JP2009204116A - 動力伝達チェーン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】チェーン1は、対をなす第1および第2のピン10,11を互いに転がり摺動接触可能に連結する連結リング30を備えている。連結リング30は、その内周23に第1および第2の規制部42,43を有していると共に、その外周に第3および第4の規制部44〜47を有している。互いに対向する規制部(規制部44と規制部45、規制部46と規制部47)は、互いに当接してチェーン1の屈曲を規制する。これにより、チェーン1の屈曲により生じるチェーン1の振動が抑制される。その結果、振動により生じるチェーン1の騒音が効果的に低減される。
【選択図】図5
Description
この発明は、かかる背景のもとになされたものであり、振動の発生を効果的に抑制して、当該振動により生じる騒音を効果的に低減することができる動力伝達チェーンを提供することを目的とする。
上記緩衝材としては、例えば、鋳鉄、Fe−Al合金、Mn−Cu合金、Cr合金、Siキルド鋼またはMg−Zr合金等を含む制振合金や、ばね鋼または工具鋼が用いられる。
また、上記連結リングは、上記第1および第2の動力伝達部材の他方(11)に対向する位置にスリット(48)を有している場合がある(請求項4)。この場合、連結リングを軽量化させるとともに、当該連結リングの材料費を低減することができる。これにより、動力伝達チェーンの軽量化および低コスト化が達成される。
図1は、本発明の一実施形態に係る動力伝達チェーン1を備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機100の要部構成を模式的に示す斜視図である。また、図2は、ドライブプーリ60(ドリブンプーリ70)および動力伝達チェーン1の一部の断面図である。図1では、動力伝達チェーン1の一部を断面で示している。
図3は、チェーン1の一部の断面図である。また、図4は、図3のIV−IV線に沿うチェーン1の断面図である。図3は、チェーン1の直線領域(ドライブプーリ60およびドリブンプーリ70間に配置されたチェーン1の一部)を示している。また、図4において、(a)は、チェーン1が正側に屈曲した状態を示しており、(b)は、チェーン1が負側に屈曲した状態を示している。
図3および図4を参照して、チェーン1は、複数のリンク2と、これらのリンク2を互いに屈曲可能に連結する複数の連結部材3とを含む。以下では、チェーン1の進行方向に沿う方向をチェーン進行方向Xといい、チェーン進行方向Xに直交し且つ連結部材3の長手方向に沿う方向をチェーン幅方向Wという。また、チェーン進行方向Xおよびチェーン幅方向Wの双方に直交する方向を直交方向Vという。
チェーン進行方向Xに隣接するリンク2において、相対的にチェーン進行方向Xの後方側のリンク2の前貫通孔7と、相対的にチェーン進行方向Xの前方側のリンク2の後貫通孔8とは、チェーン幅方向Wに並んで互いに対応している。チェーン進行方向Xに隣接するリンク2は、これら対応する貫通孔7,8を挿通する連結部材3によって、互いに屈曲可能に連結されている。これにより、全体として無端状をなすチェーン1が形成されている。
柱部9の高さ方向に関して、一方の側部24の中央部には、第1の規制部26および第2の規制部28が設けられている。また、柱部9の高さ方向に関して、他方の側部25の中央部には、第1の規制部27および第2の規制部29が設けられている。第1および第2の規制部26〜29は、チェーン進行方向Xに隣接するリンク2間の屈曲角度を所定範囲に規制することができる。具体的には、第1および第2の規制部26〜29は、例えば−1.5°〜18°の範囲でリンク2間の屈曲を許容しており、この範囲を超えるリンク2間の屈曲を規制することができる。
以下では、直交方向Vのうち、一端部14から他端部15に向かう側をチェーン内周側といい、他端部15から一端部14に向かう側をチェーン外周側という。
図3および図4を参照して、第2のピン11(ストリップ、またはインターピースともいう)は、第1のピン10と同様の材料により形成された、チェーン幅方向Wに延びる長尺(板状)の部材である。第2のピン11は、図3に示すように、第1のピン10よりも短く形成されており、その一対の端部がシーブ面62a,63a,72a,73aに接触しないようにされている。チェーン進行方向Xに関して、第2のピン11は、第1のピン10よりも薄肉に形成されている。
後部19は、平坦部22を有している。後部19は、対をなす第1のピン10の前部12と対向しており、前部12と接触部Tで転がり摺動接触している。また、前部18は、後部19の平坦部22と概ね平行な平坦面に形成されている。一端部20は、第2のピン11の周面のうち、チェーン外周側の端部を構成しており、チェーン外周側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。また、他端部21は、第2のピン11の周面のうち、チェーン内周側の端部を構成しており、チェーン内周側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。
図3に示すように、チェーン1は、所定の連結ピッチPを有している。連結ピッチPとは、チェーン1の直線領域における、隣接する第1のピン10,10間の距離をいう。具体的には、チェーン1の直線領域において、リンク2の前貫通孔7内の第1および第2のピン10,11の互いの接触部Tと、当該リンク2の後貫通孔8内の第1および第2のピン10,11の互いの接触部Tとの間の、チェーン進行方向Xの距離をいう。
