JP2009197494A - 防火シャッタースクリーン - Google Patents

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Abstract

【課題】難燃性を高く維持し、防火または遮煙を確実に行うことができる防火シャッタースクリーンを提供することである。
【解決手段】防火シャッタースクリーンにおいては、シリカ繊維クロスにリン系化合物およびアルカリ金属化合物の含有量が1%以下である難燃性樹脂を少なくともシリカ繊維クロスの一面に含浸または塗布したものである。当該難燃性樹脂は、液状態からなり、リン系化合物およびアルカリ金属化合物の含有量が1%以下であり、かつシリコーン化合物が含まれている。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐火または遮煙のために使用する防火シャッタースクリーンに関する。
近年、防火シャッタースクリーンは、鋼製シャッターにかえて、防火シャッター全体を軽量化することができ、さらに広い間口のとれるクロス製シャッターが使用されている。これは、火災等の発生時にクロス製のスクリーンが巻き取り軸より降下し、防火区画を形成する。また、形成された防火区画外に避難するため、スクリーンに避難口を具備したものが使用される場合がある。
従来の避難口を具備した防火シャッタースクリーンは、予め避難口表示をクロスに印刷し、スクリーン縫製時にその部分を縫製や磁性体で取り付けたものや、縫製後のスクリーンに直接避難口表示を印刷したものがある。
また、特許文献1には、いわゆる目ずれを防止でき、かつ、法定の防火性能(特に衝撃試験)及び遮煙性能を満足できるという優れた効果を奏する耐火スクリーンについて開示されている。
特許文献1記載の耐火スクリーンにおいては、シリカ繊維を主体とするヤーンで製織した不燃性織布に、シリコーン樹脂の使用を回避し且つ難燃性の臭素化合物、アンチモン化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム及び炭酸カルシウムの群から選ばれる一又は二以上を主体とする目ずれ防止剤を被覆又は含浸して形成したものであり、懸吊時にきれいな長方形状で垂れる耐火スクリーンを得ることができる。
また、特許文献2には、防火・防煙シャッターなどに好適に使用することができる耐熱収縮性に優れた耐火布帛の製造方法について開示されている。
特許文献2記載の耐火布帛の製造方法においては、二酸化ケイ素の含有量が96重量%以上のガラス繊維布帛に、難燃性樹脂100重量部と少なくとも金属水酸化物50重量部とからなる混合物を布帛の質量に対して7重量%以上塗布し、次いでシリコーン樹脂を該布帛の質量に対して4重量%以上塗布するものである。
さらに、特許文献3には、耐火スクリーン用クロスの難燃性を向上し、クロスの目ずれを防止し、耐摩耗性を向上するとともに、可能な限り使用する有機物量を抑えて燃焼時の発ガス量を低減した耐火スクリーン用クロスについて開示されている。
特許文献3記載の耐火スクリーン用クロスは、例えばシリカ繊維クロスからなる基布に平均粒径1〜30μmの難燃剤を含んだ柔軟性樹脂エマルジョンを含浸させて、前記基布全体に前記難燃剤を含んだ柔軟性樹脂を付着したものである。
特許第3340966号公報 特開2000−355871号公報 特開2005−194639号公報
ここで、特許文献1には、耐火スクリーンが著しく脆弱化し、破れやすくなる問題は、シリコーン樹脂中のシロキサン結合部分がSiO化する際に、基材のシリカクロスと反応して該シリカクロスを脆弱化させるためである(段落番号0005)と考えられている。
同様に、特許文献2には、耐熱性の点からシリコーン樹脂の使用が考えられるが、800℃以上の温度に加熱すると、布帛の収縮率は非常に大きく、また風合いも硬く、非常にもろく、防火・防煙シャッターには不向き(段落番号0004)であると考えられており、特許文献3には、シリコーン樹脂等をコーティングしたクロスはシリコーン樹脂の融点以上の高熱に曝された場合、基材のシリカ繊維クロスに含浸したクロス内部のシリコーン樹脂が基材クロスの繊維と反応してクロスを劣化させてしまうことがある(段落番号0003)と考えられていた。
