JP2007090655A - 印刷機及び水均しローラの洗浄方法 - Google Patents

印刷機及び水均しローラの洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】印刷機及び水均しローラの洗浄方法において、水均しローラの高い親水性を常時確保して水着けローラ上の水膜を均一させることで印刷品質の向上を図る。
【解決手段】版胴12の周囲にインキ供給装置14及び湿し装置15を配設し、洗浄溶剤によりインキ供給装置14及び湿し装置15の各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34を洗浄する第1ローラ洗浄手段と、洗浄水により湿し装置15の水均しローラ34洗浄する第2ローラ洗浄手段とを設け、印刷終了後に、第1ローラ洗浄手段により各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34を洗浄してから、第2ローラ洗浄手段により水均しローラ34を洗浄する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、オフセット枚葉印刷機などに適用される湿し装置を有する印刷機及び水均しローラの洗浄方法に関する。
オフセット枚葉印刷機の印刷装置では、表面に版が装着される版胴と、版胴に供給されたインキを絵柄として印刷紙に転写するブランケット胴と、このブランケット胴と協同して印刷紙に所定の印圧かける圧胴とが対接した状態で配置されている。そして、版胴の周囲に、この版胴の表面にインキを供給するインキ供給装置と、版胴の表面に湿し水を供給する湿し装置が設けられている。
インキ供給装置は、インキつぼ装置を有し、インキつぼのインキをインキ元ローラやインキ渡しローラなどを介してインキローラ群に受け渡し、その後、インキ着けローラを介して版胴に供給することができる。湿し装置は、水舟に貯留されている湿し水を、水元ローラにより調量ローラに受け渡した後、この調量ローラから水着けローラを介して版胴に供給することができる。また、このインキ着けローラと水着けローラとの間にはインキ受入れローラが設けられており、このインキ受入れローラにインキ着けローラからインキが転移されると共に、水着けローラから湿し水が転移され、インキと湿し水との乳化が促進されることにより、綺麗な印刷を行うことができる。
このようなオフセット枚葉印刷機にて、版胴には、版を固定するためのギャップが版胴の表面の軸方向にわたって凹状に形成されている。上述した湿し装置の水着けローラは、版胴の表面に接触して湿し水を供給するものであるが、ギャップが形成された領域の版胴の表面には接触しないために湿し水の供給は行われない。そのため、水着けローラが版胴に対接して一回転すると、水着けローラの表面における版胴のギャップに対応した領域の湿し水は、版胴表面に転移することなくそのまま水着けローラの表面に残留することとなり、余剰水が発生して湿し水の量(水膜の厚さ)が他の領域よりも多くなってしまう。
そして、水着けローラにこのような湿し水の水膜の段差が形成された状態で、この水着けローラが版胴に対接すると、版胴の表面にも湿し水が多い領域が形成される。すると、版胴の表面にて、湿し水が多い領域では、インキ着けローラからインキが供給されにくくなり、版胴の表面上における湿し水が多い領域では、印刷色が他の領域よりも薄く(淡く)なり、印刷完了後の印刷物にローラ目と呼ばれる濃度段差部が発生してしまう。
そこで、水着けローラに生成された余剰水によるローラ目の発生を防止するために、湿し装置の水着けローラに対接する水均しローラを設けることが提案されている。即ち、水均しローラは、Cr(クロム)製の外套面を有しており、この表面に所定の深さを有する多数の窪みを所定間隔で密に形成し、この水均しローラを所定の圧力で水着けローラの表面に接触させ、窪み同士間の土手部分により水着けローラの表面上の湿し水膜とインキ膜とを突き通した状態で駆動させることで、余剰水によるローラ目の発生を防止している。
なお、上述した水均しローラを有するオフセット印刷機の湿し装置としては、下記特許文献1に記載されている。
登録実用新案第3003134号公報
ところで、湿し装置の水均しローラは、水着けローラと接触してこの水着けローラ上の余剰水を均す(転移させる)ことで、ローラ目の発生を防止するものであることから、水均しローラが、常時、親水性(インキと水との置換性)を有している必要がある。ところが、水均しローラは、印刷中に油性インキにさらされると共に、印刷後の洗浄中には有機洗浄溶剤にさらされ、水均しローラの表面に油性インキが残存したまま硬化してしまうと、水均しローラの親水性が低下して生成された余剰水を均すことができず、ローラ目の発生を防止することができない。
即ち、印刷停止後に、インキ供給装置のローラ群と湿し装置の水着けローラ及び水均しローラを対接し、且つ、回転させた状態で、インキ供給装置のローラに洗浄溶剤を供給して全てのローラに転移させることで、各ローラに付着した油性インキを浮かせる。そして、油性インキが溶けた洗浄溶剤の廃液を回収することで、インキ供給装置及び湿し装置の各ローラを洗浄している。しかし、有機洗浄溶剤では、水均しローラの表面に付着した油性インキを確実に除去することができず、残存した油性インキが硬化して水均しローラの高い親水性を維持することができない場合がある。
本発明はこのような課題を解決するものであり、水均しローラの高い親水性を常時確保して水着けローラ上の水膜を均一させることで印刷品質の向上を図った印刷機及び水均しローラの洗浄方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための請求項1の発明の印刷機は、版胴に対接して該版胴に湿し水を供給する水着けローラと、該水着けローラに対接して該表面の湿し水を均す水均しローラと、前記水着けローラを介して前記水均しローラに洗浄溶剤を供給すると共に洗浄廃液を回収する第1ローラ洗浄手段と、前記水均しローラに洗浄水を供給して洗浄する第2ローラ洗浄手段と、印刷終了後に前記第1ローラ洗浄手段により前記水均しローラを洗浄してから前記第2ローラ洗浄手段により前記水均しローラを洗浄する洗浄制御手段とを具えた湿し装置を具備したことを特徴とするものである。
