JP2018009619A - 動力伝達チェーン - Google Patents

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Shinji Yasuhara
伸二 安原
明洋 高里
Akihiro Takasato
明洋 高里
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Abstract

【課題】疲労耐久性に優れた動力伝達チェーンを提供する。
【解決手段】ピン3,4の端面がプーリに接触する接触領域Bの接触中心Cを含む。リンク2が、チェーン進行方向X及びチェーン幅方向の双方と直交する直交方向Vに関して、各貫通孔5,6のチェーン内径側V1に配置される第1枠部31を含む。貫通孔5,6は、対応するピン3,4のチェーン内径側V1の端部が圧入嵌合された第1嵌合縁部51,61とチェーン外径側V2の端部が圧入嵌合された第2嵌合縁部52;62とを含む。チェーン幅方向から見たときに、第1嵌合縁部61;51と接触中心Cとの直交方向Vの距離である第1距離D1が、第1嵌合縁部61;51と第2嵌合縁部62;52との直交方向Vの距離である第2距離D2の半分よりも小さくされ、且つ、第1枠部31の直交方向Vの幅である直交方向幅E1が、第1距離D1よりも小さくされる。
【選択図】図2

Description

本発明は動力伝達チェーンに関する。
対向し、かつ互いの距離が変更可能な円錐状のシーブ面を有する2個のプーリに、巻き渡されてシーブ面間に挟持されるチェーンにおいて、板状のリンクの開口をそれぞれ貫通する2個のピンが、シーブ面に接触して動力伝達するものが提案されている(例えば特許文献1を参照)。
特開2016−038060号公報
駆動時において、チェーンには、動力伝達に必要な張力が負荷される。直線状態のチェーンが、プーリのシーブ面間に噛み込まれるときに、ピン同士の接触部が、転がり変位(実際には若干の滑り変位を伴う変位)し、チェーンが屈曲状態になる。このように、直線状態と屈曲状態との姿勢変化を繰り返すチェーンにおいて、リンクには、平均応力および応力振幅が作用しており、これら平均応力および応力振幅は、リンクの疲労限度に影響を及ぼす。
例えば、縦軸を応力振幅とし、横軸を平均応力として、疲労限度における応力振幅と平均応力の関係が、修正グッドマン線図(modified Goodman relationship )として表される場合がある。
通例、チェーン進行方向と直交するチェーン幅方向から見たときに、チェーン進行方向およびチェーン幅方向の双方と直交する直交方向に関して、リンクの外法寸法の中心と、リンクの開口幅の中心と、プーリに対するピンの端面の接触領域の中心(接触中心)とが、概ね一致するようにされている。すなわち、ピンおよびリンクは、直交方向に関して、前記基準線に対して概ね対称となるように形成されている。
特許文献1では、図6に示すように、リンク300の開口(貫通孔301)はチェーン進行方向Xに長い略矩形に形成されており、リンク300は、直交方向Vに関して貫通孔301のチェーン内径側V1に配置される第1枠部302と、貫通孔301のチェーン外径側V2に配置される第2枠部303とを含む。プーリに対する各ピン304,305の接触中心Cと、各ピン304,305のチェーン内径側V1の端部が圧入嵌合された、貫通孔301のチェーン内径側V1の縁部306,307との直交方向Vの距離を第1距離D1としたとき、第1枠部302の直交方向Vの幅である直交方向幅E1は、第1距離D1よりも大きくされている(E1>D1)。
一方、通例、チェーンの耐久性を向上させるために、ピンをプーリの円錐状のシーブ面で挟んだ状態で、チェーンに予め張力を付与する(予張力を付与する)ことにより、リンクに対して、適当な残留圧縮応力を付与することが行われている。