そのため、シリコーン樹脂によりシリカクロスが高温暴露後に劣化することを防止するため、シリコーン樹脂の使用を回避したり、1段の加工としてシリコーンを含まない難燃樹脂を塗布したりしている。その結果、防火・防煙シャッターの難燃性が不足したり、工程が複雑であったり、クロスの風合いが堅かったりする問題が生じていた。
しかしながら、本願発明者は、シリコーン樹脂またはシリコーン化合物によりシリカ繊維クロスが脆弱化するのではないことを見いだした。
本発明の目的は、難燃性を高く維持し、防火または遮煙を確実に行うことができる防火シャッタースクリーンを提供することである。
(1)
本発明に係る防火シャッタースクリーンは、防火または遮煙のために懸吊して使用される防火シャッタースクリーンであって、防火シャッタースクリーンは、リン系化合物およびアルカリ金属化合物の含有量が1%以下である難燃性樹脂を少なくともシリカ繊維クロスの一面に含浸または塗布したものである。
本発明に係る防火シャッタースクリーンにおいては、シリカ繊維クロスにリン系化合物およびアルカリ金属化合物の含有量が1%以下である難燃性樹脂を含浸または塗布したものである。
本願発明者は、シリコーン樹脂またはシリコーン化合物によりシリカ繊維クロスが脆弱化するのではなく、難燃性樹脂に含有されているリン系化合物およびアルカリ金属化合物が高温時分解し空気中の水分と反応を起こし、その化合物によってシリカ繊維クロスが脆弱化することを見出した。本発明によると、シリカ繊維クロスに含浸または塗布されている難燃性樹脂に含有されているリン系化合物およびアルカリ金属化合物の量が1%以下(極めて少量)であるので、高温暴露後にシリカ繊維クロスが劣化しない。その結果、当該防火シャッタースクリーンにおいては、難燃性を高く維持しつつ、容易な工程で、クロスの風合いを適度に維持することができる。したがって、防火または遮煙を確実に行うことができる当該防火シャッタースクリーンを提供することができる。尚、上記難燃性樹脂に含有されるリン系化合物、アルカリ金属化合物の量をできる限り少なくすることが好ましい。
(2)
難燃性樹脂は、液状態からなり、当該難燃性樹脂は、リン系化合物およびアルカリ金属化合物の含有量が1%以下であり、かつ当該難燃性樹脂にはシリコーン化合物が含まれていてもよい。
この場合、難燃性樹脂は、液状態からなるので、シリカ繊維クロスに含浸または塗布しやすく、また、高温時にシリカ繊維を劣化させるリン系化合物およびアルカリ金属化合物の含有量が極めて少量なため、高温暴露後にシリカ繊維クロスが劣化しない。また、シリコーン化合物が含まれているため、防火シャッタースクリーンに難燃性樹脂を含浸または塗布した後も、柔軟性が損なわれることがない。その結果、容易に防火シャッタースクリーンを製造することができ、また、製造された防火シャッタースクリーンは、防火または遮煙をスムーズな動作で確実に行うことができる。
(3)
難燃性樹脂は、難燃性樹脂の重量が50g/m以上300g/m以下であることが好ましい。
この場合、難燃性樹脂の重量を規定することにより、柔軟性を適度に維持することができ、シリカ繊維クロスの柔軟性の劣化を防止することができる。また、難燃性樹脂の重量に応じて難燃性、遮煙性を高く維持することができる。その結果、難燃性、遮煙性および柔軟性を高めた防火シャッタースクリーンを提供することができる。
(4)
難燃性樹脂は、シリコーン化合物の配合率が1%以上10%以下であってもよい。
この場合、シリコーン化合物の配合率が1%未満の場合、風合い向上効果が少なく、また、シリコーン化合物の配合率が10%よりも多い場合、難燃性の効果が低下し、防火シャッタースクリーンのベタツキや難燃性の低下等が生じる。よって、シリコーン化合物の配合率が1%以上10%以下にすることにより、防火シャッタースクリーンの風合い向上効果を多くすることができ、難燃性の効果を高く、かつ防火シャッタースクリーンのベタツキや難燃性の低下を防止することができる。
(5)
シリカ繊維クロスの組成は、二酸化珪素が94%以上、かつ酸化アルミニウムが3%以上6%以下からなってもよい。
この場合、二酸化珪素が94%以上、かつ酸化アルミニウムが3%以上6%以下からなるので、耐熱性を向上させることができる。