請求項2の発明の印刷機では、前記第2ローラ洗浄手段は、水舟と、該水舟の湿し水を汲み上げる水元ローラと、該水元ローラが汲み上げた湿し水を前記水着けローラに転移する調量ローラと、該調量ローラから転移された湿し水を前記水均しローラに供給する前記水着けローラとを具えた湿し装置を具備したことを特徴としている。
請求項3に記載の印刷機では、前記水着けローラを前記版胴の表面に着脱する第1駆動手段と、前記調量ローラを前記水着けローラの表面に着脱する第2駆動手段と、前記水着けローラに対接するインキ受けローラをインキ着けローラの表面に着脱する第3駆動手段とを設け、前記第1駆動手段により前記水着けローラが前記版胴から離間し、前記第2駆動手段により前記調量ローラが前記水着けローラから離間し、前記第3駆動手段により前記インキ受けローラが前記インキ着けローラに対接した状態で、前記洗浄制御手段は、前記第1ローラ洗浄手段により前記インキ着けローラ、前記インキ受けローラ、前記水着けローラを介して前記水均しローラに洗浄溶剤を供給する湿し装置を具備することを特徴としている。
請求項4の発明の印刷機では、前記水着けローラを前記版胴の表面に着脱する第1駆動手段と、前記調量ローラを前記水着けローラの表面に着脱する第2駆動手段とを設け、前記第1駆動手段により前記水着けローラが前記版胴から離間し、前記第2駆動手段により前記調量ローラが前記水着けローラに対接した状態で、前記洗浄制御手段は、前記第2ローラ洗浄手段により前記水舟から前記水元ローラ、前記調量ローラ、前記水着けローラを介して前記水均しローラに洗浄水を供給する湿し装置を具備することを特徴としている。
請求項5の発明の印刷機では、前記第2ローラ洗浄手段は、水舟と、該水舟の湿し水を前記水均しローラの表面に噴射する湿し水スプレーとを具えた湿し装置を具備したことを特徴としている。
請求項6の発明の印刷機では、印刷開始前に前記水均しローラに予備水を供給する予備給水手段を具えた湿し装置を具備したことを特徴としている。
請求項7の発明の水均しローラの洗浄方法は、版胴に対接して該版胴に湿し水を供給する水着けローラと、該水着けローラに対接して該表面の湿し水を均す水均しローラとを具えた印刷機において、印刷終了後に、前記水着けローラを介して前記水均しローラに洗浄溶剤を供給すると共に洗浄廃液を回収して前記水均しローラを洗浄した後、前記水均しローラに洗浄水を供給して洗浄することを特徴とするものである。
請求項8の発明の水均しローラの洗浄方法では、前記洗浄溶剤により前記水均しローラを洗浄した後、水舟から水元ローラにより汲み上げた湿し水を調量ローラ及び前記水着けローラを介して前記水均しローラに供給することで、前記水均しローラを洗浄することを特徴としている。
請求項9の発明の水均しローラの洗浄方法では、印刷開始前に前記水均しローラに予備水を供給して親水性を回復させることを特徴としている。
請求項1の発明の印刷機によれば、版胴に対接して湿し水を供給する水着けローラと、この水着けローラに対接してその表面の湿し水を均す水均しローラと、水着けローラを介して水均しローラに洗浄溶剤を供給すると共に洗浄廃液を回収する第1ローラ洗浄手段と、水均しローラに洗浄水を供給して洗浄する第2ローラ洗浄手段と、印刷終了後に第1ローラ洗浄手段により水均しローラを洗浄してから第2ローラ洗浄手段により水均しローラを洗浄する洗浄制御手段を設けたので、水均しローラは、印刷終了後に、洗浄溶剤により洗浄されてから洗浄水により洗浄されるため、表面に付着した油性インキなどが確実に除去されることとなり、この水均しローラの高い親水性を常時確保することで、印刷時に水着けローラ上の水膜を均一させてローラ目の発生を防止し、その結果、印刷品質を向上することができる。
請求項2の発明の印刷機によれば、前記第2ローラ洗浄手段を、水舟と、水舟の湿し水を汲み上げる水元ローラと、水元ローラが汲み上げた湿し水を水着けローラに転移する調量ローラと、調量ローラから転移された湿し水を水均しローラに供給する水着けローラとから構成したので、別途、洗浄水を供給するための装置を付加することなく、既存の装置で対応することができ、装置の大型化、複雑化、高コスト化を抑制することができる。
請求項3に記載の印刷機によれば、水着けローラを版胴の表面に着脱する第1駆動手段と、調量ローラを水着けローラの表面に着脱する第2駆動手段と、水着けローラに対接するインキ受けローラをインキ着けローラの表面に着脱する第3駆動手段とを設け、第1駆動手段により水着けローラが版胴から離間し、第2駆動手段により調量ローラが水着けローラから離間し、第3駆動手段によりインキ受けローラがインキ着けローラに対接した状態で、洗浄制御手段は第1ローラ洗浄手段によりインキ着けローラ、インキ受けローラ、水着けローラを介して水均しローラに洗浄溶剤を供給するので、洗浄溶剤により水均しローラに付着した油性インキを事前に予備洗浄し、その後、洗浄水により洗浄することで、表面に付着した油性インキなどを確実に除去することができる。
請求項4の発明の印刷機によれば、水着けローラを版胴の表面に着脱する第1駆動手段と、調量ローラを水着けローラの表面に着脱する第2駆動手段とを設け、第1駆動手段により水着けローラが版胴から離間し、第2駆動手段により調量ローラが水着けローラに対接した状態で、洗浄制御手段は第2ローラ洗浄手段により水舟から水元ローラ、調量ローラ、水着けローラを介して水均しローラに洗浄水を供給するので、水舟の湿し水を版胴やインキ着けローラに供給することなく、水均しローラに確実に洗浄水として供給することができ、水均しローラを適正に洗浄することができる。
