JP4876765B2 - 非水電解液二次電池の製造方法 - Google Patents

非水電解液二次電池の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は非水電解液二次電池の製造方法に関し、より詳しくは高率放電においても高容量が維持できるセパレータの実現化に関する。
近年、携帯電話、パソコン、ビデオカメラなどの民生用電子機器の駆動用電源として小型・軽量で高エネルギー密度を有する二次電池への要望が高まっている。中でも、リチウム含有複合酸化物を正極活物質とし、リチウムイオンを吸蔵及び放出することができる炭素材料やシリコン化合物、スズ化合物等を負極材料とし、正極と負極との間に介在するセパレータにポリエチレンやポリプロピレンなどからなる微多孔膜を用い、LiBF4、LiPF6等のリチウム塩を溶解した非プロトン性の有機溶媒を非水電解液とする非水電解液二次電池は、高電圧で高エネルギー密度が得られるために広く利用されている。
特に近年は、自動車搭載用の大型高出力非水電解液二次電池や電動工具用に急速充電及び大電流放電が可能な小型・軽量の高出力非水電解液二次電池への要望が高まっており、その開発が盛んに行われている。高出力用途の非水電解液二次電池では、急速充電や大電流放電といった過酷な条件において、いかにして良好な電池特性を得るかが課題となっている。セパレータにおいても、高出力用途に適したさらなる低抵抗化が求められており、従来のポリオレフィン系多孔質膜に様々な物質を含有させて機能性を高めたセパレータが提案されている。例えば、様々な太さの樹脂骨格がランダムに配置された多孔質樹脂製フィルムにセラミック粒子を保持させて強度とサイクル特性を損なうことなくセパレータの薄膜化を可能にする方法(特許文献1)、高分子材料に比誘電率が12以上の無機化合物を含有させてイオン伝導性を向上させる方法(特許文献2)などが挙げられる。
特開2005−322517号公報 特開2001−283811号公報
特許文献1に記載の方法では、薄膜化による低抵抗化は可能であるが、孔形状と孔径にばらつきが大きくなり抵抗ロスが生じるために十分な高率放電特性が得られないという課題がある。
特許文献2に記載の方法では、セパレータの空孔内やセパレータ近傍に存在するリチウム塩の解離を促進させることでリチウムイオン伝導性を向上させることができると提案されている。しかしながら、電解液自体のリチウム塩濃度にも限界があることから、特に高率充放電に追随するだけの充分なリチウムイオン伝導性をセパレータに持たせることができず、高率充放電において高容量の電池が得られないという課題がある。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、イオン伝導性の高いセパレータを実現化することにより、高率放電においても高容量が維持できる非水電解液二次電池を供給することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の非水電解液二次電池の製造方法は、集電体に活物質層を形成した正極板および負極板を、ポリオレフィンを主材料とし無機粒子を含有させたセパレータを介して捲回または積層して電極群とする第1の工程と、電極群を加熱し、ポリオレフィンを熱収縮させて無機粒子の周囲に孔径が均一な空隙を形成させることによ
りセパレータを多孔化する第2の工程と、電極群を非水電解液とともに電池ケースに封入する第3の工程とを含むことを特徴とする。
第2の工程において、無機粒子の周囲に配置した主材料のポリオレフィンが熱収縮して空隙を形成することにより、より高いイオン伝導性が付与される。ここで無機粒子の粒径と乾燥工程の温度や乾燥時間を最適化することで、電極群の状態で最適な孔径と空孔率を有するセパレータを得ることができる。セパレータへの非水電解液の浸透性及び保持性は毛管現象によると考えられるので、孔径と空孔率の最適化により、セパレータ部分の低抵抗化が可能となる。
本発明によれば、第2の工程でセパレータを適正に多孔化し、電極群の状態で最適な細孔設計の低抵抗セパレータを有する非水電解液二次電池を得ることができる。さらに、無機粒子を選択することで耐熱性やイオン伝導性などの機能性を付与することができる。
本発明を実施するための最良の形態について、詳細に説明する。
