JP2009208241A - 湿し水供給装置及び方法 - Google Patents

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    • B41F7/24Damping devices
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Abstract

【課題】湿し水供給装置及び方法に関し、インキを刷版表面において確実に所要の乳化状態にすると共に、湿し水による水目の発生を確実に抑制できるようにする。
【解決手段】インキ供給装置に備えられた軸方向に揺動する揺動インキローラ13に対して、離接可能に装備された湿し水供給ローラ24と、湿し水供給ローラ24と揺動インキローラ13とを接触状態と離隔状態とに切り替える第1切替機構と、湿し水供給ローラ24を軸方向へ揺動させる揺動アクチュエータと、両ローラが接触状態の時、湿し水供給ローラ24を揺動アクチュエータから解放し揺動インキローラ13に連れ揺動させ、両ローラが離隔状態の時、揺動アクチュエータにより湿し水供給ローラ24を揺動させる第2切替機構とをそなえるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷機において版胴に装備された刷版表面に湿し水を供給する湿し水供給装置及び方法に関するものである。
オフセット印刷機等の刷版にインキを供給して印刷を行なう平版印刷機では、通常、インキ壷等のインキ供給源から供給されるインキを、多数のインキローラを介して練りながら版胴に装着に装着された刷版に供給するように、インキ供給装置が構成される。また、湿し水供給装置が備えられ、刷版にインキと同時に湿し水を供給することで、刷版の非画線部に供給した湿し水により油性のインキを反発させ、刷版の画線部のみにインキを供給するようにしている。
平版印刷に用いるインキ(平版インキともいう)の場合、インキは印刷中に湿し水を取り込んで乳化していくが、このインキの乳化が安定することが印刷品質安定の基本となる。このインキの乳化状態を安定させるには、インキ及び湿し水の各供給量をバランスさせることが必要である。つまり、インキの乳化が不十分、即ち、湿し水不足の場合、非画線部の水分が不足しインキが付着するインキ汚れが発生する。一方、インキの乳化が過剰(過乳化)、即ち、湿し水過多の場合、過乳化したインキの中の水分は、蒸発するのに長時間が必要であり、インキの乾燥が大幅に遅れ、インキの他の用紙への密着やインキ皮膜強度の低下を招いたり、下流側に印刷胴がある場合に、下流側での印刷時に、印刷面に水分が残ってインキを受け付けなくなりインキの転移不良を招いたりする。
また、湿し水を供給する際に、特に、湿し水が多い場合などに、水着けローラ上の軸方向の水膜ムラが生じ易く、これにより、「水目」と称される縦筋目が発生する。この「水目」は、湿し水量を少なくすると抑制することができるが、上述のように、インキの乳化状態を安定させるためには、インキの供給量が多いと必然的に湿し水量を多く供給することが必要になり、「水目」の発生を抑えることができない。
そこで、「水目」の発生を抑えるために、刷版表面に接触して湿し水を供給するために備えられたローラのいずれかを、軸方向に揺動させる技術が開示されている(特許文献1,2参照)。つまり、インキを練るために一部のインキローラを軸方向に揺動させるのと同様に、いずれかの湿し水供給ローラを軸方向に揺動させることにより、湿し水供給ローラの周面の湿し水が軸方向に均一な分布となって「水目」の発生を解消することができる。
実用新案登録第2588562号公報 特開2006−240299号公報
ところで、上記のようにインキの乳化を安定させるには、単に、湿し水供給量をインキ供給量に合わせるように調整するだけでなく、刷版表面において、適度に乳化するように、湿し水の供給ルートを設定することが必要である。
例えば、湿し水とインキとが刷版表面に供給されるまで互いに別ルートを通る構成の場合、刷版表面ではじめて湿し水とインキとが出会うため、刷版表面においてインキの所要の乳化状態を直ぐには達成できない(即ち、乳化に時間がかかる)。
例えば、図7は、ウェブ(連続紙)に両面印刷を行なう輪転機のウェブの一面側にそなえられ、湿し水とインキとが互いに別ルートを通って刷版表面に供給される方式のインキ供給装置の一部及び湿し水供給装置の要部の構成を模式的に示す側面図である。
インキ供給装置10は、図8に示すように、インキ壷等のインキ供給源(図示略)からのインキが、インキローラ群11を介して版胴2の刷版表面2aに供給され、さらにブランケット胴3のブランケット3aを介してウェブ1に供給されるように構成されている。インキローラ群11の下流端には、版胴2の刷版表面2aに接触するインキ着けローラ12が装備される。ここでは、このインキ着けローラ12に接触する上流側のインキローラ13は、軸方向に揺動する揺動ローラ(Vibローラ)として構成され、軸方向に揺動しながらインキを均質に練りながら供給するようになっている。
一方、湿し水供給装置20は、図8に示すように、水舟21内の湿し水が、下部が水舟21内に浸っている水元ローラ22と、この水元ローラ22に接触する水練りローラ23と、この水練りローラ23に接触する水着けローラ24とを介して、版胴2の刷版表面2aに供給され、さらにブランケット胴3のブランケット3aを介してウェブ1に供給されるように構成されている。
したがって、湿し水とインキとは、刷版表面2aではじめて出会うことになり、湿し水によるインキの乳化は、刷版表面2aのみで行なわれることになる。
なお、ここでは、水元ローラ22,水練りローラ23,水着けローラ24の各湿し水供給ローラは軸方向に揺動するようにはなっていないものとする。
このような湿し水の供給方式をAD方式(AD:Arch Dampener)と称する。
湿し水とインキとが刷版表面に到達する前に互いに混ざり合うように湿し水の供給ルートを設ければ、刷版表面に達する前にインキの乳化が開始されるので、湿し水とインキとが刷版表面に到達した時点ではインキはある程度乳化しており、刷版表面においてインキの所要の乳化状態を直ぐに達成できる(即ち、乳化に時間がかからない)。
例えば、図9は、ウェブ(連続紙)に両面印刷を行なう輪転機のウェブの一面側にそなえられ、湿し水とインキとが刷版表面に到達する前に互いに混ざり合うように湿し水の供給できる方式のインキ供給装置の一部及び湿し水供給装置の要部の構成を模式的に示す側面図である。