請求項5の発明の印刷機によれば、第2ローラ洗浄手段を、水舟と、水舟の湿し水を水均しローラの表面に噴射する湿し水スプレーとから構成したので、水着けローラや水均しローラなどの作動位置に拘らず、湿し水スプレーにより確実に洗浄水を水均しローラに供給することができる。
請求項6の発明の印刷機によれば、印刷開始前に水均しローラに予備水を供給する予備給水手段を設けたので、予備給水手段により印刷開始前に水均しローラの表面が予備水により濡れることで、乾燥状態にあった水均しローラの親水性を確実に回復してから印刷を開始することができる。
請求項7の発明の水均しローラの洗浄方法によれば、版胴に対接して湿し水を供給する水着けローラと、この水着けローラに対接して表面の湿し水を均す水均しローラとを設け、印刷終了後に、水着けローラを介して水均しローラに洗浄溶剤を供給すると共に洗浄廃液を回収して水均しローラを洗浄した後、水均しローラに洗浄水を供給して洗浄するようにしたので、水均しローラは、洗浄溶剤及び洗浄水により洗浄されるため、表面に付着した油性インキなどが確実に除去されることとなり、この水均しローラの高い親水性を常時確保することで、印刷時に水着けローラ上の水膜を均一させてローラ目の発生を防止し、その結果、印刷品質を向上することができる。
請求項8の発明の水均しローラの洗浄方法によれば、洗浄溶剤により水均しローラを洗浄した後、水舟から水元ローラにより汲み上げた湿し水を調量ローラ及び水着けローラを介して水均しローラに供給することで、水均しローラを洗浄するようにしたので、別途、洗浄水を供給するための装置を付加することなく、既存の装置で対応することができ、装置の大型化、複雑化、高コスト化を抑制することができる。
請求項9の発明の水均しローラの洗浄方法によれば、印刷開始前に水均しローラに予備水を供給して親水性を回復させるようにしたので、印刷開始前に水均しローラの表面が予備水により濡れることで、乾燥状態にあった水均しローラの親水性を確実に回復してから印刷を開始することができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る印刷機及び水均しローラの洗浄方法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る印刷機が適用されたオフセット枚葉印刷機の概略構成図、図2は、実施例1の印刷機の湿し装置を用いた水均しローラの洗浄方法を表すフローチャート、図3は、実施例1の印刷機の湿し装置を用いた水均しローラの洗浄方法を表すタイムチャート、図4は、実施例1の印刷機の湿し装置における印刷時のローラ配列を表す概略図、図5は、実施例1の印刷機の湿し装置における印刷停止時のローラ配列を表す概略図、図6は、実施例1の印刷機の湿し装置における洗浄溶剤による洗浄時のローラ配列を表す概略図、図7は、実施例1の印刷機の湿し装置における湿し水による洗浄時のローラ配列を表す概略図である。
実施例1のオフセット枚葉印刷機は、印刷シートの搬送経路に沿って、インキ色としての藍(C)、紅(M)、黄(Y)、墨(K)ごとに印刷ユニットが設置されて構成されている。この印刷ユニットにおいて、図1に示すように、印刷シートSの搬送経路を挟んで、上方にブランケット胴11及び版胴12が配置される一方、下方に圧胴13が配置されており、版胴12の周囲にインキ供給装置14と湿し装置15が配置されている。そして、版胴12の表面には、版16が装着され、長手方向の各端部が凹部12aに固定されている。
このインキ供給装置14において、インキつぼ21には、図示しないインキキーにより調量されたインキを練り出すインキ元ローラ22が設けられており、このインキ元ローラ22に対して呼び出しローラ23が対接可能に設けられ、この呼び出しローラ23に対してインキローラ群24が対接して設けられており、4つのインキ着けローラ25,26,27,28が版胴12に対接して設けられている。
従って、インキ供給装置14の各ローラを回転すると、インキ元ローラ22により供給量が調整されたインキが、インキつぼ21から呼び出しローラ23に供給され、インキローラ群24で適度に練られ、薄膜を形成した後にインキ着けローラ25,26,27,28から版胴12の版面に供給され、版面に付着したインキがブランケット胴11に転写され、圧胴13により印刷シートSに所定の印圧が掛けられることで、ブランケット胴11のインキを絵柄として印刷シートSに転写することができる。
湿し装置15において、水舟29には、貯留されている湿し水を汲み出す水元ローラ30が設けられており、この水元ローラ30に対して調量ローラ31が対接可能に設けられ、この調量ローラ31には水着けローラ32が対接可能に設けられている。この水着けローラ32は版胴12に対接可能であり、水着けローラ32には、インキ着けローラ28に対接可能なインキ受入れローラ33と水均しローラ34が対接して設けられている。この場合、水元ローラ30は図示しないモータにより駆動可能であると共に、調量ローラ31が従動可能となっている。また、水着けローラ32は図示しないモータにより駆動可能であると共に、水均しローラ34が従動可能であり、インキ受入れローラ33は水着けローラ32と連れ回り可能となっている。
そして、水元ローラ30と調量ローラ31は連結リンク35により連結され、揺動シリンダ(第2駆動手段)36により水元ローラ30を支点として調量ローラ31を揺動することができる。また、水着けローラ32とインキ受入れローラ33は連結リンク37により連結され、揺動シリンダ(第3駆動手段)38により水着けローラ32を支点としてインキ受入れローラ33を揺動することができる。更に、水着けローラ32と水均しローラ34は連結リンク39により連結され、揺動シリンダ(第1駆動手段)40により水均しローラ34を支点として水着けローラ32を揺動することができる。