(6)
難燃性樹脂は、有機溶剤系からなる液体であってもよい。
この場合、難燃性樹脂が有機溶剤系からなる液体であるので、シリカ繊維クロスに難燃性樹脂を容易に塗布または浸透させることができる。その結果、容易に防火シャッタースクリーンを製造し、得ることができる。有機溶剤としては、例えば酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミドなど、難燃性樹脂と相溶性の良いものを適宜選定できる。
以下、本発明に係る実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る防火シャッタースクリーン4を示す概略の斜視図である。図1に示すように、防火シャッタースクリーン4は、巻取り装置2により巻取り軸3に巻き取られて巻取り装置2内に収納され、火災等の発生時に下降し、防火区画を形成するものである。防火シャッタースクリーン4と、防火シャッタースクリーン4が巻き取られる巻取り軸3と、天井50などに設置され防火シャッタースクリーン4を巻き取る巻取り装置2とで、防火シャッタースクリーン装置1を形成する。
(実施例)
次に、実施例により、本発明に係る防火シャッタースクリーンを具体的に説明
する。
(実施例1)
実施例1においては、有機溶剤系ポリウレタンに水酸化アルミニウム、酸化チタンおよび臭素系化合物からなる難燃剤(大京化学 ビゴールTM-23)が100重量部およびポリウレタン成分100重量部からなる両者を混合させた混合樹脂液に、シリコーンオイル(大京化学 ダイソフトシリコンFZ)を2重量部添加した混合樹脂液を製造する。当該混合樹脂液は、リン化合物およびアルカリ金属化合物の含有量が1%以下であるものである(1%とは、1wt%(質量比)のことをいう。以下に記載した種々の%表記も同様)。この混合樹脂液を、二酸化ケイ素比率が96%、酸化アルミ比率3.5%のシリカ繊維クロスに含浸させ、乾燥後、クロス両面に乾燥後重量が合計150g/mとなるように塗布し、実施例1の防火シャッタースクリーンとした。尚、上記混合樹脂液においてリン化合物およびアルカリ金属化合物の含有量が1%以下であるとは、混合樹脂液に含有しているリン化合物およびアルカリ金属化合物の合計の含有量が、1%以下であることである。(以下に記載する実施例2、3、比較例2、3においても同様)。尚、混合樹脂液中に含まれる、リン化合物、アルカリ金属化合物の量は、できる限り少なくされることが好ましい。
(実施例2)
実施例2においては、有機溶剤系ポリウレタンに水酸化アルミニウム、酸化チタンおよび臭素系化合物からなる難燃剤(大京化学 ビゴールTM-23)が100重量部およびポリウレタン成分100重量部からなる両者を混合させた混合樹脂液に、シリコーンオイル(大京化学 ダイソフトシリコンFZ)を2重量部添加した混合樹脂液を製造する。当該混合樹脂液は、リン化合物およびアルカリ金属化合物の含有量が1%以下であるものである。この混合樹脂液を、二酸化ケイ素比率が96%、酸化アルミ比率3.5%のシリカ繊維クロスに含浸させ、乾燥後、クロス両面に乾燥後重量が合計85g/mとなるように塗布し、実施例2の防火シャッタースクリーンとした。
(実施例3)
実施例3においては、有機溶剤系ポリウレタンに水酸化アルミニウム、酸化チタンおよび臭素系化合物からなる難燃剤(大京化学 ビゴールTM-23)が100重量部およびポリウレタン成分100重量部からなる両者を混合させた混合樹脂液に、シリコーンオイル(大京化学 ダイソフトシリコンFZ)を2重量部添加した混合樹脂液を製造する。当該混合樹脂液は、リン化合物およびアルカリ金属化合物の含有量が1%以下であるものである。この混合樹脂液を、二酸化ケイ素比率が96%、酸化アルミ比率3.5%のシリカ繊維クロスに含浸させ、乾燥後、クロス両面に乾燥後重量が合計320g/mとなるように塗布し、実施例3の防火シャッタースクリーンとした。
(実施例4)
実施例4においては、アルカリ金属化合物であるNaClを0.9%含んだ混合樹脂液を用いて、実施例4の防火シャッタースクリーンとした。他の条件は、実施例1と同じである。
(実施例5)
実施例5においては、難燃剤であるリン酸エステル化合物を0.9%含んだ混合樹脂液を用いて、実施例5の防火シャッタースクリーンとした。他の条件は、実施例1と同じである。
