがって、本発明に係る電磁波遮蔽装置によれば、車室内への入射光の遮蔽と、車室内アンテナによる通信とを両立させることが可能となる。
また、前記制御手段は前記通信機と通信可能な無線局が車両の現在位置周辺に存在する場合に、前記通信機が通信を行うものと判定し前記電磁波遮蔽体の電磁波の遮蔽率を下げることが好ましい。
このように電磁波遮蔽装置は、通信機(車両)の近くに無線局が存在するか否かを判断することで、通信機がいつ通信を行うかを適切に判定することができる。これによって、電磁波遮蔽体の遮蔽率を最小限にすることができ、室内への必要な電磁波の入射を最大限とすることができる。
また、車両の現在位置を取得する現在位置取得手段と、複数の無線局の位置及び送信電力の情報が記録されている無線局情報記憶手段と、を備え、前記制御手段は、前記現在位置取得手段から前記車両の現在位置を読み込み、前記無線局情報記憶手段から無線局の位置及び送信電力の情報を読み込み、車両の現在位置周辺での無線局から送信される無線の受信電力を計算し、通信機と通信可能な無線局が車両の現在位置周辺に存在するか判定することができる。
また、前記電磁波遮蔽体は、車両の窓ガラスに埋め込まれていてもよく、車両の窓ガラスに貼付されたフィルムであってもよい。
なお、本発明は、上記手段の少なくとも一部を有する電磁波遮蔽装置として捉えることができる。また、本発明は、上記処理の少なくとも一部を含む電磁波遮蔽装置の制御方法、または、かかる方法を実現するためのプログラムとして捉えることができる。上記手段及び処理の各々は可能な限り互いに組み合わせて本発明を構成することができる。
例えば、本発明の一態様としての電磁波遮蔽体の制御方法は、車外からの電磁波の入射を低減するために車両の窓ガラスに備え付けられた電磁波遮蔽体の制御方法であって、アンテナが室内に設置された車両で通信機が通信を行うか判定する判定ステップと、前記通信機が通信を行う際に前記電磁波遮蔽体の電磁波の遮蔽率を下げるステップと、を備えることができる。
本発明によれば、電磁波遮蔽体を用いて車室内への入射光の遮蔽と、車室内アンテナによる通信とを両立させることが可能となる。
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。
[構成]
本実施形態にかかる車両1は、車室内アンテナを利用する無線通信機と、電磁波を遮蔽するガラスとを備えるものである。図1に、本実施形態に係る車両の概要を示す。
本実施形態にかかる車両1は、車室内アンテナを利用する無線通信機と、電磁波を遮蔽するガラスとを備えるものである。図1に、本実施形態に係る車両の概要を示す。
〈電磁波遮蔽体〉
まず、電磁波遮蔽体2aについて説明する。本実施形態に係る車両1が備えるフロントガラス2の上部には、電磁波を遮蔽する電磁波遮蔽体2aが含まれる。電磁波遮蔽体2aは、電磁波の遮蔽特性(電磁波遮蔽率)を制御可能であり、中間層として次のようなフィルターを有する。電磁波遮蔽体2a中間のフィルターは、電磁波遮蔽性能を有するITO微粉末などの表面を透明絶縁物(例えば、シリカ、アルミナなどの酸化物、又は透明樹脂)で被覆し、透明な絶縁性液体中に分散させた分散液を、相対する2枚の透明電極板からなるセルに充填したものである。
まず、電磁波遮蔽体2aについて説明する。本実施形態に係る車両1が備えるフロントガラス2の上部には、電磁波を遮蔽する電磁波遮蔽体2aが含まれる。電磁波遮蔽体2aは、電磁波の遮蔽特性(電磁波遮蔽率)を制御可能であり、中間層として次のようなフィルターを有する。電磁波遮蔽体2a中間のフィルターは、電磁波遮蔽性能を有するITO微粉末などの表面を透明絶縁物(例えば、シリカ、アルミナなどの酸化物、又は透明樹脂)で被覆し、透明な絶縁性液体中に分散させた分散液を、相対する2枚の透明電極板からなるセルに充填したものである。
遮蔽特性制御ECU3が、電磁波遮蔽体2aの上記透明電極板に印加する電圧を制御することで、電磁波の遮断特性を制御する。具体的には、電圧を印加しない状態では電磁波遮蔽粉末(ITO微粉末)がランダムに分布し、入射した光線が遮断される。一方、電圧を印加した状態では、電磁波遮蔽粉末が整列するため、入射された光線の一部は遮断されずに透過することができる。このようにして、印加電圧を制御することで、電磁波の透過を制御することができる。
この電磁波遮蔽体2aは、電磁波を遮蔽する状態では、可視光域は比較的透過させるが紫外線、赤外線及び赤外線より長波長の電磁波を遮蔽する。したがって、電磁波遮蔽体2aは、以下で説明する車載通信機5が利用する電磁波を遮断してしまう。
〈室内通信機〉