しかしながら、特許文献1のように第1枠部302の直交方向Vの幅である直交方向幅E1が第1距離D1よりも大きい場合(E1>D1の場合)、予張力付与時に、第1枠部302に負荷される応力が小さくなるため、予張力付与後に、十分な残留圧縮応力が得られない。このため、使用時において、第1枠部302に負荷される平均応力が増大し、第1枠部302に応力が集中してチェーンの疲労耐久性が低下する。
本発明の目的は、疲労耐久性に優れた動力伝達チェーンを提供することである。
請求項1の発明は、相対向する一対のシーブ面(72a,73a;82a,83a)をそれぞれ有する一対のプーリ間(70;80)に巻き掛けられ、前記シーブ面に接触して動力を伝達する無端状の動力伝達チェーン(1)であって、チェーン進行方向に並ぶ一対の貫通孔(5,6)を含み、前記チェーン進行方向および前記チェーン進行方向とは直交するチェーン幅方向(W)に並び残留圧縮応力を有する複数のリンク(2)と、前記チェーン幅方向に延びて各前記リンクの前記一対の貫通孔に挿通され前記複数のリンクを互いに連結する複数の連結部材(11,12)と、を備え、各前記連結部材は、リンク間の屈曲に伴い変位する接触部(A)で互いに転がり摺動接触する一対のピン(3,4)を含み、各前記ピンの端面に、前記シーブ面に接触する接触領域(B)が形成され、前記接触領域は接触中心(C)を含み、前記リンクは、前記チェーン進行方向および前記チェーン幅方向の双方と直交する直交方向(V)に関して、各前記貫通孔のチェーン内径側(V1)に配置される第1枠部(31)と、前記貫通孔のチェーン外径側(V2)に配置される第2枠部(32)と、を含み、各前記貫通孔は、対応するピンの前記チェーン内径側の端部(3c;4c)が圧入嵌合された第1嵌合縁部(61;51)と、前記対応するピンの前記チェーン外径側の端部(3d;4d)が圧入嵌合された第2嵌合縁部(62;52)と、を含み、前記チェーン幅方向から見たときに、前記第1嵌合縁部と前記接触中心との前記直交方向の距離である第1距離が、前記第1嵌合縁部と前記第2嵌合縁部との前記直交方向の距離である第2距離の半分よりも小さくされ、且つ、前記第1枠部の前記直交方向の幅である直交方向幅が、前記第1距離よりも小さくされている動力伝達チェーンを提供する。
請求項1の発明では、直交方向に関して、第1嵌合縁部と、プーリに対するピンの接触中心との距離である第1距離D1が、第1嵌合縁部と第2嵌合縁部との距離である第2距離D2の半分よりも小さくされる(D1<0.5×D2)。このため、リンクに負荷される応力振幅を低減することができるという利点がある一方、平均応力が増大するおそれがある。これに対して、第1枠部の直交方向幅E1が、第1距離D1よりも小さくされている(E1<D1)。これにより、第1枠部の残留圧縮応力を大きくすることが可能となるため、平均応力を低減することができる。したがって、リンクの応力振幅および平均応力の双方を低減することが可能となり、疲労耐久性を向上することができる。
本発明の一実施形態に係る動力伝達チェーンを備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機の要部構成を模式的に示す斜視図である。 図1のドライブプーリ(ドリブンプーリ)および動力伝達チェーンの部分的な拡大断面図である。 動力伝達チェーンの要部の部分断面平面図である。 チェーン幅方向から見た動力伝達チェーンの要部の概略正面図である。 チェーン進行方向およびチェーン幅方向の双方と直交する直交方向に切断された動力伝達チェーンの概略断面図である。 従来の動力伝達チェーンの要部の概略正面図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る動力伝達チェーンを備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機(以下では、単に無段変速機ともいう)の要部構成を模式的に示す斜視図である。