第1の発明は、集電体に活物質層を形成した正極板および負極板を、ポリオレフィンを主材料とし無機粒子を含有させたセパレータを介して捲回または積層して電極群とする第1の工程と、電極群を加熱し、ポリオレフィンを熱収縮させて無機粒子の周囲に孔径が均一な空隙を形成させることによりセパレータを多孔化する第2の工程と、電極群を非水電解液とともに電池ケースに封入する第3の工程とを含む非水電解液二次電池の製造方法に関する。
第2の工程において、無機粒子の周囲に配置した主材料のポリオレフィンが熱収縮して空隙を形成することにより、より高いイオン伝導性が付与される。本発明のセパレータのイオン伝導性は、ポリオレフィンのみで形成した従来のセパレータよりも高い。これは、空隙の孔径が無機粒子の粒径によって制御可能なので、均質でばらつきの少ないイオン伝導性をセパレータの全面に亘り付与できるからだと考えられる。
なお第2の工程における加熱条件としては、ポリオレフィン系樹脂が収縮しかつ溶融しないようにする必要がある。ポリオレフィン系樹脂の種類にもよるが、具体的には温度として90℃以上200℃以下、時間として2時間以上24時間以下が好ましい。
第2の発明は、第1の発明において、ポリオレフィン100質量部に対して無機粒子を10質量部以上90質量部以下含有させたことを特徴とする。無機粒子が10質量部より少ないと、無機粒子を起点とする空孔が少ないためにセパレータが十分に低抵抗化しない。また無機粒子が90質量部より多いと、セパレータが低抵抗化する効果により高率放電特性は得られるものの、セパレータの機械的強度が低下して若干脆くなる。
第3の発明は、第1の発明において、第2の工程にて形成するセパレータの空隙の大きさを、無機粒子の粒径によって制御したことを特徴とする。また第4の発明は、第3の発明において、空隙の孔径をA、無機粒子の平均粒径をBとして、比A/Bを1.1以上5以下としたことを特徴とする。本発明の利点として、無機粒子の粒径により第2の工程にて形成される空隙の孔径が制御できる。空隙の孔径を容易に制御して第4の発明における範囲とするためには、無機粒子として平均粒径を0.01μm以上1μm以下のものを用いることが好ましい。
第5の発明は、第1の発明において、ポリオレフィンとしてポリエチレンおよびポリプ
ロピレンを単独または複合して用いることを特徴とする。セパレータの主材料であるポリオレフィンとしては従来の非水電解液二次電池に使用できる物質であれば特に限定されないが、ポリエチレンやポリプロピレン等を単一あるいは複合して用いることが、一般的かつ熱収縮性や加工性の点から好ましい。
第6の発明は、第1の発明において、無機粒子として、アルミナ、ジルコニア、マグネシアおよびチタニアからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることを特徴とする。セパレータに含有される無機粒子としては特に限定されないが、上述した群から選ばれる1種または複数種の無機粒子を含有させることで、セパレータに良好な耐熱性やイオン伝導性を付与できる。
セパレータの膜厚としては、9μm以上25μm以下が好ましい。膜厚が25μmを超えると、電池内に占めるセパレータの容積が大きく活物質の容積が減少して電池容量の点で不利になる。また、膜厚が9μmより小さくなると、機械的強度が若干低下するので電極群構成時に課題が生じる。
正極板、負極板および電解液には、従来の非水電解液二次電池で用いられているものを特に限定なしに用いることができる。
正極活物質としては、従来から公知のリチウム含有複合酸化物を用いることができる。例えば、一般式LiMxy(ただし、1<x≦2、2<y≦4、M=Co、Ni、Mn、Fe、Al、VおよびTiからなる群より選択される少なくとも1種)で表されるリチウム含有複合酸化物やそれらに表面処理を施した材料が用いられる。
正極板の作製は、周知の方法で行うことができる。例えば、この正極活物質を結着剤、導電剤、溶媒と混合して調製した正極合剤ペーストを集電体の両面に塗布して、乾燥後に圧延することによって作製することができる。導電剤には天然黒鉛、人造黒鉛、アセチレンブラック等を使用することができる。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ニトロセルロース等を使用することができる。溶媒としては、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド等を使用することができる。集電体にはアルミニウム、ステンレス等の金属が用いられるが、アルミニウムが好ましい。