本構成の場合も、インキ供給装置10は、図9に示すように、インキ壷等のインキ供給源(図示略)からのインキは、インキローラ群11を介して版胴2の刷版表面2aに供給され、さらにブランケット胴3のブランケット3aを介してウェブ1に供給されるように構成されている。インキローラ群11の下流端には、版胴2の刷版表面2aに接触するインキ着けローラ12が装備される。ここでは、このインキ着けローラ12に接触する上流側のインキローラ13は、軸方向に揺動する揺動ローラ(Vibローラ)として構成され、軸方向に揺動しながらインキを均質に練りながら供給するようになっている。
また、湿し水供給装置20も、図9に示すように、水舟21内の湿し水は、下部が水舟21内に浸っている水元ローラ22と、この水元ローラ22に接触する水練りローラ23と、この水練りローラ23に接触する水着けローラ24とを介して、版胴2の刷版表面2aに供給され、さらにブランケット胴3のブランケット3aを介してウェブ1に供給されるように構成されている。
ただし、本方式では、水着けローラ24がインキローラの揺動ローラ13に接触しており、水着けローラ24は版胴2(刷版表面2a)と揺動ローラ13との双方に接触し、特に、揺動ローラ13の揺動に対して連れ揺動するように構成されている。
したがって、水舟21内の湿し水は、水元ローラ22,水練りローラ23,水着けローラ24から、版胴2に直接供給されるルートのほか、揺動ローラ13,インキ着けローラ12を経て供給されるルートが形成される。
このような湿し水の供給方式をITD方式(ITD:Ink Transfer Dampener)と称する。
このようなITD方式は、上述のように、湿し水とインキとが刷版表面1aに到達した時点ではインキはある程度乳化しているので、刷版表面1aにおいてインキの所要の乳化状態を直ぐに達成でき、また、水着けローラ24が、揺動ローラ13の揺動に対して軸方向に連れ揺動するので、水目の発生を抑えることができ、水目の発生に起因した印刷品質の低下を抑えることができる。
一方、前述のAD方式では、上述のように、湿し水とインキとが刷版表面1aで始めて合わさるので、刷版表面1aにおいてインキの所要の乳化状態を達成するのに時間がかかるうえ、水着けローラ24が軸方向に揺動しないので、水目が発生しやすく、水目の発生に起因した印刷品質の低下を招きやすい。しかし、インキを過剰に乳化させたくない場合には有効な方式である。
すなわち、画線率が低い絵柄を印刷する場合、刷版表面1aへのインキ供給量や湿し水供給量は少なくするため、インキは湿し水と出会うと比較的速やかに乳化し、ITD方式では過乳化し易いが、AD方式では適度な乳化状態になる。ただし、このAD方式では、インキ供給量や湿し水供給量が少ないとはいえ、上述のように、水目の発生により印刷品質の低下を招きやすい。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、種々の印刷状況に対して、インキを刷版表面において確実に所要の乳化状態にすることができるようにすると共に、湿し水による水目の発生を抑制してこれに起因した印刷品質の低下を抑制することができるようにした、湿し水供給装置及び方法を提供することを目的とする。
上記目標を達成するため、本発明の湿し水供給装置は、版胴に装備された刷版表面にインキを供給するインキ供給装置の下流部に隣接して備えられ、前記刷版表面に湿し水を供給する湿し水供給装置であって、前記インキ供給装置の下流部に備えられた軸方向に揺動する揺動インキローラに対して、離接可能に装備された湿し水供給ローラと、前記湿し水供給ローラと前記揺動インキローラとが接触する状態と離隔する状態とに切り替える第1切替機構と、前記湿し水供給ローラに軸方向への揺動力を加えて揺動させる揺動アクチュエータと、前記第1切替機構によって前記湿し水供給ローラと前記揺動インキローラとが接触する状態とされると、前記揺動アクチュエータによる前記湿し水供給ローラの揺動力伝達を解除し前記湿し水供給ローラを前記揺動インキローラに連れ揺動させ、前記第1切替機構によって前記湿し水供給ローラと前記揺動インキローラとが離隔する状態とされると、前記揺動アクチュエータによる前記湿し水供給ローラの揺動力伝達を実行するように切り替える第2切替機構とをそなえていることを特徴としている(請求項1)。
前記揺動インキローラは、前記刷版表面に接触するインキ着けローラに接触するインキローラであって、前記揺動インキローラと離接可能な前記湿し水供給ローラは、前記刷版表面に接触する水着けローラであることが好ましい(請求項2)。
この場合、湿し水の供給経路の上流側から、湿し水を貯留する水舟と、前記水舟に浸った水元ローラと、前記水元ローラに接触する水練りローラと、前記水練りローラに接触する前記水着けローラと、をそなえていることが好ましい(請求項3)。
また、前記揺動アクチュエータは、圧力流体室を備えた流体圧アクチュエータにより構成され、前記第2切替機構は、前記圧力流体室に圧力流体を供給することで前記湿し水供給ローラに軸方向への揺動力を加え、前記圧力流体室を開放することで前記湿し水供給ローラを前記流体圧アクチュエータの拘束から解放するように構成されていることが好ましい(請求項4)。
前記揺動アクチュエータと前記湿し水供給ローラとの間に、前記揺動アクチュエータにより発生した前記軸方向への揺動力を前記湿し水供給ローラに伝達するリンク機構をそなえていることが好ましい(請求項5)。
この場合、前記湿し水供給ローラは、ローラ外周面を備えたスリーブ状のローラ本体と、前記ローラ本体の両端部においてそれぞれベアリングを介して前記ローラ本体を回転自在で且つ軸方向には一体動するように支持する中空軸部材と、前記両中空軸受を貫通するように備えられ、ストロークベアリングを介して前記両中空軸受を軸方向に移動可能に支持する中心軸部材と、をそなえ、前記リンク機構は、前記中空軸部材に接続されていることが好ましい(請求項6)。
また、前記リンク機構は、中間部が、固定された支持部材に対して回転自在に支持され、一端部が前記中空軸部材の係合部材に係合し、他端部が前記揺動アクチュエータの伸縮に応じて移動するアクチュエータ側部材と係合するリンク部材を備え、前記流体圧アクチュエータは、前記中空軸部材よりも外周側に配置されていることが好ましい(請求項7)。