図1に示すように、無段変速機100は、第1プーリとしての金属(構造用鋼等)製のドライブプーリ70と、第2プーリとしての金属(構造用鋼等)製のドリブンプーリ80と、両プーリ70,80間に巻き掛けられた無端状の動力伝達チェーン1とを備えている。無段変速機100は、自動車等の車両に搭載される。なお、図1中の動力伝達チェーン1は、理解を容易にするために一部断面を示してある。
図2は、図1のドライブプーリ70(ドリブンプーリ80)およびチェーン1の部分的な拡大断面図である。図1および図2に示すように、ドライブプーリ70は、車両の駆動源に動力伝達可能に連なる入力軸71に取り付けられる。ドライブプーリ70は、固定シーブ72と可動シーブ73とを備えている。
固定シーブ72および可動シーブ73は、入力軸71の軸方向に対向する一対のシーブ面72a,73aをそれぞれ有している。一対のシーブ面72a,73aは、互いに逆向きに傾斜する円錐面状の傾斜面を含む。一対のシーブ面72a,73a間に、動力伝達チェーン1が嵌まる断面V字形形状の溝が区画される。動力伝達チェーン1は、一対のシーブ面72a,73aによって強圧に挟まれる。
可動シーブ73には、溝幅を変更するための油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されている。変速時に、入力軸71の軸方向(図2の左右方向)に可動シーブ73を移動させることにより、溝幅が変化される。それにより、入力軸71の径方向(図2の上下方向)に動力伝達チェーン1が移動され、ドライブプーリ70に対する動力伝達チェーン1の巻き掛け半径(有効半径)が変化される。
一方、ドリブンプーリ80は、図1および図2に示すように、駆動輪( 図示せず)に動力伝達可能に連なる出力軸81に一体回転可能に取り付けられている。ドリブンプーリ80は、可動シーブ82と固定シーブ83とを備えている。可動シーブ82および固定シーブ83は、出力軸81の軸方向に対向する一対のシーブ面82a,83aをそれぞれ有している。一対のシーブ面82a,83a間に、動力伝達チェーン1が嵌まる断面V字形形状の溝が区画される。動力伝達チェーン1は、一対のシーブ面82a,83aによって強圧に挟まれる。
ドリブンプーリ80の可動シーブ82には、ドライブプーリ70の可動シーブ73と同様に油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されている。変速時に、この可動シーブ82を移動されて溝幅が変化される。その結果、動力伝達チェーン1が、出力軸81の径方向に移動されて、ドリブンプーリ80に対するチェーン1の巻き掛け半径が変化される。
図3は、動力伝達チェーン1の要部の部分断面平面図である。図1〜図3に示すように、動力伝達チェーン1のチェーン進行方向に沿う方向を「チェーン進行方向X」と言い、チェーン進行方向Xと直交し、且つ動力伝達チェーン1の幅方向に沿う方向を「チェーン幅方向W」と言う。チェーン進行方向X(図2において紙面と直交する方向)およびチェーン幅方向Wの双方に直交する方向を「直交方向V」と言う。直交方向Vの一方がチェーン内径側V1となり、直交方向Vの他方がチェーン外径側V2となる。
図4は、チェーン幅方向Wから見た動力伝達チェーン1の要部の概略正面図である。図5は、直交方向Vに沿って切断された動力伝達チェーン1の要部の概略正面図である。
図3および図4に示すように、動力伝達チェーン1は、チェーン進行方向Xおよびチェーン幅方向Wに並ぶ複数のリンク2と、これらのリンク2を屈曲可能に連結しチェーン幅方向Wに延びる第1連結部材11および第2連結部材12とを備える。
図4に示すように、各リンク2は、チェーン幅方向Wから見て概ね矩形状に形成された例えば鋼製の板状の部材からなる。各リンク2は、チェーン進行方向Xに並ぶ第1貫通孔5および第2貫通孔6を形成している。第1貫通孔5は、第2貫通孔6よりもチェーン進行方向X側に配置されている。
各リンク2は、両貫通孔5,6をチェーン進行方向Xに挟んで配置された第1外柱部7および第2外柱部8と、第1貫通孔5および第2貫通孔6間を仕切る中間柱部9とを含む。第1外柱部7は、第2外柱部8よりもチェーン進行方向X側に配置されている。