従って、水着けローラ32は揺動シリンダ40により版胴12に対して着脱可能であり、調量ローラ31は揺動シリンダ36により水着けローラ32に対して着脱自在であり、インキ受入れローラ33は揺動シリンダ38によりインキ着けローラ28に対して着脱自在となっている。そして、水着けローラ32が版胴12に対接し、調量ローラ31が水着けローラ32に対接し、インキ受入れローラ33がインキ着けローラ28に対接した状態にて、湿し装置15の各ローラを回転すると、水元ローラ30により水舟29から汲み上げられた湿し水は、調量ローラ31を介して水着けローラ32に供給され、この水着けローラ32から版胴12に供給することができる。また、インキ着けローラ28からインキ受入れローラ33にインキが転移されると共に、水着けローラ32から湿し水が転移され、インキと湿し水との乳化を促進することができる。
そして、水着けローラ32が版胴12と対接し、凹部12aに至ると、水着けローラ32の表面に余剰水が発生するが、水均しローラ34が所定の圧力で水着けローラ32の表面に接触しているため、水着けローラ32上の湿し水膜と水均しローラ34上のインキ膜とが置換されて余剰水が均されることとなり、ローラ目の発生を防止することができる。
また、本実施例のオフセット枚葉印刷機における印刷ユニットには、インキ供給装置14及び湿し装置15の各ローラに洗浄溶剤を供給すると共に洗浄廃液を回収して洗浄を行う第1ローラ洗浄手段と、湿し装置15の水均しローラ34に洗浄水を供給して洗浄を行う第2ローラ洗浄手段が設けられており、印刷終了後に、第1ローラ洗浄手段により各ローラを洗浄してから第2ローラ洗浄手段により各ローラを洗浄するようにしている。
即ち、洗浄溶剤供給ローラ41、42がインキローラ群24を構成するインキローラ24aに対接して設けられており、洗浄溶剤供給ローラ41に洗浄溶剤を供給する洗浄溶剤供給装置43が設けられている。また、インキローラ群24を構成するインキローラ24bの近傍に、掻き取りブレード44が設けられると共に、洗浄廃液を受取る補修パン45が設けられている。そして、この洗浄溶剤供給装置43と掻き取りブレード44は、洗浄制御手段としての制御装置46により作動制御可能となっている。この場合、洗浄溶剤供給ローラ41、42、洗浄溶剤供給装置43、掻き取りブレード、補修パン45などにより第1ローラ洗浄手段が構成されている。なお、洗浄溶剤は、油性インキを除去するための石油系の有機溶剤である。また、上述した各揺動シリンダ36,38,40もこの制御装置46により作動制御可能となっている。
従って、印刷終了後に、制御装置46は、揺動シリンダ40により水着けローラ32を版胴12から離間させ、揺動シリンダ36により調量ローラ31を水着けローラ32から離間させ、揺動シリンダ38によりインキ受けローラ33をインキ着けローラ28に対接させ、この状態で、洗浄溶剤供給装置43から洗浄溶剤供給ローラ41、42に洗浄溶剤を供給する。すると、洗浄溶剤は、インキ供給装置14及び湿し装置15の各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34に転移して供給されることで、各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34の表面に付着しているインキが浮かび上がり、溶剤廃液が掻き取りブレード44により掻き取られて補修パン45に回収される。これによりインキ供給装置14及び湿し装置15の各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34を洗浄することができる。
一方、第2ローラ洗浄手段は、湿し装置15における水舟29、水元ローラ30、調量ローラ31、水着けローラ32とから構成されている。
従って、洗浄溶剤によりインキ供給装置14及び湿し装置15の各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34を洗浄した後、制御装置46は、揺動シリンダ40により水着けローラ32を版胴12から離間させ、揺動シリンダ36により調量ローラ31を水着けローラ32に対接させ、揺動シリンダ38によりインキ受けローラ33をインキ着けローラ28から離間させ、この状態で、水元ローラ31により水舟29の湿し水を調量ローラ31及び水着けローラ32を介して水均しローラ34に供給する。すると、洗浄水としての湿し水により水均しローラ34の表面に残留している油性インキが除去され、この水均しローラ34を洗浄することができる。
ここで、本実施例のオフセット枚葉印刷機による印刷作業の流れについて、図2のフローチャート、図3のタイムチャート、図4乃至図7の概略図を用いて詳細に説明する。
本実施例のオフセット枚葉印刷機による印刷作業において、図2に示すように、ステップS1にて、印刷が開始され、ステップS2にて、印刷中になると、図3及び図4に示すように、時間t1にて、インキ供給装置14における各インキ着けローラ25,26,27,28を版胴12に対接すると共に、湿し装置15における水着けローラ32を版胴12に対接し、調量ローラ31を水着けローラ32に対接し、インキ受入れローラ33をインキ着けローラ28に対接する。そして、この状態にて、インキ供給装置14及び湿し装置15の各ローラを回転し、インキ元ローラ22により所定量のインキをインキつぼ21から呼び出しローラ23に供給し、インキローラ群24で適度に練り、薄膜を形成した後にインキ着けローラ25,26,27,28から版胴12の版面に供給する。一方、水元ローラ30により水舟29から汲み上げられた湿し水を調量ローラ31を介して水着けローラ32に供給し、この水着けローラ32から版胴12に供給する。また、インキ受入れローラ33に対してインキ着けローラ28からインキが転移されると共に、水着けローラ32から湿し水が転移され、インキと湿し水との乳化率が設定される。そして、版面に供給されたインキがブランケット胴11に転写され、圧胴13により印刷シートSに所定の印圧が掛けられることで、ブランケット胴11のインキを絵柄として印刷シートSに転写される。
