JP2009199730A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】正極板と負極板の間の微小短絡による電圧低下を防止し、かつ高出力を実現する非水電解質二次電池を得る。
【解決手段】集電体上にリチウムイオンを吸蔵・放出可能な活物質を含む層を設けた正極板と負極板とを絶縁分離する絶縁分離層を介して巻回または積層して構成した電極群を非水電解質とともにケースに封入した非水電解質二次電池において、前記絶縁層が曲路率の高い層と曲路率の低い層とで構成されたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は非水電解質二次電池に関し、特に正極板と負極板とを絶縁分離する好適な絶縁層をもつものに関する。
近年、携帯電話、パソコン、ビデオカメラなどの民生用電子機器の駆動用電源として小型・軽量で高エネルギー密度を有する二次電池への要望が高まっている。中でも、リチウム含有複合酸化物を正極活物質とし、リチウムイオンを吸蔵及び放出することができる炭素材料やシリコン化合物、スズ化合物等を負極材料とし、正極と負極との間に介在するセパレータにポリエチレンやポリプロピレンなどからなる微多孔膜を用い、LiBF4、LiPF6等のリチウム塩を溶解した非プロトン性の有機溶媒を電解液とする非水電解質二次電池は、高電圧で高エネルギー密度を得られるために広く利用されている。
特に近年は、自動車搭載用の大型高出力非水電解質二次電池や電動工具用に急速充電及び大電流放電が可能な小型・軽量の高出力非水電解質二次電池への要望が高まっており、その開発が盛んに行われている。高出力用途の非水電解質二次電池では、急速充電や大電流放電といった過酷な条件において、いかにして良好な電池特性を得るかが課題となっている。正極板と負極板とを絶縁分離する絶縁層において高出力を実現するためには、低抵抗にしてイオン透過性を上げることが必要となる。そこで、従来のポリエチレン製微多孔膜の曲路率(屈曲率)を低くして、同じ膜厚でのイオン透過経路長を短くすることで、イオン透過性を改善する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開平11−130900号公報
特許文献1に記載の方法では、ポリエチレン製微多孔膜の曲路率が1.0〜1.5と低いために、優れたイオン透過性を示し、高出力用途には優れている。しかしながら、曲路率を低くすると、電池の長期信頼性を低下させる一因である微小短絡による電圧低下が生じやすくなると考えられる。微小短絡のメカニズムとしては、正極に金属異物が混入した場合、正極電位によって金属が溶解して金属イオンとなり、電解液中を拡散して電解液で満たされた正極板と負極板とを絶縁分離する絶縁層の孔中を透過して負極に到達し、負極上で還元されて金属となって析出し、析出した金属が成長して前記絶縁層の孔中を伝って正極へ到達して短絡に至ると考えられる。このようなメカニズムを考えた場合、曲路率の低い層では、絶縁層の孔の経路長が短いために、負極で析出した金属の成長物が正極に達することが容易であり、微小短絡による電圧低下の抑制という観点では不利になる。
上記課題を解決するために、本発明の非水電解質二次電池では、正極板と負極板とを絶縁分離する絶縁層が曲路率の高い層と曲路率の低い層とで構成されたことを特徴とする。
このような構成により、曲路率の高い層で析出した金属の成長を阻害し、曲路率の低い層で絶縁層全体のイオン透過性を確保することができるので、高出力でかつ微小短絡による電圧低下を抑えた長期信頼性の高い電池が得られる。
さらに、微小短絡による電圧低下を抑えるという観点では、負極側に曲路率の高い層を配置した方が好ましい。これは、負極で析出した金属の成長物をできるだけ正極から遠ざけた方が、正極の凹凸や正極側の絶縁層のわずかな切れがあった場合でも微小短絡が起こ
りにくくなるからである。
さらに、曲路率の高い層の曲路率を2.0以上4.0以下、曲路率の低い層の曲路率を1.2以上2.2以下とすることで、従来のセパレータ並みの厚さで微小短絡による電圧低下を抑えた長期信頼性の高い高出力の非水電解質二次電池が得られる。
