JP2009204293A - 空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱交換器5と、この熱交換器5で生成されたドレン水を受けるドレンパン7と、このドレンパン7に溜まったドレン水を汲み上げて外部に排水するドレンポンプ71とを備えた空気調和装置において、ドレンパン7に、ドレンポンプ71の吸込口71Aの周囲を囲う壁部83を備えた敷設部材80を配置し、この壁部83をメッシュ形状に形成した。
【選択図】図1
Description
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、スライムの詰まりを恒久的に防止することができる空気調和装置を提供することにある。
図1は本実施形態に係る空気調和装置を示す図である。この空気調和装置100は、2つの空気吹出口を備えた、いわゆる2方向カセットと呼称される天井埋込型空気調和装置であり、箱形の室内機本体1と、室内機本体1に配管接続された室外機(図示せず)とを備えている。
室内機本体1には、送風機3、熱交換器5、発泡スチロール製のドレンパン7、及び、後述するドレンポンプ等の各種機器類が収納され、被調和室の天井に複数本の吊りボルト(図示せず)を介して吊り下げられ、この室内機本体1の下側を向いた開口面には、化粧パネル9が重ね合わせて取り付けられている。
17は板金製の補強金具であり、この補強金具17は、ドレンパン7の吸込開口7Aの側縁部に宛われ、補強金具17の両端がねじ(図示せず)を介して外箱11の端板11Bの上縁部11Cに固定されている。この板金製の外箱11は変形し、撓みやすい。そこで、外箱11の略中央部に、外箱11の外壁とドレンパン7の補強金具17間に掛け渡された、センター金具21が設けられ、このセンター金具21によって、外箱11の天板11Dの反り及び外箱11の中央部の開きが防止される。
このドレン受け部7Cの上側(図2の下方向)には、ドレン受け部7Cに回収されたドレン水を汲み上げて外部に排水するドレンポンプ71(図4参照)が配設されている。
ドレンポンプ71は、このドレンポンプ71の吸込口71Aが、ドレン受け部7Cのドレン回収部7Hに臨むように、取付ステー72を介して室内機本体1の外箱11に固定される。このため、ドレンポンプ71が駆動された場合に、ドレン回収部7Hのドレン水がドレンポンプ71に吸い込まれ、このドレンポンプ71の吐出口71B(図2参照)に連結された排水ホース(不図示)を介して外部に排出される。
なお、このドレンポンプ71と取付ステー72との間には複数の防振ゴム73が介挿され、これら防振ゴム73は、ドレンポンプ71駆動時の振動が外箱11に伝達するのを遮断する。
また、このドレン回収部7Hには、ドレン抜き用の貫通孔74が設けられており、この貫通孔74は通常は栓75で封止され、この栓75は清掃等のメンテナンス時に取り外される。なお、図4中、符号76はフロートスイッチであり、このフロートスイッチ76は、ドレンポンプ71の故障や排水ホースの詰まり等によって生じるドレン水の水位上昇を検出するものである。
この敷設部材80は、耐腐食性を有する金属線(例えば、ステンレス線)等の線材を網目状に組んだメッシュ部材で形成され、ドレンポンプ71の吸込力程度では移動しない重量を有している。この敷設部材80は、ドレン回収部7Hの底面全体を略覆う平板状の底面覆い部81と、この底面覆い部81より外周側に予め設けられた余剰部分(略4隅の部分)を下方に折り曲げて形成した複数の支持部82とを備えている。このため、この敷設部材80は、支持部82をドレン回収部7Hの底面に載置することによって、底面覆い部81がドレン回収部7Hの底面から浮いた状態で支持(つまり、フローティング支持)されるようになっている。
すなわち、この敷設部材80は、メッシュ状平板部材(例えば、一枚の金網)を所定形状(底面覆い部81、支持部82及び壁部83を平面形状に展開した形状)に切断し、外周部分を下方に折り曲げて支持部82が形成され、内側部分を部分的に切断して下方に折り曲げることによって壁部83が形成され、この敷設部材80を容易に作成することが可能である。なお、この敷設部材80を一部品で形成する場合に限らず、多数の部材を接合して形成してもよい。
この敷設部材80は、この部材80の網目によってドレン水が敷設部材80の内外を容易に流通可能に構成され、この網目はドレンポンプ71の吸込口71Aより小さい網目に形成されている。
また、敷設部材80の底面覆い部81とドレン回収部7Hとの間の空間内には、図4及び図5に示すように、化学的にスライムの発生を抑制する抗菌剤90が配置される。この抗菌剤90は、例えば、粒状の銀イオン抗菌剤をメッシュ状の袋内に封入したものが適用される。このため、この抗菌剤90によりドレンパン7に貯留されたドレン水にスライムが発生するのを抑えることができる。
図7は敷設部材80を周辺構成と共に模式的に示した図である。なお、この図においては、説明を分かり易くするため、抗菌剤90の図示を省略すると共に、抗菌剤90の効果がなくなりドレン水にスライムSが発生した状態を示している。
この空気調和装置100においては、空調運転中はドレンポンプ71が駆動され、空調運転が停止するとドレンポンプ71の駆動も停止される。このため、空調運転時に熱交換器5でドレン水が生成された場合(冷房運転中の場合)、ドレンポンプ71の故障や排水ホースの詰まりがない通常状態では、ドレン水の水位がドレンポンプ71の吸込口71Aの高さH1(図7参照)までとなる。