図2に戻り、ステップS3にて、所定時間が経過して印刷が停止すると、図3及び図5に示すように、時間t2にて、インキ供給装置14における各インキ着けローラ25,26,27,28を版胴12から離間すると共に、湿し装置15における水着けローラ32を版胴12から離間し、調量ローラ31を水着けローラ32から離間する。そして、図2に戻り、ステップS4にて、洗浄溶剤によるローラの洗浄作業を開始すると、図3及び図6に示すように、時間t3にて、この状態にて、洗浄溶剤供給装置43から洗浄溶剤供給ローラ41、42に洗浄溶剤を供給し、洗浄溶剤をインキ供給装置14及び湿し装置15の各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34に供給することで、各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34の表面に付着しているインキを浮かび上がらせる。続いて、時間t4にて、掻き取りブレード44をインキローラ24aの表面に接触することで、各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34の表面にある溶剤廃液をこの掻き取りブレード44により掻き取って補修パン45に回収する。従って、インキ供給装置14及び湿し装置15の各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34は、洗浄溶剤により洗浄される。
図2に戻り、ステップS5にて、洗浄溶剤による洗浄が終了すると、図3及び図7に示すように、時間t5にて、洗浄溶剤供給装置43からの洗浄溶剤の供給を停止すると共に、掻き取りブレード44をインキローラ24aの表面から離間する一方、湿し装置15におけるインキ受入れローラ33をインキ着けローラ28から離間し、調量ローラ31を水着けローラ32に対接する。そして、この状態にて、湿し装置15の各ローラを回転し、水元ローラ30により水舟29から汲み上げられた湿し水を調量ローラ31を介して水着けローラ32に供給し、この水着けローラ32から水均しローラ34に供給する。すると、水着けローラ32上の湿し水と水均しローラ34上に残存している油性インキが置換され、水均しローラ34に残留していた油性インキが適正に除去される。従って、湿し装置15の水均しローラ34は、洗浄水としての湿し水により洗浄される。
そして、時間t6にて、湿し装置15における調量ローラ31を水着けローラ32から離間することで、湿し水による水均しローラ34の洗浄作業が終了し、図2に戻り、ステップS6にて、印刷作業が終了する。
このように実施例1の印刷機にあっては、版胴12の周囲にインキ供給装置14及び湿し装置15を配設し、洗浄溶剤によりインキ供給装置14及び湿し装置15の各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34を洗浄する第1ローラ洗浄手段と、洗浄水により湿し装置15の水均しローラ34洗浄する第2ローラ洗浄手段とを設け、印刷終了後に、第1ローラ洗浄手段により各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34を洗浄してから、第2ローラ洗浄手段により水均しローラ34を洗浄する。
従って、湿し装置15の水均しローラ34は、印刷終了後に、洗浄溶剤により洗浄されてから洗浄水により洗浄されるため、表面に付着した油性インキなどが確実に除去されることとなり、この水均しローラ34の高い親水性を常時確保することで、印刷時に水着けローラ32上の水膜を均一させてローラ目の発生を防止し、その結果、印刷品質を向上することができる。
また、湿し装置15にて、揺動シリンダ40により水着けローラ32を版胴12に対して着脱可能とし、揺動シリンダ36により調量ローラ31を水着けローラ32に対して着脱自在とし、揺動シリンダ38によりインキ受入れローラ33をインキ着けローラ28に対して着脱自在とし、第2ローラ洗浄手段を、水舟29と水元ローラ30と調量ローラ31と水着けローラ32とから構成している。そして、水着けローラ32を版胴12から離間させ、調量ローラ31を水着けローラ32に対接させ、インキ受けローラ33をインキ着けローラ28から離間させた状態で、水舟29から水元ローラ30、調量ローラ31、水着けローラ32を介して水均しローラ34に洗浄水を供給している。従って、別途、洗浄水を供給するための装置を付加することなく、既存の装置で対応することができ、装置の大型化、複雑化、高コスト化を抑制することができる。また、水舟29の湿し水を版胴12やインキ着けローラ28に供給することなく、水均しローラ34に確実に洗浄水として供給することができ、水均しローラを適正に洗浄することができる。
更に、第1ローラ洗浄手段として、洗浄溶剤供給手段43と掻き取りブレード44と補修パン45を設け、印刷終了後に、インキ着けローラ25,26,27,28を版胴12から離間させると共に、水着けローラ32を版胴12から離間させ、調量ローラ31を水着けローラ32から離間させた状態で、各ローラに洗浄溶剤を供給すると共に洗浄廃液を回収することで洗浄している。従って、洗浄溶剤により水均しローラ34に付着した油性インキを事前に予備洗浄し、その後、洗浄水により洗浄することで、表面に付着した油性インキなどを確実に除去することができる。
図8は、本発明の実施例2に係る印刷機の湿し装置を用いた水均しローラの洗浄方法を表すフローチャート、図9は、実施例2の印刷機の湿し装置を用いた水均しローラの洗浄方法を表すタイムチャートである。なお、本実施例の印刷機の湿し装置における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図1を用いて説明すると共に、この実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