本発明によれば、正極板と負極板とを絶縁分離する絶縁層が曲路率の高い層と曲路率の低い層とで構成されたことにより、微小短絡による電圧低下を抑制し、かつ高出力の非水電解質二次電池が得られる。
本発明で用いられる正極板と負極板とを絶縁分離する絶縁層について説明する。
上記正極板と負極板とを絶縁分離する絶縁分離層は、従来の非水電解質二次電池においてセパレータとして用いられてきた材料であるポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂及び耐熱性多孔質層として用いることができるAl23やSiO2などの無機酸化物、BN、Si34などの無機窒化物、ゼオライトなどの多孔質複合セラミックス、ポリアミドやポリイミド等の耐熱性樹脂等を単一または複合して用いることができる。
本発明における正極板と負極板とを絶縁分離する絶縁層は、これらの同一材料または別の材料を組み合わせて曲路率の高い層と曲路率の低い層とで構成され、例えば、曲路率の異なる複数の絶縁層を重ね合わせて用いる方法、曲路率の異なる多孔質層を貼り合わせて積層する方法、少なくとも1種類の多孔質材料を他の1層上に塗布・乾燥させて形成する方法、共押し出し法により形成する方法などを用いて作製できる。
正極板と負極板とを絶縁分離する絶縁層として、曲路率の高いポリオレフィン層を曲路率の低いポリオレフィン層を一体化することで従来通りセパレータの役割を持たせることができるが、曲路率の異なる複数の絶縁層を重ね合わせて用いることもできる。また、ポリオレフィン層に耐熱樹脂層を積層したり、曲路率の異なるセラミック層を積層したり、耐熱性樹脂を混合することで耐熱性多孔質絶縁層の役割を持たせることができる。
さらに、正極板と負極板とを絶縁分離する絶縁層の厚みとしては、電池容量を損なわず、かつ十分な絶縁性を確保できるという点で、4μm〜25μmが好ましい。
絶縁層の曲路率τは、屈曲率とも呼ばれ、絶縁層のすべての空孔を等価な円筒形貫通孔の集まりと見なした時の膜厚に対する前記円筒形貫通孔の長さの比であり、絶縁層の抵抗R、多孔度ε、絶縁層の厚さL、抵抗測定時に空孔を満たした電解液の比抵抗ρeを測定することで、以下の(数1)で求めることができる。
Figure 2009199730
曲路率τは、絶縁層の材料の粘性、弾性、分子量、粒度等の物性や作製時の延伸条件(温度や引張り力等)により変えることができる。
曲路率としては、従来のセパレータ並みの薄膜を亀裂や破れがなく容易に作成することができるという点で1.2〜4.0が好ましい。
また、曲路率の高い層と低い層は複数層設けてもよく、例えば、曲路率の高い層を中央に低い層を両側に設けた3層構造や、負極側から正極側に向けて曲路率の高い層から徐々に低い層になるような構造であってもよい。
正極、負極および電解液には、従来から非水電解質二次電池で用いられているものを特に限定なしに用いることができる。
正極活物質としては、従来から公知のリチウム含有複合酸化物を用いることができる。例えば、一般式LiMxy(ただし、1<x≦2、2<y≦4、M=Co、Ni、Mn、Fe、Al、VおよびTiからなる群より選択される少なくとも1種)で表されるリチウム含有複合酸化物やそれらに表面処理を施した材料が用いられる。
正極の作製は、周知の方法で行うことできる。例えば、この正極活物質に結着剤、導電剤、溶媒とを混合して調製した正極合剤ペーストを集電体両面に塗布して、乾燥後に圧延することによって作製することができる。導電剤には天然黒鉛、人造黒鉛、アセチレンブラック等を使用することができる。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ニトロセルロース等を使用することができる。溶媒としては、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド等を使用することができる。集電体にはアルミニウム、ステンレス等の金属が用いられるが、アルミニウムが好ましい。
負極活物質としては、リチウム金属、リチウム合金などの合金の他、リチウムイオンを吸蔵および放出することができる金属間化合物、炭素材料、有機化合物、無機化合物、金属錯体、有機高分子化合物等のリチウムを保持し得る材料が用いられる。これらは単独で用いてもよく、組み合わせて用いてもよい。これらの中では、特に炭素材料が好ましい。