(実施例6)
実施例6においては、アルカリ金属化合物であるNaClおよび難燃剤であるリン酸エステル化合物を、それぞれ0.45%含んだ混合樹脂液を用いて、実施例6の防火シャッタースクリーンとした。他の条件は、実施例1と同じである。
(比較例1)
比較例1においては、有機溶剤系ポリウレタンに、水酸化アルミニウム、酸化チタン、およびリン系化合物からなる難燃剤(大京化学 ビゴールTM-22)が100重量部およびポリウレタン成分100重量部からなる両者を混合させた混合樹脂液に、シリコーンオイル(大京化学 ダイソフトシリコンFZ)を2重量部添加した混合樹脂液を製造する。当該混合樹脂液は、リン化合物を10%含むものである。このリン化合物およびアルカリ金属化合物を含む混合樹脂液を、二酸化ケイ素比率が96%、酸化アルミ比率3.5%のシリカ繊維クロスに含浸させ、乾燥後、クロス両面に乾燥後重量が合計150g/mとなるように塗布し、比較例1の防火シャッタースクリーンとした。
(比較例2)
比較例2においては、有機溶剤系ポリウレタンに水酸化アルミニウム、酸化チタンおよび臭素系化合物からなる難燃剤(大京化学 ビゴールTM-23)が100重量部およびポリウレタン成分100重量部からなる両者を混合させた混合樹脂液を製造する。当該混合樹脂液は、リン化合物およびアルカリ金属化合物の含有量が1%以下であるものである。この混合樹脂液を、二酸化ケイ素比率が96%、酸化アルミ比率3.5%のシリカ繊維クロスに含浸させ、乾燥後、クロス両面に乾燥後重量が合計320g/mとなるように塗布し、比較例2の防火シャッタースクリーンとした。
(比較例3)
比較例3においては、有機溶剤系ポリウレタンに水酸化アルミニウム、酸化チタンおよび臭素系化合物からなる難燃剤(大京化学 ビゴールTM-23)が100重量部およびポリウレタン成分100重量部からなる両者を混合させた混合樹脂液に、シリコーンオイル(大京化学 ダイソフトシリコンFZ)を15重量部添加した混合樹脂液を製造する。当該混合樹脂液は、リン化合物およびアルカリ金属化合物の含有量が1%以下であるものである。この混合樹脂液を、二酸化ケイ素比率が96%、酸化アルミ比率3.5%のシリカ繊維クロスに含浸させ、乾燥後、クロス両面に乾燥後重量が合計150g/mとなるように塗布し、比較例3の防火シャッタースクリーンとした。
(比較例4)
比較例4においては、大塚化学(株)パイロキープTSX−WE100重量部に、酸化チタン、水酸化アルミニウム、および臭素系化合物を計100重量部添加、混合し、この混合樹脂液を、二酸化ケイ素比率が96%、酸化アルミ比率3.5%のシリカ繊維クロスに含浸させ、乾燥後、クロス両面に乾燥後重量が合計150g/mとなるように塗布し、比較例4の防火シャッタースクリーンとした。上記混合樹脂液中のアルカリ金属化合物の含有量は2%であった。
(比較例5)
比較例5においては、アルカリ金属化合物であるNaClを1.1%含んだ混合樹脂液を用いて、比較例5の防火シャッタースクリーンとした。他の条件は、実施例1と同じである。
(比較例6)
比較例6においては、難燃剤であるリン酸エステル化合物を1.1%含んだ混合樹脂液を用いて、比較例6の防火シャッタースクリーンとした。他の条件は、実施例1と同じである。
(比較例7)
比較例7においては、アルカリ金属化合物であるNaClおよび難燃剤であるリン酸エステル化合物を、それぞれ0.55%含んだ混合樹脂液を用いて、比較例7の防火シャッタースクリーンとした。他の条件は、実施例1と同じである。
実施例1乃至6及び比較例1乃至7の防火シャッタースクリーンのそれぞれについて、柔軟性、2000回繰り返し開閉による耐久性、常温時強度、耐熱後強度保持率、樹脂付着量、自己消火性、リン系化合物およびアルカリ金属の含有量を測定した。
防火シャッタースクリーンの各特性の測定方法は、以下の通りである。
(柔軟性)
JIS L1096に基づく。カンチレバー法に基づいて、45度の傾斜をもつ表面の滑らかな水平台の上に、試験片の短辺をスケール基線に合わせてセットし、試験片を一定速度で斜面方向に滑らせて試験片の一端が斜面に接したときの他端の移動距離を読み取る。
(耐久性)