本実施例の印刷機の湿し装置では、印刷開始前に、湿し装置15の水均しローラ32に予備水を供給する予備給水手段を設け、この予備給水手段を、水舟29と水元ローラ30と調量ローラ31と水着けローラ32により構成している。
ここで、実施例2の印刷機の湿し装置が適用されたオフセット枚葉印刷機による印刷作業の流れについて、図1の概略図、図8のフローチャート、図9のタイムチャートを用いて詳細に説明する。
本実施例のオフセット枚葉印刷機による印刷作業において、図8に示すように、ステップS11にて、水均しローラ33への予備給水を開始すると、図1及び図9に示すように、時間t11にて、湿し装置15における調量ローラ31を水着けローラ32に対接する。そして、この状態にて、湿し装置15の各ローラを回転し、水元ローラ30により水舟29から汲み上げられた湿し水を調量ローラ31を介して水着けローラ32に供給し、この水着けローラ32から水均しローラ34に供給する。すると、乾燥していた水均しローラ34の表面が湿し水により濡れることで、水均しローラ34の親水性が回復される。
そして、図8に戻り、ステップS12にて、印刷が停止されると、図1及び図9に示すように、時間t12にて、湿し装置15における調量ローラ31を水着けローラ32から離間することで、水均しローラ34への予備給水作業が終了する。そして、図2に戻り、ステップS13にて、印刷が開始され、ステップS14にて、印刷中になると、図1及び図9に示すように、時間t13にて、インキ供給装置14における各インキ着けローラ25,26,27,28を版胴12に対接すると共に、湿し装置15における水着けローラ32を版胴12に対接し、調量ローラ31を水着けローラ32に対接し、インキ受入れローラ33をインキ着けローラ28に対接する。そして、この状態にて、インキ供給装置14及び湿し装置15を駆動し、所定量のインキをインキ着けローラ25,26,27,28から版胴12の版面に供給する一方、所定量の湿し水を水着けローラ32から版胴12に供給する。そして、版胴12の版面に供給されたインキがブランケット胴11に転写され、圧胴13により印刷シートSに所定の印圧が掛けられることで、ブランケット胴11のインキを絵柄として印刷シートSに転写される。
図8に戻り、ステップS15にて、所定時間が経過して印刷が停止すると、図1及び図9に示すように、時間t14にて、インキ供給装置14における各インキ着けローラ25,26,27,28を版胴12から離間すると共に、湿し装置15における水着けローラ32を版胴12から離間し、調量ローラ31を水着けローラ32から離間する。そして、図8に戻り、ステップS16にて、洗浄溶剤によるローラの洗浄作業を開始すると、図1及び図9に示すように、時間t15にて、この状態にて、洗浄溶剤供給装置43から洗浄溶剤供給ローラ41、42に洗浄溶剤を供給し、洗浄溶剤をインキ供給装置14及び湿し装置15の各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34に供給することで、各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34の表面に付着しているインキを浮かび上がらせる。続いて、時間t16にて、掻き取りブレード44をインキローラ24aの表面に接触することで、各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34の表面にある溶剤廃液をこの掻き取りブレード44により掻き取って補修パン45に回収する。従って、インキ供給装置14及び湿し装置15の各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34は、洗浄溶剤により洗浄される。
図8に戻り、ステップS17にて、洗浄溶剤による洗浄が終了すると、図1及び図9に示すように、時間t17にて、洗浄溶剤供給装置43からの洗浄溶剤の供給を停止すると共に、掻き取りブレード44をインキローラ24aの表面から離間する一方、湿し装置15におけるインキ受入れローラ33をインキ着けローラ28から離間し、調量ローラ31を水着けローラ32に対接する。そして、この状態にて、湿し装置15の各ローラを回転し、水元ローラ30により水舟29から汲み上げられた湿し水を調量ローラ31を介して水着けローラ32に供給し、この水着けローラ32から水均しローラ34に供給する。すると、水着けローラ32上の湿し水と水均しローラ34上に残存している油性インキが置換され、水均しローラ34に残留していた油性インキが適正に除去される。従って、湿し装置15の水均しローラ34は、洗浄水としての湿し水により洗浄される。
そして、時間t18にて、湿し装置15における調量ローラ31を水着けローラ32から離間することで、湿し水による水均しローラ34の洗浄作業が終了し、図8に戻り、ステップS18にて、印刷作業が終了する。
このように実施例2の印刷機にあっては、版胴12の周囲にインキ供給装置14及び湿し装置15を配設し、印刷開始前に、湿し装置15の水均しローラ32に予備水を供給する予備給水手段として、水舟29と水元ローラ30と調量ローラ31と水着けローラ32とを適用している。
従って、印刷開始前に、水着けローラ32を版胴12から離間させ、調量ローラ31を水着けローラ32に対接させ、インキ受けローラ33をインキ着けローラ28から離間させた状態で、水舟29から水元ローラ30、調量ローラ31、水着けローラ32を介して水均しローラ34に予備給水することで、乾燥状態にあった水均しローラの親水性を確実に回復してから印刷を開始することができ、印刷時に水着けローラ32上の水膜を均一させてローラ目の発生を防止し、その結果、印刷品質を向上することができる。