炭素材料の平均粒子サイズは0.1μm〜60μmが好ましく、0.5μm〜30μmが特に好ましい。炭素材料の比表面積は1m2/g〜10m2/gであることが好ましい。なかでも炭素六角平面の間隔(d002)が3.35Å〜3.40Åであり、c軸方向の結晶子の大きさ(Lc)が100Å以上である黒鉛が好ましい。
負極の作製は、周知の方法で行うことができる。例えば、負極活物質と結着剤を含むペーストを負極集電体両面に塗布して乾燥後圧延することで作製することができる。結着剤としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、スチレンブタジエンゴム等の公知材料が用いられる。集電体には、周知の材料が用いられるが銅が好ましい。
電解液としては、非水溶媒及びそれに溶解するリチウム塩からなるものが好ましく用いられる。非水溶媒には、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの環状炭酸エステル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどの鎖状炭酸エステル、γ―ブチロラクトン、γ―バレロラクトンなどの環状カルボン酸エステルなどが好ましく用いられる。リチウム塩としては、LiPF6、LiBF4などが好ましく、これらは単独で、もしくは組み合わせて用いられる。
電池の形態については特に限定はなく、円筒形、偏平形および角形のいずれでもよい。電池には誤動作時にも安全を確保できるように、例えば内圧開放型安全弁装置や電流遮断型安全弁装置等を備えることが好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
(実施例1)
(1)正極の作製
正極は、Li2CO3とCo34とNiOとMnO2とを混合し、900℃で10時間焼成したLi0.94Ni0.35Mn0.35Co0.352の粉末100重量部にアセチレンブラック2.5重量部、フッ素樹脂系結着剤4重量部を混合し、カルボキシメチルセルロース水溶液に懸濁させて、ペースト状にした。このペーストを厚さ0.03mmのアルミ箔の両面に塗着し、乾燥後圧延し合剤部の多孔度が25%となるようにして、幅52mmで単位面積当たりの理論容量が3.7mAh/cm2となる極板厚み99μmの正極板を得た。
(2)負極の作製
負極は、メソフェーズ小球体を2800℃で黒鉛化したメソフェーズ黒鉛100重量部を、固形分として1重量%のスチレン/ブタジエンゴムエマルジョンと、固形分として1重量%のカルボキシメチルセルロース水溶液とともに攪拌してペースト状にした。このペーストを厚さ0.02mmの銅箔の両面に塗着し、乾燥後圧延して合剤部の多孔度が35%になるようにして、幅57mm、負荷容量が250mAh/gの負極板とした。ここで負荷容量(mAh/g)は正極単位面積当たりの容量(mAh/cm2)を負極単位面積当たりの活物質量(g/cm2)で割った値とした。
(3)絶縁層の作製
重量平均分子量が800000である高密度ポリエチレン50重量%と鉱物オイル50重量%の混合物を混練・加熱溶融して2軸押出機で膜状に成形した。次に、この膜を145℃に加熱したテンター延伸機により幅方向と長さ方向にそれぞれ延伸し、148℃雰囲気中で10秒間熱処理した。その後、膜をトリクロロエチレン溶剤に浸漬して膜中の鉱物オイルを抽出除去して、付着した溶剤を乾燥除去した。さらに110℃に加熱したテンター延伸機で幅方向に延伸して、膜厚6μm、多孔度42%の高密度ポリエチレン膜Aを作製した。多孔度は、ポリエチレン膜の体積と重量からみかけの比重を計算し、真比重との違いから求めた。
同様に、延伸条件を変えることで、膜厚10μm、多孔度40%の高密度ポリエチレン膜Bを作製した。
ポリエチレン膜の曲路率τは、1.25M LiPF6 EC:EMC=1:3の電解液を十分に含浸させたポリエチレン膜をSUS板に挟み、環境温度20℃でインピーダンスアナライザー(Solartron社製)により測定した膜抵抗値と、ポリエチレン膜に含浸させた電解液の20℃での伝導度を測定して求めた比抵抗値(ρe=123.6Ω・cm)を用いて、前述の(数1)から求めた。
ポリエチレン膜Aの曲路率は2.4、ポリエチレン膜Bの曲路率は1.9であった。
(4)電池の組み立て