さらに、前記中空軸部材の前記係合部材は、前記中空軸部材の軸方向一端側に向いた第1係合面と、前記中空軸部材の軸方向他端側に向いた第2係合面とをそなえ、前記リンク部材の前記一端部には、前記第1係合面を押圧する第1押圧面と、前記第2係合面を押圧する第2押圧面とが設けられ、前記揺動アクチュエータ及び前記リンク部材は、前記両中空軸受のうちの一方のみに備えられていてもよい(請求項8)。
あるいは、前記揺動アクチュエータ及び前記リンク部材は、前記両中空軸受の両方にそれぞれ設けられて、一方の前記中空軸部材において、前記係合部材は、前記中空軸部材の軸方向一端側に向いた第1係合面を有すると共に、前記リンク部材の前記一端部には、前記第1係合面を押圧する第1押圧面が設けられ、他方の前記中空軸部材において、前記係合部材は、前記中空軸部材の軸方向他端側に向いた第2係合面を有すると共に、前記リンク部材の前記一端部には、前記第2係合面を押圧する第2押圧面が設けられていてもよい(請求項9)。
これらの場合、前記リンク部材には、前記一端部の前記中空軸部材の係合部材に対する係合と、前記他端部の前記アクチュエータ側部材に対する係合とを解除可能にする着脱構造が付設されていることが好ましい(請求項10)。
また、本発明の湿し水供給方法は、印刷機の版胴の刷版表面にインキを供給するインキローラであって軸方向に揺動する揺動インキローラと、前記刷版表面に湿し水を供給する湿し水供給ローラであって、前記揺動インキローラに接触して連れ揺動する第1状態と前記揺動インキローラから離隔すると共に他の揺動アクチュエータによって揺動する第2状態との何れかに切替可能な湿し水供給ローラとをそなえた、印刷機において、前記刷版表面に湿し水を供給する湿し水供給方法であって、印刷する絵柄の画線率データに基づいて、前記絵柄の画線率が予め設定された基準画線率よりも高いか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにより前記絵柄の画線率が前記基準画線率よりも高いと判定されたら、前記湿し水供給ローラを前記第1状態として湿し水が前記湿し水供給ローラから前記揺動インキローラを経て前記刷版表面に供給される第1供給ルートを形成し、前記判定ステップにより前記絵柄の画線率が前記基準画線率以下と判定されたら、前記湿し水供給ローラを前記第2状態として湿し水が前記湿し水供給ローラから前記揺動インキローラを経ることなく前記刷版表面に供給される第2供給ルートを形成する、供給ルート形成ステップと、をそなえていることを特徴としている(請求項11)。
前記揺動インキローラは、前記刷版表面に接触するインキ着けローラに接触するインキローラであると共に、前記揺動インキローラと離接可能な前記湿し水供給ローラは、前記刷版表面に接触する水着けローラであって、前記第1供給ルートは、前記水着けローラから前記揺動インキローラ及び前記インキ着けローラを介して前記刷版表面に湿し水を供給するルートを含み、前記第2供給ルートは、前記水着けローラから前記刷版表面に直接湿し水を供給するルートのみであることが好ましい(請求項12)。
本発明の湿し水供給装置によれば、湿し水供給ローラと揺動インキローラとが接触した状態で、且つ、湿し水供給ローラが揺動インキローラに連れ揺動する状態と、湿し水供給ローラと揺動インキローラとが離隔した状態で、且つ、揺動アクチュエータにより湿し水供給ローラが軸方向に揺動する状態と、を切り替えることができる。
これにより、湿し水供給ローラが揺動インキローラに接触した状態では、湿し水が湿し水供給ローラから揺動インキローラを経て刷版表面に供給される供給ルートを形成することができ、湿し水供給ローラと揺動インキローラとが離隔した状態では、湿し水が湿し水供給ローラから揺動インキローラを経ることなく刷版表面に供給される供給ルートを形成することができる。したがって、湿し水の供給ルートを選択的に用いることが可能になり、印刷条件に応じて適切な湿し水の供給ルートを選択することにより、湿し水によるインキの乳化状態を適切なものにして、印刷品質を向上させることが可能になる。
また、第1切替機構が湿し水供給ローラと揺動インキローラとを接触状態とした場合には、第2切替機構が揺動アクチュエータによる湿し水供給ローラの揺動力伝達を解除し湿し水供給ローラを揺動インキローラに連れ揺動させるので、湿し水供給ローラは揺動アクチュエータの作用を受けず揺動インキローラによって円滑に連れ揺動される。一方、第1切替機構が湿し水供給ローラと揺動インキローラとを離隔状態とした場合には、揺動アクチュエータによる湿し水供給ローラの揺動力伝達を実行するので、湿し水供給ローラは確実に揺動する。したがって、いずれの場合でも、湿し水供給ローラは軸方向に揺動することになり、湿し水による水目の発生が抑制され、これに起因した印刷品質の低下が抑制される(以上、請求項1)。
揺動インキローラを、刷版表面に接触するインキ着けローラに接触するインキローラとし、この揺動インキローラと離接可能な湿し水供給ローラを刷版表面に接触する水着けローラとすれば、湿し水供給ローラと揺動インキローラとの離接切替によって、湿し水によるインキの乳化状態を適切なものにし易く、印刷品質を向上させる上で有効になる(請求項2)。
揺動アクチュエータを、圧力流体室を備えた流体圧アクチュエータにより構成し、第2切替機構を、圧力流体室に圧力流体を供給することで湿し水供給ローラに軸方向への揺動力を加え、圧力流体室を開放することで湿し水供給ローラを流体圧アクチュエータの拘束から解放するように構成すれば、複雑なメカニカル構成に頼ることなく、シンプルに第2切替機構を構成することができる(請求項4)。
揺動アクチュエータと湿し水供給ローラとの間に、揺動アクチュエータにより発生した軸方向への揺動力を湿し水供給ローラに伝達するリンク機構をそなえれば、揺動アクチュエータの配置自由度が高まり、装置の大型化を抑制することが可能になる(請求項5)。
例えば、湿し水供給ローラを、スリーブ状のローラ本体と、ローラ本体を回転自在で且つ軸方向に一体動する中空軸部材と、両中空軸受を軸方向に移動可能に支持する中心軸部材とから構成し、リンク機構を中空軸部材に接続する場合(請求項6)、流体圧アクチュエータを中空軸部材よりも外周側に配置することで(請求項7)、装置の軸方向への大型化を抑制することが可能になる。