第1連結部材11が第1貫通孔5に挿通され、第2連結部材12が第2貫通孔6に挿通されている。第1連結部材11および第2連結部材12のそれぞれは、対をなす動力伝達ピンとしての第1ピン3および第2ピン4を含んでいる。
各連結部材11,12の第1ピン3および第2ピン4は、第2ピン4が前側(チェーン進行方向X側)に配置され、第1ピン3が後側(チェーン進行方向Xの反対側XB)に配置された状態で、互いに対向している。これら第1ピン3および第2ピン4は、対応するリンク2同士の屈曲に伴い互いに接触部Aで転がり摺動接触する。転がり摺動接触とは、転がり接触およびすべり接触の少なくとも一方を含む接触のことをいう。
また、各リンク2は、直交方向Vに関して、各貫通孔5,6のチェーン内径側V1に配置される第1枠部31と、各貫通孔5,6のチェーン外径側V2に配置される第2枠部32とを含む。
第1貫通孔5は、第2ピン4のチェーン内径側V1の端部4cが圧入嵌合された第1嵌合縁部51と、第2ピン4のチェーン外径側V2の端部4dが圧入嵌合された第2嵌合縁部52とを含む。第2貫通孔6は、第1ピン3のチェーン内径側V1の端部3cが圧入嵌合された第1嵌合縁部61と、第1ピン3のチェーン外径側V2の端部3dが圧入嵌合された第2嵌合縁部62とを含む。
図3に示すように、第1ピン3および第2ピン4は、チェーン幅方向Wに延びる長尺(板状)の部材である。第1ピン3の長手方向(チェーン幅方向W)の一対の端部17および第2ピン4の長手方向(チェーン幅方向W)の一対の端部18が、チェーン幅方向Wに並ぶリンク2の列においてチェーン幅方向Wの一対の端部に配置される一対のリンク2からチェーン幅方向Wの外側へ、それぞれ突出している。
第1ピン3および第2ピン4は、プーリ70,80と動力伝達する動力伝達ピンを構成している。すなわち、図2および図5に示すように、動力伝達ピンとしての各ピン3,4のチェーン幅方向Wの一対の端面3e,4eが、各プーリ70,80に接触している。
具体的には、各ピン3,4の端面3e,4eの一部に設けられる接触領域Bが、各プーリ70,80のシーブ面72a,73a(82a,83a)に潤滑油膜を介して動力伝達可能に摩擦係合する。両ピン3,4は、シーブ面72a,73a(82a,83a)間に挟持され、これにより、両ピン3,4と各プーリ70,80との間で動力が伝達される。各ピン3,4は、その端面3e,4eによって直接動力伝達に寄与するため、例えば、軸受用鋼(SUJ2)等の高強度耐摩耗材料で形成されている。各ピン3,4の接触領域Bは、接触中心Cを有している。
図4および図5に示すように、チェーン幅方向Wから見たときに、第1嵌合縁部51,61と接触中心Cとの直交方向Vの距離である第1距離D1が、第1嵌合縁部51,61と第2嵌合縁部52,62との直交方向Vの距離である第2距離D2の半分よりも小さくされている(D1<0.5×D2)。
また、第1枠部31の直交方向Vの幅である直交方向幅E1が、第1距離D1よりも小さくされている(E1<D1)。
図3に示すように、動力伝達チェーン1は、チェーン進行方向Xに関する同位相でチェーン幅方向Wに並ぶ複数のリンク2でそれぞれ構成される第1リンク列21、第2リンク列22および第3リンク列23をこの順でチェーン進行方向Xに並べて1つのリンクモジュール20としている。リンクモジュール20をチェーン進行方向Xに複数連結して、無端状をなす動力伝達チェーン1が形成されている。
第1リンク列21、第2リンク列22および第3リンク列23は、それぞれ1つしか図示されていないが、チェーン進行方向Xに沿って、第1リンク列21、第2リンク列22および第3リンク列23が繰り返すように配置されている。すなわち、リンクモジュール20が、チェーン進行方向Xに繰り返すように配置されている。そして、チェーン進行方向Xに互いに隣接する2つのリンク列のリンク2同士が、対応する連結部材11,12によって順次に連結され、無端状をなす動力伝達チェーン1が形成されている。