上記正極と上記負極とを用いて、円筒形非水電解質二次電池(直径26mm、高さ65mm)を組み立てた。図1に、本実施例で作製した円筒形非水電解質二次電池の縦断面図を示す。電池は以下のようにして組み立てた。
まず、所定の正極3の正極集電体7にアルミニウム製正極リード10、所定の負極2の負極集電体6にニッケル製負極リード9を取り付けたあと、作製したポリエチレン膜A、Bを重ね合わせて絶縁層4とし、曲路率の高いポリエチレン膜Aが負極側になるように介して巻回し、巻回型の電極群を構成した。電極群の下部にポリプロピレン製の絶縁板8を配し、負極リード9をニッケルメッキした鉄製の電池缶5の底部に溶接するとともに正極リード10を内圧作動型の安全弁装置13を介して電池蓋11に溶接した。その後、電池缶5の内部に非水電解液を減圧方式により注入した。最後に電池缶5の開口端部を絶縁封口ガスケット12を介してかしめることにより容量2.6Ahの本発明の円筒形非水電解質二次電池1を完成させた。
非水電解液には、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジメチルカーボネートの体積比15:15:70の混合溶媒に1.40mol/lの濃度になるようにLiPF6を溶解したものを用いた。
(実施例2)
実施例1と同じポリエチレン膜A、Bを曲路率の低いポリエチレン膜Bが負極側になるように介して巻回して電極群を作製した以外は実施例1と同様の方法で円筒形非水電解質二次電池を作製した。
(実施例3)
絶縁層作製時に延伸条件を変えることで、曲路率4.0、厚み4μmのポリエチレン膜と曲路率1.2、厚み12μmのポリエチレン膜を得て、両者を重ね合わせたものをセパレータとして用いた以外は実施例1と同様の方法で円筒形非水電解質二次電池を作製した。
(実施例4)
絶縁層作製時に延伸条件を変えることで、曲路率4.0、厚み4μmのポリエチレン膜と曲路率2.2、厚み12μmのポリエチレン膜を得て、両者を重ね合わせたものを絶縁層として用いた以外は実施例1と同様の方法で円筒形非水電解質二次電池を作製した。
(実施例5)
絶縁層作製時に延伸条件を変えることで、曲路率2.0、厚み6μmのポリエチレン膜と曲路率1.2、厚み10μmのポリエチレン膜を得て、両者を重ね合わせたものを絶縁層として用いた以外は実施例1と同様の方法で円筒形非水電解質二次電池を作製した。
(実施例6)
絶縁層作製時に延伸条件を変えることで、曲路率2.0、厚み6μmのポリエチレン膜と曲路率1.8、厚み10μmのポリエチレン膜を得て、両者を重ね合わせたものを絶縁層として用いた以外は実施例1と同様の方法で円筒形非水電解質二次電池を作製した。
(実施例7)
絶縁層作製時に延伸条件を変えることで、曲路率1.8、厚み6μmのポリエチレン膜と曲路率1.2、厚み10μmのポリエチレン膜を得て、両者を重ね合わせたものを絶縁層として用いた以外は実施例1と同様の方法で円筒形非水電解質二次電池を作製した。
(実施例8)
絶縁層作製時に延伸条件を変えることで、曲路率4.0、厚み6μmのポリエチレン膜と曲路率2.4、厚み10μmのポリエチレン膜を得て、両者を重ね合わせたものを絶縁層として用いた以外は実施例1と同様の方法で円筒形非水電解質二次電池を作製した。
(比較例1)
絶縁層作製時に延伸条件を変えることで、曲路率4.0、厚み16μmのポリエチレン膜を得て絶縁層として用いた以外は実施例1と同様の方法で円筒形非水電解質二次電池を作製した。
(比較例2)
絶縁層作製時に延伸条件を変えることで、曲路率1.2、厚み16μmのポリエチレン膜を得て絶縁層として用いた以外は実施例1と同様の方法で円筒形非水電解質二次電池を作製した。
(比較例3)
絶縁層作製時に延伸条件を変えることで、曲路率1.9、厚み16μmのポリエチレン膜を得て絶縁層として用いた以外は実施例1と同様の方法で円筒形非水電解質二次電池を作製した。
(高率放電特性の評価)
作製した電池の高出力特性を評価するために、高率放電特性を評価した。
作製した非水電解質二次電池を環境温度20℃において10Aの定電流充電で充電電圧4.2Vに達した後、4.2V一定下で終止電流を0.26Aとした定電圧充電を行い、20分の休止後、放電電流20A、2.6Aで放電終止電圧2.0Vまで定電流放電を行って20A放電容量と2.6A放電容量を得た。得られた20A放電容量を2.6A放電容量で除し、得られた比率を容量比率とし、高率放電特性の比較を行った。容量比率が高いほど、高率放電特性に優れた電池といえる。