本発明の湿し水供給方法によれば、印刷する絵柄の画線率が予め設定された基準画線率よりも高い場合には、湿し水供給ローラを揺動インキローラに接触して連れ揺動する第1状態にして、湿し水が湿し水供給ローラから揺動インキローラを経て刷版表面に供給される第1供給ルートを形成するので、湿し水が刷版表面に供給される前に揺動インキローラにおいてインキの乳化が開始される。画線率が高い場合には、インキ供給量や湿し水供給量が多いので乳化時間を大きく要するが、早期にインキの乳化が始まるので、乳化不足を招くことなく、適切な乳化を行なうことが可能になる。
一方、印刷する絵柄の画線率が予め設定された基準画線率以下の場合には、湿し水供給ローラが揺動インキローラから離隔すると共に他の揺動アクチュエータによって揺動する第2状態にして、湿し水が湿し水供給ローラから揺動インキローラを経ることなく刷版表面に供給される第2供給ルートを形成するので、湿し水が刷版表面に供給されから乳化が開始される。画線率が低い場合には、インキ供給量や湿し水供給量が少なく乳化時間をあまり要さないために過乳化を招きやすいが、インキの乳化の開始が遅くなるので、過乳化を防ぎ、適切な乳化を行なうことが可能になる。
しかも、いずれの場合にも、湿し水供給ローラは、揺動インキローラにより、或いは、揺動アクチュエータにより、軸方向に揺動するので、湿し水による水目の発生が抑制され、これに起因した印刷品質の低下が抑制される(以上、請求項11)。
この場合も、揺動インキローラを、刷版表面に接触するインキ着けローラに接触するインキローラとし、この揺動インキローラと離接可能な湿し水供給ローラを刷版表面に接触する水着けローラとすれば、第1供給ルートは、水着けローラから揺動インキローラ及びインキ着けローラを介して刷版表面に湿し水を供給するルートを含むことになり、刷版表面に到達するまでにインキの乳化を確実に促進させることができ、第2供給ルートは、水着けローラから刷版表面に直接湿し水を供給するルートのみとなり、インキの乳化の開始を確実に遅くすることができる。したがって、第1状態と第2状態とので切替によって、湿し水によるインキの乳化状態を適切なものにし易く、印刷品質を向上させる上で有効になる(請求項12)。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態について図1〜図6に基づいて説明する。
本実施形態にかかる印刷機は、図1に示すように、ウェブ(連続紙)1に両面印刷を行なう輪転機であって、ウェブ1の両面にそれぞれインキ供給装置及び湿し水供給装置を装備するが、ここでは、ウェブ1の上面に装備されたインキ供給装置及び湿し水供給装置を説明する。
インキ供給装置10は、図1に示すように、インキ壷等のインキ供給源(図示略)からのインキが、インキローラ群11を介して版胴2の刷版表面2aに供給され、さらにブランケット胴3のブランケット3aを介してウェブ1に供給されるように構成されている。インキローラ群11の下流端には、版胴2の刷版表面2aに接触するインキ着けローラ12が装備される。ここでは、このインキ着けローラ12に接触する上流側のインキローラ13は、軸方向に揺動する揺動インキローラ(Vibローラ,揺動ローラ)として構成され、軸方向に揺動しながらインキを均質に練りながら供給するようになっている。
湿し水供給装置20は、図1に示すように、水舟21内の湿し水が、下部が水舟21内に浸っている水元ローラ22と、この水元ローラ22に接触する水練りローラ23と、この水練りローラ23に接触する水着けローラ24とを介して、版胴2の刷版表面2aに供給され、さらにブランケット胴3のブランケット3aを介してウェブ1に供給されるように構成されている。なお、湿し水供給装置20において、湿し水供給にかかるローラを総称して湿し水供給ローラという。
そして、水着けローラ24は、図1に実線で示すようなインキローラの揺動ローラ13に接触し揺動ローラ13の表面へも湿し水を供給し得る状態と、図1に二点鎖線で示すようなインキローラの揺動ローラ13から離隔し揺動ローラ13の表面へは湿し水を供給し得ない状態とに、切替可能に構成されている。本実施形態では、この切替は、水着けローラ24の支持軸を移動させる軸位置移動機構(第1切替機構)により行なわれるようになっている。
図2に示すように、軸位置移動機構(第1切替機構)70は、印刷機の両側部に備えられたフレーム4に基端部71aを揺動可能に支持された流体圧シリンダ(エアシリンダ又は油圧シリンダ等)71と、シリンダ71の先端部から突設されたシリンダロッド72と、揺動ローラ13の一端の揺動インキローラジャーナル部73と、揺動インキローラジャーナル部73の外周に装備された揺動インキローラ軸受74と、揺動インキローラ軸受74を介して揺動インキローラジャーナル部73の外周に装備されて突出部75aをシリンダロッド72の突出端に枢着された切替用偏心ブッシュ75と、この切替用偏心ブッシュ75に支持された水着けローラ支持アーム76と、をそなえている。なお、フレーム4の壁面と切替用偏心ブッシュ75の端面との間にはスペーサ77がそなえられる。なお、この切替用偏心ブッシュ75は揺動インキローラ軸受74の端部に螺合装着されたナット74aによって、軸方向にズレないように固定されている。
切替用偏心ブッシュ75は、揺動ローラ13の中心(揺動インキローラジャーナル部73及び揺動インキローラ軸受74の中心でもある)C1に対して同心の内周面と、揺動ローラ13の中心C1に対して偏心した中心C2の外周面とを有し、切替用偏心ブッシュ75の内周面は、揺動インキローラ軸受74に枢支され、切替用偏心ブッシュ75の外周面には、水着けローラ支持アーム76の基端部の環状部分が枢支される。
また、水着けローラ支持アーム76の先端部は、水着けローラ24の中心軸部である中心軸部材25を支持する支持部材30に結合され、支持部材30を支持している。
したがって、流体圧シリンダ71が作動し、シリンダロッド72が伸縮すると、切替用偏心ブッシュ75が揺動ローラ13の中心C1の回りで回転し、中心C1に対して偏心した切替用偏心ブッシュ75の外周面の中心C2は、中心C1の回りに回転する。これによって、基端部を切替用偏心ブッシュ75の外周面に支持された水着けローラ支持アーム76が移動し、支持部材30を移動させることで、水着けローラ24の支持軸(中心軸部材)25を移動させる。
例えば、図2(a)において、シリンダロッド72が伸長すると、替用偏心ブッシュ75が中心C1回りで時計回りに回転し、切替用偏心ブッシュ75の外周面の中心C2もこれに応じて回転してC2´の位置に来る。すると、切替用偏心ブッシュ75と切替用偏心ブッシュ75の外周面に支持された水着けローラ支持アーム76とが、この中心C2のC2´への移動に応じて図中下方に移動する(符号75´,76´参照)。これにより、水着けローラ24の支持軸(中心軸部材)25を揺動ローラ13から離隔した脱状態に移動させることができる(符号24´参照)。
