JP5058070B2 - 枚葉オフセット印刷機の給水装置 - Google Patents
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Description
このような版を湿すための給水装置として、水舟(水槽)内の湿し水に浸かる水元ローラと、水元ローラに直接または間接に接触する水着けローラとが備わったものが知られている。水着けローラはさらに、版を取り付けた版胴に接触させることで版に湿し水供給することができる。
水元ローラと水着けローラとが直接接触している例としては、特許文献1および2に示すものがある。
また、水元ローラと水着けローラの間に水元ローラから水着けローラに湿し水を移す水移しローラとを備えたものとして、特許文献3、4および5に示すものがある。ここでは、湿し水の供給量を調整するため、水移しローラを揺動により水移しローラを水着けローラに対して接触、離反させ、その接触、離反によって湿し水の過剰な供給を防止するようにしている。
例えば、水着けローラが版胴に対して回転するとき、その回転が円滑でなかった場合のショック目、いわゆる雨降り現象が水着けローラに発生する。これが、湿し水の量が少ない部分と過剰になる部分とで不均一になって印刷むらを生じさせる。また、水着けローラに被印刷部分の絵柄が戻ってくる絵柄戻りという現象が生じる。
このような現象を避けるために、軸方向に揺動する振りローラを設けて、水を分散させて均一化を図る方法が採られる。このような振りローラは給水側だけでなくインキ側にも用いられる。
上記の引用特許文献中で、特許文献3および4では水着けローラの前側に振りローラを設けており、また、特許文献2および5では水着けローラの後側に振りローラを設けている。
上記した特許文献1および2に示す従来技術は、ロールの数が少なく構成は簡単であるが、印刷むらに対する対策は充分ではなかった。また、特許文献3、4および5に示す従来技術は、印刷むらに対する対策が採られているがロールの数が多くなって構成が複雑になるという問題があった。したがって、従来の印刷機の給水装置は必ずしもこれらの要求が充分に満足されているとはいえない。
前記第2の振りローラと前記インキローラに接する中継ローラを有し、該第2の振りローラは、該中継ローラと相互に軸位置を可変させ、前記湿し水によるインキの乳化バランスを調整可能にすることを特徴とする。
図1は、本実施形態の給水装置の構成を示す側面の略図である。
版を表面に取り付けた版胴10は、図示しないゴム胴に接するとともに、図1にはインキ供給装置のうちの一部を示すインキ着けローラ7と水着けローラ1とに接して回転している。
図1では第1のインキ着けローラ7で代表される複数のインキ着けローラは、回転することによってインキ供給ローラ8からインキを受け取って版にインキを供給する。
水着けローラ1は、版胴10の回転方向から見て複数のインキ着けローラよりも前に位置していて、湿し水をためた水舟(水槽)6内で回転して水を引き出す水元ローラ2と直接に接触して湿し水を受け取り、版胴10上の版に回転しながら版に湿し水を供給する。
水着けローラ1の版に対して接する位置の前側に位置する第1の振りローラ3は、回転しながら軸方向に揺動することによって水の分散を強制的に行って、水元ローラ2によって付けられた水着けローラ1の表面の水膜の厚さを均一化し、版上に形成される水膜の厚みを制御する。
これによって、給水装置を構成する各ローラの回転むらによって生じるいわゆる回転ショック目と呼ばれる雨降り現象の発生を消し取る動作を版に対する水着けの前に行って、最適な状態で版に水着けを行うことができる。
第2の振りローラ4は、さらに、第1のインキ着けローラ7などにインキを供給するインキ供給ローラ8に接している中継ローラ9から微量のインキを受け取り、水と混合して乳化して水着けローラ1に戻す。これによって、水着けローラ1に付着する水の乳化を促進させて乳化インキの流動性を高めることができ、これによってきれいな印刷結果を実現することができる。
このとき、中継ローラと第2の振りローラとの相互の軸位置を可変にして、ニップ幅を調整し、インキの戻り量を調整することで、湿し水によるインキの乳化バランスを最適に調整することができる。
2 水元ローラ
3 第1の振りローラ
4 第2の振りローラ
5 水切りローラ
6 水舟(水槽)
7 第1のインキ着けローラ
8 インキ供給ローラ
9 中継ローラ
10 版胴
Claims (2)
- 湿し水をためる水槽と、その水槽内で回転して前記湿し水を付着する水元ローラと、この水元ローラに接するとともに版胴に巻きつけられた版に接してこの版に前記湿し水を与える水着けローラと、該水着けローラの前記版に接する位置の前側と後ろ側とそれぞれ回転しながら軸方向に揺動する第1および第2の振りローラと、前記版にインキを供給するインキローラとを備える枚葉オフセット印刷機の給水装置であって、
前記第2の振りローラと前記インキローラに接する中継ローラを有し、該第2の振りローラは、該中継ローラと相互に軸位置を可変させ、前記湿し水によるインキの乳化バランスを調整可能にすることを特徴とする枚葉オフセット印刷機の給水装置。 - 前記水元ローラに接して前記水元ローラに付着する前記湿し水の量を制御する水切りローラを備え、この水切りローラと前記水元ローラとの相互の軸位置を可変にすることにより、前記水着けローラが前記版に与える前記湿し水の量を調整可能にすることを特徴とする請求項1記載の枚葉オフセット印刷機の給水装置。
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JP2008133441A JP5058070B2 (ja) | 2008-05-21 | 2008-05-21 | 枚葉オフセット印刷機の給水装置 |
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