負極活物質としては、リチウム金属、リチウム合金などの合金の他、リチウムイオンを吸蔵および放出することができる金属間化合物、炭素材料、有機化合物、無機化合物、金属錯体、有機高分子化合物等のリチウムを保持し得る材料が用いられる。これらは単独で用いてもよく、組み合わせて用いてもよい。これらの中では、特に炭素材料が好ましい。
炭素材料の平均粒子サイズは0.1μm〜60μmが好ましく、0.5μm〜30μmが特に好ましい。炭素材料の比表面積は1m2/g〜10m2/gであることが好ましい。なかでも炭素六角平面の間隔(d002)が3.35Å〜3.40Åであり、c軸方向の結晶子の大きさ(Lc)が100Å以上である黒鉛が好ましい。
負極板の作製は、周知の方法で行うことができる。例えば、負極活物質および結着剤を含む負極合剤ペーストを集電体の両面に塗布して乾燥後圧延することによって作製することができる。結着剤としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、スチレンブタジエンゴム等の公知材料が用いられる。集電体には、周知の材料が用いられるが銅が好ましい。
非水電解液としては、非水溶媒及びそれに溶解するリチウム塩からなるものが好ましく
用いられる。非水溶媒には、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの環状炭酸エステル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどの鎖状炭酸エステル、γ―ブチロラクトン、γ―バレロラクトンなどの環状カルボン酸エステルなどが好ましく用いられる。リチウム塩としては、LiPF6、LiBF4などが好ましく、これらは単独で、もしくは組み合わせて用いられる。
非水電解液二次電池の形態については特に限定はなく、円筒形、偏平形および角形のいずれでもよい。なお電池が誤動作した時にも安全が確保できるように、例えば内圧開放型安全弁装置や電流遮断型安全弁装置等を備えることが好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
(実施例1)
(1)正極板の作製
Li2CO3とCo34とNiOとMnO2とを混合し、900℃で10時間焼成したLi0.94Ni0.35Mn0.35Co0.352の粉末100質量部にアセチレンブラック2.5質量部、フッ素樹脂系結着剤4質量部を混合し、カルボキシメチルセルロース水溶液に懸濁させて、ペースト状にした。この正極合剤ペーストを厚さ0.03mmのアルミ箔の両面に塗着して乾燥し、合剤部分の多孔度が25%となるように圧延して、幅52mm、単位面積当たりの理論容量が3.7mAh/cm2、厚み99μmの正極板を得た。
(2)負極板の作製
メソフェーズ小球体を2800℃で黒鉛化したメソフェーズ黒鉛100質量部を、固形分として1質量%のスチレン/ブタジエンゴムエマルジョンと、固形分として1質量%のカルボキシメチルセルロース水溶液とともに攪拌してペースト状にした。この負極合剤ペーストを厚さ0.02mmの銅箔の両面に塗着して乾燥し、合剤部分の多孔度が35%になるように圧延して、幅57mm、負荷容量が250mAh/gの負極板とした。ここで負荷容量(mAh/g)とは正極単位面積当たりの容量(mAh/cm2)を負極単位面積当たりの活物質量(g/cm2)で除した値とした。
(3)セパレータの作製
重量平均分子量が800000の高密度ポリエチレン樹脂100質量部に対して、無機粒子として50質量部のアルミナ(平均粒径0.05μm)を均質に分散させ、フィルム化した後、幅方向と長さ方向にそれぞれ延伸して厚さ20μmのセパレータを作製した。
(4)非水電解液二次電池の組み立て
上記の正極板と負極板とを用いて、以下の要領で円筒形非水電解液二次電池(直径26mm、高さ65mm)を組み立てた。図1に、本実施例の円筒形非水電解液二次電池の縦断面図を示す。