また、揺動ローラ13から離隔した水着けローラ24を、揺動ローラ13に接触させる着状態にするには、これと逆に、シリンダロッド72を収縮させればよい。
さらに、水着けローラ24には、この水着けローラ24に軸方向への揺動力を加えて揺動させる揺動アクチュエータ40が接続されている。ただし、揺動アクチュエータ40は、後述するが、揺動力伝達断接機構(第2切替機構)としても機能する圧縮エア給排装置50によって、水着けローラ24に軸方向への揺動力を加える状態と、水着けローラ24に軸方向への揺動力を加えない(軸方向へ拘束しない)状態とに切り替えられるようになっている。
つまり、水着けローラ24は、図3(a)に示すように、中心軸部材25と、この中心軸部材25の両端部の外周に、それぞれストロークベアリング26を介して支持された中空軸部材27と、両端をこれらの中空軸部材27の外周にベアリング28を介して支持されたスリーブ状のローラ本体29とから構成される。中心軸部材25は、その両端をそれぞれ支持部材30に支持されている。
また、図3(a),(b)に示すように、中心軸部材25には、中空軸部材27と重合する個所において、その径方向外方にピン25aが突設されており、中空軸部材27の対向個所には、このピン25aが嵌入係合する切り欠き溝27aが形成されている。ピン25aが切り欠き溝27aが嵌入し係合することにより、中空軸部材27は中心軸部材25と一体に回転するが、ストロークベアリング26によって、中空軸部材27は中心軸部材25に対する軸方向に動きを許容され、両者間の着脱も可能になっている。
また、図3(a)に示すように、ローラ本体29は、金属製スリーブ状の基材29bの外周にゴム層29aを一体にそなえており、ゴム層29aに表面に湿し水を受け取って刷版表面2aや揺動ローラ13の表面に供給するようになっている。基材29bは、ベアリング28によって中空軸部材27に対して回転自在であるが、軸方向ストッパ28a,28b等を通じて、軸方向には、中空軸部材27と一体に移動するようになっている。
そして、図4(a)に示すように、中空軸部材27の軸端側には、揺動力伝達部材31が螺合(ネジによる結合)着脱自在にそなえられており、揺動力伝達部材31の外周には、フランジ状の揺動力受け部(係合部材)31aが設けられている。揺動力伝達部材31に隣接する支持部材30には、ピストンロッド44を進退駆動するエアシリンダ部(流体圧アクチュエータ)42を取り付けるシリンダ支持部材41が固定され、さらに、リンク部材47の中間部を揺動自在に枢支するリンク支持部材100が固定されている。
なお、エアシリンダ部42は上部及び下部にそれぞれそなえられ、各エアシリンダ部42内には、上記ピストンロッド44が一端を突出させて装備され、ピストンロッド44を突出方向に前進駆動するためのエア室(圧力流体室)42aとピストンロッド44をこれと逆方向に後退駆動するためのエア室(圧力流体室)42bとが設けられている。各エア室42a,42bは、エア供給管43a,43bを介して圧縮エア給排装置50に接続され、圧縮エア給排装置50によって、各エア室42a,42bの圧力状態が調整され、両ピストンロッド44が進退駆動される。
両ピストンロッド44の一端(先端)は、図4(a)〜(c)に示すように、連結部材45が固定されピン101を介して、進退ロッド部材46に接続され、進退ロッド部材46は、ピン48を介してリンク部材47の一端に枢着されている。また、リンク部材47の他端は、揺動力伝達部材31の揺動力受け部(係合部材)31aの両面(第1,第2係合面)に係合している。
また、リンク部材47は、中間部を支持部材100の枢支ピン49に回転自在に支持され、一端[図4(a)中、上端]に、進退ロッド部材46の先端のピン48に係合するフック部47aが設けられ、他端[図4(a)中、下端]に、動力伝達部材31の揺動力受け部(係合部材)31aと係合するロール側係合部47bが設けられている。
つまり、揺動力受け部(係合部材)31aには、ローラ軸の一端側[図4(a)中、左側]向きの面(第1係合面)、及び、ローラ軸の他端側[図4(a)中、右側]向きの面(第2係合面)をそなえ、リンク部材47のロール側係合部47bには、揺動力受け部31aを挟むように、第1係合面を押圧する第1押圧面と、第2係合面を押圧する第2押圧面とが設けられている。
したがって、ピストンロッド44が進退すると、連結部材45と進退ロッド部材46とを介してリンク部材47が揺動し、揺動力受け部31aを通じて動力伝達部材31及び水着けローラ24のローラ本体29が軸方向に揺動(進退動)するようになっている。なお、進退ロッド部材46及びリンク部材47からリンク機構が構成される。
なお、本実施形態では、リンク部材47のフック部47aが進退ロッド部材46のピン48から外れないように係止する抜け止め用ボルト32がフック部47aに螺合装着され、このボルト32をフック部47aから外し、中心軸部材25の固定手段を兼ねる支持部材100の固定ボルトを外すことによって、図5に二点鎖線で示すように、フック部47aをピン48から外すことができるようになっており、中心軸部材25から中空軸部材27やローラ本体29を取り外す場合などに用いる。
両ピストンロッド44を進退駆動する圧縮エア給排装置50には、図示しないが、各エア室42a,42bを、エアポンプ又はアキュムレータ等の圧縮エア供給源に接続して圧縮エアを供給する状態と、エア室42a,42bを大気開放して圧縮エアを排出する状態とに、個々に切り替える切替バルブをそなえており、コントローラ51を通じた電気信号によって切替バルブの状態が制御されるようになっている。
切替バルブを、エア室42aに圧縮エアを供給しエア室42bから圧縮エアを排出する状態にすれば、ピストンロッド44が突出方向に前進駆動され、エア室42aから圧縮エアを排出しエア室42bに圧縮エアを供給する状態にすれば、ピストンロッド44が逆方向に後退駆動される。また、各エア室42a,42bをいずれも大気開放して圧縮エアを排出する状態にすれば、ピストンロッド44は何ら拘束されなくなる。