一方、この状況で空調運転が停止されると、ドレンポンプ71及び排水ホース内のドレン水が重力でドレンパン7(ドレン回収部7H)に逆流するので、この戻り水の容積分だけドレン水の水位が上昇し、図7に示す高さH2まで上昇することになる。
なお、敷設部材80の高さhを水位H1より高くしたのは、抗菌剤90の配置スペースを十分に確保するためである。
また、この敷設部材80がドレンパン7の底面にフローティング支持された底面覆い部81を有するので、この底面覆い部81によってスライムSの浮きを抑えてスライムSを外に出にくくすることができる。しかも、この底面覆い部81についてもメッシュ状に形成されるので、このスライムSが底面覆い部81を通過する場合には、スライムSが細断され、これによっても、スライムの詰まりを防止することができる。また、この敷設部材80の網目がドレンポンプ71の吸込口71Aより小さいので、スライムの詰まりが確実に防止される。
従って、本構成では、抗菌剤90によってスライムの発生を抑えると共に、この抗菌剤の効果がなくなってスライムが発生した場合でも、スライムを細断してスライムの詰まりを恒久的に抑えることができる。
また、本発明のメッシュ形状には、略四角形状の開口に限らず、菱形形状等の他の矩形形状や多角形形状、或いは、丸形状等の任意の開口形状を広く適用できることは勿論である。
さらに、上述の実施形態では、袋状の抗菌剤90を一つだけ配置する場合について説明したが、複数個配置してもよい。複数個配置する場合は、スライムの発生を均等に抑制する観点から、ドレンポンプ71の吸込口71Aを中心として該吸込口71Aの周辺に均等配置することが好ましい。また、この抗菌剤90の袋内に重りを入れ、この重りで抗菌剤90の浮き上がりを防止してもよいし、袋自体を重量を有する素材(金属素材等)で形成して抗菌剤90の浮き上がりを防止するようにしてもよい。
また、図8の例では、敷設部材80の高さhをドレン水の水位H2よりも高くすることによって、敷設部材80の外周側に存在するスライムSを確実に敷設部材80で細断可能にしている。
しかも、この構成では、ドレンポンプ71の吸込口71Aの周囲がメッシュ状の壁部83で囲まれると共に、ドレンポンプ71の吸込口71A下方がメッシュ状の近接底部87で覆われるため、吸込口71がメッシュ部材で完全に囲まれ、このメッシュの開口よりも大きいスライムがドレンポンプ71に吸い込まれる事態を確実に防止でき、吸込不良をより確実に防止できる。
このような構成とすれば、仮にドレンパン7の底面にスライム203が広がって生成され、ドレンポンプ71の運転によって、この広がっているスライム203がドレンポンプ71に吸い込まれる際には、このメッシュ形状の網目部材200でスライム203は図のように細分化されたスライム204となると考えられ、細分化されたスライム204がドレンポンプ71に流れ込む。
3 送風機
5 熱交換器
7 ドレンパン
7H ドレン回収部
71 ドレンポンプ
71A 吸込口
71B 吐出口
80 敷設部材
81 底面覆い部
82 支持部
83 壁部
85 開口部
87 近接底部
90 抗菌剤
100 空気調和装置
S、SA スライム
200 網目部材
Claims (7)
- 熱交換器と、この熱交換器で生成されたドレン水を受けるドレンパンと、このドレンパンに溜まったドレン水を汲み上げて外部に排水するドレンポンプとを備えた空気調和装置において、 前記ドレンパンに、前記ドレンポンプの吸込口の周囲を囲う壁部を備えた敷設部材を配置し、この壁部をメッシュ形状に形成したことを特徴とする空気調和装置。
- 前記敷設部材は、前記ドレンパンの底面との間に間隔を空けて支持される底面覆い部を有し、この底面覆い部は、前記ドレンポンプの吸込口に対応する領域が開口し、この開口端から前記壁部が下方に延出することを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
- 前記壁部及び底面覆い部は、前記ドレンポンプの吸込口より小さい網目を有するメッシュ形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の空気調和装置。
- 前記ドレンパンと前記敷設部材とによって囲まれる空間内に抗菌剤を配置したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の空気調和装置。
- 熱交換器と、この熱交換器で生成されたドレン水を受けるドレンパンと、このドレンパンに溜まったドレン水を汲み上げて外部に排水するドレンポンプとを備えた空気調和装置において、 前記ドレンポンプの吸込口をメッシュ形状の網目部材で覆ったことを特徴とする特徴とする空気調和装置。
- 前記ドレンパンに生成されたスライムが、前記ドレンポンプの運転によって、このポンプに吸い込まれる際には、このメッシュ形状の網目部材でこのスライムが細分化されてからこのドレンポンプに流れ込むようにしたことを特徴とする請求項5に記載の空気調和装置。
- 前記メッシュ形状の網目部材の網目は、前記ドレンポンプの吸込口より小さい網目であることを特徴とする請求項5並びに6に記載の空気調和装置。
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