正極板3の構成要素である正極集電体7にアルミニウム製の正極リード10を取り付け、負極板2の構成要素である負極集電体6にニッケル製の負極リード9を取り付けた。第1の工程として、これら正極板3と負極板2とをセパレータ4を介して捲回し、電極群を構成した。第2の工程として、この電極群を120℃で5時間加熱し、高密度ポリエチレン樹脂を熱収縮させてアルミナの周囲に空隙を形成させた。第3の工程として、電極群の下部にポリプロピレン製の絶縁板8を配置し、負極リード9をニッケルメッキした鉄製の電池缶5の底部に溶接するとともに正極リード10を内圧作動型の安全弁装置13を介して電池蓋11に溶接し、電池缶5の内部に非水電解液を減圧方式により注入した。最後に絶縁封口ガスケット12を介して電池缶5の開口端部をかしめることにより容量2.6A
hの本発明の円筒形非水電解液二次電池1を完成させた。
なお非水電解液には、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジメチルカーボネートの体積比15:15:70の混合溶媒に1.40mol/lの濃度になるようにLiPF6を溶解したものを用いた。
(実施例2)
無機粒子であるアルミナの添加量を高密度ポリエチレン樹脂100質量部に対して90質量部とし、第2の工程における加熱条件を90℃、24時間とした以外は、実施例1と同様の方法で非水電解液二次電池を作製した。これを実施例2とする。
(実施例3)
無機粒子であるアルミナの添加量を高密度ポリエチレン樹脂100質量部に対して10質量部とし、第2の工程における加熱条件を120℃、3時間とした以外は、実施例1と同様の方法で非水電解液二次電池を作製した。これを実施例3とする。
(実施例4)
無機粒子であるアルミナの添加量を高密度ポリエチレン樹脂100質量部に対して8質量部とし、第2の工程における加熱条件を120℃、3時間とした以外は、実施例1と同様の方法で非水電解液二次電池を作製した。これを実施例4とする。
(実施例5)
無機粒子であるアルミナの添加量を高密度ポリエチレン樹脂100質量部に対して92質量部とし、第2の工程における加熱条件を90℃、24時間とした以外は、実施例1と同様の方法で非水電解液二次電池を作製した。これを実施例5とする。
(実施例6)
無機粒子であるアルミナの平均粒径を0.01μm、添加量を高密度ポリエチレン樹脂100質量部に対して40質量部とし、第2の工程における加熱条件を130℃、8時間とした以外は、実施例1と同様の方法で非水電解液二次電池を作製した。これを実施例6とする。
(実施例7)
無機粒子であるアルミナの平均粒径を0.1μm、添加量を高密度ポリエチレン樹脂100質量部に対して40質量部とし、第2の工程における加熱条件を130℃、8時間とした以外は、実施例1と同様の方法で非水電解液二次電池を作製した。これを実施例7とする。
(実施例8)
無機粒子であるアルミナの平均粒径を1μm、添加量を高密度ポリエチレン樹脂100質量部に対して40質量部とし、第2の工程における加熱条件を130℃、8時間とした以外は、実施例1と同様の方法で非水電解液二次電池を作製した。これを実施例8とする。
(実施例9)
無機粒子として平均粒径0.03μmのマグネシアを選択し、添加量を高密度ポリエチレン樹脂100質量部に対して60質量部とし、第2の工程における加熱条件を120℃、6時間とした以外は、実施例1と同様の方法で非水電解液二次電池を作製した。これを実施例9とする。
(実施例10)
重量平均分子量が800000の高密度ポリエチレンと重量平均分子量1000000のポリプロピレンとを等質量部となるように混合した物100質量部に対して、無機粒子として平均粒径が0.03μmのチタニアを選択し、添加量を上記混合物100質量部に対して60質量部とし、第2の工程における加熱条件を150℃、6時間とした以外は、実施例1と同様の方法で非水電解液二次電池を作製した。これを実施例10とする。
(比較例1)
実施例1と同様のセパレータを用い、第2の工程を経ることなく作製した以外は、実施例1と同様の方法で非水電解液二次電池を作製した。これを比較例1とする。
(比較例2)
実施例1と同様のセパレータを用い、第2の工程における加熱条件を60℃、1時間とした以外は、実施例1と同様の方法で非水電解液二次電池を作製した。これを比較例2とする。
(比較例3)
実施例1と同様の高密度ポリエチレン樹脂を用いつつ、無機粒子を混合しなかった以外は、実施例1と同様の方法で非水電解液二次電池を作製した。これを比較例3とする。