このように、圧縮エア給排装置50を通じてピストンロッド44が前進駆動と後退駆動とを交互に実施されると、ピストンロッド44が進退動し、連結部材45と進退ロッド部材46とを介してはリンク部材47を揺動させ、揺動力受け部31aを通じて動力伝達部材31及び水着けローラ24のローラ本体29を軸方向に揺動(進退動)させる。一方、各エア室42a,42bをいずれも大気開放して圧縮エアを排出する状態にすれば、ピストンロッド44は何ら拘束されなくなり、水着けローラ24のローラ本体29はエアシリンダ部(流体圧アクチュエータ)42には全く影響されない状態になる。したがって、水着けローラ24(ローラ本体29)が、図1に実線で示すように、インキローラの揺動ローラ13に接触し揺動ローラ13の表面へも湿し水を供給し得る状態では、水着けローラ24(ローラ本体29)は、揺動ローラ13揺動に応じて何ら支障なく連れ揺動することができる。
つまり、圧縮エア給排装置50は、揺動アクチュエータ40による水着けローラ24の揺動力伝達を解除し水着けローラ24を揺動ローラ13に連れ揺動させる状態と、揺動アクチュエータ40による水着けローラ24の揺動力伝達を実行する状態とに切り替える揺動力伝達断接機構(第2切替機構)としても機能する。
このような圧縮エア給排装置(第2切替機構)50及び前述の第1切替機構は、コントローラ60によって制御されるようになっている。
コントローラ60では、印刷する絵柄の画線率データを入力されると、この絵柄の画線率が予め設定された基準画線率よりも高いか否かを判定して、この判定結果に基づいて圧縮エア給排装置(第2切替機構)50及び第1切替機構を制御する。
つまり、判定結果から、絵柄の画線率が基準画線率よりも高い場合には、水着けローラ24を揺動ローラ13に接触して連れ揺動する第1状態(ピストンロッド44は揺動アクチュエータ40に拘束されない)とするように第1切替機構及び圧縮エア給排装置(第2切替機構)50を制御する。この場合には、湿し水が水着けローラ24から揺動ローラ13をも経て刷版表面2aに供給される第1供給ルートが形成される。もちろん、この場合にも、湿し水は水着けローラ24から揺動ローラ13を経ることなく刷版表面2aに直接供給される第2供給ルートも保持される。
一方、判定結果から、絵柄の画線率が基準画線率以下の場合には、水着けローラ24を揺動ローラ13から離隔させると共に水着けローラ24を揺動アクチュエータ40によって揺動させる第2状態とするように第1切替機構及び圧縮エア給排装置(第2切替機構)50を制御する。この場合には、湿し水は水着けローラ24から揺動ローラ13を経ることなく刷版表面2aに直接供給される第2供給ルートだけが確保される。
本発明の第1実施形態にかかる湿し水供給装置は上述のように構成されているので、印刷時に、以下のようにして、コントローラ60を通じて、湿し水供給を実施することができる。
つまり、図6に示すように、印刷する対象の絵柄の画線率データを取得する(ステップS10)。そして、この取得した絵柄の画線率が予め設定された基準画線率よりも高いか否かを判定する(ステップS20)。
判定結果から、絵柄の画線率が基準画線率よりも高い場合には、水着けローラ24を揺動ローラ13に接触して連れ揺動する第1状態とするように第1切替機構及び圧縮エア給排装置(第2切替機構)50を制御する(ステップS30)。
この場合には、ピストンロッド44は揺動アクチュエータ40に拘束されないので、水着けローラ24は揺動アクチュエータ40から何らの抵抗を受けることなく揺動ローラ13に接触して連れ揺動する。また、湿し水は水着けローラ24から揺動ローラ13を経ることなく刷版表面2aに直接供給される第2供給ルートに加えて、湿し水が水着けローラ24から揺動ローラ13をも経て刷版表面2aに供給される第1供給ルートが形成される。つまり、前述のITD方式が構成される。
印刷絵柄の画線率が高い場合には、インキ供給量や湿し水供給量が多いので乳化時間を大きく要するが、第1供給ルートによって早期にインキの乳化が始まるので、乳化不足を招くことなく、適切な乳化を行なうことが可能になる。
また、水着けローラ24は揺動アクチュエータ40から何らの抵抗を受けることなく揺動ローラ13に接触して軸方向に円滑に連れ揺動するので、湿し水による水目の発生が抑制され、これに起因した印刷品質の低下が抑制される。
一方、判定結果から、絵柄の画線率が基準画線率以下の場合には、水着けローラ24を揺動ローラ13から離隔させると共に水着けローラ24を揺動アクチュエータ40によって揺動させる第2状態とするように第1切替機構及び圧縮エア給排装置(第2切替機構)50を制御する(ステップS40)。
この場合には、湿し水は水着けローラ24から揺動ローラ13を経ることなく刷版表面2aに直接供給される第2供給ルートだけが確保される。つまり、前述のAD方式が構成される。
印刷絵柄の画線率が低い場合には、インキ供給量や湿し水供給量が少なく乳化時間をあまり要さないために過乳化を招きやすいが、湿し水の供給ルートは、湿し水は水着けローラ24から刷版表面2aに直接供給される第2供給ルートだけとなるので、インキの乳化の開始が遅くなって、過乳化を防ぎ、適切な乳化を行なうことが可能になる。
この場合にも、水着けローラ24は、揺動アクチュエータ40により、軸方向に揺動するので、湿し水による水目の発生が抑制され、これに起因した印刷品質の低下が抑制される。
しかも、揺動アクチュエータ40は、水着けローラ24の外部に設けられているので、揺動高価な水着けローラ24に内蔵する自己揺動機構に比べて装置コストを安価なものにでき、また、このような外付け方式では、水着けローラの交換も容易に行なえるようになる。
なお、本実施形態では、水着けローラ24の一端側において、揺動力受け部(係合部材)31aに第1係合面及び第2係合面が設けられ、リンク部材47のロール側係合部47bに、第1係合面を押圧する第1押圧面と第2係合面を押圧する第2押圧面とが設けられているので、水着けローラ24を軸方向に駆動する揺動アクチュエータ40やこれに付設された進退ロッド部材46及びリンク部材47といったリンク機構を、水着けローラ24の他端側にそなえることなく水着けローラ24の一端側にのみそなえれば、水着けローラ24の軸方向への揺動を行なうことができるので、全体の装置構成を簡素なものにすることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について図7に基づいて説明する。
本実施形態にかかる印刷機は、第1実施形態に対して、揺動アクチュエータ40で駆動されるリンク部材47のロール側係合部47b、及び、揺動力受け部(係合部材)31aの構造が異なっている。したがって、第1実施形態を示す図1〜図6は、図4の要部を除いて、何れも本実施形態に適用できる。