次に、車両1の室内に設けられた車載通信機5について説明する。車載通信機5の通信アンテナ4は、美観を重視するために、室内に設けられている。また、車室内であっても、車内及び車外から見えなくするために、ルームミラー(インナーミラー)付近、すなわちフロントガラスの上部付近に設置されていることが多い。あるいは、ルームミラー自体にアンテナを埋め込んでも良い。
次に、車両1の室内に設けられた車載通信機5について説明する。車載通信機5の通信アンテナ4は、美観を重視するために、室内に設けられている。また、車室内であっても、車内及び車外から見えなくするために、ルームミラー(インナーミラー)付近、すなわちフロントガラスの上部付近に設置されていることが多い。あるいは、ルームミラー自体にアンテナを埋め込んでも良い。
車載通信機5の無線通信方式は、任意の方式のものであって良い。本実施形態では、IEEE802.11b方式の無線LANを採用するが、IEEE802.11a/g/nやIEEE802.16や802.20、DSRC、ZigBee、Bluetooth(登録商標)など任意の無線通信方式を採用することができる。
ここで、車載通信機5の通信アンテナ4は美感上の理由から、フロントガラス上部付近に設置されているが、この設置位置は電磁波遮蔽体2aの影響を受ける。すなわち、電磁波遮蔽体2aが紫外線等を遮断する場合に車載通信機5が利用する無線周波数も遮断されてしまう。そこで、後述する仕組みによって、車載通信機5による通信と、電磁波遮蔽体2aによる電磁波の遮蔽との両立を図る。
〈GPS装置(ナビゲーションシステム)〉
また、本実施形態に係る車両1は、車載ナビゲーションシステム7を有する。車載ナビゲーションシステム7は、GPSアンテナ6を利用してGPS衛星からの電波を受信して自車の位置を取得する。GPSアンテナ6は、ダッシュボード内に設置されており、フロントガラス上部に設けられている電磁波遮蔽体2aの影響は少ない。すなわち、電磁波遮蔽体2aの遮蔽のオン/オフにかかわらず、GPS信号を受信することができる。
また、本実施形態に係る車両1は、車載ナビゲーションシステム7を有する。車載ナビゲーションシステム7は、GPSアンテナ6を利用してGPS衛星からの電波を受信して自車の位置を取得する。GPSアンテナ6は、ダッシュボード内に設置されており、フロントガラス上部に設けられている電磁波遮蔽体2aの影響は少ない。すなわち、電磁波遮蔽体2aの遮蔽のオン/オフにかかわらず、GPS信号を受信することができる。
車載ナビゲーションシステム7は、GPS装置以外にも、現在位置を地図データと共に表示したり、入力された目的地までの経路を探索し表示する機能なども有するが、これらは公知のものであるので詳しい説明は省略する。
〈遮蔽特性制御ECU〉
次に、電磁波遮蔽体2aの電磁波の遮蔽特性を制御する遮蔽特性制御ECU3について、図2を参照して説明する。図2は、遮蔽特性制御ECU3の機能ブロックを示した図である。
次に、電磁波遮蔽体2aの電磁波の遮蔽特性を制御する遮蔽特性制御ECU3について、図2を参照して説明する。図2は、遮蔽特性制御ECU3の機能ブロックを示した図である。
図2に示すように、遮蔽特性制御ECU3はROMに記憶されたプログラムをマイクロプロセッサが実行することで、位置情報取得部31、無線局データベース32、判定部33、遮蔽特性制御部34として機能する。
位置情報取得部31は、車載ナビゲーションシステム7から、車両1の現在位置を取得する。
無線局データベース32は、複数の無線局の位置、送信電力、送信周波数を記憶している。無線局データベース32の具体例は図に示すとおりである。
判定部33は、位置情報取得部31から得られる自車両の現在位置と、無線局データベース32から得られる無線局の位置及び送信電力から、車載通信機5と通信可能な無線局が自車両の現在位置周辺に存在するか判定する。すなわち、判定部33は、車載通信機5のアンテナ4が受信可能な電波を発信している無線局が周囲に存在するか判定する。判定部33は、例えば、2波モデルに基づいて伝搬路損失を算出して、自車両位置における送信電波の強度を算出することができる。その他にも、判定部33は、奥村モデルや秦モデルなどの伝搬路損失モデルを利用しても良い。判定部33は、任意の方法によって自車両位置における送信電波の強度を算出すればよい。