図10は、本発明の実施例3に係る印刷機が適用されたオフセット枚葉印刷機の概略構成図、図11は、実施例3の印刷機の湿し装置を用いた水均しローラの洗浄方法を表すタイムチャートである。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例3の印刷機の湿し装置が適用されたオフセット枚葉印刷機において、図10に示すように、版胴12の周囲にインキ供給装置14と湿し装置15が配置されると共に、インキ供給装置14及び湿し装置15の各ローラに洗浄溶剤を供給すると共に洗浄廃液を回収して洗浄を行う第1ローラ洗浄手段と、湿し装置15の水均しローラ34に洗浄水を供給して洗浄を行う第2ローラ洗浄手段が設けられており、印刷終了後に、第1ローラ洗浄手段により各ローラを洗浄してから第2ローラ洗浄手段により各ローラを洗浄するようにしている。
本実施例では、第1ローラ洗浄手段として、上述した各実施例と同様に、洗浄溶剤供給ローラ41、42、洗浄溶剤供給装置43、掻き取りブレード、補修パン45などによりが設けられている。一方、第2ローラ洗浄手段としては、湿し装置15に、水舟29の湿し水を水均しローラ34の表面に噴射する湿し水スプレー51が設けられており、制御装置46により駆動制御可能となっている。
ここで、本実施例のオフセット枚葉印刷機による印刷作業の流れについて、図10の概略図、図11のタイムチャートを用いて詳細に説明する。
本実施例のオフセット枚葉印刷機による印刷作業において、図10及び図11に示すように、印刷が開始されて印刷中になると、時間t21にて、インキ供給装置14における各インキ着けローラ25,26,27,28を版胴12に対接すると共に、湿し装置15における水着けローラ32を版胴12に対接し、調量ローラ31を水着けローラ32に対接し、インキ受入れローラ33をインキ着けローラ28に対接する。そして、この状態にて、インキ供給装置14及び湿し装置15を駆動し、所定量のインキをインキ着けローラ25,26,27,28から版胴12の版面に供給する一方、所定量の湿し水を水着けローラ32から版胴12に供給する。そして、版胴12の版面に供給されたインキがブランケット胴11に転写され、圧胴13により印刷シートSに所定の印圧が掛けられることで、ブランケット胴11のインキを絵柄として印刷シートSに転写される。
所定時間が経過して印刷が停止すると、時間t22にて、インキ供給装置14における各インキ着けローラ25,26,27,28を版胴12から離間すると共に、湿し装置15における水着けローラ32を版胴12から離間し、調量ローラ31を水着けローラ32から離間する。そして、時間t23にて、洗浄溶剤供給装置43から洗浄溶剤供給ローラ41、42に洗浄溶剤を供給し、洗浄溶剤をインキ供給装置14及び湿し装置15の各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34に供給することで、各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34の表面に付着しているインキを浮かび上がらせる。続いて、時間t24にて、掻き取りブレード44をインキローラ24aの表面に接触することで、各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34の表面にある溶剤廃液をこの掻き取りブレード44により掻き取って補修パン45に回収する。従って、インキ供給装置14及び湿し装置15の各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34は、洗浄溶剤により洗浄される。
洗浄溶剤による洗浄が終了すると、時間t25にて、洗浄溶剤供給装置43からの洗浄溶剤の供給を停止すると共に、掻き取りブレード44をインキローラ24aの表面から離間する。一方、湿し水スプレー51により水舟29の湿し水を水均しローラ34の表面に噴射する。すると、水均しローラ34上に残存している油性インキが湿し水スプレー51から噴射された湿し水により適正に除去される。従って、湿し装置15の水均しローラ34は、洗浄水としての湿し水により洗浄される。そして、時間t26にて、湿し水スプレー51からの湿し水の噴射が停止され、湿し水による水均しローラ34の洗浄作業が終了する。
このように実施例3の印刷機にあっては、版胴12の周囲にインキ供給装置14及び湿し装置15を配設し、洗浄溶剤によりインキ供給装置14及び湿し装置15の各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34を洗浄する第1ローラ洗浄手段と、洗浄水により湿し装置15の水均しローラ34洗浄する第2ローラ洗浄手段とを設け、第1ローラ洗浄手段を、洗浄溶剤供給ローラ41、42、洗浄溶剤供給装置43、掻き取りブレード、補修パン45とし、第2ローラ洗浄手段を、水舟29の湿し水を水均しローラ34の表面に噴射する湿し水スプレー51とし、印刷終了後に、第1ローラ洗浄手段により各ローラ24,25,26,27,28,32,33,34を洗浄してから、第2ローラ洗浄手段により水均しローラ34を洗浄する。
従って、湿し装置15の水均しローラ34は、印刷終了後に、洗浄溶剤により洗浄されてから湿し水スプレー51の洗浄水により洗浄されるため、表面に付着した油性インキなどが確実に除去されることとなり、この水均しローラ34の高い親水性を常時確保することで、印刷時に水着けローラ32上の水膜を均一させてローラ目の発生を防止し、その結果、印刷品質を向上することができる。また、水着けローラ33や水均しローラ34などの揺動位置に拘らず、湿し水スプレー51により確実に洗浄水を水均しローラ34に供給することができる。
なお、上述した実施例3にて、湿し水スプレー51を用いて、上述した実施例2のように、印刷前に水均しローラ34に予備給水を行ってもよい。