(微小短絡の評価)
微小短絡の抑制効果を評価するために、実施例及び比較例の絶縁層を用いて正極側の金属異物を想定して粒径50μm以下の鉄片を負極板と対向する正極板の最外周部に入れて、群構成を行った以外は実施例1と同様の方法で評価用円筒形非水電解質二次電池を各実施例及び比較例で10個ずつ作製した。
作製した評価用非水電解質二次電池を環境温度20℃において10Aの定電流充電で4.2Vに達した後、4.2V一定下で終止電流を0.26Aとした定電圧充電を行った。20分の休止後、放電電流20Aで放電終止電圧2.0Vの定電流放電を行った。その後、20分休止して同様の充放電サイクルを100回繰り返した。100サイクル後の電池をそれぞれ、4.2V充電状態で、室温に3日放置して0.05V以上電圧低下のあった電池を微小短絡による不良電池として、不良電池の個数を調べた。不良電池の個数が少ないほど、微小短絡が起こりにくく長期信頼性が高い電池といえる。
各実施例及び比較例について、正極側及び負極側の絶縁層の曲路率及び容量比率の結果、微小短絡評価での不良数の結果を(表1)に示した。
Figure 2009199730
表1より、曲路率の高い層と曲路率の低い層を持つ材料を用いた場合に、高率放電特性が良好で微小短絡による電圧低下の起こりにくい非水電解質二次電池が得られることが判明した。
特に、実施例1と実施例2より、負極板側に曲路率の高い層を配置した場合に微小短絡による電圧低下が起こりにくい非水電解質二次電池が得られた。これは、先述したように、負極で析出した金属をできるだけ正極から遠ざける方が微小短絡の防止に有利であるからと考えられる。
実施例7と比較例2の比較により、曲路率の高い層を設けることで、微小短絡による電圧低下を抑える効果があることが明らかになった。さらに、実施例7と比較例3、実施例8と比較例1の比較により曲路率の低い層を設けることで高率放電特性が良好になる効果があることが明らかになった。ただし、実施例1〜6と実施例7,8を比較すると、高率放電特性と微小短絡による電圧低下の抑制効果の両立のためには、曲路率の高い層の曲路率が2.0以上4.0以下でかつ曲路率の低い層の曲路率が1.2以上2.2以下でより好ましい結果が得られた。
同様の効果は、例えば実施例以外の材料の絶縁層や極板上に塗布された耐熱性樹脂層、極板とは独立してある耐熱性樹脂層、耐熱樹脂層と絶縁層とを組み合わせて用いたものなど実施例に示した以外の正極板と負極板とを絶縁分離する絶縁層を用いた非水電解質二次電池においても得られる。
本発明により、微小短絡による電圧低下が起こりにくい長期信頼性の高い高出力の非水電解質二次電池が得られるので、携帯電話、パソコン、ビデオカメラなどの民生用電子機器の駆動用電源等に有用である。
円筒形非水電解質二次電池の縦断面図
符号の説明
1 非水電解質二次電池
2 負極
3 正極
4 絶縁層
5 電池缶
6 負極集電体
7 正極集電体
8 絶縁板
9 負極リード
10 正極リード
11 電池蓋
12 絶縁封口板ガスケット
13 安全弁装置
14 電解液保持層

Claims (3)

  1. 集電体上にリチウムイオンを吸蔵・放出可能な活物質を含む層を設けた正極板と負極板とを絶縁分離する絶縁層を介して巻回または積層して構成した電極群を非水電解質とともにケースに封入した非水電解質二次電池において、前記絶縁層が曲路率の高い層と曲路率の低い層とで構成されたことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記絶縁層として、負極板側に曲路率の高い層を配置した請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記曲路率の高い層の曲路率が2.0以上4.0以下でかつ前記曲路率の低い層の曲路率が1.2以上2.2以下であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
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