つまり、図7に示すように、本実施形態では、揺動力受け部(係合部材)31aに第1係合面と第2係合面との一方のみが設けられ、リンク部材47のロール側係合部47bに、第1係合面を押圧する第1押圧面と第2係合面を押圧する第2押圧面との一方のみが設けられている。したがって、リンク部材47は、揺動力受け部(係合部材)31aを、ロール軸の一端側にのみ、或いは、ロール軸の他端側にのみ、駆動することができるようになっている。そして、このように、水着けローラ24の一端側に設けられた揺動アクチュエータ40やこれに付設された進退ロッド部材46及びリンク部材47といったリンク機構が、水着けローラ24の他端側にも一端側のものとは面対象に設けられており、両端部の機構が協働して、水着けローラ24の軸方向への揺動を行なうようになっている。
図7には、ロール軸の一端側(図3,図7中、左側)についての揺動力受け部31a及びリンク部材47を示すが、揺動力受け部31aには軸端側(ロール軸の一端側)を向いた係合面のみが設けられ、リンク部材47のロール側係合部47bには、この係合面に対向するように、軸中央側(ロール軸の他端側)を向いた押圧面のみが設けられている。ロール軸の他端側(図3,右側)についても、これと面対称に同様な構成が設けられている。
本発明の第2実施形態にかかる湿し水供給装置は上述のように構成されているので、印刷開始前に、第1実施形態と同様に、コントローラ60を通じて、湿し水供給を実施することができ、同様の効果を奏することができる。
本実施形態の場合、ロール軸の両端側にそれぞれ揺動アクチュエータ40やこれに付設されるリンク機構を設けなくてはならないが、揺動機構が両端にある為、揺動機構は揺動1往復のうち片方向の動作のみ(つまり、揺動ローラを押す動作のみ)に対して揺動駆動力を発生させればよく、耐久性を向上させることができる。
[その他]
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施しうるものである。
例えば、上記の各実施形態では、コントローラ60を通じて、設定を切り換えて湿し水の供給を実施しているが、本願発明の湿し水供給方法としては、コントローラに限らずオペレータによって実施しても良い。
また、上記の実施形態では、揺動インキローラを刷版表面に接触するインキ着けローラに接触するインキローラとし、揺動インキローラと離接可能な湿し水供給ローラを版表面に接触する水着けローラとしており、これによって、湿し水供給ローラと揺動インキローラとの離接切替によって、湿し水によるインキの乳化状態を適切なものにし易く、印刷品質を向上させる上でより有効になるが、揺動インキローラも、湿し水供給ローラもこれに限定されるものではない。
本発明の第1,2実施形態にかかる湿し水供給装置の構成を示す模式的な側面図である。 本発明の第1,2実施形態にかかる湿し水供給装置の水着けローラの支持軸を移動させる軸位置移動機構(第1切替機構)を示す図であり、(a)はその水着けローラの端部から見た機構の側面図、(b)はその水着けローラの斜め上方から見た機構の要部断面図[図2(a)C−C矢視断面図]である。 本発明の第1実施形態にかかる湿し水供給装置の水着けローラを示す図であり、(a)はその縦断面図、(b)は図3(a)のA矢視図である。 本発明の第1実施形態にかかる湿し水供給装置の揺動アクチュエータ及び第2切替機構を説明する水着けローラ端部の図であって、(a)はその縦断面図、(b)はその端面図[図4(a)のB矢視方向からの図]、(c)はそのリンクの展開図である。 本発明の第1実施形態にかかる湿し水供給装置の揺動アクチュエータ及び第2切替機構を説明する水着けローラ端部の拡大縦断面図[図4(a)に対応する図]である。 本発明の第1実施形態にかかる湿し水供給方法を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態にかかる湿し水供給装置の揺動アクチュエータ及び第2切替機構を説明する水着けローラ端部の縦断面図である。 本発明の課題にかかる従来の湿し水供給装置の第1構成例を示す模式的な側面図である。 本発明の課題にかかる従来の湿し水供給装置の第2構成例を示す模式的な側面図である。
符号の説明
1 ウェブ(連続紙)
2 版胴
2a 刷版表面
3 ブランケット胴
3a ブランケット
4 フレーム
10 インキ供給装置
11 インキローラ群
12 インキ着けローラ
13 インキローラ(揺動ローラ)
20 湿し水供給装置
21 水舟
22 水元ローラ
23 水練りローラ
24 水着けローラ
25 中心軸部材
25a ピン
26 ストロークベアリング
27 中空軸部材
27a 切り欠き溝
28 ベアリング
28a,28b 軸方向ストッパ
29 ローラ本体
29a ゴム層
29b 基材
30 支持部材
31 揺動力伝達部材
31a 揺動力受け部(係合部材)
32 抜け止め用ボルト
40 揺動アクチュエータ
50 圧縮エア給排装置(第2切替機構)
41 シリンダ支持部材
42 エアシリンダ部(流体圧アクチュエータ)
42a,42b エア室(圧力流体室)
43a,43b エア供給管
44 ピストンロッド
45 連結部材
46 進退ロッド部材
49 枢支ピン
47a フック部
47b ロール側係合部
47 リンク部材
48 ピン
50 圧縮エア給排装置(第2切替機構)
60 コントローラ
70 軸位置移動機構(第1切替機構)
71 流体圧シリンダ
71a 流体圧シリンダ71の基端部
72 シリンダロッド
73 揺動インキローラジャーナル部
74 揺動インキローラ軸受
75 切替用偏心ブッシュ
76 水着けローラ支持アーム
100 リンク支持部材
101 ピン
C1 揺動ローラ13の中心
C2,C2´ 切替用偏心ブッシュ75の外周面の中心

Claims (12)

  1. 版胴に装備された刷版表面にインキを供給するインキ供給装置の下流部に隣接して備えられ、前記刷版表面に湿し水を供給する湿し水供給装置であって、
    前記インキ供給装置の下流部に備えられた軸方向に揺動する揺動インキローラに対して、離接可能に装備された湿し水供給ローラと、
    前記湿し水供給ローラと前記揺動インキローラとが接触する状態と離隔する状態とに切り替える第1切替機構と、
    前記湿し水供給ローラに軸方向への揺動力を加えて揺動させる揺動アクチュエータと、