遮蔽特性制御部34は、車載通信機5が通信を行う場合には電磁波遮蔽体2aの電磁波遮蔽特性をオフにする(下げる)制御を行う。車載通信機5が通信を行うか否かの判定は、自車両周辺に車載通信機5と通信可能な無線局が存在するか否かという判定部33の判定結果に基づいて行われる。車載通信機5と通信可能な無線局が周囲に存在する場合には、遮蔽特性制御部34は、電磁波遮蔽体2aに電圧を印加することで遮蔽特性をオフにする。これによって、車載通信機5は電磁波遮蔽体の影響を受けずに、外部の無線局と通信を行うことができる。一方、車載通信機5と通信可能な無線局が周囲に存在しない場合には、遮蔽特性制御部34は、電磁波遮蔽体2aに対する電圧の印加を停止し、遮蔽特性をオンにする。これによって、紫外線や赤外線などの室内への入射を抑制することができる。
[処理フロー]
遮蔽特性制御ECU3が定期的に行う処理ルーチンを、図3のフローチャートを参照して説明する。図3は、遮蔽特性制御ECU3が行う、遮蔽特性制御処理の流れを示すフローチャートである。
遮蔽特性制御ECU3が定期的に行う処理ルーチンを、図3のフローチャートを参照して説明する。図3は、遮蔽特性制御ECU3が行う、遮蔽特性制御処理の流れを示すフローチャートである。
まず、位置情報取得部31が車載ナビゲーションシステム7から自車両の現在位置を取得する(S100)。そして、判定部33が無線局データベース32から無線局の位置情報及び送信電力の情報を読み込む(S102)。そして、各無線局について、送信波の自車両位置における電力強度、すなわちアンテナ4での受信電力強度を算出する(S104)。アンテナ4での受信電力強度がアンテナ4の受信感度以上である無線局が存在するか、言い換えると、アンテナ4が送信波を受信可能な無線局が存在するかを判定する(S106)。受信可能な無線局が周囲に存在する場合(S106−YES)は、車載通信機5を作動させ(S108)、電磁波遮蔽体2aの電磁波遮蔽特性をオフにする(S110)。逆に、受信可能な無線局が周囲に存在しない場合(S106−NO)は、車載通信機5を停止し(S112)、電磁波遮蔽体2aの電磁波遮蔽特性をオンにする(S114)。なお、ステップS110やS114で、すでに電磁波遮蔽体の遮蔽特性が所望の状態にな
っている場合には、特に処理を行う必要はない。
っている場合には、特に処理を行う必要はない。
[本実施形態の作用・効果]
電磁波遮蔽体2aを利用しているので、紫外線や赤外線などの車室内への入射を遮ることができる。これによって、乗員の皮膚への悪影響や、内装材の劣化や、車室内温度の上昇などを回避することができる。
電磁波遮蔽体2aを利用しているので、紫外線や赤外線などの車室内への入射を遮ることができる。これによって、乗員の皮膚への悪影響や、内装材の劣化や、車室内温度の上昇などを回避することができる。
また、車載通信機5の通信アンテナ4をルームミラー付近の目立たない位置に設置しているので、美感を損ねることがない。ここで、通信アンテナ4は、電磁波遮蔽体2aによる影響を受け、遮蔽特性がオンの状態では通信が妨害されてしまう。この問題を、遮蔽特性制御ECU3によって、車両周辺に通信可能な無線局が存在する場合に電磁波遮蔽体2aの遮蔽特性をオフにすることで回避している。つまり、車載通信機5が通信を行わない場合には電磁波を遮蔽し、車載通信機5が通信を行う場合だけ電磁波の遮蔽を中断することで、紫外線や赤外線等による悪影響を最小限としつつ、室内アンテナによる通信を可能としている。
[変形例]
なお、上記の実施形態の説明は例示であって、本発明は上記の実施形態に限定して解釈されるべきものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で種々の変形が可能である。
なお、上記の実施形態の説明は例示であって、本発明は上記の実施形態に限定して解釈されるべきものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記の説明では、電磁波遮蔽体の特性制御として、遮断のオン・オフの2段階の制御のみを説明しているが、遮蔽特性(遮蔽率)を連続的に変化させても良い。すなわち、自車両の周囲に通信可能な無線局が存在する場合に、電磁波遮蔽体の電磁波遮蔽特性を完全にオフにするのではなく、その無線局から送信される電波が室内アンテナで受信可能となる程度まで電磁波遮蔽体の電磁波遮蔽率を下げる制御を行っても良い。
また、上記の説明では、電磁波遮蔽体がフロントガラスに設置され、室内アンテナがフロントガラス上部付近に設置されているが、これらの部材の設置個所はこれに限定されない。例えば、電磁波遮蔽体がリアウィンドウに設置され、室内アンテナがリアウィンドウ付近に設けられていても良い。また、リアウィンドウではなくサイドウィンドウなどであっても構わない。