防火シャッターシートを2000回繰り返し巻き取りし、シートの破れ等異常がなく、また開閉が可能な否かを測定した。開閉が可能であれば○とする。
(常温時強度)
難燃樹脂塗布後のスクリーンを気温20℃、湿度65%の雰囲気下で、幅25mm、長さ300mmにカットし、引張り速度100mm/分で引張り、破断時の強度を測定した。
(耐熱後強度保持率)
幅25mm、長さ300mmに各試料をカットし、約200mmとなるように標線をとり、925℃の電気炉中に1時間放置し、取り出した後常温に1時間放置した後に気温20℃、湿度65%の雰囲気下で、引張り速度100mm/分で引張り、破断時の強度を測定し常温時強度と比較し耐熱後強度保持率を求めた。常温時強度に対する耐熱後強度の割合が、耐熱後強度保持率である。
(自己消火性)
株式会社ユニトーチ製のユニトーチを用い、アダプターをラージ炎タイプにし
て着火し、クロスの表面に接炎させる。接炎面の反対面から発炎の有無を目視で
確認する。発炎がなければ○の評価とする。
以上の測定結果を表1にまとめて示す。
Figure 2009197494
表1からわかるように、実施例1および比較例1を比較することにより、リン系化合物およびアルカリ金属を10%含有する場合は、リン系化合物およびアルカリ金属が1%以下の場合の耐熱後強度保持率が20(%)であるのに対し、耐熱後強度保持率が1.4(%)まで極端に低下することがわかる。尚、耐熱後強度保持率は、10%以上ないと火災発生時、スクリーンが容易に破れ、防火シャッターとしての機能を果たさなくなる。
また、実施例3および比較例2を比較することにより、シリコーンを使用していない場合は、シリコーンを使用した場合と比較して、耐久性が極端に低下することがわかる。
さらに、実施例1と比較例3とを比較することにより、シリコーンを15重量部使用した場合は、シリコーンを2重量部使用した場合と比較して、自己消火性が極端に低下することがわかる。
さらに、実施例1〜6と比較例5〜7とを比較することにより、リン系化合物およびアルカリ金属化合物の含有量が1%以下である場合には、耐熱後強度保持率を10%以上に維持できる、すなわち防火シャッタースクリーンの難燃性を高く維持できることがわかる。
本発明は、上記の好ましい一実施の形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
本発明の一実施形態に係る防火シャッタースクリーンを示す概略の斜視図である。
符号の説明
1:防火シャッタースクリーン装置
2:巻取り装置
3:巻取り軸
4:防火シャッタースクリーン

Claims (6)

  1. 防火または遮煙のために懸吊して使用される防火シャッタースクリーンであって、
    前記防火シャッタースクリーンは、リン系化合物およびアルカリ金属化合物の含有量が1%以下である難燃性樹脂を少なくともシリカ繊維クロスの一面に含浸または塗布したものからなることを特徴とする防火シャッタースクリーン。
  2. 前記難燃性樹脂は、液状態からなり、当該難燃性樹脂は、リン系化合物およびアルカリ金属化合物の含有量が1%以下であり、かつシリコーン化合物が含まれていることを特徴とする請求項1記載の防火シャッタースクリーン。
  3. 前記難燃性樹脂は、前記難燃性樹脂の重量が50g/m以上300g/m以下であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の防火シャッタースクリーン。
  4. 前記難燃性樹脂は、シリコーン化合物の配合率が1%以上10%以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の防火シャッタースクリーン。
  5. 前記シリカ繊維クロスの組成は、二酸化珪素が94%以上、かつ酸化アルミニウムが3%以上6%以下からなることを特徴とする請求項1記載の防火シャッタースクリーン。
  6. 前記難燃性樹脂は、有機溶剤系からなることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の防火シャッタースクリーン。
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