    前記第1切替機構によって前記湿し水供給ローラと前記揺動インキローラとが接触する状態とされると、前記揺動アクチュエータによる前記湿し水供給ローラの揺動力伝達を解除し前記湿し水供給ローラを前記揺動インキローラに連れ揺動させ、前記第1切替機構によって前記湿し水供給ローラと前記揺動インキローラとが離隔する状態とされると、前記揺動アクチュエータによる前記湿し水供給ローラの揺動力伝達を実行するように切り替える第2切替機構とをそなえている
    ことを特徴とする、湿し水供給装置。
  2. 前記揺動インキローラは、前記刷版表面に接触するインキ着けローラに接触するインキローラであって、
    前記揺動インキローラと離接可能な前記湿し水供給ローラは、前記刷版表面に接触する水着けローラである
    ことを特徴とする、請求項1記載の湿し水供給装置。
  3. 湿し水の供給経路の上流側から、湿し水を貯留する水舟と、前記水舟に浸った水元ローラと、前記水元ローラに接触する水練りローラと、前記水練りローラに接触する前記水着けローラと、をそなえている
    ことを特徴とする、請求項2記載の湿し水供給装置。
  4. 前記揺動アクチュエータは、圧力流体室を備えた流体圧アクチュエータにより構成され、
    前記第2切替機構は、前記圧力流体室に圧力流体を供給することで前記湿し水供給ローラに軸方向への揺動力を加え、前記圧力流体室を開放することで前記湿し水供給ローラを前記流体圧アクチュエータの拘束から解放するように構成されている
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の湿し水供給装置。
  5. 前記揺動アクチュエータと前記湿し水供給ローラとの間に、前記揺動アクチュエータにより発生した前記軸方向への揺動力を前記湿し水供給ローラに伝達するリンク機構をそなえている
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の湿し水供給装置。
  6. 前記湿し水供給ローラは、
    ローラ外周面を備えたスリーブ状のローラ本体と、
    前記ローラ本体の両端部においてそれぞれベアリングを介して前記ローラ本体を回転自在で且つ軸方向には一体動するように支持する中空軸部材と、
    前記両中空軸受を貫通するように備えられ、ストロークベアリングを介して前記両中空軸受を軸方向に移動可能に支持する中心軸部材と、をそなえ、
    前記リンク機構は、前記中空軸部材に接続されている
    ことを特徴とする、請求項5記載の湿し水供給装置。
  7. 前記リンク機構は、中間部が、固定された支持部材に対して回転自在に支持され、一端部が前記中空軸部材の係合部材に係合し、他端部が前記揺動アクチュエータの伸縮に応じて移動するアクチュエータ側部材と係合するリンク部材を備え、
    前記流体圧アクチュエータは、前記中空軸部材よりも外周側に配置されている
    ことを特徴とする、請求項6記載の湿し水供給装置。
  8. 前記中空軸部材の前記係合部材は、前記中空軸部材の軸方向一端側に向いた第1係合面と、前記中空軸部材の軸方向他端側に向いた第2係合面とをそなえ、
    前記リンク部材の前記一端部には、前記第1係合面を押圧する第1押圧面と、前記第2係合面を押圧する第2押圧面とが設けられ、前記揺動アクチュエータ及び前記リンク部材は、前記両中空軸受のうちの一方のみに備えられている
    ことを特徴とする、請求項7記載の湿し水供給装置。
  9. 前記揺動アクチュエータ及び前記リンク部材は、前記両中空軸受の両方にそれぞれ設けられて、
    一方の前記中空軸部材において、前記係合部材は、前記中空軸部材の軸方向一端側に向いた第1係合面を有すると共に、前記リンク部材の前記一端部には、前記第1係合面を押圧する第1押圧面が設けられ、
    他方の前記中空軸部材において、前記係合部材は、前記中空軸部材の軸方向他端側に向いた第2係合面を有すると共に、前記リンク部材の前記一端部には、前記第2係合面を押圧する第2押圧面が設けられている
    ことを特徴とする、請求項7記載の湿し水供給装置。
  10. 前記リンク部材には、前記一端部の前記中空軸部材の係合部材に対する係合と、前記他端部の前記アクチュエータ側部材に対する係合とを解除可能にする着脱構造が付設されている
    ことを特徴とする、請求項8又は9記載の湿し水供給装置。
  11. 印刷機の版胴の刷版表面にインキを供給するインキローラであって軸方向に揺動する揺動インキローラと、前記刷版表面に湿し水を供給する湿し水供給ローラであって、前記揺動インキローラに接触して連れ揺動する第1状態と前記揺動インキローラから離隔すると共に他の揺動アクチュエータによって揺動する第2状態との何れかに切替可能な湿し水供給ローラとをそなえた、印刷機において、前記刷版表面に湿し水を供給する湿し水供給方法であって、
    印刷する絵柄の画線率データに基づいて、前記絵柄の画線率が予め設定された基準画線率よりも高いか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにより前記絵柄の画線率が前記基準画線率よりも高いと判定されたら、前記湿し水供給ローラを前記第1状態として湿し水が前記湿し水供給ローラから前記揺動インキローラを経て前記刷版表面に供給される第1供給ルートを形成し、前記判定ステップにより前記絵柄の画線率が前記基準画線率以下と判定されたら、前記湿し水供給ローラを前記第2状態として湿し水が前記湿し水供給ローラから前記揺動インキローラを経ることなく前記刷版表面に供給される第2供給ルートを形成する、供給ルート形成ステップと、をそなえている
    ことを特徴とする、湿し水供給方法。
  12. 前記揺動インキローラは、前記刷版表面に接触するインキ着けローラに接触するインキローラであると共に、前記揺動インキローラと離接可能な前記湿し水供給ローラは、前記刷版表面に接触する水着けローラであって、
    前記第1供給ルートは、前記水着けローラから前記揺動インキローラ及び前記インキ着けローラを介して前記刷版表面に湿し水を供給するルートを含み、前記第2供給ルートは、前記水着けローラから前記刷版表面に直接湿し水を供給するルートのみである
    ことを特徴とする、湿し水供給方法。
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