これらの非水電解液二次電池を、以下の方法で評価した。結果を(表1)に示す。
(高率放電特性の評価)
環境温度20℃において、各例の非水電解液二次電池を4.2Vに達するまで10Aで定電流充電した後、電流が0.26Aに減衰するまで4.2V一定で定電圧充電を行った。20分休止した後、2.0Vに達するまで20Aで定電流放電を行い、高率放電容量を得た。比較例3に対する各例の高率放電容量の割合を百分率で求め、(表1)に記した。
(空隙の孔径測定)
高率放電特性を評価した後の各例の非水電解液二次電池を分解してセパレータを取り出し、ジメチルカーボネート(DMC)で洗浄して乾燥したものを走査電子顕微鏡(SEM)観察し、縮尺を基にセパレータ表面で目視できる孔径を測定し、その平均値を求めた。なお孔径分布が複数ある場合、分布ごとに平均値を求め、(表1)に併記した。
Figure 0004876765
(表1)より、無機粒子を含有させ、第2の工程において前記無機粒子の周囲に均一な孔径の空隙が形成できる条件で加熱してポリオレフィンを熱収縮させた各実施例は、高率放電特性を向上できることが判明した。一方、第2の工程を用いなかった比較例1、3や不十分な条件で第2の工程を経させた比較例2は、セパレータに含有させた無機粒子の周囲でポリオレフィンの熱収縮が起きないため、セパレータの空隙の孔径が不均一で小さくなる。そのために、セパレータ中のリチウムイオン伝導性が低下し、電池特性が低下したと考えられる。
以上の結果より、電極群の乾燥工程での乾燥温度をセパレータ主材料の熱収縮温度以上にすることで、電極群の乾燥工程でセパレータの空隙の孔径を制御できるため、セパレータの製膜工程を精度よく簡素化できる。また実施例6〜8で示したように、空隙の大きさは含有させる無機粒子の粒径により制御できる。このように、電極群の状態でセパレータの空隙の大きさを決定することで、実電池の状態での最適な孔設計のセパレータを得ることができ、セパレータ部分の低抵抗化を実現することができた。ただし実施例5については、電極群を構成する際にセパレータの部分欠落が生じたので、他の各例とは異なり、第1の工程において作製した電極群の半数を廃棄せざるを得ないという不具合が生じた。
なお、同様の効果は実施例に示した以外の無機粒子を用いた場合でも確認できた。
本発明により抵抗の小さいセパレータを精度よく生産できるので、高出力用途の非水電解液二次電池を用いたあらゆる電源システムに展開が可能である。
本発明の円筒形非水電解液二次電池の縦断面図
符号の説明
1 非水電解液二次電池
2 負極
3 正極
4 セパレータ
5 電池缶
6 負極集電体
7 正極集電体
8 絶縁板
9 負極リード
10 正極リード
11 電池蓋
12 絶縁封口板ガスケット
13 安全弁装置

Claims (6)

  1. 集電体に活物質層を形成した正極板および負極板を、ポリオレフィンを主材料とし無機粒子を含有させたセパレータを介して捲回または積層して電極群とする第1の工程と、
    前記電極群を加熱し、前記ポリオレフィンを熱収縮させて前記無機粒子の周囲に孔径が均一な空隙を形成させることにより前記セパレータを多孔化する第2の工程と、
    前記電極群を非水電解液とともに電池ケースに封入する第3の工程と、
    を含む非水電解液二次電池の製造方法。
  2. 前記ポリオレフィン100質量部に対し、前記無機粒子を10質量部以上90質量部以下含有させた請求項1に記載の非水電解液二次電池の製造方法。
  3. 前記第2の工程において形成する前記セパレータの空隙の大きさを、前記無機粒子の粒径によって制御した請求項1に記載の非水電解液二次電池の製造方法。
  4. 前記空隙の孔径をA、前記無機粒子の平均粒径をBとして、比A/Bを1.1以上5以下とした請求項3に記載の非水電解液二次電池の製造方法。
  5. 前記ポリオレフィンとして、ポリエチレンおよびポリプロピレンを単独または複合して用いた請求項1記載の非水電解液二次電池の製造方法。
  6. 前記無機粒子として、アルミナ、ジルコニア、マグネシアおよびチタニアからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いた請求項1記載の非水電解液二次電池の製造方法。

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