動力伝達チェーン1は、いわゆる圧入タイプのチェーンとされている。具体的には、図5に示すように、第1ピン3は、各リンク2の第1貫通孔5に相対移動可能に遊嵌されていると共に、各リンク2の第2貫通孔6に相対移動を規制されるようにして圧入嵌合されている。また、第2ピン4は、各リンク2の第1貫通孔5に相対移動を規制されるようにして圧入嵌合されていると共に、各リンク2の第2貫通孔6に相対移動可能に遊嵌されている。
換言すれば、各リンク2の第1貫通孔5には、第1ピン3が相対移動可能に遊嵌されているとともに、この第1ピン3とは対をなす第2ピン4が相対移動を規制されるようにして圧入嵌合されている。また、各リンク2の第2貫通孔6には、第1ピン3が相対移動を規制されるように圧入嵌合されているとともに、この第1ピン3とは対をなす第2ピン4が相対移動可能に遊嵌されている。
具体的には、リンク2の第1貫通孔5の内周5aは、第2ピン4が圧入固定される第2ピン固定部13を含む。第1貫通孔5において、第2ピン固定部13に圧入固定された第2ピン4によって占められている部分を除く空間が、第1ピン3が移動可能に嵌め合わされる第1ピン可動部14とされている。
第2貫通孔6の内周6aは、第1ピン3が圧入固定される第1ピン固定部15を含む。第2貫通孔6において、第1ピン固定部15に圧入固定された第1ピン3によって占められている部分を除く空間が、第2ピン4が移動可能に嵌め合わせられる第2ピン可動部16とされている。
第1ピン3は、チェーン進行方向X側の前部3aと、チェーン進行方向Xの反対側XBの後部3bとを含む。第2ピン4は、チェーン進行方向X側の前部4aと、チェーン進行方向Xの反対側XBの後部4bとを含む。第1貫通孔5内に遊嵌された第1ピン3の後部3bおよび第2貫通孔6内に遊嵌された第2ピン4の前部4aが、それぞれ、中間柱部9に対向している。
各連結部材11,12において、同じ貫通孔5(6)に挿通された第1ピン3の前部3aと第2ピン4の後部4bとが、チェーン進行方向Xに隣接するリンク2間の屈曲に伴って、互いに転がり摺動接触することにより、両ピン3,4の接触部Aは変位する。
各リンク2が動力伝達チェーン1の直線領域から曲線領域へまたは曲線領域から直線領域へと移行する際、第1貫通孔5においては、第1ピン3が固定状態の第2ピン4に対して接触部Aで転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら第1ピン可動部14内を移動し、第2貫通孔6においては、第2ピン4が第2ピン可動部16内を固定状態の第1ピン3に対して接触部Aで第1ピン3の接触面に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら移動する。
なお、各貫通孔5,6において、第1ピン3の前部3aと第2ピン4の後部4bとの接触部Aは、動力伝達チェーン1が、正側(プーリ70,80のシーブ面72a,73a;82a,83a間に進入するときの屈曲方向)に屈曲すると、チェーン外径側V2へ移動し、動力伝達チェーン1が負側に屈曲すると、チェーン内径側V1へ移動する。
本実施形態では、図4および図5に示すように、直交方向Vに関して、貫通孔5,6の第1嵌合縁部51,61とプーリ70,80に対するピン3,4の接触中心Cとの距離である第1距離D1が、第1嵌合縁部51,61と第2嵌合縁部52,62との距離である第2距離D2の半分よりも小さく設定される(すなわち、D1<0.5×D2の関係に設定される)。このため、リンク2に負荷される応力振幅を低減することができるという利点がある一方、平均応力が増大するおそれがある。
これに対して、貫通孔5,6のチェーン内径側V1に配置される第1枠部31の直交方向Vの幅である直交方向幅E1が、第1距離D1よりも小さく設定されている(すなわち、E1<D1の関係に設定されている)。これにより、予張力付与後の第1枠部31の残留圧縮応力を大きくすることが可能となるため、平均応力を低減することができる。したがって、リンク2の応力振幅および平均応力の双方を低減することが可能となり、疲労耐久性を向上することができる。