本発明に係る印刷機は、水均しローラの高い親水性を常時確保して水着けローラ上の水膜を均一させることで印刷品質の向上を図ったものであり、どのような場所に設置される印刷機や水均しローラの洗浄方法にも適用することができる。
本発明の実施例1に係る印刷機が適用されたオフセット枚葉印刷機の概略構成図である。 実施例1の印刷機の湿し装置を用いた水均しローラの洗浄方法を表すフローチャートである。 実施例1の印刷機の湿し装置を用いた水均しローラの洗浄方法を表すタイムチャートである。 実施例1の印刷機の湿し装置における印刷時のローラ配列を表す概略図である。 実施例1の印刷機の湿し装置における印刷停止時のローラ配列を表す概略図である。 実施例1の印刷機の湿し装置における洗浄溶剤による洗浄時のローラ配列を表す概略図である。 実施例1の印刷機の湿し装置における湿し水による洗浄時のローラ配列を表す概略図である。 本発明の実施例2に係る印刷機の湿し装置を用いた水均しローラの洗浄方法を表すフローチャートである。 実施例2の印刷機の湿し装置を用いた水均しローラの洗浄方法を表すタイムチャートである。 本発明の実施例3に係る印刷機が適用されたオフセット枚葉印刷機の概略構成図である。 実施例3の印刷機の湿し装置を用いた水均しローラの洗浄方法を表すタイムチャートである。
符号の説明
11 ブランケット胴
12 版胴
13 圧胴
14 インキ供給装置
15 湿し装置
16 版
24 インキローラ群
25,26,27,28 インキ着けローラ
29 水舟(第2ローラ洗浄手段)
30 水元ローラ(第2ローラ洗浄手段)
31 調量ローラ(第2ローラ洗浄手段)
32 水着けローラ(第2ローラ洗浄手段)
33 インキ受入れローラ
34 水均しローラ
36 揺動シリンダ(第2駆動手段)
38 揺動シリンダ(第3駆動手段)
40 揺動シリンダ(第1駆動手段)
43 洗浄剤供給装置(第1ローラ洗浄手段)
44 掻き取りブレード(第1ローラ洗浄手段)
46 制御装置(洗浄制御手段)
51 湿し水スプレー(第2ローラ洗浄手段)

Claims (9)

  1. 版胴に対接して該版胴に湿し水を供給する水着けローラと、該水着けローラに対接して該表面の湿し水を均す水均しローラと、前記水着けローラを介して前記水均しローラに洗浄溶剤を供給すると共に洗浄廃液を回収する第1ローラ洗浄手段と、前記水均しローラに洗浄水を供給して洗浄する第2ローラ洗浄手段と、印刷終了後に前記第1ローラ洗浄手段により前記水均しローラを洗浄してから前記第2ローラ洗浄手段により前記水均しローラを洗浄する洗浄制御手段とを具えた湿し装置を具備することを特徴とする印刷機。
  2. 請求項1に記載の印刷機において、前記第2ローラ洗浄手段は、水舟と、該水舟の湿し水を汲み上げる水元ローラと、該水元ローラが汲み上げた湿し水を前記水着けローラに転移する調量ローラと、該調量ローラから転移された湿し水を前記水均しローラに供給する前記水着けローラとを具えた湿し装置を具備することを特徴とする印刷機。
  3. 請求項2に記載の印刷機において、前記水着けローラを前記版胴の表面に着脱する第1駆動手段と、前記調量ローラを前記水着けローラの表面に着脱する第2駆動手段と、前記水着けローラに対接するインキ受けローラをインキ着けローラの表面に着脱する第3駆動手段とを設け、前記第1駆動手段により前記水着けローラが前記版胴から離間し、前記第2駆動手段により前記調量ローラが前記水着けローラから離間し、前記第3駆動手段により前記インキ受けローラが前記インキ着けローラに対接した状態で、前記洗浄制御手段は、前記第1ローラ洗浄手段により前記インキ着けローラ、前記インキ受けローラ、前記水着けローラを介して前記水均しローラに洗浄溶剤を供給する湿し装置を具備することを特徴とする印刷機。
  4. 請求項2に記載の印刷機において、前記水着けローラを前記版胴の表面に着脱する第1駆動手段と、前記調量ローラを前記水着けローラの表面に着脱する第2駆動手段とを設け、前記第1駆動手段により前記水着けローラが前記版胴から離間し、前記第2駆動手段により前記調量ローラが前記水着けローラに対接した状態で、前記洗浄制御手段は、前記第2ローラ洗浄手段により前記水舟から前記水元ローラ、前記調量ローラ、前記水着けローラを介して前記水均しローラに洗浄水を供給する湿し装置を具備することを特徴とする印刷機。
  5. 請求項1に記載の印刷機において、前記第2ローラ洗浄手段は、水舟と、該水舟の湿し水を前記水均しローラの表面に噴射する湿し水スプレーを具えた湿し装置を具備することを特徴とする印刷機。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の印刷機において、印刷開始前に前記水均しローラに予備水を供給する予備給水手段を具えた湿し装置を具備することを特徴とする印刷機。
  7. 版胴に対接して該版胴に湿し水を供給する水着けローラと、該水着けローラに対接して該表面の湿し水を均す水均しローラとを具えた印刷機において、印刷終了後に、前記水着けローラを介して前記水均しローラに洗浄溶剤を供給すると共に洗浄廃液を回収して前記水均しローラを洗浄した後、前記水均しローラに洗浄水を供給して洗浄することを特徴とする水均しローラの洗浄方法。
  8. 請求項7に記載の水均しローラの洗浄方法において、前記洗浄溶剤により前記水均しローラを洗浄した後、水舟から水元ローラにより汲み上げた湿し水を調量ローラ及び前記水着けローラを介して前記水均しローラに供給することで、前記水均しローラを洗浄することを特徴とする水均しローラの洗浄方法。
  9. 請求項7または8に記載の水均しローラの洗浄方法において、印刷開始前に前記水均しローラに予備水を供給して親水性を回復させることを特徴とする水均しローラの洗浄方法。
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