また、電磁波遮蔽体として、紫外線や赤外線を遮蔽するガラスを例に説明したが、本発明における電磁波遮蔽体はこれら以外の光(電磁波)を遮蔽する目的のガラスであっても構わない。例えば、車室内のプライバシー保護の目的で利用される、可視光を遮蔽するガラスであっても構わない。本発明における電磁波遮蔽体は、電磁波の遮蔽特性を制御可能であって、室内通信機が利用する周波数帯の電磁波を遮蔽してしまうものであれば、どのようなものであっても構わない。
電磁波遮蔽体としては、上記の実施形態で説明したもの以外に、液晶調光ガラスやエレクトロクロミックガラスなどを採用しても良い。また、電磁波を遮蔽しその遮蔽率を制御できるものであれば、電磁波遮蔽体に限られず、通常のガラスに貼付する電磁波遮蔽フィルム(シート)を採用しても良い。つまり、本発明における電磁波遮蔽体には、車両の窓ガラスに埋め込まれたもの以外にも、車両の窓ガラスに貼付されたフィルムも含まれる。
1 車両
2 フロントガラス
2a 電磁波遮蔽体
3 遮蔽特性制御ECU
4 室内アンテナ
5 車載通信機
6 GPSアンテナ
7 車載ナビゲーションシステム
31 位置情報取得部
32 無線局データベース
33 判定部
34 遮蔽特性制御部
2 フロントガラス
2a 電磁波遮蔽体
3 遮蔽特性制御ECU
4 室内アンテナ
5 車載通信機
6 GPSアンテナ
7 車載ナビゲーションシステム
31 位置情報取得部
32 無線局データベース
33 判定部
34 遮蔽特性制御部
Claims (8)
- 通信機のアンテナが室内に設置された車両で用いられる電磁波遮蔽装置であって、
車外からの電磁波の入射を低減するために車両の窓ガラスに備え付けられた、電磁波の遮蔽率を変更可能な電磁波遮蔽体と、
前記通信機が通信を行う際に前記電磁波遮蔽体の電磁波の遮蔽率を下げる制御手段と、を備えることを特徴とする電磁波遮蔽装置。 - 前記制御手段は、前記通信機と通信可能な無線局が車両の現在位置周辺に存在する場合に前記電磁波遮蔽体の電磁波の遮蔽率を下げる
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁波遮蔽装置。 - 車両の現在位置を取得する現在位置取得手段と、
複数の無線局の位置及び送信電力の情報が記録されている無線局情報記憶手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記現在位置取得手段から前記車両の現在位置を読み込み、前記無線局情報記憶手段から前記無線局の位置及び送信電力の情報を読み込み、前記車両の現在位置と前記無線局の位置及び送信電力の情報をもとに、車両の現在位置周辺の無線局から送信される無線の受信電力を計算し、前記計算結果をもとに通信機と通信可能な無線局が車両の現在位置周辺に存在するか判定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の電磁波遮蔽装置。 - 前記電磁波遮蔽体は車両の窓ガラスに埋め込まれている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽装置。 - 前記電磁波遮蔽体は車両の窓ガラスに貼付されたフィルムである
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽装置。 - 車外からの電磁波の入射を低減するために車両の窓ガラスに備え付けられた電磁波遮蔽体の制御方法であって、
前記車両の室内にアンテナが設置された通信機が通信を行うか判定する判定ステップと、
前記通信機が通信を行う際に前記電磁波遮蔽体の電磁波の遮蔽率を下げるステップと、を備えることを特徴とする電磁波遮蔽体の制御方法。 - 前記判定ステップは、前記通信機と通信可能な無線局が車両の現在位置周辺に存在する場合に前記通信機が通信を行うと判定する
ことを特徴とする請求項6に記載の電磁波遮蔽体の制御方法。 - 前記判定ステップは、
車両の現在位置を取得するステップと、
複数の無線局の位置及び送信電力の情報を取得するステップと、
前記車両の現在位置、前記複数の無線局の位置及び送信電力の情報をもとに、車両の現在位置周辺での無線局から送信される無線の受信電力を計算する無線受信電力計算ステップと、
前記無線受信電力計算ステップの結果をもとに、前記通信機の最低受信電力以上で通信可能な無線局が車両の現在位置周辺に存在するか判定するステップと、
を備えることを特徴とする請求項7に記載の電磁波遮蔽体の制御方法。
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