チェーン1に予張力が付与されると、各リンク2は、前端部4および後端部5間の距離が大きくなるように引っ張られる。したがって、各リンク2に加わる力が所定値を超えると、当該リンク2に塑性変形が生じ、当該リンク2の前貫通孔7および後貫通孔8が変形することになる。
本実施形態の一つの特徴とするところは、対をなす第1および第2のピン10,11がそれぞれ連結リング30によって連結されており、この連結リング30によって、チェーン1の直線領域で生じるチェーン1の振動が抑制されていることにある。以下では、連結リング30について具体的に説明する。
図6に示すように、連結リング30は、チェーン進行方向Xの前後に並ぶ前部31および後部32、ならびに、前部31および後部32をそれぞれ連結する一対の連結部33,34を含む。前部31には、チェーン進行方向Xの前方を向く一端面35が設けられている。また、後部32には、チェーン進行方向Xの後方を向く他端面36が設けられている。図6において、連結部33は連結リング30の上部に相当し、連結部34は連結リング30の下部に相当する。
また、連結リング30には、対をなす第1および第2のピン10,11が嵌合する嵌合孔37が形成されている。嵌合孔37は、リンク2の前貫通孔7と同じ形状でなくてもよく、例えば前貫通孔7より小さくされている。嵌合孔37は、連結リング30の内周23によって区画されている。対をなす第1および第2のピン10,11の少なくとも一方は、連結リング30の内周23によって移動が案内される。
第3および第4の規制部44〜47は、例えば0°〜16°の範囲でリンク2の屈曲を許容しており、この範囲を超えるリンク2間の屈曲を規制することができる。すなわち、第3および第4の規制部44〜47によって許容されるリンク2間の屈曲角度範囲は、連結リング30の内周23に設けられた第1および第2の規制部42,43によって許容されるリンク2間の屈曲角度範囲(0°〜16°)と等しくされている。したがって、これら第1から第4の規制部42〜47は、互いに協働してリンク2間の屈曲角度を所定範囲に規制する。
一方、チェーン1が屈曲してリンク2間の屈曲角度が所定値K3(K3>0°、本実施形態ではK3=16°)に達すると、図5(b)に示すように、前貫通孔7に嵌合された第1のピン10の後部13の一部13aと、連結リング30の内周23に設けられた第1の規制部42(第1の接触点)とが当接する。
以上のように、本実施形態では、リンク2の柱部9よりも規制範囲の広い連結リング30によって、チェーン1の屈曲が厳しく規制されている。これにより、チェーン1の直線領域において、リンク2間を屈曲させるような振動が効果的に抑制されている。また、連結リング30によってチェーン1の屈曲を規制することにより、チェーン1の伝達効率の低下が抑制されている。
図7を参照して、本実施形態が上述の実施形態と主に相違するのは、連結リング130にスリット48が設けられていることにある。すなわち、連結リング130は、平面視において、C形をなしている。スリット48は、連結リング130に遊嵌された第1のピン10に対向する位置に設けられている。スリット48を設けることにより、連結リング130を軽量化することができる。また、連結リング130の材料費を低減することができる。これにより、動力伝達チェーン101の軽量化および低コスト化が達成されている。さらに、第1のピン10に対向する位置にスリット48が設けられているので、連結リング130と第2のピン11との固定が弱くなることが防止されている。
具体的には、連結リング30(130)が弾性を有する材料によって形成されていてもよい。この場合、チェーン進行方向Xに隣接する連結リング30(130)が互いに当接した状態で、リンク2間を屈曲させる大きな荷重が当該チェーン1に加えられると、当該連結リング30(130)は弾性的に撓む。そして、連結リング30(130)の撓みが大きくなると、第1および第2のピン10,11が柱部9に設けられた第1の規制部26,27または第2の規制部28,29に当接する。これにより、チェーン1の屈曲がリンク2の柱部9によって規制される。
以上、本発明の実施形態について幾つか説明したが、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではない。すなわち、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
Claims (5)
- チェーン進行方向に並ぶ複数のリンクと、
これらのリンクを互いに屈曲可能に連結する複数の連結部材とを備え、
各連結部材は、互いに転がり摺動接触する第1および第2の動力伝達部材を含み、
各リンクは一対の貫通孔を有し、各貫通孔にそれぞれ対応する連結部材が挿入され、
各貫通孔に挿入された連結部材を嵌合させる嵌合孔を有する連結リングによって、当該連結部材の第1および第2の動力伝達部材が連結され、
チェーン進行方向に隣接する連結リングの対向面に、互いに当接することにより、チェーン進行方向に隣接するリンク間の屈曲角度を規制する規制部が設けられている動力伝達チェーン。 - 請求項1において、上記連結リングは緩衝材を含むことを特徴とする動力伝達チェーン。
- 請求項1または2において、上記第1および第2の動力伝達部材の何れか一方が、連結リングの嵌合孔に圧入されていることを特徴とする動力伝達チェーン。
- 請求項3において、上記連結リングは、上記第1および第2の動力伝達部材の他方に対向する位置にスリットを有していることを特徴とする動力伝達チェーン。
- 請求項1または2において、上記リンクの屈曲に伴って、上記連結リングの嵌合孔の内周に、第1および第2の動力伝達部材の少なくとも一方が摺動することを特徴とする動力伝達チェーン。
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