なお、第1距離D1を第2距離D2の0.4倍と同等または同等以下に設定(すなわち、D1≦0.4×D2の関係に設定)することにより、応力振幅をより低減するようにしてもよい。
また、第1枠部31の直交方向幅E1を第1距離D1の0.8倍と同等または同等以下に設定(すなわち、E1≦0.8×D1の関係に設定)することにより、平均応力の低減効果を高めてもよい。また、第1枠部31の直交方向幅E1を第1距離D1の0.6倍と同等または同等以下に設定(すなわち、E1≦0.6×D1の関係に設定)することにより、平均応力の低減効果をより高めてもよい。
ただし、第1枠部31の直交方向幅E1は第1距離D1の0.4倍と同等または同等以上に設定(すなわち、0.4×D1≦E1の関係に設定)されることが好ましい。その理由は、仮に、第1枠部31の直交方向幅E1が第1距離D1の0.4倍より小さく設定された場合、予張力付与後の第1枠部31の残留圧縮応力が小さくなるため、使用時において、第1枠部31が弾性変形し易くなる。このため、各ピン3,4と各貫通孔5,6との圧入が緩んで、ガタや摩耗を発生し、耐久性が低下するおそれがあるからである。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1…動力伝達チェーン、2…リンク、3…第1ピン、3c…(チェーン内径側の)端部、3d…(チェーン外径側の)端部、3e…(チェーン幅方向の)端面、4…第2ピン、4c…(チェーン内径側の)端部、4d…(チェーン外径側の)端部、4e…(チェーン幅方向の)端面、5…第1貫通孔、5a…内周、6…第2貫通孔、6a…内周、11…第1連結部材、12…第2連結部材、31…第1枠部、32…第2枠部、51…第1嵌合縁部、52…第2嵌合縁部、61…第1嵌合縁部、62…第2嵌合縁部、100…無段変速機、A…接触部、B…接触領域、C…接触中心、D1…第1距離、D2…第2距離、E1…直交方向幅、V…直交方向、V1…チェーン内径側、V2…チェーン内径側、W…チェーン幅方向、X…チェーン進行方向

Claims (1)

  1. 相対向する一対のシーブ面をそれぞれ有する一対のプーリ間に巻き掛けられ、前記シーブ面に接触して動力を伝達する無端状の動力伝達チェーンであって、
    チェーン進行方向に並ぶ一対の貫通孔を含み、前記チェーン進行方向および前記チェーン進行方向とは直交するチェーン幅方向に並び残留圧縮応力を有する複数のリンクと、
    前記チェーン幅方向に延びて各前記リンクの前記一対の貫通孔に挿通され前記複数のリンクを互いに連結する複数の連結部材と、を備え、
    各前記連結部材は、リンク間の屈曲に伴い変位する接触部で互いに転がり摺動接触する一対のピンを含み、
    各前記ピンの端面に、前記シーブ面に接触する接触領域が形成され、前記接触領域は接触中心を含み、
    前記リンクは、前記チェーン進行方向および前記チェーン幅方向の双方と直交する直交方向に関して、各前記貫通孔のチェーン内径側に配置される第1枠部と、前記貫通孔のチェーン外径側に配置される第2枠部と、を含み、
    各前記貫通孔は、対応するピンの前記チェーン内径側の端部が圧入嵌合された第1嵌合縁部と、前記対応するピンの前記チェーン外径側の端部が圧入嵌合された第2嵌合縁部と、を含み、
    前記チェーン幅方向から見たときに、前記第1嵌合縁部と前記接触中心との前記直交方向の距離である第1距離が、前記第1嵌合縁部と前記第2嵌合縁部との前記直交方向の距離である第2距離の半分よりも小さくされ、且つ、前記第1枠部の前記直交方向の幅である直交方向幅が、前記第1距離よりも小さくされている動力伝達チェーン。
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